タカラトミーは9日、トヨタ自動車から「第44回東京モーターショー2015」会場にて実車が世界初披露されるコンセプトカー「S-FR」を、ダイキャスト製ミニカー「トミカ」のハイディティールコレクションモデル「トミカプレミアム」シリーズで商品化すると発表した。同商品「第44回東京モーターショー2015 開催記念 トミカプレミアム TOYOTAコンセプトカー」は、同モーターショーの『トミカコーナー』にて発売。東京モーターショーにおいて、自動車メーカーのコンセプトカー初披露に合わせた「トミカ」の発売は、今回が初の試みとなる。同商品では、「S-FR」のデザインはもちろん、印象的なイエローのカラーリングや車体のエンブレム、車内シートについているロゴマークまで再現。ホイールも実車のホイールデザインに合わせて作成している。さらに、トミカ特有のアクションとして、左右ドアの開閉とサスペンションが可能だ。「第44回東京モーターショー2015 開催記念 トミカプレミアム TOYOTAコンセプトカー」は、商品サイズが約W30×H23×D67mm、商品重量が約43g、価格は1,000円(税抜き)。取り扱い場所は「第44回東京モーターショー2015」トミカコーナー(西3ホール)で、更に詳しい販売方法などについては、同社Webサイトにて順次公開する。
2015年10月09日日野自動車は8日、「第44回東京モーターショー2015」(東京ビックサイトで10月30日から一般公開)に、世界初公開となる燃料電池バスのコンセプトモデル「フューエル セル バス」、大型ハイブリッドトラック「日野プロフィア ハイブリッド」、新たな安全技術を搭載した小型トラック「日野デュトロ ハイブリッド(衝突被害軽減ブレーキ搭載車)」など6台を出展すると発表した。フューエル セル バス(FUEL CELL BUS)は、燃料電池バスのコンセプトモデル。水素を燃料として自ら発電して走る燃料電池バスは、走行時のCO2排出量ゼロという高い環境性能に加え、外部給電機能も備えている。将来の水素社会実現に寄与する輸送手段として期待されており、同社はトヨタグループの一員として燃料電池バスの技術開発を進めている。今回は、「暮らしやすい社会を支える移動」をテーマに、同社がユニバーサルデザインの視点から考える、燃料電池バスを中心とした次世代のバス交通システムを提案する。日野プロフィア ハイブリッドは、大型トラック「日野プロフィア」をベースとしたハイブリッドトラック。長い距離を走る大型トラックの燃費を追求する、というコンセプトのもと、ハイブリッド技術を走行に用いるだけでなく、そのハイブリッドシステムを応用した電動冷凍システム、空気抵抗を低減する様々なアイテム、廃熱回収発電システムなど、燃費向上技術を幅広く紹介する。日野デュトロ ハイブリッド(衝突被害軽減ブレーキ搭載車)は、小型ハイブリッドトラックで一番の販売実績を誇る日野デュトロ ハイブリッドに、衝突被害軽減ブレーキを搭載。既に大型トラック・バスに標準装備となっている衝突被害軽減ブレーキを更に進化させ、先行車に対する追突回避だけではなく、停止車や歩行者との衝突回避を支援することが可能となっている。その他には、 最新の安全技術を搭載して快適で安全な旅を演出する大型観光バス「日野セレガ」(市販車)、過酷な使用に応えるためのQDR(品質・耐久性・信頼性)を追求した海外向け最新モデル「HINO500シリーズ」(参考出品車)、「日野レンジャー ダカールラリー2014参戦車」(参考出品車)、高効率で低燃費なエンジン「A09Cエンジン」と「A05Cエンジン」の展示が行われる。
2015年10月08日三菱ふそうトラック・バスはこのほど、「第44回東京モーターショー2015」(東京ビックサイトで10月30日から一般公開)の出展概要を発表した。今回の同社ブースでは、「"Running ahead(for the drivers of our tomorrow)~走り続ける。明日をドライブする人のために~"」をテーマに、これから「お客様のために」変わっていく「三菱ふそう」を表現する。また、ブース内を「青色」「赤色」の2つのカラーゾーンに分け、青色のゾーンは「クール」、赤色のゾーンは「ホット」のイメージに基づいた展示を行う。出展車両は、参考出品車の「スーパーグレートV スパイダー」と「Canter 電気供給車(Power Supply Vehicle)」、市販車の「スーパーグレートV 2016モデル」の計3台。「スーパーグレートV スパイダー」は、ナックルブームクレーンを4基搭載し、多機能でパワフルな「働くクルマ」をイメージした大型トラックのコンセプトモデル。「Canter 電気供給車」は、小型ハイブリッドトラック「キャンター エコ ハイブリッド」をベースに、ハイブリッドモーターをジェネレーター(発電機)として活用することで、非常時に電力供給を可能とした小型トラック。「スーパーグレートV 2016モデル」は、発売されたばかりの大型トラックのフラッグシップモデルで、「動力遮断自動制御システム」と「オートクルーズエコノミーコントロール機能」を新たに搭載し、経済性を向上させた、FU(6×2)「エコドライブパッケージ装着車」を展示する。その他、「AERO VR THEATER」(FUSO エアロ VRシアター)では、大型バスの車内をイメージしたブースにバスシートを設置し、座りながらVR(バーチャルリアリティー)ヘッドセットを装着することで、ふそう大型観光バス「エアロクィーン」の安全技術を体感できる。
