岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「木村昴さん」です。前回、人の話を聞いて場を回せるMCになりたいという話をしましたが、身近に僕が憧れる会話のプロがいました。その人こそ今回のテーマ、木村昴さんです。僕がレギュラー出演しているテレビ東京系列で放送中の『おはスタ』のメインMCをしていて、仲良くさせていただいています。番組では“スバにぃ”としておなじみです。子ども番組のMCですから、スバにぃの時はテンションが180~200%上がっている状態だと言っていいくらい、とてもテンションが高いです。とはいえ、木村さんは常日頃からテンションの高さが100の状態の方。テレビでみなさんが見ている木村さんそのままで、普段も接してくれていると思って間違いないです。「あれ、今日はテンション低いな、機嫌が悪いのかな」というようなところなんて見たことがない。でも、木村さんだって人間です。体調の悪い時だってあるはず。でも、そういう時は表に出てこず、人に心配をさせない方です。なんかそういうところ“猫みたいやな”と思ってます。木村さんのその人柄はもちろんプライベートでも変わりません。僕と木村さん、そしてフワちゃんの3人は実はとても仲良しで、3人で何度かごはんに行っています。テンションが高く、ワーワーしゃべるタイプの二人と人見知りキャラの岡崎体育。どう考えてもなんだか合わないように思われるかもしれませんが、オセロのようなもので、元気と元気に挟まれると僕もつられて元気になります。定期的に二人にお会いしていると元気をチャージできてとてもいいです。話を戻します。そんな木村昴さんにも人の話を聞く極意を聞いてみたい。番組でもそうですし、プライベートの飲み会でも、とても上手に話を引き出してくれます。前回話した、僕が苦手な相槌の打ち方もとても上手です。ほんまに全部のことに興味があって好奇心があるから、熱心に聞いてくれるのだと思います。自分が知らないことがあっても「え?ってことはさ…」と向こうからあれこれと質問をしてくれる。なんだか“全自動マッサージ機みたいやな”とも思いました。こっちのことを自然とほぐしてくれて、気持ちよくリラックスさせてくれる。僕は聞きたいことだけ聞くと「へー」で終わって会話が続かないところがある。人の話を掘り下げて、会話のラリーを続けるコツを学びたいなと思います。おかざきたいいくTVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマ曲『Knock Out』が好評発売中。「SUMMER SONIC 2023」8/20、「風とロック芋煮会2023 風とロックイモニーパーク」9/9などの夏フェスに出演決定。※『anan』2023年8月2日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年07月29日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「MC」です。先日、『まつもtoなかい』(フジテレビ系)に出演させていただきました。ご存じかと思いますが『まつもtoなかい』はダウンタウンの松本人志さんと中居正広さんがMCを務める番組。僕は日本を代表する名MCのお二人に、“MCの極意”を伺いたいと思っていました。でも番組をご覧になられた方はお分かりかと思いますが、実のところまったく参考にならない回答しか得られませんでした。お二人とお話しできたのは大変楽しかったのですが、そのレベルに達するには僕にはまだまだ修業が必要のようです。MCができるようになりたい、という憧れのルーツを辿ると、母親に辿り着くのかなと思います。僕の母親は結婚式やイベントなどの司会を仕事にしていました。実際にMCをしている現場を見に行くことはなかったですが、僕の保育園や小学校時代の謝恩会や茶話会などで、母は司会を買って出てやってくれていた。それで初めて母の仕事ぶりを間近で見て驚いたことを覚えています。小学校6年生が茶話会でおとなしくしているわけもなく、盛り上がって騒ぐわけです。でもそれを母は、見事な手腕で捌いていた。先生たちよりうまく言うことを聞かせていたんです。クラスメイトたちも「岡のオカンが注意しているから言うこと聞かなあかん」となったのかもしれませんが、でも自分の母がマイク一本で学年全員を静かにさせた、というのはちょっとかっこいいなと思いました。これまでもいくつかの番組でMCをさせていただいたことはありますが、まだまだ母の足元にも及ばないなと思います。この間も、綾小路翔さんのラジオ番組に呼んでいただき、その出演番組をラジコのタイムフリーで聴いたのですが、「うん、うん」って普通に相槌を打っていて、事務所の先輩の話を聞く態度ではない。「お前、“うん”ってなんやねん、そこは“はい”やろ!」と、ゲストとはいえ自分の相槌に納得いきませんでした。僕の話を聞く姿勢の理想は関ジャニ∞の村上(信五)さん。以前、一緒に番組に出た際に、話を聞く技術が素晴らしいと感じたんです。相槌のタイミング、ちゃんと聞いてくれている視線、なんならカラダは前のめりでした。そういう相手だと人はどんどん話をしたいと思うんやろなと思いました。僕は感じのいい相槌の仕方からまず覚えないといけないと思います。ミュージシャンナンバーワンMCへの道はまだまだ遠そうです。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。TVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマ曲『Knock Out』が好評発売中。※『anan』2023年7月26日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年07月22日愛媛県東温市(とうおんし)は、東温市出身の映画監督・脚本家の渡部 亮平 氏が手掛け、東温市出身アーティストの清原 梨央 氏が主演のシティプロモーションMV(ミュージックビデオ)「東温ラブストーリー」を制作し、今年1月、東温市公式YouTubeチャンネル「東温市メディア編集部」にて配信したところ、これまでに9万回を超える再生回数があり、多くの方にご視聴いただき、楽しんでいただいております。この度、市の知名度向上と交流人口の拡大を目的に、このMVを活用した動画コンテストを下記のとおり実施しますのでお知らせします。「東温ラブストーリー」ムービーコンテスト■事業名「東温ラブストーリー」ムービーコンテスト■目的東温市シティプロモーションMV(ミュージックビデオ)「東温ラブストーリー」を活用したムービーコンテストを開催することにより、全国に向けた東温市の知名度向上と交流人口の拡大を図るため。■概要東温市シティプロモーションMV(ミュージックビデオ)「東温ラブストーリー」にちなんだオリジナル動画を3部門からなるコンテスト形式で作品を募集し、受賞作品の投稿者には3万円相当の賞品を贈呈するもの。■部門(1) 踊ってみた&歌ってみた部門(2) 撮ってみた部門(3) 東温市PR部門■スケジュール応募開始 2023年7月18日(火) 10:00応募終了 2023年9月30日(土) 23:59■審査員と各賞【踊ってみた&歌ってみた部門】清原 梨央 氏 「きみとバンド☆りーおん賞」(Amazonギフトカード2万円分、東温市選定ブランド品「SAKURA select」商品選べる5千円、清原 梨央サイン付きポロシャツ)【撮ってみた部門】渡部 亮平 氏 「東温アート満喫賞」(Amazonギフトカード2万円分、東温アートヴィレッジセンター「シアターNEST」1日貸切券、坊っちゃん劇場「KANO」ペア鑑賞券)【東温市PR部門】加藤 章(東温市長) 「温か笑顔賞」(Amazonギフトカード1万円分、さくらの湯無料入浴券(11枚入り)、「くつろぎの宿 樹楽」ペア宿泊券)■審査員紹介清原 梨央 氏(東温市出身アーティスト、ガールズバンド「きみとバンド」ボーカル兼ギター担当。「東温ラブストーリー」主演のほか、楽曲の作詞、ボーカルを担当)清原 梨央 氏渡部 亮平 氏(東温市出身映画監督、映像ディレクター、脚本家。「東温ラブストーリー」監督)渡部 亮平 氏東温市長 加藤 章東温市長 加藤 章■「東温ラブストーリー」ムービーコンテスト特設サイトはこちら(※参考動画あり)ムービーコンテスト特設サイト ■スペシャルムービー「東温ラブストーリー」東温ラブストーリー東温市公式YouTube「東温市メディア編集部」にて配信中 《スタッフ》監督 :渡部 亮平プロデューサー :城殿 裕樹(KEY pro)プロダクションマネージャー:西澤 賢弥(KEY pro)プロダクションアシスタント:進藤 慧太(KEY pro)カメラマン :宮本 佳史エディター :米倉 哲振付 :近藤 誠二《楽曲「東温ラブストーリー」》作曲:古城 康行作詞:清原 梨央きみとバンド 大野 真依清原 梨央森田 理紗子 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月18日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「握手会」です。過去、岡崎体育が握手会をしたのはたった1回だけ。タイアップ楽曲をまとめた『OT WORKS』リリース時に、発売記念イベントとして関東と関西で開催しました。たくさんの方が会いに来てくださったのを覚えています。その時に、お客さんの一人に「あー、手が湿っている」と言わせてしまったのが記憶に残っています。「やっぱり」です。汗っかきの僕は「べちゃべちゃな汗ばんだ手で申し訳ない…」と思っていたので、他のお客さんにも「湿ってる…」と不快な思いをさせてしまう危険性が高いと判断して、その後開催を控えています。でも、ファンの方々と触れ合うイベントというのは大事にしたいので、岡崎体育らしい接触イベントを今後は考えていきたいと思います。たとえば、“会釈会”というのはいかがでしょうか。お互い向き合ってちょっと会釈をしてから会話を二言、三言交わす…なんて奥ゆかしくて大人な感じがしていいのではないかと思います。目と目を合わせて会釈するだけなんて、ちょっと雅なイベントになりそうです。または“逆握手会”というのはいかがでしょうか。