*画像はイメージです:新年度が始まり、進学・就職のためお子さんが一人暮らしを始めるご家庭も多いと思います。部屋に余裕があれば、子どもが残していった荷物をそのままにしておいて問題ありませんが、そうでない場合は、子どもの荷物でも不要なものは捨てたいと思うところではないでしょうか。実際にインターネット上では、子どもの私物であるカードをネットオークションで売却しようとしていたという例があり、話題になっていました。(参考:『ねとらぼ』)親であれば子どもの荷物を捨てたり、売ったりすることに問題が無いのか、民事上・刑事上の観点から解説してみたいと思います。 ■1.子ども(成人)の所有物を子どもの代理として親が売った場合参考の記事の事例からは離れますが、これが基本形です。親が、子どもから「代理人として物を売って」と依頼され、親が「代理人として売ります」と表示したのであれば、当然、売買は有効です。売主は所有者である子どもです。売買に代理人を使った、というだけです。何も違法なことはありません。この記事の事例では、子どもからの依頼、つまり、代理権の授与がないようです。しかも、親が代理人であることも表示されていません。通常の代理人による売買という理屈では正当化できません。このことを踏まえて、さらに考えていきます。 ■2.未成年の子どもの所有物を子どもの代理として親が売った場合息子さんは、カードを売ることを母親に依頼してはいなかったようですので、参考の記事の事例は、2.のような場合ではないかと思われます。ですが、未成年者の親(親権者)は子どもの財産を管理・処分する広い裁量をもっています(民法824条)。子どもの依頼がなくても自動的に子どもの代理ができる状態です。なので、子どもの依頼がないのに「子どもの代理です」と言って売買をした場合であっても、親は子どもの代理人として売っただけ(売主はあくまで子ども)ということになります。よって、子どもの所有物は、代理人による売買によって買主の所有物になります。違法ではありません。この場合、子どもは(本人の知らない間ではあるものの)売主になるので、売買代金を受け取ることはできます。しかし、売られたものを取り返すことは難しいでしょう。ただ、たとえ代理する権限があっても、「代理です」と表示しなければ、子どもの所有物は子どもの所有物のままです。この記事の場合、商品説明などからも母親は息子さんの“代理”だということは読み取れませんから、「代理です」という表示はないと考えられます。よって、子どもは、買主に対して、買ったものを返すよう請求することができます。ですが、事情を知らない買主としては、知らない事情に基づいて買ったものを取り返されたのではたまりません。そうした買主を保護するため、即時取得というルールが用意されています(民法192条)。即時取得のルールは、「この商品は売主の所有物ではない」ということを知らず、気付くこともできなかったという買主は所有権を取得することができる、というものです。逆に、他人の所有物だと気付くことができるような場合には、所有権は取得できません。先ほどの記事の場合だと、息子さんのカードを勝手に出品したということは出品者の説明から分かります。なので、即時取得は成立しないと思われます。よって、落札者は所有権を取得できず、息子さんは落札者に対してカードの返還を請求できます。なお、即時取得が成立してしまった場合でも、売られたものを取り戻せる可能性はあります。盗難の場合、所有権は元の所有者(子ども)にまだ残っているという理屈で、買主に返還を請求することが可能です。ただし、売買されてから2年以内に請求しなければいけません(民法193条)。また、買主から弁償を請求されたら支払う必要があります(民法194条)。 ■3.成年・未成年を問わず、子どもの所有物を親自身が売主となって売った場合他人の所有物を売るという契約、いわゆる『他人物売買』も、有効な契約です(民法560条)。一見奇妙ですが、『買主を確保した上で仕入れをする』という場合を考えれば、他人物売買も合理的な方法です。とはいえ、当然のことですが、他人物売買の契約が締結されても、所有者には何の影響もありません。