2015年10月08日三菱自動車は8日、「第44回東京モーターショー2015」(東京ビックサイトで10月30日から一般公開)おいて、次世代EVシステムを採用したコンパクトSUVのコンセプトカー「MITSUBISHI eX Concept」を世界初披露すると発表した。MITSUBISHI eX Conceptは、今後も成長が予想されるSUV市場に向けて同社が提案する電気自動車のコンパクトSUV。同社ならではの電動化技術と四輪制御技術をはじめ、コネクティッドカー技術と予防安全技術を組み合わせた自動運転技術などを採用した。デザインでは、コンパクトSUVにシューティングブレークのもつ上質さとクーペスタイルを融合させ、キビキビと街を疾走するスポーツクロスオーバースタイルを提案。フロントはデザインコンセプト「ダイナミックシールド」をベースとした新しいデザインとし、エクステリアとインテリアのすべてが、今後の三菱自動車デザインの方向性を示している。その他には、プラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」の展示エリアで、PHEVシステム及びツインモーター4WDの技術特長を紹介するシャシーモデルや、駆動用バッテリーから住宅などへ電気を供給するV2Xをイメージした街のジオラマの展示を行い、電動車両の特長をわかりやすくアピール。アウトランダーPHEVのクロスカントリーラリー参戦車や、三菱自動車の電気自動車研究開発50年の取り組みを紹介するパネル、50周年を記念したラッピングを施した「アイ・ミーブ」の展示も行われる。東京モーターショーと同会場で開催される主催者テーマ事業のスマートモビリティシティ(SMC)では、アウトランダーPHEVとV2H機器を用いて「電動車両のある1日」をテーマに、家庭でのエネルギーの流れを再現。電動車両の「停まっている時の価値」について解説。また、「自動運転デモンストレーション(高度運転支援システム)」に、三菱電機と共同研究中の自動運転体験試乗車を出品する。
2015年10月08日スズキは、ドイツのフランクフルトで15日から開催された『第66回フランクフルト国際モーターショー』(一般公開は17日~27日)にて、新型コンパクトカー「バレーノ(Baleno)」を発表した。バレーノは、スタイリッシュなデザイン、広い室内空間、新技術を調和させた、同社が考える理想のコンパクトカー。高剛性で軽量な新プラットフォームを採用し、燃費・操縦性・安定性を向上しながら、高レベルの安全性と快適性を達成している。パワートレインは、新開発1.0L直噴ターボガソリンエンジン「BOOSTERJET(ブースタージェット)」、1.2L「デュアルジェット エンジン」、マイルドハイブリッドシステム「SHVS」を搭載した1.2L「デュアルジェット エンジン」の3種類をラインアップした。エクステリアは、「Liquid Flow(リキッドフロー)」をテーマにデザインし、車両全体に流れるような線や面を施すとともに、全高を抑え、全幅を広くとったスポーティーでありながらも優雅なスタイリングとした。インテリアは、前席ショルダールームと後席レッグルームに十分なゆとりを確保し、多彩なアレンジが可能な荷室スペースはクラストップの355Lの容量を確保している。そのほか、ミリ波レーダー方式による衝突被害軽減システム「レーダーブレーキサポート」や、レーダーで前方車両との距離を測り自動で加減速するアダプティブクルーズコントロールのほか、車とiPhoneを連携させるApple CarPlay対応のスマートフォン連携ディスプレイなどの先進技術を採用する。
2015年09月16日日産自動車は、ドイツのフランクフルトで15日から開催された『フランクフルトモーターショー』(一般公開は17日~27日)にて、インフィニティブランドのアクティブコンパクト「Q30」を世界初公開した。Q30は、ボディタイプにこだわらない新しい購入層に向けてデザインされ、大胆なフォルムと個性を持ったコンパクトセグメントモデル。2013年に発表された「Q30コンセプト」のデザインの特徴を忠実に再現し、デザイン主導による商品開発手法の具体例となっている。同車の様々なシーンで使えるデザイン、安心感のある運転性能、直感的に理解できる技術は、快適性のみならず、どこにでも自由に行けるフィーリングを醸成するとのこと。インフィニティブランドにとって、Q30はプレミアムコンパクトセグメント参入の象徴であり、インフィニティがグローバルに成長する為に重要な役割を担うとしている。
2015年09月16日アウトモビリ・ランボルギーニは14日、『フランクフルトモーターショー2015』(一般公開は17日~27日)において、「ウラカン LP 610-4 スパイダー」(以下、ウラカン・ スパイダー)を公開すると発表した。ウラカン・スパイダーは、「ウラカン LP 610-4」のオープントップバージョンで、クーペのパワーとパフォーマンスにオープンエア・ドライビングの感動を融合させたモデル。5.2リッター自然吸気V型10気筒エンジンを搭載し、最大出力は449kW/610hp、0-100km/h加速は3.4秒、トップスピードは324km/hというパフォーマンスを発揮。また、「ストップアンドスタートシステム」と「シリンダーオンデマンド」を組み合わせ、ECE標準の燃料消費量を100kmで12.3リッターとし、ガヤルド・スパイダーと比較して二酸化炭素排出量を14%削減した。さらに、運転時の挙動を改善する目的で採用した新電子制御式四輪駆動など、2016モデルイヤーにおけるウラカン・ファミリーの新技術を備えている。電気油圧式の新軽量ソフトトップは、時速50km以下であれば17秒で開けることが可能。ソフトトップの状態を問わず、リアウィンドウを自動開閉することもでき、閉じた状態では風よけとして、開いた状態では自然吸気V10の独特なエンジン音を増幅させる機能を果たす。また、ルーフを開ける行程で、折り畳まれたルーフの収納ケースから立ち上がって姿を現し、今までにないオープンカーのデザインを提案する。ウラカン・スパイダー LP 610-4(610は馬力、4は四輪駆動を意味する)の納車開始は2016年春、価格は186.45ユーロ(税抜)を予定。日本での価格は3,267万円(税込)。
2015年09月15日日産自動車の欧州地域における販売および生産管理を統括する欧州日産自動車は、フランス現地時間の11日、『フランクフルトモーターショー』(一般公開は17日~27日)で世界初公開となるクロスオーバーのコンセプトカーのモデルネームを「ニッサン グリップス コンセプト(NISSAN GRIPZ CONCEPT)」と発表し、同時にティザービデオを公開した。ニッサン グリップス コンセプトは、同社がクロスオーバーセグメントで培った実績に基づいてデザインされたモデル。砂漠を走りぬいた伝説のサファリラリーカー「240Z」や、シンプルなスポーツ自転車などから着想を得ており、クロスオーバーにスポーツ感を加えた新しいデザインの方向性が示されている。また、新技術の搭載により、新しいドライビング感覚を提供するとのこと。同コンセプトカーは、9月15日(プレスデー)に『フランクフルトモーターショー』の日産ブースで世界初公開となる。
