第96回アカデミー賞より国際長編映画賞、作曲賞、歌曲賞など10部門のショートリストが発表された。国際長編映画賞には、日本の『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督)、今年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した英国の『The Zone of Interest(原題)』やデンマークのマッツ・ミケルセン主演作『The Promised Land(英題)』などが候補入りした。作曲賞には久石譲が手掛けた『君たちはどう生きるか』や『バービー』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』『オッペンハイマー』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『マイ・エレメント』などが選ばれた。視覚効果賞には『ゴジラ-1.0』がショートリスト入りを果たした。同部門には『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『哀れなるものたち』などが選出された。ショートリストからノミネート作品を決める投票は1月11日から16日に行われ、1月23日にノミネーションが発表される。最終投票は2月22日から27日に行われ、3月10日に開催のアカデミー賞授賞式で受賞作品・受賞者が発表される。(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibliゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2023年12月22日カンヌ映画祭より歴史ある、国内で最も権威と実績の映画賞第78回毎日映画コンクール「怪物」「ゴジラ-1.0」「せかいのおきく」「福田村事件」「ほかげ」日本映画大賞・日本映画優秀賞候補作5作品決定!!男優主演賞に、綾野剛、稲垣吾郎、鈴木亮平、藤竜也、横浜流星女優主演賞に、安藤サクラ、黒木華、菊地凜子、趣里、杉咲花「怪物」が、最多9部門ノミネート!「せかいのおきく」が、8部門ノミネート!この度、国内で最も権威と実績、歴史のある映画賞「第78回毎日映画コンクール」の各賞のノミネート作品、ノミネート者が決まりました。「万引き家族」でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝裕和監督が、「今一番リスペクトしている」と語る脚本家の坂元裕二と初タッグを組んだ「怪物」が最多9部門ノミネート。次いで貧しくもたくましく生きる長屋の住人たちを阪本順治監督がみずみずしく描いた「せかいのおきく」が8部門ノミネート。今年を代表する話題作、秀作、力作、優れた映画スタッフらが揃いました。受賞作(者)発表は来年1月下旬。是非、ご紹介のご検討をお願いいたします。第78回毎日映画コンクールノミネート作品(者)一覧【作品部門】<日本映画大賞、日本映画優秀賞>「怪物」「ゴジラ-1.0」「せかいのおきく」「福田村事件」「ほかげ」<外国映画ベストワン賞>「EO イーオー」「イニシェリン島の精霊」「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」「TAR/ター」「フェイブルマンズ」「別れる決心」【俳優部門】<男優主演賞>綾野剛「花腐し」 稲垣吾郎「正欲」 鈴木亮平「エゴイスト」藤竜也「高野豆腐店の春」 横浜流星「春に散る」<女優主演賞>安藤サクラ「BAD LANDS バッド・ランズ」 黒木華「せかいのおきく」 菊地凜子「658km、陽子の旅」趣里「ほかげ」 杉咲花「市子」<男優助演賞>磯村勇斗「月」 宇崎竜童「BAD LANDS バッド・ランズ」 加瀬亮「首」宮沢氷魚「エゴイスト」 永山瑛太「福田村事件」<女優助演賞>阿川佐和子「エゴイスト」 安達祐実「春画先生」 田中裕子「怪物」広瀬すず「キリエのうた」 二階堂ふみ「月」<スポニチグランプリ新人賞・男性>アフロ「さよなら ほやマン」 池川侑希弥「雑魚どもよ、大志を抱け!」 黒崎煌代「さよなら ほやマン」 黒川想矢「怪物」 塚尾桜雅「ほかげ」 柊木陽太「怪物」<スポニチグランプル新人賞・女性>アイナ・ジ・エンド「キリエのうた」 石田夢実「遠いところ」 サリngROCK「BAD LANDS バッド・ランズ」 當真あみ「水は海に向かって流れる」 東野絢香「正欲」 山崎七海「渇水」【スタッフ部門】<監督賞>石井裕也「月」 是枝裕和「怪物」 阪本順治「せかいのおきく」 塚本晋也「ほかげ」 森達也「福田村事件」 山崎貴「ゴジラ-1.0」<脚本賞>足立紳、松本稔「雑魚どもよ、大志を抱け!」 荒井晴彦、中野太「花腐し」佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦「福田村事件」 阪本順治「せかいのおきく」 坂元裕二「怪物」 港岳彦「正欲」<撮影賞>笠松則通「せかいのおきく」 鎌苅洋一「月」 川上皓市、新家子美穂「花腐し」近藤龍人「怪物」 柴崎幸三「ゴジラ-1.0」 浜田毅「首」<美術賞>上條安里「ゴジラ-1.0」 瀬下幸治「首」 原田恭明「花腐し」原田満生「せかいのきおく」 三ツ松けいこ「怪物」<音楽賞>坂本龍一「怪物」 佐藤直紀「ゴジラ-1.0」 ジム・オルーク「658km、陽子の旅」小林武史「キリエのうた」 安川午朗「せかいのおきく」<録音賞>志満順一「せかいのおきく」 高須賀健吾「月」 竹内久史「ゴジラ-1.0」冨田和彦「怪物」 深田晃「花腐し」【ドキュメンタリー部門】<ドキュメンタリー映画賞>「「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち」 「キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―」「ケアを紡いで」 「劇場版 ナオト、いまもひとりっきり」 「国葬の日」 「絶唱浪曲ストーリー」 「チョコレートな人々」【アニメーション部門】<アニメーション映画賞、大藤信郎賞>「I stitch my skin to the ground」 「アリスとテレスのまぼろし工場」 「Our Pain」 「URAHARA ― TEASER」 「丘にいる ft.VX-β」 「オクトポリス ―プロローグ―」 「己踊り」 「君たちはどう生きるか」 「520」 「駒田蒸留所へようこそ」 「Sewing Love」 「ゾウのかたち」 「太陽が水を汲んでいる」 「月見ごこち」 「並んだLAND」 「ニンジンは待ってくれない」「HIDARI」 「火の鳥 エデンの花」 「BLUE GIANT」 「北極百貨店のコンシェルジュさん」 「マイスクール」 「Magnified City」 「みじめな奇蹟」 「Monk SEISHIN」 「屋根裏のラジャー」 「ユーフラジー=モンタージュ」「来世 ユニコーンの首筋後ろのホクロになりたい」 「La nuit des illusions(迷走の夜)」 「Return」(50音順)毎日映画コンクール概要毎日映画コンクールは1946年(昭和21年)、日本の映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された国内最高峰の映画賞です。演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などのスタッフ、日本映画を代表する名女優田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門を設けていることが特徴です。各賞は、第一線で活躍中の映画評論家やジャーナリスト、専門家など約70人が選考にかかわり、毎日映画コンクールはその歴史と伝統とともに、選考の厳正公明さによっても映画業界から高い評価を得ています。第75回から表彰式の開催地は都内へと戻り、目黒区の協力を得て「めぐろパーシモンホール」での開催を予定しています。今後も、一般にも開かれた映画賞として毎日映画コンクールは成長を続けていきます。第78回毎日映画コンクール<対象作品>2023年1月1日から12月31日までに国内で14日間以上、有料で劇場公開された作品。なお、アニメーションおよびドキュメンタリー部門は、同期間に完成もしくは上映された作品が対象です。<表彰>▽作品部門=日本映画大賞 日本映画優秀賞 外国映画ベストワン賞▽俳優部門=男優主演賞 女優主演賞 男優助演賞 女優助演賞 スポニチグランプリ新人賞▽スタッフ部門=監督賞 脚本賞 撮影賞 美術賞 音楽賞 録音賞▽ドキュメンタリー部門=ドキュメンタリー映画賞▽アニメーション部門=アニメーション映画賞 大藤信郎賞▽TSUTAYA DISCAS映画ファン賞 ▽田中絹代賞 ▽特別賞<発表>2024年1月下旬の毎日新聞、スポーツニッポン新聞紙上<表彰式>2024年2月14日、めぐろパーシモンホール(東京都目黒区八雲1の1の1)主催 毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社共催 目黒区芸術文化振興財団特別後援 カルチュア・エンタテインメント、CCCMKホールディングス後援 経済産業省、文化庁、日本映画製作者連盟、映像文化製作者連盟、ユニジャパン、映像産業振興機構(VIPO)、目黒区協賛 映画演劇文化協会、えがお、集中出版、スマイルコミュニケーションズ、セーフティーステップ、東急グループ、東日印刷、ハナマルキ協力 エース、黒谷美術、芸游会、サッポロビール、下関市(山口県)、シモンズ、Base KOM<公式HP> 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月21日米女性映画批評家サークル賞が発表された。女性についてのベスト映画に選ばれたのは、『バービー』。次点は『哀れなるものたち』。一方、女性によるベスト映画は、韓国系カナダ人女性監督セリーン・ソンの『Past Lives』が受賞した。次点はエメラルド・フェネルの『Saltburn』。脚本賞は『Past Lives』のソン。主演女優賞は『哀れなるものたち』のエマ・ストーン、主演男優賞は『オッペンハイマー』のキリアン・マーフィ、助演女優賞は『The Holdovers』のダヴァイン・ジョイ・ランドルフ。外国語映画賞は『Anatomy of a Fall』、女性によるドキュメンタリー賞は『To Kill a Tiger』、スクリーンでのベストカップルは『ナイアド〜その決意は海を越える〜』のアネット・ベニングとジョディ・フォスター、男女平等賞は『バービー』だった。『バービー』4K ULTRA HD、ブルーレイ&DVD発売中DVD/デジタルレンタル配信中(C)2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.『哀れなるものたち』2024年1月26日(金)公開(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年12月19日放送映画批評家協会賞(Critics Choice Awards)のノミネーションが発表された。外国語映画部門の候補6 本の中に、『ゴジラ-1.0』と『PERFECT DAYS』の日本映画2本が食い込んだ。ほかの4本は、『Anatomy of a Fall』、『雪山の絆』、『ポトフ美食家と料理人』、『The Zone of Interest 』。長編アニメーション部門には、宮崎駿の『君たちはどう生きるか』が候補入りした。この部門のほかの候補は、『ウィッシュ』、『マイ・エレメント』、『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』。さらに、カズ・ヒロが特殊メイクを手がけた『マエストロその愛と音楽と』が、ヘア&メイクアップ部門に候補入りしている。