そもそも岡崎体育が「握手してあげましょう」というのがおこがましくて、自分で言うのもなんだかむず痒い気持ちがしてしまいます。それならば、逆に僕がファンの皆さんに「握手してください!」とお願いしてまわる逆握手会をしてみたい。ファンの方々に個室に入っていてもらい、僕のほうが歩いて握手をしに行くし、僕が流されていくというシステムならばアリかな?という気がします。いずれにしても、直接会いたいと思ってくださることや、自分の思いを直接伝えたいと思っていただけるというのはとてもありがたいことです。握手をしている時間なんて10秒くらいのこと。そこに思いを詰め込んで、「こういうところが好きです」と伝えてくれる時間はかけがえのないものです。でも、それに対してうまく返すことができないのもちょっと悩んでしまいます。結局「ありがとうございます」しか言えないんです。こちらとしても10秒の中で、「きみの気持ちしっかり受け取ったで。いつも応援してくれてありがとう。また会いに来てな!」を伝えられるワードがあればいいのですが、結局は強めに「ありがとうございます!」と言うほかないのが、なんかちょっともどかしいです。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。TVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマ曲『Knock Out』が好評発売中。※『anan』2023年7月19日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年07月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「バンドマンボーカル飲み会」です。前回、岡崎体育の自主企画イベント「TECHNIQUE」に出演してもらうアーティストを紹介しましたが、そこでMy Hair is Badのボーカル、椎木(知仁)くんとは“バンドマンボーカル飲み会”で出会ったと書きました。「ん?そんな飲み会があるの?」と気になった読者の方、きっといますよね?実はバンドマンたちは、ギターだけで集まる、ドラムだけで集まるみたいな飲み会を結構しているんです。今回、僕が呼んでいただいたのはラウド系の人たちが集まるバンドマンボーカル飲み会です。僕はバンドでもボーカルでもないソロアーティストなのですが……、なぜかボーカル枠に認めてもらえたので参加させていただきました。その飲み会には15~16人くらいが参加していたのかな?いろんなバンドのボーカルの方たちがいて、僕が知っている有名なバンドの方などもいらして、とても楽しかったです。バンド同士って親交を深めるタイミングが意外と少ないんです。フェスとかライブで顔を合わせますが、挨拶だけして終わったりだとか。なので、いろんな方と会えただけでもすごくうれしかったですね。飲み会で話すことは……。まあ、一言で言えばさまざまなぶっちゃけ話ですよね。ミュージシャンのお金事情の話、裏でコイツこんなこと言ってた話、フェスの運営の仕方についてなど……、興味深い話ばかりです。このときは僕とマイヘアの椎木くんがいちばんの若手だったので、いろんな話題が出たのですが、話についていくので精一杯。僕たちが話を広げるということは基本なくて……。でも最後にある先輩が「なあ、岡ちゃんどう思う?」と振ってくれるので、そこでズバッと一言オチを言って、みんなで「そうだよな、ガハハ!」みたいな感じ。海賊たちみたいな豪快で気持ちいい飲み会でした。みなさんバンドマンでない僕にも優しくて「岡ちゃんはどんな感じなの?」「なんでバンドじゃなくて一人でやろうと思ったの?」などと掘り下げようとしてくれて、うれしかったです。バンドマンじゃないけど仲間に入れてあげよう、一員と認めてあげようと思って気を使ってくださったのが本当に居心地よかったので、またバンドマンボーカル飲み会に参加させていただきたいです。でも基本ずっと家にいるミュージシャンなので主催は難しそうです。声をかけてもらえたらうれしいです…!おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4は、7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6は7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年7月12日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年07月08日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「TECHNIQUE Vol.3~6」です。約2年4か月ぶりに岡崎体育の自主企画イベントである「TECHNIQUE」を東京と地元・京都で2回ずつ計4回、開催します。この企画では僕がすごいテクニックを持っていると思うアーティストたちに出演を依頼しています。毎回、1アーティスト。なので今回は計4組のアーティストに出演いただきます。せっかくなのでここで紹介させていただければと思います。まず初日がGirls2。彼女たちとは僕がレギュラー出演している『おはスタ』のおはガールとして出会いました。番組で踊ってもらうコーナーがあり、そこで彼女たちのダンスに触れて「これは只者ではない!」と感動しました。それからライブも拝見して彼女たちの魅力に引き込まれました。岡崎体育ファンにもプロフェッショナルな彼女たちのステージをぜひ堪能してほしい。次はMy Hair is Bad。彼らは新潟・上越市出身の3人組ロックバンド。どこにも属してない本当に自分たちのロックを追求するバンドです。ベースのバヤくん(山本大樹)はゲーム仲間。でもそれがきっかけではなく…。それとは別に、バンドマンボーカル飲み会なるものがあり、なぜか僕も誘ってもらって。そこでボーカルの椎木(知仁)くんとおしゃべりする機会があり、彼がとても人懐こく素敵な人柄で、一瞬で「あ、好きー」となりました。その記憶が強く、いつか一緒にできたらと思うようになりました。僕とマイヘアは接点がそんなにないように見えるから、意外な組み合わせとどちらのファンも感じるのではと思います。だからこそ一緒のステージを楽しみにしてほしいです。一方、3日目の阿部真央は同い年で同志のような存在。あのボーカルテクニックはまさに「TECHNIQUE」に相応しい。僕は日本一のボーカリストだと思っているので、彼女の歌声をぜひ多くの人に聴いてもらいたい。業界で数少ない、僕がタメ口で話せる相手です。気心知れた二人のコラボも楽しみにしてほしいです。最後のLOSTAGEはデビュー前からお世話になっている先輩ロックバンド。奈良在住でメンバーそれぞれが奈良でお店を持っています。彼らの作る音楽が純粋に好きですし、人柄もすごくいい。この日に来てもらえたら素の僕がいちばん見られるんじゃないかなと。この日はコラボより僕が客席からステージを観たいくらいなんです。一人の音楽ファンとしてLOSTAGEのライブを楽しめたらと思ってます。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4は、7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6は、7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年7月5日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年07月01日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「新アー写」です。先日、アーティスト写真を新しいものにしました。2年ぶりくらいに変えました。これまでジェットコースターに乗ったり、モンゴルで馬に乗ったり、犬と一緒に撮影したり…。何かしら岡崎体育+αの要素を加えていましたが、今回は僕一人きりのスタジオ撮影です。ただ写真を見ていただければわかると思いますが僕が何かをかぶっています。ヌルヌルとしたものです。そうです、みなさんのご想像通り、今回ローションをかぶりました。なぜこのコンセプトにたどり着いたかというと、最初、TikTokで外国の方が、ツルツルのフローリングを滑りながら『VOGUE』みたいなポーズを決めているという動画があって、それを見て「めっちゃスタイリッシュや!僕もこれをやってみたい」と思ったんです。ポーズを決めてヌルヌルの床をツーッと滑る躍動感。それをMVで表現できたら…と思ったのですが、スタッフに相談したところ、「それはちょっと危ないし、床をヌルヌルさせていいセットを用意するのが難しい」と言われました。それならば、せめてアーティスト写真で表現ができないかと。ただ、動画なら奥から手前にツーッと滑る面白さを表現できそうですが、静止画だとどうでしょうか?伝わるかどうか微妙です。検討の結果、“床を滑る”という要素がなくなり、“ヌルヌル”だけが要素として残り、岡崎体育がローションをかぶるという話にまとまりました。当初の僕の思惑とはまあまあ違うことになりましたが、でもこれまでの人生でヌルヌルをかぶったことはないし、「なんだか面白そう」と思って話を進めました。撮影場所もあれこれ検討しましたが、ヌルヌルを受け入れてくれる場所があまりなく、結局スタジオでローションをかぶりました。撮影は一発勝負。僕が頭からかぶったローションを頭を振って振り払っている一瞬を切り取っていただきました。緊張感のあるワンシーンです。どうですか?この説明があってやっと、どうしてこのアー写にたどり着いたか理解していただけたのではないかと思います。あの写真を初めて見たファンのみなさんのとまどいをSNSなどで拝見して、正直これはミスったのか…?と思いました。でも、他にないアー写であることは間違いない。僕を知らない人もこれはなんだ?と、目にとまる一枚なのではないでしょうか。僕的にはとても満足しています!おかざきたいいくTVアニメ『マッシュ‐MASHLE‐』オープニングテーマの新曲「Knock Out」のシングルパッケージが好評発売中。