息子さんのカードという「他人物」を、母親が勝手に「売ります」と言ったところで、息子さんがカードの所有権を失うことはありません。なので、勝手に売買の対象にされた物が、勝手に買主に引き渡されたとしても、所有者は返還を請求できます。ただし、ここでも即時取得のルールが適用されて、買主が所有権を取得できる可能性があります。即時取得が成立してしまった場合でも取り戻せる可能性があることは既に述べたとおりです。さて、以上は「カードは誰の所有物になるか」という民法上の問題でした。 ■刑法上の問題は?2.及び3.のように、子どもの所有物を勝手に処分した場合であって、代理とも言えないときは、窃盗罪(刑法235条)又は横領罪(刑法252条1項)が成立する可能性があります。しかしながら、家族間の窃盗・横領は刑が免除されます(刑法244条1項、255条)。犯罪だけれども処罰されない、ということです。 冒頭の記事のような事例では、仮に落札されてしまったとしても、カードが手元に戻ってくる可能性はあります。母親が処罰されることもなさそうです。ですが、法律に頼らず、普段から親子のコミュニケーションをとっておくことが、予防策としても、家族の幸せとしても、一番だと思います。 *著者:弁護士 高野倉勇樹(あすみ法律事務所。民事、刑事幅広く取り扱っているが、中でも高齢者・障害者関連、企業法務を得意分野とする)【画像】イメージです*深澤カラス / PIXTA(ピクスタ)
2017年04月18日3月3日は、桃の節句「ひなまつり」。女の子がいる家庭ではすこやかな成長を願い、ひな人形を飾ってお祝いすることでしょう。そんな喜ばしい日なのに、嫁姑問題の火種となることがあるようです。女の子のママは、一度は経験する可能性が高い問題、どのように対処すればいいのでしょうか。今回は3人のママたちの体験談をご紹介します。■ひな人形は誰が買うか? (Aさんの場合)ひな人形といえば、昔は母方の母が買うのが一般的でした。Aさんもそのつもりでいたようですが、「姑が買いたくてたまらないのか、パンフレットを集めてきた」といいます。「うちの娘は初孫でしたし、夫のきょうだいは男だけ。そのせいか、姑が張り切ってしまって…。でも、私の母もひな人形を買う気マンマンでしたので、どう断ればいいか悩みました」そこでAさんは、夫を通して姑におうかがいを立てたそう。「昔からの風習で、自分が買うのが礼儀だと母が申しておりますと。ただ、これだけでは角が立つかもしれないので、男の子が生まれたら義母さんにお願いしたいと伝えてもらいました」この言葉に姑は気をよくしたようで、トラブルには発展しなかったようです。ただし、「次は男の子を生まなくちゃというプレッシャーが…」とAさん。それはそのときに考えるとしましょうか。■そもそもひな人形はいらない!? (Yさんの場合)1LDKのマンションで暮らしているYさん。実家には立派な八段飾りのひな人形がありますが、それを飾るスペースはありませんでした。そこでYさんの母はケースに入ったものをプレゼントしようと言ってくれましたが、それも乗り気ではなかったそうです。「ケース入りといっても、それなりに場所を取りますよね。リビングにはスペースがないし、寝室にちょこんと飾ってもおひな様がかわいそう。それなら、広い家に引っ越すまでなくてもいいと思ったんです。娘もまだ、ひなまつりのことなんてわからないし」Yさんの母は納得したようですが、姑はそうはいきませんでした。「女の子がいるならひな人形が必要だ」と、立派なものを発注してしまったのだとか。「それを聞いたときには、あわててキャンセルしてもらいました。届いても飾る場所なんてどこにもないし…。それでも用意してやるべきだと言われて、結構もめましたね」今でも、帰省するたびにひな人形のことでチクチクと言われるというYさん。1日も早く広い家に引っ越そうと、物件探しに本腰を入れています。■子どもには飲ませないで! (Mさんの場合)ひな人形問題が解決しても、まだトラブルの種はあります。Mさんは姑を招いたひなまつりパーティーで、大変な目に遭ったといいます。「まだ幼稚園生の娘に、姑が白酒を飲ませようとしてたんです。