作品部門の候補は『American Fiction』、『バービー』、『カラーパープル』、『The Holdovers』、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』、『マエストロ:その音楽と愛と』、『オッペンハイマー』、『Past Lives』、『哀れなるものたち』、『Saltburn』。授賞式は来年1月14日。『ゴジラ-1.0』公開中(C)2023 TOHO CO.,LTD.『PERFECT DAYS』12月22日(金)公開(C)2023 MASTER MIND Ltd.『カラーパープル』2024年2月9日(金)公開(C)2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年12月14日2024年の映画賞レースの幕開けとなる第81回ゴールデン・グローブ賞のノミネーションが現地時間12月11日、ライブストリーミングにて発表。グレタ・ガーウィグ監督『バービー』が最多9部門、続いてクリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』が8部門にノミネートされた。本賞を主催していたハリウッド外国記者協会(HFPA:Hollywood Foreign Press Association)が多様性の欠如や倫理的問題を「ロサンゼルス・タイムズ」に指摘され、俳優やクリエイター、映画会社などが一斉にボイコット。昨年はMCのコメディアン、ジェロッド・カーマイケルが壇上で、黒人メンバーの不在についてジョークを交えて指摘したことも記憶に新しい。すっかり権威の落ちた感のあるゴールデン・グローブ賞だが、今回、組織が一新。ハリウッド外国記者協会は6月に解散し、賞に関する資産を買収した投資会社エルドリッジ・インダストリーズの子会社ディック・クラーク・プロダクションズが主催に。候補者と受賞者は75か国・300人のメンバーの投票によって選出され、候補作・候補者の顔ぶれは例年と比べると確かに印象が異なっている。また、新たに2つの賞も新設。映画部門では世界的支持を獲得し、最も収益が高い/あるいは最も視聴された映画を選出し、テレビ部門では最優秀スタンドアップコメディを選出する。これまでTV放映していたNBCの契約も終了となり、授賞式の模様は現地時間2024年1月7日、CBSで生中継、 Paramount+でストリーミング配信される予定。主なノミネートは以下のとおり。【映画部門】作品賞(ドラマ部門)『オッペンハイマー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『マエストロ:その音楽と愛と』『Past Lives』(原題)『The Zone of Interest』(原題)『Anatomy of a Fall』(原題)『オッペンハイマー』作品賞(ミュージカル・コメディ部門)『バービー』『哀れなるものたち』『American Fiction』(原題)『The Holdovers』(原題)『May December』(原題)『AIR/エア』『バービー』監督賞ブラッドリー・クーパー『マエストロ:その音楽と愛と』グレタ・ガーウィグ『バービー』ヨルゴス・ランティモス『哀れなるものたち』クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』マーティン・スコセッシ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』セリーヌ・ソン『Past Lives』脚本賞『バービー』『哀れなるものたち』『オッペンハイマー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『Past Lives』『Anatomy of a Fall』『マエストロ:その音楽と愛と』主演男優賞(ドラマ部門)ブラッドリー・クーパー『マエストロ:その音楽と愛と』キリアン・マーフィー『オッペンハイマー』レオナルド・ディカプリオ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』コールマン・ドミンゴ『Rustin』(原題)アンドリュー・スコット『異人たち』バリー・コーガン『Saltburn』『異人たち』主演女優賞(ドラマ部門)リリー・グラッドストーン『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』キャリー・マリガン『マエストロ:その音楽と愛と』サンドラ・ヒュラー『Anatomy of a Fall』アネット・ベニング『ナイアド ~その決意は海を越える~』グレタ・リー『Past Lives』ケイリー・スピーニー『プリシラ』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)ファンティジア・バリーノ『カラーパープル』ジェニファー・ローレンス『マディのおしごと恋の手ほどき始めます』ナタリー・ポートマン『May December』アルマ・ポウスティ『枯れ葉』マーゴット・ロビー『バービー』エマ・ストーン『哀れなるものたち』『カラーパープル』主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ニコラス・ケイジ『Dream Scenario』(原題)ティモシー・シャラメ『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』マット・デイモン『AIR/エア』ポール・ジアマッティ『The Holdovers』ホアキン・フェニックス『ボーはおそれている』ジェフリー・ライト『American Fiction』『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』助演女優賞エミリー・ブラント『オッペンハイマー』ダニエル・ブルックス『カラーパープル』ジョディ・フォスター『ナイアド ~その決意は海を越える~』ジュリアン・ムーア『May December』ロザムンド・パイク『Saltburn』ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ『The Holdovers』『ナイアド ~その決意は海を越える~』助演男優賞ウィレム・デフォー『哀れなるものたち』ロバート・デニーロ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』ライアン・ゴズリング『バービー』チャールズ・メルトン『May December』マーク・ラファロ『哀れなるものたち』『哀れなるものたち』アニメ映画賞『君たちはどう生きるか』『マイ・エレメント』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『スーパーマリオ・ブラザーズ・ムービー』『すずめの戸締まり』『ウィッシュ』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』非英語映画賞『Anatomy of a Fall』(フランス)『枯れ葉』(フィンランド)『Io Capitano』(イタリア)『Past Lives』(アメリカ)『雪山の絆』(スペイン)『The Zone of Interest』(イギリス)映画評価と興行成績(Cinematic and Box Office Achievement)『バービー』『オッペンハイマー』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVOLUME 3』『スーパーマリオ・ブラザーズ・ムービー』『ジョン・ウィック:コンセクエンス』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』『ティラー・スフィフト:THE ERAS TOUR』【テレビ部門】作品賞(ドラマ部門)「1923」「ザ・クラウン」「ザ・ディプロマット」「THE LAST OF US」「ザ・モーニングショー」「メディア王~華麗なる一族~」主演女優賞(ドラマ部門)ベラ・ラムジー「THE LAST OF US」エマ・ストーン「The Curse」ヘレン・ミレン「1923」イメルダ・スタウントン「ザ・クラウン」ケリー・ラッセル「ザ・ディプロマット」サラ・スヌーク「メディア王~華麗なる一族~」主演男優賞(ドラマ部門)ブライアン・コックス「メディア王~華麗なる一族~」ドミニク・ウエスト「ザ・クラウン」ゲイリー・オールドマン「窓際のスパイ」ジェレミー・ストロング「メディア王~華麗なる一族~」キーラン・カルキン「メディア王~華麗なる一族~」ペドロ・パスカル「THE LAST OF US」作品賞(ミュージカル/コメディ部門)「アボット・エレメンタリー」「バリー」「一流シェフのファミリーレストラン」「ジューリー・デューティ ~17日間の陪審員体験~」「マーダーズ・オブ・ビルディング」「テッド・ラッソ」主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)アイオウ・エディバリー「一流シェフのファミリーレストラン」エル・ファニング「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」ナターシャ・リオン「Poker Face」(原題)クインタ・ブランソン「アボット エレメンタリー」レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」セレーナ・ゴメス「マーダーズ・オブ・ビルディング」主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)ビル・ヘイダー「バリー」ジェイソン・シーゲル「シュリンキング:悩めるセラピスト」ジェイソン・サダイキス「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」ジェレミー・アレン・ホワイト「一流シェフのファミリーレストラン」マーティン・ショート「マーダーズ・オブ・ビルディング」スティーヴ・マーティン「マーダーズ・オブ・ビルディング」作品賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)「BEEF/ビーフ~逆上~」「レッスン in ケミストリー」「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」「すべての見えない光」「Fellow Travelers」(原題)「ファーゴ」主演女優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)アリ・ウォン「BEEF/ビーフ~逆上~」ブリー・ラーソン「レッスン in ケミストリー」エリザベス・オルセン「ラブ&デス」ジュノー・テンプル「ファーゴ」レイチェル・ワイズ「戦慄の絆」ライリー・キーオ「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」主演男優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)デヴィッド・オイェロウォ「Lawmen: Bass Reeves」(原題)ジョン・ハム「ファーゴ」マット・ボマー「Fellow Travelers」サム・クラフリン「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」スティーヴン・ユァン「BEEF/ビーフ~逆上~」ウディ・ハレルソン「ホワイトハウス・プラマーズ / 米国政治の失墜を招いた男たち」助演女優賞アビー・エリオット「一流シェフのファミリーレストラン」クリスティーナ・リッチ「イエロージャケッツ」エリザベス・デビッキ「ザ・クラウン」ハンナ・ワディンガム「テッド・ラッソ」J・スミス=キャメロン「メディア王~華麗なる一族~」メリル・ストリープ「マーダーズ・オブ・ビルディング」助演男優賞アラン・ラック「メディア王~華麗なる一族~」アレキサンダー・スカルスガルド「メディア王~華麗なる一族~」ビリー・クラダップ「ザ・モーニングショー」エボン・モス=バクラック「一流シェフのファミリーレストラン」ジェームズ・マースデン「ジューリー・デューティ ~17日間の陪審員体験~」マシュー・マクファディン「メディア王~華麗なる一族~」スタンダップ・コメディ賞「エイミー・シューマーのアナタは緊急連絡先!」