栄えある第82回アカデミー賞の発表トップバッターを飾るのは、助演男優賞。並みいる俳優勢の中で、真っ先に栄冠を手にしたのは、前哨戦のゴールデン・グローブ賞ほか数々の賞を制してきた『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツ!本作でクリストフが演じたのは、ユダヤ人を追い詰めていくナチス将校。昨年のカンヌ国際映画祭での男優賞受賞を皮切りに、これまでの各映画賞で同男優賞を含め7つの賞を既に獲得しているだけに、予想通りの受賞と言えそう。同じヨーロッパ出身のペネロペ・クルスからオスカー像を手渡されたクリストフは、共演のブラッド・ピット、クエンティン・タランティーノ監督始めキャスト・スタッフに感謝を述べ、「クエンティンが恐怖心を持たさずに旅をさせてくれました」とスピーチ。ちなみに『イングロリアス・バスターズ』は助演男優賞のみならず、作品賞・監督賞を含む7部門にノミネート。残念ながら、主演のブラッド・ピットの姿は会場には見えないが、同作品の受賞のゆくえも気になるところ。特集:2010アカデミー賞■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASイングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜【アカデミー賞】作品賞&女性初監督賞『ハート・ロッカー』妻6冠、夫3冠で決着【アカデミー賞】サンドラ・ブロックに主演女優賞史上初ラジー賞と同時受賞【アカデミー賞】主演男優賞は“最も過小評価されている俳優”ジェフ・ブリッジス
2010年03月08日『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』の日本語吹き替え版で、ギリシャ神話の女怪物・メドゥーサの声を演じた木村佳乃からシネマカフェへの動画メッセージが届いた。海神・ポセイドンの血を引く少年・パーシーの冒険を描いた本作。原作小説、ならびにコミックは日本国内だけで、260万部超を売り上げている。『ハリー・ポッター』シリーズの監督として知られるクリス・コロンバスが同シリーズのとき以上に“やりたい放題にやった”と言われており、世界中でヒットを記録している。木村さんが今回担当したメドゥーサは、ユマ・サーマンが演じている役柄で、頭髪が蛇でできており、目が合った者を石に変えてしまうという怪物。メッセージと併せて本作の特別映像が到着したが、ここにもチラリと登場するので注目!なお、特別映像ではパーシーたちの前に立ちはだかる屈強な5人の男たちが、5つの首を持つ怪物“ヒドラ”に変身し襲いかかってくるさまが映し出され、パーシーたちがそれに防戦、パーシーは自らの持つポセイドンの血を引く能力を垣間見せる。早くも長編シリーズ化を期待する声も挙がっているが、まずは第1作をチェック!『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』は全国にて公開中。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 2010年2月26日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2010 TWENTIETH CENTURY FOX■関連記事:『パーシー・ジャクソン』ローガン・ラーマン インタビュー若きイケメンは監督志望木村佳乃がクリス・コロンバス監督次回作に熱烈逆出演オファー!注目イケメン俳優来日!『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』ジャパン・プレミアに10組20名様ご招待新生ジュノンボーイ、初仕事でアフレコ挑戦バレンタインチョコもしっかりアピールギリシャ神話が現代に!『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』試写会に15組30名様ご招待
2010年03月01日『ハリー・ポッター』シリーズの巨匠クリス・コロンバスがベストセラー小説を映画化したファンタジー大作『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』。その中で主人公の少年パーシー・ジャクソンを演じたローガン・ラーマンが来日した。18歳にして、すでに10年以上のキャリアを誇るローガンは、美しい瞳が印象深い知的美少年。会話の端々から、映画に対する揺るぎない愛が感じられた。「脚本を受け取ったときは、原作のことを全く知らなかった。でも、脚本の表紙に“クリス・コロンバス”と書いてあって、それが僕の心を直撃したんだ」と、名監督に対する尊敬の念を開口一番に語るローガン。その後、原作シリーズを読破し、物語への興味を深めていったという。「僕が演じたパーシーは、あらゆるティーンエイジャーを象徴した存在。学校生活に溶け込めず、両親が一緒にいないことにも傷ついている彼は、どの10代も抱え得る悩みを持っているんだ。そんな彼が実は自分が神の子供だったと知り、欠点だと思っていた部分を持ち味に変えていく。ありのままの自分自身を受け入れ、人生の冒険を始めるパーシーの旅は、誰にでも共感できるものだと思うよ」。海の神ポセイドンと人間の母親の間に生まれた半神半人“デミゴッド”としての自分と向き合い始めたパーシーは、彼と同じデミゴッドたちが集う訓練所へ。そこで、知恵の女神アテナの娘で勝気な少女・アナベスらと出会う。「パーシーと僕は全然違う」と言いながらも、「アナベスみたいな強い女の子は好きだよ」と認めるローガン。そこはパーシーと共通しているらしい…。本作にはピアース・ブロスナン、ショーン・ビーン、ユマ・サーマン、キャサリン・キーナーら、錚々たる名優たちが出演。最も影響を受けた共演者は?と尋ねると、長く悩み抜いた後、以下の答えが返ってきた。「もちろん、彼らは全員尊敬に値する人たちだけど、あえてひとりを挙げるなら、ピアース・ブロスナンと共演できて光栄だった。彼はすごく優雅で、撮影中はもちろん、カメラが回っていないところでも素晴らしいんだ。俳優としてだけでなく、人としての彼を知ることができて本当によかったよ」。映画デビュー作の『パトリオット』ではメル・ギブソン、『3時10分、決断のとき』ではクリスチャン・ベイル&ラッセル・クロウと、過去にも大スターたちと共演。そんな中、彼に大きな影響を与えた人物がいる。「14歳の頃、どんな現場にもなじめて、どの役にも深く入り込めるテクニックがほしいな、と悩んでいたんだ。そんなとき、『ナンバー23』でジム・キャリーと共演するチャンスが巡ってきた。役をもらえるかどうか分からなかったけど、彼と一緒に仕事がしたくて頑張ったよ。ジムなら、僕の目指すものを全て持っている気がしたから。そして、彼から多くを学ぶ機会を得られ、役に対するアプローチや演技の方法、撮影現場での振る舞いを知ることができた。彼は現場に快適な空間を作り出し、その中で演技に没頭する。僕も彼を見習うようになったよ」。ビバリーヒルズに生まれ、幼い頃からCM出演。『パトリオット』を撮影したのは7歳のときだった。子役から始まり、着実なキャリアを築き上げてきたローガンにとって、ハリウッドはデミゴッドの訓練所のような場所?それとも、パーシーが旅の途中で立ち寄る狂乱のカジノ、“ロータス・ランド”のような場所?「(笑)。たしかに僕は映画界にずっといるし、ロサンゼルスに住んではいるけれど、ハリウッドにいるという感覚はないんだ。普段の生活から少し離れ、尊敬する人たちと映画を作っているだけ。僕は映画が大好きだから、好きなことをやれている幸せは日々感じているけどね。撮影が終わったら日常に戻るし、いわゆるハリウッド的スタイルとは無縁。でも、そうだね…自分を生かせるものに対する興味を持ち続けながら、常に学ぶという意味ではデミゴッドの訓練所に似ているかな。僕にとって演技とは、子供が遊び場で遊ぶようなもの。良い役者になるほど、その遊び場は広がっていくんだ。広い遊び場を得て、多くの人と遊べたらいいよね」。「映画が大好き」。この一言を裏づけるように、尊敬する監督も多い。「一緒に仕事をしたい監督?挙げたらキリがないよ…。すっごくすごく長いリストになっちゃうね。デヴィッド・フィンチャー、マーティン・スコセッシ、コーエン兄弟、ウェス・アンダーソン、スパイク・ジョーンズ、ミシェル・ゴンドリー…、まだまだいるよ(笑)。彼らが僕にとってのセレブリティなんだ」。ゆくゆくは監督になりたいというローガンだが、実は“監督業”も経験済み!2004年のTVドラマ「ジャック&ボビー」(原題)で共演した俳優ディーン・コリンズとはショートフィルムを共に作る仲なのだとか。「実はディーンも一緒に日本に来ているんだよ!彼は僕の仲間であり、親友なんだ。ほかの子だったらスポーツをして遊ぶんだろうけど、僕たちの遊びは映画作り。映画作家に憧れる者同士、脚本の書き方やカメラの使い方、編集の仕方を学んで楽しんでいたんだ。それをYouTubeに流したりしてね。ちゃんとしたストーリーのある作品ではないけど、不幸のコインを探す話とか…そんな感じ(笑)。昔のことだから、よく覚えていないな。と言っても数年前なんだけど(笑)」。「僕はまだ若いから…、それでいいかなって」と手掛けた短編の存在に思いを巡らせながら、照れて笑うローガン。未来の名匠の才能に触れたい人は、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』共々YouTubeもチェックを!YouTube DEAN COLLINS AND LOGAN LERMAN(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 2010年2月26日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© TWENTIETH CENTURY FOX■関連記事:木村佳乃がクリス・コロンバス監督次回作に熱烈逆出演オファー!注目イケメン俳優来日!『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』ジャパン・プレミアに10組20名様ご招待新生ジュノンボーイ、初仕事でアフレコ挑戦バレンタインチョコもしっかりアピールギリシャ神話が現代に!『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』試写会に15組30名様ご招待木村佳乃、ヒガシとの結婚猛攻質問かわす実写初アフレコ現場で会見
2010年02月26日アメリカ最高の演劇賞トニー賞で5部門に輝いた傑作ミュージカルを、『シカゴ』のロブ・マーシャル監督が映画化した『NINE』の最新予告編と、スペシャル・ミュージック・ビデオが公開された。映画『NINE』の画像『NINE』は、フェデリコ・フェリーニ監督の歴史的傑作『8 1/2』をモチーフにした作品で、次回作の撮影開始を控えながらも構想がまとまらず追い込まれた映画監督グイド(ダニエル・デイ=ルイス)が、幻想の世界におぼれていく様を華々しいビジュアルと、音楽を交えて描いている。今回公開された最新予告編では、ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ケイト・ハドソン、ニコール・キッドマン、ソフィア・ローレン、そしてブラック・アイド・ピーズの“ファーギー”ことステイシー・ファーガソンといった豪華俳優陣が次々と登場するほか、愛に逃避し、愛に迷う主人公=グイドの姿が強く印象に残る内容に仕上がっている。また、ミュージック・ビデオでは、ミュージカル映画初挑戦のケイト・ハドソンが、劇中曲『Cinema Italiano』を披露。白を基調としたセットの中でランウェイを颯爽と歌い歩くハドソンの映像を中心に、劇中のミュージカルシーンも登場する。本作は、昨日発表された米アカデミー賞で助演女優賞(ペネロペ・クルス)、衣裳デザイン賞、楽曲賞、美術賞にノミネートされており、賞の行方にも注目が集まっている。『NINE』3月19日(金)より丸の内ピカデリー1他全国ロードショー
