来年1月に開幕する舞台『ピアフ』の製作発表が12月5日(水)に都内で行われ、主演の大竹しのぶらキャストが記者会見に登場した。昨年秋の初演に続いて大竹が演じるのは、実在したフランスのシャンソン歌手エディット・ピアフ。わずか47年の短命ながら、愛に命を燃やしたその圧倒的な生き様は、今なお色あせることがない。起伏に富んだ人生を演じつつ、本人に成りきってピアフの持ち歌16曲を歌わなければならないという、演じ手にとっては難度の高い舞台に、大竹は全身全霊で取り組み、大好評を博した。「こんなに早く再演ができると思わなかったので、またピアフに出会えると思うとすごく幸せです。“あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと。”というセリフもありますが、いろんなことを毎回毎回ピアフ自身から学ばせてもらった。今回はさらにいい芝居を作っていこうと心から思っています」と大竹。さらに、初演が高い成果を生んだことに関して「何よりピアフ自身がすごいからだと思います」と語る一方、ライフワークとして演じ続けたいかとの問いに「より良くならなければ再演をする意味がない。同じ演技をなぞらないように、まっさらになって演じたいと思います」と答えるなど、謙虚な発言に、自らの芸に対する厳しさを感じさせた。また、今日未明に死去した歌舞伎俳優・中村勘三郎さんに話がおよぶと、病院で最期を看取ったことを明かし、「冗談のようで、まだ実感がわきません」と胸の内を告白。大竹が20歳のときに勘三郎さんからピアフの評伝本を勧められ、それがピアフを知るきっかけとなったエピソードも紹介された。「その本を借りたまま、実はまだ返していないんです。昨年『ピアフ』を演じることになったときには、劇場に観に来て“良かった”と言ってくれたし、再演のことも伝えていました」。「たぶんあの人がいない穴は誰にも埋められない。私は私ができることをやっていくだけです」と新たな決意を胸に大竹が挑む『ピアフ』は、1月16日(水)から2月13日(水)まで東京・シアタークリエ、2月16日(土)・17日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、2月22日(金)から24(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。演出は栗山民也が手がけ、ほかに梅沢昌代、辻萬長、畠中洋、谷田歩らの出演で贈る。チケットは発売中。
2012年12月05日女優の大竹しのぶが〈平成23年秋の褒章〉において紫綬褒章を受章することになり、記者会見で心境を語った。「中村勘三郎さんや柄本明さん、野田秀樹さん、市村正親さんといった親しい方たちが受章なさって、そのパーティに出たりしていたので、『ええっ? 私も?』みたいな感じで、びっくりしました」。自分を“大した女優”だと思うか、との質問には、「大した女優というより、体力のある女優。放出すればするほど、エネルギーが自分の中に蓄積されていく。特に舞台に立っているとそれを実感します」。54歳にして女優としてのキャリアはすでに37年。特に今年は、『大人は、かく戦えり』『スウィーニー・トッド』『身毒丸』、そして現在出演中の『ピアフ』と立て続けに舞台出演に挑んでいる。しかも、そのいずれもが、強い感情と高い集中力を必要とする難役だ。「若い頃、緒形拳さんが『本当にいい仕事ができたと役者が思えるのは、10年に一回。そういう役にめぐりあえたら幸せなんだ』とおっしゃっていて。私は、『ピアフ』にしても『身毒丸』にしても、この間のテレビドラマ(『それでも、生きてゆく』)にしても、めぐりあう役たちが本当に素晴らしい役ばかりで、自分を成長させてくれるので、幸せ者過ぎると思う。演じてきた役に感謝しています」。中でも、シャンソン十数曲の歌唱を交えて実在した歌手の激烈きわまりない人生を演じる『ピアフ』の印象は、鮮烈といっていい。大竹の全身全霊をかけた表現は、エディット・ピアフが歌と向き合う姿勢にそのまま重なる。