「クリス・ロックの勝手に激オコ」「リッキー・ジャーヴェイスのこれじゃ世も末」サラ・シルバーマン「Sarah Silverman:Someone You Love」トレヴァー・ノア「Where Was I」ワンダ・サイクス「私はエンタテイナー」(シネマカフェ編集部)■関連作品:スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース 6月16日(金)全国の映画館で公開© 2022 CTMG. © & ™ 2022 MARVEL. All Rights Reserved.哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.ウォンカとチョコレート工場のはじまり 2023年12月8日より全国にて公開© 2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 2023年10月20日より世界同時劇場公開画像提供 Apple TV+異人たち 2024年、公開(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.ボーはおそれている 2024年2月16日より全国にて公開© 2023 Mommy Knows Best LLC, UAAP LLC and IPR.VC Fund II KY. All Rights Reserved.枯れ葉 2023年12月15日よりユーロスペースほか全国公開© Sputnikオッペンハイマー 2024年、全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2023年12月12日12月11日(日本時間)夜、アカデミー賞のゆくえを占う最大の前哨戦「第81回ゴールデン・グローブ賞」のノミネーションが発表され、スタジオジブリ製作・宮崎駿監督作品『君たちはどう生きるか』(英題:The Boy and the Heron)と新海誠監督『すずめの戸締まり』(英題:Suzume)がアニメ映画賞 ノミネーション作品として選出されたことが明らかとなった。宮崎駿が原作・脚本・監督を手掛けた本作は、監督が少年時代に感銘を受けた書籍「君たちはどう生きるか」からタイトルを採用し、まったく別のオリジナルストーリーとして完成させた冒険活劇ファンタジー映画。公開後、米津玄師による主題歌「地球儀」やボイスキャストとして山時聡真、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、木村拓哉、大竹しのぶ、風吹ジュン、國村隼、小林薫らが参加していることが大きな話題となった。これまでニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ボストン映画批評家協会賞で「最優秀アニメーション賞」を受賞している本作。前作『風立ちぬ』は第71回ゴールデン・グローブ賞に「非英語映画賞(外国語映画賞)」としてノミネートされ、惜しくも受賞を逃す結果となった。『すずめの戸締まり』は日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語。新海誠監督の最新作として2022年11月11日より全国公開され、87日間で観客動員数は1,000万人、国内興行収入は134億円を突破した。2023年2月には、世界三大映画祭のひとつ「ベルリン国際映画祭」の「コンペティション部門」へ正式出品された。アニメ映画賞部門にはこのほかに、『マイ・エレメント』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』『ウィッシュ』がノミネートされている。なお、「作曲賞」に久石譲がノミネートしており、『君たちはどう生きるか』は2部門のノミネートとなった。「ゴールデン・グローブ賞」結果発表&授賞式は、2024年1月7日(現地時間)に行われる。(シネマカフェ編集部)■関連作品:すずめの戸締まり 2022年11月11日より全国東宝系にて公開Ⓒ2022 「すずめの戸締まり」製作委員会君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年12月11日12月10日(現地時間)、第49回ロサンゼルス映画批評家協会賞が発表された。作品賞を受賞したのは、ジョナサン・グレイザー監督の『The Zone of Interest(原題)』。次点はクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』だった。昨年は同賞を『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と『TAR/ター』が受賞し、前者はアカデミー賞の作品賞にも輝いた。グレイザーは監督賞も受賞した。監督賞の次点は『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス。主演賞はサンドラ・ヒュラー(『The Zone of Interest』『Anatomy of a Fall』)とエマ・ストーン(『哀れなるものたち』)、助演賞はレイチェル・マクアダムス(『Are You There, God? It’s Me, Margaret.』)とダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(『The Holdovers』)。ロサンゼルス映画批評家協会賞は昨年より演技部門で性別による区分けを廃止している。アニメ映画賞には宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』が選ばれた。昨年は同賞を『ギレルモ・デルトロのピノッキオ』が受賞し、その後アカデミー賞で長編アニメ映画賞受賞を果たしている。今年の受賞者は、2024年1月13日に開催される同協会の晩餐会で表彰される。第96回アカデミー賞のノミネーションはその10日後に発表予定となっている。(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年12月11日L.A.映画批評家協会賞が発表された。作品賞に輝いたのは、ジョナサン・グレイザーの『The Zone of Interest』。グレイザーは監督賞も受賞。また、サンドラ・ヒュラーは、この映画と『Anatomy of a Fall』の両方で主演賞を受賞した。さらに音楽賞も獲得している。作品部門の次点は『オッペンハイマー』。助演賞は『Are You There God? It’s Me, Margaret』のレイチェル・マクアダムス。アニメーション賞は『君たちはどう生きるか』。脚本賞は『異人たち』、撮影賞は『哀れなるものたち』、美術賞は『バービー』だった。文=猿渡由紀
2023年12月11日映画芸術科学アカデミーは、第96回アカデミー賞授賞式における長編アニメ映画賞、国際長編映画賞の選考対象作品を発表した。長編アニメ映画賞の選考対象となるのは33作品。日本からは宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』、井上雄彦監督の『THE FIRST SLAM DUNK』、立川譲監督の『BLUE GIANT』、原恵一監督の『かがみの孤城』、新海誠監督の『すずめの戸締まり』が選出されている。任天堂とイルミネーションが共同製作し、今年世界中で大ヒットした『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』も。ほかには、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『マイ・エレメント』『ウィッシュ』などの作品が挙がっている。ここから最終的に5本がノミネート作品として絞られ、受賞作品が決定する。長編アニメ映画賞に出品された作品は、作品賞を含むほかの部門のアカデミー賞候補になる可能性もある。昨年、長編アニメ映画賞の選考対象となったのは27作品で、受賞したのは『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』だった。国際長編映画賞の選考対象として発表されたのは、日本の『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督)を含む88作品。こちらはノミネート投票に進むことになる15作品のショートリストが、今月21日に発表予定だ。(賀来比呂美)■関連作品:THE FIRST SLAM DUNK 2022年12月3日より全国にて公開© I.T.PLANNING,INC. © 2022 SLAM DUNK Film PartnersBLUE GIANT 2023年2月17日より全国にて公開©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会©2013 ⽯塚真⼀/⼩学館すずめの戸締まり 2022年11月11日より全国東宝系にて公開Ⓒ2022 「すずめの戸締まり」製作委員会かがみの孤城 2022年12月23日より公開©2022「かがみの孤城」製作委員会君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年12月08日ナショナル・ボード・オブ・レビューが賞を発表した。作品賞に輝いたのは、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。この映画ではさらに、マーティン・スコセッシが監督賞、リリー・グラッドストーンが主演女優賞を獲得している。主演男優賞は『The Holdovers』のポール・ジアマティ。この映画は脚本部門(デビッド・ヘミングソン)、助演女優部門(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)でも受賞した。助演男優賞、脚色賞は『哀れなるものたち』で、それぞれマーク・ラファロ、トニー・マクナマラ。ブレイクスルー演技賞は『A Thousand and One』のテヤナ・テイラー、新人監督賞は『Past Lives』のセリーン・ソンだった。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』公開中文=猿渡由紀画像提供 Apple TV+
