●指原謝罪エピソードと『ワイドナ』反響フジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)の現役高校生枠で、松本人志(52)が「ホステス感があるメイク」とイジったのが現在高校2年生の女優・北村優衣(16)だ。今年5月8日放送の初登場時、北村は冒頭から噛んでしまうが松本のこの一言でスタジオは爆笑。16歳という年齢に松本は驚きをあらわにし、放送後のネット上でも「本当に高校生?」と話題になった。確かにその日のメイクは、ハッキリした目鼻立ちをより際立たせて大人っぽくなっている……ような気がしないでもないが本当のところはどうだったのか。テレビの前で爆笑しながらもそんなことが気になっていた矢先、NHKドラマ『水族館ガール』(金曜22時~)の6話と7話(8月26日/9月2日)に出演すると聞いてこれは真相を探る絶好の機会と判断。奇しくもそのドラマでは反抗期を迎える役柄で、北村の姿とも重なり合う。そして彼女、16歳にしてなかなかの苦労人なのだ。――正直に言います。『ワイドナショー』初登場時、松本さんの発言で笑ってしまいました。すみません。ホステスと言われてしまいました! まだ高校2年生なんですけど(笑)。――ツイッターにも書かれていましたが、かなり緊張したそうですね。番組を観ていたので高校生枠があることは知っていましたし、出演がきっかけでブレイクする方もいたので頑張らなきゃなと。すでに何回も出ていた岡本夏美ちゃんと映画『HANA』で共演させていただいて、その時に感想を聞きました。でも、返って来た言葉は「めちゃめちゃ緊張する」と。どうすればいいのかを聞きたかったので、困ってしまいました(笑)! 「松本さんが優しく接してくださるから、その流れに身を任せれば大丈夫」みたいなアドバイスだったので……もう、緊張するのはしょうがないと思いました。――緊張の一番の原因はやっぱり松本さん?松本さんですね(笑)。――楽屋あいさつは?スタジオに入る前にあいさつさせていただきました。テレビで観ていたイメージのままで、周囲の方々にていねいに挨拶されているのが印象的でした。こんなペーペーの私にも(笑)。それから、今までテレビなどに出させていただく際は「役」としての私でした。自分の言葉ではなく「役」の言葉。『ワイドナショー』は話題を振られた時に、当たり前なんですけど自分の言葉で話さないといけないので、今までにない緊張感がありました。――ドラマの方が、そういう面では楽なわけですね。自分の中でイメージを作っていける環境であれば大丈夫ですが、『ワイドナショー』は自分の言葉で自分を知られてしまう怖さがあるというか。根は明るくて、人としゃべるのはすごく好きです。でも、変なこと言ってしまわないか心配になってしまうんです(笑)。――収録がはじまってしゃべってみると、少しは落ち着いたんじゃないですか?いえ! 1回目の放送を見たんですけど、笑顔が引きつってて。自宅で観てたら冷や汗出て、気づいたら体育座りになってました(笑)。両親も一緒に観ていたんですが、松本さんが振ってくださった時に「優衣がしゃべる!優衣がしゃべる!優衣がしゃべる!」と大騒ぎでした(笑)。――松本さんは、初登場の人を愛のあるイジりで緊張を解きほぐす印象があるのですが、あの日は「メイクが"ホステス感"出ていますよね」。何か諸事情が(笑)?いえ、あれは濃くないんですよ! もともと化粧しているように見られることが多いんです。今日は、一応しています! あの時も、いつものようにテレビ用のメイクでした(笑)。学生服にメイクが合わなかったんですかね? あの日は松本さんがイジってくださったおかげで、少しリラックスできたような気がします。実は私、すぐに頬が赤くなってしまう癖があって。この前、学校で規律検査があったんですが、先生から「お前! チークしてるだろ!」って怒られてしまいました。説明しても信じてくれなくて、先生の目の前で化粧落としを見せてようやく信じてくれました(笑)。――その後2回出演しましたね。結果を残せたということなのでは?本当にありがたいですね。何かしらは残せたのでしょうか(笑)。高校生としての発言を求められていると思いますので、次回呼んでいただいた時もそのことは忘れないようにしたいと思います。――振り返ってみて、何を残せたと思いますか?2回目の出演で、失礼ながら結果的に指原さんをイジることになってしまいました。