感染症は、ウイルスや細菌などの病原体が、体内に入ることで発症する病気の総称です。妊娠中は、特に免疫機能が低下する傾向にあり、感染しやすいと言われています。妊娠初期においては、つわりによる体力低下も原因の一つです。妊娠中期以降は、子宮が大きくなるにしたがい、肺活量や心肺機能の低下が見られるため、感染症にかかりやすくなっています。感染症が引き起こす母子感染とはママが何らかのウイルスや細菌などに感染して、それが赤ちゃんに感染することを母子感染と言います。特に妊娠中の母子感染は流産や早産などを引き起こす可能性があり、赤ちゃんが直に影響をうけることもあるため、早期の治療と予防が欠かせません。胎内感染赤ちゃんがお腹の中にいるときに、へその緒や血流を介してウイルスや細菌に感染することを指します。産道感染お産時、赤ちゃんがお母さんの産道を通るときにウイルスや細菌に感染することを指します。母乳感染産後、母乳育児中に発生します。ウイルスや細菌に感染したママの母乳を介し、赤ちゃんがウイルスに感染します。感染症の種類赤ちゃんへの感染予防を兼ね、ママ自身がウイルスに感染しないよう注意が必要です。ウイルスによる感染症は、人の血液や体液などを介し、既存のウイルスに感染することによって発症します。インフルエンザウイルス気道感染症であるインフルエンザを引き起こすウイルスです。症状は一般のかぜと似ていますが、重くなりやすい疾患ととらえられています。また国内で使用されているインフルエンザワクチンは生ワクチンではないため、重い副作用を引き起こしにくく、妊娠中のすべての時期において、ママの体と赤ちゃんの発育に関して影響がないと言われています。万が一インフルエンザにかかってしまっても、タミフルやリレンザなどの薬は赤ちゃんの健康リスクも高くないため、処方されます。B型肝炎ウイルスB型肝炎ウイルスが主に血液・体液を介して感染しておきる肝臓の病気です。赤ちゃんに感染すると持続感染状態になるリスクがかなり高くなり、症状が出なくとも、将来的に肝炎や肝硬変、肝がんなど何らかの異常や病気を発症させる可能性があるウイルスです。妊娠健診では、妊娠初期の8~12週前後に血液検査で検査を行います。C型肝炎ウイルスC型肝炎ウイルスが主に血液を介して感染して起きる肝臓の病気です。赤ちゃんに感染すると、将来、肺炎や肝硬変、肝がんなど何らかの異常や病気を発症させる可能性があるウイルスです。妊娠健診では、妊娠初期の8~12週目に血液検査で検査を行います。HTLV-1(ヒト細胞白血病ウイルス)HTLV-1は、感染してもほとんどの場合で症状も現れないため、赤ちゃんに感染しても、同じくほとんどの場合に無症状だと言われています。しかし将来的に感染者全体のおよそ2.5~5%にATLと言う白血病の一種が発症することがあります。また、ごくまれにHAMという神経疾患などが発症することがあります。特にHTLV-1は母乳感染によって起きやすいことが分かっています。検査は妊娠30週ごろまでに、妊娠健診で抗体検査を行います。HIV(エイズウイルス/ヒト免疫不全ウイルス)進行状況によって数年~10年程度かけて免疫力が弱まり、健康な人であれば何ともない菌やウイルスによりさまざまな病気や疾患を引き起こすウイルスです。それら病気が、エイズ指標疾患に該当する場合“エイズを発症した”と診断されます。HIV検査は妊娠後の妊婦健診で受けることができますが、万が一ママがHIVに感染している場合、医師の治療を受けることにより、母子感染を防ぐ対策をとることも可能です。パルボB19ウイルスりんご病と呼ばれる伝染性紅班の原因となるウイルスで、妊婦さんが感染すると、およそ30%が赤ちゃんにも感染します。まれに流産や胎児水腫などを引き起こすことがあります。性器ヘルペス単純ヘルペスウイルスが原因とされる、性感染症の一つです。産道を通じて赤ちゃんに感染すると、重度の肺炎や脳炎を起こすことがあります。サイトメガロウイルス性器ヘルペスと同様、ヘルペスウイルス科のウイルスです。妊娠初期に初感染すると、流産を引き起こしたり、赤ちゃんに肝障がいや難聴などが発生する可能性があります。風疹ウイルス発熱や発疹、リンパ節の腫れなどを引き起こすウイルスです。妊娠20週頃までにママが感染すると赤ちゃんに母子感染し、聴力障害や視力障害、先天性心疾患などを引き起こす先天的風疹症候群になる可能性があると言われています。