7月21日(土)に公開されるディズニー/ピクサーの最新作『メリダとおそろしの森』のエンディングソングを坂本美雨が歌うことが発表された。その他の写真『メリダとおそろしの森』は、弓と乗馬が得意で自由を求めるあまり、王家の伝統をうとましく思っている赤毛の王女メリダが、太古から続く森の呪いを目覚めさせてしまったことを機に、王国にかけられた呪いを解くために壮大な冒険を繰り広げるアドベンチャー大作だ。坂本美雨は、1998年にメジャーデビューした人気ミュージシャン。自身の“声”を活かした音づくりが高い評価を集めており、舞台出演やCMナレーション、ラジオパーソナリティとしても活躍している。本作で、坂本が歌う日本語版エンディングソング『いにしえの子守歌』は、主人公メリダと母の王妃エリノアがふたりで歌う子守歌で、劇中で挿入歌としても使用され、物語上、重要な役割を果たすという。エンディングソングは、大きな愛で娘を包み込む母親の気持ちを表現した楽曲だが、坂本はこの曲を、母親と娘の両方を演じながら歌い分けて“セルフデュエット曲”として歌唱。「大好きなディズニー/ピクサー映画にこういった形でかかわれることが何よりもうれしいし、歌手になってから、子守歌を歌いたいとずっと思っていた。無邪気な子供に戻った気持ちと見守る母の気持ちの歌い分けは、子供になった自分とのデュエットという不思議な体験でした」とよろこびのコメントを寄せている。彼女の澄んだ歌声は、アメリカのディズニー/ピクサーの音楽担当者も絶賛しているそうで、今夏、坂本の美しい歌声が映画館に響き、観客の心をふるわせることになりそうだ。『メリダとおそろしの森』※同時上映『ニセものバズがやって来た』『月と少年』7月21日(土) TOHOシネマズ日劇ほか全国公開
2012年06月01日1983年にブロードウェイで初演され、大ヒットを飛ばしたミュージカル『MY ONE AND ONLY』。その日本版がこの3月、坂本昌行の主演で青山劇場に登場する。作曲家ジョージ・ガーシュインと実兄アイラ・ガーシュインの兄弟が手がけた最後の作品である本作は、音楽の魅力もさることながら軽妙な会話の応酬、水を蹴ってステップを踏むタップダンスなど見どころが満載。飛行機乗りの主人公ビリー(坂本)と水中レビュー団のスター、イーディス(大和田美帆)の恋模様を綴った王道のラブコメディだ。2月某日、本作の稽古場を見学した。ブロードウェイミュージカル「MYONEANDONLY」 チケット情報稽古場では、坂本をはじめとして大和田、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英、そしてアンサンブルのキャスト陣が、集中して個々の課題の自主稽古に取り組んでいた。過去に日本で『プロデューサーズ』や『カーテンズ』を手がけた経験を持つ演出・振付のビル・バーンズが、俳優たちの間を精力的に動き回り、ほがらかに指示を与えていく。ビルの演出・振付は次から次へとアップテンポで行われ、彼の高い要求を素早く吸収して体現しようとする、キャスト陣の前傾の勢いがひしひしと感じられた。全体でのシーン稽古が始まると、動きや歌、タップダンスまで全員が早くも息の合った演技を見せて、止まることのないスムーズな進行に驚かされた。このままシーンの最後までいってしまうのか……と思ったところで坂本がお茶目なNGを出し、「あっ、ごめんなさい」と照れ笑い。全員の緊張がドッとほぐれて笑い声があがる。続く坂本と川平のふたりのシーンは、稽古場全員の期待の視線が集中した。とくに大和田は嬉しそうにみつめている。坂本ビリーに恋の駆け引きをアドバイスするミステリアスな男マジックスとして登場する川平は、リアクションのひとつひとつに絶妙な可笑しさを差し込んでくる。そしてふたりによるタップダンスのデュエットは圧巻の一言。坂本と川平が作り出す粋でコミカルな空気が、軽やかなタップ音に乗ってどんどん増幅。ビルも納得の様子で頷きながらふたりを見ている。稽古場中に笑顔が充満し、最後には大きな拍手が沸き起こっていた。ボーイッシュな魅力を放つ大和とギャグセンスが光るムードメーカー鈴木によるキュートな大人のやりとり、坂本と大和田のロマンチックなラブシーンなど、思わず見入って微笑んでしまう。滑らかに進んだ立ち稽古はフィナーレのシーンへ突入。総勢での迫力十分のタップダンス、ガーシュインの美しいメロディに包まれてのハッピーエンドは、稽古場にしてすでに大満足の完成された華やかさ。演出のビルを筆頭に、その場にいた誰もが幸せそうな笑顔を浮かべ、このシーンに拍手を送っていた。今後、気になる“水の上でのタップダンス”シーンも加わり、本番ではさらに磨きのかかった豪華なステージで魅了してくれるに違いない。ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』は3月10日(土)から24日(土)まで東京・青山劇場にて、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演。取材・文上野紀子
