●冨田さんとは一歩超えたところでコミュニケーションさせてもらえた2016年5月に亡くなった冨田勲さんの追悼公演が11月11日、12日に東京・Bunkamuiraオーチャードホールで開催される。前回、前々回に引き続き、そのオーケストラと初音ミクの音が交わるステージの裏側を支えることぶきの言葉を紹介したい。コンサートは、冨田さんが遺した音を再現することだけでなく、舞台上に投影されるミクと、実際のダンサー・風間無限の共演も見どころとなる。また、タックヘッドなどのダブアーティストを輩出してきたイギリスのレーベル・On-Uサウンドの設立者で、ナイン・インチ・ネイルズやアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンといったインダストリアルアーティストのプロデューサーとしても知られるエイドリアン・シャーウッドが冨田さんの代表曲「惑星 The Planets」をリミックスすることも大きな注目点だ。「イーハトーヴ交響曲」の再演、ミクたちのダンスも見られる冨田さんの遺作「ドクター・コッペリウス」の上演、エイドリアンによる「惑星」の再解釈…公演ではこの3点から、冨田さんの遺志を引き継いだ音を響かせつつ、オーディエンスに新たな未来を提示する。ことぶきは、その演奏面だけでなく映像の演出面やリミックスの素材制作の面でもコンサートの裏側をサポートしている。一見、ハードワークにさえ思えるそんな活動を通じて、彼がオーディエンスに届けたい思いとは。晩年の冨田さんとの仕事で抱いた感触なども思い返しながら、ことぶきはそれを言葉にしてくれた。○何でここまで繋がるのか――お話を伺っていると、幼少時から当時のP-MODELでの活動、そして現在の冨田さんのお仕事は繋がっている部分が多々ありますね。ね、それ自体がすごいよね。飲み屋で冨田先生に何でモーグを買ったのか聞いたら、ウェンディの話が出てきて。しかも70年の万博の時に大阪に行って、現地のレコード屋さんで見つけたのかな。性転換直前…ウォルターの頃のジャケを見て買って。「これは!」と思ってモーグも買った訳ですよね。そんな流れとか、あとはオケとコンピュータの同期の話とか、冨田先生がやっていたサウンドクラウドとかにも繋がってるというのもある。「何でここまで繋がるのか」っていう話はご本人ともしてましたね。――「イーハトーヴ交響曲」の始動が12年ですよね。NHKの特別ドキュメンタリー『音で描く賢治の宇宙~冨田勲×初音ミク 異次元コラボ~』(13年放送)でもサウンド設定に苦労されている姿が捉えられていました。実際にはいつくらいから打ち合わせが始まったのでしょう。初めて声がかかったのは、その年の6月頃じゃないですかね。(交響曲の)構想自体は多分ずっと前からあって、音も作っていって、実際にライブで披露するというのは一番後なので。話をいただいてからは、実のところ3カ月くらいでやりました。○"共有感"を喜んでもらえていたのでは――そんなに短期間だと相当疲れたんじゃないですか。いや、それはないです。よく「俺は何時間しか寝てねぇ」とか自慢するヤツいるじゃないですか。でも例えば、何もやることがないまま3日寝られないっていうのは病気ですよね。そこでもう1つ考えられるのは、アイデアが降りてきてしょうがなくて、冴えて寝られないというパターン。そう思うと、「俺は何時間寝てねぇ」って人は「俺はこれくらい才能があるんだ!」と言って回っているのと同じですよね。そうじゃなきゃ、本当に倒れるように寝ちゃうはず。本当に寝られない時というのは良い意味で寝られないので、そこに疲れるとかしんどいというのは一切ないですね。――インスピレーションも次々湧くような楽しみながらのお仕事だったんですね。冨田先生から夜中とか朝5時とかに電話がきて、思いついたことをめちゃくちゃ言ってて。最初は「あれ、まだ起きてたの」とか言ってくれるんだけど、どんどんそれがなくなってくる。そうなると、誤解かもしれないけども、僕も「冨田先生も喜んでくれてるのかな?」と思ってね。寝てなきゃいけない時間に作業してるということ自体がうれしそうな感じ、世間一般とは違う時間感覚で物を作れてるということがうれしい感じ。昼間でも夜でも関係なく、そういう時間軸じゃないところで物を作ってるんだという。おこがましいけど、そんな"共有感"を喜んでくれてたんじゃないかと思ってます。――他に共作する中での印象に残ったエピソードはありますか。一つ一つ印象は強いです。音の仕組みとかを瞬間的に理解できるというのも他の人ではあり得ないし。そこにメーカーのスポンサーが入った場合、彼らも自分の開発物を売らなきゃいけないから、機能として何ができるかっていうスペックをアピールしますよね。でも、その情報は現場ではほぼ使い物にならない。冨田先生は、メーカーが言うのとは別のところで現場的に何が使えるかを瞬時に察する感覚というのを理解されていた。おこがましいですが、そのステップを一歩超えたところで、飲みに連れて行っていただいてお話してくれたのが本当にうれしかったですね。●ミクとオケのスペースバレエシンフォニーを体感してほしい○アイデアは先人に生んでもらった――今回の公演では音の面だけでなく映像にも関わってらっしゃると伺いました。そちらはどういう段階までディレクションなさっているのでしょう。僕は絵とかCGとかわからないので…振り付けとかにも口出ししていると思われたりもしますが、ダンスも全然(笑)。なので、雰囲気だけ伝えて、基本はお任せですね。ただ、作業スピードを上げるために、撮り方のシステム自体は組んでて。ゲームでやるようなモーションキャプチャーのシステムとは違うやり方で撮ってるというのは、一つあるんです。仕事のスピードって、作品に影響するじゃないですか。すごいスピードで進行している感じを作り上げるために、その仕組みを提供しています。――そのアイデアは一から作ってらっしゃるんですか?いや僕のステージじゃないのもありますから、そこは(着想を)誰かに生んでもらったっていう。先人のおかげですよ。やっぱり先人への畏敬が全部のベースにあって。ちなみに基礎技術開発みたいなのは、また別途あります。なぜそれが別途かと言えば時間がかかるからですね。基礎技術って、使えるようになるまでに何年もかかったりするもんだから。それをゼロから作る必要はなくて、基礎技術開発の選択の組み合わせでイノベーションが起きる…そこを狙ってます。かと言って、開発をしてないわけでもなくて、何年後かのために常にやってもいます。――エイドリアンのパフォーマンスにも企画当初から関わってらっしゃるんですよね。初期段階から、「やってもらうならエイドリアンしかいない」というのがありました。冨田先生の世界観にある意味でのハサミを入れられる人は多分、エイドリアンかリー・ペリーかどっちかじゃないですかね(笑)。打ち合わせは、メールベースで「こういう風にアプローチしよう」といったやり取りして、サウンドファイルも送っているんですが「聴いてないけど、良いんじゃない」って(笑)。――それは信頼されているということですよね(笑)。何かすごい余裕とスケール感を感じちゃいますね。ほっといても大丈夫だと思われてるのかな。○初音ミクはクリエイトの母、冨田さんが父――ことぶきさんは、二足歩行シンセのように枠組みにとらわれず色んなデバイスを作ってらっしゃいますよね。ご自身から見た初音ミクはどのようなものでしょう。クリエイトの母ですかね。要するに、それがルーターみたいなハブみたいな機能を果たしていると思うんです。それをベースに何かを作れるっていう意味ではものすごい存在ですよね。初音ミクという母がいて、冨田先生という父がいて、僕らはステージに向かって作っていけています。――最後に今回は冨田さんの追悼公演という側面が一つあると思うのですが、冨田さんの遺志をオーディエンスに届けるという部分もあるかと思います。そこで、ことぶきさんとしてオーディエンスに伝えたいことを教えてください。スペースバレエシンフォニー。これ、3月終わりか4月頭に冨田先生に言った時は、全然真に受けられなくて、シャレみたいに受け止められちゃったところもあるかもしれないけど(笑)。コンピュータとオーケストラのスペースバレエシンフォニーを感じていただきたいです。■プロフィールことぶき光1964年3月30日生まれ。北海道出身。80年代半ばから、あがた森魚や鈴木慶一らのバックのキーボーディストとなり、プロのアーティストとして音楽活動を開始。87年に平沢進率いるテクノポップバンド・P-MODELに参加。バンドは一旦"凍結"と呼ばれる活動休止期間を迎えるが、その間も89年にソロデビューした平沢の活動をサポートしてきた。"解凍"と称して期間限定で再結成したP-MODELでは"ヒューマン・クロック"と呼ばれる同期システムを構築。ライブでのパフォーマンス面でも自身の横や背後、時には真上にまでシンセサイザーを並べた強烈なプレイスタイルで、"キーボード妖怪"と評された。P-MODELが再び活動休止期間に入り、バンドを脱退。カンボジアなど諸外国でも音楽活動を送っていたが、戸川純率いるヤプーズのライオン・メリィらと共にプノンペン・モデルを結成。現在でも活動を続けている。また02年には、中野テルヲや福間創ら元P-MODELのメンバーも参加したソロアルバム『mosaic via post』をリリース。09年には、自身やかつてのP-MODELのメンバーの名前をもじったキャラクターが登場し大ヒットしたアニメ『けいおん!』も放送され、さらなる注目を浴びる機会も増えていた。12年、冨田さんの「イーハトーヴ交響曲」の初演にエレクトロニクスというパートで参加。"ヒューマン・クロック"を使用したシステムを披露し、オーケストラと初音ミクが共存するステージを成立させる主要メンバーの1人となった。■公演情報冨田勲 追悼特別公演「冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』」日時: 11月11日 開場18:00/開演19:0011月12日開場12:30/開演13:30 開場17:00/18:00 (2公演)会場:東京・Bunkamuraオーチャードホールチケット料金:S席10,000円/A席 8,500円(税込/発売中)出演:渡辺一正/東京フィルハーモニー交響楽団/エイドリアン・シャーウッド/風間無限/ことぶき光/初音ミクほか
