映画『旅猫リポート』(公開中)の公開初日舞台挨拶が26日に都内で行われ、福士蒼汰、高畑充希、竹内結子、ナナ(猫)、広瀬アリス、大野拓朗、山本涼介、三木康一郎監督が登場した。同作は有川浩による人気小説を実写映画化。有川自身も「一生に一本しか書けない物語」と表現するほど思い入れの強い作品で、自ら脚本開発にも参加した。猫好きの青年・悟(福士)は、猫のナナ(声:高畑充希)を手放さなくてはならなくなり、新しい飼い主を探す旅に出る。それは図らずも悟の人生を振り返る旅となる。今回、猫の声で出演した高畑だが、「皆さん、楽屋とかで久々に再会して、一緒に頑張った仲間という感じだったんですが、私は皆さんと現場で一回も会ってなくて。1日で仕事が終わっちゃって、皆さんと横並びというのが申し訳なく、後ろに下がりたくなる感覚です」と苦笑。高畑が後ずさると、登壇者全員が後ろに下がってしまうという和気藹々とした空気を見せていた。福士は「高畑さんが、ネバーランドにいた頃もあるじゃないですか」と急に、高畑が出演していたミュージカル『ピーターパン』の話に。福士が「だから男の子の声がすごく良かったし、有川さんも「素敵だ」と言ってました。と語ると、高畑は「まさかここでネバーランドって出てくるとは」と驚いていた。また、舞台挨拶の終盤では、猫のナナを迎えに行った福士が客席より再登場。報道陣には「フラッシュ禁止」とナナへの配慮もありつつ、猫のナナとともにフォトセッションが行われる。さらに猫用ミルクで満たされた鏡開きが行われ、出演者陣は"人間用"のミルクで乾杯。猫のナナにも……とミルクを近づけるが、拒否されてしまう。何度かミルクを近づけたり、高畑が指にミルクをとって手ずから与えようとするが、結局飲まなかったナナ。さらに福士が「ナナとも、なかなか会えなくなってしまうので寂しい……」と挨拶をしている間も自由に動いて福士の体に巻きつき、福士は「マフラーみたい」と苦笑していた。I@036.jpg|I@037.jpg|I@038.jpg|I@039.jpg
2018年10月26日山本康一郎が手掛ける「スタイリスト私物」初となるシューズが、2018年10月27日(土)より全国一斉販売。なお、製作はフット ザ コーチャー(FOOT THE COACHER)の竹ヶ原敏之介が手掛けた。なお、メンズサイズに加えて、レディースサイズも展開する。「スタイリスト私物」では、スタイリストとして活躍する山本康一郎が様々なブランドのアイテムにこだわりの別注をするという、オリジナルとはひとあじ違った角度でアイテムを製作している。今回は初となるシューズの製作を企画。竹ヶ原敏之介とともに試作を繰り返し、渾身の1足を作り上げた。その名も「TOKYO」だ。ベースに採用したのは、フット ザ コーチャーの中でも癖のないプレーントゥを採用した定番モデル「S.S.SHOES」。オリジナルのルフトソールは透明感のある黒、アッパーには限りなく黒に近いネイビー“ミッドナイトブルー(MIDNIGHT BLUE)”を採用した。また、ラストを、スマートにすることでシャープな印象へとアレンジした。なお、中敷にはモデル名である<TOKYO>の文字を刻印している。【詳細】MIDNIGHT BLUE “TOKYO”発売日:2018年10月27日(土)全国一斉販売価格:50,000円+税サイズ:レディース(23.0、23.5、24.0、24.5)、メンズ(25.0、25.5、26.0、26.5、27.0、27.5、28.0)※東京在庫27.5&28cmはなし。販売店舗例:グラフペーパー(取り扱いは25足限定)住所:東京都渋谷区神宮前5-36-6 ケーリーマンション1A,2D TEL:03-6418-9402※地方店舗はフット ザ コーチャーの公式インスタグラム(@foot_the_coacher_official)にて告知。【問い合わせ先】ギャラリー・オブ・オーセンティックTEL:03-5808-7515
2018年10月18日●漫画原作の魅力はキャッチーなキャラクター第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞し、「このマンガがすごい! 2009オンナ編」第1位に輝いた小玉ユキの漫画『坂道のアポロン』が実写映画化され、3月10日より公開される。長崎・佐世保を舞台に、孤独な青年・薫(知念侑李)が札付きの不良と恐れられるクラスメイト・千太郎(中川大志)と、心優しいクラスメイト・律子(小松菜奈)と出会い、ジャズを介して心を通じあわせていく。アニメ化されたときには、演奏シーンのリアルさが「名場面」として話題を読んだ同作。実写映画化にあたっては、三木孝浩監督自らキャスティングに関わっているという。今回のキャスティングのポイントや脇を固める俳優陣の魅力について、三木監督に話を聞いた。○男性ファンが多い作品――原作やアニメが人気の『坂道のアポロン』ですが、私の周りにも男性でこの作品が好きな人がいて、幅広い世代に支持されているのかなと思いました。男性ファンがすごく多い作品ですよね。選曲も良くて、「Moanin」や「My Favorite Things」は、初心者でも聞きなじみのある曲ですし、全然ジャズを知らない薫が段々ジャズを演奏する喜びに気付いていくという展開なので、薫目線で入っていけるのだと思います。僕もこの作品に関わるまではそんなにジャズに詳しくなくて、作品に関わりながら「あ、ジャズってこういうところが楽しいんだ」と気づいていけたので、映画にする上でも入りやすさはすごく大事にしました。――今、漫画原作の映画がすごくたくさんあるという状況ですが、その魅力はどういうところにあると思いますか?やっぱり、良い作品が本当に多いという、日本の漫画文化の深さがあるのだと思います。もちろん小説原作でもたくさんありますが、漫画原作の面白さは、キャラクターにあるのではないでしょうか。ストーリーの起伏だけでなく、それぞれのキャラクターに魅力がある作品がすごく多いなと思います。今回も、客観的に見ると千太郎はすごくキャッチ―なキャラクターだと思うんですよね。その魅力に薫が引っ張られていくのですが、漫画ならではの面白さが出ている強烈なキャラクターなのではないかと思います。――今までの中川さんのイメージとも、また少し違うキャラクターのように思いました。そうですね。映画化の企画をもらったときに、誰よりもまず「千太郎、誰がやるの? 今の日本映画界にいる?」という話になりましたから(笑)。ハーフ顔に見えて、ガタイが良くて、ドラムができて……もう、キャスティングする側からしたらゾッとするようなキャラクターですけど、だからこそ、トライしがいがある。ヴィジュアルもドラムの演奏も含めて、大志君がキャラクターを体現してくれて嬉しかったです。●薫と千太郎はセットで考えていた○運命的な2人にオファー――キャスティングには1から関わっていらしたんですか?もちろん、まっさらな状態から関わっています。多分キャスティングだけで半年か1年以上かかりましたし、「いいキャストが見つかるまで、これは進められないね」と言っていました。定期的にプロデューサーと集まってキャストを探していたのですが、何かのタイミングで、フッと「知念君と大志君の身長差は面白いな」という話になったんです。そこから大志君がドラムをかじったことがあると聞いて、「おっ!」と思って、プロフィール写真を茶髪にしたり短髪にしたり落書きして、「千太郎、いけるんじゃないの!?」という話になってから、グッと現実味を帯びて来ました。――薫と千太郎はセットで探されていたんですか?完全にセットでしたね。組み合わせを考えているうちに、知念くんと大志くんのコンビにすごくピンときたんですが、2人が、実は共演経験もあって仲が良いということは、全然知らなかったので、すごく運命的だと思いました。――小松さんについてはいかがですか?律子のキャストは、まず「薫と千太郎を決めてから」という思いはありました。すごく難しいポジションなんですよね。薫と千太郎の2人はキャラクター作りの拠り所があるのですが、律子は受け身の立場。2人を見てどういう表情になるのか、というのが芝居のベースになります。