「南野さんがついに離婚します。周囲にも、その意思を漏らしているそうです」(知人)3月3日、8回目の結婚記念日を迎えた南野陽子(51)。その直前、2月28日発売の『週刊文春』で夫・A氏(47)の金銭トラブルが報じられた。記事によるとA氏が事務長を務める東京・銀座のクリニックで、1億8千万円の使途不明金が発覚。お金の管理はA氏が任されていたが、開業から3カ月で支払い督促の通知が次々と届くように。クリニック側はA氏を業務上横領で刑事告訴し、民事でも損害賠償請求を起こす予定だという。さらに衝撃は、これだけではなかった。A氏の荷物から、南野の実父に宛てた金融会社からの督促状や医療費の支払い督促状などが見つかったというのだ。「南野さんのお父さんは、箱根の有料老人ホームに入所しています。毎月の費用はお父さんの専用口座から引落とされるようになっていて、彼女は入金のため十分なお金も用意していました。しかし口座はカラで、元となるお金も消えていたのです。口座や入金の管理していたのは、夫であるAさん。支払い督促状が来ていることを今回の件で初めて知った南野さんは、施設に問い合わせました。すると実際に半年分も支払いが滞っていたとわかったそうです。彼女はあわてて100万円以上を振り込んだと聞きました」(前出・知人)11年3月3日にA氏と結婚した南野。しかし直後から金銭トラブルの噂が絶えなかった。にもかかわらず夫婦関係を続けてきた南野。理由は、実父(82)との関係があったからだ。「南野さんが仕事で遠くに行かなければならないとき、A氏がお父さんを献身的にサポートしてくれていたそうです。老人ホームに2人でお見舞いに行ったことも、一度や二度ではありません。A氏は、彼女の前ではいつも“よき夫”であり続けたのです」(前出・知人)もともと普通のサラリーマンだった南野の父は、派手なことを嫌う人だった。そのため85年に芸能界デビューした当初は、猛反対。89年に南野の個人事務所社長に就任したが、衝突も多かったという。しかしある出来事をきっかけに、2人の関係に変化が見え始めた。「兵庫県に住む南野さんのお母さんが、11年11月に脳出血と心内膜炎のため急逝したのです。死に目に会うことができなかった彼女はずっと『もっと親孝行していればよかった』と悔やんでいました。以降、お父さんの存在は彼女にとって何よりも大切なものに。『せめてお父さんだけでも幸せにしてあげたい!』と考えるようになったのです」(前出・知人)母の死後、南野は父を兵庫から箱根の老人ホームへと呼び寄せたという。13年には自宅をバリアフリー仕様に改装し、父との同居を決意したと報じられた。しかし予想以上に仕事が忙しくなったため、2年前から再び父を老人ホームへと移すことになった。「南野さんにとっては苦渋の決断でした。だからこそ『せめてホームでの生活はきちんとしてあげたい』と十分なお金を用意していたのです。そんななか、A氏は父の世話や管理を申し出たといいます。南野さんは『彼は病院経営にかかわっているので、安心して任せられる。プロにお願いしたほうが父にとってもいいはず』と言っていました」(前出・知人)だが皮肉にも、そうした“信頼”が事態の発覚を遅らせることとなってしまった。「これまでも周囲は『別れたほうがいい』と説得してきました。しかし南野さんは離れませんでした。すべては『あんなに父のサポートをしてくれる夫が、悪い人のはずがない』と考えがあったからでしょう。しかし、今度は違います。その大切な実父の介護費用が消えていたのですから。彼女のショックは、どれほどのものだったでしょうか」(前出・知人)本誌はA氏の携帯番号やメールに連絡を取ったが、返答はなし。A氏が持っていたという名刺の連絡先にもコンタクトを取ったが、担当者は「うちは関係ありません」と答えた。「南野さんはドラマ撮影のため京都にいましたが、夫と話し合いをするため東京に戻ってきました。すぐにでも離婚についての話し合いを進めるつもりのようです」(前出・知人)
2019年03月05日映画『楽園』が2019年10月18日(金)に全国ロードショー。ベストセラー作家・吉田修一の「犯罪小説集」を主演・綾野剛、杉咲花、佐藤浩市ほか出演で映画化する。監督は『64-ロクヨン-』の瀬々敬久。ベストセラー作家・吉田修一の「犯罪小説集」が原作原作は、『悪人』『怒り』と映画化が続く吉田修一の「犯罪小説集」。吉田自身「こんなにも物語をコントロールできず、彼らの感情に呑み込まれそうになったのは初めて。」と表現した5つの短編集の中から「青田Y字路」と「万屋善次郎」の2作品を組み合わせ脚色。映画『楽園』では、原作とはひと味違ったオリジナルのストーリーが展開される。Y字路で起こった少女失踪事件物語の舞台は、青田が広がるとある地方都市。屋台や骨董市が溢れ、祭客でごった返したある夏の日、Y字路で少女疾走事件が起こった。必至の捜索活動が行われるもの、少女の行方は知れぬまま。空しくも事件は未解決のままとなり、疾走した少女・愛華と直前まで一緒だった、親友・湯川紡(つむぎ)は、この事件を機に心に傷を抱え、罪悪感を感じながら成長していく。そして12年後のある夜、後方から迫る自動車に動揺して転倒した紡。そんな彼女を助けたのが、青年・中村豪士(たけし)だった。幼き頃、母に連れられ日本へとやって来た豪士もまた、孤独な日々を過ごしていた。紡と豪士はそれぞれ互いの不遇に共感し合い、心を開いていく。しかし、そんな矢先、再び悲劇が。あのY字路で一人の少女の消息が途絶えた。容疑者として名が上がったのは豪士。住民の懸念が一気に豪士へと浴びせられ、追い詰められた彼は街へと逃れるが…。綾野剛×杉咲花主演・豪士を演じるのは、吉田修一原作『横道世之介』『怒り』に続き三作品目の出演となる俳優・綾野剛。そして、Y字路での少女失踪事件をきっかけに心に深い傷を抱えながらもがき生きる少女・湯川紡役は、杉咲花が担当する。杉咲花が演じる紡は、原作「青田Y字路」の登場キャラクターとは一味違った形で描かれる。杉咲花から綾野剛へ、リレーインタビュー映画『楽園』を公開前に、「ずっと共演したいと思っていた」と話す綾野剛、杉咲花にインタビューを実施。後輩俳優から先輩俳優へバトンを繋ぐリレーインタビューを通して、互いの印象や映画『楽園』にまつわるエピソードにフォーカスを当てる。杉咲花「こんな形で現場に行ったのは初めてでした」Q.杉咲さんが演じた紡(つむぎ)は、原作に登場するキャラクターではありますが、映画『楽園』では全く異なる形で描かれていますね。杉咲: はい。台本をいただいた際に、原作を知って、半分くらい読み進めたのですが、台本から感じた紡の印象と、原作の紡をうまくリンクさせることができなくて。台本から受ける印象を大事にしたいなと思い、作品に入る前、敢えて原作を読まずに臨むことにしました。Q.台本を読んだ時に受けた紡のイメージとは?杉咲:正直今回は、紡がわかりそうでわからなかったです。Y字路の写真をいただいてその写真を見るようにしたり、失踪事件でいなくなった愛華ちゃんのことを考えたりとかはもちろんしましたが、理解できそうで紡がすごく遠いところにいる感じがしました。今まで演じる役の気持ちがわからないまま、現場に入ってはいけないと思っていましたし、それは失礼ではないかという考えが自分の中にありました。抽象的なシーンや台詞も多いので、考えれば考えるほど、紡の気持ちや役作りの方法がわからなくなっていきました。そんな時、ふと紡の台詞「わからなくたっていい」という言葉を思い出しました。わからないまま一回やってみようと、こんな形で現場に行ったのは初めてでした。Q.現場に行って気持ちの変化はありましたか?杉咲:こういう考え方、お芝居の入り方もあるんだなと思いました。台本を読んだ時には不安だったシーンも、いざ現場に入ってみると、自分では想像がつかなかった気持ちになって演じることができましたし、不思議な体験をしました。Q.新しいお芝居の仕方を見つけられたのですね。杉咲:はい、今回は現場の過ごし方も新しい方法を試してみました。これまでは、カメラが回っていないときも、役としての感情をずっと持ち続けている方が楽だと思っていたんです。