水痘(水ぼうそう)水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスに感染することによって生じる感染症です。赤い発疹が出ることが特徴で、水疱や膿疱になった後、かさぶたになって治ります。妊娠中に発感染があると、まれに赤ちゃんに眼の異常や皮膚の萎縮が生じることがあります。梅毒梅毒トレポネーマという病原菌が原因とされる感染症です。感染部位にしこりができたり、赤い発疹が起きたりします。赤ちゃんに感染すると、神経や骨などに異常をきたす先天梅毒になることがあります。性器クラミジアクラミジア・トラコマチスという菌が原因の性感染症です。赤ちゃんに感染すると、結膜炎や肺炎を起こすことがあります。B群溶血性レンサ球菌(GBS)膣内や肛門付近にいる細菌です。母体には影響はありませんが、赤ちゃんに感染すると、肺炎や髄膜炎、敗血症などの感染症を起こすことがあります。リステリア菌食品を介して感染する食中毒菌で、妊娠中は特に感染しやすくなります。赤ちゃんに影響が出ると、敗血症と同様の症状が現れる新生児リステリア症が発症することがあります。感染症を防ぐには感染症は、人との接触、空気感染のほか、食べ物や飲み物、ペットなどの動物の体などを介する感染などで発症します。日頃から感染症を予防することを心掛けておきましょうこまめな手洗い、うがいを行う帰宅した後や、調理をする前後、食べる前、トイレの後など、手洗い・うがいを行うことで接触感染や飛沫感染を防ぎます。アルコールを含む消毒液で手を消毒するのも有効です。マスクをするインフルエンザなどにかかった感染者の咳やくしゃみなどの飛沫感染を防ぎます。外出時にはマスクを着けましょう。キッチン周りの消毒と、食品の加熱処理調理用具や調理台はいつも清潔に整え、食品はしっかりと加熱して調理して食品感染を防ぎましょう。加熱すべき食材は、中心部までしっかりと火を通すことも大切です。予防接種を受けるインフルエンザや風疹など、予防接種を受けることで感染を防ぎます。妊娠前に受けるものと、妊娠中に受けてもよいものがあるため、健診医に相談しましょう。免疫力を高める免疫力の低下は感染の確率を高めます。十分な睡眠をとり、できるだけバランスの良い食事を1日3食摂って免疫力を高めましょう。ただしつわりがある時期は食べられるものを食べられる量だけで構いません。診断の仕方と、診断後の生活について妊娠期間中は、感染症にかかっていないかを調べるために妊婦健診で検査を受けます。もし検査で感染症が見つかった場合は、赤ちゃんへの感染を防ぐためにも、医師による保健指導が行われます。治療は、感染症の種類や妊娠週数によっても異なります。妊娠中に治療しお産に備える場合や、特に母体に影響がない場合は、妊娠中は治療しないものなどもあります。何らかの感染症が見つかったら、家族や健診医や分娩医などとよく相談して、早めに対処法を考えましょう。症状の現れ方によっては、緊急に処置が必要な場合もあります。分娩施設は24時間365日開いているので、自己判断せずに相談をするように心がけましょう。参照サイト 東京都多摩小平保健所「感染症とは」 厚生労働省「参考とした文献等の概要 4 妊娠中のおくすりに関する基本的な考え方 国立成育医療センター」(平成21年) 厚生労働省「母子感染を知っていますか?」 厚生労働省「母子感染を知っていますか? HTLV-1抗体検査を受けましょう」 国立感染症研究所「風疹とは」 厚生労働省「水痘 Q1水痘とはどんな病気ですか?」 厚生労働省「梅毒に関するQ&A」 国立感染症研究所 感染症情報センター 肝炎情報センター「B型肝炎について」 首相官邸「感染症対策特集~様々な感染症から身を守りましょう~」 東京都感染症情報センター「咳エチケット」