どうやら甘酒と勘違いしていたみたいで…。アルコールが入ったものだったので、ぞっとしました」甘酒と白酒が同じものだと思う人は多いようですが、別物なので注意が必要です。甘酒は麹由来のものはノンアルコールなので、子どもが飲んでも大丈夫。一方の白酒は、本来はアルコールが入っています。姑に悪気はなかったと思いますが、こんなトラブルにも気をつけたいものです。女の子が楽しみにしている日に、ママとばあばが争いごとを起こしていてはたまらないですよね。お祝いしてくれる気持ちはありがたく受け止めつつ、自分たちの事情を説明するなど、トラブルを回避していきましょう。
2017年02月20日俳優のブラッド・ピットが、家庭の問題に集中するため新作映画の試写会への参加を断念することにしたようだ。『ヴォヤージュ・オブ・タイム』の試写会に参加しないことを発表したブラッドは、アンジェリーナ・ジョリーとの離婚問題が「素晴らしい映画への注目を邪魔してしまう」ことが理由だと説明している。ブラッドは声明文の中で「テレンス(マリック監督)の『ヴォヤージュ・オブ・タイム』はとても美しい映画で、子どもたちとその家族にとってユニークなIMAX映画の経験になることでしょう」「とても興味深く教育的な映画に参加できたことをうれしく思います。しかし僕は今、家庭の問題に焦点を当てているところであり、皆さんに見ていただきたい素晴らしい映画への注目を妨げるようなことはしたくないのです」とつづっている。現在離婚騒動の渦中にいるブラッドとアンジェリーナだが、2人は結婚生活を修復するためにできることはすべて取り組んだと言われていた。(C)BANG Media International
2016年09月29日夫婦が離婚に至る、理由というのは様々ですが、女性側で言うと、どこかで男性と戦うという心理を持っています。根っこはみんな男に勝ちたいという心理。そういう女性は男性に頼る事は一切せずに、とにかく自分で物事をなんとかしようとしています。旦那さんは当てにならない、だから自分が頑張らねば!こんな男はこちらから捨ててやる!となる場合もあります。反対にご主人側から離婚したいと言われる場合、妻側は夫の言う事は何でも聞きます、従順でいます、何でもやってあげますタイプだったりするのです。自分は尽くしているつもりかもしれませんが、逆に浮気されやすくなるケースも。男性側の心理としては『コイツ、何やっても文句いわねーんだろ?』となるのです。バカにされるというかなんというか。家の中で、旦那さんの役割がほとんどないと大抵面白くなくなって、オレいなくても良いじゃん的になります。そうなると、帰ってこなくなります。このケース、一見勝っているように見えないけど、旦那さんの役割を奪う事で、『あなたは何も出来ないでしょ』って暗に言っている事になります。だから私がいないとダメよねって相手を蔑んでいる。そこに旦那さんへの尊敬のかけらもない。でも、自分はしおらしいと思っています。ご主人とあからさまに戦っている場合も、ご主人に尽くしている場合も、どちらも自分が正しいと思っています。どちらも奥底で、旦那はダメな奴だと思っているのです。何も出来ないからとやってあげるのか、何も出来ないからと見捨てるのか、ただその違いでしかありません。両方とも幸せからは遠ざかる。旦那がこんなんだし!という理由で始めたものは、ほぼ思い通りにはなりません。他に助けを求めても、自分で自分に向き合わない限りただの現実逃避になります。自分が選んだパートナーをダメにしているのは自分かもしれない、という視点が必要になります。その視点がなく、最初から相手をダメだと決めつけているなら、どの人がパートナーになったとしても、結局は同じになるでしょう。(もしくは自分のために最初からダメなのを選んでいる)自分が相手をダメにしているのかもしれない。旦那さんを主観で『コイツはこうだ!』と決めて付けているのは他でもない自分自身だったりするのです。夫婦は元々が他人です。元々違う価値観の中で生きて来た者同士が、何かのきっかけで家族になりました。そこに必要なのは相互理解です。相手への理解、そして自分を理解してもらう努力。それをせずに、相手が悪いと決めつけるのは、横暴ではないかなと思うのです。長い結婚生活、時に離婚したい!と思う日があるでしょう。それは否定しませんし、あって当然だと思います。ただ、その気持ちに流されて、すぐに結論を出そうとするのは早いかなと思います。自分が作り出した現実かもしれないと、ひと呼吸おいて、自分自身を振り返ってみてください。
