音楽家の古澤巖と俳優の山本耕史がタッグを組み、音楽と言葉でステージを彩るコンサート「Dandyism Banquet」が9月から全国で開催される。本公演は音楽と言葉を融合させて、これまでにないエンターテインメントを描く試みで、8月には本コンサートのメンバーで収録されたミニアルバム「Dandyism Banquet」も発売される。当日は古澤、山本のほか、塩谷哲、小沼ようすけ、大儀見元、井上陽介が出演。Bunkamuraオーチャードホール公演はすでにチケットが発売中で、愛知と大阪公演は今月11日(土)からチケットが発売になる。古澤巖×山本耕史コンサート「Dandyism Banquet」9月4日(日)東京Bunkamuraオーチャードホール9月11日(日)愛知愛知県芸術劇場コンサートホール9月17日(土)大阪NHK大阪ホール10月3日(月)静岡アクトシティ浜松 大ホール11月5日(土)東京かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール12月20日(火)静岡静岡県コンベンションアーツセンター グランシップ中ホール大地12月21日(水)横浜関内ホール2023年1月28日(土)宮崎野口遵記念館(延岡市)【出演】古澤巖(ヴァイオリン)、山本耕史(語り・歌)、塩谷哲(ピアノ・音楽監督)、小沼ようすけ(ギター)、大儀見元(パーカッション)、井上陽介(ベース)■チケット情報
2022年06月10日ミドルエイジの先輩たちが「自分らしい生き方」に至るまでーー古澤瑛子さん特別支援学校卒業後、飲食店やレンタルビデオチェーンでの勤務を経て、現在はアパレル企業で勤務する古澤瑛子さん(以下、アコさん)。約1年前に実家を離れ、発達障害や知的障害のある人たちが共に暮らす「グループホーム」で生活しています。先天性の遺伝子疾患・ウィリアムズ症候群とADHDのあるアコさんの良き理解者であり、子どもの療育やグループホーム運営を長年続けている「一般社団法人発達障がいのためのハッピーライフ研究会」の高見澤千佐先生と共に、幼少期から現在に至るまでをお話しいただきました。Upload By 鈴木悠平生まれつき心臓が弱く両親は心配していた。先生と出会い、療育でたくさんの経験を――お二人とも、今日はよろしくお願いします。はじめに、アコさんの幼少期のころのお話や、先生との出会いについてお聞かせください。古澤瑛子さん(以下、アコ):活発で、外で遊ぶのが好きな子でした。親からは「すぐどこかへ行っちゃう」って心配されていたみたいです。高見澤先生のところには、4歳から療育に通っています。会ったときからすぐ仲良くなって(笑)、そこからずっと、お世話になっています。Upload By 鈴木悠平高見澤千佐先生(以下、高見澤):ウィリアムズ症候群の特徴で、アコさんは生まれつき心臓が弱いのもあって、お母さんはものすごく緊張感を持って彼女を育てておられたんです。転んで怪我して入院するんじゃないか、なにかあったら死んじゃうんじゃないかって、どこかに連れていくのもすごく慎重で。わたしはいろんな子を見てきたプロなんで、まぁお母さんそんなに緊張しないで、と(笑)。アコさん本人も、わたしと相性が合ったらしく最初っからすごくなついてくれたし、自分で学んで覚えていく力はすごくある子だなと思ったので、どこにでも連れて行って、とにかくいろんなことを体験してもらいました。アコ:はい、いっぱい体験しました!先生のところでは合宿もあって、しょっちゅうお泊まりにも行ってましたね。高見澤:うちの療育にはだいたいいつも50人ぐらいが来ていて、半分が知的障害、半分が発達障害のある子どもたちです。基本的には幼児のときから通ってもらって、二十歳以降の自立を見据えて、一人ひとり課題に取り組んでもらっています。勉強だけでなく、言語療法や運動療法まで、その子がそのとき必要なことを、という感じですね。彼女は、手先の不器用さがあったり、気がものすごく散りやすかったりして、小さいときは集中して取り組むのがなかなか大変だったんですけど、うまくいかなくて泣くことはあっても、次の日にはいつもニコニコで現れて「先生、会いたかったー!」って(笑)。いつも明るいよねー。アコ:今でも先生にベッタリですね(笑)。みんな一緒に過ごしていたはずなのに、「障害がある」というだけで扱いが変わるーー保育園や学校などでの、集団生活はいかがでしたか?