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を監督したとき、菜奈ちゃんの演技のすばらしさを感じていましたが、本当に何かを感じて出る表情のリアリティが素晴らしい女優さんだと、改めて思いました。お客さんは律子というフィルターを通すことで、2人のことをより深く理解していくので、すごく重要な役どころです。菜奈ちゃんが素敵なのは、技術で泣いたりするんじゃなくて、現場で内から湧き出た感情を大事にするところ。その表情の嘘のなさに、ますます信頼できる女優さんになったと感じました。――ほかにも豪華キャストが集まっているのがすごいですよね。ディーン・フジオカさん(桂木淳一役)も、真野恵里菜ちゃん(深堀百合香役)も、中村梅雀さん(律子の父・迎勉役)もすばらしかったです。梅雀さん、本当にその世界では名の知れたベーシストですし。もともとご本人はエレキが得意ですが、今回を機に「ぜひウッドベースもやりたい」とおっしゃっていて、実際にめちゃくちゃうまくて。何よりやはり、「プレイするのが楽しい」という表情が1番出ていましたね。あの梅雀さんの表情で、恐る恐る入ってくる薫が「ジャズって、楽しい」と思えるような、優しく迎え入れてくれる感じに助けられました。もちろんディーンさんもアーティストなので、ピアノもギターもできるんですよ。でもトランペットはやったことがなかったので、「これを機にぜひ覚えたい」と特訓してくださって。音楽に対するモチベーションがものすごく高いメンバーに集まってもらえたことが嬉しかったです。■三木孝浩1974年生まれ、徳島県出身。これまでに、いきものがかり、FUNKY MONKEY BABYS、YUI、ORANGE RANGE等、数多くのPVやライブ映像、TVCM,ショートムービーなどを手掛け、MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005 最優秀ビデオ賞、カンヌ国際広告祭2009メディア部門金賞などを受賞。2010年に『ソラニン』で長編映画監督デビュー。以降、『僕等がいた』(前篇・後篇/12)、『陽だまりの彼女』(13)、『ホットロード』(14)、『アオハライド』(14)、『くちびるに歌を』(15)、『青空エール』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『先生!、、、好きになってもいいですか?』(17)などがある。(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館
2018年03月09日●友情を超えた、眩しい絆の物語第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞し、「このマンガがすごい! 2009オンナ編」第1位に輝いた小玉ユキの漫画『坂道のアポロン』が実写映画化され、3月10日より公開される。長崎・佐世保を舞台に、孤独な青年・薫(知念侑李)が札付きの不良と恐れられるクラスメイト・千太郎(中川大志)と、心優しいクラスメイト・律子(小松菜奈)と出会い、ジャズを介して心を通じあわせていく。メガホンをとった三木孝浩監督は、恋愛映画の名手としても知られているが、今回は薫と千太郎の友情が物語を動かしていく。知念、中川、小松という若手トップクラスの俳優陣や同作の見どころについて、三木監督に話を聞いた。○未成熟な人間がもがく姿を描きたい――恋愛映画のイメージが強い三木監督ですが、今回は薫と千太郎、2人の友情がメインなのかなと思いました。恋愛映画のイメージ、強いですか?(笑) 僕は、大きなくくりで「青春映画」が多いということなんだと思います。だから恋愛も青春映画だし、友情も青春映画なんですよね。「未成熟な人間が、自分のあるべき姿に向かってもがく」ところに美しさを感じるし、キャラクター達がすごく愛おしくなるので、描くのが好きなテーマです。もがく対象が恋愛のときもあれば、部活のときもあり、音楽や友情だったりもする。でも目指すものがそれぞれ違うだけで、根底には未成熟な人間の成長があります。――今回の『坂道のアポロン』では、これまで恋愛映画で使われていた手法を、2人の友情を描くときにもとられていたというお話でしたが。普通のラブストーリーに使う手法を、薫と千太郎の関係を描くときに応用したところはありますね。たとえば薫が千太郎を見る時の音楽や映像表現は、女の子が魅力的な男の子を見た瞬間の演出にしています。「強烈な魅力を放つ千太郎に、どんどん反発しながらも惹かれていく薫」という図を、一種のラブストーリーに見えてもいいかな、くらいの感覚で撮っていました。というのも、この作品は単なる友情の話ではなく、それぞれが奥底に孤独を抱えながら、「独りじゃない」と思わせてくれる相手に出会う物語だからなんです。薫と千太郎が音楽を通じて「自分がここにいていい」という証明を見つけて、互いに存在理由を見出していく。その友情を超えた結びつきは、律子の目線で見るとすごくうらやましく感じるし、映画を観た方が「その中に入りたい」と思ってくれたら、世界観が描けているということなのだと思いました。――夜の教会に2人で並んでいるところや、2人で坂道を駆け下りていくところなど、あまりにもまぶしすぎて……。手を取ってダッシュするって、映画『卒業』のような駆け落ちパターンですからね(笑)。しかも笑顔で駆け下りていく。でも、薫と千太郎だったら「そうだよな」と納得してしまう感じがありますし、観客の方にも愛おしく見えたらいいなと思いました。●期待以上の演奏シーンに、監督もキュンキュン○律子のキュートさは小松菜奈ならでは――一方で、律子と薫もキュンとするシーンが多くて、糸電話のシーンやキスシーンも素敵でしたよね。糸電話も、昭和の時代設定だからこそ描けるアナログ感でしたね。電話も携帯ではなく家の電話ですし、なかなかコミュニケーションを取れない難しさがある。でも顔を見合わせることがやっぱり一番のコミュニケーションというところが、この時代を描く面白さだったりもしますし、今までにない空気感を出せたのですごく楽しかったです。――出演者の方も少しレトロポップ感のある顔立ちなのかなと思いました。特に菜奈ちゃんは、60年代のファッションがすごく似合うんですよ。元々、モデルもやっているので何でも似合うんですけど、あのキュートさは、なかなか出せない。やっぱり、菜奈ちゃんだなと思いました。――三木監督は、映画を観てキュンとしたりするタイプなんですか?めちゃめちゃします(笑)。もう、キュンキュンしてますね。――撮影中もキュンキュンされているんですか?かなりしています(笑)。でも今回何が一番キュンと来たかって、完成披露のときの舞台挨拶かな。その場でピアノを演奏した知念くんと、ドラムを演奏した大志くん、2人の目線が合った瞬間は、もうキュンキュンしました。映画の演奏シーンも、千太郎と薫が「よしいくぞ!」と目を合わせたり、相手の演奏を見て「すごいな」と笑顔になっていたりする瞬間、2人は笑顔なのに、観ているこっちは泣けてくるんです。彼らが音楽を演奏している姿を見て、孤独を抱える2人が本当に幸せそうな表情をしているところが、やっぱりグッときました。演奏シーンでは互いの目線を撮るときに、2つのカメラでそれぞれ顔に寄っていたんですが、モニターを並べて見ていたら、「これだけ演奏を練習してきたけど、もう、表情だけでシーンが成立するんじゃないか?」という気持ちになりました。これまでの準備や練習があって、感情も高めて来たからこそ、この表情が出来るんだなと思いました。表情だけで2人のすべてが伝わる、それくらいの演技をしてくれたんです。○アニメ版に刺激された――映画を拝見しても、よくあの演奏を……とびっくりしました。やはり演奏シーンはすごく大事に撮られていたんですか?原作も素晴らしいですし、僕も元々アニメ版を観ていたので、文化祭のシーンのすごさは身に染みていました。プレイヤーの動きをトレースして、もはや音楽が流れていなくても音の伝わるようなアニメーションになっていて、すごいと思っていたのに、それを自分が撮らなきゃいけない。