2024年2月6日(火)より、中山優馬、柴田理恵、風間杜夫、白石加代子による舞台『大誘拐』~四人で大スペクタクル~が上演される。本作は、天藤真による推理小説『大誘拐』を原作にした物語。八十二歳の大奥様を敬愛する者たちが計画・実行した「百億円の誘拐事件」と、翻弄される国家権力やマスコミを描いた、笑って泣ける爽快な物語だ。さらに、多くの登場人物を四人だけで演じる、一瞬たりとも目を離せない大スペクタクルとなっている。初日を前に、四人による囲み取材とフォトコールが行われた。初日に向けた意気込みを聞かれると、中山は「ワクワクしています。大先輩とご一緒させていただく機会が嬉しく楽しみです」と笑顔を見せる。白石は「優馬さんはものすごく素敵です。ぜひ見にきてください。私は、やはり初日で緊張しますが」と笑う。柴田が「稽古場では普通の蛍光灯でやっていましたが、舞台では色々な照明があり、変わった感じになっています。スタッフワークと組み合わせてどうなるのか私たちも楽しみです」と話す。風間は「今まさに最後の産みの苦しみを味わっています。照明や音響と合わせて舞台上でやるのは今日が初めて。明日が初日ということでさすがの私も緊張に打ち震えております(笑)」と明かすが、中山は「全く緊張しているようには見えないです。盛大に笑わせてもらっています」と話し、柴田も「こんなに舞台に出て楽しそうに自由にする方はなかなかいらっしゃらないです」と笑いながら話した。改めて作品について聞かれた中山が「生き抜くパワー、生きていく力をもらえるような作品です。そして作品の中に色々な愛情が詰め込まれています。「誘拐」という強いワードが入っていますが、決してネガティブな部分ばかりではなく、人間の感情がうまく盛り込まれた、愛に溢れた作品です」と説明すると、白石が感心したように「偉いねえ」と称え、風間や柴田も頷く。柴田は「(中山は)この中で一番しっかりしてる!」と太鼓判を押し、大先輩たちに褒められた中山は照れ笑いを浮かべていた。今回は四人だけで多くのキャラクターを演じ分けるということで、柴田が「とにかくたくさんの役をみんなで演じるので、訳がわからなくなることも。でも楽しくやらせてもらっています」と話し、風間も「演じ分けがなかなか難しいけど、色々な役をできるのは役者として楽しいよね。あと、劇中に優馬くんのショータイムがあるので注目してください」とアピール。映画化もされている作品だが、舞台の魅力について、柴田は「やっぱり生なことですね」と語る。風間は「映画は時間と空間を自在に飛べる。舞台は限られたスペースで俳優四人だけでお客さんにこのスペクタクルを伝える。ライブならではの魅力がありますよね」と頷く。和気あいあいとした雰囲気で進んだ会見。中山は「僕もすごく楽しみにしています。大先輩の皆さんと素敵な作品でご一緒できるということでとても気合も入っています。笑えるしほろっとできるし痛快さもある時間をお届けできると思います。明日は雪だということですが、お気をつけて劇場に来てください」と締め括った。フォトコールでは、物語中盤、誘拐された柳川家の当主とし子刀自(白石加代子)がテレビやラジオの生中継に登場するまでのシーンが公開された。誘拐犯のリーダーである戸並健次(中山優馬)は身代金として5000万円を要求するつもりだったが、誘拐した柳川とし子刀自によって身代金を100億円に変更、刀自はまた自ら身代金強奪の影の指揮をとり始める。警察本部長の井狩大五郎(風間杜夫)は「とし子刀自の無事が確認できないと交渉に入ることはできない」と言ったことで、とし子刀自が自身の無事をテレビとラジオの生中継で見せ、身代金調達の方法を家族に伝えることに――というシーンだ。警察との駆け引きという緊張感あるシーンながら、四人が次々に違うキャラクターを演じる様子が実にコミカル。短い出番でもそれぞれの個性や人柄が伝わってくるのはさすがというべきだろう。8分程度のフォトコールだったが、柴田はメインで演じる柳川家の元家政婦・くーちゃんに加えてアナウンサーやテレビ局長、風間は凄腕の警察本部長・井狩と気弱な誘拐犯グループのメンバー、テレビ局社長とそれぞれ3役を見事に演じ分ける。中山は会見で「関西人の血が騒ぐ」と話していた通り、自然な関西弁で愛嬌と度胸のある誘拐犯の青年を好演。とし子刀自や一緒に誘拐を企てたメンバーとの絡みも可愛らしい。白石は語り手として物語を牽引したかと思うと、頭脳明晰なおばあちゃん・とし子刀自をチャーミングな大胆さをもって演じる。 短時間ながら非常にワクワクし、公演に対する期待が大きく高まるフォトコールだった。本作は2月6日(火)より11日(日)までシアター1010にて上演。その後、愛知・大阪・兵庫・大分・山口・島根・広島・新潟・山梨・茨城・宮城・富山でも公演が行われる。<あらすじ>刑務所の雑居房で知り合った戸並健次(中山優馬)らは、出所するや誘拐の下調べにかかる。狙うは紀州随一の大富豪、柳川家の当主とし子刀自(白石加代子)。齢 82 を重ねてなお矍鑠と周りを魅了する女丈夫であるという。実は健次は柳川家が支援する孤児園の出身で、とし子との忘れられない思い出があった。さて、ある夏の日。健次率いる若者グループにとし子が誘拐される。誘拐の報に、とし子を生涯最大の恩人と敬う、凄腕警察本部長井狩大五郎(風間杜夫)が捜査に乗り出す。一方、誘拐犯が要求しようとしていた身代金が五千万と知ったとし子は激昂、百億にしろと言い放ち、3人を従え、自ら身代金強奪の指揮をとり始める。まずは、柳川家の家政婦として仕えていたとし子を慕うくーちゃん(柴田理恵)宅に押し寄せ、アジトにしてしまう。