2010年02月03日『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』ではアカデミー賞監督賞にも輝いたピーター・ジャクソンと、『未来世紀ブラジル』から『ブラザーズ・グリム』まで数々の注目作を放ち、熱狂的なファンを増やし続けているテリー・ギリアム。ふたりの奇才が手掛けたファンタジーが続けて公開される。アリス・シーボルトのベストセラー小説を映画化した『ラブリーボーン』は、14歳の少女・スージーの死というショッキングな展開から始まる。変質的な隣人に殺されたスージーは、無念を抱えたまま天国へ。天国と現世の間に留まり、残された家族や初恋の男の子を見守っていく。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで驚異の映像世界を作り上げたピーター・ジャクソンだけに、スージーが身を置く世界のビジュアルも思い入れたっぷりのもの。美しくもおどろおどろしく、どこか不安を駆り立てる映像を、スージー自身の内面にリンクさせている。そんな映像世界に囲まれ、永遠に14歳の姿のまま、心だけ月日を重ねていくスージーの矛盾がやるせない。家族の再生ドラマや殺害犯を巡るサスペンスにも2時間強の尺の中で言及しているため、初恋の男の子の日常が自分の存在なしに過ぎていく切なさを知り、幼かった妹に年齢を追い越されていくスージーの複雑な心の変遷がやや粗雑に描かれている感もあるが、そこは天才女優シアーシャ・ローナンの熱演がフォローしている。一方、『Dr.パルナサスの鏡』は、映像至上主義を嬉々として潔く貫いた趣き。砂糖菓子のようにラブリーなギリアム監督入魂の色彩世界で語られるのは、不死の魂と引き換えに、自分の娘を悪魔に差し出す契約を結んでしまった男・パルナサス博士のドタバタ劇。抜き差しならない状況に陥った博士の物語に、やはり抜き差しならない事情を抱えた謎の男・トニーの物語が絡んでくる。トニー役のヒース・レジャーが撮影中に急死し、同役をジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が引き継いだのはいまや周知の事実だが、それを成立させているのがギリアム流映像至上主義の極みとも言うべき必殺アイテム、魔法の鏡。通り抜けることで自らの欲望の世界を体験できる魔法の鏡“イマジナリウム”が物語の中心にどんと据えられ、一連の騒動を一層ダイナミックに、さらにはドラマティックに色づかせるのと同時に、ヒースがジョニーに、はたまたジュードやコリンに変化するマジックに説得力を持たせながら映画の力を見せつけている。ショッキングなストーリーが生んだファンタジー映像を楽しむか、めくるめくファンタジー映像が生んだドラマティックなストーリーを楽しむか。観るならどちら?(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ラブリーボーン 2010年1月29日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2009 DW STUDIOS L.L.C. All Rights Reserved.Dr.パルナサスの鏡 2010年1月23日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.■関連記事:理想の世界へとあなたを誘う!『Dr.パルナサスの鏡』女優鏡を3名様にプレゼント鬼才ギリアムを虜にしたミューズ、リリー・コール 彼女が見る“鏡”の中の世界は…メリルとサンドラ、主演女優賞受賞の2人がキス!第15回放送映画批評家協会賞今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦T・ギリアム、故ヒースを「最高の俳優」監督志望の爆笑太田には「現場そうじから」
2010年01月21日昨年急逝したマイケル・ジャクソンが行う予定だったライヴのリハーサルの模様、言わばマイケルの最後の雄姿を捉え、期間限定の公開ながら全世界で爆発的なヒットを記録した『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』。本作のDVD&ブルーレイが1月27日(水)よりリリースされるが、これに先立ちシネマカフェに、本作の未公開映像がDVDの予告編と共に到着した。こちらの映像は、昨秋より公開されてきた劇場版では見ることができなかった正真正銘の未公開映像で、今回のDVDとブルーレイに特典映像として収録されているもの。アマゾンの大自然の現状を挙げ、子供たちのための地球の未来を憂い、このツアーの意図を熱く語るマイケルとスタッフたち。火薬を使った演出や、クレーンで客席の上を飛び回って歌うという演出について入念に打ち合わせをする姿に、マイケルを支えてきたライヴスタッフのコメントなどが映し出される。ちなみに、27日(水)にリリースされるDVD&ブルーレイには、マイケルがカムバックに賭ける思いを語る映像や、最高のダンサーを求めて開かれたオーディションの風景、マイケルの衣裳に関する映像など特典映像が満載!映画では明かされなかったマイケルの姿がここに。『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』DVD&ブルーレイは1月27日(水)リリース。※こちらの特別映像は、MOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』デラックス・コレクターズ・エディション(DVD)価格:3,990円(税込)『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』コレクターズ・エディション(DVD)価格:2,980円(税込)『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』Blu-ray Disc価格:4,980円(税込)発売日:1月27日(水)発売・販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント公式サイト:■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:C・イーストウッド奮戦!そして映画ファンが選ぶ2009年ベストムービーは…?ブラピ再降臨 vs J・デップ!写真でふり返る来日ハリウッドスター2009【後編】ファッション小噺vol.最終回2009年、映画界のベストドレッサーは?助演男優賞の瑛太に阿部サダヲ「いいな」、鶴瓶「この辱めを…」報知映画賞授賞式【ハリウッドより愛をこめて】グラミー賞候補発表!マイケルのために何をする?
2010年01月19日第33回日本アカデミー賞の優秀賞ならびに新人俳優賞がこのたび発表され、『ゼロの焦点』、『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』、『沈まぬ太陽』が1位タイの12部門で優秀賞を受賞した。優秀作品賞に選出されたのは、『沈まぬ太陽』に『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』、『ゼロの焦点』、『劔岳点の記』、そして『ディア・ドクター』の5本。『沈まぬ太陽』は先日発表された報知映画賞でも作品賞(邦画部門)を獲得したが、これに続き日本アカデミー賞でも最優秀作品賞受賞なるか?一方、本年度モントリオール世界映画祭で見事、監督賞(根岸吉太郎監督)を受賞した『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』は国内の賞レースも制するか?監督賞を始め、放蕩夫とそれを支えるしっかり者の妻という夫婦役で息の合った演技を見せた浅野忠信&松たか子はそれぞれ主演男優賞と主演女優賞に選ばれた。浅野さんは大ヒットを博した『劔岳点の記』でも同賞受賞と、ダブル受賞を果たしている。多様な作品ジャンルからの選出が目を引くのは、主演女優賞の顔ぶれ。先述の松さんほか、綾瀬はるか(『おっぱいバレー』)、宮崎あおい(『少年メリケンサック』)とコメディエンヌとしての才覚を見せた二人に、『ゼロの焦点』で中谷美紀×木村多江と女優魂をぶつけ合った広末涼子が受賞。さらに、韓国からも、是枝裕和監督からのラブコールで“空気人形”を演じ各方面で高い評価を受けたペ・ドゥナ(『空気人形』)が名を連ねている。外国作品賞には、『スラムドッグ$ミリオネア』、『チェンジリング』、『レスラー』と2009年度アカデミー賞を賑わせた名作が並ぶほか、クリント・イーストウッドが俳優引退を宣言した『グラン・トリノ』、さらに昨年公開した前編に続き大ヒットを記録した『レッドクリフ PartII−未来への最終決戦−』が選出された。そして、今年最も活躍した若手俳優たちに贈られる新人俳優賞には、映画・TVドラマへの出演が途切れることなく続く岡田将生(『ホノカアボーイ』・『僕の初恋をキミに捧ぐ』・『重力ピエロ』)、水嶋ヒロ(『ドロップ』)、溝端淳平(『赤い糸』)に加え、音楽界から彗星のごとく俳優デビューした渡辺大知(『色即ぜねれいしょん』)。女性陣では、榮倉奈々(『余命1ヶ月の花嫁』)、志田未来(『誰も守ってくれない』)、平愛梨(『20世紀少年』)が受賞を果たした。各賞の最優秀賞は来年3月5日(金)にて発表される。主要各賞の受賞作、受賞者は以下の通り。【優秀作品賞】『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』『沈まぬ太陽』『ゼロの焦点』『劔岳点の記』『ディア・ドクター』【優秀監督賞】犬童一心(『ゼロの焦点』)木村大作(『劔岳点の記』)根岸吉太郎(『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)西川美和(『ディア・ドクター』)若松節朗(『沈まぬ太陽』)【優秀主演男優賞】浅野忠信(『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)浅野忠信(『劔岳点の記』)大森南朋(『ハゲタカ』)笑福亭鶴瓶(『ディア・ドクター』)渡辺謙(『沈まぬ太陽』)【優秀主演女優賞】綾瀬はるか(『おっぱいバレー』)広末涼子(『ゼロの焦点』)ペ・ドゥナ(『空気人形』)松たか子(『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』)宮崎あおい(『少年メリケンサック』)【優秀助演男優賞】瑛太(『ディア・ドクター』)香川照之(『劔岳点の記』)堺雅人(『ジェネラル・ルージュの凱旋』)玉山鉄二(『ハゲタカ』)三浦友和(『沈まぬ太陽』)【優秀助演女優賞】木村多江(『ゼロの焦点』)鈴木京香(『沈まぬ太陽』)中谷美紀(『ゼロの焦点』)室井滋(『劔岳点の記』)余貴美子(『ディア・ドクター』)【優秀アニメーション作品賞】『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『サマーウォーズ』『映画ドラえもん新・のび太の宇宙開拓史』『ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜』『名探偵コナン漆黒の追跡者(チェイサー)』【優秀外国作品賞】『グラン・トリノ』『スラムドッグ$ミリオネア』『チェンジリング』『レスラー』『レッドクリフ PartII−未来への最終決戦−』【新人俳優賞】岡田将生(『ホノカアボーイ』・『僕の初恋をキミに捧ぐ』・『重力ピエロ』)水嶋ヒロ(『ドロップ』)溝端淳平(『赤い糸』)渡辺大知(『色即ぜねれいしょん』)榮倉奈々(『余命1ヶ月の花嫁』志田未来(『誰も守ってくれない』)平愛梨(『20世紀少年<第2章> 最後の希望』・『20世紀少年<最終章> ぼくらの旗』)■関連作品:沈まぬ太陽 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009 「沈まぬ太陽」製作委員会ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビジョンパパドゥ新潮社日本衛星放送ゼロの焦点 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009「ゼロの焦点」製作委員会劔岳点の記 2009年6月20日より全国にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会ハゲタカ 2009年6月6日より全国東宝系にて公開© 2009 映画「ハゲタカ」製作委員会おっぱいバレー 2009年4月18日より全国にて公開© 2009「おっぱいバレー」製作委員会空気人形 2009年9月26日よりシネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて順次公開© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会少年メリケンサック 2009年2月14日より全国にて公開© 2009「少年メリケンサック」製作委員会ジェネラル・ルージュの凱旋 2009年3月7日より全国東宝系にて公開© 2009 映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」製作委員会■関連記事:助演男優賞の瑛太に阿部サダヲ「いいな」、鶴瓶「この辱めを…」報知映画賞授賞式報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞明日開幕東京フィルメックス「ツイてる」西川美和監督トークイベント満員木村大作監督、浅野忠信からワガママのお墨付きもらい、トークショーでも木村節炸裂“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!