7月には対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年6月28日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年06月24日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「発売延期」です。先日、自分のオフィシャルブログでも記事を書いたのですが、7月に予定していた僕の5枚目のオリジナルアルバム『録音』の発売を延期することになってしまいました。「もう出せる!出るぞ!」と思って、5月24日にリリースした『Knock Out』のシングルCDにお知らせのチラシを封入したんです。ファンのみなさんに、「新しいアルバムが出るんだ!」と喜んでいただきたい、びっくりしてもらいたい、と思ってサプライズ封入したものの、その後、発売延期が決定。だいぶダサいことをしてしまいました。ブログでも謝罪させていただいてますが、あらためてここでも楽しみにしてくださったみなさんにお詫び申し上げたいと思います。7月にアルバムをリリースすることができなくて、本当にごめんなさい。なぜ延期することになったかといえば、端的に言えば間に合わせることができなかったんです。いや、間に合うつもりでいました。7月にリリースするって決めたし、「絶対やってやるんだ」と必死になっていました。音楽制作を優先させたいと思いつつ、でも、今オファーを頂いている音楽以外の仕事やレギュラーでやらせていただいているTV番組やラジオ、雑誌の連載……それらも手を抜くわけにはいかない。岡崎体育は焦りすぎていたのかもしれません。なんか、それが周りからは、僕がいっぱいいっぱいになっているように見えたようです。その様子を見ていた、レコード会社のスタッフが「岡崎くん、アルバムのリリースタイミング見直しましょう。このまま進めても納得のいくものができないかもしれない」と言ってくれたんです。そう言われたとき、複雑な心境でした。間に合わせることができなかった、という自分の無力感や虚無感と、急いで作曲しなくてええんや、という緊張の糸がフッと解けたような安心感と。いろんな意味で、肩の力が抜けてしまった瞬間でした。延期をする。そう腹くくって決めた以上は延期した分、さらにいいアルバムにしようと今は気持ちを切り替えました。これを読んでくれている読者の方で楽しみにしてくれていた方がいたらお待たせしてしまって本当に申し訳ないけれど、その分いま出せるパワーを注ぎ込んだいいアルバムになると思います。そのまま、ぜひ楽しみキープのままで待っていてほしいです!3~4か月後にはめっちゃいいアルバム、出ます!おかざきたいいくTVアニメ『マッシュ‐MASHLE‐』オープニングテーマの新曲「Knock Out」のシングルパッケージが好評発売中。7月には対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年6月21日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年06月17日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「鳥居強右衛門」です。大河ドラマ『どうする家康』に僕が演じる鳥居強右衛門(とりいすねえもん)がついに登場しました。ご覧になった皆さんはご存じのことと思いますが、出てきたその日のうちに死にました。1話限定の出演だったわけですが、それでも僕が登場するこの第21回は“鳥居強右衛門回”と言っていいほど、半分以上彼のエピソードで尺をとっています。鳥居強右衛門というヒーローがいたことが、とても印象に残る回になったのではないかと思います。今回、演じてみて難しいなと思ったのは突き飛ばされ方です。鳥居強右衛門という男は、主君の戦国武将・奥平信昌に忠誠を誓い、長篠城を守るために奔走する男気のあるやつなのですが、普段はだらしなくて失礼な男なんです。とにかく人にすがりつく。人にあられもなくすがりついては、突き飛ばされます。ドラマの中ではいろんな人に5回ほど突き飛ばされます。僕はきょうだいのいない一人っ子です。ケンカもせずにここまで平穏に育ってきましたので、幼少のころから突き飛ばされる経験などありません。どういうふうに体重移動をしたら突き飛ばされたときに痛くないのかもよくわからない。気づけば、僕の膝はずっと傷だらけでした。登場回数はこの1回だけですが、僕がこの作品の中でもっとも突き飛ばされているのではないかと思います。僕の受け身の取れてない突き飛ばされ具合も、皆さんに楽しんでいただけたらうれしいです。史実を見ると仏頂面で硬派なイメージの鳥居強右衛門ですが、ドラマでは監督の意向でちょっとひょうきんなキャラクターに演出されていました。それも僕に合っていたように思います。また、走ると自然に歌を口ずさむ癖があるのですが、そこもミュージシャンである僕の特性を生かしてくれたのかな、と思いました。この鼻歌は物語の中でも大事な役割を果たしているのですが、その当時にあってもおかしくないメロディラインでないといけないので、歴史の先生や歌の指導の先生監修のもと作られています。これもまた大河ドラマに出演しないとできないことだと思うので、とてもいい経験になりました。鳥居強右衛門は、地元である愛知県の新城市では今も愛されている存在です。そのイメージを崩さずに、さらに愛される存在になれたらと思って演じたので、皆さんに気に入っていただけたら、がんばって演じた甲斐があります!おかざきたいいくTVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマの新曲「Knock Out」のシングルパッケージが好評発売中。7月には対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年6月14日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年06月10日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「推し活」です。この連載を読んでくれている方々にも、何かしら好きな人=“推し”がいるのではないでしょうか。みなさんは年間、推しを応援する活動“推し活”にどれくらいお金を使っていますか?いや、これはいやらしい話でもなんでもなく、アーティストとして活動するためには、どうしたって資金が必要です。アーティストに良い活動をしてもらうためには“課金”というファンの応援は必要不可欠なんです。お金を払っていただいて、CDを買ってもらう、ライブに来てもらう、グッズを買ってもらう。そういうことが、アーティスト活動をしている人のガソリンになります。なので推し活は、好きなアーティストのためになることですから、みなさんガンガンしていっていいのではないでしょうか。こういった、ファンの方が好きな対象のことを“推し”と呼ぶようになったのは、いつ頃からなのでしょうか。僕はAKB48の存在が大きかったんじゃないかなと思います。AKB48のプロデューサー・秋元康さんは総選挙というシステムを生み出し、ファンの投票で、今誰がいちばん人気があるのかランキングが分かるようにしました。それを行った結果、それぞれのファンの間で「俺がなんとか順位を上げてあげなきゃ」とか「私が彼女を支えてあげる」という意識が生まれた。“推す”ってすごく能動的な言葉ですよね。自分が自ら何かを推しているんです。強制的でも受け身でもなく、叶えたいことのために、その推進力になるために、自ら行動する。ファンという存在の自己肯定感を高めてくれる言葉なのではないかと思います。AKB48の総選挙は終わってしまいましたが、推し活という文化は残りました。今後、それがどう進化していくのかも楽しみです。個人的には、推し活がもっともっとパーソナルなものになればいいなと思います。より自分自身のために推せるようになれたらいい。たとえば、学生なら推し教科を作るとか、社会人なら推し営業先を作るとか…。僕は自分のカラダの中に推しを見つけたいです。臓器なら肝臓を推したい。先日、人間ドックを受けてまだその結果は受け取っていないのですが、肝臓の数値が悪いんじゃないかとちょっと心配なんです。だから、肝臓がんばれ!オルニチン働け!と自分の肝臓のことを推してあげたい。成績が悪いようなら、サプリとかで課金してあげたいと思います。おかざきたいいく「Knock Out」のシングルパッケージ(CD+DVD期間生産盤)が発売中。7月には対バン形式の自主企画イベントokazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年6月7日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年05月31日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「セルフリミックス」です。リミックスとは、既存の曲の音源データを使い、それを自由に組み替えて新しくアレンジすることです。元の楽曲の違う一面を引き出したり、構成をガラッと変えてまったく別の曲のように作り上げることができます。僕はデビュー前からミュージシャン仲間などの依頼を受け、リミックスをいろいろ手がけてきました。同期ミュージシャンのヤバTは、シングルを出すたびにオーダーをくれ、毎回、僕のリミックスをシングルにつけてくれています。ほかにも秦基博さんの名曲「鱗」をリミックスさせていただくなど、さまざまなアーティストの楽曲に関わらせていただきました。そして今号のタイトルにある“セルフリミックス”です。セルフとあるように自分の楽曲を自分でリミックスすることを指します。意外と思われるかもしれませんが、僕はこれまでセルフリミックスに手を出したことがありませんでした。今回、新曲の「Knock Out」をパッケージリリースするにあたって、カップリングをどうしようかという話になり、前々号の連載で紹介したA&Rの光永ボーイが「リミックスをやってみてはどうか」と提案してくれました。シングルパッケージには表題曲の「Knock Out」と「なにをやってもあかんわ」の岡崎体育リミックスを収録しています。なぜ、これまでセルフリミックスをしてこなかったのかといえば、ほかの方が作った曲と比べて、自分の楽曲はリミックスがやりにくいんです。