2023年12月07日英インディペンデント映画賞が発表された。作品賞に輝いたのは、山田太一の小説を映画化した『異人たち』。今作ではさらに、アンドリュー・ヘイが監督賞と脚本賞、ポール・メスカルが助演賞を受賞している。ただしメスカルは『How to Have Sex』のショーン・トーマスとタイでの受賞。主演賞は『How to Have Sex』のミア・マッケンナ=ブルース、ブレイクスルー演技賞は『ライ・レーン』のヴィヴィアン・オパラ、国際映画賞はフランスの『Anatomy of a Fall』だった。『異人たち』2024年春 日本公開(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年12月05日12月に入って、今年の映画賞が発表され始めている。昨年、『ケイコ 目を澄ませて』が12月16日の公開にもかかわらず、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ各賞に輝いたが、今年も、12月8日(金)に公開される『市子』が、後発ながら賞にからむ可能性がでてきた。主演は杉咲花。市子という名の女性の、ミステリアスで壮絶な生き方を描いた衝撃作だ──。『市子』3年間同棲していた恋人・長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズされ、幸せの絶頂にいるはずの川辺市子(杉咲花)が、翌日、突然、逃げるように家を飛び出し、そのまま失踪する……それから1週間ほどして、途方に暮れる長谷川のもとに、ある事件を捜査中の後藤刑事(宇野祥平)が訪ねてきて、「市子という名前の女性は存在せえへんのですよ」と告げる。市子はなぜ、家を出たのか? 市子はいったい何者?ミステリアスな問いかけがのっけから飛び出す。結婚を決めたものの、長谷川は、市子のことをあまり知らなかった。家族や過去について、彼女も話したがらないし、彼もあえてきこうとしなかった。ふたりで居られることが幸せだった。こうなってみると、市子を探す手立ては少ない。長谷川と後藤刑事は市子を知るわずかな人間に接触し、聞き込みをしながら行方を追い始める。そして、ここからは、観客の私たちも、長谷川の気持ちに寄り添いながら市子の過去を知っていくことになる。映画の原作は、監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ公演作品『川辺市子のために』。サンモールスタジオ選定賞 2015 で最優秀脚本賞を受賞し、再演を重ねた人気舞台だ。facebookなどで、すでに亡くなった人のアカウントが生きていて、誕生日のリマインドがあったり、死亡を知らない人からのお祝いメッセージが載っていたりすることがある。そんなことが脚本執筆のきっかけだったそうで。「実際はもうこの世にはいないのに、まだいることにされていることに、ある種の違和感を抱いていたんです。そういったところから、逆転的ではあるんですけど、存在しているのに存在していないことにされている人の話が描けないだろうかと、考え始めて……そのテーマと向き合う中で、自分の責任ではなく、社会や制度、家庭環境などによって生き辛さを抱えていた人たちが居たことに遅まきながら気付いた。」それが戸田がこのシナリオを書くモチーフだったという。そして書かれたのが1987年に生をうけた「川辺市子」の半生。あくまでも舞台用の脚本だったが、映画化するにあたって、黒澤明監督の『羅生門』のように、各登場人物の証言によって主人公の人物像が浮かび上がるという手法を用いた。それが見事に成功したと言える。観客は、次々出てくる意外な証言に驚きながら、最後まで、ミステリーを読むように彼女の謎を追い続けることになる。杉咲花は、高校生から28歳までの市子を演じている。あどけなさもあり、魔性を秘めた感じもある。人を引きつける魅力を持ちながら、目立とうとすることは避ける。複雑な人間像だ。『湯を沸かすほどの熱い愛』の宮沢りえの娘役で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。東京生まれだが、主演したNHKの朝ドラ『おちょやん』では、関西弁での演技経験がある。彼女の演技について戸田監督は「凄かったの一言でもありますが、誠実で愛情深く、丁寧に役を心で感じ取る魅力的な方でした」と語っているが、同感だ。失踪の日、着の身着のまま、“つっかけ”を履いて、ここでないどこかへ、走って逃げて行く市子のせつない後ろ姿が、とても印象的だった。あなたの隣にいるかもしれない、誰かの、もうひとつの顔。親しいと思っている人を本当にどこまで自分は理解しているのだろうか。そんなことも考えさせられる作品です。文=坂口英明(ぴあ編集部)(C)2023 映画「市子」製作委員会【ぴあ水先案内から】平辻哲也さん(映画ジャーナリスト)「……この冬、激推ししたい1本。」平辻哲也さんの水先案内をもっと見る()
2023年12月04日ニューヨーク映画批評家サークル賞が発表された。作品賞に輝いたのはマーティン・スコセッシ監督の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。この映画に出演したリリー・グラッドストーンも主演女優賞を受賞した。監督賞は『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン。主演男優賞は『Passages』のフランツ・ロゴフスキ。助演男優賞は『May December』のチャールズ・メルトン、助演女優賞は『The Holdovers』のダヴァイン・ジョイ・ランドルフ。脚本賞は『May December』、長編アニメーション賞は『君たちはどう生きるか』、国際映画賞は『Anatomy of a Fall』だった。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』公開中文=猿渡由紀画像提供 Apple TV+
2023年12月01日11月30日(現地時間)、第89回ニューヨーク映画批評家協会賞が発表された。作品賞は、マーティン・スコセッシ監督の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』、監督賞はクリストファー・ノーラン(『オッペンハイマー』)、主演女優賞はリリー・グラッドストーン(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)、主演男優賞はフランツ・ロゴフスキ(『パッセージ』)、助演女優賞はダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(『The Holdovers』)、助演男優賞はチャールズ・メルトン(『May December』)、アニメ映画賞は宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』が受賞した。「Variety」誌によると、ニューヨーク映画批評家協会賞作品賞を受賞した映画は、アカデミー賞の作品賞に候補入りすることがほとんどであり、2009年から今年まで候補入りを逃したのは『キャロル』と『ファースト・カウ』のみとのこと。スコセッシ監督がニューヨーク映画批評家協会賞で作品賞を獲得したのは、『グッドフェローズ』『アイリッシュマン』に続く3度目。80年以上の歴史を誇る同賞で、ほかに作品賞を3度受賞した監督は、ハリウッド黄金期に活躍したウィリアム・ワイラーとフレッド・ジンネマンだけである。(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibliキラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 2023年10月20日より世界同時劇場公開画像提供 Apple TV+
2023年12月01日ゴッサム・アワードが発表された。作品賞に選ばれたのは、韓国系カナダ人監督セリーン・ソンの『Past Lives』。この自伝的映画は今年のサンダンス映画祭で初上映され、好評を得た。この部門の候補作には、やはりサンダンスで観客賞を受賞したA・V・ロックウェル監督の『A Thousand and One』も含まれていたが、サンダンスでは受賞を逃した『Past Lives』が制した。しかし、新人監督に贈られるブレイクスルー監督賞は、ロックウェルが受賞している。国際長編賞は、カンヌ映画祭でパルムドールに輝いた『Anatomy of a Fall』。この作品は脚本賞も受賞した。主演賞は『The Unknown Country』のリリー・グラッドストーン、助演賞は『May December』のチャールズ・メルトンだった。文=猿渡由紀
2023年11月29日11月27日(現地時間)、第33回ゴッサム賞授賞式が開催された。A24の『Past Lives(原題)』が最高賞の作品賞を受賞した。同作はセリーヌ・ソンの長編監督デビュー作。韓国・ソウルの幼なじみの男女が、片方の家族がカナダに移住したことで疎遠になるも、20年以上の時を経て再会するという恋愛ドラマだ。セリーヌ・ソンの半自伝的な物語であり、セリーヌ・ソンは脚本も手掛けている。主演はグレタ・リー(「ザ・モーニングショー」ステラ役)、ユ・テオ(『めまい 窓越しの想い』)。今年1月、サンダンス映画祭にて世界初公開された。ゴッサム賞の作品賞を受賞したことに、映画ファンは「とても美しい映画」「作品賞にふさわしい」「オスカーの作品賞にもノミネートされますように」「今年、私を泣かせた唯一の映画」などの感想をXに寄せている。山田太一の小説「異人たちとの夏」をアンドリュー・ヘイ監督が映画化した『異人たち』は、脚本賞(アンドリュー・ヘイ)、国際長編映画賞、主演賞(アンドリュー・スコット)、助演賞(クレア・フォイ)の最多4ノミネートを果たしたものの、受賞ならず。脚本賞&国際長編映画賞は『Anatomy of a Fall』、主演賞はリリー・グラッドストーン(『The Unknown Country』)、助演賞はチャールズ・メルトン(『May December』)が受賞した。(賀来比呂美)
2023年11月29日国内映画賞のトップを飾る第48回報知映画賞の各賞が決定。『ヴィレッジ』『春に散る』の演技が評価された横浜流星が、昨年の助演男優賞に続いて主演男優賞を初受賞。また、主演女優賞は『レジェンド&バタフライ』『リボルバー・リリー』の演技が評価された綾瀬はるかが初受賞した。『リボルバー・リリー』報知映画賞は、スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として1976年に誕生。年末から年明けにかけて日本各地で開催される映画賞の中でも、先陣を切って発表されるため、その年の受賞者・受賞作品を占う意味でも大きな注目を集めている。『月』作品賞・邦画部門は宮沢りえ主演、石井裕也監督による『月』が受賞し、同作に出演した磯村勇斗、二階堂ふみがそれぞれ助演男優賞、助演女優賞に選ばれ、3冠。監督賞は『ゴジラ-1.0』山崎貴監督が受賞した。第48回報知映画賞各賞作品賞・邦画部門『月』作品賞・海外部門『グランツーリスモ』アニメ作品賞『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』監督賞山崎貴『ゴジラ-1.0』主演男優賞横浜流星『ヴィレッジ』『春に散る』主演女優賞綾瀬はるか『レジェンド&バタフライ』『リボルバー・リリー』助演男優賞磯村勇斗『月』助演女優賞二階堂ふみ『月』新人賞アイナ・ジ・エンド『キリエのうた』(シネマカフェ編集部)■関連作品:リボルバー・リリー 2023年8月11日より全国にて公開©2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズヴィレッジ(2023) 2023年4月21日より公開©︎2023「ヴィレッジ」製作委員会レジェンド&バタフライ 2023年1月27日より全国にて公開©2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会春に散る 2023年8月25日より全国にて公開©2023映画『春に散る』製作委員会ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 2023年4月28日より全国にて公開(C) 2023 Nintendo and Universal Studiosキリエのうた 2023年10月13日より全国にて公開Ⓒ2023 Kyrie Film Bandグランツーリスモ 9月15日(金) 全国の映画館で公開月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.