2016年10月26日●解凍P-MODELと平沢進ソロでの"ライブの方法"で課題をクリア2016年5月に亡くなった冨田勲さんの追悼公演が11月11日、12日に東京・Bunkamuraオーチャードホールで開催される。前回に引き続き、そのオーケストラと初音ミクの音が交わるステージの裏側を支えることぶき光の言葉を紹介したい。冨田さんとの共演での課題となるのは、躍動的な生楽器たるオーケストレーションと統制された電子音たるミクの音をいかにして適切なタイミングで重ね合わせるか、そして両者を違和感なくオーディエンスに聴かせるかといった問題だ。ことぶきと冨田さんの仕事は、2012年の「イーハトーヴ交響曲」の初演以来であるが、これらの課題をクリアするカギは20年以上も前、90年代初頭の解凍P-MODELでのパフォーマンスや平沢進のソロライブにあったという。解凍P-MODELとは、"凍結"と呼ばれる一旦の活動休止期間をおいて、91年から93年に"解凍"と称して再始動していた時期の同バンドを指す。ことぶきは解凍以前よりP-MODELに参加していたが、その時のレコーディングの成果は残念ながらライブ映像音源としてしか残されていない。一方で解凍P-MODELは、凍結以前よりも積極的にシーケンサーやサンプラーといったデジタル機材の使用を前面に押し出し、洪水のような電子音とバンドアンサンブルとが共存した、クラブシーンなどとも異なるテクノサウンドを展開。そのステージでことぶきは、当時のドラマー・藤井ヤスチカが刻むバスドラムから、全体のシーケンサーを回す"ヒューマン・クロック"と呼ばれるシステムを披露。自身を取り囲むようにシンセを縦(!)に並べた奇抜なパフォーマンスもみせ、そのアクロバティックなスタイルから"キーボード妖怪"とも評された。"ヒューマン・クロック"のシステムは、冨田さんと共に作り上げてきたステージの核の一つ。第2回は、その点に着目しながら、解凍P-MODEL時代の逸話や平沢との楽曲制作の裏側までを振り返ってもらったエピソードを中心にお伝えしたい。○解凍P-MODELの映像を見た冨田さんが「できるじゃん」って――冨田さんのお仕事の話も少しずつ出始めたところで、今回のコンサートでのことぶきさんの役割をあらためて教えていただけますか。プレイヤーとしてのエレクトロニクス奏者というのが1つあります。それらを含んだ同期とかシステムの枠組みを作る役割、それと舞台の演出という役割、その3つですね。――冨田さんから声がかかったのはいつ頃ですか?「イーハトーヴ交響曲」の仕込みの段階。シンク(同期)システムとか"ヒューマン・クロック"で周りを走らせる仕組みをどうやって作るかと試行錯誤していた時ですね。――"ヒューマン・クロック"というと解凍P-MODELで使われていた手法ですよね。よくご存じで! まさにそうなんですけど、でもそれって今になって分かる話で。90年代当時のオーディエンスは誰も気付いてなかった。ただ、それは知らなくて良いことで。例えば劇団四季やディズニーランドが「私たちはこういうシステムでやってます」と説明するわけないじゃないですか。むしろバレない方が良い。でもなぜこのように、舞台裏の話を聞いていただいているかというと営業、要は金の話です。そして、なぜこれが必要かというと、次を作れないから。今思えば、こういうのって2、30年前にはある意味、必要なかったのかもね。それか、僕らがバカすぎて気付いてなかったか(笑)。――冨田さんは、その解凍P-MODELでのことぶきさんのプレイをご存じだったんですか。仕込みの初期段階で「例えばこういうことです」と『BITMAP 1979-1992』(92年)*なんかの映像を見てもらいました。と言うのも、「テンポを30%以上の揺らぎで制御するなんて無理だよね?」って話を振られてね。冨田先生も色んなシステムを作っていて、すごく現場をご存じ…むしろオーソリティー(権威)なくらいですが、「いや僕ら30%以上どころか完全に(演奏を)止めてからBPM180まで、0から加速していくみたいなのをやってましたので、OKです」って返すと「えー!?」と驚かれたんですよね。それで実際に映像を見てもらったら「できるんじゃん」って。*『BITMAP 1979-1992』:解凍P-MODELのツアーを収めたライブVHS。2014年にはDVDとして再発された。○冨田さんとの2つの課題――当時の「NO ROOM」の演奏なんてまさにそれでしたね。一度止めて、一気に加速するという。まさにそう! ああいうのはクラシック界、ハイ・アート*の世界だと、多分雑に見えると思うんだ。でもぶっちゃけ、ハイ・アートの方が中身だけ見れば雑なんだよね。彼らのテンポの揺れってハンパない。そのズレを人数で上塗りして作り上げている、つまり目くらまし戦法のものすごいやり方です。もっと言えばオーケストラって装置は、人数を重ねるために倍音を削ってるわけじゃないですか。弦1本弾けば世界観ができる楽器の豊かな倍音をわざわざ削って、音の豊かさも消したがゆえに人数を重ねることによって、別の音色を作り上げることが可能になった。なので揺らぎはあったほうが、あの世界を出すためには有効で。それを冨田先生はシンセでやっちゃったわけだ。シンセのダメなところとして単音の中に入ってる情報量があまりにも少ないということがよく言われますよね。ただ、それだったらオケの楽器の方が一つ一つで見ればもっと少ない。なぜ皆が「オケ楽器の音は豊かな音響を作れる」という勘違いをしてるかと言えば、(音を)重ねてるからです。それを冨田先生は理解しちゃった。何の性格も持たないものにリメイクしちゃった楽器の音を、あえて人数重ねて別の音響感を作るやり方。それをシンセでやったのが冨田先生なんですよ。*ハイ・アート:ポップ・ミュージックなどの大衆芸術(ロー・アート)に対して、理解するのに一定の教養を必要とする芸術のこと。クラシック音楽や古典的な演劇、絵画など。*倍音:基本となる音の周波数に対して2倍以上の周波数を持つ音。音には正倍数の倍音が含まれている。ギターやベースのハーモニクス奏法などでも身近に知られる。――"ヒューマン・クロック"の仕組みは今回のコンサートでも生かされてるんですね。そうです。やってることは何年も変わってないですね(笑)。――冨田さんには、平沢さんのソロライブ映像も見せられたと伺いました。それは「Orchestral Manoeuvres In The Nurse」*ですか?何で知ってるんですか(笑)。その通りです。冨田先生との仕事にはテーマとなる課題が2つありました。1つは"ヒューマン・クロック"での同期をどうするか、もう1つはオケとコンピュータをどうやって共存させるか。前者は『BITMAP 1979-1992』を、後者を平沢さんソロのものを、それぞれ参考にしながらやってみました。*「Orchestral Manoeuvres In The Nurse」:90年に行われた平沢のソロライブ。電子音を基調としながら、看護師の仮装をした生楽器の演奏チームがバックにつき、ことぶきもキーボーディストとして参加していた。公演タイトルは、70年代から活動しているシンセ・ポップバンド、オーケストラル・マヌヴァーズ・イン・ザ・ダークのもじり。●物を作るために「条件下で何ができるか」を楽しむ○"ピコる精神"としての『スウィッチト・オン・バッハ』――先に『スウィッチト・オン・バッハ』の話が出ましたが90年代当時、平沢さんからの勧めがあって聴かれたという経緯もあるんですよね。そうそう。どうやってP-MODELを解凍させるかって話を2人で散々してた時、"ピコる精神"の音楽を作ろうって平沢さんがおっしゃって。「それは何だ?」と話してたら、リファレンス(参考音源)のような扱いで「『スウィッチト・オン・バッハ』を聴け」って言われたんですよ。当時からCD含めて音楽は買わなくなってたんですけどね。――それは学生の頃からですか?中2までは、底が抜けるくらい散々買いました。でも自分で作るようになってからは他人の音楽は全く聴かなくなった。伊福部昭さんの作曲本に「作曲を志す人間は音楽を聴いちゃダメだ」って書いてあったんです。「中途半端に毒された音を聴いちゃうと作曲ができなくなるから聴くな」と。○"元をとる"ために生まれた「2D OR NOT 2D」――なるほど。それでも『スウィッチト・オン・バッハ』は買われたんですよね。そう、金を払ってわざわざ買った。でも良くなかったです。平沢さんには「何てものを聴かせるんだ」って言ったんですけども。「まぁ自分の意思で買ったんだし」って返されちゃった(笑)。それで、これは(アルバム代金分の)元をとんなきゃいけないって、また曲を作りました。でも、何がしかのことがあって、その元を取るために次何やるかを決めるというのは、今でも全てにおいてそうです。言い方を変えれば「条件下で何ができるか」という作り方です。――それで完成した曲は『P-MODEL』(92年)に入っている楽曲ですか?「2D OR NOT 2D」ですね。あれは、僕が全部オケを作って…歌メロも作ってたんだけども、平沢さんがボーカルブースに入って、全然違う風に歌っちゃってね(笑)。スタジオに入る前の音を作ってる段階では、平沢さんはいなかったですね。僕と当時のエンジニアとマネージャーの3人でトラックを作って、その後、多分僕がジェットコースターに乗りに富士急ハイランドに行ってる間に平沢さんが全然違う歌にしちゃってましたね。まぁそういうのもアリかな(笑)。○具体的な個人に向けないと作り始められない――その偶然を楽しむ感覚は、冨田さんとの仕事にも感じられます。「条件下で何ができるか」ね。ちなみにこれから演出面で、キューブ型のパイプを12本はわせて上に吊るす装置のテストするんだけども、それが内径3600ミリなんです。なぜ3600かって言うと、4000ミリにすると上の蛍光灯にぶつかって割れちゃうから。そんな風に、全部条件下で決めてますね。例えば、曲をためてやりくりしてる人がいますけど、僕は全然そういうのを信用してなくて。少なくとも僕自身は、具体的に誰かに向かって作るというのが無ければ、事を始められない。一応、聞かれたら「皆さんに喜んでもらうために」とか言ってますけど、実際それを成し得るには、当然ながら物ができなきゃいけない訳です。その上で、まず誰のために作るか。