2012年02月22日今年3月と12月に上演され、大きな反響を呼んだ『柳家三三で北村薫。-<円紫師匠と私>シリーズより』の第2弾となる『柳家三三で北村薫。2012』の公演が決定した。5月から7月に東京・草月ホールにて公演が行われる。「柳家三三で北村薫。2012」チケット情報柳家三三本人の発案でスタートした本企画は、直木賞作家・北村薫の記念すべきデビュー作である<円紫師匠と私>シリーズを、落語家自身が以前から愛読していたことがきっかけで実現した。原作の構成・文体を忠実に生かし、舞台上には演者である三三がたったひとりいるだけのスタイルで口演する。今回はシリーズの中から第2短編集「夜の蝉」全3作品を、短編集に掲載されているそのままの順序で、1か月に1作品ずつ3か月連続で上演する前代未聞の試みとなる。上演について三三と北村からコメントが寄せられた。「三月二十六日、まだ東日本大震災の余震が続く中、ぎりぎりまで話し合った末『柳家三三で北村薫。』は開催されました。あの状況で会を行うことには、相当なためらいがあったのも事実です。でもあの日、僕は舞台の上で確かに「空飛ぶ馬」の世界を“私”や“円紫さん”とともに生きたのだと思います。北村薫先生の人を見つめる厳しさと、それをも包み込む優しさにあふれた物語を皆さんと共有できたのではないでしょうか。そして今度は「夜の蝉」の中を歩かせていただける……、こんな幸せなことはありません。」(三三)「三月の末、今、《日常》をお届けするのが、わたしたちの役目ではないのか。そういう思いで『柳家三三で北村薫。』の会が開かれました。福島からのお客様が、“これだけは、どうしても来たかったんです”といってくださり、ああ、大きなものをいただいた……と思いました。そして今度は新たに、三三さん演じる『夜の蝉』中の3作を聴けることになりました。登場人物たちに会えるのも嬉しいし、作中の落語も大ネタばかり。前回以上に充実した会になるだろうと、まことに楽しみです。」(北村)公演は5月19日(土)に「朧夜の底~『夜の蝉』より」+「山崎屋」、6月30日(土)に「六月の花嫁~『夜の蝉』より」+「鰍沢」、7月21(土)に「夜の蝉~『夜の蝉』より」+「つるつる」をそれぞれ上演。会場はいずれも同劇場。チケットは3月3日より発売。
2011年12月16日歌手の坂本美雨が9月10日(金)、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで映画『ネコを探して』(ミリアム・トネロット監督)の続映決定記念トークショーに出席した。フランス、日本など世界各国に住むネコの姿を追いつつ、ネコと人間の関係を映し出したフランス発のドキュメンタリー。テーマに共鳴した、動物と人間の関係を考える団体「FreePets」が公開前から同作を応援。先月14日(土)から公開され、好評を得ての続映決定の“朗報”に、愛猫家で知られ、同団体のメンバーでもある坂本さんが、同じメンバーで動物愛護団体「Rencontrer Mignon」を主宰しペットサロン&カフェ「pet salon Mignon」を経営する友森玲子さんとこの日、来場した。トークショー開催のきっかけについて、坂本さんは「フリペ(FreePets)のTwitter上でいろいろ書いていたら、すごい勢いで監督がリツイートしてきてくださった。本当は監督が来日できればよかったんですが叶わないので、フリペとしてはひとりでも多くの人に観てもらいたいと思いまして」と説明。続けて、年間30万匹と伝えられる犬猫の殺傷処分の問題に触れ「とても深刻で大きな大きな問題ですが、友森さんはそのことを大きく訴えるのではなく、明るくパワフルに向かっている。ちゃんと生と向き合っている人なので、何かお手伝いができたらと思い、手伝わせていただいていますが、そんなシンプルでいいんだなと思う」と呼びかけ。友森さんが「深刻に考えるのは嫌いで、ウチでできることは世話できるコを連れて帰って面倒を見る。例えば週2匹助けられれば月8匹。50年続ければ凄いことだなぁと。続けるしかない。楽しみながら続けることが大事」と前向きな姿勢で訴えた。同団体は今年3月からTwitter上で活動をスタートさせ、同5月に公式ホームページを立ち上げ、8月26日(木)に社団法人化された。メンバーは坂本さんのほか、父親の音楽家・坂本龍一、作家の渡辺眞子ら各界文化人を中心にした22人。坂本さんは「それぞれの職種で忙しい人が集まっていますが、できる範囲で何かできることがまだまだたくさんある」と話した。『ネコを探して』はシアター・イメージフォーラムほか全国にて公開中。FreePets公式サイト(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ネコを探して 2010年8月14日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開© La bascule and Ana films
2010年09月10日