かくして 4 人の役者は揃い、前代未聞の大誘拐劇が繰り広げられる。さて、とし子刀自の本当の狙いとはいったい何なのか・・・。この誘拐劇の結末やいかに?!<公演概要>『大誘拐』〜四人で大スペクタクル〜原作:『大誘拐』天藤真(創元推理文庫刊)上演台本・演出:笹部博司ステージング:小野寺修二出演:中山優馬、柴田理恵、風間杜夫、白石加代子日程・劇場:<東京公演>2024年2月6日(火)〜2月11日(日)シアター1010(東京都足立区千住3−92 北千住駅西口 マルイ11階)チケット:全席指定8,800円(税込)主催:足立区シアター1010指定管理者/キョードーファクトリー【地方公演】<愛知公演>2024年2月14日(水)ウインクあいち 大ホール<大阪公演>2024年2月16日(金)・2月17日(土)森ノ宮ピロティホール<兵庫公演>2024年2月18日(日)西脇市市民交流施設オリナスホール<大分公演>2024年2月20日(火)日田市民文化会館「パトリア日田」大ホール(やまびこ)<山口公演>2024年2月23日(祝)山口県立劇場ルネッサながと<島根公演>2024年2月24日(土)島根県芸術文化センター「グラントワ」大ホール<広島公演>2024年2月26日(月)JMSアステールプラザ 大ホール<新潟公演>2024年3月2日(土)長岡市立劇場大ホール<山梨公演>2024年3月3日(日)東京エレクトロン韮崎文化ホール大ホール<茨城公演>2024年3月5日(火)・3月6日(水)水戸芸術館 ACM劇場<宮城公演>2024年3月9日(土)多賀城市民会館 大ホール<富山公演>2024年3月10日(日)オーバード・ホール 大ホール公式サイト: 企画制作:キョードーファクトリー 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年02月06日劇作家・演出家の松井周が俳優・白石加代子を主演にむかえて描く、記憶にまつわる物語KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』が8月10日(水)~8月21日(日)にKAAT神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにて5月29日(日)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ “わたしたち、これからどこに行くの?”天国と地獄の分かれ道で、なくした記憶を探すおしばい。KAAT神奈川芸術劇場の夏恒例のKAATキッズ・プログラム。2022年は、7月の『ククノチテクテクマナツノボウケン』(振付・演出北村明子、舞台美術大小島真木)に続き、8月には、劇作家・演出家の松井周が、自身初となるキッズ・プログラムの創作を手がけます。本作は、2020年度に上演を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、残念ながら延期となりました。松井周が一度書き上げた作品を、2年の時を経て書き直し、コロナ禍が生んだ閉塞感や圧迫感に風穴を開ける、驚きと可笑しみのある作品を目指します。松井が本作で描くのは、「記憶」にまつわる物語。人間にとって「記憶」や「思い出」が持つ意味や価値とは何か――。さらには、「生きる」ことの定義やその喜びとは何か――など、人間の「生と死」について、こどもたちとともに思いを巡らせる作品を描きます。白石加代子×松井周、異色の顔合わせでおくるキッズ・プログラム今回の作・演出を務める松井周は、2011年、『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞、個人ユニット「サンプル」での活動のほか、国内外で様々な作品を手掛け、現代演劇界をけん引する存在です。独自の世界観で、人間の複雑さや曖昧さを舞台上に表出させる松井の作品は、その強い同時代性から現代に生きる人々の心を揺さぶり、高い評価を得ています。主人公を務めるのは、俳優・白石加代子。劇団早稲田小劇場の看板女優としてキャリアをスタートさせて以来、日本を代表する演出家の舞台作品に出演し続ける演劇界のレジェンドです。2019年上演のKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊』(長塚圭史演出)のおばば役でも圧倒的な存在感を放ちました。白石も今回、キッズ・プログラムに初出演します。松井と白石という、キッズ・プログラムの作品としては異色ともいえる顔合わせでおくる、KAATキッズ・プログラム『さいごの1つ前』に、ぜひご期待ください。あらすじここは天国と地獄の分かれ道。Kはそこで忘れ物をして困っています。天国に行くには「生きていた頃の記憶」がいるらしく…Kの忘れ物はその記憶です。集まった人間たちはKのためにあれこれ考えますが、そこに怪しいだれかが現れて…Kは無事天国へ旅立つことができるのでしょうか?コメント松井周(作・演出)この作品は、2020年に「KAATキッズ・プログラム」として上演する予定でしたが、延期になり2年後にやっと上演することになりました。一度書き上げた作品ですが、この2年間を経たことで書き直していきたいと思っています。コロナ禍で、「ほどほど楽しい」「そこそこ楽しい」「まあこんなもんか」というところで日常を過ごし、ストレスフルな日々を過ごしている方が、こどももおとなも関係なくいると思います。この舞台を見ている時間はそうではなく、「本当に楽しかった」「本当に怖かった」など、様々な意味でリミッターを超えるような体験をしてもらえたらと思っています。