ソニー・グローバルエデュケーションは3月8日、ロボット・プログラミング教育分野に向けた教育キット「KOOV」を発表した。KOOVは自由な形を作ることができるブロックと電子基板に、作った形をロボットとして動かすプログラムで構成されており、2016年夏の商品化を予定している。同製品は、同社が2015年秋に策定した教育カリキュラム「STEM101」を構成するThink(思考力)、Make(創造力)、Feel(探求力)の3つのプログラムのうちMakeを具現化したもの。開発は学校教材メーカーであるアーテックと共同で進めた。同社は「情報を察知し論拠を挙げながら種々の課題を解決する、21世紀型スキルを有するSTEM人材育成にKOOVが寄与するよう積極的に活動してまいります」とコメントしている。
2016年03月08日ソニー・グローバルエデュケーションは8日、ロボット・プログラミング教育分野の子供向け学習キット「KOOV」(クーブ)を発表した。学校教材や教育玩具を手掛けるアーテックと共同開発し、2016年夏に商品化する予定。「KOOV」は、自由な形を作れる透明ブロックと電子基板に、作った形をロボットとして動かすプログラムで構成されるロボット教育キット。ロボットやプログラミングなど、ものづくりを習得する創造力を具現化したものという。開発は、児童向けのロボット教材やプログラミング教室なども展開するアーテックと共同で行なう。両社はロボット、プログラミング教育の事業拡大に向けた活動を進める。
2016年03月08日子どものやることは奇想天外で驚かされることが多いものです。でも、子どもが楽しんでいるのなら見守って、最後までやらせてみましょう。自由にやれることで子どもには、自分で考え、決める能力が身についていくのです。「色は混ぜすぎるとキレイじゃない」私が小学校の教員だったとき、低学年の子どもたちに数種類のカラフルな紙粘土を与え、自由に作品をつくらせる、という図工の授業をしたことがあります。ところが、紙粘土の色混ぜを子どもたちがそれぞれ好きなようにやった結果、何色も混ぜすぎて最終的にくすんだグレーのような色になってしまい、その粘土は使えなくなってしまいました。その出来栄えにがっかりした子どもたちは、何色も混ぜると綺麗ではないということがわかったようで、その後は同じようなことをする子はいなくなり、2~3色をほどよく混ぜて好きな色を作り、作品を仕上げました。また、私の子どもは、カラフルな紙粘土をあれこれと混ぜ合わせできた色で色図鑑をつくり、私に見せてくれたことがあります。並べられたオリジナルの色に親子で「カステラ色」や「落ち葉色」などと名前をつけていきます。これは私も夢中になって遊ぶことができました。安全面をクリアしたものならば、自由にやらせてみよう文科省の小学校学習指導要領の一般方針では、「児童に生きる力をはぐくむことを目指し、創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくむとともに、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かす教育の充実に努めなければならない」と掲げています。紙粘土の経験のように安全面がクリアできたものであれば、子どもたちには素材を与えて、自由に試させてあげましょう。それが、子どもたちが自分で考え、やってみて、その結果どうするかを自分で決めることになるのです。また、自分で思うようにやれるということは、子どもの満足感を高め、さらにいろいろなことに挑戦したい気持ちを育てることにもつながります。大人は子どもを「見守る力」を身につけて子どもたちのすることは、予想外のことがたくさん。そんな子どもワールドをぜひ一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか? もちろん、自由にやらせることで、時にハラハラすることもあるでしょう。でも、そこはグッとこらえて見守りましょう。たとえ結果は失敗に終わっても、子どもたちは自分の思い通りにやってみた満足気な笑顔をママに見せてくれるでしょう。そして、そんな笑顔のわが子をみたら、ママもハッピーな気持ちになることができますよ。自由にやることで学べることはたくさんあります。子どもの力を伸ばすためにも、親はぜひ見守る力を身につけていってください。(のりこ<フォークラス>)
2016年03月05日日立システムズは3月1日、サービスロボット、作業補助ロボット、点検業務などに活用できるドローンの導入コンサルティングから、アプリケーション開発、設置、運用・保守までをワンストップでサポートする「ロボティクスサポートサービス」の販売を開始した。同サービスでは、多言語対応のコンタクトセンター、全国約300カ所のサービス拠点などのサービスインフラと、さまざまな業種・規模の企業にIT サービスを提供してきた実績・ノウハウを活用し、ロボットを活用した新商品・サービスの開発、接客サービスの向上、業務効率化などを支援する。同サービスでは、サービスロボットとして、ソフトバンクの「Pepper for Biz」とALDEBARAN Roboticsの「NAO」を活用する。例えば、「Pepper for Biz」を活用した場合、顧客を認識して接客を行うようなアプリケーションを組み込むとともに、店舗スタッフへの操作説明・問い合わせ対応や、アプリケーションの定期的な改修、万一の故障発生時には店舗に予備機を配送して交換するなど、導入から運用・保守までを一貫して支援することが可能だという。作業補助ロボットとしてはイノフィスの「マッスルスーツ」を、ドローンとしてはエンルートの「Zion」を活用する。NAOを対象としたサービスの参考価格は、ヘルプデスクが月額1万5000円(50インシデント)から、キッティング・設置作業が1台当たり2万円から、アプリケーション開発は個別見積もりとなっている。
2016年03月02日DMM.com(DMM)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)、Sansanの3社は2月23日、スマートロボットとクラウド名刺管理を組み合わせたコミュニケーション改革支援サービスの提供を開始すると発表した。同サービスでは法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と人工知能を搭載したロボットを連携させ、ロボットがユーザーインターフェースとなり音声会話やメールなどによる情報の伝達に加え、職場のコミュニケーションを活性化させる役割を担う。さらに、顔認識機能により担当顧客に関連する情報や訪問時に役立つ知識など、利用者のニーズに合わせた情報発信をロボット側から行うことも可能で、データが蓄積されるほどSansanの顧客データベース管理、情報共有機能をより効果的に活用できる環境が整うという。また、同ソリューションの基盤にはマイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」、統合型CRMアプリケーションサービス「Microsoft Dynamics CRM Online」、統合型情報共有クラウドサービス「Office 365」を活用し、日々の企業活動における情報利活用、業務効率化の促進が可能になるとする。同サービスは2016年3月1日より予約の受付を開始し、トライアル実施などの要望にも随時対応する。3社は今回の協業に関して「企業が抱えるコミュニケーションの課題を解決に導き、テクノロジーを活用した次世代の働き方を企業に浸透させることを目指します。」とコメントしている。