でも、あれは事実なんです!※2016年6月26日放送回に、第8回AKB48選抜総選挙で史上初の二連覇を達成した指原莉乃がゲスト出演。北村は総選挙の開票時に台湾にいたことを明かし、「女性は『すごい』『かわいいし、なんでもできる』と話してたんですけど、男性は『俺はまゆゆ派かな』とか」と男女で反応が異なっていたことを報告した。これに指原は「えっ? なんで余計なこと言うの?」とツッコミを入れ、スタジオは爆笑に包まれた。――あのやりとりも、テレビの前で爆笑してしまいました。さすが指原さん。切り返しが絶妙でした。収録後、楽屋にお邪魔して謝らせていただきました。指原さんは「全然!気にしないでよかったのに!」とおっしゃってくださいました。――番組出演の反響は?学校で言われることが多いですし、ツイッターのフォロワーも増えました! オーディションでも触れられることが多いので、やっぱりすごい番組だなと思います。――次も期待してますよ!がんばります! 緊張するとちゃんとしたことを言わなきゃと思ってしまうので、模範解答のような答えが浮かんでしまいます。高校生らしい意見が言えるように心がけたいです。ニュースなので取り上げる話題が決まるのがギリギリに分かるじゃないですか。東野(幸治)さんからどこを振られるかも決まっていないので、そこも緊張します。それから、カウンター内で、つまずかないように気をつけています(笑)。●松岡茉優の"本番5秒前"に仰天――『水族館ガール』の6話と7話では倉野初美役で出演されます。両親が離婚の危機で、心情的には母の味方。敏腕証券マンから水族館総務課長に転職した父(石丸幹二)に冷たく当たりますが、事前資料には「反抗期真っ盛りらしい私と似てるところや理解できるところが多く」とありました。親に言われたんですけど、私も反抗期らしいです(笑)。私と初美の反抗期はちょっと違っていて、うちの両親はとっても仲が良いんです。自分と似ているところと似ていないところを意識しつつ、似ていないところを情報を集めるという感じでした。――「~じゃね?」のように、ちょっと乱暴な口調がリアルでした。ちょっと不良っぽいんですが、親への愛はある。でも、不器用だからその気持ちを伝えられない。監督は、「どうにかしたいけど、どうにもできないもどかしさがある」という初美の複雑な思いを説明してくださいました。「髪を明るくしてほしい」と言われて少しだけスプレーで明るくしたんですけど、明るくするまでの経緯を考えて、その役への理解を深めました。それから衣装合わせの時に、わりと大人っぽい服を着るんだな感じました。きっと、大人への憧れみたいなものも持っている女の子なんです。こうやって外見を作っていくのも、とても大切なことなんだなと思いました。――反抗期の自覚はないんですか。ありません。でも、親と洗濯物のこととかで毎日ケンカしています(笑)。ワイシャツの袖を折ったままにしてると「洗わないよ!」と言われて、「少しの手間ぐらいいいじゃん!」みたいに言い返してしまいます。そういうくだらないことが毎日のケンカの原因です。――でも、それはコミュニケーションとも解釈できる。明るい反抗期?そうですね(笑)。親と買い物するのも楽しいですし。――今のはお母さんとのエピソードでしたが、お父さんは? 距離感があるとか。お父さんは尊敬しています。ちゃんとしているというか、かっこいいというか。お母さんは「こんなにやさしい人はなかなかいない」と言っていました。とても器が大きいんです。お母さんと私がケンカしている時も、間に入ってくれるのはお父さん。最近、映画を観に行ったんですけど、家から2駅ぐらいのところに映画館があるんですが、町を歩きながらその土地にまつわる話とかを話してくれました。お父さんオススメの曲を2人で聴きながら。――完璧な父親像……。ありがとうございます(笑)。――芸能界入りに、ご両親は賛成、反対、どちらだったのでしょうか。私がデビューしたのは中学1年生ごろ。「自分がやりたいことであればなんでもやっていい」という方針なので反対されることはありませんでした。私の意志を尊重してくれるというか、「ちゃんと全力で取り組むのであればいいよ」と。学生生活は今しかできないからどちらも経験してほしいと言われて、両立していくことに決めました。――いつごろから芸能界に憧れていたんですか。小学校1年のころからずっと女優さんになりたいと思っていました。