自分の楽曲は、自分自身でこれがベストと思ってひとつひとつを仕上げています。ここのアレンジはこんなふうにこだわって作ったものだとか、ひとつひとつのパートに意図がある。それをわざわざ組み直すことは、し難いのです。なので、これまで自分の曲をリミックスすることを避けてきました。カリフォルニアロールってすごくおいしいです。でも、日本の寿司職人がカリフォルニアロールを発想することはなかなか難しいと思います。“寿司はこうだ”という固定観念がありますから。セルフリミックスは寿司職人がカリフォルニアロールを作るようなもの。自分が持っている既存のイメージをどのように打ち破れるかがとても大変です。…と言いつつ、今回のセルフリミックス、めちゃくちゃ固定観念を打ち破ったいいリミックスに仕上がっております。ぜひ、CDで僕の新しいカリフォルニアロールを堪能してみてください!おかざきたいいく「Knock Out」のシングルパッケージ(CD+DVD期間生産盤)を5/24に発売。7月には対バン形式の自主企画イベントokazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年5月31日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年05月27日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「光永ボーイ」です。光永ボーイとは、最初マネージャーの松下とA&Rの井上の2人しかいなかった岡崎体育チームに少し前に加わったスタッフ、光永太郎のことです。マンガ『遊戯王』の登場人物にペガサス・J・クロフォードというキャラクターがいるのですが、彼は主人公のことを“遊戯ボーイ”と呼ぶ。それを真似てノリで光永ボーイと呼んでいたのが定着しました。光永は僕の2歳年下。同年代で聴いてきた音楽も近く、趣味がすごく似通っていたこともあり、ぜひ彼にもチームに参加してほしいと招き入れました。熱心な岡崎体育ファンには、「宇宙と長野」という曲のエピソードで光永のことは知られていると思います。僕が昨年作った「宇宙と長野」という曲。実は、この曲は昨年シングルとしてリリースする予定でした。でも、それを止めたのが何を隠そう光永です。曲を聴いた光永から「体育さん、この曲、今じゃないかもしれないです」と言われてしまい、すっかりリリースする気になっていた僕は「今じゃないんや……」と結構なショックを受けました。でも、そうやってはっきりと「自分はこう思う」というのを言ってくれるところが、彼を迎えたいと思ったいちばん大きな理由です。今、新しくリリースするアルバムの準備をしていますが、そのタイトルも僕が候補をいくつか出してスタッフ全員で相談をしていて、「これでええか」とほぼ決まりかけていたところに、「いや、僕はこっちがいいと思います」とはっきり言ってくれた。結果、タイトルは光永が推していたものに決定しました。僕はソロアーティストなので、自身の判断が合っているのかどうか、とまどうことがあります。そういうときに「これがいいと思う」と、はっきり言ってくれるスタッフが何人もいるのは本当に心強いです。実はタイトルも光永のファーストネームである太郎から『TARO』とつけよかな、と半分本気で思っていたこともあったのですが、これも却下だと光永に言われました。最新シングル『Knock Out』のA&Rも光永がメインで手がけ、ジャケ写やPVのアイデアなども出してくれた。次のアルバムも光永を中心に制作や宣伝の準備などが着実に進んでいます。岡崎体育のカラーを彼がどのように広げてくれるか楽しみです。彼は会社員なので他のアーティストも兼務していますが、僕のことを主に考えてほしいなと思ってます。おかざきたいいくTVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマの新曲「Knock Out」が好評配信中。シングルパッケージが5/24発売に。7月には対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年5月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年05月15日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ダンスミュージックの傾向と対策」です。ダンスミュージック、特にEDMの流行はチェックするようにしています。EDMとは、エレクトロ・ダンス・ミュージックの略で、広い意味で解釈するとシンセサイザーやサンプラーなど電子機器を使って作られたダンスミュージック全般のことを指します。ただ、日本ではEDMという言葉がレイブやダンスフェスカルチャーとともに広まっていて、ノリやすく踊りやすいダンスポップミュージックを総じてEDMというカテゴリーとして扱うようになっていると理解しています。登場してから10年以上が経過していて、EDMのスタイルも変化してきています。以前は四つ打ちのビートが強くゴリッとしているものが主流でしたが、2020年代になるとストイックで音数が少ないものが増えてきました。顕著な例として、ダブステップEDMのオーソリティ、スクリレックスというDJの方がいますが、彼の最新アルバム『Don’t Get Too Close』を聴くと、とてもシンプルでクール。音数が少なくて、スタイリッシュ。そこにオートチューンのラップが入っているような感じ。そういうものが今の欧米のダンスミュージックの主流になっているんだと驚かされます。BPMも10年前とテンポが変わっています。以前は160~170くらいで縦飛びしやすい速さのEDMが覇権を握っていた。でも、今のEDMはBPM125~135くらい。上に上にとジャンプする時代は終わり、どちらかというとゆるく体や頭でリズムを刻む感じに変わっていっているのでは、と思います。最新の流行の変化をいち早く察知し、自分の音楽制作にも取り入れられたらと思っています。例えば、今、ドラムンベースも再注目されています。ドラムンベースは1990年代にイギリスで誕生した、速いテンポの変則的なドラムビートにベースが強調されたブレイクビーツサウンドのこと。以前は疾走感があって攻撃的なサウンドという印象でしたが、今はムーディだったりチルっぽいドラムンベース曲も生まれている。アレンジの自由度や解釈の幅が広がっているんです。チキンラーメンは普通に食べてもおいしいけれどアレンジで汁なしにしてもいいし、甘いスイーツっぽくしてもいい。既存のメニューに対してどんな新しい味、食べたことがない味を表現できるか。今の音楽家にはそれが求められています。時代を牽引できるのはそういうことができるアーティスト。僕もそうありたいです。おかざきたいいくTVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマの新曲「Knock Out」が好評配信中。シングルパッケージが5/24発売に。7月には対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」を東京・京都で開催。※『anan』2023年5月3日‐10日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年05月02日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「周年イベント」です。来月、アルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビューして、7周年を迎えます。3年後の10周年の時に何をしよう?とそろそろ考え始める時期なのですが、実は2022年が“岡崎体育”として活動開始10周年だったんです。それは触れることもなく終わったな、とまず思ってしまいます。まあ、僕はソロアーティストなのでバンド結成みたいな決定的瞬間がなく、ひとり勝手に始めたことなので誰かと分かち合うとかもないのですが……。以前、誕生日パーティが苦手という話をしましたが、節目の周年イベントもそれに似た感覚があります。自ら声をかけて、みなさんに集まっていただいて、「お祝いして!」とお願いすることに抵抗があります。なんなら、お客さんが主催してくださったらいいのにとさえ思います。会場を押さえて、みんなでイベンターとかスタッフの役もしてくれて。カメラも照明もPAもお客さん……。それであれば、みんなに呼んでいただいて、お祝いしてもらうことに納得ができます。でもそんなライブはありえないでしょう。僕がちゃんと声をかけて周年イベントを企画しないといけない。だから、“祝ってもらう”という視点を変えることが大事かなと思いました。そもそも、祝ってもらおうというのって図々しくないですか?周年イベントとは、これまでの10年なら10年、僕を支えてきてくれた人たちに「ありがとう」を言う場所ではないか。自分が音楽をやってごはんを食べていけるのは、僕だけの力では成しえなかったことです。支えてくれるスタッフさんがいてくれたからこそだし、そして僕の音楽を聴いてくれて、ライブに来てくれるファンのみなさんがいてくれたからこそ。10年もの長い間、僕についてきてくれてありがとう、という場所を作ればいいのではないかと思いました。そこで、まずは「ありがとう」という楽曲を用意することから始めます。岡崎体育には意外にも感謝ソングがありません。なので、10周年を迎える2026年までに必ずや、ありがとうの歌を作りたいと思います。これはいい宿題ができました。岡崎体育の活動としては、10年よりもっと先を見ていきたいと思っています。10周年は一つのセーブポイント。そこを越えて20年、30年とどこまで行けるのか。みなさんに見守ってもらえるためにも「ありがとうの歌」をちゃんとお届けしたいと思います!おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu “TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年4月26日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年04月25日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ジャンプアニメの主題歌」です。