2016年02月23日ルネサス エレクトロニクスは2月21日、ロボット専門店などを展開する「ツクモ」と共催の形で、ルネサス製マイコン搭載の電子工作ボード「GADGET RENESAS(がじぇるね)」を用いたロボットイベントを開催した。同イベントは、「自動で歩く昆虫ロボット 競技大会」と銘打たれたワークショップで、タミヤ製のリモコン操作型昆虫(クワガタ/カブトムシ)ロボットに、GADGET RENESASボードを搭載することで、自動化し、自分で障害物を避けながら進むロボットへと進化させよう、というもの。ルネサスでは、こうした手動ロボットの自動化を「覚醒」と呼んでおり、ロボット系イベントのキーワードにもなっている。すでに2015年12月および2016年1月にも、「ロボット覚醒プロジェクト」として、ロボットの組み立てやGADGET RENESASボード、センサの取り付け、ロボットが自動で動くための電気回路やプログラミングの基礎などのワークショップを行っており、延べ70名の親子が参加していた。今回のワークショップは、そうして作成されたロボットの競技大会として開催されたもので、各々の自慢のロボットを、さまざまな障害物が設置された全長180cmのコースで走らせ、いかにセンサを活用して障害物を避けつつ、ゴールするかを競うものとなっていた。参加数は20名で、参加ロボットは8体。小学生以上対象のイベントながら、その年齢層の中心は小学3年生ということであった。優勝(1位)を勝ち取ったのは、小学6年生の小林奈和さんの手による「うさぎさんチーム号」。デザイン賞を狙って、旗をつけるなどの工夫を施したほか、その重量増の克服のために、電池を従来の2個から3個に増やすことで、駆動能力を向上させるなどの工夫が施されている。また、開発ノートには、電気回路などがしっかり記されており、考えたうえでの工夫であることが見て取れる。また、準優勝(2位)にはGADGET RENESASのマスコットである金魚型にロボットを"覚醒"させた「メカルミ号」が、デザイン賞にはレゴブロックを使って、操縦士が運転しているように工夫が施された「みさき号」がそれぞれ受賞した。なお、ルネサス グローバルセールスマーケティング本部の岡宮由樹氏によると、「今回のプロジェクトの狙いは、意図しない動きをするおもちゃから、子供が新しい発見や発想をしたり、改造によって可能性を広げる過程から、自分のものへのこだわりを深めるなど、ものづくりに必要な気質を養うこと」とのことであったが、「我々の想定以上の工夫やデザインの成果を見ることができたことからも成功と言える。今後は、夏休みに大会を開くことを目標に、ロボットキットの販売やScratchへの対応などを図っていきたい」としており、今後のさらなる発展を目指すとしている。
2016年02月23日JR西日本とHAMOLOは、ビーコンを活用した「見守り位置検索サービス」の事業化に向けた試験運用を2月22日より開始すると発表した。このサービスは子どもや認知症高齢者の位置情報を、保護者や介護者等が専用アプリをインストールしたスマートフォンから確認できるもの。子どもや認知症高齢者にビーコンをを持たせ、駅や学校等に設置した「専用レシーバー」や「見守りアプリ」をインストールしたスマートフォンで、ビーコンの位置情報を把握する。両社は、サービスの事業化に向けて、昨年11月から実証実験を行い、駅改札付近での機器の動作等を確認。今回は、次のステップとして、駅や学校等に専用レシーバーを設置し、実際に本サービスを利用した上での機能の確認や課題の把握を行う。HAMOLOは、3月に見守り位置検索サービス「キンセイ」の端末、及びスマートフォン用アプリを2016年3月中旬にリニューアルする予定で、今回はこれを利用して試験する。キンセイ端末は、レシーバーを設置した施設(駅、学校など)を通過すると、PUSH通知やメールにて、その施設を通過した情報が見守り者に通知されるほか、アプリをインストールしたスマートフォンを持つサポーター(地域の見守る人々)と子供や高齢者がすれ違うことで、位置情報が記録される。そのほか、アプリ内で迷子情報をあらかじめ登録しておけば、公開ボタンを押すだけで、キンセイ端末を持った子供や高齢者の周囲にいるサポーターたちに保護を求めることが可能。試験運用は2月22日~3月下旬までで、JR神戸線住吉駅、摂津本山駅、甲南山手駅、神戸市立住吉小学校で行い、モニター協力は神戸市立住吉小学校に依頼する。
2016年02月22日●東芝の「TORNEO ROBO」が2代目にゴミ捨てが月イチで済むロボット掃除機「TORNEO ROBO」東芝ライフスタイルが2月に入って発売したロボット掃除機「TORNEO ROBO(トルネオロボ) VC-RVS2」(以下、VC-RVS2)。2014年9月に発売された「VC-RCX1」の後継であり、シリーズの第2世代にあたる。2015年はiRobotが自ら「史上最高峰」と謳う「ルンバ980」に続き、ダイソンも初のロボット掃除機「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」を発売。ますます熾烈な競争が繰り広げられるロボット掃除機市場において、東芝ライフスタイルも国内メーカーとして負けじと新製品を投入してきた。東芝ライフスタイルのTORNEO ROBOシリーズは、ロボットが集めてきたゴミを充電台に備えられた掃除機が吸い取るという独自機能がウリ。掃除のたびにロボット側のダストボックスが空になるため、毎回ゴミ捨てする必要がない。新製品のVC-RVS2もこの機能を踏襲。より高性能化するとともに、新たな機能も追加されている。ロボット掃除機として、どのようにバージョンアップしたのか、家庭で実際に使用してみた所感をまとめてみたい。○見た目は変わらないが……まずはロボット掃除機の外観を見てみよう。直径35cm、高さ8.7cmと大きさは前モデルと変わらず。他社製品と比べると、直径は標準的だが、高さは若干低めである。