アコ:保育園のときは、遊具にうまく登れなくて、運動会の競技に参加できないと言われて…高見澤:運動会で、はしごを登って鐘をカーンって叩く種目があるんですが、参加を遠慮してほしいって園から親御さんに言われたことがあったんですよ。Upload By 鈴木悠平ーーそんなことが…高見澤:でも、わたしが園に行ってコツを教えたら10分でできるようになったんだよね!アコ:はい!先生にコツを教わったらすぐできました。高見澤:運動会当日もバッチリできて、みんなに大拍手をもらったよね。やっぱり当時はまだまだ、「障害があるとみんなと同じことはできないんじゃないか」というような偏見が強くて、本人も「それはおかしいんじゃないか」っていうのはすごく感じ取っていました。アコ:小学校に入ってからも、途中までは楽しく過ごせていたんですが、6年生のときにクラスメイトに思いっきり蹴り飛ばされて、それがすごく辛くて、不登校になっちゃったんです。高見澤:心臓が悪いっていうことは、本人は普段からいろんな人に言ってたんです。それなのに胸を蹴られたっていうのがものすごいショックだったみたいで。アコ:はい、ほんと怖かったし、友達に蹴られたっていうのがショックでした。知らなかったんならともかく、知ってるのにどうしてこんなひどいことするのって。高見澤:障害のある子が疎外感を経験しやすいのがこの時期で、やっぱり難しいですね。だいたい4年生ぐらいまでは、みんなフランクに、障害がある子もない子も一緒に遊んでたりするんですけど、思春期に入りかけると違いを気にするようになって、仲良しグループがつくられるときに障害のある子が仲間はずれにされやすいんですよ。今までは「一緒においで」って言われたのが、急に「え、なんでお前来んの」って言われたりして、そこで本人も違いを自覚して、寂しい思いをすることになる。うちの療育でも、不登校を経験したことのある人は多いです。アコ:そのまま、中学校は3年間ずっと不登校で、先生のところに毎日通ってお世話になっていました。Upload By 鈴木悠平高見澤:フリースクールとして、うちへの出席を学校の出席扱いにしてもらって、そのまま卒業ですね。―中学卒業後は、特別支援学校の高等部に通われたとお聞きしました。通常の高校か特別支援学校か、進学先はどのようにして決めましたか?アコ:やっぱりいじめられたときの印象がずっと残っていて、学校行くこと自体がすごく怖くなってしまっていたんです。でも母親は、やっぱり高校は出てほしいと言うので、先生に相談に乗ってもらいました。高見澤:うちのフリースクールに通ったあと、高校進学せずにそのまま就職できている人もいっぱいいるんですけど、彼女の場合は、お母さんがものすごく思いつめられていてね。「中学校を不登校にさせてしまったから、せめて高校だけでも」って。ただ、アコさんは漢字や英語を書くのがどうしても難しくて、その状態で入れる高校の選択肢が当時はほとんどなかったんです。だったら、就職に向けた訓練もできるし、特別支援学校の高等部が良いだろうと。本人はそういった特別支援学級・特別支援学校的なところをそれまで経験していなかったので、入学当初はかなりびっくりしていましたね。――3年ぶりの学校で、はじめての特別支援学校というと、不安や緊張も大きかったと思います。アコ:もうほんと、毎日泣いてましたね。怖い!行きたくない!って。高見澤:うちの療育にも来ていた彼女の親友が1学年上にいたのが救いで、ほぼ彼女に会うために学校に行ってたようなもんだよね。その分、その子が卒業するときは大変で(笑)。アコ:あまりにショックで「わたしも姉さんと一緒に卒業する!置いてかないで!」って大泣きしてましたね(笑)。高見澤:卒業式、本人よりこの子の方が泣いてたっていうね。働いてお金を稼ぐ。親元を離れて暮らす。自分がどう生きるかを「選べる」ことがとても幸せ――それでは、特別支援学校卒業後の就労についてお聞かせください。アコ:卒業して最初に働いたのは喫茶店です。お客さんの注文を取ったり、飲み物や料理を運んだり、それから清掃とか。高見澤:最初は福祉的就労でしばらく働いたんです。わたしも見に行ったんですが、アコさんはお客さんに合わせて話すのが得意で、「雨ひどかったですねー」とか「今日何になさいますか?」とか、常連さんともすぐ仲良くなって、楽しくやっていましたね。参考: LITALICO仕事ナビ 福祉的就労とはどんな働き方なの?