2016年07月19日グラビアアイドルの橋本マナミ(31)が26日、TBS系バラエティ番組『サンデー・ジャポン』(毎週日曜9:54~11:30)に生出演。家庭教師を雇って時事問題を勉強していることを明かした。爆笑問題の田中裕二から「橋本さんは最近、家庭教師を雇っていると聞いたんですけど本当なんですか?」と振られ、橋本は「そうなんです」と返答。「『サンジャポ』とか情報番組でちゃんとしたコメントが言えるように勉強しているんです。時事問題を」と話した。西川史子が「どういう人に来てもらっているの?」と聞くと、橋本は「69歳の白髪のオールバックの品があるおじさま」と説明。肩書を聞かれると「大学で教えていた教授さん」と答えた。この日も胸元の谷間がセクシーな衣装で出演した橋本に、テリー伊藤は「そういう格好で受けるの?」と質問。橋本が「こういう格好で」と答えると、テリーは「いいねえ」とニヤニヤした。橋本はまた、「私の部屋は鏡張りでワンルームでベッドも大きい。時事問題じゃなく違う勉強が始まってしまいそうなので…勉強にならないから」と自宅ではない場所で教えてもらっているとした。
2016年06月26日小学校受験とまではいかなくても、入学前から勉強の習慣を身につけておくことは悪いことではありません。幼児の内に習慣がついていれば、入学してからの勉強もスムーズに取り組めるかもしれません。学習教室に通わずとも、今は自宅で取り組める教材が色々あります。幼児の勉強はどんなことに気を付ければよいのか、どんなものがあるのかを知っておきましょう。人気の自宅学習教材自宅で学べる幼児向けの通信講座は色々な種類があり充実しています。毎月届くので進めることに達成感がありますし、次の教材が届く前に終わらせようという気持ちにもなりますね。人気が高いものとしては、ベネッセのしまじろう、Z会、ドラゼミ、幼児ポピーなどがあります。無料体験を送付してくれるところがほとんどですので、一度頼んでみて子どもの反応を見てみるのもいいですね。習慣をつけることが大事毎日10分でよいので、机に向かう時間を作りましょう。大切なのは机に“長く”向かうことではありません。むしろ集中力が切れないように短い時間にしておきましょう。そして何より大切なことは、できたら褒めることです。何か問題が解けた時だけではなく、机に向かったその姿勢を褒めてもよいのです。褒められると「自分はできるんだ」という自己肯定感が芽生え、自信につながります。親の背中を見せる本人が1人で取り組んでいても、放っておくことは厳禁です。普段からも親がダラダラしたりスマホをいじったり…ということでは説得力に欠けてしまいます。一緒に勉強に取り組むことが一番ですが、親自身も勉強をしたり本を読むことなどを普段から意識しましょう。口で色々言うよりも、背中を見せることが一番説得力があり、子どもが自然と真似することへとつながっていきます。高学歴者の学習法を参考に高学歴タレントとして有名なロザンの宇治原さんは、リビングで宿題を行うお姉さんの真似をしたがったところ、お母さんが簡単な漢字や計算問題を作って宇治原さんに解かせていたそうです。母親お手製の問題を遊び感覚で解くことで、幼児の内から勉強する習慣がついたのですね。塾講師で人気の林修さんは、家族が読んでくれる紙芝居を真似して読み、幼児のうちに図鑑を読むようにまでなり、そこで基礎的な日本語力を身につけたとのことでした。どちらのケースも、無理やり勉強をさせているのではなく、家庭内で勉強や読書を取り入れることで自然と真似をしたくなり学習習慣へと結びつけています。私の息子は現在年中です。書くことは比較的好きな方ですが、特に楽しいと言っていた“めいろ”の本を買ったところ、登園前に自分で取り組んでいて驚きました。書店などで“ひらがな”、“数字”など以外でも“てんつなぎ”、“とけい”など遊び要素が多い本もたくさんあります。本人が興味を持てるものだけを取り組むのでも全く問題ないでしょう。極力一緒に取り組みますが、取り組めない時でも終わったワークをチェックして声をかけるようにしています。「ちゃんと見てくれている」「褒められた」ということが自信になり、次も自主的に取り組めるのだと思います。無理強いせず親も一緒に取り組むことが、「楽しい」と感じ自主的に机に向かうことへつながります。勉強だと感じさせないように勉強を自然に取り入れる工夫をしてみましょう。