2015年09月14日日産自動車は1日、ドイツ・フランクフルト市で9月15日~27日(一般公開は17日から)の期間に開催される『フランクフルト国際モーターショー』で世界初披露となる、インフィニティ初のアクティブコンパクト「Q30」のインテリアデザインを公開した。Q30のデザインは、セグメント最新となるプレミアムコンパクトに相応しいダイナミズムを感じさせる個性的かつ表情豊かなエクステリア、表情豊かで個性的なフォルムや曲線によりドライバーや同乗者を包み込むインテリアとなっている。Q30のインテリアデザイナーは、同車にプレミアムかつモダンな雰囲気を与えるため、最高の品質と工法を採用。その内の1つが、ファッション業界でも使用されるスエード調のイタリア製生地「ディナミカ(Dinamica)」であり、同車のキャビン内のルーフやピラーにこの素材を使用している。また、高めに設定されたシートポジションは、乗員の乗り心地を向上させるとともに視野を広め、市街地・郊外を問わずQ30の持つシャープな走行性能に相応しい、クルマをしっかりと制御している感覚を与えるとのこと。
2015年09月01日三菱自動車は31日、ドイツ・フランクフルト市で9月15日~27日(一般公開は17日から)の期間に開催される『第66回IAA 2015(通称 : フランクフルトモーターショー)』に、9月より欧州で販売予定の新型『アウトランダーPHEV』を欧州初披露するほか、『アウトランダーPHEV』の「バハ・ポルタレグレ500」参戦車やその他市販車を含め、合計15台(プレスデー13台)を出品すると発表した。新型アウトランダーPHEVは、同社の新しいフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」のもとにフロントデザインを一新したほか、インテリアの質感向上や、ボディ・シャシー・パワートレインなどの改良によって、静粛性・加速性・操縦安定性・乗り心地・環境性能の大幅なレベルアップも図っている。前後に独立したツインモーターと、ガソリン消費やCO2排出がゼロになるEV走行を可能とする大容量バッテリーを床下に配置した、先進の「プラグインハイブリッドEVシステム」を搭載。ツインモーターによる滑らかな加速、EV走行による優れた経済性や静粛性の高さなど、これまでのSUVにはない優れた特長を併せ持つ。また、停まっていても価値のある車の新しい使い方として、住宅へ電力を供給する機能を有している。また、同モーターショーでは、新型アウトランダーPHEVから住宅への電力供給をイメージした展示を行うほか、8月から欧州仕様の「パジェロ」に搭載している「Android Auto」「Apple CarPlay」に対応したスマートフォン連携ディスプレイオーディオを展示する。
2015年08月31日日東電工は8月24日、同社の有機-無機ハイブリッド技術を用いることで、モーター性能を向上させる新しいネオジム磁石の開発に成功したと発表した。ネオジム磁石は、ネオジム、鉄、ホウ素を主成分とするレアアース磁石の1つで、強力な永久磁石の1つとして携帯電話などの小型製品をはじめ、電車やロボットなどさまざまな用途で利用されている。新開発のネオジム磁石は、従来の焼結ネオジム磁石では不可能だった配向を制御することができる。配向を制御することでモーターの性能を従来品より20~30%向上させることが可能となり、モーターの軽量化、小型化につながるとしている。また、焼結前に自由に成形加工できるため、従来法のような焼結後の削り出しが不要となり、歩留まり向上が期待できるという。家電用品、産業機械、産業ロボット、車載モーターなどの用途に向けて、2017年度より販売する予定だ。
2015年08月26日スズキは7日、ドイツで9月15日から開催される『第66回フランクフルト国際モーターショー』(一般公開は9月17日~27日)で、新型コンパクトカー「バレーノ(Baleno)」を世界初公開すると発表した。バレーノは、2015年3月に開催された『第85回ジュネーブ国際モーターショー』に出品したコンセプトカー「iK-2」をベースとした量産モデル。スタイリッシュなデザイン、広い室内空間、新技術を調和させた、同社が考える理想のコンパクトカーとなっている。同車の詳細は、9月15日に開催される『フランクフルトモーターショー』の記者発表会にて発表される予定。また、スペシャルサイトの開設も行われている。
2015年08月07日カルチュア・コンビニエンス・クラブは6日、2015年10月29日~11月8日に東京ビッグサイトで開催される「第44回東京モーターショー2015」(主催:日本自動車工業会)において、「Tカード」をチケットとして入場できる「Tチケット」を提供すると発表した。8月10日10:00から「Tチケット」前売入場券を販売する。○Tカードがそのままチケットに!「Tチケット」は、Tカード番号が登録されたYahoo! JAPAN IDを使って専用サイトから購入できる。サイトにログイン後、希望するイベントなどをオンライン上で予約・決済し、イベント当日、入場時にTカードを提示すると、そのままチケットおよびIDとして認証される仕組みとなっている。東京モーターショーでは、「Tカード」による入場のほか、「Tチケット」専用レーンからの優先入場が可能となる。また、「Tチケット」入場者にはTポイント5ポイントが付与される。販売券種は下記の通り。プレビューデー入場券(1万枚限定):一般3,500円(中学生以上。小学生以下は保護者同伴で無料)前売入場券:一般1,400円、高校生400円、中学生以下無料入場券:一般1,600円、高校生500円、中学生以下無料アフター4入場券:一般700円、高校生200円、中学生以下無料