この作品は白石加代子さんを中心に作ろうと考えています。僕の印象では、白石さんは、老女から幼女まで、あるいは人間を超えたような存在としても舞台上にいられる、みんなを引き付けてしまうすごいパワーを持っている、なんでもできる俳優さんだと思っています。その魅力を引き出して、こどもたちにも楽しんでもらえる作品にしたいと思っています。夏休みという特別な時間にこどもたちがこの作品を見て、10年後、20年後に「なんか変な作品を見たんだけど、あれってなんだっけな」と思ってもらえるような、記憶に残る作品にしたいと思います。<プロフィール>1972年生まれ、東京都出身。1996年劇団「青年団」に俳優として入団、2007年に劇団サンプルを結成。作家・演出家としての活動を本格化させる。2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。2016年『離陸』で2016Kuandu Arts Festival(台湾)に、2018年『自慢の息子』でフェスティバル・ドートンヌ・パリ(仏)に参加した。主な脚本提供として2011年さいたまゴールド・シアター『聖地』、2014年新国立劇場『十九歳のジェイコブ』、2016年KAAT 神奈川芸術劇場『ルーツ』など。近作ではKAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ビビを見た!』の上演台本・演出、inseparable『変半身(かわりみ)』の原案・脚本・演出がある。小説などの執筆活動、CM や映画、TV ドラマの出演なども行う。白石加代子(出演)2020年にあらすじを読んだ際、自分にぴったりの作品だと感じました。稽古をしている間に、様々な面白いことがさらに出てくるのではと思います。また、KAATの作品に出演する際は、東京で作品に臨む時とは違い、地域の雰囲気の中で創作をするという楽しみもあります。一昨年は公演が中止になってしまいとても残念でしたが、私にもまだまだこどものような心がありますので、この作品をこどもたちに観てもらえることを楽しみにしております。早く皆様とお会いしたい、巡り合いたいと感じています。<プロフィール>1941年生まれ、東京都出身。1967年に早稲田小劇場(現SCOT)へ入団後、鈴木忠志氏演出の『劇的なるものをめぐってII』、『トロイアの女』などで世界80都市を巡演し、ピーター・ブルックに『火を噴くドラゴン』と称賛される。1989年にSCOT退団後は、蜷川幸雄氏演出作品に多く出演し、映画やTVなどでも幅広く活躍。1992年からスタートし、2014年で最終公演を果たした「百物語」(演出:鴨下信一)は以降もアンコール公演を重ねながらライフワークとなっている。公演概要KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』公演期間:2022年8月10日(水)~2022年8月21日(日)会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>(神奈川県横浜市中区山下町281)■出演者白石加代子 / 久保井研 / 薬丸翔 / 湯川ひな■スタッフ作・演出:松井周美術・衣裳:長峰麻貴照明:鳥海咲音響:徳久礼子ヘアメイク:谷口ユリエ舞台監督:横沢紅太郎宣伝美術:ABEKINO DESIGN宣伝イラスト:マエダユウキ■公演スケジュール8月10日(水) 14:008月11日(木・祝) 14:00 ◎8月13日(土) 14:008月14日(日) 14:00 ◎8月15日(月) 14:008月16日(火) 14:00 ◎8月18日(木) 18:008月19日(金) 18:008月20日(土) 14:00 ◎8月21日(日) 14:00※開場は開演の30分前◎=託児サービスあり公演一週間前までに要予約・有料(マザーズ:0120-788-222)■チケット料金おとな:4,500円こども(4歳~高校生):1,000円(全席指定・税込)※最前列はB列となります。企画製作・主催:KAAT神奈川芸術劇場後援:神奈川県教育委員会横浜市教育委員会助成:一般財団法人地域創造 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月29日元マラソン選手の福士加代子氏が、競技人生を初めてつづった著書『福士加代子』を出版。7月10日に大阪・カンテレ本社1階「なんでもアリーナ」で、イベント「福士加代子のランニング革命だべ! 私が見つけた『人生の走り方』」(11時~、16時~)を開催する。日本女子陸上界で唯一4大会連続でオリンピックに出場し、世界選手権女子マラソンで銅メダルを獲得した陸上界のレジェンド・福士氏。今年1月の大阪ハーフマラソンを最後に39歳で第一線を退き、現在はワコール女子陸上競技部のアドバイザーとして在籍している。イベントは、前半のトーク部分では “私が見つけた「裸になる」生き方”をテーマに、「自分をさらけ出す生き方の秘訣」という境地にたどり着いたエピソードを明かす。「嫌いな自分」から「好きな自分」へどう変化していったのか、ターニングポイントや思考法を激白。さらに参加者からの「生き方」に関してのお悩みに対し、福士氏がその場で回答する。後半は“私が見つけたランニング革命!「楽しくラクな」走り方”をテーマに、ランニングの実演&アドバイス講座を開催。22年間の現役生活で、こだわり、追求してきた「ラクに走る」という走りのポイントやランニングフォームを、福士氏自身が会場に設置されたランニングマシンを使って実演やスロー映像などを交えて解説する。