2016年04月04日ダイフクは2月12日、コマツリフトとの協力により、非接触充電技術「D-PAD」を用いた電動フォークリフト向けの非接触充電システムを実用化したと発表した。同システムは送電台車による電動フォークリフトへの非接触充電をおこなうことができる。従来のコンセントプラグによる充電と同等の時間でありながら、プラグを接続するといった作業の煩わしさを無くし利便性を向上すると同時に、接触不良などによる障害や事故を低減するとしている。また、非接触のため磨耗による導電部分の交換などのメンテナンスは不要というメリットもある。システムは、送電台車(送電パッド、高周波インバーター)と受電ユニット(受電パッド、200Vインバーター)で構成されており、バッテリーは電動フォークリフトの標準装備のものが使用できる。また、独自の無線技術を用いて送電側・受電側の対向位置を自動認識するため、安定した電力伝送効率を保持することができる。さらに、伝送周波数が10kHz未満であることから、電波法による申請手続きも必要ない。ダイフクは「D-PAD」をはじめとしたワイヤレス給電・充電ソリューションを、2016年4月20日から幕張メッセで開催される「TECHNO-FRONTIER 2016」に出品する予定だ。
2016年02月12日サイバーエージェントは1月27日、同社が運営する動画広告に特化した調査機関であるオンラインビデオ総研が、慶応義塾大学の研究室と共同で実施した「テレビCMに接触しない層のライフスタイルと、メディア行動に関する調査・研究」の研究結果を応用し、テレビCMに接触しない層に対して優先的に動画広告を配信するサービスを2016年2月から開始すると発表した。同研究の名称は「テレビCMに接触しない層のライフスタイルと、メディア行動に関する調査・研究」であり、2015年11月1日~3月31日の期間で研究を予定している。テレビCMにほとんど接触しない層を「ローテレ(Low TVCM Reach Group)」、一方、テレビCMに多く接触する層を「ハイテレ(High TVCM Reach Group)」と定義し、テレビとの接触頻度を5区分に分類すると共に、人々の代表的なライフスタイル(サイコグラフィック)を9類型に分類するという。これらをクロス配置し整理した計45セルの「ターゲット・アロケーション・マップ(仮称)」では、各種Webメディアの利用率に加え、デモ・グラフィック/居住地/世帯年収/好きな芸能人など各種のデータをプロットでき、具体的なデータを基に、想定ターゲットに対して最適なWebメディアのプランニングやコミュニケーションの方向性を見出すことを可能するという。また同サービスでは、テレビCMにほとんど接触しない層と多く接触する層を見分け、Web動画メディア上でテレビCMにほとんど接触しないユーザーに向けて優先的に動画広告を配信するとのことだ。
2016年01月28日京都大学(京大)とパナソニックは1月20日、離れたところから非接触で高精度に心拍数および心拍間隔を計測できる生体情報センシング技術を開発したと発表した。同技術では、超広帯域(UWB:Ultra Wide Band)レーダーのひとつであるパナソニックのスペクトラム拡散ミリ波レーダーで、呼吸や心臓の鼓動に応じた人体表面のわずかな動きを捉える。同レーダーを用いることで測定範囲を限定し、心拍計測に影響を与えるノイズを除去することで、高感度測定を実現すると同時に、1台のレーダーで複数人の動きの同時計測を可能にしている。計測されるレーダー信号の中には、心臓の鼓動、呼吸、体動などに起因する信号が含まれるが、京都大学はレーダー信号の中の心拍信号について位相特徴点を抽出し、特徴点の時系列パターンから心拍間隔を推定する独自のアルゴリズムを開発。その結果、レーダー信号から呼吸信号、心拍信号を分離して、平均心拍数だけでなく、リアルイムで心拍間隔までを測定することが可能となっている。同レーダーの電波は衣服などを透過するため、着衣時や就寝時に関わらず、呼吸や心拍を常時モニターすることができる。また今回、心拍間隔も正確に測定することが可能になったため、日常生活や仕事の作業を妨げることなく、心拍間隔変動から自律神経の状態を推定することも可能になった。同社は今後、試作機を用いた実証実験を通じて、実生活状態での生体情報のカジュアルセンシングを実現するとともに、得られた生体情報を用いた健康管理、アドバイスなどのシステムに仕上げていくとしている。
2016年01月20日アプリックスは12月3日、重力式浄水器向けの非接触型水量センサーを開発したと発表した。セラミックや天然石を組み合わせる重力式浄水器では、電気などの動力を使用せず、ポンプなどの機構的なものもなく、浄水経路に水量センサーを設置することが難しい。さらに、環境ホルモンの影響を排除するためにプラスチックの代わりにステンレス製の容器を使っている製品では、内部の水量を簡単に検知することが非常に困難だった。同社が開発した水量センサーは、浄水器では通常使われない特殊なセンサーを用いることで水に接触することなく容器内の水量を知ることが可能。また、超音波式や静電容量式と異なり、金属の容器でも動作することができる。同社は、重力式浄水器の拡大が予想される新興国市場への普及を見込んでいるという。