2015年08月06日物質・材料研究機構(NIMS)と京都大学は6月26日、金属基板の上で超分子を用いた人工分子モーターを作製し、その回転方向を制御することに成功したと発表した。同成果は物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)の内橋隆 MANA研究者、ジョナサン・ヒル MANA研究者、中山知信 ユニット長、クリスチャン・ヨアヒム MANA主任研究者(フランスCEMES/CNRSグループリーダー兼任)らのグループと、京都大学化学研究所の小野輝男 教授らによるもので、米化学会発行の「Nano Letters」に掲載された。生体内のATP合成酵素などに代表される分子モーターは、回転子などの部品が分子によって構成されており、回転動作を行うことでエネルギーの生成や消費を行い、生命活動の基礎を担っている。化学合成の手法を用いることで溶液中で人工分子モーターを作製に成功した例は多く報告されており、固体基板上で作製した例もいくつか報告されている。しかし、人工分子モーターではモーターを構成する部位が共有結合という強い結合によって結び付けられていることから、モーターの回転方向を反転させることが難しく、挙動の柔軟性に問題があった。今回の研究では、超分子を分子モーターの構成部品に用いることでこの問題を解決した。超分子は複数の分子が共有結合より弱い水素結合などによって結ぶついており、分子の設計によってその結合力を調整することができる。研究では、ポルフィリンという有機分子に3本の「足」をつけ、さらに結合のための「手」を1つつけることで、2つのポルフィリン分子が結合して超分子を作り、さらに基板上で滑らかに動くように設計。この超分子に電流を注入したところ、分離することなく全体で回転運動をし、注入する電流の電圧を負の値にすると超分子内で分子同士の結合の組み替えが起こり、回転方向を反転させることができたという。同研究グループは「今後は、さらに複数の超分子を組み合わせてより複雑で高機能なナノスケールの機械的システムの構築を目指す」とコメント。また、今回開発した人工分子モーターが、自己組織化や自己修復の性質を持つため、周りの刺激に応じて自らの機能を変化させていく、生物のような柔軟なシステムの構築に開発につながる可能性があるとしている。
2015年06月29日三菱自動車は13日、中国・上海の国家会展中心で20日から開催される『第16回上海国際自動車工業展覧会(上海国際モーターショー)』(一般公開は22日~29日)に、三菱汽車銷售(中国)有限公司、広汽三菱汽車有限公司、東南(福建)汽車工業有限公司と共に出展すると発表した。同モーターショーでは、SUVの機能性と安心感を象徴するデザインを取り入れた、同社のクルマづくりの方向性を示す2台のPHEVコンセプトカー「MITSUBISHI Concept XR-PHEV II」「アウトランダーPHEV Concept-S」を参考出品(アジア初披露)する。MITSUBISHI Concept XR-PHEV IIは、小型・軽量・高効率なFFタイプの新たなプラグインハイブリッドEVシステム(PHEVシステム)を搭載し、環境性能と走行性能を高い次元で両立する都市型クロスオーバーのコンセプトカー。新型パワードライブユニットは、インバーターと可変電圧システムで構成し、小型・高効率なシステムでありながら高出力・高トルクを実現。走行時のCO2排出量は40g/km以下に抑えている。また、モーター走行を基本とし、エンジンは発電と駆動の両方を担い、走行状況やバッテリー残量に応じて、EV走行・シリーズ走行・パラレル走行のうち最適な走行モードを自動選択する。アウトランダーPHEV Concept-Sは、世界初の4WD・ SUVプラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」をベースとしたコンセプトモデル。デザインテーマを「Sporty(スポーティ)&Sophisticated(洗練)」とし、「ツインモーター4WD」と「プラグインハイブリッドEVシステム」がもたらす力強くスポーティな走りと、静粛性に優れる先進的で上質な走りを備えた次世代SUVの"走る歓び"を表現する内外装デザインとした。また、同モーターショーでは、これら2台のコンセプトカーに加えて、同社が中国市場で生産・発売する車両を含む合計15台を出品する。
2015年04月13日日産自動車は8日、中国・上海で20日から開催される『第16回上海国際モーターショー』(プレスデー : 20日~21日、会期 : 22日~29日)にて、中型セダン「ラニア」(中国名 : 藍鳥)を世界初公開すると発表した。ラニアは、日産が中国の若年層向けとして特別に開発・デザインした初の商品であり、同社の中国での事業展開にとって重要なマイルストーンとなる。2013年と2014年に中国で発表したコンセプトカー「FRIEND-ME」と「LANNIA Concept」を進化させた量産車であり、同国の若者の発想や嗜好、ライフスタイルから着想を得て「中国人による中国人のためのプロジェクト」として初めて手がけたモデルとなっている。外観は、従来の伝統的なセダンに反して、力強くダイナミックなデザインを採用。フロントからドアを経てリヤに繋がるキャラクターラインは、みなぎるエネルギーが解き放たれるイメージを表現しており、最新の日産デザインの特徴であるVモーショングリルやブーメラン型のヘッドランプシグネチャーも採用されている。
2015年04月08日スズキは24日、タイ・バンコクで23日に開催された『バンコク国際モーターショー』(一般公開は3月25日~4月5日)にて、本格セダン「シアズ」をタイ国内で発売すると発表した。シアズは、流麗で上質なスタイリング、広く快適な室内空間、低燃費と優れた走行性能の両立、高い安全性能など、セダンに求められる全ての要素を高い次元で融合させたという本格セダン。エンジンは1.25LのK12Bガソリンエンジン、トランスミッションは5MTもしくは副変速機付きCVTを搭載する。生産は、スズキのタイ子会社であるスズキ・モーター・タイランドで6月から開始され、順次販売される予定。同社のラヨーン工場では、2012年に「スイフト」、2014年に「セレリオ」を生産開始しており、シアズは3車種目となる。また、シアズは、インドで2014年10月より、中国で2014年12月より「アリビオ」名にて販売開始されており、生産国はタイで3カ国目になる。24日に行われた記者発表会において同社の鈴木俊宏副社長は、スズキの海外販売の約10%を占めるアセアン地域は非常に重要な戦略的地域であり、タイはスズキのグローバルビジネスにおける重要な拠点と発言。今後も走行性能や使い勝手の良いパッケージングに磨きをかけた商品を、タイで生産していくと述べている。