他社製品が高さ約10cmを基準にしているのに対して、VC-RVS2はそれよりも0.5~1cm低い場所まで潜り込めそうなスペックだ。VC-RVS2は、壁際や家具の足もとにたまったゴミを集めるためのサイドブラシを、前方の左右2カ所に備えている。サイドブラシは本体に直接ではなく、アームと呼ばれるパーツに取り付けられている。障害物に当たると内側へ引っ込むため、サイドブラシは家具の足もとギリギリまでアプローチできる仕組みだ。ブラシの長さも6.5cmと長くなった。前モデルとのちがいは外観にあまり出ていない。東芝ライフスタイルによると、モーターは毎分最大12,000回転から14,000回転へパワーアップし、吸引風量は1.5倍に向上した。走行では70以上の行動パターンがプログラムされている。壁や家具、ガラスといった障害物を検知する27カ所の超音波センサーと、ゴミ量を検知するセンサーを組み合わせて、その場の状況に応じた掃除パターンを選ぶ仕組みだ。VC-RVS2では前モデルに比べて移動速度が20%高速になり、掃除時間も短縮されている。●充電台がゴミを回収○ダストステーションの進化次に、充電台の役割を兼ねるダストステーションの進化について。12気筒のサイクロン機構「バーティカルトルネードシステムCLEAR」を新たに採用した。見た目も中身も、キャニスター型掃除機のサイクロン部分がそのまま搭載されたようなイメージだ。集めたゴミの約99%を排気から遠心分離して約1/5に圧縮するため、毎日使っても約1カ月はゴミ捨てが不要だという(1日にゴミ1gを吸引した場合。使用環境によって異なる)。ここまでは前モデルとほぼ同様だが、VC-RVS2で新たに搭載されたユニークな機能が「ダストポケット」だ。ダストステーション上部にあるダストポケットボタンを押すと、側面にある細長い吸引部からゴミを吸い取れる。棚などを掃除したフローリングワイパーやハンディモップをダストポケットに押し当てて、ホコリを吸い取るといった使い方を想定している。掃除用品のレンタルなどでおなじみのダスキンが提供している「スタイルクリーナー」と似たような機能を設けたかたちだ。●壁際ピッタリ○自宅で動かすさっそく自宅のリビングでVC-RVS2を動かしてみた。走行パターンはランダム型。部屋を縦横無尽に走り回り、何度も何度も往復し、時間をかけてていねいに掃除していくスタイルだ。自らの位置を把握しながら無駄なく動くタイプのロボット掃除機が増えてきていることを考えると、非効率と感じることも少なくはない。「いつ終わるんだろう?」と思ったこともあったが、真摯に掃除してくれているという感じで、それはそれで好感が持てた。同じ場所をちがう走行パターンで再び掃除してくれていたため、ゴミの取り残しも少ない印象だ。特に壁際や家具の足もとへのリーチには目を見張るものがある。壁際にピッタリと沿うようにゆっくり走行しながらゴミをていねいにかき出し、角では何度も左右に首を振りながら念入りに掃除をしているその真面目さにはちょっと感動。イスやテーブルの足もとにも、長いサイドブラシでしっかりとアプローチする。○電源コードが苦手?ここまでは「賢い!」と大絶賛だったのだが、この後に問題点もいくつか発覚した。最も気になったのは家電製品などのコードを引っかけやすい点。コード自体を巻き込みそうになった際には、回転ブラシが逆回転するので、そのままコードを吸い込んでエラーということはなかったが、サイドブラシにコードが絡んでしまって身動きがとれなくなってしまうことが何度かあった。その様子を観察してみると、サイドブラシのリーチ力に大きく貢献しているアーム部分がおそらく原因のようだ。アームが内側へ引っ込む際に生じるすき間などにどうしてもコードが引っかかりやすい。サイドブラシの取り付け位置が地面からわりと高い位置にあるのも原因として考えられる。VC-RVS2を動かす際は、コードをなるべくどけておくよう推奨されているが、空気清浄機など常設している電化製品も多い。そもそもVC-RVS2のダストステーションにだってコードはある。ユーザーが使用条件を整えるのもある程度必要だが、この点はやはりロボット掃除機自体で解決してほしい。コードだけでなく、すき間から抜け出せなくなるという問題も。本体幅35cmギリギリのすき間に入り込む際は、前方を押すようにして進むのでアームは内側へ引っ込む。そのため、スッとすき間へ入り込めるのだが、いざ出る際にアームがもとの位置に戻ってしまい、引っかかって抜け出せなくなる。身動きとれずにもがいているというケースがあった。人間からすると「ちょっと方向転換してバックすれば抜け出せるのに……」ともどかしく思うが、しばらく辛抱強く見守っていた。しかし、ひたすら力任せに動こうとしているだけだったので、ついにはリモコンから手動操作して助けだすことに。こうしたトラブルを防ぐためには、進入禁止エリアを仮想的に作り出す「バーチャルガイド」を置けばいい。現在は別売だが、標準で付属してくれたら助かる。入り込めない高さのすき間なら最初から諦めがつくが、エラーとなってしまうのは悲しい。不在時に部屋をキレイにしてくれるというところにロボット掃除機の魅力を感じている人も多いはず。掃除機としての性能の高さや多機能さだけでなく、"エラーを起こさずにしっかり動く"のがユーザーの満足度にもつながるだろう。今後の改良に期待したい。○あると助かる「マナーモード」少々不満点について書いてきたが、VC-RVS2には他にない気の利いた機能が多数ある。いずれも実用的で捨てがたいものばかり。たとえば運転音を小さくする「マナーモード」は、夜間にどうしても掃除してほしい場合に便利だ。手動で自由に動かせるリモコンも使い勝手がよく、万が一エラーになったときも役立つ。こうしたところはやはり日本の家電メーカーならではの強み。今後も追求していきながら、同時にロボット掃除機としての性能アップに期待したいところだ。
2016年02月20日キーエンスはこのほど、産業用ロボットに関する基礎知識を集約した「FAロボット.com」を公開した。製造業の現場では、省人化や作業効率向上を目的として、産業用ロボットを導入する企業が増加している一方で、ロボットの使い分けなど、専門知識を理解することが難しく、導入へのハードルが高いことが大きな課題となっている。これに対し、「FAロボット.com」では、「産業用ロボットとは」という基本的な情報のほか、業界ごとの産業用ロボット活用事例などを紹介。さらに、画像処理総合メーカーである同社の強みを活かした「ロボットビジョン」がもたらす具体的なメリットも解説されている。同Webサイトは、「産業用ロボットとは」「産業用ロボットの活用事例」「ロボットビジョンについて」が主な内容となっているほか、ロボットビジョンに関するPDF資料も、無料でダウンロードすることができる。今後は、製造現場でのロボットビジョンの導入事例などを追加していく予定だ。