でも、そうじゃないやり方を試してみよう、カメラが回っていないときは、普通でいようと。そうしたら、綾野さんはカメラが回っていないとき、まさに理想の形で過ごしていらっしゃっていて。ものすごく役に入り込まれる方かなと勝手に思っていたので、全然違ってびっくりしました。Q.ずっと願っていた綾野さんとの共演はいかがでしたか。杉咲:こんなに早いタイミングで、一緒にお仕事させていただくことができて、とても嬉しかったです。私自身色々と作品を見させていただき、憧れの人でもありました。ただ、今回綾野さんが演じた豪士は難しい役柄でしたし、どんな感じで現場にいられるかわからないので、話とかはきっとできないだろうなと思いながら、ドキドキして現場入りしました。でも、クランクインの日から一緒に話そうよと声をかけてくださり、色々と話をすることができました。私は、役として気持ちを保ち続けないことでしんどい場面もあったのですが、自然とそれをやられている綾野さんを見て、改めてすごいなと思いましたし、勉強になりました。綾野剛へバトンタッチQ.杉咲さんの印象を教えてください。綾野:初めて会ったのは、日本テレビ系列のテレビドラマ「妖怪人間ベム」。ワンシーンだけですが共演しました。その時から持っているエンジンはすごかったですよ。その後、授賞式などで再会しました。改めてご挨拶して、「何か一緒にやりたいね」って話したら、「はい、やりたいです」って。「共演するならどんな役がいい?」って尋ねたら、「誘拐される話がいいです」って(笑)。「僕が杉咲さんを誘拐するの?」って聞いたら「はい」って答えたんですよ。今でも忘れられないですね。そのときから、着眼点が違う、自分と人の能力を活かそうという考えがズバ抜けて長けていました。元から杉咲さんに対して、敬意を持っていましたが、実際に現場に入ってみると、すごく繊細に時に大胆に、自分の紡という役をちゃんと見つめている杉咲さんの姿を見て、改めて魅力的な女優さんだと確信しました。Q.杉咲さんは綾野さんの現場での姿に感銘を受けたようですが。綾野:杉咲さんは潜在的にちゃんと自分のスイッチを持っている人ですよ。コントロールするっていうあざとさではなくて、その場の空気をちゃんと大切にできる人。ずっと役に入り続けることもできますが、何でもないときは話をしたりコミュニケーションもとれる。今回、僕と杉咲さんは、ちゃんと心を通わせないといけなかった。杉咲花という人と、時に鏡のように照らし合わせて、ちゃんと向き合って作品を作っていけたと感じています。Q.ところで、原作・吉田修一さんの「犯罪小説集」は読まれましたか。綾野:小説が原作の場合、元々読んでしまっている場合は仕方ないのですが、基本的には撮影前には読まないです。台本は設計図のような形で、おおまかなことしか書かれていないのですが、小説は、おおまかだとストーリーが伝わらないので、事細かに書いている。どんな服を着ているか、どんな表情をしているかはわからないのに、感情がたくさん描かれている。なので、良くも悪くも引っ張られてしまうんです。ある種の演出なんですよ、小説って。原作を読んでも引っ張られない人もいるとは思うのですが、僕は単純というか、引っ張られちゃうこともあるんです。豪士(たけし)がどう生きなきゃいけないかっていうのは、ある意味その場の判断でいい。何の恥じらいもなく、感覚で読み取ったニュアンスとディテール。特にこの作品にはこれが重要だと思ったので、なるべく書かれてあることに自分がコントロールされないためにも触れない方がいいなと思っていました。Q.役作りにあたって原作は必要ないということでしょうか。綾野:場合によりますね。漫画原作だとキャラクターが明確なので、原作をしっかりと読んで、そのキャラクターの癖みたいなものだったり、ある程度ルールが決まっている中で、キャラクターに寄せていきながら、心情みたいなものを人物化していくことがとても大切だと思うんです。けれど小説原作の場合、先にも話したように僕は登場人物の感情に惑わされてしまうので。僕が原作を手に取るときは“役柄の取扱説明書”としてですかね。Q.取扱説明書?綾野:今回の場合だと、杉咲さんとのシーンも経て、撮影中盤くらい「もう大丈夫だな」と思ったときに、実は原作を手にしたんです。それは僕が豪士という役柄を生きていて、主観を貫こうとしたときに、これは正しいのかっていう、合っているか合っていないかの確認できる取扱説明書、いわば“精神安定剤”として捉えているからです。Q.実際に新しい発見はありましたか?綾野:読んでみて驚かされたのは、(豪士のシーンで表現されていた)「内股」っていうワード。僕は、脚本の段階で豪士が内省の強い人物なのではかと思い自然と内股で演じていたので、自然と吉田さんが見たい豪士の姿を感じていたんだろうなって、少し安心しました。杉咲さんが演じた紡に関しては、全然違った描かれ方をしていたので、原作の中にある紡のモチーフを自分が捉えてしまっていたら、臆病になってしまったと思います。原作に触れなかったからこそ、杉咲さんが目指す紡を、真正面から受け止められた。Q.小説原作の映画の面白さとは?綾野:いま映画作品の多くは、見る方々にダイレクトに伝わる表現方法が選ばれがち。それでいい作品もたくさんありますが、この作品のように、ダイレクトに語らずとも匂いで醸し出てくる作品も重要だと思います。Q.役作りにおいて大切にしていることはありますか?綾野:土地。土地(=撮影現場)を共演者と捉えていて、最終共演者である土地がどういった存在をしているのか、それをきちんと受け止めるためにも、なるべく真っ新な状態で撮影現場に入っていきたいという感覚を持っています。本作では、土地が持っている魔力や不安定さ、歪みが豪士(たけし)のあの状況を引き起こしている。彼がもっと違う環境で育っていれば、違った未来があった。今の豪士を生み出した土地は、いかほど歪んでいるのか。どれほど閉塞感があるのか。行ってみたら強烈で、どこにも自分の所在がない、何もないっていう感覚に襲われて。自発的に役作りを行ったというよりは、土地や環境から吸収し土地から吸い上げて役作りを行ったっていう感覚に等しいですね。インタービューの最後、綾野剛、杉咲花に同じ質問を聞いた。不遇な運命をたどる青年と少女を描きながらも作品のタイトルは「楽園」。原作タイトルとも異なる、映画タイトル「楽園」をどう思いますか?杉咲:なぜ「楽園」かはわからなかったのですが、瀬々敬久監督の「人はみんな生きていれば、楽園を探している気がする。」というコメントを読んで、なるほどなと思いました。たしかに紡もきっと楽園を探していたと思いますし、(登場人物)みんな楽園がないからどうしていいかわからなくて。でも、紡はきっと自分の力で楽園を作っていくんだと思います。綾野:豪士にとっての楽園は明日が来ること。僕達は生活をしていて、明日が来ることって当たり前になっていますが、彼は「今日も生かされた」と朝日を見て感じていた。愛華ちゃんには明日がこない。あの日から環境が全く変わっていない、そんな中でも豪士には残酷なほど明日が向かって来る。それでも、自分が明日を迎えられたという証明は、明日が来てくれることでしか生まれない。彼にとっての楽園は、朝日が昇るということだったのではないか?と思うんです。それくらい豪士はギリギリだったと思いますよ。映画『楽園』を観て、豪士のような人たちが世の中にはたくさんいることに気付いてもらいたい。気付いていても何もできないことが多く、もっと言ったら、気付かれることないまま終わってしまことがたくさんある。豪士を含めて登場人物に共通しているのは、誰も抱きしめられていないこと、誰にも見つめられていないこと。やっぱり本質的に大事なのは、人と人が見つめ合う、認知し合うということだと思います。人は人に見つめられ初めて人になりますから。こういう人達を見かけたら、その人たちの存在に気付いて欲しい。あまりに近くにいるのであれば、抱きしめて欲しいし寄り添ってあげてほしいと思います。未来はそこからです。村八分になった孤独な男が登場し、衝撃のラストへまた、映画『楽園』では、綾野剛演じる豪士、杉咲花演じる紡に加えて、Y字路につづく集落で暮らす養蜂家・田中善次郎にもフォーカス。