2015年03月24日テレダイン・レクロイ・ジャパンは商用電源の入力から高速のコントローラのデジタル信号まで幅広い信号を計測の対象とする必要があるモータ・ドライブの解析手法を学ぶことができるセミナー「パワエレ効率化を支援するモータ・ドライブ解析テクニカル・セミナー」を3月6日、東京都・千代田区竹橋のパレスサイドビルにて開催する。組み込み機器の省エネ化などのニーズにより、パワーエレクトロニクスにはさらなる効率化が求められている。そうした要望に応えるには、定常状態における効率化に加え、起動時、停止時、負荷の急激な変動時などの過渡的動作における最適制御が求められ、従来のパワーアナライザでの解析だけでは不十分となってきている。中でもモータ・ドライブは、高速のコントローラを用いて高度なコントロールを行う先進の組み込み機器となっており、計測の対象は商用電源の入力から高速のコントローラのデジタル信号まで、と幅広く、かつ定常状態だけではなく、過渡的動作の動的な解析も必要となっており、解析を行うための敷居は高くなっている。今回のセミナーでは、そうしたモータ・ドライブの解析をより容易に行う手法を学ぶことを目的に開催されるもので、2.5GS/s、12ビット、8チャンネル、ロングメモリを備え、専用の解析ソフトウェアによりこれらの要望を1台で実現可能な、2月9日に発表されたばかりのモータ・ドライブ解析用オシロスコープ「MDA800シリーズ」を用いて、モータ・ドライブ解析におけるパワー解析や、MDA800シリーズによる新たな解析手法とその効果などを学ぶことができる。なお、定員は28名で参加費は無料(事前登録制)。申し込み方法は、テレダイン・レクロイ・ジャパンのWebサイト上にある申し込み受付にアクセスし、必要事項を記入する形となっている。○パワエレ効率化を支援するモータ・ドライブ解析テクニカル・セミナー日時:2015年 3月 6日(金) 14:00~16:00(受付開始 13:30~)会場:パレスサイドビル 東コア2F マイナビルーム X(東京都千代田区一ツ橋1-1-1)定員:28名参加費:無料(事前登録制)主催:テレダイン・レクロイ・ジャパン申込み:テレダイン・レクロイ・ジャパンWebサイトより
2015年02月18日本田技研工業(ホンダ)の米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターは12日、『2015年シカゴオートショー』(一般公開は14日~22日)にて、新型「パイロット」を世界初披露したと発表した。パイロットは、米国オハイオ州にあるホンダR&Dアメリカズが開発した、ホンダのトップレンジに位置付けられるSUV。3代目となる新型は、モダンで洗練されたデザインと車格にふさわしい堂々としたフォルムを実現し、LEDヘッドライトやLEDリアコンビネーションランプ、20インチアルミホイール、パノラミックルーフなどがそれを際立たせている。インテリアは、キャビンに採用されたソフトタッチな素材やLEDルームランプなどによりプレミアムな質感で統一され、シートヒーターや2列目キャプテンシートを設定することで快適性も高めている。3.5L直噴SOHC i-VTEC V型6気筒エンジンを搭載し、トランスミッションは6速オートマチックに加えて、上級グレードには9速オートマチックを採用。そのほか、トップレンジにふさわしい数々の快適装備や高レベルの衝突安全性能、ミリ波レーダーと単眼カメラによる先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を採用している。
2015年02月13日Teledyne LeCroyの日本法人であるテレダイン・レクロイ・ジャパンは2月9日、モータドライブ解析用オシロスコープ「MDA800」シリーズを発表した。同製品は、従来製品の8チャネルデジタルオシロスコープ「HDO8000」シリーズのプラットフォームを用いており、8チャネル入力(オプションで16チャンネルのデジタル入力を追加可能)、12ビットの高分解能、2.5GS/sの高速サンプリング、1GHzまでの広帯域、250Mポイントまでのロングメモリをそのまま継承している。これに加え、幅広い規格に適合するシリアルデコード/トリガパッケージなどのソフトウェアオプションや多様な電圧および電流プローブ群も利用することができる。一方で、モータドライブシステムは、三相パワーエレクトロニクスとモータ機械出力のアナログ/デジタルセンサ、組み込みコントローラを含む複雑なシステムで、アナログ信号やデジタル信号、シリアルデータ信号およびPWM(パルス幅変調)信号など多様な信号が混在している。従来の8ビットのデジタルオシロスコープでは、高速の組み込みコントローラの信号やパワーデバイスのスイッチング信号を捕捉することができる。また、パワーアナライザは、モータドライブシステムをブラックボックスとして入出力の電力および効率を計測する単機能の計測器で、信号波形の捕捉機能がないか、あっても組み込みコントローラやシステムのデバッグに用いるには能力が不足している。同製品の波形捕捉能力では、三相パワーエレクトロニクスの低速信号から個々のパワーデバイスのスイッチング信号、組み込みコントローラの高速デジタル信号までを1台で同時に捕捉/解析ができるので、システムのデバッグをあらゆる角度から多角的に行える。さらに、同製品では、電圧、電流、電力(実効電力、皮相電力、無効電力)、位相、力率、効率などのさまざまな計測値が捕捉された電圧信号と電流信号から計算され、表形式で捕捉した信号波形とともに表示される。これらの計測値は、パワーアナライザで定常状態で計測されるものと相関が保たれている。これに加え、動的な動作においても解析が可能。表形式で表示されたパラメータを選択することで、そのパラメータの1周期ごとの値の時間変動グラフを作成することができる。この生成されたグラフは同時に捕捉された他の信号と時間相関を持っているので、システムの動的な振る舞いの正確な把握と、デバッグに威力を発揮する。そして、パワーアナライザと相関のある静的なパラメータ値と同時に、動的な変動解析ができる新機能により、システムの振る舞いのさらに深い解析を可能にする。この他、同製品に搭載可能なロングメモリ(最大250Mポイント)を利用すると、今まで得られなかったモータ、モータドライブ、三相パワーエレクトロニクスの動的応答解析が可能になる。例えば、10MS/sで25秒間に渡って信号を捕捉することができるので、ドライブの動的な振る舞い、スタートアップ時、負荷急変動時、制御不全時、パワーコンバータ不良などを完全に把握することができ、デバッグすることができる。さらに、フロントパネルのボタン1つで呼び出すことができるZoom+Gate機能は、デバッグに非常に有用である。同機能では、全ての電圧、電流、メカニカルセンサやその他の信号を同時に拡大するが、表形式で表示されたパラメータ計測値および1周期ごとに計測されたパラメータ変動グラフがその拡大範囲で計算される。加えて、拡大率を変更したり、拡大範囲をスクロールすると、それに従いパラメータ計測値や変動グラフが更新されるので、不良の根本原因を突き止めるのに役立つという。