2016年02月09日岡山大学はこのほど、ロボット制御知能3D-MoS(3 Dimension Move on Sensing)を搭載した「自律制御型水中ロボット3D-MoS/AUV(ももたろう岡大1号)」を開発し、実海域での嵌合実験に成功したと発表した。同成果は同大大学院自然科学研究科(工)の見浪護 教授の研究グループと広和によるもの。ももたろう岡大1号は従来型の遠隔操作型水中ロボット(ROV)に、複眼カメラと3D-MoS制御知能を搭載した長時間潜行/作業対応自立制御型水中ロボット。複眼動画像に対する実時間認識、水中対象物の3次元位置・姿勢自動認識、海底での自動充電、移動対象物の追尾制御を可能とする3D-MoS制御技術により、自動制御化を実現している。同研究グループは、2015年12月に和歌山県の実海域(水深4~5mの港内)での嵌合実験を実施。海流と波による振動を3D-MoS技術で抑制することで自動嵌合に成功した。今後、3D-MoS技術を搭載したロボットの開発が進めば、自動給電による長時間の自律化連続運転作業が行えることから、水中放射線汚染物の回収や深海底資源探査、機雷撤去などへの利用が期待される。
2016年02月09日バスキュールとプログレステクノロジーズは8日、iPad Proのタッチスクリーンと連動して動くロボット「タブレットボット・TABO」を発表した。iPad Pro専用に設計された、ステッピングモーター×2個を内蔵する自走型ロボット。3本の足によって自分の位置をiPad Proに伝達し、iPad Proのスクリーン上を自在に走行。物理的に動くTABOと、iPad Proのスクリーンの動きを同期させたコンテンツ開発が可能となっている。iPad ProとはBluetoothで接続され、最高移動速度は330mm/s、最高回転速度は1080度/sで動く。電源は内蔵バッテリで、充電用のmicroUSB端子を備える。連続動作時間は約30分。内蔵するLEDは、RGBの3色を17階調で調整できる。アプリはiPhone用の「TABO コントローラー」とiPad Pro用の「TABO アプリ」を用意。本体サイズはW32×D38×H37mm、重量は約35g。対応OSはiOS 9.1以降。なお、2016年2月26日に虎ノ門ヒルズで開催される「SENSORS IGNITION 2016」のエキシビション会場にて、実機デモが行われる予定。提供予定のデモコンテンツは、TABOがユーザーとスクリーン内のピンポンゲームで対戦する「TABO PONG」、ゲームを通じてプログラミングの概念を楽しく学べる「TABO MAZE」。また、□□□(クチロロ)の三浦康嗣氏を迎えて企画開発し、「00:00:00」のトラックに合わせて世界のニュースを語る音楽作品「TABO NOW」なども予定している。
2016年02月08日JALと野村総合研究所(以下、NRI)は2月9日~18日まで、サービスロボットを活用したサービス向上の実証実験を実施する。サービスロボットとは、工場の生産現場などで使われる「産業用ロボット」と区別されたオフィスや家庭で使われるロボットの総称。家庭向けの「お掃除ロボット」や危険な現場で活躍する「警備ロボット」、また、大手インターネット小売業の配送倉庫で活躍する「搬送ロボット」まで多岐にわたる。今回の実証実験は、羽田空港第1旅客ターミナルビル南ウィングのJALインフォメーションカウンターと保安検査場Cの前で行う。JALインフォメーションカウンターではサービスロボットと併設したデジタルサイネージ(電子看板)とを連動し、空港施設の案内や航空機の運航状況、行き先の天候・口コミ情報などを対話形式で利用者に提供する。また、保安検査場前での締め切り時間をアナウンスする業務において、空港スタッフが装着しているスマートウォッチからサービスロボットへ指示を送るほか、サービスロボットからの通知を空港スタッフが受けるといった、空港スタッフとサービスロボットが連携することで得られる効果を検証する。加えて、多言語(英語・中国語)による訪日外国人へのロボット活用の可能性も検証する。今回の実証実験は、NRIが進めている新たなビジネスやサービス共同創出のプログラム「NRI未来ガレージ」を活用し、JALとNRIが共同で新たな付加価値サービスの創出を目指して行う。NRIはサービスロボットを活用したシステムの開発を担当するほか、自然なユーザインタフェースに関する実用レベルの検証、および多様なセンサーやシステム間のインタフェースに関わる新しい開発手法の研究を行う。実証実験では、動きの自由度が高く多言語への対応が可能という観点から、仏アルデバラン社製ロポット「NAO」を使用する。JALは今回の実証実験を通じ、空港現場でのロボット導入における課題抽出や、デジタルサイネージなどの表示機器とは一線を画するロボット活用の意義検証を行い、サービスの新たな価値創造を目指す。それと同時に、空港スタッフの業務支援としての利用可能性も探索する。なお、羽田空港国際線旅客ターミナルでは現在、3月31日までの期間限定でNTTなど4社が「情報ユニバーサルデザイン高度化」の共同実験を実施している。
2016年02月08日人工知能を活用することで英語教育を可能としたロボット「Musio」の開発を手がけるAKAは2月5日、成基およびGLOBAL VISIONの2社と 「教育効果の実証実験並びに教材開発実施に関する協力覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したと発表した。今回のMOUは、2016年6月に予定しているMusioの正式販売前に成基およびGLOBAL VISIONが日本で蓄積してきた英語教育に関する知見やノウハウをもとに、 Musioを日本の英語教育向けに最適化していくことを目指したもの。具体的には、 成基が運営する英語学童教室「GKC(グローバルキッズ倶楽部)」ならびに個別指導塾「ゴールフリー」などにおけるMusioのパイロット導入および実証実験を通じて、 Musioを活用したより効果的な学習方法を開発するとしている。 また GLOBAL VISIONは、 実証実験で得られた知見をもとにAKAと共に英語学習コンテンツの開発を行い、同社のネットワークを通してMusioを公的・私的教育的機関へ販売する予定としている。なお、MusioはすでにAKAのWebサイトにて予約受付を開始している。