これを実写でやるとなると、役者に相当負担がかかると思いました。実際に若い年代の俳優さん達がやらなければいけないと考えると、最初は「それは無理じゃないかな」と、思ったくらいです。でも目標としては、遜色ないものを作りたかったですし、特にこだわって作った部分でした。――演奏シーンをプロの方の吹き替えにしようと考えたりはしなかったんですか?最初は、手元はプロのプレイヤーに任せるという選択肢もあるのかな、と思いました。でもこちらの想像以上に、2人が演奏曲を完璧にトレースできていたので、もう本当に、感動しましたね。嘘をつかなくてすむというのは、監督として本当に幸せな事です。本人が演奏しているというリアリティがあるからこそ、感動できるというのは大きいです。■三木孝浩1974年生まれ、徳島県出身。これまでに、いきものがかり、FUNKY MONKEY BABYS、YUI、ORANGE RANGE等、数多くのPVやライブ映像、TVCM,ショートムービーなどを手掛け、MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005 最優秀ビデオ賞、カンヌ国際広告祭2009メディア部門金賞などを受賞。2010年に『ソラニン』で長編映画監督デビュー。以降、『僕等がいた』(前篇・後篇/12)、『陽だまりの彼女』(13)、『ホットロード』(14)、『アオハライド』(14)、『くちびるに歌を』(15)、『青空エール』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『先生!、、、好きになってもいいですか?』(17)などがある。(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館
2018年03月07日監督・三木康一郎(『植物図鑑運命の恋、ひろいました』)×主演・桐谷美玲のタッグで贈る映画『リベンジgirl』が、2017年12月より公開中。この度本作から、桐谷さん演じる宝石美輝が、“インスタ映え”必至の撮影方法でフォロワーUPを目指した超キュートな場面写真がシネマカフェに到着した。桐谷さんがミス東大、イケメン彼氏持ち、性格以外はパーフェクトな“イタイ女”で、フラれた相手を見返すために女性初の総理大臣を目指す型破りなヒロイン・宝石美輝を演じる本作。すでに本作を観た人たちからは、「桐谷美玲さんの美しさに魅力されました」、「美玲ちゃんがかわいすぎました!!」、「桐谷美玲ちゃんの衣装も全て可愛くて真似したくなりました!」など主演の桐谷さんへのコメントはもちろん、「私は負けず嫌いとは真逆ですが、美輝ちゃんみたいに真っ直ぐ生きるのはステキだなと思いました!」、「理由はともかく、何かに向かって努力し続けれるってすごい!」といった声も寄せられ話題に。また本編だけでなく、映画公式Instagram(@revengegirl1223)での美輝のファッションコーディネート企画も大きな注目を集めた。劇中でも、美輝が公認候補の選考での最後面接に向け、2週間でInstagramのフォロワー30万人を越えることを俊也(鈴木伸之)に命令され、フォロワーを増やそうと様々な試みをするシーンが登場。このほどシネマカフェに到着したのは、そんな無茶な命令に対して、余裕たっぷりに“インスタ映え”メイクをする写真や、妹・美咲(竹内愛紗)に撮影される姿を映した場面写真。モデル業もこなす美輝とあって、ビビットなピンクとロックなブーツを着こなしポーズをとっている姿はさすがのひと言。一体、SNSを一切やっていなかった美輝が、短期間でどのようにフォロワー数30万人を目指すのか、ぜひ劇場で確かめてみて。『リベンジgirl』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)
2018年01月14日現在公開中の映画『リベンジ girl』の公開記念イベントが27日、東京・新宿ピカデリーで行われ、主演の桐谷美玲をはじめ、清原翔、三木康一郎監督が登場した。映画『リベンジ girl』の公開記念イベントに出席した登場した桐谷美玲12月23日に公開初日を迎え、桐谷美玲扮するヒロイン・宝石美輝のフラれた相手にリベンジする姿や恋の行方に感涙の声が続出するなど、大きな話題を集めている本作。そんな本作の公開記念イベントに、主演の桐谷と清原翔、三木康一郎監督が登壇してトークショーが行われた。主演の桐谷が「友だちから『すごいキャラクターだったね』と言われたり、『ずっと出ているから大変だったでしょ』とねぎらいの言葉を掛けられました。それに『見ていてテンポが早くて面白い』とも言われています」と周囲の反応は上々の様子。本作は9月から撮影がスタートして10月末にクランクアップを迎えたが、「2017年の後半は今日まで『リベンジ girl』でした。それだけキャストやスタッフの皆さんが『リベンジ girl』を一生懸命作って皆さんに届けようと思ったので、その思いが皆さんに伝わったらうれしいです」とアピールした。イベント中には観客からの質問に答えるコーナーも実施。フラれた相手を見返そうと総理大臣を目指す主人公の美輝にちなみ、「政党を作るとしたらどんな政党を作る?」という質問に、「ペットを大事にする政党とみんなで美味しいものをたくさん食べようよ! という政党です」と回答した桐谷は「美味しいものを食べるとすごく仲が良くなれるし皆さん幸せな気持ちになるので、前向きになると思うんです。ポジティブな政党ですよ」とその理由を説明した。2018年ももうすぐということで、イベントの最後には新年に向けての書き初めを披露。「トライ」という書き初めを披露した桐谷は「『リベンジ girl』の中でも美輝ちゃんが新しいことにチャレンジして頑張っていました。私も刺激を受けたので、新しいことをやってみたいと思います。基本的に家の中で丸まっているので、身体を動かすとかそろそろ動き出そうかなと思います」と来年の抱負を。仕事的には「28歳になりまして、いつまでも23~24歳のような気持ちだし、応援してくださる方もそのイメージが多いと思うので、年相応の実は結構いい年なんだよ、という大人の一面を見せていけたらと思います」と大人宣言も飛び出した。
2017年12月28日映画『リベンジgirl』の初日舞台挨拶が12月23日(土・祝)、都内で行われ、主演の桐谷美玲をはじめ、鈴木伸之、馬場ふみか、清原翔、竹内愛紗、斉藤由貴、三木康一郎監督が出席した。東大首席でミスキャンパスにも輝くが、極度の性格ブスである宝石美輝(桐谷さん)が、大失恋をきっかけに、フラれた相手にリベンジしようと、女性初の総理大臣を目指すコメディ。桐谷さんは「この役は、かなりの挑戦だった。皆さんで一生懸命に作り上げた、宝物のような作品。一歩踏み出そうと、背中を押せれば」としみじみ語った。■斉藤由貴、桐谷美玲の“女優魂”を絶賛!そんな桐谷さんに対し、斉藤さんは「こんなに華奢で美しいのに、根底には破天荒で難しい役柄にチャレンジする根性がある」とその“女優魂”を絶賛。斉藤さんは敏腕政治秘書を演じており、桐谷さんとの共演シーンも多く「とにかく眼福でした」と目を細めながら、褒めちぎった。■桐谷美玲が抱く鈴木伸之のイメージは?鈴木さんは、総理大臣を目指す美輝をサポートする役どころで「イメージ通り、凛としてまじめな方」と桐谷さんの印象をコメント。一方、桐谷さんは「鈴木さんはよく戦っているイメージがあったので(笑)、強い印象だったんですが、虫や高い場所が苦手で、かわいらしい人だなと思った」と明かし、鈴木さんのファンを沸かせていた。■熱愛報道の桐谷さん、活動自粛中の斉藤さんに芸能マスコミは?先日、熱愛が報じられたばかりの桐谷さん、そして活動自粛中で報道陣の前に約4か月ぶりに登場した斉藤さんがそろって登壇するとあって、会場には芸能レポーターや記者も大挙来場。一方、キャスト陣がステージを登降壇するルートは、関係者が陣取り、完全ブロックする厳戒態勢だった。舞台挨拶が終わると、斉藤さんに対して近況を問う声が飛んだが、距離もあり、本人の耳には届かなかったようで、反応は無し。左手薬指には指輪が輝いていた。