2015年02月10日スズキはこのほど、スイスで3月3日から開催される『第85回ジュネーブ国際モーターショー』(一般公開は3月5日~15日)に、理想のコンパクトカー「iK-2(アイケイ ツー)」と小型4WD「iM-4(アイエム フォー)」という2台のコンセプトカーを世界初出品すると発表した。iK-2は、「Harmonised Force(調和した力)」をコンセプトに、コンパクトカーに必要とされる全ての要素を高次元で融合させることで、コンパクトカーの価値を極限まで高めたというコンセプトカー。iM-4は、「Shape the Inspiration(インスピレーションを形にする)」をコンセプトに開発された象徴的な小型4WD。同社のコンパクト4WDのDNAと最新技術を個性的なデザインにパッケージすることで、乗り手にインスピレーションを与える新提案モデルとなっている。
2015年02月09日富士重工業は6日、スイスで3月3日から開催される『第85回ジュネーブ国際モーターショー』(一般公開は3月5日~15日)に、運転支援システム「アイサイト」を搭載した新型「アウトバック」のほか、欧州仕様の「レヴォーグ」と「フォレスター」を出展すると発表した。アウトバックは、乗用車の快適性、SUVの走破性、ステーションワゴンの積載性を併せ持つ、スバルクロスオーバーモデルの最上級車種。今回出展される新型アウトバックは、その独自の価値に磨きをかけたほか、運転支援システム「アイサイト」の搭載を含めた様々な進化が盛り込まれ、欧州の安全性能評価「ユーロNCAP」の2014年安全性能総合評価で最高評価を獲得している。レヴォーグは、ユーザーが求めるクルマの本質を追求し、スバルが長年培ってきた「安心で愉しい」クルマづくりのノウハウと最新技術を注ぎ込むことで、新世代のスバルを具現化した新型スポーツツアラー。2015年中の欧州市場での導入に先駆けて、ジュネーブ国際モーターショーにて欧州仕様車が初公開される。今回出展される欧州仕様のフォレスターには、スバルボクサーディーゼル(水平対向ディーゼルエンジン)にリニアトロニック(CVT)を組み合わせて搭載。リニアトロニック車ならではの快適性に加え、アダプティブ制御によりマニュアルシフト感覚の走りの愉しさを実現し、スバルボクサーディーゼルエンジンが持つスポーティな魅力を高めている。
2015年02月06日Texas Instruments(TI)は1月23日、三相モータを数分で制御できる超低価格の「C2000」Piccolo「F2806x」InstaSPIN-MOTIONローンチパッド開発キットを発表した。同製品は、モジュール形式ですぐに立ち上げ可能な開発ツールであり、マイコン、エミュレーション、InstaSPIN-MOTIONソフトウェアを含んでいる。この最適化されたセンサ付き、またはセンサレスモーションコントロールにより、簡単に効率よくリアルタイムモーションコントロールシステムを設計することができる。具体的には、InstaSPIN-MOTIONテクノロジを搭載した90MHz動作の「C2000」Piccolo「TMS320F28069M」マイコンを使うことで、 従来のモータシステムにおけるモーション制御の困難を解決する。また、「C2000」「F28069M」マイコンのROMに組み込まれたLineStream TechnologiesのInstaSPIN-MOTION SpinTACコンポーネントを活用することで、各システムの実際のイナーシャや摩擦を自動的に同定し、最適な制御を確実に実現する。さらに、位置制御、または速度制御において、緩やかな応答から速い応答まで、1つのパラメータ調整という最小限の作業負荷により、迅速にテストおよびチューニングを行い、そのアプリケーションの全動作範囲に渡って良好に動作するコントローラゲインを決定する。そして、システムの外乱をリアルタイムに推定し、除去することで、最高の性能を提供する。加えて、位置または速度の開始点と目標点、加速度、加加速度、モーション軌道の種類に関するシステム制限を基に、ランタイムに最適化されたモーションプロファイルを生成し、そのさまざまなパターンを、ステートベースロジックにて素早く組み合わせる。また、49ドルと低価格の「DRV8301」モータドライブブースタパックと組み合わせることで、240Wの三相ブラシレスDCモータを使ったモーション制御ソリューションを構築できる。「DRV8301」は、高機能ゲートドライバ、1.5A降圧コンバータ、NexFETパワーMOSFETテクノロジを使用したパワーMOSFET、電流センスアンプを小さな基板実装面積で提供するとしている。なお、価格は「C2000」「F2806x」InstaSPIN-MOTIONローンチパッド(「LAUNCHXL-F28069M」) が25ドル、「C2000」InstaSPIN-FOCローンチパッド (「LAUNCHXL-F28027F」) が17ドル、「DRV8301」モータドライブブースタパック(「BOOSTXL-DRV8301」) が49ドル。InstaSPIN-MOTIONを組み込んだ、90MHz動作の32ビット浮動小数点Piccolo「F2806xM」マイコン製品は1万個受注時で10.22ドルから、InstaSPIN-MOTIONを組み込んだPiccolo「F2805xM」マイコン製品は同6.56ドルから、InstaSPIN-FOCを組み込んだPiccolo「F2802xF」マイコン製品は同4.03ドルからとなっている。