亡き妻を想いながら、愛犬レオと穏やかな日々を送っていた善次郎だが、ある行き違いから周辺住民といさかいとなり村八分に。村人から拒絶され、孤立を深めた善次郎は、次第に正気を失い、想像もしなかった事件へと発展する。そして、Y字路で起こった2つの事件、容疑者となった青年、傷ついた少女、追い込まれる男、3人の運命が繋がるとき、物語は衝撃のラストへと導かれる。「楽園」を求めるものたちに突き付けられる、衝撃の事実とは…。田中善次郎を演じるのは、瀬々敬久監督作品『64-ロクヨン-』で圧巻の演技力を見せつけた佐藤浩市だ。映画『楽園』そのほか登場人物藤木五郎:柄本明幼女誘拐事件の被害少女の祖父。野上広呂(ひろ):村上虹郎紡に想いを寄せる幼馴染。久子:片岡礼子善次郎の身を案じる女性。そのほか、豪士の母・中村洋子役に黒沢あすか、五郎の妻・藤木朝子役に根岸季衣、善次郎の亡き妻・田中紀子役に石橋静河と、豪華かつ個性溢れるキャスト陣が集結する。原作者・吉田修一吉田修一は、1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞し作家デビューを果たし、その後も「パーク・ライフ」で第127回芥川賞、「悪人」で第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞するなど多数の受賞歴を持つ、ベストセラー作家だ。彼の作品は今までも多数映像化されており、2007年には妻夫木聡と深津絵里主演で『悪人』、2014年には渡辺謙主演で『怒り』が映画化。いずれも大ヒットを記録した。上白石萌音が主題歌を担当、RADWIMPSの野田洋次郎が作詞・作曲主題歌「一縷(いちる)」を歌い上げるのは、上白石萌音。また作詞・作曲は、RADWIMPSの野田洋次郎が手掛けた。映画『君の名は。』でRADWIMPSによる主題歌「なんでもないや」を上白石がカバーして以来親交のある2人だが、野田が上白石の為に楽曲を提供するのは初となる出来事。そのタイトル通り、登場人物たちが探し求める“ひとすじの光”をイメージした「一縷」は、美しい旋律で作品の世界観を盛り上げていく。『楽園』あらすじある地方都市で起きた少女失踪事件。家族と周辺住民に深い影を落とした出来事をきっかけに知り合った孤独な青年・豪士と、失踪した少女の親友だった紡。不幸な生い立ち、過去に受けた心の傷、それぞれの不遇に共感しあうふたり。だが、事件から12年後に再び同じY字の分かれ道で少女が姿を消して事態は急変する。一方、そ の場所にほど近い集落で暮らす善次郎は、亡き妻の忘れ形見である愛犬と穏やかな日々を過ごしていた。だが、ある行き違いから周辺住民といさかいとなり、孤独を深める 次第に正気は失われ、誰もが想像つかなかった事件に発展する。2つの事件、3つの運命、粗衣の陰に隠される真実とはー。“楽園”を求め、戻ることができない道を進んだもの の運命とはー。【作品情報】映画『楽園』公開日:2019年10月18日(金)原作:吉田修一「犯罪小説集」(KADOKAWA刊)監督・脚本:瀬々敬久出演:綾野剛、杉咲花、佐藤浩市、村上虹郎、片岡礼子、黒沢あすか、石橋静河、根岸季衣、柄本明主題歌:上白石萌音「一縷」(ユニバーサル J) /作詞・作曲・プロデュース:野田洋次郎配給:KADOKAWA
2018年08月24日「悪人」「怒り」など、多数の著書が映像化されるベストセラー作家・吉田修一の「犯罪小説集」が、『64-ロクヨン-』『友罪』の瀬々敬久監督により『楽園』のタイトルで映画化されることが決定。綾野剛、杉咲花、佐藤浩市という豪華俳優陣が出演する。■あらすじ青田に囲まれたY字路。ある夏の日、幼女誘拐事件が起こった。未解決のまま、住民の胸には罪悪感だけがしこりのように残り、事件直前まで被害者と一緒にいた仲良しの紡は心に深い傷を負う。12年後、高校を卒業した紡(杉咲花)は、街のホームセンターで働いていた。祭りの前日、準備で集まった公民館で紡は豪士(綾野剛)と出会い、孤独な豪士に対して感情が芽生える。そして祭りの日、12年前と同じY字路で再び、2つの悲劇が起こる。少女が行方不明となり、町営住宅で暮らす豪士が容疑者として疑われた。追い詰められ、街へと逃れるが、そこで豪士は驚愕の行動に出る。そしてY字路に続く集落、愛犬と暮らす養蜂家の善次郎(佐藤浩市)は、村おこしの事業を進めていたが、話のこじれから非難を受け、村八分状態に。善次郎は狂気に陥り、恐るべき事件へと発展する――。被害者の親友だった少女、容疑者の青年、そして限界集落で暮らす男。なぜ、人は罪を犯すのか?なぜ自分だけ生き残ってしまったのか?それぞれの人生が交錯するとき、物語は衝撃のラストへと導かれることに。■綾野剛×杉咲花×佐藤浩市、犯罪者と彼らを取り巻く人々の業と哀しみとは――原作者の吉田氏自身、「こんなにも物語をコントロールできず、彼らの感情に呑み込まれそうになったのは初めて」と明かす、新たな最高傑作といわれる短篇集「犯罪小説集」を映画化。母親と共にリサイクル品販売をする主人公・中村豪士役には、演じる役柄の幅広さとその演技力が高く評価される人気実力派俳優・綾野剛。『怒り』でも好演を見せた綾野さんが、本作では容疑者の孤独な青年という難しい役どころに挑戦する。12年前の未解決幼女誘拐事件の被害者と事件直前まで一緒にいた湯川紡(つむぎ)には、TV・映画で幅広く活躍し、急成長を遂げている杉咲花。心に負った深い傷を抱えながら、もがき生きる少女を熱演。そして、父親の介護のため村へと戻り、愛犬レオと暮らす養蜂家・善次郎には、その存在感で作品世界を支える日本を代表する俳優・佐藤浩市。狂気へと転落していく男の心情を安定の演技力で表現する。■キャスト&原作者&監督コメント綾野剛「愛おしく抱きしめながら過ごしたい」ただただ、そこに存在すること。映るのではなく、居る。それだけです。杉咲さん、浩市さん、お2人との大切な時間を、愛おしく抱きしめながら過ごしたいと思います。杉咲花「映画の中の一筋の光になりますように」綾野さんとは、これまで何度か映画の授賞式などでお会いする機会があり、その度に「いつか一緒にやろうね」と声を掛けてくださっていたので、今回ついにご一緒させていただけることをとても嬉しく思います。そして4年前、映画の世界にほぼ初めて足を踏み入れたあの頃の私に、格好良くて優しいお人柄で、その背中で、色々なことを教えてくださった尊敬する佐藤さんとまたご一緒させていただけること、心から幸せに思います。紡は難しい役ですが、どうか彼女がこの映画の中の一筋の光になりますように。初めての瀬々組、心して臨みたいと思います!佐藤浩市「人間の脆さ、怖さに目を向けていきたい」人種、宗教、個人で心の折れ方バランスの崩れ方は多様です、人の数だけある。他人がそれを解りたいと思うのは日常の生活に余計な不安を取り除きたい、安心に暮らしていきたいという当然の思いです。しかし最後のスイッチが何処に在るのか?それは壊れていくその人自身にも分からない。作者の吉田さんも監督の瀬々さんも、そして僕自身も、最後に背中を押されるその瞬間の人間の脆さ、怖さに目を向けていきたい。『楽園』はそれを体現する作品です。原作:吉田修一「どのような『人間』のドラマを見せてくれるのか」私が描いた「犯罪」と、瀬々監督が思い描く「楽園」が、スクリーンの中でどのように響き合い、どのような「人間」のドラマを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。原作となる2つの短編から飛躍した大きな物語が、そこに生まれることを信じております。監督・脚本:瀬々敬久「今までにない犯罪と人生の映画になる」人はどこかに楽園を探して生きているような気がする。一方で、日常は犯罪事件で覆われ、人々はそれを見聞きし、生活している。罪を犯す人も、それをワイドショーで追う自分らも、実はどこかで楽園を探しているのではないか。吉田さんの「犯罪小説集」を初めて読んだ時、そんな印象を与えられた。長年のファンである吉田さんの小説は、今回も犯罪を通して、生きる意味を問うていたのだ。