それは、端的に言えばディレクターに向けてです。担当ディレクターが一番喜ぶ物を作って、その先に皆の喜ぶ顔があるわけで。――そこをクリアしないことは先にアプローチできないということですね。そうそう。冨田先生みたいな崇高なキャリアがある方であれば、作ったら世界の人を喜ばせることができるでしょう。創作と聴き手がイコールで直結してる。でも僕クラスの人間がそれを言うのはおこがましくて。その前に世界にリーチできる物を作らねばならない。そのためには、具体的な誰か個人に向けて作らないと、というのがあります。ここまで話を聞いてみると、幼少時から現在の活動まで、ことぶきが体験してきたことは、全て一つの線で結ぶことができるのではないかという思いが湧き出てくる。それに、「具体的な個人に向けて作らないと事を始められない」との言葉は、冨田さんとの仕事での姿勢を示唆しているようにも感じられる。それは、冨田さんの作った曲を舞台上で再現することにあった。その再現性自体もまた一つの作品と言えるのではないか。次回紹介する、冨田さんと過ごしてきた時間の中でのエピソードは、そんなことぶきが冨田さんという個人に向けて作ってきたとも言えるだろう音の背景をのぞかせるものだ。■プロフィールことぶき光1964年3月30日生まれ。北海道出身。80年代半ばから、あがた森魚や鈴木慶一らのバックのキーボーディストとなり、プロのアーティストとして音楽活動を開始。87年に平沢進率いるテクノポップバンド・P-MODELに参加。バンドは一旦"凍結"と呼ばれる活動休止期間を迎えるが、その間も89年にソロデビューした平沢の活動をサポートしてきた。"解凍"と称して期間限定で再結成したP-MODELでは"ヒューマン・クロック"と呼ばれる同期システムを構築。ライブでのパフォーマンス面でも自身の横や背後、時には真上にまでシンセサイザーを並べた強烈なプレイスタイルで、"キーボード妖怪"と評された。P-MODELが再び活動休止期間に入り、バンドを脱退。カンボジアなど諸外国でも音楽活動を送っていたが、戸川純率いるヤプーズのライオン・メリィらと共にプノンペン・モデルを結成。現在でも活動を続けている。また02年には、中野テルヲや福間創ら元P-MODELのメンバーも参加したソロアルバム『mosaic via post』をリリース。09年には、自身やかつてのP-MODELのメンバーの名前をもじったキャラクターが登場し大ヒットしたアニメ『けいおん!』も放送され、さらなる注目を浴びる機会も増えていた。12年、冨田さんの「イーハトーヴ交響曲」の初演にエレクトロニクスというパートで参加。"ヒューマン・クロック"を使用したシステムを披露し、オーケストラと初音ミクが共存するステージを成立させる主要メンバーの1人となった。■公演情報冨田勲 追悼特別公演「冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』」日時: 11月11日 開場18:00/開演19:0011月12日開場12:30/開演13:30 開場17:00/18:00 (2公演)会場:東京・Bunkamuraオーチャードホールチケット料金:S席10,000円/A席 8,500円(税込/発売中)出演:渡辺一正/東京フィルハーモニー交響楽団/エイドリアン・シャーウッド/風間無限/ことぶき光/初音ミクほか
2016年10月24日●すごい音を体験しちゃった2016年5月、電子音楽の巨匠・冨田勲さんが、84歳でその生涯の幕を閉じた。冨田さんは生前、1950年代に活動を開始。NHKなどのテレビ番組の音楽を作曲しながら、60年代末にアナログ・シンセサイザーのモーグに出会い衝撃を受ける。74年には、モーグを使って、ドビュッシーの楽曲を再解釈したアルバム『月の光』を発表。クラシカルでありながら時代の先端を鳴らしたサウンドは世間の注目をさらい、国内電子音楽の歴史を大きく塗り替えた。その後も、それまでの音楽を現代的に解釈し直した作品を発表しながら、常に先鋭となるべき音を求め続け、晩年はボーカロイド・初音ミクをソリストに迎えた「イーハトーヴ交響曲」を制作。12年の初演では、日本フィルハーモニー交響楽団とミクの歌声が融合するパフォーマンスを披露して話題を集めた。しかし、オーケストラとボーカロイドの音を有機的にミックスしながら、ライブとして臨機応変に対応するのは容易なことではない。それを可能にした主要メンバーの1人が、現在はプノンペン・モデル、かつては平沢進率いるテクノポップバンド・P-MODELの一員として活動していたことでも知られる電子音楽家・ことぶき光だ。解凍P-MODELのステージで"ヒューマン・クロック"と呼ばれるバンドサウンドと電子音を同期させるシステムも披露してきた彼は、その経験から冨田さんのミクを用いたステージも強力に支えてきた。ことぶきは、11月11、12日に東京・Bunkamuraオーチャードホールで行われる冨田さんの追悼公演「冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』」も全面的にバックアップ。コンサートは、「イーハトーヴ交響曲」の再演に加え、冨田さんが最期まで公開を夢見て制作していた「ドクター・コッペリウス」の初上演、エイドリアン・シャーウッドによる冨田さんの代表作「惑星 The Planet」のリミックスパフォーマンスで構成される。この冨田さんの遺志を受け継いだ公演を前に、ことぶきはどのような思いを持っているのか。それを聞いてみたところ、コンサートの舞台裏だけでなく、"冨田サウンド"との出会い、音楽制作への向き合い方、P-MODEL時代の秘話、冨田さんと共演してきた上での思い出、そしてプライベートでの音楽体験にいたるまで、さまざまなエピソードを饒舌に語ってくれた。これを3回にわたってお伝えする。第1回は、幼少時に大阪万博で受けた大きな衝撃から、シンセサイザーを手にするまで、アーティストデビュー以前の彼の物語を紹介したい。○万博で全部経験しちゃった――ことぶきさんが最初に冨田さんの音楽を聴かれたのはいつ頃でしたか。テレビを介して気が付いてたら聴いてましたね。それこそ大河ドラマとかの劇伴は、20世紀音楽の開花と言えるようなインパクトで。僕のような世代は、日常的にすごいものを聴いてた訳ですよ。60年代、70年代にね。――大阪万博の頃(70年3月~9月に開催)くらいですかね。まさにそう。僕は全部を万博で体験しちゃったんです。幼稚園の卒園式を抜け出して行ったんですけども。――卒園式を!?小学校に上がるタイミングでちょうど大阪万博があったんです。そこで、お祭り広場に行く途中、松平頼暁*さんの作った曲が流れてたのを聴いちゃった。ただ、僕は1週間くらい通ったんですけど、松平さんの音楽はその途中ですぐ中止になって。コンパニオン全員が体調不良になるという当時の事件があったんですね。松平さんは独特な楽理で音を構築していて、それが影響しちゃったんだ。その話を07年か08年に松平さん本人から聞いて、「わー」って思っちゃって。そのようなことが幾つかあって、冨田先生とお話しできた時も、僕が万博で体験しちゃったものの裏側を40、50年後に作家本人から聞けたっていう…これはもう信じがたいことで。万博の後に、半分くらいの作家は皆、死んじゃうわけですから。すごい音を70年に全部、体験しちゃった。*松平頼暁:現代音楽作曲家。50年代後期からさまざまなオーケストラ、ピアノの楽曲を制作している。○小学校以降は"余生"――5、6歳でそこまで大きなショックがあったんですね。僕、小学校以降は全部"余生"だと思ってて。それまでの体験を何十年もたった後に分析してるくらいです。それは大きなポイントで、今、学生に音楽を教えてもいるんですけど、何も作ったことのない人間に音楽を教えても、ほぼ意味がない。例えば、音楽大学の作曲科の生徒に教えるとします。あの世界は積み上げられたメソッドが分厚くあって、対位法とか和声法とかを一からやりながら、楽器の奏法も修得しなきゃいけない。これじゃ10年とかすぐたっちゃう。*対位法・和声法:対位法は一つ一つのパートの独自性を保ちつつ、複数のメロディを重ね合わせる手法。和声法は主となるメロディに対して、どのようなハーモニーを接続するかに重きを置いて音を作っていく手法。――理論的な部分からガチガチで攻めるわけですね。と言うより、何を何カ月でマスターして次に行くって手順が決まってるんです。彼らって、それを修得しなかったら作品は作れないと思ってるんですよ。――え、そうなんですか? フィーリングではダメ?彼らは練習課題として色んなものを作りながら、最終的に自分自身の作品を作るための訓練を10年以上かけてやってる。それに、音大は義務教育の中で教わった内容だけでなく、特殊訓練を受けなきゃ受験もできない。訓練を何年も受け続けてる子どもたち、そして何でも知ってる子どもたち、その学生が何も作れないっていう事実ね。その一方で、特訓もせず、ほとんど何も学んでないままに、自分の持ったポップミュージックのセンスを信じて何かを作ってる"バカ"たちもいる訳です。でも、両者を並べた時にどっちに可能性があるかは明らかですよね。"バカ"の方は自分で音楽を作って、後から分析して次のステップに行くんです。ただ、それができるようになるためには早い段階、吸収力がピークに達している段階で、何らかの音楽的な洗礼を受ける必要が恐らくあって。僕はそれが6歳頃だった。まぁ僕が何か作ったわけじゃなくて、ただ聴いたってだけですけど(笑)。それでも、後はもういいやって感じでしたね。それくらい本当にデカい出来事でした。――とすると、6歳という絶妙なタイミングで冨田さんの音楽にも衝撃を受けられたのでしょうか。ただ、その時には"冨田サウンド"とは気付いてなかったですね。(カールハインツ・)シュトックハウゼンにしても冨田先生にしても、テレビで流れていたので、それが普通だと思ってました。誰の作ったものかって意識し出したのは後からですね。●僕らがやっていけるのは「冨田先生がいたから」○冨田さんの名前は「街の事情で知った」――それはいつ頃でした?その後、図らずも住んでた街の事情でピアノ教室に通わざるを得なくなって。ピアノを習ってる女子は4人いたんだけど、男がいなかったんです。そこで、ピアノの先生が「男子を生徒としてどうしても入れたい」って言うので、僕が行くことになった。