数名の参加者にランニングマシンで走ってもらい、その場でアドバイスも。イベントには、大阪国際女子マラソンで実況などを担当しているカンテレの岡安譲アナウンサーと、夕方のニュース番組『報道ランナー』でスポーツコーナーを担当している橋本和花子アナウンサーが進行役として参加。書籍付きのチケット購入者、会場での当日書籍購入者の書籍を「直筆サイン」入りでプレゼントし、写真撮影も。すでに書籍を購入していても、持参すればサイン会&写真撮影に参加できる。チケットは、29日10時よりローソンチケットで販売される。福士氏のコメントは以下の通り。――イベント開催決定を聞いての感想は?やったやった~! て感じ。カンテレに来れるって(笑)。まさかイベントができるとは思ってもいなかったですし、本を書いてカンテレさんと絡んだらこうなるのか! いいじゃ~ん!と思って。本出してよかったです。本を買って読んでくださった方だけでなく、直接会いたいなと思ってくださった人にも会えるのがうれしいですね。このイベントには、私にとって「三得」あると思っていて、1.ファンの皆さんに会える、2.本が売れる、3.宣伝でテレビに出られる(笑)。お客様にとっての得は……イベントに来て実際に感じていただけることがあればうれしいですが、強いて言うなら、1.加代子に会える、2.生き方を知れる、3.走り方を知れる……ことかな(笑)。走り方などのお悩みも解決できたらと思っていますが、もし解決できなければ、また後日ということで(笑)。――イベントで1番楽しみにしていることや、やりたいことは?正直、今は、「お客様と一緒に何ができるんだろう!」っていうワクワク感でいっぱいです。逆に、どんな感じになるのか分からない緊張感と怖さもありますけど(笑)。集まってもらえたらラッキーですし、皆さまの協力を得て楽しくできればいいなと思っています。“ラクな走り方”については、それが正しい答えかは分からないけど、「私はこうでしたよ!」っていうのを伝えたいなと。ラクに走ることを常に追求しているので、皆さんからの質問を聞きながら解決していくことで、新しい発見もあって、「私も何か得られるのでは?」と楽しみにしています。とにかくお客様との会話が楽しみです。――最後にメッセージをお願いします!イベントでは、みんなで一緒にいっぱい笑いましょう! この時間だけでも一緒に笑い合いましょう! 私と一緒に過ごした2時間を、この後のネタにしてください(笑)。来てくれる理由は何でもいいです。誰でも来て下さい。走ろう! 笑おう! 遊ぼう! です。きっと、この空間、この時間だけの楽しいことが起きると思います。たぶん(笑)。何かが起きると思いますが、それは来てからのお楽しみ。ぜひ、お待ちしています!
2022年05月28日KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)』に出演する女優・白石加代子さんに、稽古場の様子や作品への思いを聞きました。インタビュー当日、取材前に舞台『常陸坊海尊』の稽古場を少しだけ覗かせてもらった。演出の長塚圭史さんと出演者たちが車座になって作品について意見を交わし合うなか、時に自ら質問し、若い共演者の言葉に楽しげに、そして熱心に耳を傾ける白石加代子さんの姿があった。「すごく奥が深い作品だから、みんなで膝を突き合わせて話すことが大切になってくると思うのね。とくに圭史さんは、非常に具体的で緻密な演出家で、携わる全員に共通した解釈や認識を持って稽古に臨んでほしいという考えを持っていらっしゃる方。あんなに戯曲を細かく噛み砕いてくださる演出家、なかなかいません。蜷川(幸雄)さんの現場では、稽古初日からセリフはもちろんある程度のレベルにいなきゃいけなかったけれど、圭史さんは優しいから待ってくれますし(笑)」そして、いたずらを告白するかのように、「私ひとりだけズルいのよ」と小さく笑う。じつは白石さん、舞台『常陸坊海尊』への出演は2回目。22年前にも同じ役を演じている。「当時、自分の拙さもあって掘り下げが足りなかったという思いが残った作品だったんです。少し読み違えをしていた気がしてならなくて。ただ、大変な作品だけに、もう演出しようとする方は現れないのではと思っていたら、風の便りで圭史さんが演出するかもしれないと聞いて、居ても立ってもいられなくて押しかけちゃったの(笑)。圭史さんならぜひやりたいと思ったし、他の人に役を取られちゃうのが嫌だったのね」その“読み違え”とは…。「どんなに暗いお話でも楽しいところがないとダメだと思うの。これは日本が貧しい時代の東北が舞台で、不思議な部分もあるから、取っつきにくそうに思うかもしれません。でも、その時代の人間の“性”が開けっ広げで、それがとても豊かに描かれていたりして面白いの。圭史さんととくにその話はしていないのだけれど、作品に描かれた人としての俗な部分と楽しい部分を探っていらっしゃるのがわかるし、同じ方向を向けているのが嬉しくて…。このカンパニーなら、思いもよらないエンターテインメント性が深さとともに出せるかもしれないと思っています」白石さんといえば、厳しいことで知られたあの蜷川さんから厚い信頼を受けた女優であり、古田新太さんをして“伸びていた鼻をへし折られた”と語るほどの演技派。にもかかわらず、この謙虚さに頭が下がる。「毎回、白石加代子がやったらこうなるだろうというところに近づけようとは思っているの。長くやっていれば、ある種のそういう回路はできているものだし。