2015年12月04日冬になると毎年のように流行するインフルエンザ。悪寒や高熱などの症状が出た場合、インフルエンザと自覚できるがは、実は「感染に気付かないインフルエンザ」もあるのをご存じだろうか。○インフルエンザ特有の症状が出ない38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が特徴のインフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路となる。通常は、ウイルスの潜伏期間をへた後にこれらの症状が現れる、だが、中にはインフルエンザ特有の症状が出ない「不顕性(ふけんせい)感染」の人も少なからずいる。済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科の十河剛医師によると、不顕性感染にはさまざまな要素が関わってくるという。「不顕性感染かどうかは、元々の体質の特性に加えて、そのときの体力の状態や感染しているウイルスのタイプなどが関わってきます。そのため、一概にどういう人が不顕性感染になりやすいということは言えません」。○不顕性感染の人が感染を拡大させる恐れ苦しい症状が出ないというのは、本人にとってはありがたいことだが周囲にとっては必ずしもそうではない。なぜなら、不顕性感染の人が媒介役となって、感染を拡大させる可能性があるからだ。「私たちが病院で診察する患者さんは、38度とか39度くらいの高い熱が出て『自分がインフルエンザだ』と思って来るわけです。ただ、中には『家族がインフルエンザになりました。私の熱は37度台なので、私はインフルエンザじゃなく鼻かぜだと思います』などと話されている人でも、検査するとインフルエンザであることもあります。症状が弱く出る人はいますので、そういう人がウイルス感染を広めている可能性はありますね」。国内で近年流行しているインフルエンザウイルスは、A型とB型だ。ウイルスには流行する時期があり、例年は3月頃にB型ウイルスの感染者が増えてくるが、この時期は小学校などでインフルエンザ感染が散発的にみられるタイミングでもある。この現象も不顕性感染が関係しているのではないかと十河医師は推測する。「例えば、B型のインフルエンザウイルスは比較的症状が穏やかなので、インフルエンザと気づかれずに『風邪かな』とご両親たちが思ってお子さんたちが学校に行っていたら、実はインフルエンザだったということもあります。そういったお子さんと遊んだ子や、近くにいた子も検査したらインフルエンザだったというのもよく聞く話です」。○飛沫対策をしっかりとろう一目で「インフルエンザだ」とわかるような症状を呈していないだけに、不顕性感染の人を見分けるのは困難と言っていい。ただ、飛沫感染であることは通常と変わらないため、厚生労働省は■普段からくしゃみを他の人に向けて発しないこと■せきやくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること■手のひらでせきやくしゃみを受け止めたときはすぐに手を洗うことなどを対策として掲げている。自身が気づかないうちに家族や恋人、友人などを感染させてしまう可能性もあるため、寒い季節はこれらの対策を徹底するように努めよう。
2015年11月30日セイコーNPCは11月27日、50dpiの高い解像度を持ち、非接触でも高感度な磁気ラインセンサモジュールを新たに開発したと発表した。同磁気ラインセンサモジュールは、50dpi間隔で高感度ナノグラニュラーTMR型磁気センサ素子をライン状に配置することで、従来ではセンシングが困難であった微細な磁気インクパターンや磁場の変化を高い解像度で非接触センシングすることが可能となった。検出幅は77mm。また、磁気センサ素子に加えて、均一な磁場特性をもったバイアス磁石と高い増幅率の変換アンプICを内蔵したことにより、従来必要であった外付けのバイアス磁石と外部変換回路が不要となった。同社によると、磁気インクの検出、金属の非破壊検査、電流検出などといった幅広い用途に用られるとしている。量産出荷は2016年度を予定。