『リベンジgirl』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2017年12月23日『植物図鑑運命の恋、ひろいました』三木康一郎監督がメガホンをとり、桐谷美玲が主演を務める『リベンジgirl』。この度、性格以外はパーフェクトな“イタイ女”を体当たりで演じる桐谷さんが、個性的なファッションに身を包んだ場面写真が到着。さらに、ガッツ石松、木下ほうか、山村紅葉、バービーと脇を固める超個性派キャストの参加が決定した。本作で桐谷さんが演じるのは、フラれた相手を見返すために、女性初の総理大臣を目指す型破りなヒロイン・宝石美輝。劇中で美輝が選挙戦出馬のため、公認候補になるべく様々な政党に自分を売り込みに行くのだが、今回、そこの政党の代表を演じたキャスト陣と美輝、それぞれの政党の特徴を取り入れたファッションを場面写真とあわせて紹介!「スポーツ青空党」には“赤ジャージ×アクセサリー”でまず、ビビットカラーな赤いジャージに身を包んだ美輝が訪問するのは、ガッツ石松が代表を務める「スポーツ青空党」。劇中でも「合言葉は”牧場”」と発言し、らしさ全開!また、美輝胸のジャージのジッパーには、ワンポイントのアクセサリーがあしらわれており、こだわりが見て取れる。「帝国政党」に“軍服×リボン”で登場するも、却下…?木下ほうかが代表を務める「帝国政党」には、軍帽に全身緑の軍服という、ミリタリーコーディネートで登場!リボンの可愛いウエストマークスタイルがらしさを表している。また、愛国精神が強いという設定のこの政党。絶対的な自信に満ちた美輝に、「愛国精神より、自己愛が強すぎるので却下!!」と発言するなど、クスッと笑えるシーンとなっている。「動物革命党」には“オーバーオール×動物”のファッションで山村紅葉が代表を務める「動物革命党」には、桐谷さん自身のInstagramへの投稿で「最強に可愛い!」と話題となったオーバーオールスタイルで訪れた。ツインテールスタイルの美輝もキュートだが、動物のヘアゴムがさらに可愛さを際立てている。またこのファッションスタイルは、『リベンジgirl』公式Instagram(@revengegirl1223) でチェックしてみて。「生きるパワーの会」にはまるで“呪術師”のような姿で…そして最後、バービーが代表を務める「生きるパワーの会」には、たくさんのストーンを身に付け、杖を持ち、スパイラルパーマをかけた呪術師のようなユニークなスタイルで登場。バービーさんも強いインパクトを残しつつ好演している。『リベンジgirl』は12月23日(土・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年12月14日12月23日公開の映画『リベンジ girl』の完成披露イベントが7日、都内で行われ、主演の桐谷美玲をはじめ、鈴木伸之、清原翔、佐津川愛美、竹内愛紗、三木康一郎監督が出席した。映画『リベンジ girl』の完成披露イベントに出席した桐谷美玲2015年に公開された映画『ヒロイン失格』で、コメディ作品に出演して話題を集めた桐谷美玲。映画主演はそれ以来となる桐谷が、"ミス東大"でイケメン彼氏持ちという性格以外はパーフェクトな"イタイ女" 宝石美輝を熱演し、本作ではフラれた相手を見返すために女性初の総理大臣を目指す型破りなヒロインの姿をコミカルに描く。主演の桐谷は「つい1カ月前まで撮影をしていましたが、今日という日を迎えられて本当にうれしく思っています」とあいさつし、「こんなにたくさんの方々に見ていただけることにドキドキしながらこの場に立っていますが、皆さんに楽しんでいただけたら」とアピール。そんな桐谷が演じた主人公の美輝は、清原扮する政治家一家の御曹司・裕雅に失恋したことをきっかけに総理大臣を目指す。これにちなんだ「人生のターニングポイントは?」という質問に、桐谷は「事務所にスカウトされたことですかね。もともと芸能界にはまったく興味がなく、自分からやろうとは思っていなかったので、スカウトされなかったらこの舞台にも立っていません」と15歳だった高校1年生の夏にスカウトされたことが「私のターニングポイントです」と明かしつつ、「携帯に突然鳴ってきたという特殊なスカウトでした。メチャクチャ怪しかったですよ(笑)。最初は断りに行こうと思ったんですが、あれよあれよと、こういうことになっている感じです。皆さん、突然の電話には気をつけて下さいね(笑)」と観客に注意喚起して笑いを誘った。東大を主席で卒業してミスキャンパスのグランプリに選ばれるなど、最強なヒロインを演じた桐谷。桐谷にも"最強"の一面があったようで、鈴木が「桐谷さんはこの映画の中で47着も衣装を着ていたんですが、どれも似合うんです。それは最強だと思いましたね」と明かす一方で、同じ事務所の後輩でもある竹内から「オンとオフが早くて私も見習いたいと思いました。オフの時は疲れているのがちょっと分かりました」と暴露された桐谷は「白目で寝てました。それを清原くんに見られちゃったんですよ」と自ら告白。すると清原が「目白ですら可愛かったですよ」とフォローするも、桐谷は「さっき衝撃的って言ってたじゃん!」と苦笑いを浮かべていた。映画『リベンジ girl』は、12月23日より全国公開。
2017年12月08日『植物図鑑運命の恋、ひろいました』の三木康一郎が監督を務め、主演にはモデルや女優として活躍する中条あやみを迎えて贈る映画『覆面系ノイズ』。登場人物それぞれが“伝えられない想い”を秘め、その想いを歌や音楽にのせて相手に届けるという、切なくもキュンとする片恋ラブストーリーを描く本作から、この度、片想い全開のキャラクター写真が一挙公開された。歌うことが大好きなニノ(中条あやみ)は、高2の春に転校先の学校で幼いころに出会った曲作りをする男の子・ユズ(志尊淳)に再会。ニノを想って曲を書き続けてきたユズは、思わぬ再会に戸惑いながらも気持ちを募らせる。一方、ニノは幼いころに離れ離れになった幼なじみ・モモ(小関裕太)にいまでも思いを寄せていた。いつかモモにこの歌声を届けたい!日々練習を重ねるニノはある日、とあるオーディション会場でモモらしき人物に遭遇!せっかく再会できたのに、モモに気持ちを伝えられないニノ。そんなとき、辞めてしまったボーカルの代わりにユズの所属するバンドでボーカルを担当することに。それぞれの恋する気持ちが交差する中でニノが気づく、本当に大切な人とは――!?本作は、「花とゆめ」(白泉社)にて連載中、コミックス累計発行部数は170万部を超える、福山リョウコの大人気コミックの実写映画化。中条さんが歌が好きなニノ役を演じるほか、ニノの幼なじみで初恋の相手・モモ役に小関裕太、軽音楽部に所属し、作曲とギターを担当するユズ役に志尊淳とフレッシュなキャストたちが出演。また本作は、全編を彩る音楽も作品の大きな魅力のひとつ。バンドのボーカル役となる中条さんが本編で披露する歌に注目が集まる中、先日発表された「MAN WITH A MISSION」が手掛けるエンディングテーマも話題となっている。ストーリーに音楽にと注目が集まる本作だが、今回は“片想い全開!”なキャラクター写真が到着!本キャラクター写真は、それぞれの目線の先に想いを寄せる相手を想起させる構図に。会えなくなった幼なじみのモモへの想いを秘め、彼に届けようと歌を歌い続けるニノ。ニノの声に魅了され、彼女のために人気の覆面バンド「in NO hurry to shout」で曲を書き続けるユズ。ニノを想いながらも彼女を拒絶してしまうモモ…。さらに、「in NO hurry to shout」のボーカル、真野恵里菜演じる深桜や、磯村勇斗演じるドラムのクロ、そして杉野遥亮演じるベースのハルヨシが写し出されている。それぞれの様々な想いが交差する中、果たして彼らの想いは届くのか…?そして、それぞれが選ぶ大切な人とは…?『覆面系ノイズ』は11月25日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年07月15日俳優・山崎賢人主演で実写化される映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017年8月4日公開)の広瀬康一&山岸由花子のビジュアルが8日、公開された。