この度、4月7日より放送が始まったTVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』の主題歌を担当させていただいております。『マッシュル‐MASHLE‐』は週刊少年ジャンプで好評連載中の、甲本一先生によるアブノーマル魔法ファンタジー作品です。今回その作品がアニメ化されたんです。…いや~長かったです。それこそLiSAさんの「紅蓮華」をはじめ、同じレコード会社のアーティストたちがジャンプアニメの主題歌を次々と手がけているのに、僕にオファーがまわってくることが、ずーっとなかったんですから。小学生からジャンプを読み始めて、33歳になってやっとです。主題歌のタイトルは「Knock Out」といいます。主人公は、魔法の世界を舞台にしていながら魔法が一つも使えないヤツ。でも筋肉がめっちゃあって拳ひとつで成り上がっていきます。そんな主人公にかけてタイトルを考えました。ジャンプといえば“友情・努力・勝利”がメインスローガン。で、またそのテーマとロックバンドのサウンドってなぜかめちゃくちゃ相性がいいんです。過去のジャンプアニメの名曲たちを思い出してみてください。頭に流れてきたサウンドは、だいたいロックサウンドなんじゃないかなと思います。それを意識して、僕もバンドサウンドにしました。作品のテンションもアクションあり、ギャグあり、バトルありのジャンプらしいスピード感あるものなので、それに合うオフェンシブなロックナンバーがいいなと、ラウドロックシーンを牽引するハードコアバンドPaleduskのDAIDAIさんにアレンジをお願いしました。あえてはずしてジャズやEDM調のアレンジを狙っても…と一瞬思いましたが、「いや、そうじゃないやろ、今回はジャンプだぞ、王道のセオリーに則ってやるべきだ」と、このエネルギッシュな楽曲を生み出すことができました。本作を手がける前にも、僕はポケモンのテーマソングなどを手がけさせていただいたことがあります。その時も感じていましたが、アニメの主題歌って子どもたちが聴いてくれる…というだけでなく、さらには海外にたくさんいる日本のアニメファンたちにも聴いてもらえるんです。これは、本当にうれしいことです。「Knock Out」も日本だけでなく、いろんな国の方々に愛してもらえる曲になればいいなと思っています。みなさん、ぜひTVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』を見てくださいね。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年4月19日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年04月15日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「脚本家」です。3月まで放送されていた、バカリズムさん脚本の日テレ系列のドラマ『ブラッシュアップライフ』が面白くて、どっぷりハマっていました。きっかけは、マネージャーの松下に「第5話にドラマの衣装合わせで自己紹介するシーンがあり、それが業界あるあるでめっちゃ面白いから見てほしい」と言われたんです。衣装合わせでスタッフ陣が俳優を取り囲んで一人ずつ「照明のです」などと順番に自己紹介していくんですが、それをちょっと面白く皮肉っています。これ、本当にドラマの現場で行われていて、「そんないっぺんに言われて…覚えられる人いる?」と個人的にやや疑問に思っていた慣習だったので、めちゃくちゃ共感してしまいました。わざわざ集まって名乗っていただくより、例えば初回の撮影時だけ全員名札をつけてくれた方がよっぽど覚えられるのにな…とかこっそり思っていたので、このシーンめちゃくちゃわかるわーと思いましたし、そういう場面に目をつけてドラマで描こうと思う視点がバカリズムさんらしくて感動しました。ドラマは1話まで遡って最終話まで拝見しました。安藤サクラさん演じる主人公の近藤麻美は僕と同じ1989年生まれ。なので、当時流行っていたものとか、ドラマで使用される流行ソングなどをリアルに感じられたのも見ていて面白かったです。でも、やっぱりすごいと思ったのは、バカリズムさん独特の着眼点。さきほどの自己紹介のシーンのように普通だったら見過ごしがちな、日常や社会のひとコマの中に潜む可笑しみや情感を捉えて、心がハッとするシーンを描くのが天才的だと思います。もう一つ印象的だったのは、幼稚園児たちがカゴに入れられて散歩に行くシーン。僕もあのカゴに入った園児たちの無力な可愛さに思うところがあったので、あぁこれをこんなシーンとして描くことができるなんて、ドラマって面白いなと感じました。僕も日々の感想をツイッターでつぶやいたりしていますが、そういうものをノートにまとめておいて、一つの脚本に落とし込んで描けたらいいなと思いました。ただ、僕はやはり自分の視点以外で描けないので脚本は難しいかもしれません。バカリズムさんは女性目線もしっかり描き切る。あのアングルの広さこそが人気の秘訣なのではないかと思います。僕も40代くらいになったら視野が広がって、もっと女友達同士の会話とか理解できるようになるのでしょうか。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年4月12日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年04月08日モデルで女優の岡崎紗絵が、4月4日発売の写真週刊誌『FLASH』(光文社刊)の表紙と巻頭グラビアページに登場している。4月13日からテレビ朝日系でスタートする連続ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』の出演が決まっているなど、ドラマやバラエティ、モデルにと様々なジャンルで活躍中の岡崎紗絵。スタジオでは明るく爽やかにふだんっぽい表情をしたかと思えば、バーで撮影したカットでは大人っぽい一面も披露。振れ幅の大きい表現力で見せつけたグラビアは圧巻だ。インタビューでは、散歩中の犬を見かけた時にやってしまったという天然のエピソードも掲載されている。ほか、同誌では、"名前募集中"で話題を集めた現役女子高生グラドルの鈴原すずが健康的グラビアを披露。また、「日本レースクイーン大賞2022」でグランプリに選ばれた名取くるみが〝グラドル界一の黄金比ボディ〟と呼ばれるパーフェクトボディを惜しげもなく見せている。なお、会員制サイト「FLASH Prime」では、高画質メイキング動画と未公開カットが随時公開中。
2023年04月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「審査員」です。2月に『NHKのど自慢チャンピオン大会2023』に、IKKOさん、中川翔子さん、井上芳雄さんに続く審査員のひとりとして参加させていただきました。僕にとって人生初の審査員です。これまでほとんど賞レースに参加したことのない人間なので、審査された経験もそんなにない中で、まさかの審査をする側です。しかも“チャンピオン大会”。各地のチャンピオンが集まる決勝です。この大会をきっかけに、プロの歌手になりたいと思って出ている方もたくさんいらっしゃる。その人たちの人生を左右するかもしれないという自覚のもと、真摯に審査をさせていただきました。とはいえ、僕なんかが歌唱のテクニックやクオリティをジャッジしていいのか?というのはあったので、僕は僕らしい視点で採点をしたいなと思いました。僕は審査員の中で唯一のシンガーソングライター。歌を作る側の立場で、「作り手だったらこの曲をどう歌ってほしいと思うだろう」と想像しながら審査をしました。繰り返しますが、チャンピオン大会なので歌はみなさん上手なんです。だからこそ、ビブラートや、しゃくりの入れ方がうまいとか、ピッチが正確などテクニック的なことよりも、その先にある“曲への理解”を見たいと思いました。曲を作った人の「ここで盛り上げたい、ここを聴かせたい」という気持ちをどれだけ酌んで歌ってくれているか、というところですね。加えて、そこに付随してくるステージング。ステージに立つパフォーマーとして、その人自身がどれだけステージを楽しめているか、お客さんに歌を届けられているかどうかも、一つの基準とさせていただきました。審査では、番組側からは「こうしてほしい」というお願いをされることもありませんでした。なので、本当に僕の自由意思で点数を付けることができました。審査員としてのコメントをふられた際もそれぞれ良かったと思った部分を伝えたつもりなので、出演された方の心に何か残るものがあればいいなと思います。審査全体でこうすればよかったなと思うことは、トップバッターの方。トップバッターってどうしてもその後の基準になるからプレッシャーですよね。でも、Vaundyくんの「怪獣の花唄」を歌われてトップバッターらしい勢いがあってとても良かった。残念ながら入賞されなかったのですが、僕に権限があったら“トップバッター・オブ・ザ・イヤー”をあげたかったです。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年4月5日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年04月02日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「仕事としてのゲーム」です。趣味でよくミュージシャン仲間とオンラインゲームをしていますが、最近はゲームのお仕事をいただく機会も増えました。ゲーム大会の解説として参加させていただいたり、ゲームをプレイする様子をお届けするテレビ番組に出演したり。仕事でゲームをやる場合は何か変わるのかというと、特に変わるところはありません。ゲームはどんな状況で、どんな方々とやってもただ楽しい。ゲームをすることで報酬が発生するとしても、普段通りに僕はやりたいと思っているので、何か特別に意識することはありません。テレビ東京系列の『有吉ぃぃeeeee!』