2023年11月28日今年の映画賞レースの本命と噂される、超大作の登場だ。世界史の授業などでその名をきいたことがあるだろう、18世紀末から19世紀の初頭にかけてヨーロッパに君臨したフランスの英雄ナポレオン・ボナパルト。平たい二角帽子がトレードマークの戦略の天才。その半生を壮大なスケールで描いた映画『ナポレオン』が12月1日(金)、いよいよ日本公開される。監督は『エイリアン』や『ブレードランナー』の巨匠リドリー・スコット。主演は『ジョーカー』のオスカー俳優、ホアキン・フェニックス。このふたりがタッグを組んだ前代未聞の歴史スペクタクルだ。『ナポレオン』フランス革命で王妃マリー・アントワネットがギロチンにかけられ斬首されるのを、若き軍人ナポレオンが傍観しているシーンで始まる。革命に揺れるフランスで頭角をあらわし、軍の司令官から最高権力者となり、ついには皇帝の座まで昇りつめるナポレオン快進撃のまさに幕開けだ。映画は、彼が参戦した初期の「トゥーロンの戦い」、皇帝になってからの『トラファルガーの海戦」、ロシア・オーストリア軍を破った「アウステルリッツの戦い」、大失敗に終わったロシア遠征、そして末期、イギリス・プロイセン軍に大敗した「ワーテルローの戦い」まで。戦歴の大半を描いてみせる。砲火が行き交い、騎馬にまたがった兵士がサーベルを手にして敵と斬り結ぶ戦闘シーンの迫力は、大スクリーンで観ると、まるで歴史の現場に居合わせたようなリアル感だ。クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』、スティーヴン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』が第二次世界大戦を描く戦争映画像を変えたけれど、本作は、18〜19世紀の戦争描写の決定版になったと思う。リドリー・スコット監督にとって、敬愛するスタンリー・キューブリック監督が企画し、実現に至らなかったナポレオンの映画化は、長年の悲願だったという。そういえば、監督の長編デビュー作は本作とほぼ同じ時代を舞台にした『デュエリスト 決闘者』。帝政ローマの剣闘士を主人公にしたアカデミー作品賞受賞作『グラディエーター』では、大量の群衆(モブ)シーンを効果的に使っている。予習はできている。まさに適役といっていいのだ。CG全盛の時代に反旗を翻すように、今回、スコットが多用したのは従来型の人海戦術。何百エーカーという広大な土地に作られた360度撮影可能のセットで、最大11台のカメラを同時にまわし、総勢8000人のエキストラを使ったというすさまじさ。なかでも、予告編にちらっと出てくる、凍てついた湖の上の戦いは常識を超えている。東京ドーム8.6個分の広大な野原を氷の湖にし、馬が落下するための大きな穴を掘って戦場を作った。ナポレオンが軍に砲撃を命じ、敵の馬が氷の穴に落下する。機械仕掛けの馬も利用し、カメラ8台で撮影したという。特殊効果を担当したのは『グラディエーター』でもスコットと組んでオスカーを獲得したニール・コーボールドだ。ところで、公開されたばかりの『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』のポスターにGACKTと二階堂ふみが馬にまたがるビジュアルが使われているが、あの元絵は、『サン=ベルナール峠を越えるボナパルト』という有名な肖像画だ。ナポレオンの時代は、戦いも含め様々な歴史上のできごとが絵画で描かれ、現存している。例えば、ナポレオンの戴冠式のシーン。世界史の教科書や参考書によく使われるこの絵画を、本作は忠実に再現した。その戴冠式に同席し、ナポレオンから皇后の冠を授けられるのが、彼の妻ジョセフィーヌ。『ミッション:インポッシブル』シリーズにも出演したヴァネッサ・カービーが扮している。この夫婦の何とも熱烈で、いっぷう変わったラブストーリーが、「英雄とよばれ、悪魔と恐れられた」ナポレオンの知られざる一面。実はリドリー・スコットが描きたかった、戦闘シーンと並ぶ、映画の重要なもうひとつの柱だ。ジョセフィーヌは、離婚歴があり、ふたりの子持ち。正直、こんな人に出会っちゃったら人生変わるよなあ、というタイプ。ナポレオンはこの蠱惑的な「年上の女」にいちずな愛をそそぎ、戦地からも膨大な数のラブレターを送り続けるのだが、彼女は他の男と浮気をしてしまう。手玉にとられ、それでも彼女なしにはいられない。英雄が無力なひとりの男になる。リドリー・スコットは「彼は私生活でも妻ジョセフィーヌとロマンティックな戦争を繰り広げていた」と語る。結構大胆なラブシーンも多い。このうえない世界史の勉強になる、おとなの映画なのです。文=坂口英明(ぴあ編集部)【ぴあ水先案内から】真魚八重子さん(映画評論家)「冒頭のマリー・アントワネットのギロチン台のシーンが、すでにリドリー・スコットらしい……」真魚八重子さんの水先案内をもっと見る()中川右介さん(作家、編集者)「……リドリー・スコットの狙いはフランス史を描くことではなく、「人間ナポレオン」を描くところにある……」中川右介さんの水先案内をもっと見る()植草信和さん(フリー編集者、元キネマ旬報編集長)「……リドリー・スコット監督の最高傑作……」植草信和さんの水先案内をもっと見る()
2023年11月27日第15回TAMA映画賞の授賞式が26日に東京・パルテノン多摩にて行われ、受賞者が揃った。最優秀作品賞の是枝裕和監督『怪物』には黒川想矢と柊木陽太、足立紳監督『雑魚どもよ、大志を抱け!』には田代輝、白石葵一、松藤史恩、岩田奏、蒼井旬、坂元愛登も揃って登場。足立監督には、子供達から色紙が渡される。『怪物』是枝監督も「今、隣にいるこの二人の役者さんと出会えたことがこの作品にとって一番大きかったなと改めて思っております」としみじみ。黒川は「今このような舞台に立たせていただくことを想像してなかったので、この『怪物』に出演させていただけて感動してます」、柊木は「このような大きな反響をいただいて、素晴らしい作品に携わらせていただけたことがとて嬉しいです。これからいろんなことで悩んでいったりすると思うんですけど、この作品での経験を活かしてこれからもこのお仕事を続けていけたらなと思います」と思いを明かす。また是枝監督は「だいぶ撮影の現場でも最年長になることが増えてきたんですけども、珍しく大先輩が2人。阪本(順治)さんともご挨拶しましたけども、会うと緊張する方達がいるんですよ」と、授賞式ならではの後輩感を見せていた。この日は受賞者の他、『せかいのおきく』阪本順治監督、『エゴイスト』松永大司監督、『リバー、流れないでよ』藤谷理子、永野宗典も登場。特別賞の 『君たちはどう生きるか』からはスタジオジブリ執行役員 野中晋輔氏が登壇し、宮崎駿監督からの「歴史ある映画祭で特別賞をいただき大変光栄に思います。この映画の完成には構想から7年の時間がかかりました。僕もずいぶん歳をとって、長い時間仕事に集中することができなくなってるのに、映画を完成させて公開できたのは支えてくれた多くのスタッフと、キャストの皆さんのおかげだと思います。心から感謝申し上げます。映画はまだ上映されていますので、一人でも多くの人が映画館に足を運んでいただけたら嬉しいです」というコメントを読み上げた。○■受賞一覧■最優秀作品賞『怪物』(是枝裕和監督 及びスタッフ・キャスト一同)『雑魚どもよ、大志を抱け!』(足立紳監督 及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞宮崎駿監督及びスタッフ・キャスト一同(『君たちはどう生きるか』)上田誠氏、山口淳太監督はじめヨーロッパ企画及びスタッフ・キャスト一同(『リバー、流れないでよ』)■最優秀男優賞佐藤浩市(『春に散る』『せかいのおきく』『仕掛け人・藤枝梅安 2』『大名倒産』『キングダム運命の炎』『ファミリア』『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』)鈴木亮平(『エゴイスト』『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室』)■最優秀女優賞菊地凛子(『658 km、陽子の旅』)黒木華(『せかいのおきく』『ヴィレッジ』『映画 イチケイのカラス』『ほつれる』)■最優秀新進監督賞福永壮志監督(『山女』)金子由里奈監督(『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』)■最優秀新進男優賞目黒蓮(『わたしの幸せな結婚』『月の満ち欠け』)奥平大兼(『君は放課後インソムニア』『ヴィレッジ』『あつい胸さわぎ』『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』)■最優秀新進女優賞山田杏奈(『山女』)高石あかり ※高ははしごだか(『ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー』『Single8』『セフレの品格 決意』『わたしの幸せな結婚』ほか)
2023年11月26日第15回TAMA映画賞の授賞式が26日に東京・パルテノン多摩にて行われ、受賞者が揃った。『658 km、陽子の旅』で最優秀女優賞を受賞した菊地は、ギラギラに輝くドレスで、会場内でも圧倒的存在感を発揮。「映画は完成してから観客の皆さんに手渡されますけど、心に残っていたのだと実感することができて、大変嬉しく思いますし、とても励みになりました」と受賞の喜びを表した。同作については、「ロードムービーなので最初から最後まで一つもかけることもなく彼女の1日をやってくわけですけど、一つ一つ進んでいくにあたって彼女が心を開いたり成長していったり自分を見直したりしていくんですが、そういった心の変化とか動きがあり、どうしたら彼女でいれるか考えて過ごしてやっていたと思います」と振り返る。今後については「とにかく丁寧に真摯に向き合っていければいいなと思っています。またこうして映画に巡り合うことを願って頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」と意気込んだ。○■受賞一覧■最優秀作品賞『怪物』(是枝裕和監督 及びスタッフ・キャスト一同)『雑魚どもよ、大志を抱け!』(足立紳監督 及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞宮崎駿監督及びスタッフ・キャスト一同(『君たちはどう生きるか』)上田誠氏、山口淳太監督はじめヨーロッパ企画及びスタッフ・キャスト一同(『リバー、流れないでよ』)■最優秀男優賞佐藤浩市(『春に散る』『せかいのおきく』『仕掛け人・藤枝梅安 2』『大名倒産』『キングダム運命の炎』『ファミリア』『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』)鈴木亮平(『エゴイスト』『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室』)■最優秀女優賞菊地凛子(『658 km、陽子の旅』)黒木華(『せかいのおきく』『ヴィレッジ』『映画 イチケイのカラス』『ほつれる』)■最優秀新進監督賞福永壮志監督(『山女』)金子由里奈監督(『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』)■最優秀新進男優賞目黒蓮(『わたしの幸せな結婚』『月の満ち欠け』)奥平大兼(『君は放課後インソムニア』『ヴィレッジ』『あつい胸さわぎ』『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』)■最優秀新進女優賞山田杏奈(『山女』)高石あかり ※高ははしごだか(『ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー』『Single8』『セフレの品格 決意』『わたしの幸せな結婚』ほか)