2015年11月27日国立感染症研究所は11月24日、11月9~15日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、ノロウイルス感染由来とみられる感染性胃腸炎およびRSウイルス感染症の患者が全国的に増加していることが明らかになった。食品などを通じて感染するノロウイルスによって引き起こされる症状は、おう吐や下痢、腹痛などがある。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は通年で発生しているが、特に冬季に流行する傾向がある。同研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月9~15日(第46週)の期間中に報告があった感染性胃腸炎の患者数は2万1,696人。第42週(10月12~18日)は1万393人だったため、約1カ月の間に1週間あたりの患者数が約2.1倍に増加していることになる。第46週において、都道府県別での感染者が最も多かったのは東京都(1,871人)だった。以下、大阪府(1,680人)、福岡県(1,561人)、神奈川県(1,323人)、兵庫県(1,235人)と続き、前週と同じ地域が上位5つに入っている。一方のRSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。風邪のように発熱や鼻水などを伴う症状が出るが、重度の場合は肺炎や気管支炎になるケースもある。同研究所は、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高いとしている。同じく、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月9~15日(第46週)の期間中に報告があった全国の感染者数は5,465人。第42週(10月12~18日)は3,861人だったため、1カ月間で1週間あたりの患者数は約1.4倍になっている。第46週に都道府県別での感染者が最も多かったのは、536人を記録した大阪府。以下、北海道(423人)、東京都(310人)、愛知県(258人)、埼玉県(250人)となっており、東京都はどちらも患者が多く報告されている。周囲でも感染者が増加していることを受けてか、Twitter上では「ノロウイルスは防げねえがな…」「ノロウイルスほんまにこわいよ~」「RSウイルスがこわい」などの不安な気持ちをつづったコメントが多数見られている(コメントは原文)。※写真と本文は関係ありません
2015年11月24日おう吐や下痢などの症状に悩まされるノロウイルス。自分が苦しいのはもちろんだが、恐ろしいのが「もしかしたら……感染させてしまったのではないか」と思う瞬間だ。周囲にも自分と同じつらさを経験させてしまった罪悪感は、計り知れないものがあるのではないだろうか。今回はノロウイルスの感染経験があるマイナビニュース会員300人に、「ノロウイルスを周囲に感染させた、もしくは感染させてしまったのではないかと思ったことがあるか」尋ねた。Q.ノロウイルスを周囲に感染させた、もしくは感染させてしまったのではないかと思ったことがありますか?はい: 11.3%いいえ: 88.7%Q.「はい」と回答した人にお聞きします。そのときの状況を具体的に教えてください■看病してくれた人が感染・「看病してくれていた奥さんの具合が悪くなったとき」(33歳男性/電機/技術職)・「子どもの看病にお手伝いに来てもらった私の母にもうつり、母から父にもうつり、大変だったらしい」(38歳女性/情報・IT/事務系専門職)・「看病に来た母親と彼氏にうつった」(27歳女性/その他/その他)■友人や職場の人に感染・「旅館の宴会の時に感染したっぽい」(30歳男性/学校・教育関連/専門職)・「親友と前日もいっしょにいて、翌日いっしょにノロにかかったとき」(24歳女性/商社・卸/事務系専門職)■家族が感染・「家族の前でマスクを外している時に大きなくしゃみをしてしまった」(26歳男性/農林水産/技術職)・「最初は普通の腹痛だと思い、家族のお弁当や食事を作っていて、家族にうつった」(33歳女性/建設・土木/事務系専門職)・「家族でタオルなどを共有していたので」(30歳女性/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)■その他・「ブラック企業勤務だった当時にノロウイルスに感染し症状もあったが出社した。