2016年06月16日米Googleは現地18日、家庭用向けの無線LANルーター「OnHub」を発表した。Wi-Fiにまつわる設定の煩雑さや性能などの問題を排除し、高速かつ安全、容易に使えるWi-Fiを提供するという。価格は199.99ドル、米国で発売開始した。「OnHub」は、TP-LINKと提携して作成したGoogleのハードウェアとなる。周波数帯は2.4GHzと5GHz帯をサポート、WiFi規格はIEEE 802.11 a/b/g/n/acに対応した。通信速度は最大1900Mbps。WiFiのほか、Bluetooth Smart Ready、Google Weaveなどもサポートしており、将来登場が見込まれるスマートデバイスにも対応できるとしている。OnHubは高さ7.5インチ(約19㎝)、直径4.6インチ(約12㎝)の筒型の機器で、状態を知らせるライトを上部に配置し、内部には2.4GHz帯向けに6本、5GHz帯向けに6本、混雑を感知するセンシング用に1本と、合計13のアンテナを組み込んだ。Wi-Fiルーターは部屋の中央や高いところ(部屋の隅や床の上ではなく)に置くことで性能を改善できるが、OnHubでは部屋の中に置きやすいようコード類のないすっきりとしたデザインにした。設定も簡素化し、独自のアンテナデザインとバックグラウンドで動くソフトウェアにより、状況に応じて高速な通信を提供するチャネルを自動で選択する。これにより、電波干渉問題を削減でき最高のパフォーマンスでネットワークを利用できるとしている。また、接続するデバイスの優先度も設定可能という。あわせてWi-Fi接続状況を確認するAndroid、iOS対応の「Google On」アプリを提供する。Wi-Fiに問題があるときは、解決策を提案してくれるという。アプリからWi-FiパスワードをSMSや電子メールで通知することも可能。OnHubは同日発売を開始した。価格は199.99ドルで、米国ではGoogle Store、TP-LINKのオンラインストアのほか、Amazon、Walmart(オンラインストア)などで購入できる。今後数週間以内に、米国とカナダの小売でも購入できるようになるという。Googleによると、他のハードウェアメーカーとOnHubデバイスを設計中とのこと。2015年中にASUSから発表があると予告している。
2015年08月19日結婚や出産はまだ先のこと、と思っている人も、将来の家庭像を何となく思い描くことはありませんか。何人ぐらい子どもがいて、こんな暮らしをして…といった風に。少子化が社会問題として注目されていますが、実際のところ、既に結婚している人は、どんな家庭像を描いているのでしょうか。タマホーム株式会社が行った調査結果を見てみましょう。この調査は、タマホーム株式会社が2013年5月に、夫婦の出産意識の実態について実施したWEBアンケート調査です。 (調査対象は全国の既婚者のうち、「子どもなし」、「子ども1人」、「子ども2人以上」の男女各300名、計1854名)その結果、まず「あなたは何人の子どもを持ちたいと思いますか(理想の子ども人数)」という質問に対し、約半数の人が「2人」(47.2%)と回答し、「2人以上」と答えた人全体では7割以上になっています(71.8%)。一方で、子どもを1人を持つ親の6割以上が「2人目の出産をためらう」と答えています。また、「“2人目の壁”は実際に存在する」と感じている人は全体の8割を超えており(81.8%)、2人目の出産に障壁があることが明らかになりました。