「セリフの中に、『あたしが歌う時は、あたしを出すんだ。全部まるごと』というのがあるんですけど、私も本当に全部をさらけ出したい。それによってお客さんが解放されて、さらに私も解放される。そういう、高みにまでいったときに劇場で起こるルールが、私のエネルギーになっていると思います。やっぱり、演劇という場は、全部出したいですね。ピアフのように、クスリを使ってまでやりたいとは思いませんけど」。『ピアフ』は、東京・シアタークリエにて11月6日(日)まで上演された後、新潟、富山、金沢、大阪、名古屋を巡演。また来年は、蜷川幸雄の演出によるシェイクスピア劇『シンベリン』の出演が控えている。この作品は2012年4月に彩の国さいたま芸術劇場 大ホールで開幕し、北九州、大阪を経て、5月末からはロンドンへと渡る予定だ。「海外に行くのは、客観的な立場の人に観てもらうチャンス。『マクベス』のNY公演(2002年)もすごい刺激的でした。またひとつ原点に返れそうで、とても楽しみです」。
2011年11月02日パリが最も愛したシャンソン歌手エディット・ピアフを、大竹しのぶが演じる舞台『ピアフ』が、10月13日(木)に東京・シアタークリエで開幕する。初日前日の10月12日、大竹と共演の田代万里生、碓井将大、KENTARO、山口馬木也が囲み取材に応じ、意気込みを語った。『ピアフ』チケット情報作品は、ブロードウェイ、ウェストエンドで名だたる女優が演じてきた、パム・ジェムス作の舞台『ピアフ』。これを、ジェムス自身が2008年のロンドン公演のために書き下ろした決定版の日本初演となる。日本版の演出は現代演劇を得意とする栗山民也が担当する。貧民街で生まれたピアフが、人々を魅了する歌声によって名声を得ていくが、私生活は孤独で、愛を求めて男たちと関係を持っていく。イブ・モンタン、シャルル・アズナブール、マルセル・セルダン、そして生涯最後の若き恋人テオ・サラポとの愛に生きる姿を描く。また、「愛の賛歌」「バラ色の人生」ほか15曲を大竹が絶唱するのも話題。会見で大竹は「ピアフの歌声がなぜこんなに惹きつけられるのかが知りたかったし、やっているうちにそれがみつかるかなと思いました。歌っている時、神聖な気持ちになります。(ピアフは)普段はめっちゃくちゃな性格だし、めちゃくちゃな生活をしてるんですけど、そこが逆に面白い」とピアフの魅力を語った。また4人の共演者のうち、もっとも若い碓井は「あんまり歳のことを言うとしのぶさんに怒られるので」と恐縮していると、大竹は「お父さんやお母さんが私より下なので、親子に見えないように頑張ります」と話すなど、すでに息もぴったり。田代が「稽古中も、しのぶさんが稽古をしている様子を全員がずっと見ていました。(本番では)客席で見れなくて残念です」と話すなど、共演する男性陣は大竹“ピアフ”に虜の様子だった。公演は11月6日(日)まで同劇場にて上演。その後、富山、石川、大阪、愛知と各地を回る。チケットは発売中。
2011年10月13日宮崎あおいと大竹しのぶが、12日夕方、第15回釜山国際映画祭に登場、海雲台ビーチの野外ステージで舞台挨拶を行った。呉美保監督の『オカンの嫁入り』で親子を演じた2人が仲良くブーツ姿で登場すると、会場の女性ファンから「あおいちゃん、ステキ!」、「大竹さん、カワイイ!」と日本語で歓声があがった。2人とも釜山映画祭への参加は初めて。宮崎さんは、『初雪の恋〜ヴァージン・スノー』でイ・ジュンギと共演した際に覚えたという韓国語で「アンニョンハセヨ」と挨拶し、「韓国へは10年位前に家族旅行で来たことがありますが、映画祭で来る方がもっと楽しいです。みなさんが温かく迎えてくれて嬉しい」と笑顔を見せた。大竹さんは「映画を愛する人が作った映画が、海を越えて観てもらえることが、とても嬉しいです」と語った。大竹さんは、映画祭主催のガレージパーティにも出席、映画人との交流を楽しみ、「もっと映画をやりたくなりました」と決意を新たにしていた。