一般就労との違いなどについても説明しますアコ:そのあとに、障害者雇用での就職先をいくつか見に行って、次に就職したのがレンタルビデオチェーンの店舗の仕事です。何年か経ってから、そこが一度障害者雇用を終了するということで辞めなくちゃいけなくなったんですが、就労支援センターに通っている間に今の会社の人が見学に来て、それで就職が決まりました。そこから7年間、今の会社で働いてます。――今のお仕事が一番長いんですね。若い世代に人気のアパレルブランドの、渋谷の店舗で働かれているとお聞きしました。具体的にはどんな業務を担当されているんですか。アコ:わたしの担当は主に倉庫の業務ですね。スペインから送られてきた洋服を出して、輸送用のハンガーから店舗用のハンガーに入れ替えて…という感じで、お店に出る前の商品を整える仕事です。――へええ、なるほど。普段なかなか見られない、バックヤードでのお仕事、興味深いです。仕事の中で、やりがいや楽しさを感じる場面はありますか?アコ:仕事のやりがいは、ええと、そうですね…やっぱり働いてお給料をもらえるのが。Upload By 鈴木悠平高見澤:仕事の内容というか、お金だよねぇあなたは(笑)。アコ:はい、まさにお金ですね(笑)!――シンプルな答え(笑)。働いて稼いだお金は何に使うんですか?アコ:お金を貯めて自分のほしいものをひとつずつ買っています!こないだはiPhoneも買ったし、次はApple Watchとか、Bluetoothのイヤホンを買いたいなって。高見澤:あとは食だよね。グループホームではお昼ごはんの提供はないので、ご実家からお弁当を持って行くことが多かったんですけど、せっかく毎日渋谷に通勤してるんだしということで、「ランチを自分のお金で食べる」という念願を叶えて、いろいろ好きなもの食べて楽しそうですよ。毎日、わたしが仕事で忙しい中、お昼になると「先生、今日はポークチョップです!」「今日は中華♡」とかって写真が送られてきて(笑)。アコ:ふふふ(笑)。高見澤:なかなか攻撃力のある「飯テロ」をしてくるんですよ(笑)。アコ:でも今はApple Watchを買うために節約モードに入ってて…今日もカップ麺でした。高見澤:耐え忍んでますね(笑)。でもほんとに、お金は楽しいみたいだね。アコ:楽しいですね。なんか、初めてなんですよ。ケータイを自分で選んで変えられるとか。――自分でお金を稼いで、自分で使いみちを選べる。アコ:そうそう、それは本当に感動しましたね。高見澤:やっぱりお家にいる間は、全部親御さんがやってくださっていたんでね。このグループホームの個室の家具やカーテン、彼女は全部自分で決めたんですよ。いろんなお店を回って、毎回店員さんに詳しく説明してもらって、すっごく悩んで決めてって、もう大変で(笑)。「わたし、カーテン選んでいいんですか!?」ってすごく感動しててね。Upload By 鈴木悠平アコ:実家にいるときは、そんなことをやらせてもらえなかったんですよ。高見澤:毎月、給料が入ってきたら「これがあなたのお給料です。どう使おうか」って、テーブルの上に出すんですよ。グループホームに生活費として入れる額をよけて、残りの中で「この中からあなたは今月いくら貯金したい?」「お昼にいくら使いたい?」「何かほしいものありますか?」って、毎回やるんだよね。アコ:はい、そうです。先生と一緒にやってます。高見澤:彼女、すごい悩んで吟味するので、いつも2時間から3時間かかりますよ(笑)。でも、自分でお金の使い方を決めるっていうのはほんとに楽しいみたいですね。やっぱりどうしても親御さんがいると心配しちゃって「あなたのお小遣いはこれね」「だけどそれは買っちゃダメ」とか「ほしいんだったらお母さん買ってくるから」ってなっちゃってたので。アコ:そうですね。お金以外でも、「どこどこ行ってくるよー」って外出するときも「1人で行かないで」って親が心配してついてくるというパターンがほとんどで。――ご両親も心配ゆえなのでしょうけど、アコさんにとって「自分で決める」機会を持てたのは、大きな変化だったんですね。グループホームでの日々の暮らしについても教えていただけますか。高見澤:ここは男性2人女性2人の、彼女を含めて4人で暮らしています。朝晩は食事の提供があって、昼はそれぞれ。この人はごはんが何より楽しみで、「今日の夕飯なんですかー!」って仕事からもルンルンで帰ってくるよね(笑)。