2023年11月25日第15回TAMA映画賞の授賞式が26日に東京・パルテノン多摩にて行われ、受賞者が揃った。『わたしの幸せな結婚』『月の満ち欠け』で最優秀新進男優賞に輝いた目黒蓮。「こうして賞をいただけると、作品が生き続けてくれているんだなと実感することができて、とてもありがたく思います」と感謝する。塚原あゆ子監督との出会いが大きかったそうで「『リアルを大切にしてほしい』ということをすごく言っていただいて。塚原監督はお芝居をするというよりも、『こういうことを言われたらこういう反応になるよね』とか、『こういう表情になるよね』とか、現実を大切にされている方なので、お芝居経験がまだ少ない時期に塚原さんと出会うことができて本当に幸運だなと思いますし、『わたしの幸せな結婚』を撮影した後の作品でも、塚原さんに教えていただいたことが生きてきたなと感謝しています」と語った。今田美桜との共演シーンについては「今田さんが今までやってこられていた役や印象として、華やかな方なのかなというイメージがあったので、初めて対峙してお芝居をした時に美世というキャラクターの悲壮感といいますか、そういう部分が表現されていて、僕自身やりやすかったですし役に没頭することができたなと思います。感謝しています」と表す。普段の活動と役者としての活動について聞かれると、「ダンスや歌、振り付けを覚えるのと、アクションは結び付いてはいけないものといいますか、塚原さんに教えていただいたことでもあるんですけど、アクションが振り付けっぽくならないように『きれいにやらないでほしい』と言っていただいて、崩していくような感覚でアクションをやらせてもらっていました」と振り返る。「逆にふだんのSnow Manの時の歌、ダンスパフォーマンスの表現力は、お芝居をたくさん経験させてもらううちに、表現の幅が増えたのかなと思います」と相互に作用している様子。さらに「Snow Manでいる時はなるべく『目黒蓮』というものをどれだけ足していくかという感じなんですけど、役を演じさせていただく時はどれだけ自分を引いていくか。足し算と引き算で全然違うことやってる感覚なんですけど、どちらもすみわけられて楽しくやらせてもらってます」と説明した。最後に目黒は「常に思っているんですが、自分というのは作品のためにあって、作品を通して何か思いを伝えたり、その思いが一人でも多くの方に作品を通して届けばいいなと思いますし、自分が演じるにあたって、観てくださった方の人生、生活に何らかの影響を与えられるようなお芝居ができたらいいなと思います」と語る。「ありがたいことに、いくつか話をいただいているんですけど、誰かがじゃなくて自分がやるべきだと思えるような作品、自分の心も動くような作品に出演させていただいて皆様にお届けできればいいなと思います」と今後の活動についても意気込んだ。○受賞一覧■最優秀作品賞『怪物』(是枝裕和監督 及びスタッフ・キャスト一同)『雑魚どもよ、大志を抱け!』(足立紳監督 及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞宮崎駿監督及びスタッフ・キャスト一同(『君たちはどう生きるか』)上田誠氏、山口淳太監督はじめヨーロッパ企画及びスタッフ・キャスト一同(『リバー、流れないでよ』)■最優秀男優賞佐藤浩市(『春に散る』『せかいのおきく』『仕掛け人・藤枝梅安 2』『大名倒産』『キングダム運命の炎』『ファミリア』『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』)鈴木亮平(『エゴイスト』『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室』)■最優秀女優賞菊地凛子(『658 km、陽子の旅』)黒木華(『せかいのおきく』『ヴィレッジ』『映画 イチケイのカラス』『ほつれる』)■最優秀新進監督賞福永壮志監督(『山女』)金子由里奈監督(『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』)■最優秀新進男優賞目黒蓮(『わたしの幸せな結婚』『月の満ち欠け』)奥平大兼(『君は放課後インソムニア』『ヴィレッジ』『あつい胸さわぎ』『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』)■最優秀新進女優賞山田杏奈(『山女』)高石あかり ※高ははしごだか(『ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー』『Single8』『セフレの品格 決意』『わたしの幸せな結婚』ほか)
2023年11月25日“韓国のアカデミー賞”とも称される第59回大鐘賞映画祭にて、映画『コンクリート・ユートピア』が作品賞をはじめ、イ・ビョンホンの主演男優賞、キム・ソニョンの助演女優賞ほか6冠を獲得。また、シリーズ部門では「ムービング」が作品賞に選ばれるなどディズニープラスオリジナル作品が圧倒した。大鐘賞映画祭は、青龍映画賞、百想芸術大賞とともに韓国の3大映画賞といわれる中で最も長い歴史を持つ映画賞。今回、京畿アートセンター大劇場にて11月15日(水)に行われた授賞式はYouTubeで生中継された。『隠された時間』で高評価を得たオム・テファ監督が、イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨン、キム・ソニョン、キム・ドユンら豪華キャストを迎えた『コンクリート・ユートピア』(2024年1月5日より公開)は、大地震により一瞬にして廃墟と化したソウルで唯一崩落しなかったマンションを舞台に、生存者たちが極限状態で巻き起こす濃密な人間ドラマを描いた。崩落をまぬがれたマンション=“ファングンアパート”では居住者だけのルールを定め、“ユートピア”を築こうとする。そこで住民代表に選ばれるヨンタクを狂気を持って演じたイ・ビョンホンが、『白頭山大噴火』などに続いて自身4度目の主演男優賞を受賞。「愛の不時着」や『三姉妹』『人生は、美しい』など多くのドラマ・映画で知られ、“ファングンアパート”の婦人会会長としてヨンタクを支持するグメを演じたキム・ソニョンが助演女優賞に。美術賞、音響効果賞、視覚効果賞とディストピア的世界観の表現も評価された。同作は現地韓国では8月9日より公開され、初登場動員数1位、公開7日で観客200万人を突破する大ヒットスタートを切った。トロント国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ハワイ国際映画祭などへ出品され、第96回アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作品ともなっている。また、監督賞は同じくトロント国際映画祭で北米プレミアされた『密輸』(原題/英題『Smugglers』)のリュ・スンワン監督。新人女優賞は『あしたの少女』のキム・シウン、新人男優賞は『貴公子』(原題)のキム・ソンホ。キム・シウン『あしたの少女』2月9日(金)より日本公開の『梟ーフクロウー』のアン・テジン監督は新人監督賞と脚本賞を受賞。ドキュメンタリー賞ではヤン・ヨンヒ監督による『スープとイデオロギー』が受賞した。今年から初めて動画配信サービスの作品も対象になったシリーズ部門では、「ムービング」が作品賞・女優賞(ハン・ヒョジュ)、「カジノ」が監督賞・男優賞(チェ・ミンシク)という結果となった。ハン・ヒョジュ「ムービング」ディズニープラスにて配信中主な受賞結果作品賞:『コンクリート・ユートピア』監督賞:リュ・スンワン『密輸』(原題)新人監督賞:アン・テジン『梟ーフクロウー』脚本賞:アン・テジン、ヒョン・ギュリ『梟ーフクロウー』主演男優賞:イ・ビョンホン『コンクリート・ユートピア』主演女優賞:キム・ソヒョン『ビニールハウス』(原題)助演男優賞:オ・ジョンセ『クモの巣』(原題)助演女優賞:キム・ソニョン『コンクリート・ユートピア』新人男優賞:キム・ソンホ『貴公子』(原題)新人女優賞:キム・シウン『あしたの少女』ドキュメンタリー賞:ヤン・ヨンヒ『スープとイデオロギー』音楽賞:『PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ』シリーズ作品賞:「ムービング」シリーズ監督賞:カン・ユンソン「カジノ」シリーズ男優賞:チェ・ミンシク「カジノ」シリーズ女優賞:ハン・ヒョジュ「ムービング」(上原礼子)■関連作品:スープとイデオロギー 2022年6月11日よりユーロスペース、ポレポレ東中野、シネマート心斎橋、第七藝術劇場ほか全国にて公開© PLACE TO BE, Yang Yonghiコンクリート・ユートピア 2024年1⽉5⽇より全国にて公開© 2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CLIMAX STUDIO, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2023年11月19日第73回ベルリン国際映画祭にて史上最年少で主演俳優賞(ソフィア・オテロ)を受賞し、先日は第36回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門でも仮題『20000種のハチ』として上映された『ミツバチと私』から予告編が解禁、新場面写真と監督からのメッセージが到着した。