今日はどうも口臭がきついような気がする、というときはありませんか。仕事で大事な会議や打ち合わせ、さらにデートの約束がある日にこれはつらい……。そこで、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「オフィスや電車で自分で押せる口臭予防ツボ」を教えていただきました。■唾液(だえき)を促すツボを刺激する口臭の主な原因について、丸尾先生はこう話します。「口腔(こうくう)の問題、内臓の疾患、ストレスなどさまざまな原因が考えられます。一般的に、口の中が渇く、唾液(だえき)が少なくなる、歯周病、また、東洋医学で言う『胃熱』のとき、つまり、疲れなどで胃に熱がたまっているような場合に出る口臭の場合は、次のツボを刺激してください」1.湧泉(ゆうせん)足の裏にある、「押せば命の泉湧く」で知られるツボ。刺激をすると、疲労回復、リラックス、それに、唾液(だえき)を促す効果があります。足のむくみ、全身のだるさ、ストレスがあるときにも有効です。ツボの位置:足の指を曲げたときに足の裏にできる「人」の字の中央、少しへこむところ。ツボの刺激法:いすに座り、足をもう一方の太ももに乗せ、親指で少し強めにひと押し10秒~1分ほど、刺激を加えます。オフィスなら、ゴルフボールなどを床に置いて足の裏でコロコロ転がしながら刺激するといでしょう。靴を脱ぎ、足の指をぎゅっと曲げる、伸ばすを繰り返すだけでも刺激になります。2.翳風(えいふう)「翳」は「陰」の意味があり、翳風とは、「陰になる場所にあって風を通す」ということを表します。耳たぶの後ろに位置し、歯周病、歯痛、ほおのはれ、これらが原因で起こる肩こり、首の痛みに効果があります。また、顔のけいれん、耳鳴り、難聴にも有効だと知られています。ツボの位置:耳たぶのすぐ後ろにあるくぼみ。押すと、あごや歯、耳に響く感覚があります。ツボの刺激法:人さし指や中指を使い、上下左右に向けて指圧を加える方角を変えながら、ひと押し10秒~1分ほど、いつでもどこででも何度でも、繰り返し刺激します。3.きょう車ほおと下あごに関係するツボで、口や歯、歯ぐきの痛み、ものを咬(か)みしめることができないときに効果があります。顎(がく)関節症(あごの関節周囲で痛みがある、あごのゆがみ、口が開きにくい、かみにくいなどの機能低下の症状)や、顔のむくみに効くツボとしても知られています。ツボの位置:耳たぶの下から、あごの骨に沿って下がると、えらの部分にあたります。そこから上に向かって中指の幅1本分、向かったところ。あごの力を抜くと少しくぼんでいます。ツボの刺激法:人さし指や中指でひと押し10秒~1分ほど指圧する。また、指で押しながら、口を軽く開ける、閉じるを繰り返すと刺激が増します。いつでもどこででも何度でも、繰り返し指圧してください。「疲れをとり、唾液(だえき)腺を刺激して唾液(だえき)量を促すことが重要です」と丸尾先生。ゴルフボールで足の裏を刺激しながら、耳の下やあごの部分を指圧する……これならいつでも簡単に実践できそうで、なおかつ、足や顔のむくみ対策になるのもありがたいです。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分品川緑/ユンブル)
2012年05月27日特に原因が思い当たらないのに、なんだか口臭が気になる……しかも、ある決まった時期だけ、という場合、もしかしたらPMS(月経前症候群)のせいかもしれません。女性専門クリニック「私のクリニック目白」の平田雅子先生に、詳しくお聞きしました。(以下、平田雅子先生)PMS(月経前症候群)と呼ばれる症状は、排卵後の女性ホルモンの変化に伴い、生理が始まる1~2週間ほど前から体や心の不調を伴うものです。生理が始まるとウソみたいに消えてしまいますが、また来月、生理が始まる前になると起こります。一体どれくらい多くの女性がPMSに悩まされているか、知っていますか?ある企業が調べたところ、「いつも実感がある」と答えた女性は全体の約40%、「時々感じる」は約52%、残り8%が「まったく感じない」と回答したそうです。つまり、10人中9人が何らかのPMS症状を体験しているということ。PMS症状のなかでも1位はイライラ。ついで2位が腹痛。そして、頭痛、眠気、胸の張りと続きますが、そのほかとなると、キリがないくらいあらゆる症状があげられます。ご質問の口臭も、生理前に周期的に起こっているのであれば、PMS症状の一つと考えてもいいかもしれません。女性ホルモンの変化と口臭、ふたつはまったく無関係に思えますが、実は深いつながりがあるんです。女性ホルモンには大きく分けてエストロゲンとプロゲステロンの2種類があることはご存じでしょうか。