では、サッカーゲームの『FIFA』で有吉JAPANの一員として参加させていただいています。この番組は、いいプレイをするとみなさんがめちゃくちゃ褒めてくれるのでとても気持ちがいいです。「名波浩に匹敵する名司令塔だ」とか言われて、とにかく気分がいい。そういうみんなでワイワイ言いながらプレイする感じも、よく考えたら小学生の頃から友達とやっていることとずっと同じだなと思い至りました。その延長線上に、大人になったらこんな素敵な仕事があるなんて思いもしませんでしたが、幸せなことだなと感じています。そう考えると、子どもの頃からゲームをやり続けたことが今の僕の生き方を形作っている。そもそも、僕が音楽制作を始めたのもニンテンドーDSの音楽ゲーム『大合奏!バンドブラザーズ』があったからです。ここまでゲームに育ててもらったんだから、創作活動でゲームに恩返しができたらともよく思います。いつかゲーム音楽を手がけてみたいですね。以前から架空のゲームサントラを作りたいという構想は持っていたんです。ゲーム、特にRPGゲームのサントラは、膨大な楽曲が必要です。陽気な曲、バトルシーン、悲しい場面などさまざまな楽曲を用意しないといけません。またRPGの音楽は“ここはどこなのか”を判別するための大事な要素で、同じシーンでは同じ曲がかかり続けます。街の音楽、洞窟のちょっと不気味な雰囲気など特定の場所感のある要素を入れつつ、でもずっと同じ曲がかかっていてもしんどくならない、ループ感覚のセンスも必要です。いや、考えるほどに難しいなと思います。ドラクエの名曲たちを生み出した、すぎやまこういち先生ほどは作れないとしても、いつか自分の能力を試してみたいと思っています。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年3月29日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年03月25日岡崎体育が新曲「Knock Out」を2023年4月8日(土)0:00にリリース。同日より放送が開始されるテレビアニメ『マッシュル-MASHLE-』のOP曲となる。岡崎体育の新曲「Knock Out」岡崎体育は、京都府宇治市出身の男性ソロプロジェクト。2016年に発売したアルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビューし、同アルバム収録の楽曲「MUSIC VIDEO」の世界観が話題となり人気に。2022年にはヤバイTシャツ屋さんと初コラボの楽曲「Beats Per Minute 220」のリリースでも話題を集めた。そんな岡崎体育の新曲「Knock Out(ノックアウト)」は、ラウドロックシーンを牽引するハードコアバンド、PaleduskのDAIDAIがアレンジを担当。ヘヴィなメタルコア・サウンドを基調としたエネルギッシュで疾走感のあるトラックと、岡崎体育らしさ満載のウィットに富んだリリックが特徴だ。TVアニメ『マッシュル-MASHLE-』のOP曲になお、楽曲「Knock Out」は2023年4月より放送開始のアニメ『マッシュル-MASHLE-』のOP曲に。アニメ予告PVでは楽曲の一部を聴くことが出来る。岡崎体育コメントこの度、マッシュルの主題歌を担当させて頂くことになりました岡崎体育です!イェェェェイ!!ヴゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!レッツゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!初めてジャンプアニメの主題歌を担当するので、ドキドキワクワクで歌いました!日本全国、いや全世界をどつきまわすようなインパクトでブッ飛ばしていきたいですね!アニメも主題歌も全部全部お楽しみに!!!詳細岡崎体育 新曲「Knock Out」配信日:2023年4月8日(土)0:00~※テレビアニメ『マッシュル-MASHLE-』のOP曲。■テレビアニメ『マッシュル-MASHLE-』放送開始日:2023年4月8日(土)0:00~各局にて©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
2023年03月25日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「大河の撮影が始まってます」です。前回、大河ドラマ『どうする家康』に出演させていただくことになった経緯を紹介させていただきましたが、実際の撮影が着々と進んでいます。今回は僕にとって初の時代劇。いろんなことが初体験です。最初に大変だったのは、かつら合わせ。僕はちょっと頭の形が特殊らしく、なかなか合うかつらがありませんでした。いくつも試しました。NHKには、過去の大河ドラマで使用したいろんな方のかつらの型が残されています。それを次々と出しては僕の頭にかぶせてくれます。通常は5分もかからず終わる作業だそうですが、僕に合うかつらの型がまったく見つからず30分以上もかかりました。最後、ある俳優さんが使っていた型がいちばん合うということで、それを調整して使わせていただくことになりました。僕と同じ、頭の形がちょっと変わっている俳優さんがいらっしゃってよかったです。大河は史実を元にしているので、当然ですがモデルとなる人物がいます。それも今回、僕にとっては初挑戦です。その人のイメージを崩さないようにしないといけません。足軽である鳥居強右衛門(とりい すねえもん)らしく見せるためには、僕の肌は白すぎるなと思い、自主的に日焼けサロンにも行ってみました。走るシーンでは裸になることもあるようなので、体も赤黒く焼けていないとおかしい。でも、日焼けサロンが初体験すぎて。知識ゼロの状態で行ってしまったので見事に焼きムラができてしまい、結局、白い部分は日焼けメイクをしていただくことになりました。また、大河の撮影では事前にリハーサルをするのも新鮮でした。通常ドラマの撮影は、当日にドライ(演者のリハーサル)をして、カメリハ、本番という流れでやることが多いですが、大河は数日前から準備をして撮影日に挑みます。確かなクオリティを保つために、ここまでするのかと驚くことばかりです。撮影スタジオもすごいです。NHKには、たくさんのLEDパネルを組み合わせて作った最新の撮影装置があります。LEDの巨大なディスプレイに映像を映し出し、それを背景にして演技をします。数年前まではグリーンバックで演じて、あとからCG合成をしていたそうですが、今はリアルな戦国時代の風景があるところで演技できる。これは、気持ちを入れやすくてありがたいです。こういった最新の技術を体感しながら仕事ができるのも、とても幸せなことだなと感じています。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年3月22日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年03月18日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「大河のオファーが来た!」です。NHK 大河ドラマ『どうする家康』に私、岡崎体育が出演させていただくことが公式に発表されました。これまでにも、NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)やTBSの日曜劇場といった、歴史と話題性のある作品に出演させていただきましたが、まさか“大河”のオファーまでいただけるなんて驚きです。最初にこのお話を伺ったときには、信じられませんでした。だって「こんな太っているやつ、今回の作品の時代におるの?戦国の乱世にこんなに栄養摂れてる奴が居てええんかな?」と…。最初は心配になりましたが、ありがたく受けさせていただくことにしました。僕が演じるのは、三河北部・奥平家の地侍、鳥居強右衛門(とりい・すねえもん)。「長篠の戦い(1575年)」で大活躍した足軽で、今でも彼の地元の愛知県新城市では英雄として崇められている存在です。ドラマでは「名もなきヒーロー、戦国版“走れメロス”」と謳われています。ふだんは“ろくでなし強右衛門”と呼ばれるほど、やる気も勇気もない男なのですが、武田軍に攻め込まれ絶体絶命というピンチのときに、長篠城を救うために岡崎城の家康のもとまで走っていき、国のために必死で助けを請う役目を果たします。オファーを受けたときにいちばん迷ったのは、史実通りに描かれるとしたら、最後にほぼ全裸の磔(はりつけ)のシーンがあるということ。強右衛門が磔にされた絵「鳥居強右衛門磔図」というのがあり、それを再現するとしたら、国民の前であらわになった姿を見せないといけません。『anan』でもセミヌードしか披露していないというのに…。岡崎体育のわがままボディを国民のみなさんにお見せしてよいものか?と悩みましたが、それ以上にこんなにドラマティックな役柄を演じられるチャンスは他にないと思い、決断いたしました!案の定、監督からは「痩せてください」とダイエットのお願いをされました。リハーサルで初対面した松本潤さんにも「痩せないとね!」と愛のある叱咤激励をいただきました。かくして『DCU』のとき以来のダイエットを始めることにしましたが、大誤算だったのは年末年始を挟んだことです。縁起物は食べないといけません。だって、縁起物ですから。一体、僕がどんな鳥居強右衛門になったのか。果たして武士らしい姿で大河の大舞台に立てるのか。期待して待っていていただけたらと思います。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年3月15日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年03月11日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「加山雄三さんに学ぶこと」です。昨年、歌手の加山雄三さんが、2022年でコンサート活動を引退することを発表され、ニュースで話題になりました。85歳の決断だそうで、アーティスト活動は今後もされていくとのことでした。そのニュースを見て、なんか、とても勇気をいただいたんです。