結局帰宅中に倒れて病院に担ぎ込まれたがブラック企業ゆえ会社を休むと叱責(しっせき)されるため、そのまま会社をトンズラした。トンズラしたので後のことはどうなったか分からない」(31歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)Q.「いいえ」と回答した人にお聞きします。感染を防げたと思う理由について具体的に教えてください■消毒を徹底・「トイレの消毒を徹底した」(36歳女性/医療・福祉/専門職)・「つらい中、家族に感染させたくなったので、トイレ使用後自分で除菌作業しました」(50歳以上女性/その他/その他)・「母が私の行くところへアルコールを持ってついてきていたからだと思う」(24歳女性/生保・損保/事務系専門職)■隔離された・「部屋に隔離されていたから」(32歳女性/金融・証券/事務系専門職)・「自分だけ別の部屋でひたすらこもっていたから」(38歳女性/生保・損保/事務系専門職)■その他・「トイレが2カ所あったので片方だけをつかった」(47歳女性/医療・福祉/専門職)・「理由はわからない。特に対策はしていなかった。運が良かっただけかもしれない」(24歳女性/食品・飲料/専門職)・「子ども→主人→自分と、自分(の感染)が最後だった」(32歳女性/自動車関連/事務系専門職)・「空気清浄機をつかっていたから」(29歳男性/建設・土木/事務系専門職)■総評結果としては、「感染させてしまった(感染させたかもしれない)」と回答した人は約1割にとどまった。症状が発症する前に気づかず感染させてしまったケースや、看病してくれた人や家族など、身近な人への感染が防げなかったケースが主だった。およそ9割の人が感染の拡大を防げたのはなぜだろうか。理由としては「徹底して消毒を行った」という対策をとっていた人が多かったことがあるだろう。「徹底的に効果があると書いてあったアルコール剤で除菌していたから(母が)」(26歳男性/マスコミ・広告/営業職)など周囲が気をつけていたり、自らトイレを消毒したりしていたという回答もあった厚生労働省はノロウイルスの感染について、「ふん便や吐ぶつからの二次感染、ヒトからヒトへの直接感染、飛まつ感染を予防する必要があります」と指摘。「吐ぶつやふん便は乾燥しないうちに速やかに処理し、十分に換気を行う」「感染者が使用した食器は次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する」などの対策が必要としている。自らの感染を防ぐことももちろんだが、症状の苦しみを周囲の人に広げないためにも、感染してしまった場合には対策の徹底をお願いしたい。※写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年11月6日~11月13日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性122名 女性178名 合計300名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年11月20日Infineon Technologiesは11月16日(独時間)、非接触決済の取引の性能と安全性を向上させたセキュリティコントローラ「SLC 32Pファミリ」を発表した。同ファミリは、MasterCardが自社のブランドの下で発行された非接触型製品に対するカードの処理時間を300ms以下にするといった2016年1月以降に義務付ける要件を満たすために開発されたもの。65nmプロセス技術に基づいた新規セル構造と自社のSOLID FLASH技術を組み合わせて開発されており、支払機能の付いた決済カードや、ウェアラブル機器、非接触トークンなどのメーカーは、新製品の市場投入までの時間を半分以下に短縮することが可能となるとする。また、100MHzで動作するため、従来ソリューション比で3倍高速に情報処理が可能なほか、データ処理は15倍に高速化することができるとする。なお、同ファミリのサンプル出荷はすでに開始されており、認証製品は、2016年以降、大量生産される予定だという。