2009年12月25日みなさん、こんにちは!ここ数週間、私はとっても素敵な時間を過ごしていました…というのも、12月2日に本年度のグラミー賞のノミネートが発表されたのですが、嬉しいことに今年のお気に入りのアルバムがノミネートされました!まずはマックスウェルの復活アルバム「BLACKsummer’snight」は今年発売されたR&Bのアルバムの中でも傑作の一つですが、彼が8年ぶりに戻ってきて嬉しい!カニエ・ウェストとブラック・アイド・ピーズと並んで6部門にノミネートされました。また、ポップ/カントリー音楽の若き王子、テイラー・スウィフトは8部門にノミネート、そして不動のディーバ、ビヨンセが今年最多の10部門へのノミネートを果たしました!どのアーティストにとっても今年は素晴らしい飛躍の年となりましたが、彼らの作品が評価されていることは嬉しいことです。ほかには、“生ける伝説”AC/DCや人気バンドのコールドプレイ、インディーズ・ラッパーのコモン、レディー・ガガ(2008/2009で最もブレイクした歌手です!)など、たくさんの素晴らしいアーティストの名前が並びました。おもしろいのは、大御所・ベテラン歌手と若い新人歌手(テイラー・スウィフトのような)が混在している点ですね。ノミネート発表当日は、グラミー・ノミネーション・コンサートがハリウッドで開催され、ブラック・アイド・ピーズや最優秀新人賞候補のケリー・ヒルソンに先述のマックスウェルらも出席していました。その夜、マックスウェルは故マイケル・ジャクソンへの追悼の意を表し、マイケルの代表曲のひとつ「Lady in my LIfe」を美しい歌声でカバーしました。そこで思うのは、来年1月に行われるグラミー賞授賞式では、この最も偉大なアーティストに向けてどのような形で称賛が捧げられるのかということ。これまで行われてきた大きな授賞式イベント全てにおいて、マイケル・ジャクソンへの追悼が何かしらの形で行われてきましたが、最も大きな音楽祭であるグラミー賞でもリスペクトを形に出すことでしょう。今回のコンサートでホストを務めたLLクールJは報道陣に向けて、豪華アーティストたちを集めてマイケルのヒット曲メドレーを一緒にステージで歌う姿を見たいと話していました。それはすごいですね!個人的にはオールスターのトリビュートによる「We Are the World」を見てみたいです。あらためて、マイケル・ジャクソンは音楽界、さらにエンターテイメント界で数多くの人々に多大な影響をもたらしたことが実感させられますね。実は最近、マイケルの最後のコンサート「This is It」のバックダンサーに話を聞く機会があったのですが、彼らもグラミー賞授賞式でマイケルのトリビュートをやる予定で、最も偉大なエンターテイナーに値することを再確認させるため、いま必死に準備を進めているとのことです。それから『マイケル・ジャクソンTHIS IS IT』のDVDが1月末にリリースされますが、そこにはファン垂涎の未公開のフッテージもたくさん含まれているそうですよ。これは待ちきれません!ちなみに、このレッドカーペット・イベントで、私は偶然にも最優秀新人賞候補のザ・ティン・ティンズに遭遇しました。彼らはとても素敵で、日本にも夏にサマーソニックで訪れたりと日本が大好きだと話していました。また、もう一組、ベスト・ダンス・アルバムに候補入りしたLMFAOにも会うことができました。彼らはまだ日本には行ったことがないようですが、来年には日本に行く予定を立てていると話していました。日本のファッションにはかなり影響を受けているという彼ら、日本のファンに早く会いたがっていましたよ。(text:Lisle Wilkerson)※第52回グラミー授賞式の模様は2010年2月1日(月)AM9:30よりWOWOWにて生放送 REUTERS/AFLO■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:1万個限定『マイケル・ジャクソン…』DVDボックスが1日で完売予告編も到着!報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!【ハリウッドより愛をこめて】ジャクソン家には映画収益入らず?その真相は…『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』4日間で6億超の大ヒットで上映延長
2009年12月16日泣く子も黙る“アポ無し突撃取材”で知られる、ドキュメンタリー監督マイケル・ムーア。その彼が、ヴェネチア、トロント、L.A.、デトロイト、N.Y.など、アメリカを始めとする世界各都市で絶賛された最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』の日本公開を控え、11月末に待望の初来日を果たした。最新作のテーマは、ずばり「お金」。アメリカにおいて、持てる者と持たざる者の格差を広げ続ける元凶となった社会システム=資本主義をめった斬り。この不況を機に、持たざる者から基本的人権や安定した生活を送る権利すらも奪うこととなったこのシステムを“悪”と見て、今回も徹底的に弱者の代弁者としての立場をとっている。ただし、社会的弱者を擁護すると、資本主義社会では時に保守派層から目の敵にされることも多い。これまで取材をする上で、身の危険を感じることがあったのではないだろうか。「脅迫は、2002年に『ボウリング・フォー・コロンバイン』でアカデミー賞を受賞し、授賞式でイラク戦争に対する批判をして客席からブーイングを受けた直後から始まったんだ。あの夜、家に帰ったら自宅の壁に馬糞が塗られ、敷地内にもいくつか放置されていたんだ。それで、ボディガードを雇わなくてはならなくなったんだ。一番ひどい時期には、全部で9人、1日3交代で雇っていた。あと、イリノイ州で、ある男が自宅の地下室で爆弾が暴発したことを機に逮捕されるという事件があったんだけれど、彼は家で爆弾を作っていて、その爆弾を仕掛けるいわば標的のリストというものが見つかって、その中に僕の名前が入っていたということもあったね。『華氏911』の後は、6回ほど実際に襲われた。ナッシュビルから来た男は、僕をナイフで襲おうとしたし、オレゴン州から来た男は鉄パイプで襲おうとした。フロリダから来た男は、スターバックスから出てきたところで僕をたまたま見かけ、買ったばかりの熱いコーヒーを僕の顔に浴びせようとしたんだ。そのときは、ボディガードが側にいて、自分の顔で受けてくれたんだ。そのおかげで2度の火傷を負ったんだ。僕の仕事には、日々こういった危険にさらされる可能性が伴う。例を挙げればきりがないけれど、僕の人生の詳細を話すことで、君を飽きさせたくないから、このぐらいにしておくよ」。実際、こういった卑劣な脅しや攻撃により、かなり怖い思いをしてきたと話すムーア監督。一体、その恐怖にどう打ち勝っているのだろうか?「実のところ、恐怖感に対処するなんて、しばらくは上手くできなかったんだ。でもあるときから、こう思うようになったんだ。これまでの自分の人生はとてもいいものだった、善人として生きてきたし、素晴らしい娘も育てたし、自分の芸術、つまり映画や執筆活動を通して社会に貢献したという自負もある、と。だからもし、いま命が尽きたとしても、もういいじゃないか、僕の人生は恵まれすぎているぐらいだというような境地に達したんだ。もういいんだと思えるようになった瞬間から、不思議な心の平穏を覚えるようになったよ。この心の安らぎを得られてからは、恐怖心の90%は払拭できた。なぜなら、もう失うものはない、もし殺されてしまっても、いままで素晴らしい人生を生きられたのだから、誰にもそれを奪うことはできない、僕を敵視する人々には、僕から奪い取れるものなど何もないのだと感じたから。ただ、今回この映画を撮るにあたっては、ウォール街を敵に回してはいけないよと、多くの人からアドバイスを受けていたんだ。政治家を相手にするよりももっとタチが悪い、どうなるかわからないよとね。でも、それで怖がって何もしなかったとしたって、交通事故による死亡の危険は常にある。いまこの瞬間に大地震が起きて死んでしまうかもしれないんだからね。人間は何が起こるか先のことなどわからないんだから、何もしないでいるわけにはいかなかったんだ」。恐怖だけでなく、様々な取材活動を通じて、怒り、悲しみ、絶望などを覚えてきたはずだが、どうやってその感情に折り合いをつけ、冷静な作品作りへの糧にしているのだろう。「僕はEメールによって、多くの人の声を聞いている。決して何か媒体を持っているわけでもないし、雑誌に執筆しているわけでも、TV番組、新聞社を持っているわけでもない。でも、いろいろな人が僕に彼らの物語を教えてくれるんだ。僕は彼らの物語を世間に広める役となった。考えてみれば、僕は特権階級の出身じゃないし、大学も出てないし、本来はミシガンの小さな町でゼネラルモーターズの工場で部品を作って一生を終わるべき階級の人間だった。でも、どういうわけか、一般市民の声を世界中に広げる立場に置かれた。その立場については、自分自身でも敬意を持っているつもりだ。だからとにかく、声なき人々の声を、その立場に置かれた人間の責任としてしっかりと伝えていくことが僕の役割だと思って、精一杯やっているんだ」。本作をはじめ、過去の作品でも、アメリカの破綻したシステムと他国のシステムを比べてきた監督だが、日本も幾度となく例に取り上げてきた。11月30日に東京証券取引所で行われた会見では、「これまで私は自分の本や映画の中で、日本に対しては尊敬の念を持って描いてきました」とコメント。「現在、アメリカで家を失う、もしくは自己破産になる理由の第1位は医療費が高すぎて払えない、ということです。おそらく日本ではそのようなことはないと思います。なぜ日本の方々は、誰かが病気になったら助け合い、そして保険制度もちゃんとしているのだろうかと考えたところ、それは社会的にセーフティーネットを構築しているからだと思います。それが、残念なことにアメリカにはなく、どんどんお金がなくなって、家から出ないといけなくなっています。ほかの国では大丈夫なのに、なぜアメリカだけはこのような状況なのだろうかと、自分の作品の中で永遠のテーマとして描いているつもりです。私自身アメリカ人で、アメリカを愛していて、アメリカ以外には住みたくないとさえ思っていますが、アメリカの現状は目を覆いたくなることばかりです。アメリカを愛していますが、アメリカのようになりたいとかアメリカの真似をしたいといった思いは一切捨てて下さい。Be Japan!日本でいて下さい!みなさんが1945年以来作り上げた日本でいて下さい!教育の価値を十分大切だとわかっていた日本でいて下さい!