日本でもハートウォーミングなヒューマンコメディとしてスマッシュヒットを飛ばした映画『フル・モンティ』。この度、主人公ガズ役のロバート・カーライルをはじめ、6人のメインキャスト全員が再集結した新たなコメディドラマシリーズがディズニープラスのスターにて6月14日(水)より配信決定。少しも変わっていない(!?)オヤジたちの日本語版予告編も解禁となった。失業でお金に困った中年オヤジ6人がストリップショーで一攫千金を狙うという意表を突くストーリーで、1997年に英国で大ヒットとなり、英国アカデミー賞作品賞&主演男優賞(ロバート・カーライル)受賞、米アカデミー賞作曲賞を受賞した『フル・モンティ』。本シリーズは、映画の25年後の設定で、舞台は同じく英国のシェフィールド。工業は廃れ、医療、教育、雇用も崩壊しつつある状況下で、深い絆で結ばれている仲間たちが崖っぷちで生きる様子をユーモアたっぷりに描いていく。あれから25年、相変わらず珍騒動を繰り広げていた彼らだったが、ある悲劇に見舞われ、大切な友達のため再び一致団結することになる。今回解禁されたのは、25年の歳月を感じさせながらも、まだまだやる気満々のガズを筆頭に、お馴染みのキャストや新たな登場人物たちが映ったキービジュアル。同時に公開された予告編でも、25年経っても変わらず仲良さそうな仲間たちが映し出されているが、それぞれに問題を抱えているようで、ガズ自身もティーンエイジャーになった娘との関係に苦労している様子が見える。それでも「派手にやろう」「すごい復活になるぞ」というセリフが彼らの大活躍を予感させる。キャストには、息子の親権を取り戻そうと奮闘する主人公ガズ役に『トレインスポッティング』のロバート・カーライル、ガズの親友デイヴ役にはマーク・アディ。ガズの元上司で無理やりストリップに参加させられるジェラルド役のトム・ウィルキンソン。失業後に自殺未遂を起こすがガズに命を救われたロンパー役のスティーブ・ヒューイソン。ダンスが得意なホース役のポール・バーバー、ダンスは苦手でも仲間入りしたガイ役のヒューゴ・スピアーが勢ぞろい。さらにガズの息子ネイサン役のウィリアム・スネイプも再出演する。そして新たに加わるのは、主人公ガズのティーンエイジャーの娘デスティニー役に新星タリサ・ウィング、ロンパーの夫デニス役にはポール・クレイトン、ガズたちにアドバイスを受けるダレン役にマイルズ・ジャップ、才能あるグラフィティ・アーティスト役にアーノルド・オーチェンら。映画版オリジナルキャストたちと新旧アンサンブルを奏でていく。脚本は映画版でも脚本を担当し、『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞脚色賞を受賞したサイモン・ビューフォイ。製作総指揮には映画版でも製作を担当し、英国アカデミー賞作品賞受賞、米アカデミー賞作品賞ノミネートの経歴をもつウベルト・パゾリーニ。なお、ディズニープラス スターではオリジナル映画『フル・モンティ』も配信中だ。「フル・モンティ」は6月14日(水)よりディズニープラス スターにて独占配信開始。(text:cinemacafe.net)
2023年05月19日映画「ジェームズ・ボンド」シリーズのテーマ曲「James Bond Theme」を作曲したモンティ・ノーマンさんが94歳で死去したと、オフィシャルサイト「montynorman.com」が次のように公表した。「2022年7月11日、短期間の闘病の末にモンティ・ノーマンが亡くなったことを悲しみと共にお知らせ致します」ノーマンさんは、プロデューサーのアルバート・“カビー”・ブロッコリにテーマ曲の制作を依頼され、完成した曲は1962年に米国で公開されたシリーズ第一作となる『007/ドクター・ノオ』で使用された。イントロの有名なリフは、上演に至らなかったミュージカル『ビスワス氏の家』のために書いたものの焼き直しで、シタールからエレクトリックギターに変更したことでスパイ映画の緊張感を効果的に演出している。このテーマ曲はその後、全てのシリーズで使われることとなった。ABC NEWSによると、ブロッコリが作曲家のジョン・バリーにテーマ曲の編曲を依頼し、演奏もジョン・バリーオーケストラが担当したため、世界的にバリーが作曲者だと長らく認識されていたという。1997年に英SUnday Times紙が、テーマ曲をバリーが作曲したとする記事を掲載し、これを不服としたノーマンさんは名誉毀損で提訴。2001年にノーマンさんが勝訴し、3万ポンドの損害賠償を勝ち取っている。