2015年01月24日Infineon Technologiesは、Arduino設計コミュニティ向けのRGB照明およびモータ制御を対象としたシールド2種類を発表した。両シールドとも、Arduino Uno R3と互換性があり、32ビットマイコン「XMC1000」ファミリを搭載した「XMC1100 Boot Kit」と組み合わせて使用できる。「XMC1000」はすべて、ARM Cortex-M0プロセッサが搭載されている。Arduino向けRGB LED照明シールドには、マイコン「XMC1202」が搭載され、そのマイコンに搭載されているLED照明制御用の輝度色彩制御ユニット(BCCU)によって制御されている。また、Arduino向け高電流DCモータ制御シールドには、モータ制御用の内蔵ハーフブリッジドライバである「NovalithIC BTN8982TA」が搭載されている。なお、Arduinoは、オープンソースのハードウェアとソフトウェアのコンポーネントを用いた演算プラットフォームであり、電子プロトタイプの設計を迅速・簡単に行うことが可能である。具体的には、RGB LED照明シールドは、Arduino向けのインテリジェントな評価ボードであり、各種LED照明エンジンを採用した、短期間でのプロトタイプ作成と低価格での評価が保証される。また、3つの独立した出力チャネルを搭載しており、マルチカラーLEDをちらつきなしに制御できる他、照明レベルに関わらず、エネルギー消費量を抑えた形で完全な調光制御を実現するなど、高品質カラーに必要な要素をすべて備えている。そして、BCCUの自動ハードウェアエンジンを搭載することで、コスト重視の柔軟性に優れた高品質なLED照明ソリューションとなっている。さらに、構成も容易なため、調光・色混合をスムーズに行える。加えて、照明/オーディオノード用のDMXインタフェースや、動き検出用の24GHzレーダセンサなどを使用した拡張にも対応する。一方、Arduino向け「BTN8982TA」搭載のDCモータ制御シールドは、DCモータ制御設計において、迅速かつコスト効果に優れたプロトタイプ作成が可能となり、ハーフブリッジとフルブリッジのモータ制御アプリケーションの試験も容易に行える。また、単方向型のDCモータ2個と、双方向型DCモータ1個を駆動可能。さらに、モータ駆動アプリケーションに最適化された、完全集積型高電流ハーフブリッジドライバ「NovalithIC BTN8982TA」を2個実装している。「NovalithIC BTN8982TA」は、pチャネルハイサイドMOSFETとnチャネルローサイドMOSFETの2個のパワーチップと、電源の制御・監視用のロジック回路を1個搭載した内蔵ドライバICを単一のパッケージに集積している。その他の特徴としては、電流センス機能付きの診断機能、スルーレート調整機能、デッドタイム生成機能の他、過温度、過電圧、過電流、短絡の保護機能を有している。そして、「NovalithIC BTN8982TA」にはロジックレベルの入力インタフェースが搭載されており、マイコンとのインタフェース接続も容易に行える。また、「NovalithIC BTN8982TA」は、保護機能付き高電流PWMモータ駆動装置を対象とした、コスト面で最適化されたソリューションであり、基板面積も抑えることができる。さらに、Arduino向け「BTN8982TA」搭載DCモータ制御シールドは、30kHzの高周波PWMなどを処理可能。同シールドは、最大250Wの連続負荷(例:12V/20A)のブラシ付きDCモータ制御をサポートしつつ、「BTN8982TA」の電流制限機能により最大55Aのピーク電流に対応できる。なお、2015年1月末までの期間、Arduino向け「XMC1202」搭載RGB照明シールドと、Arduino向け「BTN8982TA」搭載DCモータ制御シールドは、Farnell element14社とNewark element14社より購入できる。その期間以降は、Infineonと同社のディストリビュータからも提供される。
2014年12月18日東北大学は12月17日、パナソニック モノづくり本部と共同で、ナノ結晶合金のNANOMETを用いたモータを試作し、その省エネルギー性の実証に成功したと発表した。同成果は、同大の「東北発 素材技術先導プロジェクト」の超低損失磁心材料技術領域によるもの。NANOMETをモータに適用した場合、その高飽和磁束密度、および低鉄損といった特徴から、家電製品の消費電力の削減が期待されていた。今回、直径約70mm、高さ約50mmのサイズで、ステータ(固定子)にNANOMETを使用してモータを試作した。そして、モノづくり面の工夫によりモータ構造を大きく変えることなく、従来の電磁鋼板(ケイ素鋼板)を使用したモータに比べ大幅に電力損失が削減できることを確認したという。さらに、この結果を踏まえ、東北大学では、NANOMETを実際の家電製品に適用した場合、3%以上の効率改善が見込まれ、世界最高水準の高効率モータが実現可能であると試算したとしている。東北大学は、今回のパナソニックとのNANOMETを用いた家電用モータの共同研究を継続して省エネルギー家電製品の実用化を目指し、モータやトランスなどの省エネルギー化を推進して、昨今のエネルギー問題解消に寄与してきたいとコメントしている。
2014年12月18日Texas Instruments(TI)は12月15日、ステッピングモータとブラシ付きDCモータのスピンアップ時間を数秒に削減でき、モータの駆動調整を大幅に簡素化する12Vモータドライバファミリ「DRV8846/8848」を発表した。「DRV8846」は、アダプティブ電流制御機能により、負荷状態に応じて電流制御の動的な変更が可能で、各種設定が不要となっている。これにより、システムレベルの調整とデバッグが不要になり、最終製品を迅速に市場投入できる。さらに、1/32マイクロステッピングインデクサと、アダプティブ電流制御技術の組み合わせにより、電流リップルを最小レベルに抑え、円滑で高精度のモーションプロファイルと可聴ノイズの低減を実現している。一方、「DRV8848」は外付けの電流検出抵抗なしで動作可能で、電源デカップリングコンデンサ以外の外付け部品が不要となっている。そして、抵抗の内蔵と、オンチップ電流レギュレーション機能の採用により、モータの動作精度を向上させている。また、両品種とも、過電流保護、過熱シャットダウン、UVLO(電圧低下ロックアウト)などの保護機能の他、故障状態のフィードバックなどの診断機能の搭載により、モータドライバとモータを保護し、3Dプリンタ、IPセキュリティカメラ、冷蔵庫のダンパー制御、冷暖房空調機器(HVAC)、ホームオートメーション機器やロボット型掃除機など、幅広いモータ駆動機器の設計の簡素化とシステムの信頼性向上を実現している。なお、「DRV8846」は4mm角の24ピンQFNパッケージで供給され、価格は1000個受注時で1.50ドル。「DRV8848」は5×6.4mmサイズの16ピンHTSSOPパッケージで、価格は1000個受注時で1.30ドルとなっている。