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:オカンの嫁入り 2010年9月4日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010『オカンの嫁入り』製作委員会第15回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:釜山の観客の熱烈歓迎に深津絵里「クセになりそう!」安藤政信が釜山登場!米中合作アクションコメディで天才料理人を熱演桐谷健太の熱弁にも大竹しのぶ&宮崎あおい「慣れてますので」とビミョーな距離『オカンの嫁入り』呉美保監督が明かす、大竹しのぶと宮崎あおいが母子になった瞬間宮崎あおい×大竹しのぶ初共演作『オカンの嫁入り』試写会に20組40名様ご招待
2010年10月13日映画『オカンの嫁入り』が9月4日(土)に公開を迎え、主演の宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太、國村隼、呉美保監督が都内劇場で舞台挨拶を行った。大竹さんは劇中、白無垢の花嫁姿を披露しているが、感想を尋ねると「最初は恥ずかしくて恥ずかしくて、『着たくない!着たくない!』って言ってたんですが、実際に着てみたら、だんだん無口になって、喜びが満ちあふれてきました」とニッコリ。宮崎さんもそのシーンをふり返り「かわいらしくて幸せな気持ちになりました」と笑みを浮かべたその大竹さん演じる陽子の15歳年下の婚約者を演じた桐谷さん。同日公開の『BECK ベック』の舞台挨拶との“ハシゴ”となったが元気はつらつ!「健ちゃーん!」という歓声に「僕もそんなことを言っていただけるようになったんですねぇ」としみじみ。大竹さんとの共演については「僕はずっと好きでですからね、出会う前から。役だけでなく、プライベートでも仲良くやってるんですよ」と熱愛宣言?國村さん曰く「現場もこんな感じ。桐谷くんがひとりで振っては自爆して。ボケがボケにならなくて」と優しい口調で厳しいダメ出し。それでもめげずに桐谷さんは15歳の“年の差婚”について「イイ女は何歳になってもイイ女。語弊があるかもしれませんが、幼稚園児だろうがばあちゃんだろうがイイ女はイイ女!年齢なんて数字です」と堂々と持論を展開するも、会場はシーン。客席からの「頑張って!」という声援に苦笑いを浮かべていた。ちなみにそんな桐谷さんについて大竹さんはひと言、「慣れてますから」。宮崎さんも「私もしのぶさんと同じです」とあっさり。会場は笑いに包まれた。『オカンの嫁入り』は角川シネマ新宿ほか全国にて公開中。映画『オカンの嫁入り』“迷い犬ハチを探せ”キャンペーン■関連作品:オカンの嫁入り 2010年9月4日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010『オカンの嫁入り』製作委員会■関連記事:『オカンの嫁入り』呉美保監督が明かす、大竹しのぶと宮崎あおいが母子になった瞬間宮崎あおい×大竹しのぶ初共演作『オカンの嫁入り』試写会に20組40名様ご招待桐谷健太の熱烈求愛に大竹しのぶ引き気味?宮崎あおいからは「たまに会うと良い人」宮崎あおいと大竹しのぶが母娘役で初共演!『オカンの嫁入り』撮影快調
2010年09月04日母はまさに“太陽”のような陽子で、娘は静かな、しかし凛とした強さを持つ月子。演じるのは本作で初共演、共に日本映画を代表する女優・大竹しのぶと宮崎あおい。突如、ひと回り以上も年下の男との婚約を宣言した陽子とそんな母の身勝手な決断に戸惑い、反発する月子。正反対なようでそっくりなこの母子と、母の婚約者と大家と医者と犬が、古きよき香りを残す西のとある町で騒がしく、温かく、少し切ないドラマを織りなす。『オカンの嫁入り』の監督を務めたのはデビュー作『酒井家のしあわせ』が各方面で激賞された呉美保。どのように練り上げ、どのように動かし、どのようにこの珠玉の“家族”を紡ぎ出していったのか?