何とか映画にしたいと思った。短編集を1本の長編映画の脚本にするには様々な格闘があったが、何とか形に出来たと思う。さらに俳優たちの参加。綾野剛さんの持つ繊細さと危うさ、杉咲花さんの凛とした純粋さ、映画に生々しい力を与えてくれると思う。そして今回は佐藤浩市さんに静謐な狂気を。そんな震える魂を共に描き、今までにない犯罪と人生の映画になることを目指し、現場に臨もうと思っています。罪を犯した人間と、取り巻く人々の業と哀しみを真っ向から描く本作。犯罪をめぐる“喪失”と“再生”を描く慟哭のヒューマン・サスペンスに、期待していて。『楽園』は2019年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年08月21日演歌歌手の山内惠介と女優の南野陽子が、2日に東京・明治座で行われた『山内惠介 東京・明治座初座長公演』公開舞台稽古に出席し、絶妙なコンビネーションを見せた。同公演は5日から15日まで、明治座で行われる。山内は63年にタイムスリップし、母親(南野)と結婚する前の父親と体が入れ替わってしまう役を演じる。作中には2人が抱き合うラブシーンもあるといい、南野は「お母さんの、子どもを抱くような感じ」と明かす。しかし山内が「抱き慣れてらっしゃるのかな」と感想を漏らすと、南野は山内の頭を軽く叩き、ツッコミを入れていた。また、南野が「まだ出会って数日ですが、10何年前から仲良しなくらい距離が近い。(山内の)良いところです。私は逆のタイプで"ツンケン"が得意」と明かすと、山内は「ツンデレですもんね。何かあったら(『スケバン刑事』のように)ヨーヨーを投げられるんじゃないかヒヤヒヤしてます」と話すなど、息の合った掛け合いを見せていた。
2018年08月03日映像化不可能と言われた吉田修一のスパイアクションエンターテイメント小説「太陽は動かない」が、藤原竜也主演で映画&連続ドラマ化されることが決定。『海猿』『MOZU』シリーズの羽住英一郎が監督を務めることもわかった。■ストーリー世界を股にかけながら国政や企業の裏で暗躍し、そこで得た重要機密事項や情報から対価を得ることを生業としている産業スパイ組織、AN通信。諜報員・鷹野一彦(藤原さん)と相棒の田岡亮一は、世界各国が奪い合う革新的な太陽光エネルギー開発技術に関する情報争奪戦の中にいた。そこには日本政財界を揺るがす巨大な陰謀が隠されており、鷹野らは商売敵の韓国人スパイ・デビッドキムや謎の女・AYAKO、そして各国の権力者らと対峙していく。一方で垣間見える鷹野らの壮絶な過去。そして、彼らの胸に埋め込まれているチップの謎とは…。■原作に加え、オリジナルストーリーも描かれる原作は、「怒り」「悪人」などの著者・吉田氏が描く、通称“鷹野一彦”シリーズ三部作の「太陽は動かない」「森は知っている」「ウォーターゲーム」。映画では「太陽は動かない」「森は知っている」の2編、そして連続ドラマでは原作者監修のもとオリジナルストーリーを構築する。羽住監督と藤原さんはこれが初タッグ。映画とドラマを同時製作し、完全映像化に挑むという。海外ロケも予定しており、けた外れのスケールで描かれることになりそうだ。■主演の藤原竜也と羽住英一郎監督のコメントが到着!諜報員・鷹野一彦役を務める藤原さんは、現在の心境について「今から身の引き締まる思い」と明かし、「激しいアクションシーンを要する“スパイ”の役どころになりますので、来年の撮影に向け体の状態を万全に整えて、心して臨みたいと思います。映画・ドラマ共に、皆様の心を揺さぶる作品になるように、頑張ります!」と意気込み。また、「前回出演させていただいた『パレード』は、比較的ゆっくりと静かに物語が進行していく作品でしたが、今作は正反対。終始ハードなテイストですし、物語の舞台は海外にまで広がっていくので…また新たな吉田ワールドを体感できることが、今から非常に楽しみです」とコメントしている。メガホンを取る羽住監督は、原作を読んで「頁を捲る手を休ませないノンストップアクションエンターテイメントにただただ圧倒され、鷹野一彦という男の過去を知れば知るほど、その姿をスクリーンで観てみたい衝動を抑えきれなくなっていく自分がそこにいました」と語り、 今回初タッグとなる藤原さんについては、「大胆さと繊細さを兼ね備え、男から見ても色気を感じる藤原竜也さんが創り出す鷹野一彦という男に会うのが今から楽しみです 」と期待のコメントを寄せている。「太陽は動かない」映画は2020年公開、ドラマはWOWOWにて放送。(cinemacafe.net)
2018年07月31日妻夫木聡や深津絵里出演で映画化され、国内外問わず高い評価を得た『悪人』。この度、原作者・吉田修一のデビュー20周年の年に舞台化されることが決定。中村蒼と美波のふたり芝居で、2018年3月29日(木)より上演されることが分かった。佐賀の紳士服量販店に勤める女・光代は、携帯サイトで知り合った、長崎の港町に住む解体業の男・祐一と恋におちる。ふたりは、つかの間、孤独な魂を寄せ合う。ところが、祐一から殺人を打ち明けられ、ふたりの逃避行が始まる。逃亡の果て、逮捕された祐一は、「逃亡の為に光代を利用しただけ」と語るのだが…。 果たして、ふたりの愛は偽りだったのか?祐一は悪人だったのか?原作は、芥川賞作家・吉田氏の代表作にして、250万部を記録した同名ベストセラー小説。2010年には李相日監督がメガホンをとり、祐一役を妻夫木さん、光代役を深津さんが演じ映画化された。今回台本・演出を担当するのは、昨年「乳房」(出演:内野聖陽、波瑠)、「檀」(出演:中井貴一、宮本信子)と2作のふたり芝居を手掛け、高い評価を得た合津直枝。「光代をもう少しだけ救ってやりたい」という思いで書き上げた上演台本に吉田氏が共感し、舞台化が実現したのだという。舞台化では、“哀しき殺人者”祐一役に「せいせいするほど、愛してる」『HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY』の中村さんが決定。舞台「OTHER DESERT CITIES」での好演も記憶に新しい中村さんは、「初めてのふたり芝居は未知の世界ですが、いまはその不安と期待が入り混じっている感覚です」と心境を語り、「小説、映画共に多くの人に愛された作品で今回の舞台もそれに並ぶ、もしくはそれ以上のものになったらいいなと思っています。美波さんと演出の合津さんとコツコツ作り上げていきます」と意気込みを見せている。なお、本公演のチケットは2018年1月14日(日)より一般発売がスタートする。ふたり芝居「悪人」は2018年3月29日(木)~4月8日(日)シアタートラムにて上演。(cinemacafe.net)
2017年11月09日渡辺謙が半ばあきれ顔で漏らす。「最初に犯人を決めずにこの小説の連載を始めたって?なんて恐ろしいことをやる人なんだろうって(笑)」。吉田修一は「いま、こうしてお話ししていて、なぜ李相日監督が、渡辺さんもあの役を…と考えたのか、わかってきた気がします」と顔を輝かせる。ペンと肉体。小説と映画。表現の方法や道具は異なれども、2人の男たちは確実に、ひとつの物語を共有し、共鳴した。作家・吉田修一が生み出し、俳優・渡辺謙が己の肉体を駆使して登場人物のひとりを表現した物語『怒り』。小説として誕生し、映画として産み落とされるまで――その“はじまり”と“終わり”に携わった2人が語り合う!――吉田さんが『怒り』の連載を開始されたのは2012年ですね。夫婦惨殺事件の現場に「怒り」という血文字が残されているという、センセーショナルな幕開け。犯人が顔を変えて逃亡を続ける中、東京、千葉、沖縄に、犯人と同じ特徴を有した3人の男が現れ、彼らの周囲の人間、彼らを愛する者たちが「実は自分の一番近くにいるこの男は殺人犯なのか?」という不信と愛情のはざまで葛藤します。そもそも、こうした作品を描こうと思ったのは…。吉田:テーマに関して、なかなかひと言では言い表せませんが…小説って「次はこれを書こう」って思って書けるもんじゃないんですよね。