排卵が起きてから次の生理が始まるまでに分泌量が増えるのがプロゲステロンです。このプロゲステロンは体内に水分をため込む働きがあり、生理前には顔がむくんだり、便秘になったりしやすくなります。それは妊娠に備えて体が栄養や水分を蓄えておくための現象で、そのために唾液(だえき)の分泌量が減って口内が乾き、菌が繁殖しやすくなります。口臭には、このプロゲステロンが原因で、口内に歯周病の原因菌が増殖しやすくなっている可能性が考えられます。この時期は、歯磨きやうがいをこまめに行い、できるだけ間食を控えるように心掛けてみてください。ただ、生理的口臭は、口のすぐ上に鼻があるため、当の本人が気になっているだけで、まわりのひとは案外気付いていないってことが多いものです。PMSによるストレスだけじゃなく、こうした気分的なストレスもため込まないよう、リラックスや気分転換を積極的に図ってね。(ビューティ&ダイエット編集部)
2012年03月12日自分の口臭って気になったことはありませんか?コンビニや薬局などで口臭予防グッズがたくさん売られていますが、実際に男女共に口臭で悩む方は多いようですね。口臭が発生するにも原因があるのでちょっと気になるな~なんて方は、是非チェックしてケアをしていただきたいと思います。■口臭の原因って何?まず原因の1つ目としてあげられるのが、お腹が空いているときや睡眠の時に唾液の分泌量が少ないときに細菌が活発に働くことで発生しやすいといわれています。2つ目は、病的要因です。例えば、歯肉炎や歯槽膿漏や虫歯が原因とされるものです。3つ目は、胃腸のトラブルです。食べ過ぎや飲み過ぎで心当りのある方は、消化作用が滞っているので気をつけましょう。口臭が気になるからといって薬や口臭グッズで一時的に改善させたとしても原因が解決しないと治らないのでまずは自分の原因を見つけることですね。そして、以下のような食べ物でも口臭を改善できる方法があるのをご存じでしたか?【お茶の葉】タンニンには抗菌作用があり、口臭の原因の雑菌を取り除いてくれます。【レモン】成分として含まれるクエン酸が、口の中残った食べカスの腐敗や発酵を防いでくれます。食事をする際にも、唾液が十分にでるように良く噛んで食べることを意識したり、気にし過ぎというのも心因的要因で原因になるようなので、神経質にならないこともポイントです♪(平野 宏枝)
2012年02月06日「このごろ疲れがとれないのだけど、なんだか口臭がするみたい」、「このニオイは昨日の飲み過ぎのせい!?」、とどめは、「アンタの口、クサイよ」と誰かに言われて愕然(がくぜん)……。そこで、歯学博士で専門は口腔(こうくう)(こうくう)衛生、かつ口臭外来がある江上歯科(大阪市北区)院長の江上一郎先生に、「正しい口臭対策」についてお話をうかがいました。■口臭の原因はだ液が減ること――口臭の原因として考えられることを教えてください。江上先生「だ液が少なくなって起こることが多いです。だ液が減るとなぜ口臭になるかというのが大事なポイントですが、だ液は、食べ物を消化して食べカスを洗い流し、また細菌が増えるのを防ぐ役割があります。口の中の粘膜を守り、清潔に保つわけですね。そのだ液が減ると、当然、消化する力や抗菌力が下がってしまいます。すると、口の中に残った食べカスが菌の働きで発酵し、オナラや納豆のような臭気を発します。また、だ液が減少すると口の中のさまざまな細菌が繁殖して、虫歯になる、歯周病になるなど、口の中の病気に直結していくことになります。そして、これらの症状も、口臭の原因になります」――つまり、だ液の減少が引き金となって、口の中にいろいろな弊害をもたらすということですね。江上先生「そうです。うちのクリニックの口臭外来を訪れる人の8割は、『ドライマウス』という症状があります。『口腔(こうくう)乾燥症(こうくうかんそうしょう)』とも言いますが、その名のとおり、口の中が渇くという症状です。口の中が渇くのはだ液が出ていないからなので、口臭につながっていきます」■ドライマウスの原因は、ストレスや緊張――ドライマウスの原因はどこにあるのでしょうか。江上先生「緊張すると口の中が渇くでしょう。だ液の分泌というのは自律神経が担っているのですが、この神経は、不規則な生活、不摂生、ストレス、緊張、精神的不安があるとバランスを崩して、体の機能に影響を与えます。だ液はその影響を受けやすいんです。ですので、ドライマウスの予防としては、規則正しい生活を送り、ストレスを解消してゆったりとした時間を持って自然にだ液を出させることが必要です。睡眠時間は6時間以上をキープしてぐっすり眠る習慣をつけ、自律神経のバランスを整えたいものです。