同作は荒木飛呂彦原作、1987年に連載を開始した人気コミックで、現在はPart8(第8部)を集英社「ウルトラジャンプ」(集英社)で展開している。今回実写化されるのはPart4(第4部)「ダイヤモンドは砕けない」で、山崎賢人演じる主人公・東方仗助が杜王町に潜むスタンド使いと戦いを繰り広げる。今回公開された広瀬康一は俳優の神木隆之介が演じ、友達思いで平和を愛する性格。学ラン姿でどこか頼りなさそうな雰囲気を漂わせる。アニメ映画『君の名は。』の声優として主役を務め、また『3月のライオン』など映画の公開も相次ぐ神木の、初の”おでこ全開”ルックも特徴となっている。また、女子高生・山岸由花子を演じるのは女優の小松菜奈。長い髪が特徴で、成績優秀、料理や裁縫がうまいというハイスペック女子だが、康一に一方的な愛情を注いでいるという役どころだ。同作にはほか、岡田将生(虹村形兆役)、真剣佑(虹村億泰役)、山田孝之(片桐安十郎役)、伊勢谷友介(空条承太郎役)、國村隼(東方良平役)、観月ありさ(東方朋子役)の出演が決定している。(C)2017 映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
2017年02月08日EXILE/三代目J Soul Brothersの岩田剛典と、女優・高畑充希が4日、都内で行われたW主演映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(6月4日公開)初日舞台あいさつに、原作者の有川浩、三木康一監督とともに登場した。ベストセラー作家、有川浩の恋愛小説『植物図鑑』を実写化。取り柄のない普通女子・さやか(高畑)の前に突如現れた謎の青年・樹(岩田)が「俺を拾ってくれませんか」と言ったことから、二人の同居生活が始まるというラブストーリー。岩田は、印象に残っているシーンとして、2人がベッドに入りシーツにくるまる”シーツシーン”を選んだ。撮影中は何とも思っていなかったものの「仕上がってきた作品を見たときに、何て恥ずかしいシーンなんだ! これを全国の皆さんに見られちゃうんだな」と、恥ずかしさを覚えたと言う。会場に集まったファンに、同シーンを見て「恥ずかしくなった人」「ガン見した人」とアンケートを取ったところ、「ガン見」派が圧倒的に。結果を見た岩田は「安心しました。ちゃんと見てください」と笑顔でアピールした。岩田は初日の朝、EXILE TRIBEのグループLINEで激励を受けたエピソードも披露。岩田は「HIROさんから『公開おめでとうございます。ぜひ見に行かせていただきます』みたいな内容で(LINEが)来まして。そこからどんどんメンバーが目白押しになって。気付いたら十数件とか二十数件とかになっていて、メンバーの愛を感じました」と、LINEの内容を明かした。また、当日はサプライズゲストとして、ダンス&ボーカルグループ・Flowerボーカルの鷲尾伶菜が登場し、主題歌「やさしさで溢れるように」を披露した。
2016年06月04日『ソラニン』『くちびるに歌を』を手がけた三木孝浩監督を特集する上映イベント「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~」が、11月8日(日)に開催されることがこのほど決定した。『僕等がいた』『ホットロード』『アオハライド』など、恋愛青春映画の名手として大ヒット作の多くを手がける三木監督。映画監督デビュー5周年を記念して実施される本イベントでは、ミュージックビデオ監督出身の三木監督にとって長編映画デビューとなった『ソラニン』をはじめ、山崎賢人が初映画出演にして主演を務めた『管制塔』、初めて“ラブストーリー”ではない本格的な“人間ドラマ”に挑んだ『くちびるに歌を』の、どれも音楽をモチーフにした3作品が上映される。中でも『管制塔』は、2011年の公開当時、ロケ地である稚内での先行上映と東京・大阪にてわずか2週間しか上映されず、ニューヨーク・ロンドン・ノルウェー・シカゴでの国際映画祭で高い評価を受けた作品であり、今回の劇場での上映は貴重な機会となる。『ヒロイン失格』『orange』と公開作が続く山崎さんが披露する初々しい演技と歌声も見どころだ。三木監督は今回のイベント開催に際して「昨年、『くちびるに歌を』を撮り終えて、ふとこれまでの自分を振り返った時に、あぁやっぱり自分の作品は音楽によって背中を押されてるんだなぁと実感する瞬間がありました。音楽が翼になって、見たかった風景(シーン)を求めて旅をする。それは MVディレクター時代から変わらない自分の創作の源でもあります。そうして創ってきた映画たちを、今回あらためて皆さんに観ていただける機会ができたことをとても嬉しく思います」とコメントしている。また、イベントでは三木作品出演者からの映像コメントをスクリーンで上映するほか、ゲストを招いての舞台挨拶、三木監督作品のパッケージ販売、さらに三木監督のサイン会も開催される。作品ごとに出入りは自由となっており、音楽ライブフェスのような映画上映ベントとして、ぜひチェックしてみて。「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~」は11月8日(日)、渋谷ユーロライブにて開催。(text:cinemacafe.net)
2015年10月13日ASIAN KANG-FU GENERATIONやORANGE RANGE、いきものがかりなど、数多くのアーティストのミュージックビデオを手掛ける三木孝浩監督。映画監督デビューを飾った『ソラニン』以来、能年玲奈主演の『ホットロード』、本田翼&東出昌大主演の『アオハライド』など、青春映画の新たな名手として着実にフィルモグラフィーを更新し続けている。15歳だったすべての人へ――。そんな印象的なキャッチがつけられた三木監督の最新作『くちびるに歌を』は、今15歳という年齢を迎える子どもたちや、かつて15歳だった私たち大人の心を、確かな感動で包み込むような素晴らしい作品に仕上がっている。乙一の変名として知られる中田永一による原作小説は、アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を物語の主軸に、アンジェラさんが長崎県・五島の中学校を訪ねたテレビドキュメンタリーがもとになっている。原作を読んだ三木監督は、映画化への強い思いを抱いたそうだ。「ああそんなことに悩んでいたなあというような、自分が15歳だったときの気分を思い出させてくれた作品だったんです。だから自分の実体験も重ねやすかったですし、すごく自分で映画化したいなと思いました」。撮影に入る前に、ひとりでロケハンを行ったという三木監督。舞台となった長崎県・五島の透き通るような海の青と、生き生きとした緑が視界に飛び込む美しいショットの数々が映し出されている本作は、三木監督が「手紙」からイメージされる風景を自らの足で探し、イマジネーションを膨らましていったそうだ。本作の何よりの魅力は、合唱に夢中になって挑む子どもたちの真摯な姿だろう。仲村ナズナ役の恒松祐里や桑原サトル役の下田翔太をはじめ、今後この作品が機転となり活躍していくであろう子役たちが、演じる役とともに成長する姿を生き生きと感じることができる。映画制作において子役の演出は難しいと言われることがしばしばあるが、三木監督はその行程が楽しかったと語る。「むしろ大人に芝居をつけるよりも楽しいですね。すごく変化や成長しやすい時期ですし、“1”言ったら“5”も“10”も自分の中で考えてくれていたりするので。これだけ人数がいると、それぞれの相互作用があって、ひとりの子がいい芝居をすると、それに引っ張られるように周りもいい芝居をしたりとか、その影響し合う姿を観ても面白かったですね」。『ソラニン』『管制塔』と同様、ひとつの楽曲が物語の主軸となり、“未熟”な登場人物たちが、音楽を通して成長していく様を描く本作。