生徒が何人以上、男女比何割っていうのがフランチャイズ経営で決められていたらしいんですよ。それをクリアしないと教室がなくなってしまうという。――ノルマですね(笑)。そういう事情で入れられちゃって。そこで先生から冨田勲の名前を聞いた。それも今思えば偶然で、ある種の"おかげ"ですね。その時が小学2、3年かな。○シンセサイザーとの出会い――それが初めてじっくりと楽器に取り組んだ時になるんですよね。最初からシンセサイザーを使ってらっしゃるイメージだったので意外です。シンセサイザーを、その時はまだ知らなかったですね。8歳だから、72年か…その時期だと、『スウィッチト・オン・バッハ』(68年)*はリリースされてると思うんだけども、その当時はシンセサイザーを知らなくて、『NHKニュースおはよう日本』がきっかけでした。「世の中のあらゆるサウンドを再現できるマシンが登場した!」って触れ込みでシンセがテレビに出ちゃった訳ですよ。その頃の僕は、地元ではあり得ないくらいのお年玉をもらう子どもだったんで、「これは大変だ」って、お金をかき集めて買いに行きましたね。*『スウィッチト・オン・バッハ』:後に性転換を経験するウェンディ・カルロス(発表当時はウォルター・カルロス名義)がモーグ・シンセサイザーを駆使してバッハの演奏を再現したアルバムで、日本国内の電子音楽アーティストにも多大な影響を与えた。モーグを全面的に使用した作品では初のミリオンセラーを記録したアルバムでもある。――小学生で?それは多分、中学2年ですね。と言うのも、72年の段階だと、そもそも冨田先生が買ったような1,000万円レベルのシンセしかなかったので。○大前提にあるのは先人への畏敬――当時の冨田さんと言えば、モーグですものね。そうそう(笑)。でもモーグ*は、テレビで映されてなかったです。紹介されるようになったのは、冨田先生が『月の光』(74年)とかをリリースして売れた後、「この音を作った楽器は何なんだ!?」っていう声が出始めて。それから30年たった今、11月のコンサートでいなくなった冨田先生を、復活させるんです。これは、ある種のリミックスですね。冨田勲という存在自体をリミックスしてる。まぁ、そんな冨田先生のモーグの登場を受けて日本のメーカーがコンシューマーレベルの…10、20万円の機材を出し始める。まだ手を出せる範囲での減算方式のシンセの原型が現れたのは70年代後半くらいですね。*モーグ:ロバート・モーグ博士が開発した革命的なアナログ・シンセサイザー。ザ・ビートルズやクラフトワークをはじめとして、さまざまなジャンルのアーティストの作品に使用され、現在でも国内外問わず非常に高い人気を集めている名機。流通しているものは非常に高価。――MS-20とか?おっしゃる通り。僕は後に、エレキギターのアウトプットを3本に分岐して、それぞれをMS-20*に繋げて演奏するようになるんですが、そんなマシンを持って、ある国に行った時は「日本から来たMS-20を同時に操る人間」といった一定の評価を受けています。「なぜか?」と考えると、冨田先生がいたからです。それも完全に"おかげ"で。そんなところから僕は、先人への畏敬というのが、まず前提としてあって。冨田先生がやってくれたから、僕らが外国でそのようにやっていける、大きな事実がある訳です。話を戻すと、NHKの朝の番組では、(実際にはその前からあるけれど)シンセっていうのが「世の中に登場した」って言い方で紹介されていたと記憶しています。「世の中のあらゆるサウンドを再現できる。例えば猫の声」とかね。で、自分で買って、実際に操作してみると、確かに猫の声は出ました。でも、猫の声しか出なかった。そこで「ああ、これがシンセか」と。それで1回は離れちゃいました。*MS-20:VCO、VCF、VCA、EGを2系統搭載していた、コルグのアナログのモノフォニック・シンセサイザー。P-MODELでも田中靖美が使用したように、1978年発売当時からプロアマ問わず多くのアーティストから関心が寄せられた。現在は、コルグから当時のアナログ回路を完全再現した小型版も発売されている。アーティストとしてのデビュー前、6歳の頃の大阪万博での衝撃から音楽に惹かれてきたことぶき光。中学2年生でシンセを初めて購入するまでの期間にも、冨田さんの影はそこかしこに見られた。そんなことぶきは、その後何十年もたってから冨田さんとの共演を果たす。用いられていた同期の仕組みは90年代初頭にP-MODELの一員として、披露していたもの。次回は、そんなP-MODEL時代の平沢とのエピソードなどの舞台裏から冨田さんとの仕事にいたるまでの間を振り返ってもらっている。■プロフィールことぶき光1964年3月30日生まれ。北海道出身。80年代半ばから、あがた森魚や鈴木慶一らのバックのキーボーディストとなり、プロのアーティストとして音楽活動を開始。87年に平沢進率いるテクノポップバンド・P-MODELに参加。バンドは一旦"凍結"と呼ばれる活動休止期間を迎えるが、その間も89年にソロデビューした平沢の活動をサポートしてきた。"解凍"と称して期間限定で再結成したP-MODELでは"ヒューマン・クロック"と呼ばれる同期システムを構築。ライブでのパフォーマンス面でも自身の横や背後、時には真上にまでシンセサイザーを並べた強烈なプレイスタイルで、"キーボード妖怪"と評された。P-MODELが再び活動休止期間に入り、バンドを脱退。カンボジアなど諸外国でも音楽活動を送っていたが、戸川純率いるヤプーズのライオン・メリィらと共にプノンペン・モデルを結成。現在でも活動を続けている。また02年には、中野テルヲや福間創ら元P-MODELのメンバーも参加したソロアルバム『mosaic via post』をリリース。09年には、自身やかつてのP-MODELのメンバーの名前をもじったキャラクターが登場し大ヒットしたアニメ『けいおん!』も放送され、さらなる注目を浴びる機会も増えていた。12年、冨田さんの「イーハトーヴ交響曲」の初演にエレクトロニクスというパートで参加。"ヒューマン・クロック"を使用したシステムを披露し、オーケストラと初音ミクが共存するステージを成立させる主要メンバーの1人となった。■公演情報冨田勲 追悼特別公演「冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』」日時: 11月11日 開場18:00/開演19:0011月12日開場12:30/開演13:30 開場17:00/18:00 (2公演)会場:東京・Bunkamuraオーチャードホールチケット料金:S席10,000円/A席 8,500円(税込/発売中)出演:渡辺一正/東京フィルハーモニー交響楽団/エイドリアン・シャーウッド/風間無限/ことぶき光/初音ミクほか
2016年10月21日活動再始動後初にして、8年ぶり、6枚目となるオリジナル・フルアルバム「Fantôme」を、本日9月28日(水)にリリースした宇多田ヒカル。本作の発売を記念して、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」主題歌の「花束を君に」の360度メイキング映像が公開された。宇多田さんは、1998年12月に国内デビューすると、1stシングルがダブルミリオンを記録。当時若干15歳ながら音楽シーンの“台風の目”となり、続いて翌年春リリースの1stアルバム「First Love」がCDセールスの日本記録を樹立。一躍トップアーティストの仲間入りを果たした。その後も精力的に音楽活動を展開してきたが、2010年“人間活動”を宣言し活動を一時休止。日本から離れ音楽活動と距離を置いてきた。そして2016年4月、日本テレビ「NEWS ZERO」のテーマ曲「真夏の通り雨」と、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」の発表をもって5年半ぶりにファン待望の復帰を果たした。今回、オリジナル・フルアルバム「Fantôme」の発売を記念して、収録楽曲の中から、今週末に最終回を迎えるNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」主題歌の「花束を君に」の360度メイキング映像を公開。この映像は、スマートフォンで観ると、撮影当時の臨場感あふれる映像を堪能できる仕掛けとなっている。また、椎名林檎とのビデオ初共演で話題沸騰中の「二時間だけのバカンス」と、1日限定公開にもかかわらず計140万回以上再生された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズを制作しているスタジオカラーのスタッフが制作の「桜流し」のミュージックビデオが、ファンからの多数のリクエストに応えて期間限定で再配信が決定。9月28日~10月2日(日)まで、GYAO!にてフルで公開される。「Fantôme」は発売中。(text:cinemacafe.net)
2016年09月28日歌手の宇多田ヒカルが、全国の民放ラジオ101局で放送される特別番組『サントリー天然水presents 宇多田ヒカルのファントーム・アワー』に出演することが26日、明らかになった。各局で、10月11日から17日までの期間に、1時間番組として放送される。この番組では、宇多田本人が、8年ぶりのリリースとなるオリジナルアルバム『Fantome』に込めた思いを、楽曲を流しながら紹介。番組内で流れるジングル、BGMまで自ら制作し、自らの言葉で直接語りかける内容となる。また同番組は、インターネットでラジオ番組が聴取できるサービス「radiko」で、過去1週間の番組を後で聴取できる「タイムフリー聴取機能」の実証実験が行われるのに伴って放送されるもの。さらに、番組聴取画面には「シェア」というボタンが設置され、お気に入りの番組・友人が気に入りそうな番組を共有することができる機能も実装し、民放連のラジオ委員会では、この聴衆文化を"シェアラジオ"と命名して普及促進を目指している。そこで、今回の番組はこのブームアップ施策として、"シェアラジオ特別番組"と銘打って放送。宇多田は、InterFMのレギュラー番組『KUMA POWER HOUR with Utada Hikaru』の2年半前に放送した最終回のエンディングで「今後、ラジオが例えば、番組が放送されたあと一定期間ストリーミングでネットで聴けるとか(中略)そういうようなポジティブな変化が今後どんどん進んでいくといいなと思っています。ラジオと現代の生活スタイルとか、他のメディアをこう全部繋げるような変化があるといいな」と希望を語っていたが、この実現に一歩近づくことになる。各局の放送日時は、「シェアラジオ」の特設サイトで公開されている。