そして、“解雇はしない”と言っていた日本になって下さい!他国を一切侵略しない、そして侵略しようとする国をサポートしないと言っていた国に戻って下さい!」と訴えかけていた。取材時にさらに、アメリカのような行き過ぎた金融資本主義への道をたどらないために、日本へのアドバイスを求めると「まず、あらゆるビジネスにたずさわる者が、何か行動を起こす前に、自問するべきだと思う。“これは良いことであるか”“これは社会のために正しいことであるのか”“私利私欲のために自分はこれをやるのか?お金儲けのためだけなのか”と。それがひとつの判断基準になることだけは間違いないね」と熱く訴えた。原題は『CAPITALISM:A LOVE STORY』。ラブストーリーという副題には、金持ちが持つお金への愛を意味しているとされていたが、本当のところ、もうひとつの深い意味があるようだ。「以前は、金持ちが持つお金への愛を意味していると考えていたけれど、いま思えば、確かにこの映画のラブストーリーは、僕の祖国への愛を意味しているのかもしれない。僕はこの映画を通して自分の祖国への愛を表現したと言えるね。愛しているからこそ、自分はあきらめられないんだ。しっかり闘って、闘い続けて、アメリカをもっと良い国にしたいと思っているんだ。アメリカが何をするかをとても気にかけている。アメリカが何をするかは、自国民のみならず、全世界を巻き込んで影響する。全世界のほとんどの人はアメリカ大統領を選ぶための一票を持っていないのに、その一票で選ばれるアメリカの大統領は彼らの生活にも大きな影響を与えてしまう。一万マイル離れた日本のあなたの生活にも影響を及ぼす。だから、彼を選ぶ権利をもっていないあなたがたのためにも、アメリカ国民として、気をつけていなきゃいけないし、より重い責任を感じているんだ」。残念ながら、オバマ大統領が、アフガニスタンへの兵力増派を発表したのは、この取材が行われた夜もこと。すでに、取材時にそのことを知っていたムーア監督は、憔悴した様子で「これまで支持してきたオバマ大統領を初めて批判することになってしまった、つらいことだ」と話していた。これまでに発表してきた『ロジャー&ミー』、『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『華氏911』、『シッコ』で取り上げてきた様々な社会問題も、元をたどれば全て資本主義のせいだという結論に至ったと話すムーア監督。つまり、満を持して製作された本作は、ジャーナリスト、マイケル・ムーアの集大成であり、渾身の作品と言える。そのせいだろうか。個別に行われた取材では、これまでの活動をふり返り、抱えて来た悲しみや怒りといったやりきれない感情を静かに明かし、アメリカの変革を心から願うというエモーショナルなものとなった。いまの心境についてはこう話していたのも印象的だ。「いまは次のプロジェクトとして、本を執筆しようかなと思っているんだ。それから、自分が住む町、地元へ何らかの直接的な貢献をしたいとも考えている。あと、健康管理もしたいかな(笑)」。大仕事をやり遂げただけに、しばらくは映画制作を休みたいとも、とある取材で明かしたムーア監督。だが、「映画監督という仕事は大好きでやりがいを感じている。まだ、撮りたいという気持ちはあるよ」という言葉を信じて、次回作の完成を待ちたい。詳しい取材の裏側については、verita NEWSに一足先に掲載中。気になる方は、映画館に行く前に、チェックを。(text:June Makiguchi)verita NEWS■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:M・ムーア監督、ロストバゲージした荷物が到着しスーツ姿にお着替え初来日のM・ムーア監督、成田での指紋事件を激白&小倉優子に突撃取材!?“不況”を感じる瞬間っていつ?救世主マイケル・ムーアに寄せられる叫びの数々【どちらを観る?】“お金”を考える『クリスマス・キャロル』&『キャピタリズム』もう一本の“マイケル”映画『キャピタリズム』見参!予告編映像を独占先行配信
2009年12月11日今年6月、50歳という若さでこの世を去ったスーパースター、マイケル・ジャクソンの幻と化した最後のステージ舞台裏に密着したドキュメンタリー『マイケル・ジャクソンTHIS IS IT』。4週間という短い上映期間で記録的ヒットとなった本作が早くもブルーレイとDVDとなって2010年1月27日(水)に発売される。このDVDと約130分の映像特典に日本未発売の特製Tシャツとブックレットがセットになった1万セット限定生産のメモリアルDVDボックス「マイケル・ジャクソンTHIS IS IT DVD BOX」が何と、11月30日(月)の告知解禁後1日で予約完売となった。11月27日(金)までの全国320館での公開では、わずか4週間という期間で累計興行収入44億円を突破、数ある話題作を押しのけて、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』、『レッドクリフ PartII ―未来への最終決戦―』に続き、本年度日本国内興行成績(海外作品)で堂々の3位(11月26日時点)を獲得した本作。コンサート・フィルム/ドキュメンタリーというジャンルで洋画年間TOP3入りを果たすのは、日本の映画史上初となった。世界的に見ても、日米を含む世界25か国で初登場No.1を獲得、北米ではマドンナ、ローリング・ストーンズ、プリンスなどのコンサート・フィルムの成績を抜いて、コンサート・フィルムとして歴代1位(11月24日時点)を獲得し、改めて失った存在の大きさを世界中に知らしめる結果となった。ファン垂涎のDVD映像特典には、マイケルの「カムバックに賭ける想い」(2種)や「スタッフが語るマイケル・ジャクソン」など、劇場では観られなかった映像が満載。これに加え、ブルーレイには代表作「スリラー」や「スムーズ・クリミナル」のショートフィルムも付いてくる。今回の完売記録は、洋画はもちろん、ドキュメンタリー映画史上でも快挙であり、Amazon.co.jpDVDストア、楽天ブックスのランキングでは、第1位に「マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション(DVD・2枚組)」がランクインしたほか、2位、4位にも同時発売されるブルーレイとDVD(コレクターズ・エディション)が並んだ。このたびシネマカフェに、こちらのDVD発売の予告編映像も到着。まだ劇場で観ていないという人もまずはこちらをチェック!※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY「マイケル・ジャクソン THIS IS IT コレクターズ・エディション」(DVD・1枚組)価格:2,980円(税込)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション」(DVD・2枚組)価格:3,990円(税込)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」(Blu- ray)価格:4,980円(税込)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT メモリアル DVD BOX」(完全限定10,000 セット)価格:9,975円(税込)※11月30日(月)完売「マイケル・ジャクソン IN ソウル・トレイン」(DVD)価格:3,990円(税込)発売日:2010年1月27日(水)発売/販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!【ハリウッドより愛をこめて】ジャクソン家には映画収益入らず?その真相は…『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』4日間で6億超の大ヒットで上映延長ライオネル・リッチーが甦ったマイケル(?)にサイン!マイケル映画全世界公開
2009年12月02日アポなし突撃取材という強硬スタイルで、社会問題の根源を徹底追究するマイケル・ムーア監督の最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』。12月5日(土)の公開に先駆けての、監督の初来日に合わせて、検索・共有ウェブサイト「NAVER」では本作に因み、100年に一度と言われる不況の“体感”をテーマにエピソード募集企画を展開している。投稿された方の中から25組50名様には本作の試写会が当たるチャンスも!さて、一体どんな投稿が集まったのか?本作のテーマはずばり、人々を苦しめる世界的経済不況がなぜ起きたのか。ムーア監督が、アメリカのキャピタリズム(資本主義)の原理を分かりやすく解説しながらその根源を究明していく。もちろんこの不況は日本にも波及。今回、NAVERで「もしかして、今不況なんじゃ?って感じた瞬間」というお題を出したところ、「某うどん屋の鰹節が有料になった」、「某お菓子の中身が減った」、「一軒家で20名ルームシェア」、「合コンのお相手の男性たちの羽振りが悪くなった」、「外資系の金融機関で8年間勤めたが、今年の夏に部署がなくなりリストラ」などなど…、リアルすぎる不況エピソードが押し寄せた。また、本作の劇中で、ムーア監督はN.Y.ウォール街にお金の袋を携えて乗り込んでいるが、集まった意見の中には「この映画をきっかけに何かが変わればと期待しています。永田町にアポなし突撃お願いします!!」という切実な依頼も。ムーア監督宛てに続々と集まる、“不況をなんとかしてほしい”という声。映画を通して世界を動かす、そんな絶大なパワーをもつ彼がまもなく来日し、いまの日本を目にして発する言葉とは?『キャピタリズム』は12月5日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日(土)より全国にて公開。NAVER「【100年に1度です】『もしかして、今不況なんじゃ?』って感じた瞬間」■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:【どちらを観る?】“お金”を考える『クリスマス・キャロル』&『キャピタリズム』もう一本の“マイケル”映画『キャピタリズム』見参!予告編映像を独占先行配信マイケル・ムーアへの“逆”突撃取材権を贈呈!宣伝アイディア募集試写会開催お金はどこへ消えた?『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』試写会に15組30名様ご招待マイケル・ムーア、永田町に乗り込む?新作引っさげ、初来日決定!