今回解禁された予告編は、ソフィア・オテロ演じる主人公のアイトールが「私はなんでこうなの?」とつぶやくシーンから始まる。男の子の体で生まれたアイトールは、名前や髪型や水着…日々の様々なことに違和感を覚え、自分のことが分からない不安を募らせていく。そんなアイトールに戸惑いを隠せない家族。スペイン・バスク地方の柔らかな光が差し込む緑豊かな美しい自然を背景に、家族に寄り添われながら、自分らしく生きていきたいと顔を上げる繊細な表情が映し出されていく。併せて解禁となった新場面写真は、養蜂用の防護服に身を包んだアイトールの姿や、休暇でバスクへ向かう車の後部座席で並ぶ兄弟3人、叔母と植物を植えていたアイトールがハチに驚いて顔をしかめる場面。ドレスを着たアイトールと母親が鏡を見つめるシーンのほか、池で水着を交換したアイトールと友達の2ショットのカットなどが収められている。本作が第36回東京国際映画祭で上映された際、観客からは「傑作」「涙が止まらなかった」「主演の子の演技が素晴らしい」といった声が多くあがり大好評を博し、連続で満席に。さらに、今年度新設されたアワード「エシカル・フィルム賞」の第一回受賞作品に選ばれた。エシカルとは人・社会・環境を思いやる考え方や行動のこと。近年ではSDGsに積極的に取り組む企業が増えたことでエシカルの認知度が高まり、エシカルに沿った意識行動がSDGsの目標達成には必要不可欠とされている。本賞は、世界でも注目されるエシカルに特化した部門で、ジェンダー平等、環境、貧困、多様性、差別といった現代の重要な社会テーマに向き合った作品が対象。審査委員でエシカルディレクターの坂口真生氏は、選考理由を「一言で言えば優しさ。この映画に出ていたすべての人がすべての人に優しい思いやりを持った一面が見てとれた」と語っている。監督エスティバリス・ウレソラ・ソラグレンよりメッセージ日本で私の映画を上映していただけてとても幸せです。皆様にこの映画を観ていただきたい理由はいくつかあります。ひとつは、子どものトランスジェンダーというとても重要なテーマを扱っているからです。しかし、それだけではありません。家族の問題も含まれていますし、私たちは時々、自分はいったい誰なのだろうと自問することがあります。それは、自分自身を取り巻く人々が自分をどのように見ているかにも関係します。この映画は、光に満ちていて繊細で優しく感動的です。主人公のソフィア・オテロだけではなく、母親や祖母、叔母役の俳優たちも素晴らしい演技をしています。また、この映画を見て私の生まれ故郷であるバスクを発見してほしいと思います。バスク語という言語、そしてバスクの風景をです。映画館で皆様を待っています。『ミツバチと私』は2024年1月5日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ミツバチと私 2024年1月5日より新宿武蔵野館、 ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開© 2023 GARIZA FILMS INICIA FILMS SIRIMIRI FILMS ESPECIES DE ABEJAS AIE
2023年11月15日第33回ゴッサム賞授賞式で、グレタ・ガーウィグ監督の『バービー』が「グローバル・アイコン&クリエイト・トリビュート賞」を受賞することが分かった。ゴッサム賞を主催する「ゴッサム・フィルム&メディア・インスティチュート」が発表した。同賞は「文化的なアイコンと、そのアイコンに命を吹き込んだ映画製作者を表彰する」もので、今年の授賞式のために創設されたという。事務局長ジェフリー・シャープは、「『バービー』の独創的な世界とエッジの効いた脚本、生き生きとした映画製作、感情に訴え、楽しい演技、明るくてにぎやかなセットと衣装デザイン、そして衝撃をもたらすオリジナル音楽に世界中の観客が虜になりました」とコメントしている。『バービー』のクリエイティブチームは撮影監督のロドリゴ・プリエト(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)、プロダクション・デザイナーのサラ・グリーンウッド(『美女と野獣』)、衣装デザイナーのジャクリーン・デュラン(『アンナ・カレーニナ』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞受賞)ら。第33回ゴッサム賞授賞式は11月27日に開催される。(賀来比呂美)
2023年11月15日「第48回報知映画賞」のノミネートが発表された。スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として1976年に誕生した「報知映画賞」。各賞は、作品/主演男女優/助演男女優/新人/海外作品の7部門を選出。第10回(1985年度)からは監督賞、第42回(2017年度)からはアニメ作品賞も加わり、年によっては特別賞が選定される。各賞とも、ファン投票上位から報知映画賞事務局(顧問・渡辺祥子)が選出。今後、選考委員会で厳正な審査が行われ、今月下旬以降に各賞の結果を発表。毎年12月に行われる表彰式では、受賞者に賞状と賞金(第16回から)、イラストレーター・和田誠デザインのブロンズ像を贈呈している。今回、作品賞(邦画部門)は、瀬々敬久監督×二宮和也主演タッグの『ラーゲリより愛を込めて』や、岸井ゆきのが主人公のボクサーを演じ新境地を切り開いた『ケイコ 目を澄ませて』。『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』、『BAD LANDS バッド・ランズ』、読者投票1位の『わたしの幸せな結婚』を含む17作品。主演賞には、岸優太や神木隆之介、鈴木亮平、二宮和也、横浜流星、綾瀬はるか、安藤サクラ、岸井ゆきの、黒木華、長澤まさみ、松岡茉優ら。新人賞には、アイナ・ジ・エンド、當真あみ、目黒蓮(Snow Man)らが選ばれた。作品賞(海外部門)には『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』、『グランツーリスモ』など、アニメ作品賞には『THE FIRST SLAM DUNK』、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』などがノミネートされている。なお、最多ノミネートは『仕掛人・藤枝梅安』の6部門6ノミネートとなっている。第48回報知映画賞主なノミネート▼作品賞・邦画部門17作品ラーゲリより愛を込めてケイコ 目を澄ませて仕掛人・藤枝梅安1、2茶飲友達エゴイストわたしの幸せな結婚★ロストケアヴィレッジ劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~銀河鉄道の父怪物春に散るこんにちは、母さん福田村事件BAD LANDS バッド・ランズ月ゴジラ-1.0▼監督賞16名足立紳石井裕也今泉力哉河毛俊作熊切和嘉是枝裕和瀬々敬久外山文治塚原あゆ子★原田眞人藤井道人松永大司三宅唱森達也山崎貴山田洋次▼主演男優賞12名岸優太★神木隆之介窪塚洋介倉悠貴佐藤浩市鈴木亮平豊川悦司二宮和也藤竜也松山ケンイチ役所広司横浜流星▼主演女優賞12名天海祐希綾瀬はるか安藤サクラ★岸井ゆきの菊地凛子黒木華さとうほなみ筒井真理子長澤まさみ松岡茉優宮沢りえ吉永小百合▼新人賞8名アイナ・ジ・エンド池川侑希弥大西利空黒川想矢當真あみ柊木陽太目黒蓮★山崎七海※50音順、作品は原則公開順★は読者投票1位(シネマカフェ編集部)■関連作品:ラーゲリより愛を込めて 2022年12月9日より全国東宝系にて公開ⓒ2022『ラーゲリより愛を込めて』製作委員会 ⓒ1989清水香子劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~ 2023年4月28日より公開©2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会ケイコ 目を澄ませて 2022年12月16日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMASロストケア 2023年3月24日より全国にて公開©2023「ロストケア」製作委員会わたしの幸せな結婚 2023年3月17日より全国にて公開ⓒ2023映画『わたしの幸せな結婚』製作委員会ヴィレッジ(2023) 2023年4月21日より公開©︎2023「ヴィレッジ」製作委員会エゴイスト(2023) 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会福田村事件 2023年9月1日よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開(c)「福田村事件」プロジェクト2023こんにちは、母さん 2023年9月1日より全国にて公開©2023「こんにちは、母さん」製作委員会春に散る 2023年8月25日より全国にて公開©2023映画『春に散る』製作委員会仕掛人・藤枝梅安 2023年2月3日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C)「仕掛人・藤枝梅安」時代劇パートナーズ42社仕掛人・藤枝梅安2 2023年4月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C)「仕掛人・藤枝梅安」時代劇パートナーズ42社茶飲友達 2023年2月4日渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開©️2022茶飲友達フィルムパートナーズ怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会BAD LANDSバッド・ランズ 2023年9月29日より全国にて公開©2023「BAD LANDS」製作委員会月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.
