世界的大ベストセラーを映画化した『ドラゴン・タトゥーの女』の印象的なヒロイン、リスベット・サランデルを演じたルーニー・マーラが初来日。先日発表されたアカデミー賞ノミネートでは主演女優賞に名を連ねたことも大きな話題となっている彼女に、映画製作の舞台裏について聞いた。その他の写真心に大きな傷を抱え、他人との接触を避けて生きるパンキッシュな娘リスベット・サランデル。その超個性的なキャラクターゆえにハリウッドの名だたる若手女優が熱望したというこの役を、主演は本作が初めてというルーニー・マーラが手に入れた。「オーディションは2ヵ月にも及びました。スウェーデン語の詩を読んだり、バイクに乗ったり、いろんなことをやりました。でも、監督はわりと早い段階で私に決めてくれていたようです。とはいえ私はほとんど無名ですから、周囲の関係者を説得しなくてはいけない。だから何度もテストをやったのだと思います」監督デヴィッド・フィンチャーとは『ソーシャル・ネットワーク』に続いて2度目。「ルーニーの名前はリストの最後のほうだった」と語るフィンチャーだが、今では「世界中で彼女だけがリスベットを演じることができた」と大絶賛。実際、そのなりきりぶりは外見はもちろん、内面を伝える微妙な演技からも伝わってくる。「リスベットは寡黙なキャラクターです。彼女が口にする言葉は重要なので、そういう重みのようなものを表現したかった。あとは皆さんに共感していただきたいという気持ちがありました。というのも彼女が秘めている怒りや憤りは、程度の差はあれ、皆さんも感じたことのある感情だからです」リスベットが寡黙なように、ルーニーも決してお喋りではない。「私とリスベットにはたくさん共通点があって、そのひとつが人見知りなところ」というだけあって、ちょっと恥ずかしそうに淡々と答えてくれる。映画では全裸もいとわない体当たりの演技を見せるので、その落差に彼女の女優魂を感じたりするのだ。次回作は、『ツリー・オブ・ライフ』でやはりアカデミー監督賞にノミネートされているテレンス・マリックの『Lawless』。フィンチャーにマリック、ハリウッドの役者たちが出演を熱望する監督に愛され、確実にトップ女優への階段を昇り始めたルーニー・マーラである。取材・文:渡辺麻紀『ドラゴン・タトゥーの女』2月10日(金)TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
2012年02月02日最新作『ドラゴン・タトゥーの女』を携えて来日中のデヴィッド・フィンチャー監督とヒロインを演じたルーニー・マーラが1月31日(火)、都内で行われた記者会見に出席した。スウェーデン発の世界的ベストセラーとなったミステリー「ミレニアム」シリーズ三部作の第1作を映画化した本作。休職中の敏腕雑誌記者・ミカエルと天才ハッカーのリスベットが、ある富豪の依頼を受け、40年前の少女失踪事件を再調査する過程で、依頼人一族の隠されてきた真の姿を暴き出していく。原作は大ベストセラーであるうえに、既に一度、スウェーデンで映画化もされているが、フィンチャー監督はスウェーデン版との違いやオリジナリティについて尋ねられると「スウェーデン版は一度しか観ていないので、正直、違いについてはよく分かりませんが、脚本の時点でだいぶ異なると聞いています。私のアプローチとしては、原作を読んで感じたことを忠実に描くということを心がけました」とオリジナリティよりも原作のエッセンスを描ききることを優先したことを明かした。ルーニーが演じたリスベットの人物像に関しても「特に私の方で何かを足しことはありません。むしろ、追加よりも排除の場であり、ふるいにかけて金の粒を残し、キャラクターが何を考えているのかを示しました。クリエイトというよりも解釈と言った方が正しいかもしれません」と解説した。初来日ということもあり、やや緊張気味に控え目な笑みを浮かべていたルーニーだが、リスベット役について質問が飛ぶと「原作の三部作を読んで私自身、彼女を好きになりました。『彼女を理解し、私が演じることができる。やり方は分かってる』という思いでした。若い女優にとってはめったにある役ではなく、大きなチャンスだと感じました」と少ない言葉の中に強い自負を感じさせる。さらに「人生の中で自分が疎外されていると感じることは誰にでもあると思います」とリスベットへの共感を口にした。一方で、アカデミー賞ノミネートを始めとする女優としての高評価に加え、今後ファッション・アイコンとしても多くの人の注目を集めるのでは?という問いには、困ったように「あまり考えないようにしています。世間の人にそう見られていることなどは考えずに、自分なりの生き方を続けることを心がけています」とはにかみながら答える姿も…。先述の通り、原作は三部作。すでに海外のニュースサイトなどでフィンチャー監督が引き続きメガホンを握る形で続編の企画が始動しているなどとも報じられているが、当の監督は「まずは多くの人に(第1作を)観てもらわないといけませんね。なるべく多くの人にです!」とはぐらかした。『ドラゴン・タトゥーの女』は2月10日(金)より全国にて公開。■関連作品:ドラゴン・タトゥーの女 2012年2月10日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:ミシェル・ウィリアムズが選ぶ、勝負服は?注目すべきアカデミー賞ファッション鬼才デヴィット・フィンチャー、オスカー候補女優を「パーフェクト!」とベタ褒めダニエル・クレイグ主演『ドラゴン・タトゥーの女』ジャパン・プレミア試写会に25組50名様をご招待J・クルーニー、レオ、ブラピの3大スター対決!ゴールデン・グローブ賞候補が発表