2009年11月25日来年3月の第82回アカデミー賞授賞式を前に、同賞の名誉賞授賞式「ガヴァナー・アワード」が14日、ハリウッド&ハイランドのグランド・ボールルームにて開催され、往年のフィルム・ノワールのヒロインとして名を馳せ、いまも活躍中のローレン・バコールらが受賞した。85歳のバコールは『マンハッタン・ラプソディ』で助演女優賞候補になった経験はあるが、オスカー受賞はこれが初めて。デビュー作『脱出』で共演し、後に結婚した故ハンフリー・ボガートについて、「わたしに命を吹き込み、人生を変えてくれた」と話した。この日はボガートとの間にもうけた息子であるスティーヴン・ボガートと、死別後に結婚した元夫の故ジェイソン・ロバーズの息子・サムも母親に付き添って来場していた。ほかに、低予算のB級映画の帝王として知られ、最近はジェイソン・ステイサム主演の『デス・レース』などを手がけるプロデューサー、監督のロジャー・コーマン、『ゴッドファーザー』シリーズや『アニー・ホール』から『カイロの紫のバラ』までのウディ・アレン作品などの撮影を担当したゴードン・ウィリスが名誉賞を受賞した。トム・ハンクス、ジャック・ニコルソン、ウォーレン・ベイティ&アネット・ベニング夫妻、モーガン・フリーマン、スティーヴン・スピルバーグといった錚々たる顔ぶれが600人ほど招待された。例年はアカデミー賞授賞式中に発表される名誉賞が、授賞式本番前に授与されるのは初めてだが、TV生中継もないせいか、会場はリラックス・ムードだったという。(text:Yuki Tominaga)授賞式での一幕。ウォーレン・ベイティやスピルバーグ、ジョージ・ルーカスなど錚々たるメンバーと壇上に立つトム・ハンクス。© Reuters/AFLO■関連作品:デス・レース 2008年11月29日より有楽座ほか全国にて公開© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:意外と運転上手?「デートでも自分が運転したい」アッキーナが車で行きたいのは?バブルの時代再来?ブラザー・コーン「サザン活動休止のいまが復活のチャンス」いま、“死”が爆走する!『デス・レース』試写会に5組10名様をご招待バブルガム・ブラザーズ、コンビ“復活”宣言「一緒にデス・レース戦っていきたい」GTFトーキョーシネマショー2008『デス・レース』試写会に10組20名様をご招待
2009年11月17日昨年9月の「リーマン・ショック」に端を発した、世界的大不況とアメリカ経済の破綻を題材にした、マイケル・ムーア監督最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』。今回は、$マークのついた大袋を手に、“みんなのおカネを取り返せ!”とN.Y.ウォール街に食ってかかるムーア。あまりに分かりやすく痛快な戦いざまを、まずはシネマカフェに独占先行で到着した予告編映像でちょっとだけ披露!映像の冒頭を飾るのは、ムーア監督作品ですっかりおなじみのキャスティング(?)となったアメリカ前大統領ジョージ・W・ブッシュ。彼が青い顔をしてアメリカ経済の先行きの不安を宣言し、予告編はスタート!ムーアが本作で相手どったのは、一個人や一企業というスケールを超えた、“経済”。一般市民の生活に大打撃を与えている不況の根源を、徹底的に追求する。だが、取材をするにも「マイケル・ムーア」の名前を出せば門前払い…。果たして、アポなし取材の果てに、彼がとらえた真実とは?まもなく冬のボーナス・シーズン、他人事では済まされないだけに、ムーアが斬り込んだ経済の真実に注目が集まる。『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』は12月5日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、2010年1月9日(土)より全国にて公開。こちらの特別映像はMOVIE GALLERYおよび『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』作品情報ページでもご覧いただけます。『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』動画ページ『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』作品情報ページ■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:マイケル・ムーアへの“逆”突撃取材権を贈呈!宣伝アイディア募集試写会開催お金はどこへ消えた?『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』試写会に15組30名様ご招待マイケル・ムーア、永田町に乗り込む?新作引っさげ、初来日決定!マイケル・ムーア『キャピタリズム』がN.Y.とL.A.限定公開で大ヒットスタートM・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ち
2009年11月12日今年6月、世界中のファンに惜しまれながらこの世を去った“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンの最後の雄姿を収めたドキュメンタリー『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』が、先週28日(水)、全世界で同時公開となった。日本では同日19時より全国324館で公開スタートし、31日(土)までの4日間で、全国興行収入6億4,663万6,400円、動員50万9,251人を記録する大ヒット!これに伴い、急遽本作の上映期間が見直され、延長可能な劇場において追加2週間の上映期間延長を決定した。元々、2週間限定の上映と告知されていた本作だが、前売り鑑賞券の販売枚数は最終的に24万枚に迫る異例の売れ行きを示し、これを受けて全国のファンと劇場から上映期間の延長を求める声が多く寄せられた。さらに、公開後の休日突入で、東京・新宿ピカデリーでは10月31日(土)に同館の動員記録である『崖の上のポニョ』を500名近く上回る4,023名(興行収入599万2,500円)を動員するなど、満席で鑑賞できない観客も続出。配給会社のソニー・ピクチャーズ エンタテインメントは、米国本社ならびに興行部門を統括する松竹と検討の上、2週間の追加上映を決定するに至った。現在公開中の全国324館のうち、およそ7割の劇場が、上映期間を11月27日(金)まで延長できる見込み。なお、本作の上映に続くように、11月7日(土)からは1988年にマイケル・ジャクソン自らが主演・原案・製作総指揮を務めたミュージカル・ファンタジー『ムーンウォーカー』も全国にて公開されるが、こちらもファン垂涎の過去のマイケルの映像が大スクリーンで見られるとあって、こちらも大きな反響が見込まれる。音楽界のキングの超越した影響力は、映画界にも及んでいる。『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は、丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開ムーンウォーカー 2009年11月7日より新宿ピカデリー、なんばパークスシネマほか全国にて公開© 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.■関連記事:ライオネル・リッチーが甦ったマイケル(?)にサイン!マイケル映画全世界公開【ハリウッドより愛をこめて】マイケルの最後の雄姿、その全貌を目撃!マイケル・ジャクソン映画、公開直前に本編映像が到着!あの名曲のリハーサルが…ブルーのジャケットで踊る、マイケル最後のリハーサル新画像が日本初公開!マイケル・ジャクソンの死因は致死量の麻酔薬。当局は「殺人」と見なす?
2009年11月02日全世界で公開を迎えた『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』。本国アメリカで大々的に開催されたレッドカーペット・イベントに負けじ!ここ日本で開催されたジャパン・プレミアの様子を、会場を訪れたライオネル・リッチーに黒木メイサら豪華スペシャルゲストたちの写真とコメントを中心にお届け!最初にステージに現れたのは、クリスタル・ケイ!マイケルの思い出を尋ねられ「小さい頃からモノマネして『フーッ!』とかやってました」とコメント。加藤ミリヤは「マイケルのクリエイティビティを少しでも盗みたい!」と映画の開始が待ちきれない様子。マイケルばりの真赤なハットをかぶって登場したのは歌姫・伊藤由奈。彼女も小さい頃からのマイケルの信奉者の一人だったようで「小学生の頃、ムーンウォークが出来なくて練習してました。いまでも出来ません!」と語った。このほか、CHEMISTRYの2人(川畑要&堂珍嘉邦)に、清水翔太、西野カナ、JUJU、HOME MADE 家族(MICRO、KURO、U-ICHI)、ZEEBRA、AI、松下奈緒に俳優の石黒賢と多彩な顔ぶれがそれぞれにマイケルへの熱い思いを口にした。ひと際大きな声援を浴びていたのが黒木メイサ!胸元の開いた黒いドレスと真っ赤なヒールをポイントにしたハイヒールで颯爽と登場し「マイケルは常に何かを伝えようとしてきた人。この映画で何を伝えようとしたのか知りたいです」と映画への期待を口にした。そして、最後に登場したのは思わぬ超大物ミュージシャン。80年代にマイケルと双璧をなす人気を誇ったスーパースター、ライオネル・リッチーが来場し、会場の盛り上がりは最高潮に!「彼が10歳の頃から知っているし、スーパースターになっていく姿を見てきたけれど、僕にとってはいたずら好きの彼のイメージが残ってるよ」とマイケルを偲んだ。会場には子供から大人まで、熱狂的なマイケルのファンが大挙。カメラマンエリアのすぐそばには、大ヒット曲「スリラー」のミュージックビデオでマイケルが着ていたのと同じような印象的な赤い衣裳でマイケルのマスクをかぶったファンの姿も。ライオネルはこのファンに気づくと大喜びで駆け寄り、記念撮影とサインに応じていた。『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定で公開中。■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】マイケルの最後の雄姿、その全貌を目撃!マイケル・ジャクソン映画、公開直前に本編映像が到着!あの名曲のリハーサルが…ブルーのジャケットで踊る、マイケル最後のリハーサル新画像が日本初公開!マイケル・ジャクソンの死因は致死量の麻酔薬。当局は「殺人」と見なす?【ハリウッドより愛をこめて】泥沼化するマイケル埋葬問題51歳の誕生日に決着?
2009年10月29日「This is it」――。誰にも真似できない、唯一無二の音楽スタイルを築きあげたキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソン。彼は世界中の人々に愛され、数々の音楽賞にも輝きました。この地球上で最も天才的なパフォーマーでありシンガーソングライターと言っても過言ではありません。しかし数か月前、彼の悲劇的な最期以来、マイケル・ジャクソンの“才能”はないがしろにされ、彼は痛み止めや現実逃避のために数々の薬物を使っていた“過去のセレブリティ”として報道されてきました。しかし、マイケルの遺したドキュメンタリー『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を観れば、彼のこうしたネガティブな面を忘れ、なぜ彼がここまで偉大で才能に恵まれたエンターテイナーとして崇められるのか、再確認できるはずです。マイケルという人間の内面やユーモアに満ちた素顔、そして彼がショービズ界で最も努力家で忙しい人物と言われていた所以を、見てとれると思います。生前には、UKで行うはずだった「THIS IS IT」ツアーは準備不足では、と疑われていたマイケルですが、この映画を観ればそんな不安も消えるはず。彼の音楽は変わらず素晴らしく、かつ楽しそうな雰囲気から、いかに彼がこのツアーに入れ込んでいたかがうかがえます。この映画では、彼がいかにあらゆる面にこだわり、いかに完ぺき主義者だったかも見せています。私はいま、ハリウッドで作品を観てきたばかりですが、一つだけ言えるのは、マイケル・ジャクソンという天才に再び恋に落ちたということ。とても素晴らしい映画でした!今日、レッドカーペット・プレミアイベントがノキア・シアター(マイケルがツアーのためにリハーサルしていた場所)で行われ、その歴史的イベントを取材してきましたが、ファンは大スクリーンにマイケルが登場することに興奮しきり、会場は異常な熱気に包まれていました。レッドカーペットには、パリス・ヒルトンやウィル・スミス、ヴィヴィカ・A・フォックス、元ボクサーのシュガー・レイ・レナード、アメリカン・アイドルからは出身歌手のデイヴィッド・クックとアダム・ランバート、それからコメディアンのマーティン・ローレンス、歌手のケイティ・ペリー、ジェニファー・ラブ・ヒューイット、そして本作の監督ケニー・オルテガやマイケルのバックシンガー&ダンサーたちとバンドの姿がありました。特に、私の大好きなアレックス・アル、マイケルのバンドでベースを担当していた人物ですが、彼を見られたことは何より嬉しかったです!とにかく、イベントは感動的で、会場にいる全ての人がマイケル・ジャクソンの人生を祝うことに興奮していました。もちろん私もこんな素敵な瞬間にいられたことに感謝しますし、読者のみなさんにはとにかく、映画を観て!と言いたいです。マイケルがショーのためにどれだけ準備をしていたのか、ステージに立つことに全てを捧げたマイケルという男を、間近で観ることができますよ。(text:Lisle Wilkerson)© Reuters/AFLO■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:マイケル・ジャクソン映画、公開直前に本編映像が到着!あの名曲のリハーサルが…ブルーのジャケットで踊る、マイケル最後のリハーサル新画像が日本初公開!マイケル・ジャクソンの死因は致死量の麻酔薬。当局は「殺人」と見なす?【ハリウッドより愛をこめて】泥沼化するマイケル埋葬問題51歳の誕生日に決着?【ハリウッドより愛をこめて】ザ・キング・オブ・ポップ、永眠の地はどこに?