2022年07月12日山田孝之と賀来賢人が出演し、福田雄一が演出を手掛けたミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」のドキュメンタリー映像が5月31日(月)~6月6日(日)まで、Theatreliveにて配信されることが決定した。本作は、“コメディ界のビートルズ”と称されるイギリスの人気コメディ・グループ「モンティ・パイソン」の大ヒット映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1975年公開)を基に作られたミュージカル作品。ドキュメンタリー映像では、ポスター撮影から大千穐楽までの241日をふり返っている。初めて衣装を着たときの様子から、あの奇跡の歌声が生まれた瞬間など、余すところなくまとめられている。また、山田さん扮するアーサー王とパッツィ(矢本悠馬)が出番前に毎回行なっていた“とある儀式”や、ニッの騎士や吉田(賀来さん)の大掛かりな変身の様子など、本邦初公開の貴重映像も見逃せない。そして、キャストからのコメントやインタビュー、座長・山田さんの公演中のとある1日にも密着している。視聴チケットは、5月27日(木)まで現在先行販売中。一般販売は5月28日(金)0時からスタートする。さらに、公演パンフレット未収録の写真を収めた豪華ビジュアルブックの販売も決定。付録として、配信版ドキュメンタリー映像の全編収録に加え、上演期間中のアフターイベントの模様など、配信版では見られない映像も格納された特典DVD映像が付いてくる。DVDでは小関裕太&三浦宏規&長谷川忍(シソンヌ)による副音声の解説も必聴だ。ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」のドキュメンタリー映像は5月31日(月)10時~6月6日(日)23時59分Theatreliveにて配信。ドキュメンタリーDVD付ビジュアルブックは5月28日(金)12時~6月10日(木)23時59分先行販売、以降は通常販売。(cinemacafe.net)
2021年05月26日ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』の公開ゲネプロが17日に東京建物 Brillia HALLで行われ、山田孝之、賀来賢人、小関裕太、三浦宏規、矢本悠馬、じろう(シソンヌ)、長谷川忍(シソンヌ)、新妻聖子、福田雄一(上演台本・演出)が登場した。同作は「コメディ界のビートルズ」と称されるイギリスの人気コメディ・グループ、モンティ・パイソンの大ヒット映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1975年公開)を元に作られたミュージカル作品。モンティ・パイソンのメンバーであるエリック・アイドルが脚本と作詞を担当し、全世界で上演されている。ゲネプロの前に行われた直前取材では、主演の山田が「みんな色々あると思うけど、ここにいる時間くらいは嫌なことを忘れて笑ってもらうということを目標に稽古してきたので、僕らはそれをぶつけるだけ。本気で受け取ってもらえたらと思います」と語る。豪華なセットに生のオーケストラ、歌・ダンス満載でありながら、時事ネタパロディ、ミュージカルいじり満載の作品となった。東京公演は東京建物 Brillia HALLにて18日〜2月14日、大阪公演は大阪・オリックス劇場にて2月18日〜23日、福岡公演は福岡・福岡市民会館大ホールにて2月26日〜28日。
2021年01月18日ブロードウェイのヒットミュージカル『モンティ・パイソンのSPALAMOT』の映画化を、パラマウントが手がけることになった。この映画化は20世紀フォックスで進められていたが、フォックスがディズニーに買収されて以来、保留になっていたもの。製作準備はかなり進んでおり、監督には舞台劇のコレオグラファー、ケイシー・ニコロウが決まっている。舞台版は、ミュージカル部門と演出家部門でトニー賞を受賞している。舞台劇は1975年のコメディ映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』にもとづくもの。監督はテリー・ギリアムとテリー・ジョーンズ、出演はギリアム、ジョン・クリーズ、グレアム・チャップマンらだった。文=猿渡由紀