2012年01月31日『ウォーターボーイズ』、『スウィングガールズ』の矢口史靖監督の最新作『ロボジー』の公開を記念して、主演にして主題歌も担当するミッキー・カーチス(五十嵐信次郎)がかつて一世を風靡したロックの聖地“日劇”に凱旋!“新曲発表カーニバル”と銘打ってバンド「シルバー人材センター」の仲間たちと生演奏を披露した。家電メーカーの窓際3人組が社長命令で2足歩行ロボットを開発するも発表間際に大破。代わりにロボットの中に人を入れてピンチを乗り切ろうとするドタバタコメディで、カーチスさんはロボットの中に入る偏屈な老人を演じている。半世紀前に日劇ウェスタンカーニバルに出演し、平尾昌晃、山下敬二郎と共に「ロカビリー3人男」と呼ばれたカーチスさんは、久々の日劇での演奏にノリノリ。本作の主題歌で、ステイクスの1983年のヒットナンバーをカバーした「Mr.ROBOTO」に加え、往年のロックメドレーを披露し、集まった観客の歓声を浴びた。バンドメンバーはロボットのヘルメットをかぶって登場したが、その中には「ゴダイゴ」のメンバーであり、カーチスさん同様にかつて日劇の舞台に上がった経験を持つミッキー吉野、浅野孝巳ら大物ミュージシャンの姿も!観客は往年のスターたちの生演奏に酔いしれた。演奏を終えたカーチスさんは「昔は黄色い声援が飛んだけど、いまは紫っぽいかな」と笑いつつ「様子は変わったけど懐かしい」としみじみと語った。初めてカーチスさんの演奏を目の当たりにした矢口監督は「こんなにかっこよかったんですね。そうと知らずに映画の中ではしょぼくれたおじいさんを演じてもらいました。失礼しました」と語り花束を手渡した。カーチスさんは本作への主演が決定してから“五十嵐信次郎”に改名したが、矢口監督は「若い世代はミッキー・カーチスさんの名前を結構知らないので、外人が出てくるかと期待してしまう。だから73歳の新人俳優として『違う名前にしてみませんか?』と言いました」と説明した。撮影は1月に行われたが、ロボットの中に入るときは「マイナス2度だったけど、ステテコ一丁」(カーチスさん)。装備はおよそ30キロで、トイレにも行けず、関節もかなり痛かったようで監督は「ほとんど老人虐待ですよね。申し訳ありません」と平謝り。カーチスさんは主題歌も含め「『やるよ』と気楽に言ったけど大変だった」とふり返りつつ「普段のおれにないものを引き出してもらった」と監督に感謝を伝えた。オーディションのときから髪やヒゲを切ることを了承していたというが、現場ではお尻を出すことまで要求されたとか…。カーチスさんは「何回も出してます!」と明かし、豪快に笑っていた。『ロボジー』は2012年1月14日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ロボジー 2012年1月14日より全国東宝系にて公開© FUJI TELEVISION,TOHO,DENTSU,ALTAMIRA PICTURES
2011年11月28日捨て身の中年レスラーを熱演し、今年のアカデミー賞主演男優賞候補にもなり、長い低迷期を抜け、奇跡の復活を遂げたミッキー・ロークが、33歳年下の恋人にプロポーズ、来春にも挙式予定だと報じられた。気になるお相手はロシア出身のモデル、イリーナ・クレツカヤ。『レスラー』の演技が高く評価され、敵役での出演が決まった『アイアンマン2』でロシア人のイヴァン(ウィップラッシュ)を演じることになったミッキーにロシア語の手ほどきをしたのがイリーナで、その後すぐに2人の交際が明らかになった。去年までのミッキーといえば、相棒はチワワの老犬・ロキだったが、ロキはご主人様の復活劇を見届けると、今年2月に息を引き取った。失意のミッキーを励ます存在となったのがイリーナだったようで、友人によれば「2人の間にはしっかりした計画はないが、ミッキーは4月に挙式したいと思っていて、ロシアの伝統的な結婚式について勉強中だ」とのこと。80年代から90年代、2人の女優と結婚・離婚を繰り返したミッキー。今度こそ3度目の正直で幸せがつかめるだろうか?(text:Yuki Tominaga)11月28日、新しいワンちゃんを買いにペットショップに訪れた際のミッキーとイリーナ。© Splash/AFLO■関連作品:アイアンマン2 2010年6月、全国にて公開レスラー 2009年6月13日よりシネマライズ、TOHOシネマズ シャンテ、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© Niko Tavernese for all Wrestler photos■関連記事:スカーレット・ヨハンソンに会える権利がチャリティ・オークションに出品ミッキー・ロークが全身全霊を懸けた話題作『レスラー』試写会に5組10名様ご招待ゲイリー・オールドマン、『アイアンマン2』には出演しないグウィネスが、お気に入りばかり集めた「ロンドン・ガイド」を発表スカーレット・ヨハンソン、ミッキー・ロークが『アイアンマン』続編に出演決定!
2009年12月11日