2016年09月26日宇多田ヒカルの8年ぶり、6枚目となるオリジナル・フルアルバム「Fantôme」。この度、本アルバムのリリースを記念したラジオ特番「宇多田ヒカルのファントーム・アワー」が全国民放ラジオ101局において10月11日(火)より放送されることが決定した。1998年デビュー曲「Automatic」が全国のラジオ局のパワープレイを数多く獲得し、当時一気に大ブレイクした宇多田さん。また、彼女自身アーティストデビューよりもラジオDJデビューのほうが実は早かったと自負するほどのラジオ好きで、人間活動中も2013年から1年間、セルフプロデュースによるレギュラー番組「KUMA POWER HOUR」を担当するなど、デビュー以来絶えずラジオと親密な関係性を保ってきた。そしてこの度、約2年半ぶりに宇多田さんがラジオにカムバック!現在、アルバム「Fantôme」のリード楽曲「道」が、全国AM、FM、短波 民放ラジオ101局による全国パワープレイとして放送中だが、それに加え、単独アーティスト番組としては初の“全国101局”で、ラジオ特番「宇多田ヒカルのファントーム・アワー」が放送決定。宇多田さん本人も、本番組の制作に対しなみなみならぬ意欲を見せており、選曲や構成はもちろんのこと、タイトルコール、ジングルからBGMまで、すべて本人が制作、プロデュース。また、番組中ではニューアルバム「Fantôme」からの新曲を自らの言葉で紹介。宇多田さんにとっても、自身の番組で1時間全て自身のアルバムを特集するのは初のこと。いったいどんなトークが飛び出すのか?期待が高まる。また本企画は、10月11日より、radiko.jpにおいてラジオを過去1週間聴きなおせる「タイムフリー聴取機能」と、聴いているラジオ番組を手軽に誰かとシェアできる「シェアラジオ」がスタートするのを記念し、ラジオの新時代の扉を開けるにふさわしい特別な番組を作りたいと計画していた日本民間放送連盟ラジオ委員会より、宇多田さんへ白羽の矢が立ち、実現したという。シェアラジオ特別番組(民放ラジオ特別番組)「サントリー天然水 presents 宇多田ヒカルのファントーム・アワー」は、10月11日(火)12時から10月17日(月)まで民放ラジオ101局にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年09月26日今年およそ6年ぶりにアーティスト活動を本格的に再開した宇多田ヒカルが、9月22日(木・祝)に放送されるNHKの音楽番組「SONGSスペシャル」に出演。朝ドラ「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」をはじめとする最新楽曲を初披露する。1998年12月に国内デビューすると、1stシングルがダブルミリオンを記録。当時若干15歳ながら音楽シーンの“台風の目”となり、続いて翌年春リリースの1stアルバム「First Love」がCDセールスの日本記録を樹立。一躍トップアーティストの仲間入りを果たした宇多田さん。その後も精力的に音楽活動を展開。2007年には「Flavor Of Life」がダウンロード世界記録を樹立するなど数多くの記録を打ち立ててきたが、2010年“人間活動”を宣言し活動を一時休止。日本から離れ音楽活動と距離を置いてきた。そんな宇多田さんが今年に入りアーティスト活動を本格的に再開、4月にNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」を発表、9月28日(水)には約8年半ぶりとなる新作オリジナルアルバムのリリースも予定されている。今回の「SONGSスペシャル」では再び音楽シーンに帰ってきた宇多田さんが最新アルバムから収録曲3曲を初披露。10月1日(土)に最終回を迎える「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」もテレビ初披露する。糸井重里との初対談では活動休止に至った経緯から、活動休止によって“初めて手にした”という「日常」と再びアーティスト活動を開始した現在の創作活動について語るほか、3年前に亡くなった母親、藤圭子への強い思いと、去年生まれた第一子の存在が影響を与えたという「いままでになく率直で、いままでになく肉体的になった」新作のコンセプトまでをたっぷりと語る。番組後半では宇多田さんの歴代の代表曲を当時の映像を交えながらふり返り、自らの歌詞や歌声、創作の変遷を辿るトークコーナーや井上陽水による「宇多田ヒカルの魅力を語る」コメントVTRもオンエア。なお番組のナレーションを「とと姉ちゃん」で主演を務める高畑充希が担当。こちらもお聞き逃しなく。青春時代に音楽シーンのトップを走り続けた宇多田さんが、6年の人間活動によって手にしたものとは何なのか?いまの宇多田ヒカルにしか歌えない歌と語れないことが凝縮された放送になっている。「SONGSスペシャル」は9月22日(木・祝)22時~NHK総合にて放送。(笠緒)
2016年09月22日椎名林檎、KOHH、小袋成彬らが参加するなど、話題沸騰の宇多田ヒカルのニューアルバム「Fantôme」。この度、本アルバムにも収録され、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のテーマソングでもある「桜流し」のミュージックビデオを、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズを制作しているスタジオカラーのスタッフが制作。本日9月19日(月)に限りフルバージョンが公開された。2010年末に音楽活動を休止し、5年半ぶりに今年4月より復帰した宇多田さん。高畑充希がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」や、日本テレビ「NEWS ZERO」テーマ曲「真夏の通り雨」など、復帰後も話題の楽曲を提供し、9月28日(水)より8年ぶり6枚目となるオリジナル・フルアルバムをリリース。さらに、本日9月19日(月)には「30周年記念特別番組 MUSIC STATION ウルトラFES 2016」にてアーティスト活動再始動後TV初出演が決定。TV出演は約5年半ぶり、Mステには約8年ぶりの登場に期待が高まる。この度、「MUSIC STATIONウルトラFES2016」にてパフォーマンス初披露する予定の「桜流し」のミュージックビデオを、新たに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のスタジオカラーが制作。同スタジオが宇多田さんのビデオを手掛けるのは、2014年12月にリリースのソングカバーアルバム「宇多田ヒカルのうた」のプロモーション用に制作された「Beautiful World」以来のこと。スタジオカラーの映像ディレクター・吉崎響監督は本ビデオの制作にあたり「じっくり聴いてもらいたい素晴らしい楽曲なので、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の世界観とあわせて楽しんでいただきたいです」とコメント。なお、本ミュージックビデオは11月23日(水・祝)よりラフォーレミュージアム原宿にて開催される「株式会社カラー10周年記念展」でも公開される予定。アーティスト活動再始動後初歌唱「桜流し」パフォーマンス初披露する「30周年記念特別番組 MUSIC STATION ウルトラFES 2016」は9月19日(月・祝)12時~テレビ朝日にて放送。「Fantôme」は9月28日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)
2016年09月19日2010年末に音楽活動を休止し、5年半ぶりに今年4月より復帰したアーティスト・宇多田ヒカル。9月16日(金)より、ファン待望となる8年ぶりのオリジナル・フルアルバム「Fantôme」から、椎名林檎が参加した楽曲「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」のMVが公開。併せてレコチョクにて先行配信が開始された。高畑充希がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌となった「花束を君に」や、日本テレビ「NEWS ZERO」テーマ曲「真夏の通り雨」など、復帰後も話題の楽曲を提供する宇多田さん。9月19日(月・祝)には、10時間で放送される「30周年記念特別番組 MUSIC STATION ウルトラFES 2016」への出演も決定しており、何を語るのか注目が集まっている。この度、8年ぶり、6枚目となるオリジナル・フルアルバム「Fantôme」にて、映画や舞台の音楽制作、NHK「カーネーション」ほかTVドラマの主題歌を手掛けるなど多角的に活躍するアーティスト・椎名さんと宇多田さんが初共演。楽曲タイトルは「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」。「GYAO!」にて先行公開されたMVでは、何光年先までの宇宙旅行が一般的になり、一時は繁栄した太陽系観光もいまでは見る影もない、そんな時代設定を背景に、宇宙にランデブーする2人が描かれる。監督は椎名さんのMVやCMを数多く手掛ける児玉裕一が担当した。宇多田さんは「林檎ちゃんとはかれこれ長い付き合いになります!ずっと何か一緒にやろうと言いつつ、私が人とコラボするっていう体勢じゃなかったんですね、きっと。でも今回は、『あ、素敵かも』と思って正式にオファーしてもらいました」と経緯を明かし「この曲では日常と非日常の危うい関係を表現したかったんです。母であり妻でもある2人なら説得力増すし面白いかなと思って」「子どもができるまで『日常』というものがなかったので、日常を手に入れた分、非日常的なスリルを求める気持ちもわかるようになったんだと思います」と楽曲への想いを語った。一方の椎名さんは、宇多田さんの復帰について言及し、「私がそれを切望していたのを、ご存じな方もいらっしゃるだろうか。最愛のお母様を亡くした彼女へあれこれせがむことはできなかったけれど、パートナーを得、遂には母となった彼女になら、ずっと我慢してきた思いを正直にぶつけてもいいような気がしたのである。だって東京の巷には、やっぱり彼女の声がよく似合う」と胸の内を告白。そして「生まれてこのかた彼女はずっと、浮遊していたのかも知れない。そしていま初めて東京へ着地してくれたのかも知れない。なんちゃって勝手に感じ入る私をどうか赦して欲しい」と、独特の言葉で喜びを表した。ほかにも本アルバムでは、生い立ちや現況をありのままに綴る歌詞表現と、ジャンルにとらわれない音楽スタイルで国内外から絶大な支持を集めるKOHHが「忘却 featuring KOHH」に参加。Capesonや水曜日のカンパネラなどの楽曲制作を手掛けた歌手・プロデューサーのが「ともだち with 小袋成彬」に参加している。「Fantôme」は9月28日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)