ここのところ、俳優の仕事をいただいたり、バラエティに呼んでいただいたり、本職である音楽以外で評価していただくことが多かった。でも、自分の本筋は音楽だ。その道を大事にしないといけないぞ、という太い道筋を加山さんに示していただいたように、勝手に思いました。80歳を過ぎてもギターを持って歌うって、すごいことだと思うんです。シンプルに憧れます。だから、僕も加山雄三さんみたいになりたい!とマジで思いました。80を過ぎてもパソコンひとつを携えてステージに立ち続けたいと思います。そのためにはまず、もっと魅力的なステージをしないといけないなと思います。この人のステージを観たい。そう思ってもらえるアーティストでい続けなければいけない。僕たちの仕事には定年がありません。だからやろうと思えばいつまでもできます。でも、いつまででもできることと、みんなに観たいと思ってもらえるアーティストでいることはまた別の話です。ニュースを見て、加山さんは今、どんなステージパフォーマンスをされるんだろう、どんな感じで歌を歌われるのだろうと興味が湧きました。僕はやるんだったら、興行としてお見せできるものをとことんまでやりたいと思っています。もちろん赤字を出したくはないし、黒字のライブを80過ぎまでやりたい。でもライブは、たくさんの人に動いてもらわないとできません。そのためには、何歳になってもいろんな世代のみなさんに愛されるアーティストを目指さないと。これはなかなか大変なことです。もちろん、体力も必要です。ファンのみなさんの応援も。たまにツイッターなどで「死ぬまで音楽やります!」と書くこともあります。それに対して「体育くんが80歳のとき、わたしは102歳か。ライブには足を運べないかもしれないけど応援しているよ」と返事をくれた方がいました。今は、そんな言葉が大きな支えですね。今の人たちには死ぬまで聴いていてほしいなと思うし、この瞬間に生まれた赤ちゃん、これから生まれてくる子たちにもいい音楽と思ってもらいたいです。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年3月8日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年03月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「最新ホラー音楽事情」です。「最近、ホラー多ない?」と思います。Netflixなどの海外ドラマもホラー要素のあるものがウケているなと思っていましたが、気づけば韓国のドラマも、日本のドラマもホラーやバイオレンス要素のあるものが話題です。僕は、ホラーもバイオレンスものも実は苦手。でも、職業上、話題になっているエンターテインメント作品はできるだけ観たいなと思っているので、かなり気合を入れて、腹に力を入れつつ観るようにしています。でも、あまりに刺激が強すぎると途中で離脱したりもします……。ホラー作品において、音楽や音響は恐怖を増幅する役割があります。怖い怖いと怯えているときに「カチャン…」と何か小さな音がするだけでも、人は異常にびくっと怯えてしまうものです。どんな聴覚情報を効果的に使うかはホラー作品にとってとても重要です。僕は、大学時代の卒業研究で映像と音楽の密接さについて論文を書いていて、もともと映像と音楽の関係性に興味があります。音楽には長調(メジャー)と短調(マイナー)があり、通常、恐怖や不安、悲しみを演出するのは短調の音楽といわれています。ただ、最近のホラー作品を観ていると、この通説と変わってきているなと感じます。どういうことかというと、恐怖をもっとも煽りたい、観客に悲壮感を突きつけたいというときにこそ、明るい長調の曲を使うという演出が増えてきているように思うんです。童謡は明るい長調の曲が多いです。そんな童謡の歌を伴奏なしで少女がハミングで歌うと、なんかめちゃくちゃ怖い。そういう感じです。よい例が、韓国ドラマ『イカゲーム』。「だるまさんがころんだ」で動いてしまうと射殺されてしまう。その緊張感の中で小さな女の子の声で「だるまさんがころんだ~」と響く。恐怖の音楽とは真逆の少女のかわいらしい声です。そのかわいらしい声が死と表裏になっていると気づくと得体の知れない恐怖感が増します。不協和音は、調和しない不安定な音が人の不安感を誘うといいます。明るい音楽と恐怖の映像というのは、まさにその効果を視覚と聴覚でやっているのではないかと思います。映像と音楽が合わない。その違和感が人をどうしようもなく不安にさせるのではないでしょうか。これはホラー作品特有の音楽演出の考え方で面白いなと思います。ラブロマンスの作品では、どう考えてもやらないほうがいいと思います。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベント「okazakitaiiku purezentsu“TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年3月1日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年02月25日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「B.LEAGUE公式テーマソング」です。日本の男子プロバスケットボールリーグ、B.LEAGUEの公式テーマソング「Insane(B.LEAGUE version)」を配信リリースさせていただきました。僕が毎週火曜日にレギュラー出演している『おはスタ』(テレビ東京系)で共演している、声優の木村昴さんとお笑い芸人のアイクぬわらさんをフィーチャリングボーカルとしてお迎えして、3人でパフォーマンスをしています。二人のラップがめちゃくちゃかっこいいです。スバにぃ(木村さん)とは以前、『おはスタ』のテーマソング「モーニンググローリー」で共演しているので、そのラップスキルの高さは承知していたのですが、今回もう一人のメンバーである、ぬわちゃんもめちゃくちゃいい味を出してくれました。バスケの本場はアメリカですから。やっぱりニューヨーク生まれ、シアトル育ちのぬわちゃんのネイティブ感が乗ると楽曲がグッと引き締まる感じがします。このテーマ曲の制作は「ぬわちゃんも参加してくれるならやります」と制作会議で言ったほど、僕は彼に参加してほしかった。僕たっての希望でできたスペシャルなユニットなんです。できあがってみて、その考えはやはり間違いなかったなと思っています。また、いつも1人なので3人で作るというのもとても勉強になりました。スバにぃのラップの書き方や言葉の持っていき方はさすがやなと思うところがたくさんあったし、ぬわちゃんに英語部分の作詞を助けてもらってありがたかったです。B.LEAGUEのオールスター戦では3人でステージにも立ちました。おそろいのユニフォーム衣装を着てパフォーマンスをするのはグループのクルー感がありとても楽しかった。ビースティ(・ボーイズ)みたいでめっちゃかっこいい…とこっそり思っていたので、またいつかこの奇跡のユニットで一緒にやりたいです。オールスター戦に呼んでいただいたので、B.LEAGUEの試合も楽しむことができました。バスケは学生時代の体育の授業でやったくらいでプロの試合を観るのは初めてのこと。いや、めちゃくちゃ面白かったです。こんなに客席が近いんだということにまず驚き、ここまで臨場感のあるスポーツは他にないんちゃうかなと思いました。今、巷では映画『THE FIRST SLAM DUNK』も話題になっていますし、僕の楽曲もバスケットボールブームの一助になれたら、こんなにうれしいことはないですね。おかざきたいいく対バン形式の自主企画イベントokazakitaiiku purezentsu “TECHNIQUE”」Vol.3、4を7/5・6に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、Vol.5、6を7/22・23に京都・宇治市文化センター 大ホールで開催。※『anan』2023年2月22日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年02月17日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「リバイバルブーム」です。過去のヒット曲がまた脚光を集める“リバイバルブーム”が話題です。倖田來未さんが歌った「め組のひと」や広瀬香美さんの楽曲が、TikTokなどでティーンたちを中心にブームになっています。過去の曲を今の若い人の感性で選んでいるのが特徴ですが、ダンスがしやすいノリのいい曲や、メロディや歌詞がキャッチーな曲をうまいこと見つけてくるものだな、と感心しています。面白いと思う一方で、ティーンたちの消費スピードの速さにも恐れおののいています。すごいスピードで音楽を吸収して自分たちのカルチャーに取り込んでいっている。これもまた、音楽のストリーミングサービスが当たり前で、いつでもいろんなジャンル、時代の楽曲にアクセスできる今の世代ならではの音楽の楽しみ方なのではないでしょうか。それに、若い子たちが新鮮だと思って流行らせた曲が社会現象となり多く聴かれるようになると、上の世代も懐かしいとまた聴くようになる。若い子たちが起こしたムーブメントはいろいろな世代に伝播していきますから、いい曲が再び広く聴かれるようになるのは、とてもいいことなのではと思っています。もちろん僕の曲もそうなれたらいいなと思うことがあります。何十年後かに、あのとき流行った曲としてリバイバルされたら最高です。正直に言えば、いま子供向け番組に出て子供たちに発信をしているのは、その伏線を張っているようなところもあります。子供たちに岡崎体育という存在を認識しておいてもらいたいんです。だって、その子たちがいずれクリエイターになったり、レコード会社に入ったり、広告代理店、テレビ局、大企業に勤めるようになるかもしれない。そのときに「岡崎体育っておもろい人おったな」と思い出してもらい、楽曲を使ってもらったり、キャスティングしてもらえたらこんなにいいことはない。常日頃からそんな先々を考えて、虎視眈々と子供たちに元気と笑顔をお届けしています。とは言いつつも、リバイバルヒットは本当に難しいことだと思います。