アコ:はい!もう、ごはん大好きで!高見澤:共有スペースの掃除や片付けは、4人で分担決めてやってます。で、各自の部屋は、自分で掃除なんだよね。アコ:はい、やってます。掃除も洗濯もやっぱり、実家で親がいると頼りっぱなしというか…自分も甘えが出ちゃうので、それもなくしたかったんですよ。自分の部屋を持って一人暮らししつつ、みんなと一緒に家事をして、気持ちや思い出を分かち合えるっていうのが、すごく嬉しいですね。――なるほど、食事付きのシェアハウスみたいな感じですね。楽しそうです。高見澤:区が募集をかけるようなグループホームだと、知らない人同士で入居して、あんまり交流がなくて、というかたちになることも少なくないんです。わたしが運営しているグループホームは、それまで療育に来ている人たちが入るので、だいたいが顔見知りですね。月に1回ぐらいは、みんなで焼肉屋に行ったりとかしてますよ。――いいですねえ。高見澤:もちろん中には、グループホームの共同生活で、まわりにどう接していいかわからなくて困っちゃう人もいるんですが、彼女はそういうときにすごく自然に声をかけてくれてね。最初は黙ってた子が、気づいたら「あ、おはようアキコ」「今日また夜、会おうね」って言って会社に行くようになってたりね。お互い影響し合っていい感じに変化していくんですよ。アッコムードの力だなって(笑)。アコ:ふふふ(笑)。高見澤:彼女のこのキャラクターが、家では「お節介」って言われがちだったんですよ。「あんたそんな他人のことはいいから、自分のことやんなさい」っていっつも言われてたんだけど。ここではそのお節介が、すごくうまく作用してるんだなって思います。わたしはずっと、自分が大好き高見澤:ご両親との関係や、お互いが願うことのギャップの話もいろいろしてきましたが、彼女のずっと変わらない、素敵だな、美しいなって思うところが、すごく自分のことを愛していることなんですね。ウィリアムズ症候群は先天性の疾患で、本人も割と早くからそのことを理解していたんです。どうしても、障害のある子を産んだ親御さんは思いつめやすくなる面はあって、彼女のお母さんも「ウィリアムズに産んじゃってごめんね」って思っていた時期があったんです。わたしも彼女本人がどう思っているか少し心配していたので、療育に通ってしばらくしてから「ウィリアムズ嫌だ?」って聞いたことがあったんですけど、「いや、わたしは自分のこと大好きだから、ウィリアムズに生まれてよかった」って、あっさりでした。それ、今でも言うよね?アコ:はい、言いますね、ずっと言ってます(笑)。自分のことは、好きですね、ふふ。お母さんに「産んでごめんね」って直接言われたときにも、「いや、わたしはウィリアムズに生まれて嬉しいなって思ってるよ」って。Upload By 鈴木悠平――自分を大好きでい続けられるって、素敵です。きっとお母さんもアコさんにそう言われて楽になったと思います。高見澤:ほんと、ずっと言ってるよね。ウィリアムズ症候群の親の会があるんですけど、「わたしもそこに入って、後輩と会いたい」って言うぐらいで。親の会は親じゃないと入れないって言ったら悔しがってましたね(笑)。アコ:なんで本人は入れないの、行きたいじゃん、みたいな(笑)。――最後に、進学や就職、将来の生活について、不安や悩みのある若い読者に向けてメッセージをお願いします。アコ:そうですね…やっぱり、楽しく暮らしてほしいなっていうのが一番ですね。落ち込んだり、学校行けなくなったりとか、そういうこともあるけど、将来もあるし、前向きに生きていってほしいなっていうか。発達障害でも知的障害でも、ウィリアムズでも、好きなことをやったり、恋人をつくったり、いろんな幸せを感じて生きていけばいいじゃないかって、わたしは思っているんです。――アコさんにとっての、高見澤先生や、特別支援学校が一緒だった先輩、ここで一緒に過ごす友達みたいな、一緒に幸せを分かち合える存在をつくっていけるといいですよね。アコ:そうですね。ほんとに大事な存在です。嬉しいです。高見澤:ずっと朝から晩まで、けらっけら笑って生きてるよね。アコ:もうけらっけらけらっけら、ずっと笑ってます(笑)。――アコさんのように、いじめや不登校を経験している子もいると思います。そうした時期を経験して大人になったアコさんから、なにか伝えたいことがあれば。アコ:いじめられたときはとにかく、1人で抱え込まないでほしいなって思いますね。