2016年09月16日歌手の宇多田ヒカルが、19日(12:00~21:48)に10時間にわたって放送されるテレビ朝日系大型音楽特番『30周年記念特別番組 MUSIC STATION ウルトラFES 2016』に出演することが9日、発表された。活動再開後初のテレビ出演で、『Mステ』には8年ぶりの出演となる。ほかにも、福山雅治が昨年の『ウルトラFES』以来となる1年ぶりの出演。Mステ初出演の尾崎裕哉が、父・尾崎豊の名曲「I LOVE YOU」を披露するほか、浜崎あゆみの出演も発表された。さらに、ミッキーマウスとディズニーの仲間たちが初登場し、「ディズニースペシャルメドレー」を披露。東京ディズニーシーの人気ショー「ビッグバンドビート」とJUJU・山崎育三郎がコラボレーションも展開される。コラボ企画は他にも、CGキャラクター「ダンシングタモリ」と三代目J Soul Brothersによるパフォーマンスも実施。タモリ・miwa・弘中綾香アナがアニメになってドラえもんと共演し、AR(拡張現実)となったクレヨンしんちゃんと、きゃりーぱみゅぱみゅの共演も予定されている。この番組は昨年、『Mステ』として初の10時間放送を実施し、プライム帯で18.3%の視聴率(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を獲得。今回のテーマは「日本に影響を与えた曲」で、東京・六本木からの多元中継によるライブや、アーカイブ映像を活用した「日本に影響を与えた曲ベスト100」も発表される。○『MUSIC STATION ウルトラFES 2016』出演アーティスト(9月9日現在)AI、aiko、嵐、E-girls、YEN TOWN BAND、いきものがかり、宇多田ヒカル、ウルフルズ、HKT48、AKB48、A.B.C-Z、SKE48、NMB48、尾崎裕哉、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、木村カエラ、きゃりーぱみゅぱみゅ 、桐谷健太、Kiroro、KinKi Kids、ゴールデンボンバー、Cocco、THE YELLOW MONKEY、三代目 J Soul Brothers、GENERATIONS、ジャニーズWEST、JUJU、スキマスイッチ、SEKAI NO OWARI、Sexy Zone、TOKIO、西野カナ、NEWS、乃木坂46、秦基博、back number、PUFFY、Perfume、浜崎あゆみ、BEGIN、平井堅、V6、福山雅治、Hey! Say! JUMP、星野源、ポルノグラフィティ、My Little Lover、槇原敬之、松本孝弘、観月ありさ、miwa、モーニング娘。’16、ももいろクローバーZ、森高千里、森山直太朗、森山良子、矢野顕子、山崎育三郎※五十音順写真提供:テレビ朝日
2016年09月09日毎週金曜日フジテレビにて放送中の音楽番組「Love music」。この度、9月30日(金)の回にて、約8年半ぶりとなるニューアルバムを控えた宇多田ヒカルが登場し、「Love music 特別編 宇多田ヒカル ~ライナーノーツ~」としてスペシャル版が放送されることが決定した。日本を代表するアーティストたちが登場するほか、音楽好きのゲストが独自の音楽談議を繰り広げ音楽の魅力に深く迫る音楽番組「Love music」。そして、今回放送される「ライナーノーツ」は、毎回1組のアーティストを特集し、音楽や人に迫る音楽ドキュメンタリー・シリーズ。彼らのファンを公言するタレントや盟友であるクリエイターたちが、ビデオレター形式でその楽曲や人柄を語り、アーティスト自身もそのインタビュー映像を見ながら話に答えていくという二重構造で、アーティストの本質に迫っていく。これまで、第1弾に「サカナクション」、第2弾には「東京スカパラダイスオーケストラ」を迎えたが、第3弾となる今回は、日本を代表するヒットメーカーであり、希代の歌姫である宇多田さんを迎えその神髄に迫る。連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」の本人出演によるミュージックビデオが先日公開され話題となるなど、ニューアルバム「Fantome」の発売を控え、ますます注目を集める宇多田さん。彼女はいま、何を思い、何を感じ、なぜ音楽を奏でるのか? その魅力や本質に迫るべく、「宇多田ヒカル」を愛してやまない4人が今回集結。その4人とは、女優の長澤まさみを始め、シンガーソングライター・ハナレグミ、「水曜日のカンパネラ」のボーカル・コムアイ、ラジオDJのクリス・ペプラー。彼らがそれぞれ「好きな曲」「楽曲の魅力」「詞の魅力」「宇多田さんとの思い出」などを語り、彼女に聞いてみたいことを最後に質問。そして、そのVTRを見た宇多田さん自らが彼らにひとつひとつ答える形で、曲作りの過程やレコーディング秘話、クリエイターとしてのこだわり、自らの人生、その過去と現在、そして未来について言葉を紡いでいく。また、“人生に起きる出来事で1位、2位になるような重大な出来事をこの数年に続けて経験した”という宇多田さんが、子育てをしながら作り上げたニューアルバム「Fantome」の制作の裏側、そして発売を控えた現在の心境についても語っていく。「Love music 特別編 宇多田ヒカル ~ライナーノーツ~」は9月30日(金)23時30分~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2016年09月05日歌手の宇多田ヒカルが、30日に放送されるフジテレビ系音楽番組『Love music』(毎週金曜23:30~23:58)の特別編に出演することが5日、明らかになった。今回、約8年半ぶりとなるアルバム発売を控える宇多田は『Love music 特別編 宇多田ヒカル ~ライナーノーツ~』に出演。「ライナーノーツ」は、毎回1組のアーティストを特集するドキュメンタリーシリーズで、ファンを公言するタレントやクリエイターたちがビデオレターで楽曲や人柄を語り、アーティスト自身もその映像を見ながら答えていくという構成だ。サカナクション、東京スカパラダイスオーケストラに続き、宇多田が第3弾となる。この日の放送では、宇多田を愛してやまない女優・長澤まさみ、シンガーソングライター・ハナレグミ、水曜日のカンパネラのボーカル・コムアイ、ラジオDJのクリス・ペプラーという4人が登場。それぞれが「好きな曲」「楽曲の魅力」「詞の魅力」「宇多田との思い出」などを語り、最後に彼女に聞いてみたいことを質問する。これを受け、宇多田は、曲作りの過程やレコーディング秘話、クリエイターとしてのこだわり、自らの人生、過去と現在、そして未来についてを語り、子育てをしながら制作したニューアルバム「Fantome」制作の裏側や、発売を控えた現在の心境についても明かす。
2016年09月05日宇多田ヒカルが新アルバム「Fantôme(ファントーム)」を発表。2016年9月28日(月)に発売される。ニューアルバム「Fantôme(ファントーム)」は、約8年半ぶりとなるオリジナルアルバム。収録は11曲で、すでに発表されている「花束を君に」「真夏の通り雨」「桜流し」の3曲を除く8曲はすべて新規書き下ろし。どのような曲かは公開されていなかった。だが、9月16日(金)、収録楽曲にアーティストが参加していること、そしてその楽曲の全貌が発表された。なんと、「二時間だけのバカンス」には椎名林檎が、「忘却」にはKOHH、そして「ともだち」に小袋成彬がそれぞれ参加していることが判明。それぞれコメントが発表されているので、原文をカットせずに記す。椎名林檎は宇多田ヒカルの復帰に関して次のようにコメント。「私がそれを切望していたのを、ご存じな方もいらっしゃるだろうか。最愛のお母様を亡くした彼女へあれこれせがむことはできなかったけれど、パートナーを得、遂には母となった彼女になら、ずっと我慢してきた思いを正直にぶつけてもいいような気がしたのである。だって東京の巷には、やっぱり彼女の声がよく似合う。それから、大人になった今の彼女が紡ぐ和声や旋律の、日本的なことと言ったら!もちろん我々ユーザーは皆、合点承知していたはずだ。ただここへきて、より一層深まっていやしないだろうか。生まれてこのかた彼女はずっと、浮遊していたのかも知れない。そして今初めて東京へ着地してくれたのかも知れない。なんちゃって勝手に感じ入る私をどうか赦して欲しい。」。また、KOHHは「ノーコメントでお願いします。とりあえず曲聞いてみて下さい。」とコメントし、小袋成彬は「素晴らしい機会をいただけたことを、関わった全ての皆様に感謝いたします。アルバム全曲を通して聴いたあと、本当に幻のなかに放り込まれたような茫然自失の状態になりました。彼女と歌ったことよりも、人が実直にこれまでの人生と向き合い、苦しみながら紡いだ言葉を記した作品の一助となれたことを何より誇らしく思います。」と残している。なお、アルバム「Fantôme」のジャケット写真および新しいアーティスト写真のカメラマンはジュリアン・ミニョー(JULIEN MIGNOT)が務めている。フランス在住のカメラマンで、独特な雰囲気の写真が高い評価を受け、世界のセレブリティを撮影している。宇多田ヒカルもその作品を気に入り、今回のオファーに至ったという。【概要】宇多田ヒカル ニューアルバム「ファントーム(Fantôme)」発売日:2016年9月28日(水)発売品番:TYCT-60101価格:3,000円+税【収録曲】01. 道02. 俺の彼女03. 花束を君に(NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」主題歌)04. 二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎(レコチョクTVCM)05. 人魚06. ともだち with 小袋成彬07. 真夏の通り雨 (日本テレビ「NEWS ZERO」テーマ曲)08. 荒野の狼09. 忘却 featuring KOHH10. 人生最高の日11. 桜流し (「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」テーマソング)