まず、そもそもみんなに知ってもらっている楽曲でないといけない。その上で、時が経ってから「やっぱりこれ、いい曲だったな」と2段階認証してもらう必要があるのですから。こんなの最初から狙ってできることじゃない。だからこそ、リバイバルヒットはすごいことなんです。おかざきたいいく岡崎体育、木村昴、アイクぬわらのスペシャルユニット「岡崎体育 featuring 木村昴&アイクぬわら」による〈B.LEAGUE 2022‐23 SEASON公式テーマソング〉「Insane(B.LEAGUE version)」が配信中。※『anan』2023年2月15日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年02月11日日本を東と西に分けると、食や文化、習慣など、多くの面で違いが出ます。蜜(@mitsu_kimono)さんがTwitterで紹介したのは、ある野菜の東と西における違いでした。その野菜というのは、春菊。鍋の具材としてはもちろん、天ぷらにしてもおいしく食べられるものの、味にクセがあり苦手だと感じる人も多い野菜です。しかしそれは、東の春菊しか食べたことがないから…かもしれません。もともと、食べられている春菊の種類が東と西で違うことは知っていた蜜さんですが、久々に東の春菊を食べた際、見た目はもちろん、その味の違いに驚いたといいます。東西で春菊が2種あるのは知ってたけど、久しぶりに東のを食べたら記憶してたより西のと違って驚き。菊科の風味が強く色が濃い分えぐみも強く、(茎写ってないけど)茎が円筒形で太く固い。葉の形がギザギザで歯触りも全く違う。春菊苦手な人は東のしか食べたことないのでは?という偏見が生まれた pic.twitter.com/OvIhhjnG7Z — 蜜 (@mitsu_kimono) February 4, 2023 まず、特筆すべきは葉の形。東の春菊は深い切れ込みが入りギザギザとしているの対し、西は丸みを帯びています。また、色は東のほうが深い緑色です。そして肝心の味はというと、蜜さんいわく、えぐみが強く、円筒形で太く固い茎をしており、葉の歯ざわりも違うといいます。蜜さんの東と西の春菊の違いを紹介した投稿は反響を呼び、そもそも2種類あることを知らなかった人をはじめ、さまざまなコメントが寄せられました。・東と西で、違いがあるなんて知らなかった!・見た目もこんなに違うとは…。・こんな地域性の違いもあるんだな。東の春菊を食べなれている人にとっては、そのえぐみこそ「おいしい」と感じ、ザクザクとした歯応えもまた、魅力の1つと感じることも多いはず。味の好みは人それぞれですが、もしも東の春菊を苦手を感じているのであれば、西のタイプもぜひ試してみたくなります![文・構成/grape編集部]
2023年02月11日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ポケモン主題歌」です。2月1日、『ポケットモンスター』の歴代主題歌をまとめたベストアルバム『ポケモンTVアニメ主題歌 BEST OF BEST OF BEST 1997‐2023』が発売されました。『ポケットモンスター サン&ムーン』シリーズで僕が手がけた、「キミの冒険」「ポーズ」「ジャリボーイ・ジャリガール」「心のノート」の4曲も収録されています。僕は7歳のときからポケモンを見て育っている現役のポケモン世代です。僕が住んでいた宇治では、小学生当時ポケモンを放送していたテレビ東京は映らなかったんです。なので、離れて暮らしていた父に録画を頼み、VHSのビデオテープをわざわざ郵送してもらいそのテープを繰り返し繰り返し見ていました。ポケモンは現在、新シリーズ『ポケットモンスター めざせポケモンマスター』を放送中。これは、ピカチュウとサトシの“最終章”が描かれる物語。25年にわたり主人公を務めたサトシ編が終わりを迎えるんです。サトシとお別れしないといけないことをまだ寂しく感じていますが、その集大成的なアルバムに名を連ねることができたのは、長年ポケモンを愛してきたひとりとして、本当に幸せだなと感じています。しかも、収録曲のラインナップをよく見てみると、僕はサトシの次くらいに歌っている回数が多いんです。いや、サトシこと松本梨香さんが歌っている曲がもちろんダントツで多いのですが、その次点となるのが岡崎体育か中川翔子さんか……なのではないでしょうか?これは、めちゃくちゃうれしいことですね。収録曲の中で、思い出深い好きなポケモンソングといえば「タイプ:ワイルド」です。ポケモンの代表曲である「めざせポケモンマスター」の作詞・戸田昭吾さんと作曲・たなかひろかずさんコンビによる名曲で、個人的にはこれを超える曲はないのでは?と思うほど完成された曲。まずイントロのギターフレーズがいいんです。それに歌詞も最高です。“このスニーカーも いまでは 世界中 さがしてもみつからない 最高の ボロボロぐつさ!”という歌詞が子供心にむちゃくちゃ刺さったことを覚えています。自分がポケモンの曲を作れるとなったときも、まず最初にこの曲のことを考えました。僕なりの「タイプ:ワイルド」が作りたいと、それを目指そうと思って制作したことを覚えています。おかざきたいいく岡崎体育、木村昴、アイクぬわらのスペシャルユニット「岡崎体育 featuring 木村昴&アイクぬわら」による〈B.LEAGUE 2022‐23 SEASON公式テーマソング〉「Insane(B.LEAGUE version)」が配信中。※『anan』2023年2月8日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年02月05日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「反抗期」です。ロック少年のイメージといえば、反骨精神や若さゆえの衝動みたいなものがあるのではないかと思います。“大人はわかってくれない”的なことや“学校の窓ガラスを割る”的なことって、10代の心情を歌う曲ではひとつの常套句となっているのではと思うのですが……「僕の中にはないなぁ」っていつも思います。だって、学校の勉強も、先生も、大人のことも普通に好きだったので。10代のころ、世の中の仕組みに納得いかないことなんかひとつもなかったんです。全部、納得していた。そんなわけで、僕には非行に走るような反抗期がありませんでした。中学2年の時、全校集会で在校生が新入生に部活の紹介をした時のことを思い出します。卓球部の部長が部活紹介をしないといけない場面で突然、学校に対する不満を壇上でぶちまけたんです。たぶん、部長はそれをずっと言いたくて胸の内に溜めていたのでしょう。先生たちが慌ててステージにあがって彼を取り押さえていた。僕はそれをただ見ていました。まるで「金八」みたいな衝撃のシーンや、こんなことあるんや、と体育館で三角座りしたまま思いました。3年生たちは「そうだそうだ!」という感じで興奮していましたが、2年生の僕は一切そういうことを思っていなかったので、「この学校、いいと思うけどな……」と心の内で思っていた。それくらい環境に苛立ちや不満を持つことがなかったんです。どうしてそうだったのかと振り返ると、やはりおじいちゃんおばあちゃんと一緒に暮らしていたからではないかと思います。相当愛されているという自負があるのと、家族が多いとやはりそこに守られている、属しているという強い連帯の意識が芽生えます。強いロープで結ばれている安心感があると人は反抗しようなんて思わないのではないでしょうか。そういうマインドで育ったからこそ実家暮らしも長かったのだと思います。反抗してないですから現状維持でいいですし、実家に住んでいたら家賃もかからず経済的で合理的です。よく世の中では実家男子は独立心がなく結婚するにはちょっと……なんて言われますが、とんでもないと思います。家族に愛されてないと成立しないし、愛情をきちんと理解できる男性であることは間違いない。長い目で将来のことを考えるなら、反抗知らずで平和主義の実家男子こそ結婚向きなのではないでしょうか。おかざきたいいくキャリア最多公演数となるワンマンツアー「JAPAN TOUR」の追加公演が、1/29東京、2/11沖縄で開催される。岡崎体育ワンマンコンサート「BASIN TECHNO」@さいたまスーパーアリーナのライブ音源が配信中。『anan』2023年2月1日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2023年01月28日愛知県岡崎市にある岡崎公園内に「どうする家康 岡崎 大河ドラマ館」が1月21日(土)にオープンした。岡崎は、現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』の主人公・徳川家康の生誕の地として知られており、同施設は来年1月8日(月・祝)までの期間限定で運営される。場内にはドラマの概要や登場人物の相関図などがわかるエリアや、ドラマに登場する衣装、小道具などの展示、デジタル等身大パネル、番組制作や美術の舞台裏を見ることのできる一角も登場。ドラマの登場人物たちと一緒に写真を撮れるLED等身大パネルのフォトスポットがあり、記念撮影が可能だ。※約15秒おきに登場人物が変わる。4Kシアターでは出演者インタビュー、メイキング映像を交えながらドラマのテーマを深堀りする特別映像を上映。当館でしか観ることのできないものも多く、本作のファンは見逃せない映像だ。さらに、リアルな歴史に基づいた史実展示「徳川家康の一生と三河武士ゾーン」もあり、有名な関ヶ原合戦のジオラマや、史料の精密な複製が登場。本作の物語や出来事をより広い視点で多角的に楽しめる内容になっている。同敷地内には「観光みやげ店 おかざき屋」もオープンされ、地酒や八丁味噌などや岡崎ゆかりのものが販売される。オカザえもんや東海オンエアグッズなども取り扱いをしており、大河ドラマ館へ行った際にはあわせて立ち寄り、おみやげを購入することもできそうだ。どうする家康 岡崎 大河ドラマ館愛知県岡崎市康生町561-12024年1月8日(月・祝)まで開館時間:9時から17時まで(最終入館16時30分)休館日:無休当日券大人:800円(高校生以上)小人:400円(小・中学生)※未就学児は無料■チケット情報
2023年01月26日