公開前に話を聞いた。原作は咲乃月音の小説。監督は脚本にする段階から本作に携わっているが、監督を惹きつけたのは原作中の「二度と戻らへん時間をつないで誰もが生きてく」というフレーズだった。「私自身、当たり前だな、と思っている日常というのは、すぐ先でそうではなくなってしまうかもしれない、ということを常に考えていまして。その意味で通じるものがあるな、と思い原作を読んで(監督を)引き受けることを決めました」。そしてもうひとつ、デビュー作『酒井家のしあわせ』にも見られる“家族”というテーマ。「家族の話をずっと作り続けていきたい」と監督は語るが、その根底にはこんな思いが。「私自身、すごく幸せな家族を持ってるな、という実感はあります。いま、33歳なんですが、年を経るごとにうちの“家族の形”というのが自分の中ではっきりしてきたというのがあって。でももちろん、ひとつとして同じ家族というのはなくて、世界にいる人間の数だけ違う家族がある。そう思ったときに、そのひとつひとつの家族の形というのがすごく気になっちゃって(笑)。たとえば、私の性格も、やっぱり育ってきた家庭の環境にすごく影響受けています。そういう部分も含めて自分のだけでなく、いろんな家族の環境が気になって、それを考えるためにいろんな家族を描いていきたいんだなって思います」。劇中で描かれるのは陽子と月子の母子家庭。とはいえ、この2人だけでなく、血の繋がりのない周囲の人間が、まさに“家族同然”に母子の世界に入り込んでくるのが面白いところ。ここであえて、母娘よりも先に聞いてみたいのが桐谷健太演じる母の婚約者・研二と、月子がかわいがっている犬(黒パグ)のハチについて。研二は出番こそは多いが決してセリフが多いわけでもなく、ハチにいたっては犬である…が!なぜか観る者を惹きつけてやまない魅力と存在感を放つのだ。「原作では、研二の生い立ちや不幸な人生経験の描写がかなりあって、それを乗り越えた上での強さ、愛を持った人物として描かれているんです。脚本にする上で、彼の人間性を変えずに、いかにシンプルにするかはひとつの課題でした。桐谷さんから最初『原作を読んだ方がいいですか?読まない方がいいですか?』と質問がありました。私は『どちらでもいいです』と答えたんですが、そのやりとりだけで、この人とやって間違いないって思いました。映画を観た男性に『研二、いいですね』ってよく言われます。“不器用だけど守るべきものを守りたい”というところに男性の理想があるんでしょうか(笑)?かっこつけてない、本当の強さみたいなものを感じるのかもしれないですね。作り終えてから、男性陣にそう言われて初めて見えてくるものがあって面白いです。桐谷さんの目が輝いていて――ギラギラとキラキラの間、うさん臭さと純粋さの間を表現できるのはきっとあの人だけですね(笑)」。そして犬のハチ。スタッフの奔走により黒いパグが現地で“調達”された。犬種を黒いパグにしたのは監督の直接のリクエストだったとか。「脚本の段階で、ブチャイクだけど(苦笑)、愛しいところがこの母と娘にはあるな、と。それを表しているのがハチなんですね。それから、人と人の“距離”というのがこの物語の中で私が描きたかった部分でもあって。例えば、ハチが病気で倒れるシーン。当たり前だったことがそうでなくなる瞬間を月子も気づかされるわけです。それを研二が助けてくれることで、2人の距離感が変わっていく。その大切な瞬間で、ハチは本当に素晴らしい演技をしてくれました」。では、いよいよ母と娘、大竹しのぶと宮崎あおいについて。彼女たちのやりとりが監督の想像を超える――そんな瞬間が確かにあったと監督は明かす。それはラスト近く、白無垢の陽子と月子が向かい合うシーン。「あのとき撮影を進めながら、なぜか『私はここにいていいのかな?』と思えてきて、申し訳ないような気持ちになったんです。この感覚、何なんだろう?って思ったんですが、そのとき、2人は役を超えて本物の母と娘になっていたんですね。