2016年02月06日「セクシーロボット」シリーズ、ソニーの「AIBO」のコンセプトデザインなどで知られるイラストレーター、空山基(HAJIME SORAYAMA)の新作個展「女優はマシーンではありません。でも機械のように扱われます。」が1月30日より、渋谷のギャラリーNANZUKAでスタートした。空山基はエアブラシを駆使したイラストレーションで、70年代よりフリーのイラストレーターとして活動を開始。78年のサントリーの広告を最初に、80年代を代表するエアブラシ手法で知られ、女性美をメタリックなロボットやフェティッシュな表現で国内のサブカルチャーシーンのみならず、海外でも伝説的な存在。1999年にはソニーのAIBOでグッドデザイン賞、メディア芸術際グランプリを受賞し、初代AIBOはスミソニアン博物館&MOMAのパーマネントコレクションに収蔵されている。海外のアートスクールでは空山の作品の制作過程を図解した作品集が教科書として使用されていることも多く、ハイパーリアリズムの巨匠。エアロスミスの「Just Push Play」のCDジャケットのカバーが有名だが、ア ベイシング エイプ、ナイキ、 ビームス、ステューシーなどとのコラボでも知られ、ファッション界でもファンが多い。今年1月に行われたピッティ・イマージネ・ウオモ89でも、韓国人デザイナーのジュン・Jが空山基をメインテーマとしたコレクションをランウェイショーで発表。グラフィティアーティストのKAWSとのコラボフィギュアなど、ストリートアート、ネオ・ジャポネスクのブームと共に、海外での再評価が高まっている。今回の展覧会では、空山が敬愛するマリリンモンローをロボットとして書き起こした新作ペインティング10点と、立体作品のセクシーロボットを等身大、1/3スケールの2体が展示されている。【イベント情報】空山基新作個展「女優はマシーンではありません。でも機械のように扱われます。」会場:NANZUKA住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB1F会期:1月30日~3月5日時間:11:00~19:00休館日:毎週月曜日、日曜日、祝日料金:無料Text: 野田達哉
2016年02月02日神奈川県は1月25日、生活支援ロボットの実証実験を行うと発表した。同県では「さがみロボット産業特区」を設けており、生活支援ロボットの実用化・普及を通じた「地域の安全・安心の実現」を目指している。2015年5月に「ロボット実証実験支援事業」の公募を実施し、3件の実証実験を1月26日~31日、2月1日~10日、2月16日に行う。なお11日には、先行して2件の実証実験も発表されている。○実証実験11つ目の実証実験は「バイタル感知センサー」で、ミオ・コーポレーションによるもの。マイクロ波を照射して、被介護者の体表の動き(運動量)をセンシングし、脈拍・呼吸に選別して計測する。脈拍・呼吸の異常や離床を検知した場合に、介護者へ通知する機能も用意する。体表の動きから脈拍・呼吸を抽出するには、対象者ごとに最適なパラメーターを調整し、計算処理を行う必要があるため、実証実験で複数の高齢者のデータを収集し、それぞれのパラメータを洗い出して共通点などを検証するという。合わせて、体表の動きと行動記録表の記載を比較し、計測の正確性を確認する。○実証実験22件目の実証実験は、「屋内移動支援ロボット」で安川電機によるものとなる。ロボットは、屋内での移動、特にトイレで必要となる動作をサポートする。立ち座りアシスト機能や自動ブレーキ機能、コンパクト旋回機能、操縦機能などを搭載する。この機能を活用することで、各動作の筋力負担や姿勢負担などが、どの程度軽減されたと感じるかについてヒアリングを行い、さらなる開発に応用するとしている。○実証実験33件目の実証実験は、排泄の自立支援を行う水洗トイレロボットで、積水ホームテクノによるものとなる。このロボットは居室内に設置・使用するもので、移乗・姿勢保持を補助する可変式アームレストや、移動キャスタを備える。リモコン操作でポンプ駆動と電磁弁の開閉を行って、汚水・臭気を真空で排出するほか、「大」「小」ボタンの操作記録も行う。実験では、プロダクトデザイナーや理学療法士などが、従来のものと比較して、移乗などの要素動作を試し、使いやすさなどについてヒアリングを行うという。
2016年01月26日営業課題解決サービスを提供するソフトブレーンは1月25日、ソフトバンクロボティクスと仏ALDEBARAN Robotics SASが共同で開発する人型ロボット「Pepper」を使った受付システム「eレセプションマネージャー」を開発したと発表した。同社では2015年8月にロボットを使った営業活動データの新しい活用方法を模索するため「ロボティクス推進チーム」を設立。eレセプションマネージャーは同チームの最初の開発プロダクトとなる。新システムは単なる受付システムではなく、スケジュール・名刺・顧客管理ができ、顧客情報とPepperが連動し、個別に来客対応をする。スケジュールに登録するだけで、来客時にPepperのタッチパネルにアポイント情報が表示され、それをタッチすることで受付対応と来客履歴の登録、担当者の呼び出しまで完了する。また、担当者が来るまでの間、顧客ごとにコミュニケーションをとることができ、その内容も担当者にリアルタイムに通知されてアイスブレイクの話題を提供していく。販売開始日や価格などの詳細は、引き続きソフトバンクグループと協議を進め、決まり次第別途発表する方針だ。
2016年01月25日エコバックスジャパンは12日、窓用ロボット掃除機「WINBOT W930」(以下、W930)を発売した。エコバックスダイレクトでの直販価格は税別59,800円。WINBOTシリーズは、スイッチを入れると真空ポンプで強力に窓に張り付き、高い場所も自動で掃除する窓用のロボット掃除機。新製品であるW930は、清掃用のモップ部と窓を移動する動作部が独立した「スマートドライブシステム」を採用。これにより、窓掃除にかかる時間を短縮できた。モップの面積は従来の「W710」「W730」に比べて2倍以上に拡大したほか、水汚れをかき出すワイパーを360度に配置することで洗浄力がアップ。さらに、掃除を一時停止した場合は、未掃除部分から掃除を再開するレジューム機能も搭載している。本体サイズはW307×D307×H124mm、重量が2.3kg。幅60cm以上、高さ35cm以上、厚さ3mm以上の窓で使用できる。フレームのない窓にも対応。ただし凹凸のある窓では使えない。リモコンとスーパークリーニングリキッド(専用の洗剤)、そして安全ポッドが付属する。