2014年12月16日コーボルトジャパンは、独フォアベルクのロボット掃除機「VR200」を12月1日に発売する。新モーターを採用し、吸じん力が前モデルの2倍に向上した。販売価格は税別95,000円となっている。VR200は、独フォアベルク製の新モーターを採用したことで、前モデル「VR100」の2倍となる吸じん力を実現したロボット掃除機。1秒間に1,800回作動するレーザーナビゲーションシステムによって、掃除を始める前に家具などの障害物の位置を認識し、取得した情報をもとに規則正しく掃除を行う。3つの超音波センサーを搭載しており、障害物にほぼ接触することなく掃除する。壁センサーを搭載したことで、壁際を丁寧に掃除することが可能になった。ベッドの下や家具のすき間など、高さ9cmまで入り込むことができる。2cmまでの障害物を乗り越える「乗り越え補助機能」も搭載。サイズはW34×D34×H9cm、充電ステーション含む重量は5kg。約3時間でフル充電され、60分から90分の運転が可能だ。リモートコントローラー、磁気テープ、USBケーブルが付属する。
2014年11月25日マツダは28日から開催される「タイ国際モーターエキスポ2014」にて、新型「Mazda2」(日本名「デミオ」)のセダンを世界初公開する。新型「Mazda2」は、「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」とデザインテーマ「魂動(こどう)」を採用した、マツダの新世代商品の第4弾。新世代商品で培ってきた思想や技術をコンパクトなボディに凝縮し、先進のカーコネクティビティシステム「Mazda Connect(マツダコネクト)」も搭載されている。今回発表された新型「Mazda2」セダンは、端正なプロポーションと力強いスタイリング、上質かつスポーティなインテリア空間、優れた走りと環境安全性能を高次元で実現するコンパクトセダンとされている。「タイ国際モーターエキスポ2014」では、新型「Mazda2」ハッチバックのタイにおける一般初公開も予定されており、いずれも新開発の小排気量クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」を搭載。タイにおける新型「Mazda2」の販売開始時期は2015年初頭を予定しているという。
2014年11月22日日本電産は11月13日、同社の中央モーター基礎技術研究所が、SiCを搭載したインバータでモータを駆動する技術を開発し、永久磁石を全く使わず特別な制御が必要なスイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)に適用して、マグネットレスモータ駆動システムのコンセプトモデルを試作したと発表した。今回、低損失・高耐熱で大電流駆動できるSiC半導体デバイスに着目し、SiCを搭載したインバータでモータを駆動させるシステムの実現と、モータ駆動システムの小型化と軽量化に成功した。試作したコンセプトモデルは、従来のインバータとモータの組み合わせに比べ、32%の小型化、69%の軽量化を達成している。加えて、インバータにSiCを使用することで電力損失を大幅に抑えることができるため、低消費電力化にも大きく貢献することが期待されるとしている。また、同モータ駆動システムの試作においては、SiC半導体デバイスの性能を引き出すための回路技術と、インバータに搭載される部品のサーマルマネージメントを可能とするための熱解析技術を開発した。SiC半導体デバイスは、京都大学で数十年にわたり研究開発が進められているが、京都大学を中心とした多くの大学、企業、公的研究機関が一体になって推進する科学技術振興機構(JST)京都地域スーパークラスタープログラム(中核機関:京都高度技術研究所)に日本電産が参画して開発を進めたという。具体的には、産々連携としてローム、ニチコン、産学連携として京都大学、大阪大学、立命館大学と共同開発を行った。さらに、このSiC半導体デバイスを搭載したインバータの回路シミュレーションを考慮したモータ駆動システムのための熱解析技術を横浜国立大学と共同で開発した。今後は、インバータとモータを一体化した機電一体モータを2015年に開発する予定。そして、今回開発したモータ駆動システム技術を、2017年以降に産業・家電分野の中・大型モータシステムへ適用し、2020年以降には車載分野へと展開していくとコメントしている。
2014年11月17日富士重工業は21日から中国・広州で一般公開予定の2014年広州国際モーターショーに、スバルの新型「アウトバック」(中国仕様)を出展する。中国専用グレードも設定し、2.0リットル水平対向直噴ターボ"DIT"エンジンを搭載する。「アウトバック」は誕生以来、乗用車の快適性、SUVの走破性、ステーションワゴンの積載性をあわせ持つスバル独自のクロスオーバーコンセプトを提案し、世界中で好評を博してきた。2014年夏以降、北米と日本で順次導入している新型「アウトバック」では、同モデルの価値を徹底的に磨き上げ、スバルクロスオーバーモデルの最上級車種に求められるあらゆる進化を盛り込んでいる。今回発表される中国仕様の「アウトバック」は、従来型に対して約8割の部品を新設計したという2.5リットル水平対向エンジン搭載のモデルに加え、中国専用グレードも設定。中国専用グレードには2.0リットル水平対向直噴ターボ"DIT"エンジンを搭載した。年内の中国での本格販売開始に向けて、中国市場での需要を考慮した商品展開としている。2014年広州国際モーターショーは11月20日にプレスデー、11月21~29日に一般公開となっており、スバルのプレスブリーフィングは20日11時(現地時間)から、スバルブースにて開催予定となっている。
2014年11月14日