だから、母と娘が白無垢で向かい合うような大切な場に、部外者の私がいてすみません…という気持ちになったんです。あのときは嬉しくて…申し訳なくて(笑)」。母と娘と母の婚約者と大家と医者と犬と……積み重ねられた家族の物語を体感してほしい。映画『オカンの嫁入り』“迷い犬ハチを探せ”キャンペーン各サイトをめぐってキーワードを集め、スペシャルプレゼントをゲットしよう!シネマカフェのキーワードは「一」※詳しくは公式サイトキャンペーンページへ!■関連作品:オカンの嫁入り 2010年9月4日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010『オカンの嫁入り』製作委員会■関連記事:宮崎あおい×大竹しのぶ初共演作『オカンの嫁入り』試写会に20組40名様ご招待桐谷健太の熱烈求愛に大竹しのぶ引き気味?宮崎あおいからは「たまに会うと良い人」宮崎あおいと大竹しのぶが母娘役で初共演!『オカンの嫁入り』撮影快調
2010年09月01日宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太らが7月28日(水)、出演映画『オカンの嫁入り』の完成会見ならぬ“完成披露宴”に出席。桐谷さんの、役柄を超えた大竹さんへの“求愛”が、宮崎さんら登壇陣を含め会場を笑いに包んだ。作家・咲乃月音の「さくら色 オカンの嫁入り」(宝島社文庫刊)の映画化作品で、15歳も年下の男との再婚を突如宣言したオカン(大竹さん)とそんなオカンの行動に戸惑う一人娘・月子(宮崎さん)、そして彼女たちを温かく見守る周囲の人々の姿を描いたハートフルストーリー。披露宴ということで、一同は着物姿。黒地のシックな着物と短く揃えた前髪が印象的な宮崎さんは、大竹さんとの初共演について「人見知りなので、最初の本読みでは自己紹介と『よろしくお願いします』とだけしか言えなかったんですが、(撮影が行われた)京都に入ったら自然に空間を共有できました。ひとつひとつのことが勉強になり、そばにいられて幸せでした。とってもキュートな方です」と笑顔で語った。大竹さんも宮崎さんの言葉に頷き、「あおいちゃんはしっかりしてて素晴らしい女優さん。あえてコミュニケーションを取らずとも、無理せずにそこにいられました。寒い京都でみんなでコタツに入って喋ったり、おいしいものを食べに行ったり本当に楽しかった」とふり返った。また、作品について尋ねられると宮崎さんは「母親との関係に悩んでいる同世代の友達に勧めたい。母親と一緒にいるのは当たり前と思っているけど、人生の中で親と一緒にいられる時間は短い。その大切さ、尊さを感じてほしい」と真摯な表情で語ってくれた。同じく真摯な表情で語りつつ、なぜか発言ごとに登壇陣を含め、会場の笑いを誘っていたのがオカンの年下の婚約者を演じた桐谷さん。ワイドショーで流れる婚約会見ばりに「互いのどこに惹かれたのですか?」というムチャ振りの質問にも「好きになることに理由ってないんですよね。理由があるってことは終わりがあるってことでして。“吸盤”のようにひっつくような感じです。(大竹さんは)チャーミングで優しくて、気を遣ってくださる方で…大好きなんです!」と熱愛宣言。その勢いのまま「どうですか?」と大竹さんに返事を求めるも大竹さんは「“吸盤”という言葉が出た時点で『終わったな』という感じですね…。好きになるのに理由がないように嫌いになるのにも理由がない」と引き気味…。桐谷さんは別の質問の際にも「(大竹さんを)骨の髄まで抱きしめられるか…骨の髄まで!(役柄を超えて)桐谷健太を好きになってほしい」などと猛チャージをかけ会場を笑いに巻包んだ。大竹さんは「その気持ちにこれっぽっちも応えられず…」と申し訳なさそうに答えていたが、最後には熱意に打たれたのか「人生は自分のものであって子供のものではないので、こんなヤツだけど選んで生きていきたい」とあきらめたような(?)表情で語った。そんな“義父”桐谷さんについて尋ねられた宮崎さんは「たまに会うと良い人だし面白い。