だからこそ、クライマックスにおける演奏シーンが観るものの心に感動をもたらすのだが、過去作品を振り返りながら、合唱がテーマとなった本作の演出の裏側について三木監督は明かす。「みんなほぼ合唱に関してははじめてだったので、一から練習して本番に向けて頑張りました。そこが実は撮影の狙いでもあって、子どもたちが役者として成長していく姿と、この子たちが物語の中で成長していく姿というのが、撮りながらリンクしていくといいなと思ったんです。役者として合唱を練習していくその成長過程をちゃんとこの子たちが体感することで、物語の中でそれが投影されれば、すごくリアルにできるんじゃないかと。それは過去の作品にも言えるのですが、音楽単体で聞くよりも、物語のキャラクターをそれぞれ知った上で歌を聞くと、よりその歌が深く聞こえるというのはどの作品にも共通する部分だと思います。この作品も、最後に合唱する姿を観て、それぞれのキャラクターのいままでのことを思いながら、歌詞にその子たちの気持ちが乗って歌ってるんだということを、観たひとが想像してくれたらいいなと思っています。合唱っていうのは、たぶんそれぞれの悩みはあるけれど、一緒に歌うことでその子たちの救いになっているというのが、言葉での説明ではなく、観てるひとの体感として感じてもらえる効果があるんじゃないかなと思いましたね」。子役のキャスト陣に対して、大人側のキャストには木村文乃や桐谷健太といった魅力的な配役はもちろんだが、本作のもうひとつの大きな見どころとしてあげられるのは、やはり主演を務めた新垣結衣のキャスティングだろう。印象的な彼女の笑顔が封印され、まったく笑わないクールな柏木ユリ役を新垣さんが演じる本作は、観るものに新鮮な意外性と、新垣さんの新たな魅力を感じさせる。三木監督はそんなキャスティングへの“戦略”を語った。「毎回キャスティングするときに、特に女優さんは、いままでにない表情を切り取りたいなと思っていて、パブリックイメージと逆のキャスティングをしています。それが観ているひとの予想を裏切ったり、逆にギャップを感じさせることで、共感度が増すと思うんです。今回も、パブリックイメージ的には明るくて元気なイメージがある新垣さんにあえて笑っている姿を封印してもらうことで、どこかでドキッとするというか、“あれ、いつも笑っているひとが笑っていない”という負荷がかかっている状態で観てもらうことで、なぜそうなんだろうと能動的に想像してもらう。もしかしたら、普段は明るく見えている新垣結衣本人にもそういう一面があるんじゃないかと思ってもらえたら“勝ち”かなと思っているんですね。それが柏木ユリを演じてもらう上で実は大事なポイントだった気がしますね。特にあんまり自分の気持ちを吐露するキャラクターではないので、柏木は子どもたちを今観てどう思ったんだろうとかどう感じたんだろうと想像しながら柏木ユリが再生していく様を観てもらえればと思いました」。錆びてぼろぼろの車や折りたたみ式のガラケーなど、ユリの人物造形における細部に至るまでの設定が、柏木ユリという人物をなんとも実在感のあるキャラクターに仕上げることに成功しているのだが、実は柏木ユリ人物造詣の多くは映画オリジナルのもの。そこには、三木監督の並々ならぬ思いが注がれていた。「実は、原作はほとんど中学生それぞれの話なので、柏木ユリ自体のキャラクター造形や、柏木先生の視点は深く掘り下げられてないんです。ですが、物語のベースになっているアンジェラ・アキさんの『手紙』が、歌の一番が十五歳の自分が大人の自分に宛てて書いた手紙、二番が大人の自分が十五歳に向けて書いた手紙という構成になっているので、映画自体も十五歳の視点と大人の視点というのを相互に作用させられるような構成にしたいなと思いました。なので、柏木先生については、折りたたみケータイに執着してるところとか、映画オリジナルですごく膨らませた部分があります」。本作の人間ドラマとしての魅力は、三木監督が柏木ユキという主人公に仮託した大人の目線に他ならない。これまでの作品では、どちらかといえば物語の中で成長していく“子ども”の主人公たちに目線に寄り添ったかたちが多かった三木監督だが、本作における「手紙」の構成になぞらえて描かれた二つの視線は、本作をさらに感動的に演出している。そしてそんな柏木ユキの人物造形への思い入れは、三木監督自身が親になったことが大きいようだ。「今回視点の変化っていう部分では、自分が親になったっていうのがすごくありますね。今回の映画の中で中学生だけの視点だけじゃなくて、柏木先生というのを強く入れたかったというのはその部分で。撮影前の取材やオーディションをしたり準備をする中で、子どもたちの成長をみて自分がハッとさせられる瞬間っていうのが多かったんですね。子どもたち視点っていうのはもちろん大事なんですけど、子どもたちが成長する姿を観る大人がどう感じるかっていう方が、この作品を描く上では逆に一番重要なんじゃないかなと思ったんです。だからこそ、柏木先生が大人の代表として子どもたちの姿をみることで変化していくっていうのは、一番共感してもらえるんじゃないかなと思いました」。現在5歳と2歳の二人のお子さんがいるという三木監督。演出の際にも、自分の娘が十五歳ぐらいになったらどんな悩みを持つのか想像しながら作ったのだそう。本作に溢れる暖かい目線は、父親としての三木監督のひととなりが現れているからこそなのかもしれない。「今後残っていく作品にしたい」と思い制作したという本作を経たいま、今後の展望について語ってもらった。「映画の中で成長だったり再生だったりを描くのが、毎回自分の中でテーマになっていて、ジャンルは変わっても今後もそれがモチーフになるのは変わらない気はしますね。そこが愛おしいというか、未熟だったり未完成な人間が、それでももがきながら自分のあるべき姿を求めて頑張っている姿というのが、観る方としても感動しますし、作り手としてもそこを描きたいなと常々思っています」。人間ドラマの描き手として、今後の三木監督に期待したい。(text:cinemacafe.net)■関連作品:くちびるに歌を 2015年2月28日より全国にて公開(C) 2015 『くちびるに歌を』製作委員会(C) 2011 中田永一/小学館
2015年09月08日映画初主演となる板野友美をヒロインに迎え、ホラー作家・三津田信三による小説「のぞきめ」を、『トリハダ-劇場版-』シリーズの三木康一郎監督が映画化することが決定。恐怖感を煽る衝撃的なビジュアルとともに、板野さんと三木監督からコメントが到着した。テレビ局のADをしている三嶋彩乃(板野友美)は、ある青年の謎めいた怪死事件を取材する。その死に様は、腹がよじれ、口から泥を吐き出した異様なものだった…。青年の恋人は狂ったように「“のぞきめ”の仕業だ!」と顔を歪める。実は彼らは、大学のサークルで一緒に山奥の合宿に行って以来、ずっと何者かに“覗かれている”気がしていたのだ。関係者にも次々と“のぞきめ”の悲劇が起こり、やがて、それは綾乃自身の身にも…。原作は、本格ミステリ大賞を受賞した作家・三津田信三によるホラー小説。同じ場所で起きた、時代の異なる2つの怪事件をベースにした物語で、過去・現代に共通する存在である怪異=“のぞきめ”が重要なカギとなる。日常のあらゆる場所に存在するほんの数ミリの隙間から視線を投げかけ、目があった人間を恐怖のどん底に突き落とす“のぞきめ”とは?板野さんが演じるテレビ局の新米AD・三嶋彩乃は、 “のぞきめ”にまつわる真相に迫ることができるのか?今回解禁された第一弾のチラシは両A面仕様で、片面には血走った目玉、もう片面には背中に血を浴びた板野さんが暗闇に浮かぶ、恐怖の仕上がり、人間が根源的に持つ恐怖心=“覗かれる怖さ”を完全にビジュアル化したものとなっている。「覗かれると死ぬ」というコピーに続いて「板野友美全て覗かれる」という衝撃的な言葉も踊っており、よく見ると、その眼球に映りこんでいるのは、不安げな板野さんの姿で…。主演の板野さんは、本作について、「覗かれているかもしれない」という怖さを凝縮して描いた作品と語り、「私自身、怖いものが苦手でホラー映画は一度も観たことがなかったので、お話をいただいたときはどうしようと思いました。でも、やると決めてからは、いつもの私を捨てて、三木監督の演出に飛び込みました。