親が『セーラームーン』のミュージカルが好きで、幼稚園のころに連れていってもらったことがきっかけです。舞台上で演じている方々を見て、「私もこうなる!」と心に決めて。ほかの仕事に興味を持つこともなく、ひたすらなりたいと思っていました。小学校4年生の時に、「2分の1成人式」がありました。20歳の半分の10歳。その時に『サウンドオブミュージック』の主人公・マリア先生をやらせてもらって、みんなで1つのものを作っていく楽しさだったり、演じることや人前に立って何かする楽しさにあらためて気づきました。それが、「絶対に女優になる」という決心につながったんだと思います――2分の1成人式がなかったら、どうなっていたと思いますか?絶対に女優さんになると思っていたので……根本は変わらなかったと思います。『サウンドオブミュージック』を機に、どうやったら女優さんになれるのかを考えました。そして今から3年前、渋谷109前で事務所の方から声を掛けていただき、「次世代オーディション」を受けることになりました。すごい運の巡り合わせですね。――レプロといえば、新垣結衣さんが所属する事務所。びっくりされたのでは?ホームページで見た時にびっくりしました!お母さんと一緒に「知ってる!知ってる!」と大盛り上がり。最初はレプロアスターに所属し、2014年にレプロエンタテインメントに昇格させてもらいました。2013年に『HUMMING BIRDS』という舞台をやらせていただきました。大阪で700人くらい入るホールの主演。何も分からない状況で放り出されて、すごくうれしかったんですけどすごくプレッシャーもありました。でも、今の私があるのは『HUMMING BIRDS』のおかげ。芸能界やお芝居の基礎となるものを、そこで教えていただきました。――昇格が決まったときの心境は?めちゃくちゃうれしかったです! 面談で直接言われました。本当にうれしくて……がんばったかいがあったと思いました。ただ……レプロに入ることが目的じゃなくて、そこからがスタート。気持ちが引き締まりました。――どんな課題?滑舌が悪いのと……。――これだけスラスラとしゃべっているのに(笑)。いえいえ! 興奮しちゃうと、ついつい早口になっちゃうんです。この間も演技レッスンで「プロ意識が足りない」と言われました。怒られたあとに『水族館ガール』を観てみたら、自分の中でダメな部分がすぐに分かりました。――全然分かりませんでした。もう一度観てみます。粗を探すんですね! やめてください(笑)!――共演の松岡茉優さんは憧れの存在だったみたいですね。ずっと憧れていたので、ドキドキしました。長セリフの前に少しだけ空き時間があって、いろいろ話してくださったのですが、そろそろ本番なのにすごくマシンガントークで(笑)。私は松岡さんのセリフを受けて反応する側だったので大丈夫だったのですが、松岡さんはすごく長いセリフ。私が心配するのも失礼なんですが「大丈夫かな」と思ってしまって。でも本番5秒前でパッと目を閉じられて、本番開始で目を開けてからの完璧なセリフ。私も動揺しちゃうぐらいの熱があって、こういう切り替えこそが「女優」として生きることなんだと感じました。私もそういう切り替えができるようになりたいです。しかも、そのマシンガントークのおかげで私もリラックスできて。相手も気遣って自分も最高の演技をするって本当にすごいことだと思います。――これから目指す女優像にも影響しそうですね。はい! 「死ぬまで女優を続けていきたい」とずっと思っています。死ぬまで女優でいるということは観てくれる方がいないといけないので、観てもらえるような親しまれる女優さんになりたいです。それからバラエティ番組でもがんばって、女優とは別の顔として二面性、三面性も磨いていければいいなと思います。■プロフィール北村優衣(きたむら・ゆい)1999年9月10日生まれ。神奈川県出身。身長162センチ。2013年「レプロ次世代スターオーディション」に合格。2015年には自身のラジオ初レギュラー『北村優衣SO RE NA!!』(レインボータウンFM)が始まり、日本テレビ系『黒崎くんの言いなりになんてならない』に出演。その後、山田孝之が初監督を務めた「TEE/恋のはじまり」PV出演。フジテレビ系『ワイドナショー』、TBS系『日立 世界ふしぎ発見!』などバラエティのほか、8月より全国放送中の「コカコーラCM Gold Handover」編に出演するなど、多方面で活躍している。
2016年08月25日