実際に子育てをしているうちに、2人目の出産をためらうようなことをいろいろ経験するのかもしれませんね。理由としては、「経済的」な理由(85.1%)がトップとなり、「経済的負担が大きくなるし、育児休暇も取りにくく、仕事を続けられなくなり不安」(30代女性)、「子どもの学費も高くなり、消費税も上がるのに、収入は伸びないので経済的に不安」(20代男性)、などの声があがっています。ただ、2人目の出産に躊躇したものの、実際に2人以上の子どもを持った人に、「2人以上を出産したことについて、家族の幸福感の観点から、満足しているか」をという質問には、6割強の人が「とても満足している」と回答。さらに、「やや満足している」人も合わせると、98.4%の人が、2人以上を出産し子育てをする生活に満足している結果となりました。2人以上の子どもを持ちたいと思っている独身女性には嬉しい結果ですね。さらに、安倍政権が打ち出している「子育て支援政策」に関して、2人目の出産に躊躇している人への質問では、「幼児教育の無償化」が実現したら、出産意向に前向きな影響があると回答した人は8割を超えた他、「待機児童ゼロに向けた保育園の拡大」、「育児休暇の3年間延長」も、実現した場合約6割の人の出産意向に前向きな影響があり、家計に関係する政策が出産の意向を高める効果があると考えられるようです。また、生活・経済と密接した関係にある要素として、「今後住みたいと思う住居」についての質問では、子どもが2人以上いる対象者の7割以上が「持ち家一戸建て」に住みたいと回答。また、「子どもなし」、「1人子どもがいる」対象者は、それぞれ52.4%と62.6%で、子どもの人数が多いほど、「一戸建て」を志向する人の割合が高いことがわかりました。この調査結果はいかがでしたか。結婚や出産などまだまだ先と思わず、既に結婚している人の意見も参考に、より具体的な将来の家庭像を描いておくといいかもしれません。また、自分自身の将来のためにも、より出産しやすい環境が整うように、行動していくことも必要ですね。
2013年06月04日自宅に訪れてマンツーマンで勉強を教えてもらう家庭教師の先生。少子化などが問題となっている昨今では、需要というのは以前と比べてどう変わっているのでしょうか?大手家庭教師派遣会社である『家庭教師のトライ』の森山真有さんに、家庭教師のニーズの変化や、最近の家庭教師の指導方法はどうなっているのか、など伺ってきました。■家庭教師のマーケットの増減は?――家庭教師の需要というのは以前と比べると増減はどうなっていますか?例えば10年前と比べた場合はどうでしょうか?森山さん 学校外教育全般のマーケット全体で考えると「家庭教師のマーケット」というのは、10年前よりやや小さくなっているかもしれませんね。――その理由は何でしょうか?森山さん 家庭教師や個別指導などの学校外教育全般のマーケット規模そのものが、少子化などに準じて減少していることがまず挙げられます。また、2002年の『学習指導要領の改訂』により「勉強しなくても進学できる」状況が数年続いたことにより、個別指導までしなくても良いと考える方が増えた可能性もあります。ただ、再び指導要領が変わり、今は逆の現象が起き始めています。――少子化だけでなく、学習指導要領の改訂も影響しているのですね。森山さん また、10年前はごく少数だった「個別指導」が大きく伸びていることも、要因と言えます。現在の学校外教育全般のマーケットは約9,000億円と言われていますが、その半分近くを個別指導が占めるようになっています。――なるほど。ということは、家庭教師の需要が下がっていると言うよりも、「個別指導」が大きく伸びたことでシェアの割合が変化したとも言えるんですね。森山さん そうですね。集団塾のシェアが最も低下していますが、家庭教師ニーズの一部が個別指導塾に転化していると思います。――少子化や学習指導要領の改訂などで一度は下がってしまった家庭教師のマーケットですが、今後はどうなりそうですか?森山さん 先ほど少し触れましたが、2011年の学習指導要領の再改定の影響で微増していると思います。なお当社ではここ3年は生徒さんの数が16%前後増えています。――なるほど。