2009年10月28日何かと物議をかもすマイケル・ムーアの最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』がニューヨークとロサンゼルス限定で9月23日(現地時間)より公開され、オープニングでの1館あたりの興行収入が約60,000ドルという大ヒットスタートを記録した。この数字はここ最近の同規模の作品『スラムドッグ$ミリオネア』の166%という数字で、ムーア監督の過去の作品と比べても『華氏911』の218%、『ボウリング・フォー・コロンバイン』の230%と並外れた数字であることが分かる。本作は100年に1度と言われる世界同時不況の原因をムーア流に追究する“マネー・エンターテイメント”。ウォール街で$マークの入った大袋を手に「僕たちのお金を返してもらいに来たよ!」というセルフと共にアポなし突撃取材を展開する。10月2日からは全米拡大公開を迎えるが、どこまで数字を伸ばせるか?そしてアメリカ以外の各国での反応は?日本では12月、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、さらに1月、全国にて公開。■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月、全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:M・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品マイケル・ムーア、次は恋愛映画に挑戦?GM破綻を受けアメリカの“経済”を斬る!
2009年10月02日去る6月25日に急逝し世界に衝撃を与えた“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソン。多くのファンが待ち望みながら、実現しえなかった彼のコンサート「THIS IS IT」の数百時間にも及ぶリハーサルとビハインド・ザ・シーンの映像を盛り込んだドキュメンタリー『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』が10月、全世界同時に公開される。これに先駆けて、本作の新たなビジュアル画像が日本で初公開!生前のマイケルの貴重なリハーサルの一部が明らかとなった。以前に公開されていた場面写真は、ステージ上にそびえる“THIS IS IT”の文字の前でマイケルが決めのポーズを取っているものだったが、今回新たに公開された写真では、ブルーのジャケットを姿で、バックダンサーを従えてキレの良いダンスを見せている。洋服を着ていてもはっきりと分かる鍛え抜かれた肉体とともに猛特訓に挑む彼の最後の勇姿がうかがえる。また、本作の日本版公式ホームページも近日中にスタートすることが決定。同サイトでは、映画の前売り鑑賞券の発売情報などの新しい情報が随時更新されるほか、ここでしか発表されないお宝情報も発表されるとあってファン垂涎のサイトになりそう。世界中のファンが注目する本作で、マイケルの最後の映像をまとめ上げるのは、同コンサートのクリエイティブ・パートナーであったケニー・オルテガ監督(『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』)。監督は、「コンサートとしての『THIS IS IT』は観ることができなくなってしまいましたが、本作によってマイケルの貴重な肖像を披露することができます。最後のカーテン・コールの準備まで入念にしていたマイケル。このコンサートは彼の最高傑作となっていたでしょう」と早すぎるマイケルの死を惜しむコメント。本作を「ファンたちへの贈りもの」と称し、「この映像には、驚異的でユニークかつ特別な何かがあります。マイケル・ジャクソンが限られた人々にしか見せなかった、創造的な天才の世界を垣間見させてくれるのです。ファンたちは、いまだかつて見たことのないマイケル・ジャクソンの姿に出会うことになるでしょう。それは、制作の現場にいる偉大なアーティストとしての彼の姿です」と満を持して贈り出す。『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は10月28日(水)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:マイケル・ジャクソンの死因は致死量の麻酔薬。当局は「殺人」と見なす?【ハリウッドより愛をこめて】泥沼化するマイケル埋葬問題51歳の誕生日に決着?
2009年09月01日世界中を驚かせた突然の死から2か月。ロサンゼルス郡検視当局の毒物検査の結果、マイケル・ジャクソンの死因は強力な麻酔剤プロポフォールの過剰投与によるものであることが24日、明らかになった。テキサス州ヒューストンで公表された32ページにわたる捜査令状には、マーレイ医師が不眠症に悩むマイケルが亡くなるまでの6週間、毎晩プロポフォール50ミリグラムを点滴静注していたと供述したとある。依存症を避けるため、プロポフォール以外の薬も併せて投与することもあり、亡くなる当日の6月25日午前1時に精神安定剤10ミリグラム、午前2時と3時、5時、7時半に異なる催眠鎮静剤をそれぞれ2ミリグラムずつ投与した。それでもマイケルは眠りにつくことが出来ず、午前10時40分頃、マーレイ医師がマイケルからの度重なる要求に応じて、マイケルが「ミルク」と呼んでいた白い液体状のプロポフォール25ミリグラムを投与すると、ようやく眠った。マーレイ医師は10分ほどベッドサイドに付き添っていたが、トイレに行くため席を外し、2分足らずで戻るとマイケルの呼吸は停止していたという。AP通信によると、検視当局はマイケルの死を殺人とみなし、主治医のコンラッド・マーレイ氏を容疑者とする可能性もあるという。遺族の関係者は「当局や警察の捜査を全面的に信頼する。正義が果たされる日を待つ」と」と声明を発表した。死の前日まで、目前に控えたロンドン公演のリハーサルを精力的にこなしていたマイケル。その雄姿は映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』として10月28日(水)より世界同時公開される。(text:Yuki Tominaga)今年5月21日、ビバリーヒルズの医療センターを訪れた際の生前のマイケル。© Splash/AFLO■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】泥沼化するマイケル埋葬問題51歳の誕生日に決着?
2009年08月26日まず、マイケル・ジャクソンにまつわる新たな情報から…。たしか以前、マイケルが最終的に眠る場所が決まったとお伝えしたと思いますが、どうやらまだ彼の遺体は待機中みたい!これっておかしすぎませんか!?どうやらジャクソン一家は飽きもせずにまだ、どこに遺体を埋葬するか議論を交わしているのだとか。いまは家族の中で、唯一、兄のジャーメインだけがいまだにマイケルをネバーランドに埋葬することに固執しているようですよ。さらに先週末、父親のジョー・ジャクソンは報道陣に対して、息子の死から2か月以上を経て、8月29日に「Forest Lawn Cemetery」に埋葬することを明かしました。もしもマイケルが生きていたら、8月29日は彼の51歳の誕生日でした。埋葬は内々で行われるため、特別な式は行われません。とにかく、29日までは墓地の冷凍安置所に安置されたままのマイケル。この一連の出来事、どう考えてもおかしいと思いませんか?全く恐ろしいかぎりです。一方、ジャーメインは9月26日にウィーンで追悼コンサートを予定しています。もしこれが本当に実現したらおもしろいのですが…、元々は8月29日のマイケルの誕生日に行われる予定だったのです。しかし、企画段階で問題が浮上し、延期になってしまいました。おそらく、ライオネル・リッチーやアッシャー、マドンナ、ホイットニー・ヒューストン、U2など豪華アーティストたちが駆けつけると思われるこのイベント。当初は、バラク・オバマ米大統領も出席するとも発表されていましたが、その発表後すぐ、ホワイトハウスは大統領は参加しないし、そんな話も全くないと発表しました。うーん、何だか胡散臭い話ではありますが、もしこのコンサートが実際にうまくいけば、世界中が見守ることになるでしょう。チケットは8月20日より発売されています。さて、51歳の誕生日と言えば、ポップの女王、マドンナがフィンランドで51歳の誕生日を迎え、ライヴ会場に集まったファンから歌で祝福されていました。公演後、マドンナは荷物をまとめ、子供と年下の彼・ジーザスと一緒にイタリアのポルトフィーノを訪れ、誕生日を祝いました。現地では、友人のドメニコ・ドルチェとステーファノ・ガッバーナと一緒に過ごし、さらに、イタリアの首相シルヴィオ・ベルルスコーニの家に滞在していたマドンナ。さすが、ずいぶんとハイクラスなお友達が多いですね!(text:Lisle Wilkerson)写真は、死の直前までロンドン公演に向けてリハーサルを繰り返していたマイケル。この模様は映画(『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』)として公開されることも決定した。© Reuters/AFLO■関連作品:マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より全国にて2週間限定公開
2009年08月21日殺された恩師の復讐にために現場に復帰したものの、事件の真相を追ううちに、事件の黒幕に仕立て上げられてしまった諜報部員が政界の陰謀を暴き、真犯人を追う姿を描いた『アート・オブ・ウォー2』が9月12日(土)に公開を迎える。所得税の虚偽申告により、2008年4月に禁固3年の実刑判決を受けたウェズリー・スナイプスが主演し、激しいアクションと重厚な人間ドラマを見せている。実は、このウェズリーと先頃急逝した“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソンには意外な関係が――。マイケルといえば、全世界で大ヒットしたアルバム「スリラー」のショートフィルムをリリースし、ミュージック・ビデオの概念を変える傑作として注目を浴びた。そして1987年にリリースしたアルバム「BAD」では、シングルカット時にあのマーティン・スコセッシを監督に起用して、16分に及ぶショートフィルムで再び大きな話題を呼んだ。この「BAD」のショートフィルムへの出演をきっかけに脚光を浴び、スターへの階段をのぼり始めた俳優こそがウェスリー・スナイプスその人である。この作品では、マイケルは休暇で帰省した学生を演じ、ニューヨークのダウンタウンで旧友と再会する。ウェズリーはその旧友の一人を演じているのだ。当時の彼は端役が多く、代表作と呼べる作品もなかったが、これをきっかけに注目を集め、大ヒット作『メジャーリーグ』(’89)やスパイク・リー監督作品『ジャングル・フィーバー』(’91)などに出演。アクションとドラマを共にこなせる俳優として高い評価を浴び、のちに『ワン・ナイト・スタンド』(’97)ではヴェネチア映画祭主演男優賞を受賞し、その名声を不動のものとした。今年2009年、マイケルは50歳の若さで天に召されたが、ウェズリーの9年ぶりとなる主演作はまもなく日本でも公開を迎える。