2016年01月12日Segwayは、IntelとXiaomiとの提携のもと、家庭用ロボット事業に参入すると発表した。CES 2016におけるIntelの基調講演でデモを行った。開発者向けのDeveloper Editionは、SDKとともに2016年の第3四半期(10~12月)に提供する。具体的な価格は明らかにされていないが、「手頃な価格の最先端技術」とアナウンスしている。Segwayは今後、立ち乗りできるセグウェイに代表されるパーソナルモビリティー事業に加えて、家庭用ロボット事業も手がける。CES 2016のIntel基調講演では、ロボット事業の第1弾となるSegway Robotが披露された。Segway RobotはIntelのAtomプロセッサーとRealSense ZR300カメラを搭載。従来のセグウェイのように人が立ち乗りできるだけでなく、障害物を避けながら自走できる。音声コマンドにも対応。装着すると腕になるパーツも用意される。1月4日(米国時間)には、Xiaomiのグループ企業であるNinebotとSegwayが両社のブランドを統合することも発表。NinebotがSegwayブランドの傘下ブランドになる。
2016年01月07日チェックポイントシステムズは1月6日、イオンリテールへの商品管理システムの導入およびRFIDと棚卸用ロボットの試験導入を発表した。イオンリテールでは、旗艦店にRFIDソリューションの試験導入を開始しており、OATエンタープライズソフトウェアでの在庫管理をベースとし、精算業務と店舗出入り口の管理でRFIDの活用を開始する。タグはRFとRFIDに対応したチェックポイントの最新製品「UNO RF/RFID」ラベルを使用していく予定で、このテクノロジーにより、理論上の在庫と精算済みの商品をリアルタイムで照合し、瞬時に店内在庫を把握することができるという。また旗艦店ではチェックポイントで初となるロボットによる在庫カウントソリューションも導入。ロボットがサイクルカウント業務を自動で行う。イオンリテールでは、これらの導入により、同社のEAS(電子商品管理)システムは、既存のAM方式から、RFIDに拡張可能なRF方式に順次入れ替えを実施するほか、RFIDロボット(プロトタイプ)の試験導入により、在庫の精度向上と顧客満足の向上を目指すという。また、イオンリテールとチェックポイントは、アパレルサプライヤーおよび一般消費財メーカーと連携し、製造・流通段階でタグを貼付する「ソースタギング」についても取り組みを開始する。このプログラムでは、タグがあらかじめ取付けられた状態で店舗に商品が納品されるため、すぐに商品を陳列することができるという。これにより、店舗では在庫の可視化による業務効率向上、作業改善による接客応対への人時配分、および、接客応対向上を目指していく。
2016年01月06日日本テレビサービスは12月22日、千葉県・船橋市非公認のご当地キャラ「ふなっしー」をモチーフにしたロボット掃除機「ふな日和 ふなっしーのロボットクリーナー」を発表した。発売は12月23日で、価格は税別23,000円。アニメ「ふなっしーのふなふなふな日和」にて、主人公であるふなっしーが愛用しているロボット掃除機。天面に大きくふなっしーの顔が描かれている。電源ON時や掃除開始時、バッテリーが切れたときに流れるオリジナルボイスを収録しているのも特徴だ。たとえば、掃除をスタートする際には「ふなふなふなお掃除ロボ発進なっしー!」というボイスを再生する。障害物のまわりを掃除する「らせん走行」、広い部屋をランダムに掃除する「バンパー走行」、壁際やコーナーを集中的に掃除する「壁沿い走行」の3つの動きを組み合わせて走行。階段や玄関など、高い段差を感知して方向転換する「落下防止センサー」も搭載する。本体サイズは直径23.5cm×高さ7.5cm、重さは約1.2kg。ダストボックス容量は163ml。充電時間は約4時間で、最大で約50分の連続運転が可能だ。ロボット掃除機の製造はツカモトエイムが手がける。(c)ふなっしーのふなふなふな日和チ~ム
2015年12月22日昭和模型少年クラブは、1973年に放送されていたTVアニメ『新造人間キャシャーン』から、アンドロ軍団の量産型ロボット「ツメロボット」を立体化し、2016年4月に発売することを決定した。現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中で、価格は2,700円(税込)。昭和模型少年クラブは、40代~50代に認知の高い、昭和当時の、敵味方関係なく画面の中で活躍したロボットたちを商品化するというコンセプトをもっている。今回は、『新造人間キャシャーン』に登場する、世界征服をもくろむアンドロ軍団の量産型ロボット「ツメロボット」を立体化。ツメロボットは、ちぎられては投げられるシーンが印象的で、量産型という概念をつくりあげた始祖ともいわれている。実際のキットは、懐かしいスタイルのパッケージに、単色成形されたプラモデルパーツを封入。当時のプラモデルを彷彿とさせるアイテムとなっている。首部分が360度回転し、内部機構により伸縮が可能なツメなどのギミックを搭載している。また、ファンには嬉しいキャシャーンのミニフィギュア(未塗装)も付属している。商品価格は2,700円(税込)で、現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中。商品の発売および発送は、2016年4月を予定している。(C)タツノコプロ
2015年12月19日Universal Robotsは12月2日から5日までの期間、東京ビッグサイトで開催されている「2015国際ロボット展」で自社の協働ロボットを展示している。協働ロボットとは、工場の製造ラインなどで作業者と同じ空間で利用される産業用ロボットのこと。同社はこの分野では売り上げ・販売台数で競合他社を圧倒する実績を持つ。同社のロボット最大の特徴はプログラミングが容易であるという点で、専用タブレットからメニューを選択する方法のほか、作業者がロボットの関節を動かして動きを教える学習モードが用意されている。また、工場内で簡単に再配置できるように工夫されていることや、半日でセットアップが完了することも強みとなっている。製品としてはUR3(可搬重量3kg)、UR5(可搬重量5kg)、UR10(可搬重量10kg)の3種類があり、同社のブースでは全3種類が稼働する様子を見ることができる。今回、同展示会を訪れていた同社CEOのエンリコ・クロー・イバーセン氏とアジア・太平洋地域(APAC)担当General Managerのシャーミン・ゴットフレッセン氏に、日本を含むAPAC市場のビジネス状況や今後の開発方針について話しを伺った。○より直感的なプログラミングを目指す--日本やAPACでのビジネスの状況を教えて下さい。ゴットフレッセン氏:UR3を発表して以来、日本を含むAPACでは予想以上の結果となっています。APACの中では中国とインドを除くと、韓国、シンガポール、日本がトップ3です。--UR3の反応が良いのはなぜでしょうか?ゴットフレッセン氏:(従来のサイズでは)これまで自動化できていなかったことを自動化する機会が出てきたからだと思います。ただ、ビジネス的にはUR5、UR10、UR3は同程度の規模となっています。