でも、見当がつくようなものをそのままやっているだけでは、すぐに飽きられるだろうし自分も飽きるし、それはお客様にも伝わっちゃうのね。だから、前とは違う私じゃなきゃ見つけられない道を、そのつど探していきたいと思っています。そうやって道を探りつつ生きてきたら、こんな特殊な女優になっちゃったんだけど(笑)」演じるのは“おばば”と呼ばれるいたこ。今回、どんな異界へと観客を誘ってくれるのか楽しみだ。KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)』源義経を裏切った罪の意識から不老不死となり、義経の伝説を語り歩いたといわれる常陸坊海尊。都会から疎開してきた少年たちは、森の中で、その妻を自称するおばば(白石)と雪乃(中村)という美しい少女に出会うが…。12月7日(土)~12月22日(日)KAAT神奈川芸術劇場 ホール作/秋元松代演出/長塚圭史音楽/田中知之(FPM)出演/白石加代子、中村ゆり、平埜生成、尾上寛之ほかS席7500円A席5500円ほか(12月7、8日はプレビュー公演5000円ほか)*すべて税込みチケットかながわ TEL:0570・015・415(10:00~18:00)兵庫、岩手、新潟公演あり。しらいし・かよこ1941年12月9日生まれ。東京都出身。‘67年に早稲田小劇場に入団し、舞台女優として高い評価を受ける。近年はドラマ『ひよっこ』『いだてん』など映像でも活躍。※『anan』2019年12月4日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年11月27日戦後を代表する劇作家、秋元松代の代表作『常陸坊海尊』を舞台化。長塚圭史が演出を手がける。そこで22年前にも出演し、前回と同じくおばば役に挑む白石加代子に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作について、「自分にとってとても大事な作品」と話す白石。その想いが強いだけに、再び出演することには迷いもあったそうだが…。「ちょっと欲が出たというかね(笑)。圭史さんが演出をなさるのに、自分が出ないのは許せないという気持ちになって。圭史さんとは過去3作ご一緒していますが、本当に信頼出来る方。こういう世の中で、あんなにぶれない方はなかなかいませんから。筋をかっちり通していて、またそこが魅力的で。力のある演出家さんだってことはよくわかっていましたので、ぜひ参加させていただきたいと思ったんです」“常陸坊海尊”とは、主君である源義経を裏切った罪を償うため、庶民を救う仙人になり、本作では750年間も生き延びたとされる人物。白石演じるおばばは海尊の妻と名乗る女性で、ミイラとなった海尊を守りつつ、イタコとして東北の山中で暮らしている。「おばばは750年間も生きたと言われる海尊を、自分の夫としていたんだと言い張っている人。これはほとんど『常陸坊海尊』という芝居の核と言えますよね。ただ劇中のおばばは、ごくごく普通の、日常生活を送っているおばあちゃん。だけどものすごく色気があって、常に男を虜にしている。そう、すごくモテるの(笑)。脚本に書いてあるから役づくりもしなくていいですし、そこはとってもラクチンなんです(笑)」そんなおばばの前に、疎開して来た少年・啓太が現れたことで、物語は大きくうねり始める。「イタコとしておばばは、啓太の死んだお母さんを呼び出してあげるんですよ。そこは前回ちょっとやり足りなかったところでもあって。とにかくね、怖いイメージは絶対に出さないようにネ(笑)。だってお母さんだもの。ただ…おばばにとって一番大事なのは、やっぱり海尊。海尊というのは、民衆の苦しみや悲しみをずっと引き受けて来た、一種の癒し、宗教的な救いですね。そのためならおばばは何でも犠牲にする、切り捨てていく。そこは情に流されちゃいけないと思っているんです」そして啓太は自ら海尊になるわけだが、白石はいま本作を上演する意味を、そのラストに見出す。「あの時の啓太の追い詰められ方、苦しみ。それこそ現代の人が抱える、いろんな問題とオーバーラップするんじゃないかと思います」公演は、12月7日(土)~22日(日)までKAAT神奈川芸術劇場 ホール・神奈川にて上演。その後、1月11日(土)・12日(日)は兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール・兵庫にて上演。10月5日(土)からの一般発売に先駆け、ただいま先行抽選申込受付中。取材・文:野上瑠美子
2019年09月20日高畑充希が舞台『エレクトラ』に主演、ギリシア悲劇を得意とする大女優・白石加代子と対峙する。高畑が演じるエレクトラは、父を殺した母クリュタイメストラを憎み、兄とともに復讐を図る。「カヨちゃん」「みっちゃん」と呼ぶ間柄のふたりが、壮絶なバトルを繰り広げる母娘として、共演への思いを語り合った。舞台『エレクトラ』チケット情報高畑「小さい時から演劇オタクで、カヨちゃんのことはいつも舞台で拝見していました。10代だった私は、何だ?!このインパクトは!って頭をガツンと殴られた気がしたんです。15歳の時、『身毒丸』で楽屋にお邪魔して、「いつか白石さんと共演できる女優になりたいです!」って。ドラマ『Q10』でご一緒した時も絡みがなくて、今回、やっと共演できる!と台本を読んだら、ぶったまげて(笑)。こんな憎む感情になれるのか、まだわからない」白石「私もいつかはご一緒したいと思っていたけど、まさか『エレクトラ』だとは! でもみっちゃんがこの役をおやりになると聞いて、なるほどなと思います。たとえば、ギリシア悲劇は舞台上の空間を占めないとできない。