2016年07月11日約5年半ぶりに音楽活動を再始動させる宇多田ヒカル。その新曲となるNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」、日本テレビ「NEWS ZERO」のテーマ曲「真夏の通り雨」の2曲が、本日4月4日(月)にそれぞれ初オンエア、15日(金)から音楽配信されることになった。先の“月9”ドラマやCMでも話題の高畑充希がヒロインを務め、第1話では西島秀俊の丸メガネ&スーツ&敬語の“とと”(父)ぶりが早速注目を集めている「とと姉ちゃん」。そのオープニングを毎朝飾ることになるのが、いっそう表現力を増した伸びやかな歌声の宇多田さんの「花束を君に」。これまで、宇多田さんは「みんなのうた」に「ぼくはくま」を提供したことがあるが、NHKドラマの主題歌を担当するのは今回が初めて。また、夜には日本テレビ系「NEW ZERO」のエンディングにて、同番組テーマ曲「真夏の通り雨」が初オンエアされる。ピアノと歌だけで静かに幕を開けるこの曲は、丁寧に紡がれた歌詞が、新たな宇多田さんの世界へと誘うかのよう。「デモを聴いたとき、鳥肌が立ちました」と語る「NEWS ZERO」の佐藤圭一チーフプロデューサーは、「以前と変わらない伸びやかな声と、また深みを増した宇多田さんの言葉の一つ一つ。『NEWS ZERO』が伝えるのは素敵な話ばかりではなく、誰か大切な人を失ってしまう事件や事故も毎日のように起きます。それでも明日を前向きに生きていく、少しでも良い社会を作っていく。宇多田さんの曲を聴きながらZEROを見終える人が、そんな気持ちで1日を終えてくれたら、と思っています」と期待を寄せる。どちらも今年レコーディングが行われた楽曲で、ミックスエンジニアには、昨年度グラミー賞4部門、今年度アカデミー賞「歌曲賞」を受賞したサム・スミスを手掛けたことで知られるスティーブン・フィッツモーリスを迎えて初タッグ。まさに“完全復帰”と呼ぶに相応しい2曲に仕上がっている。さらに、宇多田さんのオフィシャルサイト「HIKKI’S WEB SITE」が更新、新しいアーティスト写真も公開された。今回のアーティスト写真を撮影したのは、石川竜一氏。沖縄県生まれで、第40回木村伊兵衛写真賞など数々の賞を受賞するなど、いま最も注目されている新進気鋭の写真家のひとり。その石川氏が2月に撮り下ろした宇多田さんの最新写真は、石川氏のインタビューとともに本日4月4日発売の「ぴあMUSIC COMPLEX」でも特集されている。「花束を君に」「真夏の通り雨」は4月15日(金)よりiTunes、レコチョク、Moraなど主要配信サイトにて配信開始。連続テレビ小説「とと姉ちゃん」は8時~NHK総合ほかにて放送中。「NEW ZERO」は毎週月~木曜23時~、毎週金曜23時30分~日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年04月04日今年デビュー15周年を迎える宇多田ヒカル。これを記念したソングカバーアルバム「宇多田ヒカルのうた-13組の音楽家による13の解釈について-」が宇多田さんのデビュー日でもある12月9日(火)に発売される。本アルバムは井上陽水や椎名林檎など、自らがソングライターとして活躍している13組のアーティストが自由に宇多田ヒカルの楽曲を表現するというもの。今回、アルバム発売にあたり、プロモーション企画として様々な分野のクリエイターが宇多田さんについて、もしくは彼女の楽曲をテーマに独自に表現した作品を発表してきたが、この度、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』制作チームがシリーズ3作分の映像と新作カットを特別に再編集した「Beautiful World」の映像が公式サイトにて公開された。これまで、熊本県キャラクター「くまモン」キャラクターデザインを手がけた水野学や、安室奈美恵、「AKB48」、剛力彩芽などアーティストの振り付けを担当している振付師・WARNER、「ファイナル・ファンタジー」や「キングダム・ハーツ」のゲームデザインなどを務める野村哲也(スクウェア・エニックス)など気鋭クリエイターが参加してきたが、今回大トリとして公開されたのが、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の監督を務める庵野秀明が代表取締役を務める映像企画製作会社・株式会社カラーが手がけた作品。本映像の監督を務めた鶴巻和哉は、「映画のエンドクレジットはただのスタッフリストではありません。物語や演出、登場するキャラクターたち同様に、それによって映画全体が一つ上のレベルへと押し上げられる…そんな存在であるべきと思ってきました。私たちの映画を最後まで観ていただければ、その意味は分かっていただけるのではないでしょうか?『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズが宇多田ヒカルさんの楽曲とともにあることに感謝します」とコメント。また、本アルバムに収録されている井上陽水「SAKURAドロップス」、椎名林檎「Letters」、AI「FINAL DISTANCE」、KIRINJI「Keep Tryin’」4曲の配信とiTunesストアでアルバム・プレオーダーを開始中とのこと。「宇多田ヒカルのうた-13組の音楽家による13の解釈について-」は12月9日(火)より全国にて発売。<収録楽曲>1. 井上陽水 「SAKURAドロップス」2. 椎名林檎「Letters」3. 岡村靖幸「Automatic」4. 浜崎あゆみ「Movin’ on without you」5. ハナレグミ「Flavor Of Life」6. AI「FINAL DISTANCE」7. 吉井和哉「Be My Last」8. LOVE PSYCHEDELICO 「光」9. 加藤ミリヤ「For You」10. 大橋トリオ「Stay Gold」11. tofubeats with BONNIE PINK「time will tell」12. KIRINJI「Keep Tryin’」13. Jimmy Jam & Terry Lewis feat. Peabo Bryson「Sanctuary」(text:cinemacafe.net)
2014年12月03日タワーレコードは4日、同社の意見広告シリーズ「NO MUSIC, NO LIFE?」として、冨田勲、Lamp、MAN WITH A MISSION、憂歌兄弟の4組がそれぞれ登場する最新ポスターを発表した。Lamp、MAN WITH A MISSIONのポスターは同日より、冨田勲、憂歌兄弟のポスターは2月15日より、タワーレコード全店およびTOWERmini店頭にて順次掲出される。今回発表されたのは、宮沢賢治の世界を音で描く『イーハトーヴ交響曲』に初音ミクを起用したことでも話題になった作曲家/シンセサイザー奏者の冨田勲氏をはじめ、気鋭の3人組バンド「Lamp」、全米デビューも決定したロックバンド「MAN WITH A MISSION」、伝説のブルースバンド「憂歌団」の木村充揮と内田勘太郎による音楽ユニット「憂歌兄弟」の4組がそれぞれ登場するポスター。いずれも店頭にて掲出されるほか、各アーティストが3月に発売する最新作を同店にて購入すると、抽選でそのアーティストのポスターが当たる応募ハガキがもらえるとのこと。なお、タワーレコード・オンライン内の「『NO MUSIC, NO LIFE?』ポスターギャラリー」では、今回のメイキングレポートやインタビュー&メイキングムービーも順次公開される予定(MAN WITH A MISSIONは除く)。さらに、Lampのポスター出演を記念したコラボTシャツ「151 Lamp NO MUSIC, NO LIFE. T-shirt」もタワーレコード・オンラインにて発売される。全5サイズ展開で価格は3,150円。発売日は3月31日(2月25日より予約開始)。
2014年02月04日クライヴ・オーウェンが、宇多田ヒカルの元夫である紀里谷和明監督の最新作『The Last Knights』(原題)でモーガン・フリーマンと共演することが決まった。『キング・アーサー』、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』などでも騎士役を演じてきたクライヴだが、マイケル・コニーヴェスが脚本を執筆する本作でもナイトの役柄を演じることになるという。『GOEMON』などの日本映画界で映像美を追求してきた紀里谷監督がメガホンを取る本作は、腐敗した皇帝とその一味を捕らえて殺された師の敵討ちをする騎士団の物語で、製作が難航しているキアヌ・リーブス主演のハリウッド版忠臣蔵『47RONIN』と同様のストーリーラインになると見られている。ルカ・プロダクション・インターナショナル社が製作を担当する同作は、今月からチェコ共和国でクランクイン予定。クライヴは今後も『Blood Ties』(原題)などの新作が控えており、一方のモーガンは現在、マイケル・ダグラス、ケビン・クライン、ロバート・デ・ニーロらと共演するコメディー作品『Last Vegas』(原題)を撮影中だ。■関連作品:GOEMON 2009年5月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009「GOEMON」パートナーズ