--主にどのような業界の企業がロボットを導入しているのでしょうか?イバーセン氏:UR3は電子部品業界の企業が多く、スマートフォン部品の研磨などで使用されています。製品全体だとサブサプライヤーを含めた車業界が多いです。--今後の開発の方向性を教えて下さい。イバーセン氏:より安全に、よりプログラミングしやすくなるように開発していきます。安全性に関しては当社のロボットそのものには問題はありませんが、協働ロボットが普及していくにしたがって周辺機器が増えてくるので、それにしっかりと対応していきます。プログラミングに関してはより直感的にできるようにしていきます。--"より直感的"にとは具体的にどういう意味でしょうか?イバーセン氏:例えば、工場内をロボットに見せることで最適な動作をロボット自身が導き出せるようになったり、熟練者の動きを見るだけでロボットがその動きを学習できるようになります。これを実現するためにこれから開発しなくてはならない技術もありますが、7年以内に実現したいと考えています。
2015年12月03日12月2日から5日まで東京ビッグサイトで開催されている「2015国際ロボット展」では、シャープのモバイル型ロボット電話「RoboHoN」やロボットゆうえんちのロボットアイドル「プリメイドAI」などのヒト型ロボットが注目を集めている。「RoboHoN」や「プリメイドAI」と同じサービスロボットエリアには中国のUBTECH Roboticsがヒト型ロボット「Alpha1S」を出品し、音楽に合わせて踊るデモンストレーションを披露している。○さすがの中国価格「Alpha 1S」は事前に動作をプログラミングすることで音楽に合わせて踊らせたり、腕立て伏せをさせることができるほか、スマートフォンから音声コマンドで操作することもできる。サイズは398mm(高さ)×196mm(幅)×113mm(厚さ)で、重さは1.65kg。1回の充電で約60分の連続使用が可能だ。踊ったり腕立て伏せをしている姿を見るとどうしても既視感を覚えるのだが、驚くべきはその価格だ。例えばDMM.make Robotsが販売しているロボットゆうえんちの「プリメイドAIベースモデル」は税込み14万9040円だが、「Alpha 1S」はわずか6万円。さすが中国といった価格設定となっている。○プラットフォーム展開を視野に入れる「Alpha 2」同社のブースでは、デモは行われていないものの、2016年4月に発売予定の「Alpha 2」も展示されている。「Alpha 2」はサイズが437(高さ)×228(幅)×122(厚さ)mmと「Alpha 1S」よりひと回り大きく、可動部も20カ所に増加。赤外センサ、超音波センサ、加速度センサなどを内蔵しているほか、800万画素のカメラを搭載している。機能面では音声会話、同時通訳、音声検索などの機能を備えているとのこと。また、同ロボットはプラットフォームとしての展開を視野に開発されており、同社のホームページからアプリケーション開発ツールを提供するとしている。価格は1000ドル程度となる見込みだ。担当者によれば同社は日本での製品販売を模索しており、販売代理店を募集中だという。
2015年12月03日12月2日から5日まで東京ビッグサイトで「2015国際ロボット展」が開催されている。ロボットは近年、災害対応や家庭の見守りなどでの活用が注目を集めているが、介護分野でもロボットの利用が期待されている。介護向けロボットというと、介護者を補助するパワーアシストスーツを思い浮かべるかもしれないが、レイトロンが出展している「Chapit」は高齢者や要介護者の自立支援を通じたQOL向上および介護者の負担軽減を目的として開発されたロボットだ。○生活雑音環境下でも音声を認識レイトロンはもともと音声認識システムの開発・販売を本業としており、それを「Chapit」の開発に活かしている。「Chapit」の音声認識技術にはレイトロンと北海道大学大学院の共同研究によって開発された雑音環境下でも音声認識を可能とするアルゴリズムが駆使されており、マイクから2~3m離れたところからの音声でも認識することができるほか、テレビの音や他人の話し声、生活雑音が存在する環境でも自然に話しかけるだけで音声認識が可能だという。また、音声入力による家電コントロール機能も搭載されており、ここでも同技術が活用されている。高齢者や要介護者向けの機能としてはブレイントレーニング機能とタイムサポート機能が搭載されている。前者では「Chapit」が出題するクイズや算数の問題に答えたり、徐々に増えるフレーズを記憶する暗記ゲームなどを通じたトレーニングが可能となっている。また、後者では食事や入浴、服薬の時間、戸締まり確認などを設定することで、健康的な生活リズムを構築できるとする。「Chapit」は2016年度から介護施設などに向けて販売を開始する予定で、価格は13万円(税別)となる。
2015年12月02日スイッチサイエンスは12月2日、中国のMaker Works Technologyが開発、製造しているお絵描きロボットキット「mDrawBot」の通常販売を12月9日より開始すると発表した。同ロボットキットは、組み合わせ方によって「mScara」、「mCar」、「mSpider」、「mEggBot」という4つのお絵描きロボットを作ることができるもので、Makeblockというロボット作成プラットフォームに基づいて設計されたアルミ製の部品や電子モジュール、Arduino Unoと互換性のある専用マイコンボード「Makeblock Orion」など、60種類以上のパーツによって構成されている。4つのロボットについては、mScaraは、平らな面に絵を描くことができるロボットで、ロボット本体から伸びる腕を動かして絵を描く。mCarは、走った軌跡を描くことができるロボットカーで、ペンの代わりにチョークを取り付けることで、道路などの上にも絵を描くことができる。mSpiderは、壁やホワイトボードに絵を描くロボットで、ロボット本体を2本の糸で壁に吊り下げ、その糸をステッピングモーターで引っ張りあげたり伸ばしたりすることで絵を描く。そしてmEggBotは、卵やピンポン球のような球面に絵を描くことができるロボットとなっている。また、フリーソフトウェア「mDraw」を使うことで、より簡単にmDrawBotを制御することができるほか、Makeblockの部品の多くが工業用標準部品と互換性があるほか、レゴとは機械的にも電子的にも互換性があるため、レゴ用のパーツを自由に組み合わせる事も可能だという。なお、価格は3万2400円。注文は同社Webサイトから行うことが可能となっている。