みっちゃんはCMでは動いて画面を支配できる一方、動かない演技を要求される朝ドラでは、表情で心情を伝えることができる。つまり舞台上での体を張る方法と静止して表現する方法、どちらもできる稀有な女優さん。見た目は可愛いけど芯は強い。長台詞はどう?」高畑「舞台でこんな長台詞を喋ったことはないです。こんなに長々と吐露したこともない。全部が新しいチャレンジです。怖くて想像できないけど楽しみです」白石「私はひとりで長台詞を喋るのは慣れているんだけど、キャッチボールが下手で会話がダメ。いまだにクリアしたと思っていないから、会話が上手いみっちゃんから学ぼうと思っているの。徹底的に見つめちゃう」高畑「私はその倍、見つめます!カヨちゃんを稽古場でも見られるなんて贅沢で幸せ。エレクトラが母を憎むのも、興味があるから。腹が立つのは興味がある相手だからこそやはり家族のほうが気持ちが深いんですよね。」白石「エレクトラは苦しいよね。父親も母親も愛していたのに、それぞれに愛人ができて母親が父親を殺してしまう。そんな場合、すごい憎しみが湧くのかもしれない。エレクトラはお母さんを罵り、母は『お前は心が狭い』と文句タラタラ。みっちゃんと、舞台上でどんな対話ができるのか本当に楽しみ」高畑「私はワーッて、走ってドンってぶつかっていくのみです。カヨちゃんの包容力でギュってしていただいて」白石「母親だから、それは当たり前よ」りゅーとぴあプロデュース『エレクトラ』は2017年4月14日(金)から23日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。新潟・兵庫・相模大野・水戸公演あり。取材・文:三浦真紀<衣裳協力(高畑充希)>Paratiisi(フォルムデロー)Paraboot (パラブーツ青山店)miroir (ビー・エル・シー)
2017年01月19日7月18日公開の映画『海のふた』のプレミア試写会が6月30日、東京・新橋のスペースFS汐留で行われ、菊池亜希子、三根梓が出席した。本作は、よしもとばななの同名小説を、安達祐実のオールヌードで話題を集めた『花宵道中』の豊島圭介監督が映画化。寂れた西伊豆の小さな町を舞台に、そこでかき氷店を始めたまり(菊池亜希子)とお店を訪れたはじめ(三根梓)の交流を描く。菊池は劇中で演じたまりについて「自分と重なり過ぎたので役作りをする必要はありませんでしたが、自分と向き合わなければいけない感覚で演じました」と振り返り、「この映画は自分が好きなことをしていくことの苛酷さを本質的に描いています。パステル系ではなく色彩の強い作品になっているので、そういうイメージを受けてもらえたらと思います」とアピールした。完成した本作を一緒に試写で見たという2人だが、菊池は「胸いっぱいになりながら見てましたが、私は裸を見られているような恥ずかしさが写っていましたねす」と感想を述べれば、見終わった後に泣いてしまったという三根は「色々思い出すことがありました。上映が終わった後によしもとばななさんが『2人とも可愛かったよ』と言ってくださったことに感動し、思わず泣いちゃいましたね」と明かした。そんな2人は本作で初共演。お互いの印象を聞かれ、菊池が「実際にも歳が離れているので何を話そうかと戸惑いましたが、現場に入ったら持っている空気のテンポみたいなものが近くて居心地が良かったですよ」と賞賛すれば、三根も「私の中ではカッコイイお姉さんのイメージで現場でも頼もしいお姉さんでしたが、一緒に温泉に入った時に一生懸命話しかけているのに目をつぶっていて、『寝ちゃったのかな?』と思いましたよ(笑)。そんな菊池さんがとても可愛らしく、ますます好きになってしまいましたね」と好印象の様子だった。映画『海のふた』は、7月18日より新宿武蔵野館ほか全国公開。
2015年07月01日よしもとばななの小説を実写化した『海のふた』のプレミア試写会が6月30日(火)に開催。主演の菊池亜希子と共演の三根梓が揃って上映前の舞台挨拶に登壇した。東京から地元へと戻り、かき氷屋を始めたまりと、大切な人を亡くし、心と顔に傷を負ったはじめちゃん。過疎が進む田舎を舞台にもどかしさや葛藤を抱えながら進むべき道を模索する女性の姿を描き出す。2人とも元々、よしものばななさんのファンだったとのことだが、特に菊池さんは原作に目を通して「文体や言葉の選び方や考え方が、この年齢の私が日々、考えていたことがストレートに描かれていて、他人事じゃないザワザワした感じになった」と振り返る。だからこそ、映画の中のまりは菊池さん自身でもあり「役作りはいらなった」と語るが、一方で演じる上では「見たくない感情があったり、自分と向き合わないとやっていけなかった」と苦労があったよう。完成した映画を見た時も「裸を見られているみたい!」という感想を漏らしたという。一方、三根さんは心と体に傷を負ったはじめちゃんになりきるのに、これまでの作品とは違う難しさがあったよう。「感性をはじめちゃんに落とし込むのが難しかったです。原作と台本を何度も読み込んで、“はじめちゃんノート”を作ることから始めて、気づいたことを箇条書きにしていきました」と語る。2人は今回が初共演となったが菊池さんは「年齢差があるので、最初は何を話そうかと無駄に考えて(笑)、2人とも漫画が好きなので漫画の話をしたりもしたけど、方向性が全然違うんです!興味の方向がまりとはじめちゃんのように全く違っていて、戸惑ったんですが、でも趣味趣向は違うのに持ってる空気のテンポ感が同じ感じがして、居心地が良くて、一緒に座敷で昼寝してたりしました」とニッコリ。