その時の自分が感じてること――その時、“書くべきもの”があるんですよね。それに従って書くしかなくて、その時は“怒り”という言葉を元にした物語を書くということだったんですね。なぜと言われると分からないんですが…。渡辺:啓示というと大げさかもしれないけど、何か降りてくるんですかね?吉田:何とも言い難いんですけど、そんな感じですね。本当に自分ではどうにもできない。その時に“喜び”で何か書こうとしても、全く筆は進まないんです。――いま、連載、刊行から少し時間を置いてみて、ふり返ってみて理由や背景について思い当たることや分かってきたことなどはありますか?吉田:いや、それもないんです。いろんな感想が届いて、こっちがなるほどと思ったりもするけど、本人は「だからこういうことだった」という結論には至らないんです。渡辺:思考というよりも、皮膚から入ってくるようなものだね(笑)?吉田:まさに!抗えないんですよ。ただ、イメージとしての“怒り”でいうと、小説を書いているときは、血文字の真っ赤な“怒り”だったんですよ。でも、完成した映画を見て、渡辺さんが演じた洋平やラストシーンを見ながら、自分の中の“怒り”の文字が少しずつ薄れてきたんですよね。ネガティブな感情としてあった怒りを、この映画はラストへ進む中で、消してくださるような作用があったんじゃないかと感じてます。――渡辺さんはどのようにこの映画『怒り』に携わることに?李相日監督とは『許されざる者』に続いてのタッグですね。渡辺:『許されざる者』が終わったときに、「また何か、形にしたい企画があれば、どんなものでも参加するから」とは伝えてたんですよ。それで「こういう企画を考えてます」って吉田さんの原作を渡されたんです。――では原作から入られたんですね?渡辺:そうです。ただ、どの役かといった説明は全くなくて。読んでいく中で「優馬(※映画では妻夫木聡が演じているゲイの青年)ではないよな…」とは思ったけど(笑)。ただね、読み進めていく中で、僕、ページがめくれなくなっちゃったの。何というか、悪い習性なんだけど、物語に鋭い角度で入り込み過ぎちゃって。そこで悩んじゃうとページが進まないの(苦笑)。その時点で「参加したい」って気持ちは固まってたけど、読みえた時は、正直「李のやつ、また厄介な本を…」って思ったよ(笑)。吉田:すみません(苦笑)。渡辺:東京、千葉、沖縄と3本の話があって、非常に根源的というか、人間としての根っこの部分をえぐられる物語だよね。きちんとこの3本のドラマをうねらせながら、2時間の中で深く掘り下げていくって至難の業だよなぁって。――吉田さんは、執筆されているときは映画になるとは…吉田:書いている最中は、そんなこと考える余裕はなかったですね。でも、書きあがったときに「李さんはこれをどう読むかな?」ってすごく興味がわいてきて、送ったんです。渡辺:馬の前にニンジンをぶら下げたようなもんですよ(笑)。吉田:いま考えると、渡辺さんが、物語の構成を変えて、犯人を追う刑事の役(※映画ではピエール瀧が演じている)を演じるってのも、ありだったかなってふと思ったんですよね。いまとは全く違う映画になるでしょうけど、あの刑事に焦点を当てた物語も面白いだろうなって。でも、李さんは、渡辺さんに洋平をやってもらうと。――洋平は、千葉の漁港組合で働く男で、妻を亡くして娘の愛子(宮崎あおい)と暮らしている男ですね。愛子に幸せになってほしいと願う父親ですが、決してキリッと強いタイプではなく…。吉田:どちらかというと、優柔不断で決められない、弱い男ですよね。渡辺さんが洋平…。『許されざる者』での李さんと渡辺さんの関係性があるからこそなんでしょうが、かなりチャレンジャーだなと(笑)。やっぱり、いまでも不思議なんですよ。いや、逆にお聞きしたい! なんで洋平役を受けてくださったんですか?渡辺:役の大小とかかっこよさではないんですよね。その役を生きて、心を震わせるかってところで、僕はこの物語を読んで、それを深く感じたんです。とはいえ、どこか洋平という男を掴みきれないまま、「これは監督と一緒に悩みながら作っていけばいいのかな?」と走り出したところもあります。――千葉編は洋平と愛子の親子、数か月前に街に現れて洋平の下で働くようになり、愛子と恋仲になる田代(松山ケンイチ)の3人を軸に展開しますね。田代は事件の真犯人なのか?というミステリ部分はもちろん重要ですが、それと同じくらい、洋平の愛子に対する自信の持てなさ――自分の娘は決して幸せになれないんじゃないか?と考えてしまう弱さの部分がドラマとして際立っています。渡辺:それが顕著なのは、事件の真相そのものよりも、愛子が洋平のところに来て泣くところですよね。あそこはつらかったなぁ(苦笑)。田代を疑っている自分がいて、愛子も同じ思いを持っていて、それに苦しんでる彼女を目の前にして…本当に悲しかったです。人間て不思議なもので、結果や真相以上に、その過程で疑いを抱いてしまっている自分に苦しむし、それが弱さなんですよね。――池脇千鶴さん演じる、近所に住む姪(愛子の従姉)が、洋平に「おじさん、本当は『愛子が幸せになれるはずがない』って思ってるんじゃないの?」とグサリと言い放つシーンも強烈です。吉田:素晴らしかったですね、あのシーン。渡辺:刺さりますよ、本当に(苦笑)。自分でも知らず知らずに確信を積み重ねていて、ボタンを掛け違えている。そのずれ、核心をズバッと突かれてしまう――もうね、愕然とするくらい、堪えました(笑)。――先ほど、演じる前は洋平を「掴みきれていなかった」とおっしゃってましたが…渡辺:わかんなかったですよ。僕とは正反対ともいえるタイプ。なぜ決められない?なぜその道を選んでしまう? その中にある苦しみ、弱さに何とか寄り添おうとしてました。そんな時に、吉田さんが千葉に撮影の見学にいらっしゃったんですよ。吉田:見学させていただきました。渡辺:その時に、「洋平には、千葉編の愛子と田代の物語だけでなく、東京編の優馬と直人(綾野剛)の物語、沖縄編の泉(広瀬すず)と辰哉(佐久本宝)、田中(森山未來)の物語、その全てを最後の最後で受け止めてほしいんです」とおっしゃっていただいて。その時ね、いろんなことがはっきりしたし、的が見えてきたんです。これは僕だけの物語じゃないんだ。3つの純愛、血だらけの3つの物語を受け止めなくちゃいけないんだと。吉田:先ほども言いましたが、最初、この洋平という男を優柔不断な弱い男として僕自身もまた捉えて「なぜこの役を渡辺謙が?」と考えていたんですよ。でも違う。「最後に全てを受け止める男」として考えたら、それはやっぱり渡辺さんなんですよね。いまこうして話していて、李さんは最初からそこを見ていたんだ!と感動を覚えています。――吉田さんは、前回、『悪人』でも李監督と組んでますが、小説『悪人』に関して現時点でのご自身の「最高傑作」とおっしゃってました。いま、『怒り』は吉田さんの中でどのような作品に?吉田:最高傑作になったかどうかはともかく、書くときは「『悪人』を超えなきゃ」という意識でしたし、この映画に関しても李さんをはじめ、みなさんが強い思いで参加してくださっているのを感じていました。自分の中では『悪人』を超える作品になったんじゃないかと思っています。渡辺:結局、クリエイトし続けるってことは、上書きしていくということだからね。もちろん評価は読者や観客がすればいいけど、作る側は、作家であれ俳優であれ、常に「これが自分のベスト」という思いで作り続けていかないといけない。――渡辺さんにとっては、吉田さんの作品に出演されるのは初めてでしたが、いま、改めて作家・吉田修一の凄みをどんなところに感じてますか?渡辺:いや、無からこれだけの作品を産み落とす、その苦しみは計り知れないですよ。まして、犯人を決めずに連載を始めたって(笑)。それは、冒険であり、物語と一緒に旅をするわけですよね。普通は、プロットを書いて、箱を決めて、そこにあった物語を書き始めるでしょ? それがいきなり終わりの見えない旅を始めちゃったわけで、「おいおい!」って思いつつ、その勇気には敬服しますよ。(photo / text:Naoki Kurozu)
