2015年11月25日 17:06
ツールを活用した“イマドキ”チーム開発の極意 (5) チーム開発におけるビルド管理のポイントとは
第4回の連載では、チーム開発におけるリポジトリ管理のポイントをご紹介しました。第5回は、チーム開発におけるビルド管理についてご紹介します。
○今回取り上げるビルドの定義とは?
一般的にビルドというと、統合開発環境(IDE=Integrated Development Environment)でおこなう「コンパイル→リンク→パッケージング」というプロセスのフローを指します。これは狭義のビルドと呼べるでしょう。
しかし本来の目的に立ち返れば、「実行可能なアプリケーションを得るためにおこなう」行為をビルドと考えることができます。解釈を少し広げてWebシステムを例に考えると、「実行可能なシステムを得るため」には、実行ファイルを作成するだけでなく、テストをおこなった後のWebサーバへのデプロイやDBサーバへのマスターデータの投入が必要です。このように「複数のプロセスを組み合わせて利用可能な成果物を提供する」という行為も広義ではビルドと呼べます。本稿で取り上げるビルドの定義は、後者の広義のビルドを指しています。
○ビルドを管理して複雑なプロセスをシンプルに
広義のビルドについて考える場合は、プロセスの前後関係や依存関係が巨大かつ複雑になりやすいため、ビルドの管理を意識する必要性が出てきます。