この日も三根さんのことを「はじめちゃん」と呼んで、まさに劇中のまりとはじめのような、絶妙な距離感をうかがわせた。三根さんは、自転車をこいで急な坂を駆け上がるシーンで、菊池さんの脚力の強さに驚愕したそう。以前から菊池さんは自身で「スポーツが得意」と明言していたが、三根さんは菊池さんが文化系女子でスポーツは苦手なのではと疑っていたようで「疑ってすいませんでした(笑)」と謝罪。菊池さんは「自転車がないとやっていけない」という田舎で育ったということで「立ちこぎに関してはプロ!」と誇らしげに語り、笑いを誘っていた。『海のふた』は7月18日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月30日東京芸術劇場とイスラエルのテルアビブ市立カメリ・シアターの国際共同制作による舞台『トロイアの女たち』が、12月に幕を開ける。白石加代子、和央ようから日本人俳優とイスラエルのユダヤ系、アラブ系の俳優が共演。演出家・蜷川幸雄が日本とイスラエルでの上演を通して「現代世界にコミットし続ける」決意を改めて表した本作で、主人公の王妃ヘカベを演じる白石に、話を訊いた。“トロイの木馬”作戦によりギリシャ軍に陥落されたトロイアの王妃と、その娘たちの末路を描いたギリシャ悲劇。そこに綴られた憎しみの連鎖は、2400年前に書かれたとは思えないほど、今なお生々しく読む者の胸に迫る。「3つの文化がせめぎ合うような、興味深い体験でしたよ」と白石は言う。2年前、イスラエルから来日した8人の俳優とワークショップに参加した。日本語とヘブライ語、アラビア語の3言語が入り混じった台本の読み合わせに加え、イスラエル側の俳優は自らの生い立ちを語り、白石は腰を低く落とした日本的な舞踊の動きを披露したという。「その数日間で彼らが抱えるすべてを理解したとは思いません。でも芝居というひとつの目的に向かうことで、お互いのことが自然と理解できた。やはり外国の方は“憎しみの連鎖”というテーマをとても身近なものとしてとらえていると感じますね。日本人とは異なる、歴史的な背景もあるのでしょう。だからこそこの作品がイスラエルで上演されたとき、どんな風に変化するのか楽しみなんです」。夫や息子を殺され、娘や息子の妻と共に自身も敵の奴隷となる王妃ヘカベ。白石はこの役を演じる醍醐味を「一国を背負っていた王妃が、ちりあくたの存在にまでなりうる運命の不思議さ」と語る。「劇中でヘカベが、まるでこの物語を観ている外側の人へ語りかけるようなセリフがあるの。作者エウリピデスによる二重構造が垣間見えるんだけど、ヘカベのいた時代と“今”とがふっと通じるようで、好きな場面です」。そして「“言霊”というように、台本に書かれた言葉に喚起されて身体が動くことがあります。それは劇作家が一つひとつの言葉を吟味して、研ぎ澄まして戯曲にしているから。私はそれを意識しているだけね」と笑みを浮かべる。数千年前、トロイアの炎上を見つめていたヘカベの横顔。その血肉をもった女の胸中を、白石がきっと明かしてくれるはずだ。12月11日(火)から20日(木)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。日本語字幕あり。チケット発売中。取材・文:佐藤さくら
2012年11月07日映画『シグナル~月曜日のルカ~』が6月9日(土)に公開を迎え、主演の三根梓を始め、西島隆弘(AAA)、高良健吾、白石隼也、谷口正晃監督が舞台挨拶に登壇。本作で初演技にして映画初主演を飾った三根さんは、感極まって涙を流す一幕もあった。ある事件をきっかけに映画館から出られなくなった映写技師の少女が、夏休みに地元の映画館で映写技師のバイトを始めた男子学生との出会いをきっかけに少しずつ心を開き、再生していく姿を瑞々しく描き出す。生まれて初めての初日舞台挨拶にやや緊張気味の三根さん。「昨日、『何をお話ししようか?』と考えたけど、考えるほどまとまらなくて…。ここで感じたことを伝えようと思ってました」と語るが、出てきたのはやはり周囲への感謝の思い。声を詰まらせ、目に涙をためながら「何度NGを出してもあきれることなく、見放すことなく温かく見守ってくださった監督、スタッフ、共演者のみなさんがいたから映画が完成したと思います。胸がいっぱいです」と思いの丈を語った。西島さんは「隣で女性が泣いててすごく気になります」とおどけつつ、「相手役のルカが三根さんでよかった。女優デビューおめでとうございます!ひとりの女優が生まれたんだなと嬉しく、感激してます」と祝福。高良さんも「おめでとう。初日っていいよね(笑)。大変でしたが三根さんと芝居ができて良かった。毎回、違う気持ちでできました」とニッコリ。白石さんも「すごく雰囲気のいい現場でした」と笑顔で撮影をふり返った。監督もようやく公開を迎え「感無量です」とホッとした表情。「三根さんに初めて会ったのがちょうど1年ほど前。この1年、ずっと一緒に旅をしてきて、目的とした場所に立てて、多くの人にこうやって祝福されて…映画っていいものだなと思います」と主演女優の“巣立ち”を心から祝った。最後に三根さんは「ルカが勇気を持って一歩を踏み出すように、私も前を向いて前進できたらと思います。今日のことは一生忘れません」と力強く語り、会場は温かい拍手に包まれた。なお、本作の台湾での公開が正式に決定したこともこの日、併せて発表された。『シグナル~月曜日のルカ~』は全国にて公開中。■関連作品:シグナル~月曜日のルカ~ 2012年6月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012「シグナル」製作委員会