2021年01月07日山田孝之、賀来賢人ら豪華共演による福田雄一演出ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」が2021年1月に上演、そのメインビジュアルが解禁となった。本作は、“コメディ界のビートルズ”と称されるイギリスの人気コメディ・グループ「モンティ・パイソン」の大ヒット映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1975年公開)を基に作られたミュージカル作品。「モンティ・パイソン」のメンバーであるエリック・アイドルが脚本と作詞を担当し、全世界で上演されている。ヨーロッパの有名な物語「アーサー王と円卓の騎士」をモチーフにしたギャグほか、数々の人気ブロードウェイ・ミュージカルのパロディが随所に登場。名シーンや“いわゆるミュージカル”っぽい大げさな歌、セリフ、ストーリー展開をパロディ、あらゆるタブーまでもギャグにしてしまう。2005年ブロードウェイでの初演時には、アメリカの演劇・ミュージカル界で最も権威ある賞「トニー賞」14部門ノミネート、そして最優秀ミュージカル賞含む3部門を受賞した。日本では2012年に初演、2015年に再演を果たし、来る2021年1月、キャストを一新して再び上演する。主演のアーサー王役・山田孝之、ランスロット卿役・賀来賢人、パッツィ役・矢本悠馬、歴史学者役やハーバート王子役ほか複数の役を演じるお笑いコンビ「シソンヌ」じろうとベディヴィア卿役・長谷川忍ら“福田組”常連陣。さらに福田ミュージカル作品には初登場の面々も。湖の貴婦人役を演じる日本ミュージカル界を牽引する新妻聖子、ロビン卿役・小関裕太、ガラハッド卿役・三浦宏規といった各界の実力派俳優陣が豪華集結し、まさに“聖杯を探す旅に出る”、この物語を切り取ったかのようなメインビジュアルが完成。優しく見守る湖の貴婦人と、観る者を物語へと誘う案内人の歴史学者に見送られ荒野を進み行く騎士たちの旅が、いかなる珍道中になるか…ストーリーそのものを表すビジュアル。もう1点、「モンティ・パイソン」が活躍した70年代のイギリスを彷彿とさせるサブビジュアルも同時公開されている。ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」featuring SPAM(R)公演は、2021年1月18日(月)~2月14日(日)東京・東京建物BrilliaHALL、2月18日(木)~21日(日)大阪・オリックス劇場、2月26日(金)~28日(日)福岡・福岡市民会館大ホールにて上演。(text:cinemacafe.net)
2020年08月27日21日夜(現地時間)、「モンティ・パイソン」のメンバーとして活躍したテリー・ジョーンズが亡くなった。「モンティ・パイソン」のほかのメンバーがそれぞれお悔やみの言葉を送っている。テリー・ギリアム監督はツイッターでジョーンズを追悼。「彼はものすごくいたずらっ子だった…寂しいよ。テリーは、人生を夢中に生きた。才能にあふれていて、絶えず探求心を持って、古いしきたりに囚われず、公正な議論好きで怒りっぽく、でもとんでもないくらいおもしろくて、心が広くて、やさしい人間だった」とツイッターでジョーンズの人柄を称えた。続けて「しょっちゅうイライラさせるやつでもあったよ。彼ほどいい友だちは望めないだろう。さようなら、テル」と皮肉も効かせながら別れを悲しんだ。マイケル・ペイリンも「昔からの友だちだから、寂しくなるよ。ぼくの人生の大部分を、テリーと共有できたことはすごく幸運だ」とツイートした。ジョン・クリーズは「あれだけの才能と終わりなき熱意の持ち主が、こんなふうに穏やかに去っていくとは不思議なものだ。彼が達成した多くの事柄で、ぼくにとって最高の贈り物は、彼が監督した『ライフ・オブ・ブライアン』だな。完璧だよ。2人が(あの世に)行って、あと4人」と、1989年に亡くなったメンバーのグレアム・チャップマンを思い出させた。エリック・アイドルは「彼がぼくたちに与えてくれた、楽しいことだけを思いだそう」とツイートし、「1963年にエジンバラ・フェスティバルのステージで見た彼が最高だった」と回想し、「笑いやおもしろい瞬間をステージの上でも外でも分け合った」と懐かしんだ。(Hiromi Kaku)