わたしもつらかったですけど、相談できる人が1人でも2人でも増えるといいなって。高見澤:あんたそんなこと言うようになったの、すごいね。はっはっは(笑)。アコ:わたしも抱え込んでたときがあったんですよ(笑)!高見澤:抱え込んでたって、毎日のようにわたしとワーワーワーワー言ってたじゃん(笑)。アコ:だから!抱え込んじゃってたからそうやって先生に相談したんじゃないですか(笑)。Upload By 鈴木悠平先天性の遺伝子疾患を抱え、両親に心配されたり、学校でのいじめや不登校を経験しながらも、ずっと「自分が大好き」だと語り、周りとも明るく活発にかかわりながら生きているアコさん。インタビュアーの私も、アコさんのお話を聞いているだけで明るい気持ちにしてもらいました。アコさん自身の明るい性格もさることながら、高見澤先生やグループホームの同居人をはじめ、日常を分かち合える大切な人たちの存在が、きっとものすごく大きなエネルギーになっているのだろうな、とも感じました。実家暮らしでも一人暮らしでもない、「グループホーム」という選択肢も、ぜひ読者のみなさんに参考にしていただければ幸いです。取材・文:鈴木悠平編集:佐藤はるか撮影:鈴木江実子LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年02月28日一般社団法人日本eスポーツ連盟は30日、"eスポーツをプロスポーツに"をスローガンとして掲げ、eスポーツのプロゲーマーのサポートや業界の振興などを目的として、同連盟の設立を発表。合わせて、国内でプロゲーマーのアスリートビザ取得を実現したと発表した。eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略で、電子機器を使って行なうゲーム全般、特にオンラインによる競技的な対戦ゲームを指す。今回設立された日本eスポーツ連盟は、「プロeスポーツの感動体験を人々と共有し共に成長していく」ことを理念に掲げ発足した連盟。発起人のひとりである、ロジクールのクラスターマーケティングマネージャー・古澤明仁氏は、eスポーツを文化、習慣として根付かせたいと強調し、「まだ国内にないマーケットなので失敗やお叱りの声もあるかもしれないが、より大きな感動の輪につなげる」と熱く語った。eスポーツ市場は、国内でも既に一般社団法人e-sports促進機構、一般社団法人日本eスポーツ協会といった団体が設立されている。日本eスポーツ連盟は「各団体はそれぞれ向かっていくビジョンが異なる。軸の違いがある」とし、「競合しない認識」と説明。同連盟では"プロの支援"に軸を置きつつ、周辺機器や大会運営、プロを目指すユーザーのサポートや教育など、関連業界全体の活性化も図っていくという。連盟の活動方針は、eスポーツライセンスの制度化、チームオーナー育成・サポート、支援企業、教育機関との連携、公認大会の普及促進など。このうち、eスポーツライセンスの制度化については、一定の技量や知識を持つeスポーツアスリートである証明書「ゲーマー・ライセンス」、健全な運営基盤を持つ法人のeスポーツチームである証明書「eスポーツチーム・ライセンス」、法人が運営し、安定した基盤を持つ公正な大会である証明書「公式大会・ライセンス」の3種類を予定する。ライセンス料は徴収する方向で現在協議中。また、公認大会に関しては、既存のリーグや大会を「連盟公認」として普及につなげる考えだ。共同理事は、eスポーツ専用施設「e-sports SQUARE AKIHABARA」を運営するSANKOの鈴木文雄代表取締役、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」などを率いるSun-Genceの梅崎伸幸代表取締役、マイルストーンのe-Sports大会プラットフォーム「JCG」代表となる松本順一氏。発足時点の賛同団体・企業は、東京アニメ・声優専門学校、NVIDIA Japan、テクノブラッド、ニデック、しくみ製作所、カジ・コーポレーション、ライフカード。今後広く参加を呼びかけていく。○eスポーツで日本初「アスリートビザ」取得合わせて、同連盟は、梅崎氏率いるプロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」へ招聘した韓国人プロeスポーツ選手2名が、入国管理局からプロアスリートビザ(興行ビザ・基準3号)を付与されたと発表した。梅崎氏は「日本で就労可能なビザは複数あるが、いずれも審査基準や申請条件、コストが高く、半年以上にわたるリーグを安定的に戦うため、アスリートビザを取得する挑戦をした」とビザ発行までの背景を説明した。取得にあたっては、「入国管理局にeスポーツとは何かを理解してもらうため、世界各国の記事や映像を日本語化して紹介し、米国ではアスリートビザを発行していると説明した。今回だけでなく、今後のeスポーツシーンで重要になると判断した」(梅崎氏)という。