2012年11月05日世界的に活躍する作曲家・冨田勲の新制作「イーハトーヴ」交響曲・世界初演公演の制作発表が8月27日に都内で開催。ヴァーチャルシンガー、初音ミクの出演が発表された。冨田勲新制作交響曲「イーハトーヴ」世界初演の公演情報冨田勲は、シンセサイザーの可能性にいち早く着目するなど、独創的な音楽技法を追求し続け、特に電子音楽の分野で世界的評価を得てきた。1974年よりビルボード・クラシカルアルバムチャート連続第1位(『月の光』、『展覧会の絵』、『惑星』)を獲得。日本人として初めてグラミー賞4部門にノミネートされるなど、音楽シーンの最先端を歩んできた。今年80歳を迎えた世界的巨匠が新制作する「イーハトーヴ」は、構想に10余年をかけた大作。『注文の多い料理店』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『雨にも負けず』など、宮沢賢治の作品を題材にして、人間や自然を超越した宇宙的な力を音楽で描くという壮大なものだ。今回の制作発表でのビッグニュースは、何といってもヴァーチャルシンガー、初音ミクの起用だろう。作曲者自身の熱烈オファーにより実現したという驚きのコラボ。PC用の音声合成ソフトの一種である初音ミクが、冨田勲の交響曲の中でどのように登場するのか。記者会見では『注文の多い料理店』を題材にした楽曲「猫のレストラン」を例にあげて、構想の一端が明かされた。「料理店(山猫軒)の中に人は出てこない。声だけはどこかから聞こえてくるけれど、ボーイの案内もない。色々な部屋に通されて、結局は自分たちが食われるということ分かる。逃げ出そうとしたけれど逃げられない。そこで、突然サーカスみたいな音楽とともに初音ミクが出てきて『わたしは初音ミク、かりそめのボディ』と歌うんです。ミクロの世界、パソコンの中にしかいられないミクが、もうあなた方も出られないんですよ、と暗示する訳です」他にも『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』などの楽曲の重要なポイントで登場するという。「異次元からきた、何者か分からないもの、宮沢賢治の世界観を表現するには初音ミクしかないんです」と、起用の理由を冨田勲は熱く語った。これまでの初音ミクのコンサートといえば、事前にCGで作成したミクのパフォーマンス動画に合わせて、バンドやコーラスが演奏するというスタイル。今回は逆に、大友直人の指揮、日本フィルハーモニー交響楽団と合唱団の総勢300名の演奏に合わせて、初音ミクがライブで歌い、踊るという新しい試みになる。「技術的なハードルが高いですが、目処は立ってきました。電子音楽の歴史に残る冨田先生と初音ミクのコラボは、非常に野心的な試みです」と、初音ミクを手がけるクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之も意気込みを語る。冨田勲新制作交響曲「イーハトーヴ」世界初演は、11月23日(金・祝)に東京オペラシティ コンサートホール(東京都)で開催。チケットは発売中。
2012年08月29日日本が世界に誇る作曲家・編曲者・シンセイサイザー奏者の冨田勲による新制作交響曲「イーハトーヴ」が、11月に世界初演されることが決定した。冨田勲新制作交響曲「イーハトーブ」世界初演の公演情報1950年代より、数々のテレビ番組、コマーシャルや映画、手塚治虫のアニメーション作品などで音楽を担当し、多くの名曲を生み出してきた冨田勲。また、日本の電子音楽の草分け的存在としても活躍。シンセサイザーを駆使した「管弦楽曲の電子音による再創造」という独自の芸術手法は、世界各国で高い評価を得、アルバム『月の光』(1975年)、『展覧会の絵』(1976年)、『惑星』(1977年)は全米ビルボードクラシカルアルバムチャート第1位を獲得。日本人で初めてグラミー賞にノミネートされ、多くのアーティストに影響を与えてきた。40年以上にわたり新たな音楽を開拓し続け、80歳の節目を迎えた冨田勲が、新たに世界に向けて発信する新曲は、宮沢賢治による造語「イーハトーヴ」(※)をタイトルにした交響曲だ。宮沢賢治の精神、東北の大自然、そして冨田勲の音楽が、フルオーケストラと大合唱が織り成す演奏で壮大に描かれる。冨田勲新制作交響曲「イーハトーヴ」世界初演は、11月23日(金・祝)に東京オペラシティ コンサートホール(東京都)で開催。指揮は大友直人、演奏は日本フィルハーモニー交響楽団が担当する。チケットの一般発売は6月23日(土)10時より。また一般発売に先駆け、6月16日(土)10時よりチケットぴあで最速先行が受付開始となる。※イーハトーヴ…宮沢賢治の造語。宮沢賢治の心象世界中にある理想郷を指す言葉で、故郷の岩手県をモチーフにしたと言われている。
2012年06月15日東日本旅客鉄道(JR東日本)は15日、取締役会にて代表取締役の異動などを決議したことを発表した。代表取締役社長には冨田哲郎氏が就任し、現社長の清野智氏は取締役会長、現会長の大塚陸毅氏は相談役となる。冨田氏は1951(昭和26)年10月10日生まれ(60歳)。2000年6月に取締役総合企画本部経営管理部長に就任した後、常務取締役総合企画本部副本部長などを経て、2008年6月より代表取締役副社長に。新役職は代表取締役社長 総合企画本部長で、就任予定日は2012年4月1日となっている。今回の役員人事について、同社は、「国鉄改革・会社発足から丸25年が経過し、新たな四半世紀を迎えることとなります。この節目にあたり、体制の若返りを図ることとしました」と発表している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月15日来年2月公開の映画『あしたのジョー』の主題歌が、宇多田ヒカルの新曲「Show Me Love(Not A Dream)」に決定!曽利文彦監督のコメント、新アルバム発売に際して宇多田さんが本楽曲について語ったインタビューの内容も到着した。伝説的ボクシング漫画の実写化作品として製作決定当初から話題を呼んでおり、山下智久(NEWS)が矢吹丈を、伊勢谷友介が力石徹を演じることも大きな注目を集めている本作。新しく構築された新世紀の『あしたのジョー』にふさわしく、日本を代表するトップアーティストが主題歌を担当することに。1970年に放送が開始されたアニメ版では、オープニングテーマの作詞を寺山修司が手がけ、名曲としていまなお多くの人の心に残っているが、アニメ版とはまた違った新たな風を作品に送り込んでくれそうだ。曽利監督は今回の決定について「男たちの燃え上がる激闘にエールを送る、最高のアーティスト登場に心が震えます。この映画が目指すリアルにまたひとつ大きなリアルが加わりました。映画『あしたのジョー』は、この素晴らしい主題歌をいただくにふさわしいパワフルな映画に仕上がっていることをみなさんにお約束いたします」と興奮気味に喜びを語ってくれた。今回の決定の経緯について、伊與田英徳プロデューサーは「この大きなプロジェクトをスタートするに当たり、主演の山下智久さん、そして伊勢谷友介さん。2人の頑張りがもちろん第一ではあるが、最後のひと押し、この作品の世界観を新しく構築するのに欠かせないもの、それこそ、アニメ版の『あしたのジョー』のテーマソングのように、21世紀版、山下版の『あしたのジョー』のテーマソングを決めることだと常々思ってきました。今回、山下さん、伊勢谷さんが挑戦し、ジョーや力石が世界に向かって夢を追いかけたように、この映画が広く観客のみなさんに伝わるために、主題歌には強い個性と世界に通ずる圧倒的な独自の世界観を紡いできた宇多田ヒカルさんしかいないとお願いしました」と説明。こちらの楽曲は11月24日(水)にリリースされる宇多田さんのニューアルバム「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2」に収録されているが、楽曲の持つストレートかつ強い世界観に映画関係者が共感したという。宇多田さんはアルバムのオフィシャルインタビューで、次のように語っている。「『Show Me Love(Not A Dream)』は、まぁ、直訳すると、『夢じゃなくて、愛を見せてよ』って感じね。で、夢を見せてくれるものっていっぱいあると思うの。人間関係でもお互いになんか幻想抱き合って終わることってこともあるし、エンターテインメントとか、ショービジネスの世界でも結局夢を見せてくれるものに人ってすごい惹かれるじゃん?スターとか、宝くじとか、セレブとかそういうもの?でも、実際にそれらは、ホントに実を結ばないことで、無責任なことであって、ホントの愛を見せてくれる人っていうのは、むしろ『おい、夢から覚めろ、ペチペチペチ、おいっ!』っていう感じのことから始まるじゃない?で、『ホントの愛を見せるとか、そっちのほうが欲しいな、夢はもういい』って気持ちで“Not A Dream”をタイトルにも入れたのね」。“夢”ではなく“愛”を!と呼びかけるこちらの楽曲が男たちの激しい戦いをどのように彩るのか?年内での活動休止を発表している宇多田さんだが、年明け後も彼女の歌声を耳にする機会が増えそうだ。「Show Me Love(Not A Dream)」はレコチョクにて着うた、着うたフル、RBTの先行配信が本日よりスタート。アルバム「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2」は11月24日(水)発売開始。映画『あしたのジョー』は2011年2月11日(金・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:あしたのジョー 2011年2月11日より全国東宝系にて公開© 2011 映画「あしたのジョー」製作委員会
2010年11月17日