2015年11月20日国立感染症研究所は11月17日、11月2~8日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、ノロウイルス感染由来とみられる感染性胃腸炎の全国患者が、直近1カ月で1.8倍に増加していることが明らかになった。食品などを介して感染するノロウイルスはおう吐や下痢、腹痛などの症状を引き起こす。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は通年で発生しているが、特に冬季に流行する傾向がある。厚生労働省によると、ウイルスの潜伏期間は24~48時間で、吐き気や下痢などの症状が1~2日続いた後、症状は回復に向かうという。ただ、症状が治まってからも長いときで4週間程度、ウイルスは体内から排出され続けるため、二次感染に注意が必要となる。国立感染症研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月2~8日(第45週)の期間中に報告があった感染性胃腸炎の患者数は1万8,010人。第42週(10月12~18日)は1万393人だったが、そこから1万3,628人(第43週)、1万5,919人(第44週)と患者は増加の一途をたどっている。第41週(10月05~10月11日: 1万224人)から第45週の約1カ月の間で、1週間あたりの患者数は約1.8倍となっている。第45週において、都道府県別での感染者が最も多かったのは東京都(1,394人)だった。以下、大阪府(1,350人)、福岡県(1,215人)、神奈川県(988人)、兵庫県(953人)と続き、大都市圏での感染者が増えている。東京都だけに限ってみると第41週の患者は911人で、約1カ月の間に1週間あたりの患者数が約1.5倍へと増えている。ノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はなく、治療は対症療法に限られるため、予防が肝心となる。予防に関しては手洗いや食品の加熱調理が有効とされており、厚労省は「子どもやお年寄りなどの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱することが重要」と注意を呼びかけている。※写真と本文は関係ありません
2015年11月17日マカフィーは11月9日、Gate.Wormファイル感染ウイルスの最新バージョンに関する情報をセキュリティブログで公開した。Gate.Wormに感染した場合、正規コードに制御を戻せなくなる仕様で、特定のアプリケーションが起動しなくなり、マルウェアコードのみが実行される。このバージョンは2013年の「Obfuscated-FBU!hb」による寄生型ウイルスの変種と類似しているが、作者は別の人物。新しいコードは以前のコードに似ているが、機能がかなり減らされているという。マルウェアの目的は、SecurityGate.ruグループがテストサンプルとして作成したものと推測している。セキュリティブログによると、マルウェアがコンピューターに侵入して感染させるまでの挙動は以下の通り。まず、IsDebuggerPresent Windows APIを呼び出して、プロセスがデバッグ中かどうかを確認する。マルウェアの作者はこの機能を使用して、デバッグによって"悪質なバイナリ"の分析を防止する。チェックの結果がtrueの場合、マルウェアは実行を終了する。次にマルウェアはコンソールウィンドウを開き、「SAFEMODE: This WORM is designed only to test…with respect SafetyGate.ru.」 というメッセージを表示する。GetCurrentDirectoryAを使用して現在のディレクトリを取得し、そこに含まれるすべてのファイルを列挙する。そのために、マルウェアはFindFirstFileA and FindNextFileAを使用してファイル名配列を作成する。現在のフォルダ内の全ファイルを配列に追加したら、マルウェアはマルウェアファイルのファイルサイズを計算し、マルウェアサンプル全体をクリーンファイルの冒頭に挿入してコンピューターに感染する。