2020年01月23日サイモン・ペッグが主演を務めるコメディ映画『ミラクル・ニール!』が4月に公開になる。本作の監督を務めたのは、伝説のコメディグループ“モンティ・パイソン”のメンバーでもあるテリー・ジョーンズで、劇中ではパイソンズが再集結し、宇宙人の声を演じている。その他の画像本作は、宇宙人が地球を破壊するかどうかを判断するために、イギリスで愛犬と暮らす平凡な教師のニールに全知全能の力を与えたことからはじまるコメディ映画。何でもできる力を与えられた男は、その力をどう使うのか? 何も知らない彼の行動いかんでは地球は滅亡してしまう。劇中で宇宙人の声を演じた“モンティ・パイソン”のメンバーは、英国の伝説的なコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』や数々の映画作品をおくりだし、音楽など幅広いジャンルで活動。その足跡と考え方は全世界に広がり、多くの熱狂的なファン、フォロワーを生み出している。彼らの人気は現在も衰えることがなく、2014年にロンドンのO2アリーナで開催された再結成ライブのチケットは数秒で完売し、プラチナ・チケットになった。本作ではそんな“パイソンズ”が再集結。ジョーンズ監督は「ジョン・クリーズは議長のシャローン(赤いエイリアン)、マイケル・ペイリンは善人役のジャネット(緑の大きいエイリアン)、テリー・ギリアム演じるモーリーンはグロテスクな小さい宇宙人で、私演じるカイリーは科学に強いタイプだ(青いエイリアン)。エリックは学校を破壊するサルブリアス・ギャットという名の宇宙人を演じている。特にそれぞれの俳優を意識して書いたわけではないんだが、みんなうまくはまっていたと思う」と振り返る。ちなみに、彼らが映画に集結するのは、1983年の『モンティ・パイソン/人生狂騒曲』以来で、ジョーンズ監督は「本作は存命するパイソンズ全員が揃う恐らく最後の映画になるだろう」と語っている。『ミラクル・ニール!』4月2日(土)渋谷シネクイントにて先行公開4月9日(土)新宿バルト9ほか全国公開(C)2015 Anything Absolutely Ltd All Rights Reserved
2016年03月16日ナンセンス・コメディ集団「モンティ・パイソン」による大ヒット映画を元につくられ、2012年には福田雄一演出により日本でも上演されたミュージカル『モンティ・パイソンのスパマロット』。その再演に、ユースケ・サンタマリアが再び参加することが決定した。ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM」の公演情報アーサー王と従者パッツィが円卓の騎士団を結成。聖杯を探す旅に出るという物語なのだが、ユースケ自身「内容がない!」と言い切るように、話の筋はさして重要ではない。「僕が思うユースケ・サンタマリアのモットーというのが、とにかく意味のないことをやり続けようってことなんです。それで今、結構いい状態ですし。その点『~スパマロット』っていうのは、すごい正攻法で“意味のないこと”を具現化した舞台(笑)。ただこれはこれで、すごく贅沢な舞台だなって思います」。内容はないがとにかく面白い!そんな口コミが一気に広がり、初演時は大盛況。ユースケ自身も「お客さんの圧がすごかった!」と、当時を振り返る。出演者はその笑いを生み出すため奮闘していたわけだが、中でも劇中の“フリータイム”は、彼らを日々悩ませていたらしい。「僕自身、そんなにアドリブがきく方だとは思っていないんですよ。でも共演者の方が仕かけてくる人ばっかりなんで(笑)。そうしたらもう舞台上では乗っかるしかないですからね。まぁそれが楽しい時間でもあり。ただ今回はそのすべてを受け止めず、ムーディ勝山のように、右から左に受け流していこうと思います(笑)」。共演者には新メンバーの3人もいるが、その多くが初演と同じ顔ぶれ。特に池田成志の存在は、大きな位置を占めているという。「舞台をやりまくってる成志さんですけど、これほど弾けられる舞台ってなかなかないと思うんです。しかも成志さんって、同じバカでも『本気でバカやろうぜ!』って言う人だから。本当に僕は名ばかりの座長で(笑)、成志さんが精神的支柱になってくれていましたし、そのおかげで一本芯の通った舞台になったと思います」。正直、このカンパニーに圧倒的なスターはいない。しかしそういったことを凌駕し、観客を魅了してしまう何かが、『~スパマロット』にはある。