2016年09月17日今年デビュー30周年を迎えた南野陽子が、来年の2月11日(木・祝)大阪・森ノ宮ピロティホール、20日(土)・21日(日)東京・品川ステラボールで24年半ぶりのソロコンサートを開催する。【チケット情報はこちら】南野は同公演のほか、12月9日(水)にデビュー30周年記念アルバム『ゴールデン☆アイドル 南野陽子 30th Anniversary』をリリースする。公演の開催に際し南野は「30 年も続けさせてもらえるとは思ってもみませんでした。そのご褒美に CD のリリースとコンサートをさせていただけるなんて、とても嬉しいです。ファンクラブのイベントやお芝居などで皆様とお会いする機会はありますが、青春時代を思い出せるソロコンサートは4半世紀ぶり。その年月に驚きますが、それよりも楽しみでなりません。皆様と一緒に歌いたいです。今からドキドキしています」とコメントを寄せている。チケットの一般発売に先がけて、チケットぴあではプレイガイド独占で先行を実施。受付は10月16日(金)午前10時から25日(日)午後11時59分まで。■「30th ANNIVERSARY YOKO MINAMINO CONCERT TOUR」2月11日(木・祝) 森ノ宮ピロティーホール(大阪府)(1)開演13:30(2)開演17:302月20日(土)品川ステラボール(東京都)(2)開演14:00(2)開演18:302月21日(日)品川ステラボール(東京都)(1)開演14:00
2015年10月15日adidas RUNBASE Osakaは6月20日、オーストリアのサッカークラブ「FC レッドブル・ザルツブルク」に所属する南野拓実選手を迎えたスペシャルクリニック「プロサッカー選手と走ろう with 南野拓実選手」を開催する。同イベントは、南野拓実選手とともに大阪城公園を走るランイベント。南野選手は、大阪府出身のプロサッカー選手で、Jリーグのセレッソ大阪で活躍した後、2015年にオーストリアのサッカークラブ「FC レッドブル・ザルツブルク」に移籍した。U-21日本代表でもあり、リオデジャネイロオリンピックでの活躍も期待されている。イベント当日は、大阪城公園のランニング(3~5キロ)のあと、写真撮影会、南野選手への質問タイムも設ける予定だという。開催時間は10時30分~13時。定員は30名、費用は無料(別途 RUNBASE 施設料が必要)。RUNBASE受付または 電話で申し込みを受け付けている。なお、申し込みにはadidas RUNNING の Twitter アカウントのフォローが必要。
2015年06月09日『キツツキと雨』『横道世之介』で高評価を集めた沖田修一監督が新作『滝を見にいく』を完成させた。本作はオーディションで選ばれたプロ・アマ混合の出演者たちが主演で、山の中で迷子になった7人のおばちゃんのサバイバル劇だ。その他の写真本作はそもそも、プロデューサーから「出演者でワークショップをして映画を撮りませんか?」という提案が沖田監督に持ちかけられたところから始まった。しかし、「ワークショップというと若い人のものというイメージなんですけど、40歳の人でも50歳の人でも“新人俳優”というジャンルに入るんだろうな、と思った」という監督は、演技経験を問わずに年配の女性ばかりをキャストに選ぶことにした。「最初はもう少し楽をする予定だったんですけど、キャストの方とワークショップというか稽古をしていくうちに今までの映画と変わらないことに気づきまして、最初は『よーい、スタート』の声をかけないで撮影してみるとか、色々としてたんですけど、結局はこれまでの映画とほとんど変わらない感じで撮影してましたね。みなさん、妙に上手かったんですよね(笑)」。物語は、幻の大滝を見にいくツアーに参加した7人のおばちゃんがガイドとはぐれ、山で迷子になるところから始まる。沖田監督はキャストの個性や特徴を活かしながら脚本づくりをしたそうで「そういう風に俳優にとって有利になるような脚本づくりをしたことも、芝居をしていく上では良かったんじゃないかと思います」と振り返る。「最初からラストは決めていたので、タイトルも『滝を見にいく』にしました。実際に出てくる滝は……自分では面白いと思ってます(笑)。最初はロケハンでもうちょっと荘厳な滝もたくさん見たりしたんですけど、どうしても観光地っぽい感じがしてしまうので、おばちゃんたちが見る滝はこれだろうな、と」。おばちゃんたちが山でのサバイバルを経て、ラストで一体、どんな滝を見ることになるのかも注目だ。商業映画デビュー作『南極料理人』から演技派俳優たちとタッグを組んで、大規模な映画作りを続けてきた沖田監督は「この映画はこれまでとは違った楽しさがあった映画」だという。「オーディションの段階からみんなと色々と話し合いしながらできましたし、自分では映画の規模の大小はわからなくなってきてるんですけど、僕の映画が好きな人って映画の中の“ささいなところ”が好きだという人が多かったりするんですけど、そういうものがつまった映画なので、これまでの映画が好きだった人には楽しんでもらえると思います」。『滝を見にいく』公開中
2014年11月28日タレントの南野陽子が29日、都内で行われた米映画『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』のPRイベントに登場。かつて“スケバン刑事”として一世を風びした南野は、「もし私が10代の頃に、この作品があったら日本代表でイイ線いったんじゃないかな。ヨーヨーを武器に(笑)」と『キック・アス』参戦への夢を広げていた。その他の画像映画は前作の『キック・アス』から4年後を舞台に、一度はヒーローの仮面を脱いだキック・アス(アーロン・テイラー=ジョンソン)とヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)が、元ギャングの活動家ストライプス大佐が結成したヒーロー軍団“ジャスティス・フォーエバー”とともに再び悪との戦いに身を投じる。本編を鑑賞したという南野は「とっても楽しかったし、クロエちゃんのアクションは、強いだけじゃなくてキュート。それにスケバン刑事を演じた昔を思い出しましたね」とニッコリ。ヒット・ガールは前作で命を落とした父親(ニコラス・ケイジ)に強く影響されているという設定で、「やっぱりお父さんの影響ってすごいんだなって。私も父に鉄仮面をかぶらされて(笑)」と笑いを誘っていた。この日はヒット・ガールが乗りこなすバイク“ドゥカティ(Ducati 1199 Panigale)”を、ヒット・ガールのイメージカラーである紫色に塗装した特別仕様、その名も“ヒット・ガール エディション”がお披露目された。映画『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』は、ドゥカティジャパンとのタイアップが決定しており、TOHOシネマズで2月から始まるプレゼントキャンペーンでは、クイズに答えると劇中に登場する同じモデルの“Ducati 1199 Panigale”が抽選で1名様に当たるキャンペーンも実施される。『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』2月22日(土) TOHOシネマズ有楽座ほか全国公開取材・文・写真:内田 涼