2016年03月30日●e-Sportsの熱気をワンストップでロジクールは7日、同社ゲーミングブランド「ロジクール G」製品を体験・購入できる「ロジクールGアリーナ」を、東京・秋葉原にあるソフマップ秋葉原本館4階にオープンした。フロア内に独立したスペースを設けるショップインショップの形式で、e-Sports関連製品を中心に商品をラインナップする。オープン初日となる7日には、「ロジクールGアリーナ」オープン記念セレモニーが開催され、ロジクールのシニアクラスターカテゴリーマネージャー古澤明仁氏、ソフマップの行方伸介代表取締役社長、SANKOの鈴木文雄代表取締役らが登壇。また、e-Sports選手として、Awaker選手(Rabbit Five)、DustelBox選手(DetonatioN BYCM)、StanSmith選手(ロジクールGブランドアンバサダー)、eスポーツチーム「DetonatioN」代表の梅崎伸幸氏が来店した。【ニュース記事】ゲーミングギアを試して買える「ロジクールGアリーナ」、秋葉原にオープン○e-Sportsの熱気や興奮を追求した場所e-Sportsとは、エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)のことで、コンピュータゲームによる競技を指す。スポンサー企業による莫大な賞金を掛けて世界大会なども実施されており、プレイには個々の技能だけでなく、高い戦略性やチームワークが求められる。ロジクールのシニアクラスターカテゴリーマネージャー 古澤明仁氏によると、今回オープンした「ロジクールGアリーナ」のコンセプトは「まさに、e-Sports」。e-Sportsの熱気やテイストをいかに売り場に取り入れられるかを追求した場所という。e-Sportsの楽しさや興奮をワンストップで提供できるよう、協議を重ねたとのこと。古澤氏は、e-Sports盛り上がりの事例として、Windows向けストラテジーゲーム「League of Legends」(LoL)を挙げた。LoLは全世界で7,500万人のプレイヤーがいるという。2年前の最初の国際大会では会場来場者がたった200人、動画ストリーミング中継の視聴者数は20万人、賞金は1,200万円だった。しかし昨年、韓国のオリンピックスタジアムで行われた国際大会では、4万人が来場し、ストリーミング中継の視聴者数は2,700万人、賞金も2億4,000万円と大幅に拡大しているという。「7,500万人ものプレイヤーがひとつのゲームに夢中になる、これが今起こっているe-Sportsの盛り上がり。このe-Sportsの熱狂に、科学反応をもたせてプロモーションしたい」(古澤氏)。「ロジクールGアリーナ」では製品だけでなく選手にスポットライトを当て、「ナイキやアディダスと同じ。製品名ではなく、『メッシが使っているからこのスパイクが欲しい』という買われ方をされる。同じような方法で、e-Sportsプレイヤーに焦点を当て展開していく」とショップの方向性を紹介した。ロジクールがショップインショップを展開するのは初。「ロジクールGアリーナ」は、秋葉原がPC・ゲームが盛んな街であるという文化的な面と、e-Sports専用施設「e-sports SQUARE」やe-Sports関連のイベントが開催される「ベルサール秋葉原」などが近隣にあるという立地上の面から、ソフマップ秋葉原本館に展開された。ショップインショップとして開始することで、もっと広く一般のユーザーにe-Sportsを広げていくという狙いもあるという。●嬉しいという言葉しか出ないロジクールがスポンサーを務めるeスポーツチーム「DetonatioN」代表の梅崎伸幸氏は、オープンに際し「嬉しいという言葉しか出ない」と感激を伝えた。