なお、現時点でウェズリーは刑務所に収監されていないが、もしかしたら、本作で当分の見納めになる可能性も…。『アート・オブ・ウォー2』は9月12日(土)より銀座シネパトスほかにて公開。■関連作品:アート・オブ・ウォー2 2009年9月12日より銀座シネパトスほかにて公開©2008 OPERATION EAGLE PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2009年08月07日マイケル・ダグラスの息子で、2003年の映画『グロムバーグ家の人々』で父や祖父・カークと共演もしているキャメロン・ダグラスが違法薬物所持で逮捕されたことが、3日に明らかになった。AP通信などの報道によると、現在30歳のキャメロンは大量のメタンフェタミン(覚せい剤)を販売目的で所持しており、先週28日、マンハッタンのホテルで米司法省麻薬取締局(DEA)によって逮捕された。キャメロンは、マイケルと2000年に離婚した前妻・ディアンドラの間に生まれた息子。2007年にもカリフォルニア州でコカイン所持容疑で逮捕されている。今年4月には新作『Ghosts of Girlfriends Past』(原題)のプレミアに息子を連れて出席していたマイケル。息子の更正を願っていた彼はいまどんな気持ちでいるだろうか。現在は国外にいるためコメントは出せない、と彼を古くから知る代理人は話している。(text:Yuki Tominaga)4月にL.A.で開催された『Ghosts of Girlfriends Past』のプレミアに一緒に出席したマイケル・ダグラス、キャメロン・ダグラス父子。© Newscom/AFLO
2009年08月05日みなさん、こんにちは。おそらく、みなさん先週の7月7日(現地時間)はTVやインターネットで流れるマイケル・ジャクソンの追悼式のニュースにかじりついていたことでしょう。私も当日は、TOKYO FMで一日中模様を伝えていたので、朝の7時半、最初の自動車行列が動き始めたところから見ていました。とても感動的な式でその優美さに胸を打たれました。ジャクソン一家にとっての一番の希望は優美さとセンスのあるもので、サーカスのような葬儀にはしたくなかったようですが、実際に式は希望通りのものだったと思いました。ここまで大々的なイベントはL.A.市では前例がなかっただけに、誰も式がどのように執り行われるのかを知らなかったのです。そのため、この日を迎えるまで、たくさんの不安や心配の声もありました。ロス市警は万が一のことを考えて、十分すぎるほどの警備を配しましたが、その甲斐あってイベント後、同市警の署長はTVのインタビューで「完璧な一日だった」とふり返ってました。マイケル・ジャクソンの人生最期のイベントは、ステイプルズ・センターやノキア・シアターの周囲だけにとどまらず、テレビのある全レストランと店、バーでは式の模様が放送され、L.A.中が見守り、そして世界中の人々と一緒に悲しみに暮れ、笑いました。報道によれば、10億人以上の人々がこの“ザ・キング・オブ・ポップ”の最後のショーをテレビで見ていたとのことです。式では、マライア・キャリーがジャクソン5のヒットカバー曲「I’ll be there」を歌い、アッシャーは尊敬していたマイケルのために「Gone Too Soon」を美しく歌い、最後に泣き崩れる一幕も。でも、一番印象に残ったのは、オスカー女優のジェニファー・ハドソン(上写真:大きくなったお腹で登場)が、マイケルの名曲「Will You Be There」を、生前のマイケルの声を織り交ぜながら歌った瞬間でした。本当に、彼女は素晴らしい仕事をしましたね。そして、11歳の娘・パリスが世界に向けて、亡き父親のことを「みんなが想像するよりも最高の父親でした」とスピーチを行った瞬間には、会場ではこれを見ていた全ての人が涙に暮れていました。これは家族も主催者のAEGも予定していなかったことで、セレモニーをよりリアルにさせましたし、スターであるマイケル・ジャクソンも一人の人間だということを示しました。ところで、マイケルの遺体はどこに行ったのか?この真相は誰も分かりません。家族内では、この埋葬場所について意見が分かれているようで、マイケルの兄たちは彼の望みを汲んでネバーランドに埋葬したいと言うのに対し、マイケルのママ・キャサリンはそれに強く反対して、マイケルはネバーランドの悪い思い出を忘れたいと話していたと言うのです。それゆえ、世界はそのゆくえを見守るしかないようです。一方、ロス市警の新しい情報によれば、マイケルの家にはまるで“ミニ病院”と呼べるほど、EKGや自動血圧器、IV、換気装置などが揃っているのが発見されました。そこには、偽名を使用し複数の医者に処方された薬が20種類も存在したことが明らかに。報道によれば、マイケルは一日に50錠、30種類の薬を飲んでおり、なんとこの半年で1万錠以上も摂取していたというのです!この世界で最も有名なエンタテイナーの死因の追究はまだ続いており、この謎の真相を明らかにするべく、彼の脳に対して様々な検査が行われています。検死官によれば、ここまで脳の解剖に時間をかけることはまれではなく、神経病理の検査が終わるまではマイケルの脳は彼の手元に置かれることになります。生前のマイケル・ジャクソンも謎に満ちていましたが、最後の最後まで、彼の人生は謎に満ちていますね。(text:Lisle Wilkerson)© AFLO
2009年07月13日『ボウリング・フォー・コロンバイン』や『華氏911』、『シッコ』など独自の突撃スタイルで社会問題に一石を投じ、作品ごとに注目を集めるマイケル・ムーア。アメリカの銃社会、イラク戦争、医療問題をテーマにしてきた彼の最新作が12月に日本公開されることが決定した。タイトルは『Capitalism: A Love Story』(原題)。100年に一度の大不況と言われるいま、ずばり“経済問題”をテーマに、原点に立ち返る。監督デビュー作『ロジャー&ミー』(’89)で、GM(ゼネラル・モーターズ)の会長に“アポなし突撃取材”を始めてから、ちょうど20年。そのGMが破綻したいま、ムーアは巨大になりすぎた企業による支配力と、利益ばかり追求する姿勢がアメリカ国民のみならず世界中の人々に、いかに壊滅的な影響を与えてきたかを鮮明に描き出す。企画が進行する中で、経済危機にフォーカスしていくムーア。今年2月には、ウォール街や金融業界で働く人々に向かって、「自ら名乗り出て、あなたが知っていることをみんなで共有しよう」、「ヒーローになって、アメリカの歴史最大の詐欺行為を暴露することに手を貸してほしい」と呼びかけた。また、タイトルにもあるように、なぜ“愛の物語(=A Love Story)”を作るに至ったのか?という疑問については、「そろそろ“恋愛映画”を作ろうと思ったんだ。完璧なデートムービーになるよ」と宣言するムーア。「全てが入っているんだ――“欲望”“情熱”“ロマンス”、そして“毎日解雇されている14,000の人々”。これは禁じられた愛であり、誰もその名前を口にしようとはしない。もう言ってしまえばいい、“それが資本主義”なんだ!」と声高に語っている。『Capitalism: A Love Story』(原題)は10月2日に全米公開。ちょうど米国上院がウォール街に7,000億ドルの緊急支援策を可決した日から数えてちょうど1年と1日後の公開となる。日本では12月に公開予定。■関連作品:Capitalism: A Love Story(原題) 2009年12月公開© Front Street Productions, LLC.
2009年07月10日先週末はアメリカでは独立記念日を迎え、各地でたくさんの祝いの花火が打ち上げられる一方で、マイケル・ジャクソンへの哀悼は続いています。以前、私はMJの追悼式のことについて触れましたが、少し変更があったのでお伝えしますね。まず、最初は式が行われるステイプルズ・センターに入るのに25ドル要るとお伝えしましたが、後になって無料になりました。それでもチケットが発売されると、ものの1分で50万件のコールが殺到してしまいました!たった1分ですよ、信じられませんよね!もちろん、そのコールは世界中から集まりました。また、うわさではこのチケット、アメリカ国内の居住者でないと獲得できないと言われていましたが、先週、こちらも変わって全世界から買えるようになりました。なんとイギリスから100万人がL.A.に来るみたいですよ!ブリティッシュ航空によれば、追悼式のために飛行機のチケットを買う人が殺到したことを受け、この数日で売上が一気に増えたらしいですよ。アメリカ国内でも、残念ながら、L.A.への直行便チケットをゲットできなかったアンラッキーな人たちは、車を借りて現地に向かうようです。そのため、サンフランシスコのデンバーからヒースローまでの便は、この数日間はほぼ満席だそう。すごいですね!ご存知の通り、マイケル・ジャクソンは7月13日からロンドンでツアーを行う予定だったのですが、どうやらロサンゼルス市はロンドンから追悼式のために人がなだれ込むことを危惧しているようで、ロス市警はマスコミ陣に対してここ数日はこの街に来ないようにとアナウンスしました。当日は、ステイプルズ・センターをロス市警が包囲するそうですが、群集の多さによっては増員しなければなりませんよね。マイケルを取り囲む騒動は盛り上がるばかりですが、本当か否か、また新しいうわさが浮上してきました。以前、このコラムでマイケルの家族が追悼コンサートを行うとお伝えしましたが、どうやら、ジャクソン5のほかの4兄弟(ジャーメイン、ティト、マーロン、ジャッキー)がマイケルのホログラムを使ってツアーを行うみたいですよ。このうわさが本当であれば、ジャクソン家は“ザ・キング・オブ・ポップ”のホログラムを用意しなくてはいけませんね。どう思いますか?何だかおかしな話ですよね。(text:Lisle Wilkerson)1970年、NAACPイメージ・アワードを受賞した際のジャクソン5。左からマーロン、ジャーメイン、マイケル、ティト、ジャッキー。© Hulton/Getty Images/AFLO