「僕らスパマロット軍団は、今回も全員でお客さんを楽しませたいと思っています。ミュージカル、演劇、どっちのファンも楽しめるものになっていると思いますし、ちょっとこれ、エンターテインメントとして実はすごいものだと思いますよ!」2月16日(月)から3月1日(日)までの東京・赤坂ACTシアターでの公演を皮切りに、3月6日(金)から3月8日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、3月14日(土) ・15日(日)に福岡・福岡市民会館大ホールにて上演。チケットは好評発売中。取材・文:野上瑠美子
2014年12月27日1997年に発表された映画が大ヒットを記録し、その後、ブロードウェイでミュージカル化もされた『フル・モンティ』。本作が、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズなどで知られる福田雄一の演出により、来年1月に上演される。そこで今回のキャストで、過去多くの福田作品に参加してきた、ムロツヨシと中村倫也に話を訊いた。ミュージカル『フル・モンティ』チケット情報『~ヨシヒコ』などの福田作品のほか、ムロが主宰を務める舞台『muro式』でも共演経験のあるふたり。俳優としてどうお互いを見ているのか尋ねると、中村は「持ってくんですよね~、ムロさん」とニヤリ。「それが悔しくもあり、頼もしくもあり…。常に刺激をくれる素敵な先輩なので、またご一緒できるのはすごく楽しみですし、負けたくないって気持ちもあります」と意気込みを語る。一方ムロも、「最近、舞台上の倫也がどんどん輝いて見えるんです。新しいツヨシを作るためにも(笑)、今回そんな倫也からいろんなものを盗みたいと思います!」と、ライバル心を燃やす。『フル・モンティ』という題材以上に、彼らにとってはやはり、福田の存在が出演の大きな決め手になったと言う。特に福田作品に欠かせない存在であるムロは、福田の笑いについて、「一度分かりやすいところまで持っていくのがすごい」とズバリ。さらに「子供からお年寄りまでわかる笑いを入れつつ、ちゃんと自分の好きな笑いも組み込んでいく。俳優としてそういう脚本をもらえることは大きなやりがいであり、その脚本を越えていくのが僕の仕事だと思っています」と力強い口調で話す。また主演を務めるのは、本作で初舞台を踏む山田孝之。そんな山田とデビュー作『H2~君といた日々』で共演した中村は、「撮影の合間に山田くんが、『カラオケは好き?今度一緒に行こうよ』って誘ってくれたんです。でも結局その時は行けなかったんですけど、今になってこの共演ですからね。初めて一緒に歌うのが国際フォーラムって!」と、不思議な縁に驚きの表情を浮かべる。もちろん『フル・モンティ』と言えば、“すっぽんぽん”が大きな見せ場。中村の“痩せの虚弱体質”というキャラクターはまだしも、ムロにつけられた “脱いだらすごいらしい”というキャッチコピーは…。「今の僕にはないものなのでね、一応“腹筋くん(※腹筋が鍛えられる座イス)”を買いました(笑)。色はブラウン!ですから、腹筋くんをやったムロツヨシをぜひ観に来てください」とムロが言うと、すかさず中村が「“稽古したムロツヨシ”じゃないんだ!?(笑)」とツッコミ。劇中にはこのふたりのデュエットもあるとのことで、舞台上ではさらに息の合ったやり取りに見せてくれるだろう。公演は2014年1月31日(金)から2月16日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて。チケットの一般発売は9月7日(土)午前10時より。なお、チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を実施中。7月31日(水)午後11時59分まで受付。取材・文:野上瑠美子