梅崎氏の実家は、SANKOが開設した日本初のe-Sports専用施設「e-sports SQUARE」があった同じ千葉県・市川市にあり、2013年8月に開催されたロジクール主催のファンイベントで、ロジクールの古澤氏にひたすらチーム契約のアタックをしたという。念願叶ってチーム契約を結んだものの、LoLの国内プロリーグ「League of Legends JAPAN LEAGUE」(LJL)のファーストシーズンでDetonatioNは最下位に。「ちくちく言われたりもしたが(笑)、DetonatioNを世界一のブランドにしていこうと話をした。その後東京ゲームショウ(東京ゲームショウ 2014で開催された「L.J League Grand Championship」)では日本一になれた」と軌跡を語った。ロジクールGブランドアンバサダーのStanSmith選手も、「ここ数年でe-Sportsの熱狂が日本にも流れてきている、これには選手の活躍が大きい」と、e-Sports拡大への期待を語り、「ロジクールGアリーナ」では選手が持つ製品へのこだわりやファンへのメッセージなどを伝えていきたいと話した。「ロジクールGアリーナ」の店内には、7月に発表された「ロジクール G310」など、ゲーミングキーボード、ゲーミングマウス、ゲームパッド、ゲーミングヘッドセットなど、数々のロジクールG製品が並ぶ。e-Sports体験ゾーンでは、約8万円の高級チェア「DXRACER(デラックスレーサー)」に座りながら、ロジクールGのデバイスを試用できる。選手にフォーカスした売り場展開も特徴で、ロジクール GブランドアンバサダーのStansmith選手、DetonatioN FocusMe所属のCeros選手、DetonatioN BYCM所属のDustelBox選手のおすすめ周辺機器を並べたコーナーも設置。おすすめ周辺機器のうち、マウスとキーボードをセットにし、割引価格で販売する「e-Sportsアスリートセット」も、8月7日から9月3日の期間限定で各選手ごと50セットずつ用意される。ほか、オープン記念として先着50名の来店者に記念Tシャツがプレゼントされるほか、8月7日から9月3日の期間限定でe-Sports専用施設「e-sports SQUARE AKIHABARA」の利用料金が1時間無料になるキャンペーン(ソフマップ・ビックカメラ・コジマのポイントカード提示が必要)も行われる。
2015年08月07日ロジクールは25日、都内にて「ロジクール MX MASTER ワイヤレス マウス MX2000」のプレス向け発表会を行なった。今回お披露目されたのは、4月2日に発売されるハイエンドマウス「MX MASTER MX2000」。また、歴代のマウスや製作時に作られた模型が展示された。「MX MASTER」はフラグシップモデルにあたる。既存モデル「M950t」の後継機であり、2009年の「M950」の発表から6年ぶりのモデルチェンジとなった。また、2006年に発表された「MX Revolution」以来となる「MX」ブランドの製品でもある。まず、ロジクール クラスターカテゴリーマネージャーの古澤明仁氏より、製品説明が行なわれた。「大変お待たせしました、という気持ちでいっぱい。メディアや販売店からはずっと『いつ、フラグシップを発売するのか』という声をいただいていた。やっと、自信を持って発売できます」と語った。「今回発売するにあたって、フラグシップモデルに対するユーザーから我々への要求は高いと感じた」と述べた。MX MASTERの「MASTER」を日本語に置き換えれば「匠」。本製品は、四六時中PCに向き合って、設計、デザイン、画像の加工などに携わるようなPCの「匠」に向けて作ったとのこと。今まで以上に快適かつ作業効率を上がるような工夫を凝らして作られたマウスだそうだ。続いて、Logitech Internationalのプロダクトマネージャーのアルノー・ペレ・ジャンティ氏から製品開発ついての説明があった。もっとも製品への要求が高いユーザーに対し、いかに応えるかが課題になったそうだ。まずはじめに、ユーザーのニーズを知るために、米国やスイスなどでユーザーにインタビューした。デジタルコンテンツを作成するにあたって、なにが大切かをリサーチした結果、ユーザーは、快適性、正確さ、スピードを求めており、その要求をいかに満たすかが課題だったという。