2015年12月02日12月2日から5日まで東京ビッグサイトで開催されている「2015国際ロボット展」には、産業用をはじめ、介護や災害対応用など幅広い分野のロボットが出展されている。本稿では、同展示会のサービスロボットゾーンに出店しているユニロボットのコミュニケーションロボット「unibo」を紹介する。○健康状態やその日の気分に合わせたレシピを提案「unibo」は日々のスケジュールやEメール管理、写真や動画の撮影と保存、遠隔地とのビデオ通話などさまざまな機能を備えたソーシャルロボットで、個人の趣味や生活習慣を学習し、個人に適した情報を提供する。例えば、健康状態やその日の気分に合わせた食事のレシピを提案もしくは宅配で手配したり、好きなアーティストのライブのチケットを「unibo」経由で入手することなどができる。また、顔認証技術によって個人の顔を記憶することで、最適なフレーミングで撮影し、写真の保存・管理も音声で指示することが可能となっているほか、友人などの声を収録し「unibo」の声にすることや、アニメキャラクターやタレントの声を設定するなどのカスタマイズも可能となっている(有料)。さらに、子供向けの専用学習アプリ「ひらがな覚えよう!国語海賊」(iOS、Android)が用意されており、「unibo」に"ひらがなの勉強がしたい"と話しかけることでアプリを起動することができる。同社は今後、こうした学習アプリのラインアップを拡充していくほか、スマートフォンと連携させた機能の実装を視野に入れて開発を進めるとしている。なお、「unibo」は2016年7月に先行販売が開始される予定で、正式な価格は未定だが、10万円以下になるとみられる。
2015年12月02日12月2日から5日まで、東京ビッグサイトにて「2015国際ロボット展」が開催されている。同展示会は2年に一度開催されており、21回目となる今回は前回(2013年)を大きく上回る446社・団体が技術を披露している。○好感度システムを搭載したタマゴ型コミュニケーションロボット同展示会は産業用ロボットゾーンと、サービスロボットゾーンに分かれており、後者ではDMM.make ROBOTS(DMM)がMJIのコミュニケーションロボットを参考出展している。MJIのロボットは、カメラ、スピーカー、マイク、タッチパネルモニタを搭載した家庭用コミュニケーションロボット。大きさは21(幅)×21(奥行)×25(高さ)cmで、バッテリーを内蔵しているため、家の中で設置場所を簡単に変更するができる。名前は未定。一定時間ロボットとの応答がない場合に家族へ通知したり、外出先からのモニタリングするみまもり機能のほか、天気やスケジュールを読み上げる生活サポート機能、写真や音楽を再生するメディア機能を有しており、音声入力によって操作することが可能だ。日常会話には感情表現と好感度システムが搭載されており、会話のペースや内容によってロボットの反応が変化する。また、現在開発中だが、照明スイッチの切り替えなど、スマートハウスに向けたIoT機器としての機能も搭載予定だという。2016年5月の発売を予定しており、価格は10万円前後となる。
2015年12月02日安川電機は12月1日、小型ロボットMOTOMAN-GPシリーズとロボットコントローラYRC1000を開発したと発表した。小型ロボットにはコンパクトな設置性を確保しながら、可搬質量の増加や高速・高精度化が求められており、MOTOMAN-GPシリーズではこれらのニーズに応えるためにメカ構造を刷新。また、新たな制御方式を採用した新コントローラYRC1000により、ロボットのパフォーマンスを最大限に引き出すことができるという。具体的には、従来の最高速度制限を撤廃し、加減速制御の改善によりロボットの姿勢によらず限界まで加減速時間を短縮したほか、新たな軌跡制御の採用により、軌跡誤差を80%減少(同社従来比)した。さらに、周辺機器との干渉が少ないスリムアームを採用し、コンパクトボディながら業界トップクラスの動作範囲を実現。また、アーム形状は悪環境における粉じん、液体の堆積を少なくする丸みを帯びた耐環境デザインとなっている。加えて、給電ケーブルを1本とすることでセットアップ時間を短縮。断線時にはプログラミングペンダント上で異常個所を瞬時に表示するなど、メンテナンス性にも優れているとする。なお、同ロボットおよびコントローラは2016年6月に製品化される予定となっている。
2015年12月01日オムロンは12月1日、10月7日から21日まで募集していた同社の卓球ロボットの名前が「FORPHEUS(フォルフェウス)」に決定したと発表した。「FORPHEUS(フォルフェウス)」は"Future Omron Robotics technology for Exploring Possibility of Harmonized aUtomation with Sinic theoretics"の頭文字をとっており、同社独自の未来予測理論「SINIC理論」に基づくロボット技術を表現した造語。「For(向かう)」、「ORPHEUS(人間の創造性を象徴するギリシャ神話の吟遊詩人)」と読ませることで、"人間の創造性に向かっていくオムロンの姿勢"を表しているという。名前の選考にあたりオムロンは社内に選考委員会を設け、応募総数2445件の中から、1)人と機械の融和や卓球ロボットのコンセプトと親和性が高いこと、2)グローバルに通用すること、3)日本並びに海外の主な国において第三者の著作権や商標などの権利を侵害しないこと、4)オムロンの商標ルールに適合していることの4つ条件を満たす候補を3つ選び出し、全グローバル社員による投票が実施された。なお、同ロボットは12月2日から4日まで東京ビッグサイトで開催される「システムコントロールフェア2015」のオムロンブースでデモンストレーションとして出展される。
2015年12月01日日立ハイテクノロジーズ(日立ハイテク)とカワダロボティクスは12月1日、カワダロボティクスのヒト型ロボット「NEXTAGE」事業での協業を開始したと発表した。NEXTAGEは人の目に相当する2つのカメラと、2本の腕を有するロボットで、自動車や電機業界、医薬品業界などで活用されている。同ロボットの事業はこれまでカワダロボティクスが本体を開発・製造し、THKインテックスがロボットハンドなどのエンジニアリングと販売を行ってきた。また、日立ハイテクは2015年にTHKインテックスと販売店契約を締結し、国内大手顧客への販売強化およびグローバル市場での販売に取り組んできた。今回の協業契約締結について日立ハイテクとカワダロボティクスは、マーケティング情報の共有によるロボット開発の促進、システムインテグレーターの拡充・育成によるエンジニアリング力の強化を推進するなど、これまでの3社間の連携をさらに強化することで、国内外でのさらなるマーケティング・販売活動強化に注力していくとしている。
2015年12月01日