2012年06月11日歴代注目の顔をそろえる幻冬舎キャラクターに大抜擢20歳の新人女優である三根梓が、幻冬舎文庫のイメージキャラクターとして抜擢されたことが6日明らかとなり、一気に注目を集める存在となっている。6月9日に公開される「シグナル月曜日のルカ」で、銀幕デビューを飾ることとなっている彼女。大型新人女優の登場となるか。期待が高まる。幻冬舎文庫のイメージキャラクターは、これまでに長澤まさみ、香里奈、滝川クリステル、高島彩などが務めている。こうした豪華な顔ぶれに加わるかたちでの大抜擢だけに、話題を集めるのも無理はない。新しい美しさをもっているのかも幻冬舎文庫の春まつりのポスターにさっそく登場している彼女。これまでにその顔を見たことのある人はまだ少ないだろうが、公開される画像で見る限り、瞳の輝きの凛とした強さと、王道の清純派イメージの漂う印象のある魅力的な人物だ。かわいさ、強さなどだけではくくりきれない深さも感じさせるその姿は、新しい時代の美しさなのかも。これからの活躍に期待したい。銀幕デビュー作となる「シグナル月曜日のルカ」は関口尚氏の青春恋愛ミステリー小説の実写化作品。6月9日から全国公開される。AAAの西島隆弘や高良健吾など共演者も豪華。こちらの作品で彼女の演技もチェックしてみては。元の記事を読む
2012年04月07日映画『シグナル~月曜日のルカ~』の完成披露試写会が3月15日(木)に都内で開催され、本作で演技初挑戦にして主演を務めた三根梓を始め、共演の西島隆弘(AAA)、白石隼也、高良健吾、谷口正晃監督が舞台挨拶に登壇した。『時をかける少女』など若手女優の演出に定評のある谷口監督が関口尚の小説「シグナル」(幻冬舎文庫刊)を実写化。地元の古い映画館で夏の間だけアルバイトすることになった恵介(西島さん)は、そこで3年前のある事件が原因で映画館の外に出られなくなってしまった不思議な少女・ルカ(三根さん)と出会い、惹かれていく。そこへルカの過去を知るレイジ(高良さん)がやって来て…。三根さんにとっては観客を前にしての舞台挨拶は初めての体験。緊張した様子を見せつつも「ここに来るまでに大変なことや楽しかったことがたくさんありましたが、こうしてみなさんに観ていただけるのが嬉しいです」としっかりと思いを伝えた。そんな三根さんの晴れ姿を隣で見つめる西島さんは、自分のことなどそっちのけで感激。「三根さんがここに立っているということが嬉しくてしょうがない!最初は“大丈夫かな?”と心配でしたが、完成した映画を観たらかわいらしく初々しく映ってて、ニヤニヤしてしまいました」と語った。高良さんも「この瞬間でしかできないことが映ってると思います。三根さんがルカをやった意味が映ってます」と絶賛。同じ事務所に所属し、共に九州出身ということもあり、高良さんは何かと現場で三根さんを気にかけ、話しかけていたようで漫画の話などで盛り上がったという。この日は、“女優・三根梓”の門出を祝って西島さんと高良さんから三根さんに花束が。思わぬサプライズに三根さんは、泣き笑いのような表情を見せつつ改めて監督、スタッフ、共演者、そして会場に足を運んだ観客への感謝の思いを語った。『シグナル~月曜日のルカ~』は6月9日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:シグナル~月曜日のルカ~ 2012年6月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012「シグナル」製作委員会
2012年03月15日1月16日、野村萬斎が演出を務める舞台『サド侯爵夫人』の制作発表会見が行われ、萬斎と出演の蒼井優、麻実れい、白石加代子、美波、神野三鈴、町田マリーの女優6人が登壇した。この作品は、三島由紀夫戯曲の最高傑作とも言われ、18世紀末のフランス・パリを舞台に残酷かつ放蕩なスキャンダルがつきまとう“悪徳の怪物”サド侯爵と、彼を取り巻く6人の女の物語。数々の乱交から逮捕、投獄を重ねるサド侯爵に貞節を貫く侯爵夫人ルネを蒼井が演じ、体面や道徳を重んじサド侯爵との離別を迫る母モントルイユに白石、そして快楽を肯定するサン・フォン伯爵夫人を麻実が演じる。『サド侯爵夫人』チケット情報かねてより三島由紀夫の秀麗な文体に魅せられ、注目を続けていた萬斎は、今回出演はせず演出に徹する。「世田谷パブリップシアター始まって以来の、もの凄いメンバーが集まってくださいました。本当にありがたいです」と豪華女優陣を前に嬉しい様子。また、狂言師として日本語の美しさを知る立場だからこそ“言葉による緊縛”に主眼を置いて演出したいと話した。主演の蒼井は「元々は映像からスタートしている人間なのでこういったセリフ劇は苦手です。ただ、苦手だからこそどうにか頑張ってやり遂げたいなと思っています」と意気込みを語った。萬斎は「ひとりの俳優が5分を超える“長ゼリフ”が沢山あるんですね。(三島作品の美文に)酔っていただきたい」とアピール。麻実は「以前ルネをやらせていただいてからずっとサン・フォン(伯爵夫人)という役に憧れを抱いていました。今回夢がかないましたこと、大変嬉しく思っています。素敵な仲間たちと楽しんで、苦しんで、わたしたちの『サド』を作りあげたいなと思ってます」とコメントした。公演は3月6日(火)から3月20日(火・祝)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演。チケットは1月29日(日)10:00より発売開始。なお、チケットぴあでは1月22日(日)11:00まで先行受付中。
2012年01月17日