2014年01月29日『悪人』『パレード』など数々のベストセラーで知られる吉田修一の同名小説を映画化した『横道世之介』(よこみちよのすけ)が27日、第25回東京国際映画祭の特別招待作品としてワールドプレミア上映され、主演を務める高良健吾とメガホンを執る沖田修一監督がTOHOシネマズ六本木ヒルズでの舞台あいさつに登壇した。その他の写真1980年代を舞台に、高良演じる上京したての大学生・横道世之介の日常と、彼を取り巻く個性的な面々の人生を描く本作。高良と沖田監督のタッグは、テレビドラマに始まり、映画『南極料理人』、『キツツキと雨』に続いて4度目となり「僕にとってはイキイキしていられるのが、沖田監督の現場」(高良)、「いつか主演を…、と思っていた。今回は思う存分にやってもらった」(沖田監督)と今やそのコンビネーションは鉄板だ。主人公“世之介”は、人懐っこい笑顔を振りまくどこにでもいそうなお人好しという設定。これまでは対照的にクールな印象も強かった高良だが「役者として“狙ったり”、欲を出してしまうのは良くないなと思った。あくまで普通にこだわった」と役作りをについて語った。一方の沖田監督も「とても軽やかな原作で、登場人物たちが動いているのを見てみたいなと思った」とこちらも自然体で撮影に臨んだ。世之介のガールフレンドで社長令嬢の祥子を演じるのは、人気女優の吉高由里子。高良にとっては『蛇とピアス』以来約5年ぶりの再共演で「以前に比べると、二人ともよくしゃべりましたね。当時はお互い、とても暗かったので…(笑)。吉高さんとの共演は、予期せぬことが起こるから楽しいです」と手応え十分。沖田監督は「現場での爆発力がすごい」と吉高との初仕事に圧倒されていた。映画には高良、吉高に加えて、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛ら若手実力派から、きたろう、余貴美子らベテラン勢まで幅広くキャスティングされている。沖田監督は「前作、前々作がおじさん、おばさん(笑)だらけだったので、若い面々と一緒に撮影できたことは僕にとっても面白かった」と振り返った。『横道世之介』2013年2月23日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
2012年10月29日人気小説家・吉田修一著による青春感動巨編を、主演に高良健吾、ヒロインに吉高由里子を迎えて『南極料理人』、『キツツキと雨』の沖田修一監督がメガホンを取り実写映画化する『横道世之介』。このほど新たに、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛ら若手実力派俳優3人の本作への出演が明らかとなった。『悪人』や『パレード』の原作者としても知られる吉田修一の同名人気小説を原作にもつ本作。1980年代を舞台に、上京したての大学生・横道世之介の日常と、彼を取り巻く人々の生活を優しいタッチで描く。今回出演が決定したのは、いまがまさに“旬”の3人。世之介の大学の友達・倉持一平を、『ラスト サムライ』でハリウッド・デビューも果たした池松壮亮、世之介が憧れる年上女性・片春千春を、『ソラニン』や『GANTZ』など話題作への出演が相次ぐ伊藤歩が演じる。そして女性に興味がない世之介の同級生・加藤雄介を、現在放送中のNHK連続ドラマ小説「カーネーション」での活躍で脚光を浴びている綾野剛が演じる。徐々に明らかにされていく映画『横道世之介』の世界。心温まる人間模様を独特のユーモアと世界観で描くことに定評のある沖田監督の指揮のもと、若手実力派俳優たちがどのような化学反応を起こしてくれるのか、公開を楽しみに待ちたい。『横道世之介』は2013年、全国にて公開。■関連作品:横道世之介 2013年、全国にて公開■関連記事:『蛇にピアス』コンビ復活!高良健吾&吉高由里子で吉田修一の青春小説を映画化
2012年03月15日人気小説家・吉田修一著による青春感動巨編「横道世之介」(毎日新聞社刊)を『南極料理人』、『キツツキと雨』など心温まる人間模様を独特のユーモアと世界観で描いてきた沖田修一監督によって実写映画化されることが決定!主演に高良健吾、ヒロインに吉高由里子が抜擢されたことが明らかとなった。一昨年、国内の映画賞を総なめにした『悪人』や『パレード』などの原作者としても知られるベストセラー作家・吉田修一著で、2010年本屋大賞3位入賞、第23回柴田錬三郎賞を受賞した人気小説を原作にした本作。長崎の港町生まれで大学進学のために上京したばかりの主人公・横道世之介とガールフレンドの与謝野祥子を始め、まわりの人々の青春時代と彼らのその後が描かれる。嫌味のない図々しさが人を呼び、それでいてお人好しの主人公・世之介を演じるのは、『軽蔑』、NHK連続テレビ小説「おひさま」など活躍が目覚しい高良健吾。沖田監督とは『南極料理人』、『キツツキと雨』に続き、3度目のタッグを果たす。そのお相手、ヒロイン・祥子を演じるのは、今年の公開作だけでも『ロボジー』、『ヒミズ』、『僕等がいた』と飛ぶ鳥を落とす勢いの人気女優、吉高由里子。日本映画・ドラマ界で活躍する若手俳優の中でも頭一つ抜け出た2人だが、『蛇にピアス』で共演済みとあって、まさに磐石の布陣?手渡された今回の脚本を読んで「とにかく面白い!」と絶賛する高良さんは、「沖田監督はいつも一緒に悩んでくれる監督なので、今回も一つ一つ悩みながら、楽しみたいです。緊張もしていますが、沖田監督となら『なんとかなる』と思えます」と沖田監督へ全幅の信頼を寄せる。再共演の吉高さんについても「久しぶりに会う友達みたいに再会できたら嬉しいです。吉高さん自身がコメディ映画のように面白い方ですし、しっかりしているので、現場を引っ張ってくれると思います。監督が受け止めてくれて、吉高さんが引っ張ってくれる。だから安心して、僕は前向きな他力本願で頑張ります」と力強い(?)コメント。その吉高さんも「高良さんと共演させていただくのは約5年ぶりで、19歳の頃、ご一緒しました。今回、すごく楽しみでもあり、あの頃から自分が成長してなかったらどうしようと思う不安もあります。高良さんと共演という形で再会するのをとても嬉しく思います。信頼し合えるような関係性を作っていい作品を残したいです」と再会に胸弾ませる。本作のテーマについて、沖田監督は「原作の特徴として、80年代と現代の話が出てきますが、世之介というキャラクターを通していろんな人が過去を思い出したりしています。僕はいま34歳ですが、自分が送ってきた大学生活と彼らの生活はそんなに変わらないと感じています。友達ができて、恋をして、また疎遠になったりして…ということが、どの時代も変わらないんじゃないかな、と思います。そういう“変わらない青春”みたいなものをこの作品で出せたらいいなと思っています」とコメント。これまで映画化されてきた吉田修一作品の持つサスペンスものとはまた一味違う、温かみのある優しい作品が生まれそうだ。撮影は3月下旬にスタートし、長崎でのロケを経て、5月上旬にクランクアップ予定。『横道世之介』は2013年、全国にて公開。■関連作品:キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会僕等がいた・前篇 2012年3月17日より全国東宝系にて公開© 2012「僕等がいた」製作委員会 &© 2002小畑友紀/小学館横道世之介 2013年、全国にて公開■関連記事:役所広司×小栗旬インタビューふたりだから語れる、「映画を撮り続ける」ワケ高良健吾×沖田修一監督インタビューコメディから解き明かす24歳の魅力と素顔生田斗真、初共演した吉高由里子の第一印象は「賢い人」役所広司×小栗旬『キツツキと雨』独占試写会に35組70名様をご招待ミスチル桜井「真っ直ぐな気持ちで取り組んだ」『僕等がいた』主題歌リリース決定