ここ数年は回復傾向にあるのですね。■生徒それぞれに合った指導を――家庭教師の先生の教え方というのは、以前と比べるとどう変わってきているのでしょうか?森山さん 一昔前ですと、家庭教師というのは生徒の横についてわからない問題があれば教えて解かせての繰り返し、というのが多かったと思います。これでは成績のいい生徒の場合は先生はほとんどやることがなく、苦手科目を持つ生徒も分からなかった問題の解き方だけを聞いたところで、根本解決しませんから「家庭教師の先生に教わった範囲の類題をテストで解けなかった」ということも起こります。――なるほど。森山さん また、学生さんたちに何も指導せずに家庭教師をやらせると、生徒に対して自慢気に教える人が多いですね。――「俺、この問題解けるぜ?」みたいな感じですか?森山さん そういうことです。これは昔も今も変わりません。自慢気な教え方をされると、子供は理解していなくても「わかった」と言わざるを得なくなりします。家庭教師の本来の役割は、「苦手の起点を見つけること」「勉強のやり方やコツを教えること」「できなかったことができた時に褒めてあげて成功体験を積み上げてあげること」です。トライでは、その辺りを指導に当たる前に家庭教師にたたき込んでいます。――トライさんでは、生徒に対してどんな指導をしているのですか?森山さん まずは「どこがわかっていないのかを見つけ出してあげる」ことです。家庭教師の授業というのはレントゲン写真のようなものだと思います。集団授業で身につかなかった部分を見つけ出し、そこを直してあげる、と。――生徒数の多い学校の先生だと、そこまで気が回らないですよね。森山さん のような細かいことは1対1の家庭教師にしかできません。分からないの起点に戻って丁寧にやり直し学習をすることで苦手が解消し、学力の向上につながります。――これまで苦手だった箇所がわかるようになれば生徒本人も楽しくなりますよね。森山さん 「学んだ内容を説明させる」という学習も行っています。物ことを理解するには人に説明させることが一番だと思うんですね。例えばカラオケの場合、よく聴いている曲だけどいざ歌ってみるとサビしか歌えなかったり細かい部分がよくわからなかったりしますが。何回か歌えばいろいろわかってきます。同じように、学んだことを説明させることで、学習内容が頭の中が整理され、まとまっていくんです。――アウトプットさせることで理解を深まらせているのですか。森山さん また、「学習でつまずいた時にどうするか」アドバイスしてあげるのも大ことです。最近の子は、どこかでつまずくとそこでやめてしまう傾向があります。例えば、問題集をやっていて2番目の問題がわからないと、それ以降の問題もやらなくなってしまう。そういった生徒には「10分考えてわからなかったらポストイットを貼(は)って次の問題に行くように」と一言指示するだけで次に進むんです。そういうちょっとした勉強のコツを教えるだけでも成果が目に見えて出てくることが多いのです。――細かなケアをしてあげることで生徒のモチベーションも変わりますね。森山さん 学習法もそうですが、そうしたアドバイスやケアの方法も生徒それぞれで異なります。トライでは生徒の性格を9つのタイプに分け、それぞれのタイプに合わせた接し方や指導を実施しています。これは「性格別学習法」と呼ばれるものです。生徒の長所や短所、また価値観などを考慮し、より適切で効果的な指導を行っております。――性格も生徒さんそれぞれで違いますし、本当に細かい部分まで徹底した指導をしているんですか……。一昔前の家庭教師の世界ではなかったことですよね?森山さん 生徒の個性やタイプなどを心がけている先生はいたかもしれませんが、大半はただ教えるだけだったでしょう。――そう考えると、いまの生徒さんたちは本当に恵まれていますよね。家庭教師の需要は2002年を境に減少したが、近年は増加の傾向にあるようです。また指導方法も、生徒それぞれに合った教え方をしてくれたり、細かいケアをしてくれたりと、一昔前とは大きく変わっています。家庭教師の世界も大きく変化しているようですね。(貫井康徳@dcp)【家庭教師のトライHP】
2013年02月01日