2023年11月08日「第36回東京国際映画祭」(TIFF)のクロージングセレモニーが1日、都内で開催され、『正欲』(岸善幸監督/稲垣吾郎主演)が観客賞と最優秀監督賞を受賞した。朝井リョウ氏による小説『正欲』を、監督・岸善幸氏、脚本・港岳彦氏で映画化した本作。稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香を出演者として迎え、家庭環境、性的指向、容姿――異なる背景を持つ人たちを描きながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく。観客賞、さらに最優秀監督賞にも輝き、2度ステージに登壇した岸監督。「4作目の作品ですが、名誉ある賞をいただけてこれからの映画作りの励みになります。これからも頑張っていこうと思います」と語った。そして、「この作品は、多様性の意味を、すべての人が自由で、自分を偽らずに生きていける社会は何かということを問いかけています。なかなか自分のアイデンティティを確立するというのは難しい時代です。この作品を見て多様性の意味を皆さんに考えていただけたら本当にうれしいです」と本作に込めた思いを説明。「これを励みにこれからもいろんな映画をいろんなテーマで作っていきたいと思います」と決意を新たにし、「ありがとうございました」と感謝した。なお、コンペティション部門は、114の国・地域から寄せられた1942本の中から15作品が選ばれ、日本からは『正欲』(岸善幸監督/稲垣吾郎主演)、『曖昧な楽園』(小辻陽平監督/奥津裕也主演)、『わたくしどもは。』(富名哲也監督/小松菜奈&松田龍平主演)の3作品がノミネートされていた。
2023年11月01日「第36回東京国際映画祭」(TIFF)のクロージングセレモニーが1日、都内で開催され、『正欲』(岸善幸監督/稲垣吾郎主演)が観客賞を受賞した。朝井リョウ氏による小説『正欲』を、監督・岸善幸氏、脚本・港岳彦氏で映画化した本作。稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香を出演者として迎え、家庭環境、性的指向、容姿――異なる背景を持つ人たちを描きながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく。今年の映画祭のナビゲーターを務める安藤桃子監督からトロフィーを受け取った岸監督は、「この作品は多様性という言葉にはじかれてしまうようなマイノリティの中のマイノリティ、非常に些細な小さな人間たちを題材にしています。言葉だけではなくこの映画を見てたくさんの人が多様性の本当の意味を感じていただけたらと思います」と本作に込めた思いを語った。そして、「こんな素敵な賞をいただけて幸せです。主演の稲垣さん、新垣さん、磯村さん、皆さんに伝えたいと思います。本当にありがとうございました」と感謝した。なお、コンペティション部門は、114の国・地域から寄せられた1942本の中から15作品が選ばれ、日本からは『正欲』(岸善幸監督/稲垣吾郎主演)、『曖昧な楽園』(小辻陽平監督/奥津裕也主演)、『わたくしどもは。』(富名哲也監督/小松菜奈&松田龍平主演)の3作品がノミネートされていた。
2023年11月01日「名古屋クリスマスマーケット2023」が、名古屋・久屋大通公園 エディオン久屋広場にて、2023年12月9日(土)から12月25日(月)まで開催される。ヨーロッパ郷土料理が集結「名古屋クリスマスマーケット2023」クリスマス前の約4週間“アドベント”の期間、ドイツをはじめとするヨーロッパ各国では、町の中心の広場でクリスマスマーケットを開催する。「名古屋クリスマスマーケット2023」は、そんなクリスマスマーケットをモチーフとしたクリスマスイベントとなっている。ソーセージやホットワインなどドイツグルメ&クリスマス雑貨会場では、ドイツの甘いホットワイン“グリューワイン”やソーセージなどドイツグルメを販売。また、具だくさんのスープやシュトーレンなど、クリスマスならではのメニューも楽しむことができる。2022年に発売し人気を博したホットチョコレートも展開されるため、要チェックだ。加えて、クリスマスにぴったりな雑貨も充実。クリスマスオーナメントや、くるみ割り人形といったキュートなヨーロッパの輸入雑貨が揃う。巨大なもみの木のクリスマスツリーが出現さらに、会場中心には巨大なもみの木のクリスマスツリーを設置。イルミネーションも実施され、暖かな灯りによりロマンチックな空間を演出する。【詳細】「名古屋クリスマスマーケット2023」開催期間:2023年12月9日(土)~12月25日(月)時間:平日 16:00~21:00、土日祝&12月25日(月) 11:00~21:00会場:久屋大通公園 エディオン久屋広場住所:愛知県名古屋市中区栄入場料:無料(会場内での飲食は有料)出店:ヨーロッパ郷土料理(ソーセージ、ホットワイン、ビール、シチュー、お菓子他)、クリスマス関連商品(クリスマスオーナメント、ガラス雑貨他)※内容は変更となる場合あり。※写真は過去の様子。■サンタクロース来場イベント実施日:2023年12月9日(木)・10日(日)・16日(土)・17日(日)・23日(土)・24日(日)・25日(月)【問い合わせ先】東海テレビ放送 事業部TEL:052-954-1107(平日 10:00~18:00)
2023年10月27日映画と美食の街として名高い、スペインのサン・セバスチャンで毎年9月に開催されるサン・セバスチャン国際映画祭。スペイン最大の国際映画祭であり、ヨーロッパにおいてカンヌ、ベルリン、ヴェネチアに次いで重要な映画祭に位置づけられるこの映画祭を舞台にした、ウディ・アレン監督『Rifkin's Festival』(原題)が2024年1月19日(金)より公開決定、海外版予告が解禁された。ニューヨークの大学の映画学の教授で、売れない作家のモート・リフキン(ウォーレス・ショーン)は、妻スー(ジーナ・ガーション)に同行し、サン・セバスチャン映画祭に参加。妻は有名なフランス人監督フィリップ(ルイ・ガレル)の広報を担当している。モート・リフキンが映画祭に同行したのには理由がある。いつも楽しそうな2人を横目に妻の浮気を疑っているのだ。モート・リフキンが街を1人ふらついていると、突如、フェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』の世界が目の前に現れる!さらに夢の中では、自分がオーソン・ウェルズ監督の『市民ケーン』、ジャン=リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』に出ていたりと、傑作クラシック映画の世界に没入する不思議な体験が次々に巻き起こる。そんな中、妻への疑惑のストレスで心気症となったモート・リフキンは医師ジョー(エレナ・アナヤ)と出会うのだった――。今回解禁された海外版予告では、モート・リフキンが映画の広報をする妻に同行してサン・セバスチャン映画祭に訪れるところから始まる。妻スーと映画監督フィリップは、美しい街と高揚とした映画祭の空気の中で、急接近。ひとり苦虫を噛み潰したような顔のモート・リフキンは、自分は何者なのか? 何を求めているのか? と自問自答しながら街を彷徨う。なぜかボンゴを叩くフィリップ。踊る妻。スペイン人医師ジョーとの出会い。そして「人生は、まるで映画だ。人生は、ときに喜劇だ。ドラマチックで、ロマンチック。そしてミステリーだ」のコピーが現れ、最後はモート・リフキンが男性に、「今までの人生を振り返ってみて気づいた。間違った決断ばかり。ここまで聞いて僕に何か言いたいことは?」と語りかけるシーンで締めくくられる。『Rifkin's Festival』(原題)は2024年1月19日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年10月21日映画『ポトフ 美食家と料理人』 が、2023年12月15日(金)より全国順次公開される。同作品は、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞。カンヌ国際映画祭最優秀監督賞受賞作品映画『ポトフ 美食家と料理人』は、19世紀末のフランスを舞台に、料理への情熱で強く結ばれた美食家と料理人の愛の物語を紡いだ感動作。新たなるグルメ映画の⾦字塔として、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞に輝き、第96回アカデミー賞国際長編映画賞フランス代表に選出された作品だ。名匠トラン・アン・ユンが紡ぐ、天才料理人と美食家による愛の物語メガホンを取ったのは、繊細な映像美で高く評価されてきた監督、トラン・アン・ユン。『青いパパイヤの⾹り』でカンヌ国際映画祭カメラ・ドール、『シクロ』でヴェネチア国際映画祭⾦獅⼦賞を受賞した名匠トラン・アン・ユンが愛と⼈⽣を味わう感動の物語を描き出す。名優ジュリエット・ビノシュが天才料理⼈に出演は、フランスの名優ジュリエット・ビノシュとブノワ・マジメル。全⾝全霊をかけて厨房に⽴つ料理⼈と、料理へのまっすぐな情熱をそぞぐ美⾷家を演じる。ウージェニー…ジュリエット・ビノシュプロとして矜持を持って⽣きる天才料理⼈。ドダンが閃いたメニューを完璧に再現し、極上の料理によって⼈々を驚かせてきた。ドダン…ブノワ・マジメル〈⾷〉を追求し芸術にまで⾼めた美⾷家。ウージェニーへの切なく揺れる想いを抱える。彼女に何度目かのプロポーズをするが、ウージェニーはキスで答えるだけ。しかし⼆⼈の絆は強く結ばれている。ミシュラン3つ星シェフのピエール・ガニェールが監修映画『ポトフ 美食家と料理人』は、ミシュラン3つ星シェフのピエール・ガニェールが料理を完全監修しているのも見どころの1つ。前衛的かつ独創性と芸術性に満ちた料理から“厨房のピカソ”と称されるピエール・ガニェールによる極上メニューが次々と登場する。劇中では、ピエール・ガニェール本人がシェフ役として登場するシーンもあるので、ぜひチェックしてみてほしい。また、“食”という芸術を捉えるためのこだわりが、随所に散りばめられているのもポイント。調理過程を1台のカメラで撮影したり、劇伴を使うことなく魚や肉を焼いたり煮たりする音を音響効果と捉えたり、自然光をメインの照明としたり……と、食材が“究極のひと⽫”へと進化を遂げる様⼦を美しく描き出している。なお、映画『ポトフ美食家と料理人』では、肉、魚、野菜、バターなど使用する材料も出来上がった料理も全て本物。カットがかかってもあまりの美味しさに俳優たちはお皿を手放さずに食べ続けていたという。監督は、「2人とも実生活でも美食家で料理が得意なので非常に細かいところまで表現していて、さらに積極的に自分の役に取り組んでくれて、とても仕事がしやすかった」と振り返っている。映画『ポトフ 美食家と料理人』あらすじ舞台は19世紀末フランスの片田舎。シャトーで暮らす美⾷家のドダンと天才料理⼈のウージェニーの2⼈が⽣み出した料理は、⼈々を驚かせ、その類まれなる才能への熱狂はヨーロッパ各国にまで広がっていた。そんなある日、ドダンはユーラシア皇太⼦から晩餐会に招待される。豪華なだけで論理もテーマもない⼤量の料理に退屈するドダンは、家庭料理で皇太⼦を魅了できるか挑戦することに。トライするのは、最もシンプルな料理“ポトフ”。だが、そんな中、ウージェニーが倒れてしまう。ドダンは⼈⽣初の挑戦として、すべて⾃分の⼿で作る渾⾝の料理で、愛するウージェニーを元気づけようと決意するのだが……。【作品詳細】映画『ポトフ 美食家と料理人』公開日:2023年12月15日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋⾕宮下、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開監督:トラン・アン・ユン脚本・脚⾊:トラン・アン・ユン出演:ジュリエット・ビノシュ、ブノワ・マジメル料理監修:ピエール・ガニェール配給:ギャガ(ギャガロゴ)原題:La Passion de Dodin Bouffant字幕翻訳:古⽥由紀⼦©2023 CURIOSA FILMS – GAUMONT – FRANCE 2 CINÉMA
2023年10月19日