2009年07月08日日が経つにつれて、こちらでは生前のマイケル・ジャクソン(MJ)の様子と彼の薬物の過剰摂取についての様々な情報が浮かび上がってきてます。新しいところでは、彼は複数の薬物の処方を受けるために、“オマー・アーノルド”や“ジャック・ロンドン”という偽名も使っていたようなのです。さらには、ボディガードや専属の医療事務所長の名前を使ったこともあるとか。先日、麻薬取締局は、ロス市警が行っている、MJの薬物の処方に関わった医者たちの捜査に協力する旨を伝えました。MJに関するほかの話題では、“キング・オブ・ポップ”の葬儀について様々なうわさが飛び交っています。どうやら、式は7月7日の朝10時(現地時間)にステイプルズ・センター(マイケルが、亡くなる前日までツアーのリハーサルを行っていた場所)で執り行われ、L.A.のノキア・シアター(「アメリカン・アイドル」のファイナルなど大きなイベントが行われる場所)にも生中継されるそうです。ちなみに、このイベントに参加するためには入場料25ドルを払わなければならないみたいですよ。ファンたちはと言うと、マイケルの遺体が以前暮らしていたネバーランドに埋葬されると疑わないようで、“そのとき”に備えて、現地から20分以内のホテルは全て予約でいっぱいになってしまいました。MJの兄、ジャーメイン・ジャクソンもまた、メディア陣に向けて、ネバーランドに弟を埋葬したいと伝えました。また、マイケルが最期を過ごしたホームビー・ヒルズ・マンションは、既に新しい住人が決まっているとか。人気ファッションブランド「Ed Hardy」の創始者でデザイナーのクリスチャン・オードジェーは、この12月、同社の本部をここに置くとメディアに話しています。マイケルの親しい友人であったオードジェーですが、彼曰く、このマンションのオーナーは「Ed Hardy」のCEO、ハーバート・グエツなのだそうです。先週、U2はスペイン・バルセロナの9万人を収容するスタジアムでツアーをスタートさせましたが、その中でマイケルへの追悼として、ボノがゴスペル曲「Angel of Harlem」を彼に捧げて歌い、マイケルを“偉大なる才能の持ち主”と呼びました。最後にボノはまた、マイケルの代表曲「Man in the Mirror」と「Don’t Stop Till You Get Enough」を歌い上げました。さらに7月2日に明らかになった情報によれば、およそ25,000ドル(約250万円)相当の棺がマイケルのために特注されていたとのこと。この棺は同1日、ベイツビル・キャスケット社に発注されたもので、14カラットの金の棺で中は青のベルベット、そして手作業で磨かれた鏡面仕上げになっているようです。実はこれ、ジェームス・ブラウンが亡くなったときのものと同じ棺で、とても貴重なもののようです。火曜日の朝には自動車行列が始まりますが、マイケルの遺体は葬儀所のフォレスト・ローン・モーチュアリーを出発してステイプルズ・センターに運ばれます。一方、マイケルの2人の子供、パリスとマイケル・Jrの実母、デビー・ローはNBCのインタビューで、子供の親権を裁判で争う意向を伝えました。同時に、マイケルの父、ジョー・ジャクソンが子供たちに近づかないように、接近禁止命令を求めるそうです。彼女は彼らの実母だということを証明するためにDNAテストを行うとのこと。また、発表された遺産の内訳は、マイケルの母・キャサリンが40%、マイケルの3人の子供が40%、そして20%は児童基金に贈られるそうです。最後にハッピーなニュースを。夏といえば結婚シーズンでもありますが、先日CAネットワークの「Cablevision」は結婚式や花嫁についての新しいコンテンツを始めると発表しました。これは映画『ブライド・ウォーズ』や「Modern Bride」、「Amazing Wedding Cake」などのリアリティ・ショーが高い支持率を集めたことが背景にあり、ファンは24時間いつでも、結婚に関する番組を見ることができるようになります。開始日はまだ決まっていないようですが…。(text:Lisle Wilkerson)バルセロナでライヴを行ったU2。© AFLO
2009年07月06日みなさん、こんにちは!アメリカでは、先日の“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソンの訃報で話題は持ちきりです。一番最初に訃報を伝えたゴシップサイト「TMZ.com」をはじめ、様々なウェブサイトでその続報が伝えられています。まず、死因に関する様々なうわさにより、マイケルの死の間際にそばにいた主治医のコンラッド・マーレイ氏が非難の的となっています。しかし、それはあくまでうわさであって、薬物に関する解剖や様々な調査の結果が出るまでは誰も真相を知りえないわけです。それもおそらく4〜6週間かかるでしょう。家族さえも、本当に同医師に責任があるのか、定かでないのですから。一方、マーレイ医師本人は、もちろん疑惑を否定しています。先週末にかけて、彼はロス市警でおよそ4時間にわたり、当日何が起きたのかを事細かに伝えたそうです。曰く、彼がマイケルがベッドに横たわっているのを発見したときは、既に呼吸は止まっていたそうですが、まだ脈は残っており、すぐさま心肺蘇生を始めたとのこと。そこで浮かび上がる疑問は、なぜ医師はマイケルを床に下ろさずに蘇生を始めたのか?ということ。というのも、心肺蘇生を行うには固い所に身体を置かなくてはいけないということは医師なら誰でも知っていることなのです。この様子だと、まだまだこれから問題が出てきそうですね…。その間、家族はエンチノにあるマイケルの両親の家に集まり、葬儀のこと、そしてマイケルの早すぎる死を惜しむ、数々の追悼コンサートのオファーについて話し合いました。生前のマイケルは、普段から母親とは連絡を密に取っていて、亡くなる数日前には父親とも話をしていたそうですが、兄弟や妹のジャネットとはしばらく疎遠になっていたようです。そのため、マイケルの薬物摂取を促すような人がいたのか、または死を防ぐことは出来なかったのか?尽きない疑問の真相を明かそうと必死です。しかし残念ながら、その答えはまだ闇の中。そして、音楽のあらゆるチャートで、マイケルのアルバムやシングルはナンバー1にランクしています。人々は、とにかくマイケルの歌を聴き足りないようなのです。また、彼の3人の子供の親権についても論争が始まっています。法律上では、長男と長女の実母であるデビー・ロー(生前のマイケル専属の看護師でもありました)に養育権があるのですが、家族は彼女との親権争いをする意向です。しかしながら、デビーはこの子供たちは、生物学的に彼女の子供であってマイケルの子供ではないと主張!マイケルが彼らの実の父親ではないことは、もう何年にもわたりうわさされてきたことですが、デビーはマイケルの子供を産むことに合意し、精子バンクを通して2人の子供を妊娠したのだそうです。何はともあれ、ただジャクソン家が気の毒でしょうがありません。早く問題が解決することを祈るばかりです。(text:Lisle Wilkerson)写真は6月28日、「BET Awards ’09」に出演した際のジャネット。ショーのホストを務めたジェイミー・フォックスがステージの上までエスコートした。© Reuters/AFLO
2009年07月04日6月25日(現地時間)午後に50歳の若さで心不全のために急逝し、世界中に大きな衝撃を与えたマイケル・ジャクソン。司法解剖が行なわれたが、外傷などがないことから他殺の可能性は低いと判明したものの、毒物検視の結果を受けた最終的な結果が出るのは4〜6週間後になると発表された。マイケルの死因については薬物濫用の憶測が飛んでいて、心配停止状態になる直前、主治医から強度の鎮痛剤「デメロール」を注射されていたという。一方、マイケルの遺族は独自に再度の遺体解剖を依頼したことが、米の芸能情報サイト「TMZ.com」により明らかになった。マイケルの急逝は、エンターテイメント業界の各方面にも大打撃となっている。特に7月13日のロンドンを皮切りに予定されていた久々のコンサート・ツアーが不可能となったいま、企画・プロモーション会社、公演予定会場や周辺の宿泊施設、飲食店などが見込んでいた推定10億ドルとも言われる利益はゼロになり、経済への影響も甚大だ。また、サシャ・バロン・コーエン主演の『Bruno』(原題)も、マイケルの姉・ラトーヤの出演シーンをカットする憂き目にあったことがHollywood Reporter誌で報じられた。サシャ扮するゲイのファッション・ジャーナリスト、ブルーノがラトーヤにインタビューするシーンで、ブルーノがマイケルに似た立ち居振る舞いをする場面が、「ジャクソン・ファミリーに敬意を表す」という理由でカットされた。マイケルが亡くなった日の午前中にはファラ・フォーセットもガンと闘病の末、62歳の生涯を閉じた。70〜80年代に絶頂を極めたポップ・アイコン2人が奇しくも同じ日にこの世を去った。(text:Yuki Tominaga)写真は12年前のワールドツアーのもの。ウェンブリー・スタジアム(ロンドン)でのライヴ。再びロンドンで、その勇姿を拝むことは叶わなかった。© Mark Shenley/Camera Press/AFLO■関連作品:Bruno (原題)
2009年06月29日6月25日、私は朝起きてまず「チャーリーズ・エンジェルズ」に出演している女優、ファラ・フォーセットの訃報を聞きました。もちろん全米が悲しんでいました。しかし、彼女は3年ほど前からガンと戦っていたので、国民は少し心の準備が出来ていたのかもしれません。しかし、その5時間後に、“キング・オブ・ポップ”こと、マイケル・ジャクソンが亡くなることを、誰が想像したでしょう。最初にこの事態を耳にしたのは、「TVガイド」誌で働く友人からの知らせでした。お昼過ぎの12時30分頃(現地時間、以下同様)、マイケルが心拍停止状態に陥り、UCLAメディカル・センターに搬送された、とEメールが届きました。すぐに嫌な予感がしたんです…。いろんなウェブサイトをすぐにチェックしましたが、真っ先に死亡を伝えたのは、最もメジャーなニュース/ゴシップサイトのひとつ、「tmz.com」でした。その直後、セレブゴシップ誌の「OK Magazine」も訃報を伝えましたが、「BBC」、「CNN」、「NBC」、「CBS」、「FOX」などの報道機関は「昏睡状態である」としか伝えなかったのです。そのため2時間くらい、「twitter」や「facebook」、もはやインターネット全てがマイケルは死亡したのか?生きているのか?という話題で持ちきりでした。誰もが偉大なる音楽スターが亡くなってしまったということは信じたくなかったのです…。15時20分頃、UCLAで働く友人から、建物はヘリコプターに囲まれ周囲は大混乱だ、と電話がありました。彼女によると、病院の前には大勢の人が集まり、祈っている人もいれば、泣いていたり、各々好きなマイケル・ジャクソンの歌を歌っていたりしている、と。さらにマイケル・ジャクソンを真似た格好をしたファンもいたそうです。そのとき、彼女はまもなく病院から公式な死亡の発表が出るだろうと言っていましたが、その通り、15時30分頃、UCLAから発表がなされました。アメリカ中がショックを受け、「CNN」、「FOX」、「BBC」等もサイトで「マイケル・ジャクソン、50歳で死去」というニュースをトップで伝えました。アメリカだけでなく、世界中が悲しんだ瞬間ですね。誰が今日この日、世界で最も人気のあるポップ界の王を失う、と考えたでしょう?死去が正式に報じられた途端、世界中の人がネットをアクセスしているのではないかというくらい、あちらこちらでアクセスが集中しました。「facebook」、「myspace」、「twitter」はマイケル・ジャクソンの思い出を語る人々の書き込みであふれていました。最後に、私の個人的な思い出を語らせてください。私にとって、一番の思い出は初めてマイケルのデビュー・アルバム、「オフ・ザ・ウォール」を聞いたときです。私は確か小学6年生で、サマー・キャンプで行われていたダンス・パーティで初めて耳にしたんです。そのとき、彼の歌声やパワーにすっかり魅了されて、「これは誰の曲なの!?」って思ったことをよく覚えています。もちろん、それから彼は、世界的大スターになったことは言うまでもないですね。マイケル、あなたがいなくなり淋しくなります。どうか安らかに眠ってください。(text:Lisle Wilkerson)今年6月3日、L.A.のスタジオ近くで子供たちと歩く姿を目撃されたマイケル。© Splash/AFLO
2009年06月26日