たまに会えたらと思います」と婉曲的に拒否姿勢?会場は再び笑いに包まれた。この日は呉美保(お みぽ)監督、共演の絵沢萠子、國村隼も出席。また、“披露宴”らしく本作に友情出演を果たしている友近、呉監督の実の“オカン”から届いた心温まる祝電なども紹介された。最後には、定番のケーキカットも行われたが、用意されたケーキのてっぺんにはオカンと月子の姿をかたどったお菓子の人形が。なぜか、披露宴のもう一人の主役であるはずの桐谷さん演じる研ニの姿はなく、桐谷さんは首をかしげていた。監督、大竹さん、宮崎さんの3人がケーキカットを行うと会場は拍手に包まれた。『オカンの嫁入り』は9月4日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。■関連作品:オカンの嫁入り 2010年9月4日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010『オカンの嫁入り』製作委員会■関連記事:宮崎あおいと大竹しのぶが母娘役で初共演!『オカンの嫁入り』撮影快調
2010年07月28日宮崎あおいと大竹しのぶが角川映画製作の映画『オカンの嫁入り』で初めて共演することになり、東映京都撮影所にて、1月13日(水)に製作第一報を伝える現場会見が行われ、2人揃って出席した。本作は第3回日本ラブストーリー大賞のニフティ/ココログ賞を受賞した、咲乃月音による小説「さくら色?オカンの嫁入り?」(宝島社刊)を映画化した作品。月子(宮崎さん)と陽子(大竹さん)は母ひとり子ひとりで、仲良く支え合って暮らしてきたが、ある日突然、陽子は家に若い金髪男・研二を連れ帰り、彼との結婚を宣言!あまりに突然のことで、母に裏切られた思いの月子は、陽子にも研二にも頑なに心を閉ざす。実は、この母と娘はそれぞれに秘密を抱えており…。母と娘、そして彼女たちを実の家族のように温かく見守ってきた周囲の人々の人間模様が描かれる。クランクインは1月6日。この日で撮影8日目だが、2人の様子は仲睦まじい母娘そのもの!宮崎さんは、初対面での大竹さんの印象を尋ねられ「お話していて“キュンキュン”してしまいました。大先輩なのに、本当にキュートな方で…ドキドキではなくて“キュン”なんです」と表現。全編関西弁での演技となるが、「音を合わせると感情がなくなってしまうし…元々、関西弁はテンポが良くて好きなのですが、難しいです。関西の方に笑われないようにがんばります」と意気込みを語った。さらに「去年はのんびりとしていたので、今年は常に動いている1年にしたいです。この作品を大切にみんなで作って、育てて、きちんとみなさんに観ていただける作品になるようにがんばります」と気合十分。一方の大竹さんは宮崎さんについて「かわいらしいし、意見もしっかり言えて、女優としても女性としてもしっかりしている方だなあ、と思いました」と笑顔で印象を語ってくれた。“嫁入り”ということで、白無垢姿の大竹さんをスクリーンで見られるかと思うと完成が楽しみだが、話を向けられると大竹さんは「とんでもない!」とかぶりを振るも「でも、以前テレビ番組で着たとき、意外に気持ちよくて…。できるだけ(カメラを)引きで撮ってもらいます(笑)」と、照れながらもまんざらでもなさそう?そして「私は舞台もやっていますが、改めて映像の世界が好きだなあと感じたので、この作品が今年の仕事始めにできて嬉しいです。人生っていいなあって思ってもらえる作品にしたいです」と意気込みを語った。メガホンを握るのは、『酒井家のしあわせ』(’06)で各方面から高い評価を受けた呉美保。宮崎さんと大竹さんに加え、話題作への出演が続く桐谷健太に、國村隼らがキャストに名を連ねる。宮崎さん&大竹さん母娘のチャキチャキな関西弁でのやり取りも楽しみな『オカンの嫁入り』。クランクアップは2月5日(金)の予定で、公開は今秋、全国にて。■関連作品:オカンの嫁入り 2010年秋、全国にて公開© 「オカンの嫁入り」製作委員会
2010年01月15日