2013年07月25日ユースケ・サンタマリア主演のミュージカル『「モンティ・パイソンのスパマロット」featuring SPAM』が、1月9日、東京・赤坂ACTシアターで開幕した。ユースケをはじめ、池田成志、マギー、大人計画の皆川猿時ら笑いに自信のあるキャストを配したナンセンス・コメディのオンパレードに、会場は約3時間、笑いに包まれた。本作は、日本でもおなじみのイギリスのコメディ・グループ、モンティ・パイソンがアーサー王伝説をもとに制作した1975年公開の映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のミュージカル版。脚本・作詞・音楽をメンバーのエリック・アイドルが手がけ、2005年のトニー賞3部門を受賞した。今回の日本版は脚色・演出を福田雄一が務め、日本の有名ドラマのくだりや現代日本のタブーもコントに取り入れた。物語は周りに王と気づいてもらえないアーサー王(ユースケ・サンタマリア)が円卓の騎士とともに神の啓示を受け、イエス・キリストが最後の晩餐で使ったとされる聖杯を探しに旅をするというもの。だが、おかしな敵が行く手を阻んだり、仲間同士のシュールで無駄なやりとりが続いたりして、一行の聖杯探しは遅々として進まない。演出の福田が、某昼の番組でタモリに名前のことで何年経ってもからかい続けられるユースケを見て主演に据えたとの思惑どおり、ユースケは威厳ゼロ、オーラゼロの地味すぎるアーサー王を体現した。また王とは真逆のド派手でパンチの効いた湖の貴婦人役には元宝塚の彩吹真央。他のキャストはミュージカルを逆手に取ったようなコントにおかしな歌詞をつけたナンバーが多い中、彩吹の貴婦人は豊かな歌唱力を活かし、唯一ミュージカルらしさを発揮する。だが、真面目に演じるほど失笑が漏れ、会場から笑いと拍手が起きた。また円卓の騎士・ランスロット卿の池田は曲者の敵役にも多数扮して好演。アーサー王の忠実なお伴・パッツィ役のマギーは映画版宜しくココナッツの殻で馬の足音を鳴らし、狂言回しで歴史学者役のムロツヨシとベディヴィア卿役の皆川、ロビン卿の戸次重幸はいずれも後半、別役でも笑いを巻き起こした。手練の役者に交じり健闘したのはデニス・ガラハッド卿役の賀来賢人。間と思い切りの良さに加え、笑いのセンスを存分に感じさせた。本番前の会見でユースケが「俺達はもうミュージカル以外の仕事はやらんぞ」と彼らしいジョークを交えて豪語する本作は、1月22日(日)まで同劇場にて。その後、2月2日(木)から5日(日)までは、大阪・森ノ宮ピロティホールでの上演となる。チケットはいずれも発売中。
2012年01月10日来年1月に本邦初演するミュージカル『モンティ・パイソンのスパマロット』featuring SPAMの製作発表が8月29日、東京・イギリス大使館にて行われ、ユースケ・サンタマリア、池田成志、元宝塚の彩吹真央ら俳優陣と日本版の脚色・演出を務める福田雄一が登壇した。チケット情報モンティ・パイソンはタブーに切り込む破壊的なユーモアで、1970年代、世界で一世を風靡したイギリスの6人組コメディ・グループ。彼らのTVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』は東京12チャンネル(現:テレビ東京)でも放送され、日本でも人気を博した。今回のミュージカルは1975年の映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を原作に、メンバーのエリック・アイドル自らが脚本・作詞・音楽を担当。2005年のブロードウェイ進出後、世界20都市以上の公演を経て、来春日本版が上演される。会見には緊急来日したエリック・アイドルも参加し、「私の名前はエリック・アイドル。私は日本の首相になる準備があって、今日来日しました」と民主党代表選直後のタイムリーな話題で挨拶を始め、会場の爆笑をさらった。またキャストは中世ヨーロッパを彷彿とさせる役の扮装で登場。主演でアーサー王役のユースケ・サンタマリアは晴天にもかかわらず「今日はどしゃぶりの雨の中、イギリス大使館へようこそ」と、とんちんかんな挨拶で会場を苦笑させたのち、もともと地味な顔だちなのに「この格好をして、俺ってわかってもらえるかな?」と不安を口にし、普段から芸能人オーラがなく街で気づいてもらえない悔しさを舞台にぶつけると話した。他のキャストもユースケ同様、「ミュージカルのボイストレーニングが1時間1万円。自腹切ってます」(ムロツヨシ)、「もう、おしっこしたい」(皆川猿時)、「(モンティ・パイソンの大ファンゆえに)エリックさんが本当に来日するとわかってから具合がよろしくない」(福田)と、作品内容とはほど遠い“迷コメント”が次々と飛び出し、原作の映画宜しく会場は脱力した笑いに包まれた。注目の作品は、2012年1月9日(月・祝)から22日(日)まで、赤坂ACTシアターにて。チケットは10月8日(土)より一般発売。
2011年08月30日