撮影を終えたいま、自分の殻を破った感じがしているので、映画の完成が待ち遠しいです。みなさんも、“新しい板野友美”を楽しみにお待ちください」と自らの心境を熱く語った。また、三木監督は「まず、従来のホラーという枠を崩すことから考えました。もちろん、恐いことは前提として、人間の悲しみや怒りを積極的に描こうと心がけました。もう一つは、いままで見たことのない板野友美の表情をどれだけ出すことができるか? それを彼女とも分かち合い表現していったつもりです。いままでにない板野友美。この『のぞきめ』で堪能して下さい」とコメント。監督が描き出す、映画初主演となる板野さんが見せる鳥肌ものの恐怖を、まずはこのビジュアルから体感してみて。『のぞきめ』は2016年春、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月06日ヴイエムウェアは3月3日、副社長を務めていたジョン T. ロバートソン氏が代表取締役社長に、2005年10月から代表取締役社長を務めていた三木泰雄氏が代表取締役会長に就任すると発表した。三木氏は、「ジョンは2007年に入社したのだが、当時の従業員は30名弱。当時から、2人でヴイエムウェアを成長させるべく、奮闘してきた。社内でも『次の社長はジョン』と見られており、ようやくその時が来たことになる」と、今回の社長交代が規定路線だったことを明らかにした。三木氏の会長就任後のミッションは、「新規事業の開拓とパートナーとのリレーションシップの強化」となる。「パートナーの数はますます増えている一方、リレーションシップの強化が重要になってきている。こうした業務と社長としての任務を一人でこなすことは難しい」と、会長職への就任理由を説明した。ロバートソン氏は、2007年に入社後、5年にわたりエリア バイスプレジデントを務める。その後、2012年にVMware ASEANのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャに就任し、シンガポールを拠点にアジア地域のビジネスを開拓してきた。2014年にヴイエムウェアの副社長に就き、今回、社長に就任する運びとなった。ロバートソン氏は20年以上、日本で生活しているとのことで、日本語が堪能。発表も流暢な日本語で行われた。同氏は、2015年度の事業戦略について、「モバイルとクラウドへの対応が迫られる顧客の成功に向け、"One Cloud, Any application, Any Device”を実現する」と説明した。同社が目指すOne Cloud, Any application, Any Deviceとは、あらゆるデバイスからあらゆるアプリを企業のプライベートクラウドとパブリッククラウドから構成されるハイブリッドクラウドで利用することを可能にすることを意味する。また、ロバートソン氏はヴイエムウェア自身が「Japanese Heart」と「外資系mind」を兼ね備える「ハイブリッド企業」だと語った。「Japanese Heartは、例えば、チームワークのよさや顧客のための奉仕をいとわないところに表れており、また、外資系mindはグローバルのベストプラクティスを利用できるところにある」と同氏。今後は、社長として、「三木氏とのコンビネーションを続けていく」「vCloud AirやAirWatchといった新規事業への投資を積極的に行っていく」「これまで以上に離職率を抑えるため、女性活用を進め、ワークライフバランスを強化していく」といった3つの点に注力していくという。マイクロソフトも前日に社長交代を発表したが、現社長が会長に就任し、社長がカバーしきれない業務をサポートしていくという同様の内容の社長交代劇となった。ヴイエムウェアは、昨年、国内でパブリッククラウド「vCloud Air」を提供開始したが、それ以来、サービスプロバイダーとの付き合い方も変わってきているという。これまではサービスプロバイダーに対しソフトウェアを提供するのみだったのが、一緒になってクラウドサービスを開発する方向に向かっているとのことだ。ヴイエムウェアのほかにも、日本IBMやマイクロソフトも企業のハイブリッドクラウド活用の推進に力を入れており、競争はますます激化している。各社の社長交代が、今後どのような形でビジネスに影響を及ぼすのか、興味深い。
2015年03月04日若い世代を中心に絶大なる人気を誇る漫画家・浅野いにおの作品「ソラニン」の実写映画化を手がけた三木孝浩監督の動画インタビューが到着!宮崎あおいを始めとする若手人気キャストを迎え、主題歌はASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)が担当するなど、公開前から大きな話題を呼んでいる本作。これまで、多くのミュージックビデオの演出を行ってきた監督とあって、映画化に際してもライヴシーンを重視。原作について「音のない表現で音を感じさせて素晴らしい」と絶賛しつつ「映画ではそれとは違う形で音楽が持っている力を表現したかった」と思い入れを明かす。さらに、宮崎さんとのクランクイン前の会話、バンドのシーンにまつわるエピソード、主題歌をアジカンに決定した経緯、自らの青春時代についてまで、落ち着いた口調ながらも熱い思いが感じられるコメントが並ぶ。監督の視点、思いを知ることで、作品の見え方、受け止め方がまた違ってくること請け合い。映画を観る前に、ぜひご覧あれ!『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。※こちらのインタビュー映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERYシネマカフェSweet「『ソラニン』 素晴らしきマンガワールド特集」■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会写真:太田好治■関連記事:芽衣子は理想の恋人?あなたの青春恋愛ソングは?『ソラニン』アンケート結果発表映画公開直前!『ソラニン』原作者・浅野いにおから動画メッセージが到着超豪華!宮崎あおい、高良健吾らキャストサイン入り『ソラニン』プレスを1名様にプレゼント桐谷健太×近藤洋一インタビュー「そっくりなベーシストが出てくるマンガがあるよ」宮崎あおいの言葉にアジカンのゴッチ感激!「録音して着ボイスにしたかった…」
2010年04月02日映画『ソラニン』の試写会が3月15日(月)、若い世代に人気の書店『ヴィレッジヴァンガード」(以下V.V.)主催で開催され、本作の三木孝浩監督とV.V.のオンラインショップの“中の人”こと中本恵二氏によるトークイベントが行われた。トークイベントは作品上映後ということで、中本さんは映画を観たばかり。早速、感想を尋ねると「いまもウルウルしていて、感動冷めやらぬ感じです。印象に残ったのは、最後のライヴシーン。宮崎あおいさんのギターを弾いているときの真剣な表情は、演技を超えてかなり(役に)入っているな、と。ひと言で言えば、観てよかったな、と」と絶賛。三木監督はこの言葉にホッとした様子。その三木監督は、ミュージックビデオの分野で活躍しており、本作で初めて映画監督に挑戦した。以前から(原作の)浅野いにおさんの作品は好きだったものの、「ソラニン」だけは読んでいなかったとか。「読んでみたらまさしく自分がやってきた音楽というフィールドに近い、バンドをやる若者たちの話で、ぜひやりたいと思って(監督の話を)引き受けました。音楽をテーマにしつつ、『夢を持ってるんだけど、まっすぐに進めないモヤモヤした感じ、冷めている感じ、想いと戦っている感じ』に共感できたし面白いと思った」と語った。中本さんは、原作漫画の連載当時、および漫画の発売当時について「よく『浅野いにおの新刊読んだ?』と話してました。読んでみて『なかなかない物語だな。売ってやろう!』という気持ちになって、当時かなり押しましたし、お客さんの反応も良かったですね」とふり返った。さらに話は世代論に。