健康な人でも睡眠中はだ液が減ります。だから、朝起きたときのだ液量は激減していて細菌がいっぱい、口の中がねばねばしています。体が活動し始めると、だ液をつくるだ液腺が刺激され、だ液がたくさん分泌されてきます。あと、抗うつ剤、鎮痛剤、降圧剤などの薬の服用は、体中の生理的分泌を抑制する作用があります。それで、だ液の分泌も抑えられて、口が渇く原因になります」■だ液の分泌を促すには、水を飲む――自分で、だ液の分泌を促す方法や、ドライマウスの対策はありますか。江上先生「先ほどの自律神経を整えることと並行して、水をたっぷりと飲んでください。口臭を感じる人やドライマウスの人の場合、全身が水分不足になっていることが多いんです。体に水分を与えることが大事なので、いつも携行して飲んでください。ただし、コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインやポリフェノールなどが入ったし好飲料は避けてください。利尿作用があるので、せっかくとった水分が、だ液分泌にまわらず、尿になって出てしまいます――タバコやお酒はだ液の分泌に影響しますか。江上先生「強く影響します。タバコの成分であるニコチンは、末梢(まっしょう)血管を収縮させる作用がありますので、だ液腺の活動を抑え、だ液の分泌を減少させます。さらに、タバコのニオイは口臭に直結します。お酒は、カフェイン入りの飲料と同じで強い利尿作用がありますから、体から水分を失ってしまうんです。禁煙、節酒は大切です」――食生活でほかに気を付けることはありますか。江上先生「とにかくよくかんで食べてください。よくかむ事で、だ液腺周囲の筋肉が活動し、だ液腺を伸ばしたり縮めたりという物理的刺激を与えます。あまりかまずに飲み込んでばかりいるとだ液腺が活発にならず、だ液の量は減少します。それに、梅干しやレモン、酢の物など酸っぱくて唾液(だえき)の分泌を促しそうな食べ物を積極的にとり、香辛料など刺激の強いものや口の中の粘膜にひっつきやすいクッキーなどは控えるようにしましょうまた、あごを上下左右に動かす運動を心がけて、キシリトールやシュガーレスのガムをかむ習慣をつけるのもいい方法だと思います」■舌のこけ(こけ)は磨いてはいけない――口臭の原因のひとつに、舌苔(ぜったい)があると聞きますが、どうでしょうか。江上先生「口臭の原因になります。舌苔(ぜったい)とは、舌表面についたこけ状の白っぽいチーズのようなものです。実体は、食べカスや舌表皮や口腔(こうくう)粘膜などのタンパク質が、細菌によって分解されたものが付着したものです。これも、通常はだ液が浄化していますが、だ液が減ると舌苔(ぜったい)が増えてニオイのもとになります。熱がある、疲労がたまっているなど体調が悪いときや、お酒を飲んだ翌日などにはこけがたまりやすくなっています」――舌苔(ぜったい)の掃除をしたほうがよいのでしょうか。江上先生「いえ、それを過剰にすると、余計にだ液の分泌を減らしてしまうことになるんです。とにかく多量のサラサラした自然な、自分のだ液で洗うことが大切です。よく歯ブラシや舌苔(ぜったい)ブラシでごしごし磨く人がいるのですが、それはもってのほか。舌は口の中で一番潤いを必要とする粘膜です。それを発泡剤入りの歯磨き粉で洗い流したりすると口腔(こうくう)(こうくう。口の中)粘膜や舌粘膜が炎症を起こして、正常に機能しなくなります。口臭の予防に歯磨き剤や洗口液を使う場合は、合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)やアルコールが入っていないタイプを選んでください。口の中の自浄力を養うように意識をすれば、口臭は徐々に減っていきます」最後に江上先生は、「理想とするだ液のイメージは、赤ちゃんのヨダレです。ふんだんにだ液が出ているのが健康な状態なんです」とアドバイスをします。口臭の原因はだ液が減少することにあり、予防には、水を飲んで体に潤いを与える、歯磨きや舌磨きをし過ぎない、あごの運動をする、ガムをかむ、それにストレスをためない生活が望ましい――。江上先生のお話から、「口臭とは体調不良のサイン」だと気付きました。口臭予防もしながら、ヘルシーな生活を送りたいものです。監修:江上一郎氏。歯学博士。専門は口腔(こうくう)衛生。江上歯科(大阪市北区中津。口臭外来がある)院長。 TEL:06-6371-8902(阪河朝美/ユンブル)【関連リンク】【コラム】男より女の方が口臭に敏感!?10秒でできる対策とは?【コラム】自分の口臭、足の臭いはやっぱり自覚できない!?【コラム】女性が恋に落ちるオトコのニオイってどんなもの?
2011年07月29日