実際に製品を製作するにあたり、まず、ラフスケッチを行い、コンセプトなどをしっかりと確認した。その後、ハンドクラフトで模型を制作。これは、持った感触、質量、カーブ、指の動かし方などを確認するためのものという。その後、異なる形の模型をいくつか作り、PCを利用するヘビーユーザーに向けてユーザーテストを行なった。ここで、形をしっかり決めた上で、エンジニアリング設計を行なったという。この話から、いかにマウスの形状を重視しているかがわかる。そして、再び古澤氏が登場し、製品の特徴や機能を詳しく説明した。このMX MASTERは、Windows、Mac OSなどの数種類のデバイスを使う、PCのヘビーユーザーに向けた製品。大きな特徴のひとつとして、スクロールホイールを回す速度に合わせて自動的にページスクロールのスピードが調整される機能を持つ。通常の速度でスクロールを行なうと、通常通り数行ずつページが送られるが、長い文章やウェブサイトを読むときに、速くホイールを回すと高速でスクロールされる。これが、ホイールを回転する速度によって自動的に切り替わる。また、最大3台までのBluetoothデバイスとペアリングでき、底面の「Easy-switch」ボタンで使用するデバイスを切り替えることができる。親指部分には、「サムホイール」が設置され、水平スクロールや複雑なジェスチャ操作にも対応している。このほか、各ボタンやホイールに機能を割り当て、自分好みにカスタマイズができる独自のユーティリティ「Logicool Options」は、前バージョンと比べて使用性が改善したという。電源は充電式になっており、フル充電で最大40日間バッテリが持つ。電池残量がなくなっても、1分間の充電で約2時間使えるという。ワイヤレス接続の方法は、付属のUnifyingレシーバー(USB)か、Bluetooth Smartの2種類。ガラステーブルや光沢のある表面など、通常マウスが機能しない表面においても使用できる。トークセッションでは、空間デザインを行っているツクルバ代表取締役CCO クリエイティブディレクターの中村真広氏が2週間MX MASTERを使った感想を述べ、「見た目は重厚感があり、重いのかなと思ったが、使ってみると動作もスムーズだった」と話した。また、自身のMacBookで使用している様子をデモし、「使い込むうちに、マウスを自分に馴染ませていく感覚」があったと述べた。
2015年03月26日シンガーソングライターの古澤剛が、3月1日(日)横浜中華街Fusion Dining TRESより、初の全国カフェライブツアーを開催する事が決定した。カフェライブは、古澤が昨年9月より横浜中華街Fusion Dining TRESで毎月行なっている公演。同公演が、立ち見が出るほどの盛り上がりを見せていることもあり、「横浜だけでは無く全国へこのライブを伝えたい」という本人の強い願いからツアーの開催が決まった。ツアーは古澤の生まれ故郷である大分でのライブを含め、9公演が行なわれる。また、同ツアーは全公演完全弾き語りスタイルで行なわれるが、4月4日(土)東京・下北沢440-four forty-でのファイナル公演はスペシャルバージョンとして、サポートミュージシャンの参加を予定している。古澤剛は1983年、大分県出身。高校卒業後、福岡で5年間音楽活動したのち、2010年に拠点を東京に移す。現在は都内のライブハウスを中心に活動している。なお、チケットの一般発売に先がけて、チケットぴあでは先行先着プリセールを実施。受付は1月30日(金)午前10時から2月6日(金)午後6時まで。■『古澤剛 Cafe Live Tour 2015 "春の声"』3月1日(日)横浜中華街Fusion Dining TRES(神奈川県)3月7日(土)大分CANTALOOP2(大分県)3月8日(日)福岡DREAM BOAT(福岡県)3月19日(木)大阪digmeout ART&DINER(大阪府)3月21日(土)名古屋I・Cメイツ(愛知県)3月27日(金)秋田LOCALOOP(秋田県)3月28日(土)盛岡Breandi(岩手県)3月29日(日)仙台HEAVEN(宮城県)4月4日(土)下北沢440-four forty-(東京都)FINAL SPECIAL!
2015年01月28日