「浅野さんよりも少し上の世代」と言う三木監督は、90年代後半を引き合いに「あの頃は、斜に構える感じでも、根本は明るいというか、少しのん気さがあった。『ソラニン』のシビアな感じ…例えば貯金残高がなくなったり、タイムリミットが差し迫ってるという感覚はこの世代ならではかも。(劇中の)種田(高良健吾)や芽衣子(宮崎あおい)の悩み方ってきっと僕らの世代以降の悩み方だと思うんです。自分の幅が見えてしまい、設定が出来てしまう」とも。これに中本さんも「劇中の、ギターを初めて弾いた少年の『世界が開けたような』感覚を得る機会が少なくなっている。ネットで検索すれば何でも見える時代で、自分の発見に感動することがなくなった」と頷く。監督はさらに、自らの経験を挙げ「僕は徳島の田舎育ちで、高校時代に『映画監督を目指す』と周りに話して、何となくビデオ回して作った作品を『これは傑作なんじゃないか!』って幻想したりして(笑)、それがモチベーションになってた。いまは、例えば曲を作ればすぐにマイスペースに上げられて世間にも評価されてしまう。そこで自分のレベルにある程度、想定がついてしまう」と現代の“手軽さ”が、皮肉なことに若者たちの“熱”を奪っている現状を語った。若い世代を中心とした観客は、真剣な眼差しで監督の言葉に耳を傾けていた。また、トークイベントの最後には三木監督は、『ソラニン』以後について「浅野先生の別作品もやってみたいですね。『世界の終りと夜明け前』(小学館刊)が大好きなのでぜひ映像化したいです」と意欲を語った。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』Twitterが熱い!フォロワーが3,000人突破宮崎あおい、夢はガソリンスタンドのバイト?『ソラニン』イベントで幻の楽曲も公開アジカン後藤バンドブレイク前をふり返り「僕らはちょっとおかしい」ふたりの想いをつなぐ歌!『ソラニン』劇場鑑賞券を5組10名様にプレゼント高良健吾率いる劇中バンド熱唱のデモCD付き!『ソラニン』特別前売鑑賞券予約開始
2010年03月16日『亀は意外と速く泳ぐ』や『転々』など、ゆるりとしたギャグと徹底的に作り上げられた独特の世界観で数々のファンを魅了する、日本映画界きっての奇才・三木聡。またもや摩訶不思議なタイトル『インスタント沼』と名づけた、監督の集大成とも言うべき最新作がDVDリリースされた。作品の随所から見られる監督の「映画」へのこだわり、そしてその原風景について、話を聞いた。実は、「〜沈丁花ハナメの冒険〜」という副題を考えていたと話す監督が、今回主軸に置いたのは、30歳前後の岐路を迎えたヒロイン・沈丁花ハナメ(麻生久美子)の“成長譚”。これまでにも増して、この作品では、主人公が前向きに人生と向き合っていくさまがストレートに描かれている。「ただギャグをやる以外の、別の楽しみ方を映画の中で見つけたいという気持ちはあった」と監督は話す。「人生の中で、成長しなきゃいけないとか、利益を上げなきゃいけないとか、いろんなことの目標値を周りに設定されるじゃないですか。でも、目標のない人生がむなしいというのは単なる植えつけで、別に意味なく一生を過ごしてもその人が良ければそれでいいわけじゃないですか。頑張らなきゃいけない理由なんて何にもないんですよね。そういう柵からちょっとフリーになってもいいんじゃないかという気持ちはあったと思います、2008年の夏は。それはそのときの気分だったんだろうし、それを観た人がまた別の気分を見出してくれると、ちっちゃい思想しかない映画が勝手な広がりになっていく。観た人がそれぞれ自由に思ってくれることが一番ですよね」。そんな三木監督の作品に欠かせない要素というのが、ナンセンスなジンクスや“未確認”生物の存在。今回も、物語のゆくえを司る“沼”しかり、河童や空飛ぶ龍しかり、期待を裏切らない、ナンセンスがそこかしこに転がっている。「やっぱり目の前にあるものだけを認めなくてもいいんじゃないかというのは、映画の基本構造としてあります。僕自身も、底なし沼があったらいいなと思ってた世代なわけですよ。小さい頃は、アマゾンに人が落ちたらピラニアに喰われて骨だけが浮いてくるということにドキドキした世代だから。デヴィッド・リンチとかも大好きな監督なんだけど、ある種の“まがまがしさ”というのを映像にしていくことに惹かれるんです」。続けて、監督は楽しそうにこう語る。「僕の映画の原始的な体験って小さい頃大好きだった西部劇ごっこなんです。おもちゃの兵隊を目の高さに持ってきて、別の世界をミニチュアサイズの中に作っていくという構築の仕方はいまも影響されてるのかなと思います。小学校6年生くらいのときって男子より女子の方が成長してる感じがあるじゃないですか?その関係っていまもあると思うけど、女性の監督さんはその辺がすごくドラスティックで、俺が作っている映画の方が随分単純でくだらないなと思うことはありますね(笑)」。では今回、なんでまた“沼”を題材に選んだのか?それも日本の社会が急成長した70年代、幼い頃の日常にあった、沼が埋め立てられ団地にされていくという景色と深く結びついていた。「沼とかがブルドーザーで埋められてるのを見て、何で埋め立てちゃうんだろうと。社会が成長していく上で排除されているものに対して、あってもいいんじゃないという気持ちはありますね。雑多なものやイメージが街の中にあるからこそ街なんだという気もするし、そういうことへのアンチテーゼも池や沼に結びつき、骨董屋にも結びついていったんだと思います。電球商会(劇中の骨董屋)というのはまさにカオスで、昔は古着の山の中にすごく高いものが埋まってるんじゃないかという幻想みたいなのがあったと思うんだけど、そういうのが無くなることへの懸念もあったり。『転々』のときも、無くなってしまうだろう空き地とか、開発中の変な建物だとか、ぽつんと駐車場に取り囲まれたアパートとかを背景にしているんですよ」。脱力系ワールドとは裏腹に、既成の価値観やルールをぶち壊すスピリットを強く感じさせる三木監督。改めて、監督にとっての“映画”とは何かを聞いてみた。「こうでなきゃいけないというのがない、懐の深さが映画の最大の特徴だと思います。特に2000年以降は、映画界以外の分野からいろんな人が参入したり、いろんなトライ&エラーがなされてきた。(不景気の煽りを受け)いまはちょっとみんなへこんでますけど、それが終わったときに映画がどんなトライ&エラーをしていくのか楽しみですし、自分も目撃者としてそこにいたいという気はありますね」。早くも次回作が待たれるが、では監督、次はどんな映画を撮ってみたいですか?「ロックな映画をやってみたいですね。僕も一時期バンドをやっていたことがあるんですけど、大きな声でバカバカしく歌うっていう。昔の『ロッキー・ホラー・ショー』でおっさんが編みタイツ履いてたり、ああいうロックそのものの破天荒でバカバカしいイメージを再現したいなと思いますね(笑)」。三木聡監督プロフィール1961年神奈川県生まれ。テレビの構成作家やシティボーイズのライブの作・演出などを務めた後、最近では、高視聴率のドラマ「時効警察」の脚本・演出でも話題になる。監督作に『イン・ザ・プール』(’05)、『転々』(’07)など。「インスタント沼ミラクル・エディション」発売元:角川映画/販売元:ポニーキャニオン価格:4,935円(税込)発売中© 2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ■関連作品:インスタント沼 2009年5月23日よりテアトル新宿、渋谷HUMAXシネマほか全国にて公開© 2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ■関連記事:『蒲田行進曲』と麻生久美子の浅からぬ因縁とは?風間杜夫は必死の自毛アピール【どちらを観る?】加瀬亮の“染まり”を検証『重力ピエロ』&『インスタント沼』幸運!?の“ジリ貧”『インスタント沼』特製マグカップを2名様にプレゼント「出たとこ勝負(笑)!」麻生久美子が30歳を前に迎えた岐路と出会いとは?引越し大好きの麻生久美子、“ジリ貧”脱出法を伝授「おかげで運気が上がった」
2009年12月08日