2012年02月09日映画『ジュリエットからの手紙』の公開記念トークイベントに南野陽子が出席。「ロミオとジュリエット」のジュリエット宛てに恋の悩みを綴る“ジュリエット・レター”がモチーフとなっている本作に因み、南野さん自身がしたためたレターを披露した。「ロミオとジュリエット」の舞台となったイタリア・ヴェローナにある“ジュリエットの家”にいまなお世界中から届くジュリエット・レター。映画では、50年前に綴られたレターにまつわる恋をめぐる旅が描かれる。ヴェローナには、“ジュリエットの秘書”と呼ばれる人々がおり、世界中から集まった手紙に彼女たちが返事を出しているのだ。南野さんは映画について「くさらないでいれば、想いが伝わりご褒美がもらえるんだ、と思いました」と笑顔で感想を語った。映画の公開に合わせて、劇中で登場するジュリエットへの手紙に対する返事が全国から公募された。400通を超える応募の中からベストレターに選ばれたのは、鹿児島県の女性の手紙。これを南野さんが情感たっぷりに朗読した。さらにこの日は、南野さん自身がジュリエット宛てに書いた手紙を朗読。新婚ほやほやで幸せいっぱいの南野さんだが「愛で強くなれると感じています」とパートナーを得ての心境の変化を綴ったレターを少し恥ずかしそうに読み上げた。また初恋の思い出を尋ねられると「はっきりといつが初めての恋だったかは分からないんですが、小学校6年生で卒業するときに、中学校が別々になってしまう男の子に想いを伝えなきゃと手紙を書きました。結局、出さないままでいまも持ってるんです。結婚で身辺整理をしているときに見つけて、パートナーに見せたら笑ってました。『(好きか否かを)○か×で書いてほしい』というアンケートのような手紙で、出さなくてよかったです(笑)」とくすぐったい思い出を明かしてくれた。報道陣からは過去の恋だけでなく、現在進行形の結婚生活についての質問が飛んだが「アイドルなのであまり(公の場で)恋の話をしたことがなくて…恥ずかしい。もうイヤ(苦笑)!」とたびたび照れくさそうな表情を見せつつ「もう少し(一緒にいられる)時間があればいいな、と思います」とのろけていた。『ジュリエットからの手紙』は5月14日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。■関連作品:ジュリエットからの手紙 2011年5月14日よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010 Summit Entertainment, LLC. All rights reserved.■関連記事:ガエル・ガルシア・ベルナル インタビュー愛よりも夢を優先する男に共感は…?50年前の初恋を捜す旅『ジュリエットからの手紙』試写会に10組20名様ご招待一通の手紙が導く50年ぶりの初恋探し『ジュリエットからの手紙』のポスター画像解禁
2011年05月09日GACKTの初舞台「眠狂四郎無頼控」の東京公演キャスト発表会見が4月2日(火)、東京・恵比寿ガーデンホールで行われ、南野陽子ら共演キャスト10人がお披露目された。作家・柴田錬三郎の剣豪小説シリーズから生まれたニヒリズム、ダンディズムあふれる剣客ヒーロー、眠狂四郎(GACKTさん)の活躍を描く物語。常盤津の師匠・文字若を南野さん、狂四郎を慕う女性・美保代を杏さゆり、狂四郎と敵対する剣客・三雲迅雷を嶋田久作。ほかに田中健、徳山秀典、辰巳奈都子らが出演。スケジュールについても全国7都市102公演が決定。先に決まっていた東京、大阪、名古屋に続き福岡、札幌、仙台、広島、仙台の順で巡演することが発表された。GACKTさん以外は東京公演キャストとされている。この日が初対面というGACKTさんの印象を南野さんは「隣に立っていて、とてもいい匂いがします。スターってこういうもの、そうでなくっちゃと思い出させてくれた。まぶしいです」とカリスマ性をひしひしと感じ取った様子。辰巳さんは「クールな印象だったのですが、いま、しゃべっている姿を見て、すごい、しゃべっているーって。すみません変な感想で」とGACKTさんを笑わせた。102公演の長丁場をこなすGACKTさんは「この半年間、サムライとはどういうものか?と考え、肉体的にも精神的にも自分を追い詰めてみようと思いました。1日5時間トレーニングをして、いま、肉体は80%仕上がった。精神的にも同じ感動ではなく、感動が増えていく102公演をやりたいので、食生活を制限していまは野菜しか食べていません。眠狂四郎もいろいろな精神的抑圧をクリアしたと思う。いろんなストレスを楽しみながら日々生活しています」と準備万端の様子。これまで故・市川雷蔵を始め、錚々たるスターが演じてきた役どころへの挑戦となるが「プレッシャーが全くないと言えば嘘になりますが、いろんな方がやられたことを意識してやろうとは思っていません。表現者として100%何をできるか、命がけで力を注ぎたい。比べてもらって構わない、ぜひ比べてほしい。GACKTの眠狂四郎がどういうものかを見てほしい」と決意表明。「自分の生き方を信じ、周りに流されることなく信念を持ち続ける。時に人を導く月のような存在。自分の生き方をそう考えていますが、狂四郎にも強く感じる」と狂四郎と自身を重ねた。一方で、南野さんら華やかな女性キャストとの共演には「何日も一緒にいるんだと思うとドキドキします。女優の方々はそれぞれ形、色の違う美しい花」とデレデレ。「男性キャスト陣は殺気を帯びた方ばかりで野草というイメージ」と会場の笑いを誘っていた。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:アーサーと魔王マルタザールの逆襲 2010年4月29日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 EUROPACORP–TF1 FILMS PRODUCTION–APIPOULAÏ PROD- AVALANCHE PRODUCTIONSImages et Effets 3D–BUF photos:Daniel Smith © 2009 EUROPACORP – TF1 FILMS PRODUCTION – APIPOULAÏ PROD- AVALANCHE PRODUCTIONS■関連記事:“虫の世界”を体感!『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』ファミリー試写会に12組48名様をご招待リュック・ベッソンも太鼓判のIMALU、声優に続き映画主題歌に初挑戦!IMALU声優デビュー!さんま&しのぶに「10年間は褒めてもらえない」神木隆之介&GACKT、ベッソンのラブコール受け『アーサー』続編キャストに続投フレディ・ハイモア主演『アーサー』続編が仏で大ヒットスタート!日本公開も決定
2010年04月02日芥川賞作家・吉田修一の作品の中でも、ファンの間で特に高い人気を誇る「パレード」(幻冬舎文庫刊)が豪華キャストを揃えて映画化される。このたび、本作の画像が初めて公開され、物語の鍵を握る男娼・サトルを演じる林遣都の金髪姿も初めて明らかになった。原作小説は2002年に発表され、第15回山本周五郎賞を受賞。同じ年に発表された「パーク・ライフ」が第127回芥川賞を受賞し、物語性を重視した作品に贈られる山本周五郎賞と純文学に対して贈られる芥川賞のW受賞ということで大いに話題となった。物語は、上辺だけの付き合いを「ちょうどよい」と感じる現代の若者たちが、都内のマンションでルームシェアをする姿を描いた群像劇。決して重くない空気感の裏に隠された人間心理の恐ろしさが映し出される。映画会社に勤務する直輝に藤原竜也、イラストレーターの未来役を香里奈、フリーターの美女・琴美を貫地谷しほり、そして大学生の良介に小出恵介と人気の若手俳優陣が顔を揃えている。“本当の自分”を装った、この4人の優しくも怠惰な共同生活に新たに加わるのが、林遣都が演じる金髪の男娼・サトル。時を同じくして彼らの住む街では連続暴行事件が発生し、彼らの日常に少しずつ波紋が広がり始める…。いずれのキャストも話題を集めそうだが、特にデビュー作『バッテリー』以来、『DIVE!!ダイブ!!』、『風が強く吹いている』など爽やかなスポーツ映画への出演が続いていた林さんが、男娼という難役に挑戦しているのは注目!監督を務めるのは、『GO』や『クローズド・ノート』、『世界の中心で、愛をさけぶ』など原作ものの映画化に定評のある行定勲。以前より吉田さんとは親交が深く、吉田さん自身「多くの映像化の企画があった中で、最終的に最高のスタッフとキャストで動き出した映画『パレード』に力強さを感じています」と期待のコメントを寄せている。果たして彼らにとって、この2LDKはどのような場所なのか――?『パレード』は2010年春、渋やシネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:パレード 2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会
2009年08月08日