感染後は、MZ構造がマルウェア本体に置き換えられ、元のファイルは単なるオーバーレイデータとして存在するようになるため、感染したクリーンファイルを実行できなくなる。さらに、感染ファイルに以下のような形式のシグネチャを追加する。感染ルーチンは現在のフォルダ内のすべてのサンプルに対して繰り返し実行され、プロセスが終わると、マルウェアはSleep APIを呼び出して10秒間実行を停止する。その後、コンソールウィンドウを閉じてマルウェアプロセスを終了する。最後は、感染したすべてのサンプルに以下のようなアイコンが表示される。オーバーレイに複数のオリジナルサンプルが含まれた感染サンプルも存在する。感染ファイルはすでに感染していたファイルが含まれることがあるため、このような状況が発生する。新しいクリーンファイルがこのサンプルに感染すると、新たに感染したファイルには過去に感染していたファイル(複数の場合もある)とマルウェアコード、新しいシグネチャが含まれる。ポータブルな実行可能ファイルだけではなく、あらゆる種類のファイルがこのマルウェアに感染する。このようにして、ホストコンピュータの現在のフォルダ内の大半のファイルがウイルスに感染してしまう。通常、ユーザーはファイルをダウンロードフォルダ、ドキュメントフォルダ、デスクトップフォルダにダウンロードするが、フォルダによって影響度が違う。マルウェアにはネットワーク機能がなく、外付けドライブを感染させることはできない。被害者が直接ダウンロードして実行するか、感染したサンプルを外付けドライブに手動でコピーし、別なシステムで実行する以外、このマルウェアをまん延させることはできないという。
2015年11月11日国立感染症研究所は10月20日、10月5~11日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、RSウイルスが原因の「RSウイルス感染症」の患者が、昨年末からこれまでに全国で5万人を超えたことが判明した。RSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。同研究所によると、生後1歳までに半数以上の子どもが、同2歳までにほぼ100%の子どもがRSウイルスに初感染するという。感染経路は飛沫(ひまつ)感染と接触感染。症状はさまざまで、風邪のように発熱や鼻水などを伴ったり、重度の場合は肺炎や気管支炎になったりすることもある。だが、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高まるとされている。全国約3,000カ所の定点医療機関から10月5~11日(第41週)の期間中に報告があった全国の感染者数は3,696人。第39週の1,997人、第40週の2,643人と比較してみると、患者が急増していることが伺える。都道府県別での感染者が最も多いのは東京都(398人)。東京都は第39週に209人だったが、第40週に303人、そして今回398人と2週間で倍増している。東京都に次いで多かったのは大阪府(266人)で、以下に神奈川県(187人)、北海道(159人)、埼玉(158人)と続いている。逆に患者が少ないのは沖縄県(4人)、山梨県(6人)、和歌山県(10人)、茨城県(16人)などとなっている。全国のRSウイルス感染症患者の累積数は、第41週の数値を合算して5万2,756人となり、昨年よりも早く5万人を突破した。全国的な感染が拡大していることを受け、Twitter上では「RSウイルスっての流行ってるから3歳未満の子が居る人気を付けてくださいね」「今回RSウイルス、インフルエンザより厄介なことがよーくわかった」「ジリジリとRSウィルスがやってきたか」などの声があがっている(すべて原文)。※写真と本文は関係ありません
2015年10月20日凸版印刷は9月16日、非接触リーダライタからの給電のみで表示を書き換えられるバッテリーレス電子ペーパー表示機を試作したと発表した。従来、電子ペーパーを使った表示機は、カードサイズ程度の大きさが多く使用されているが、管理対象物によっては、取り付けられる場所が限定されるため、より小さな表示機の開発が求められていた。同社は今回、これまで培ってきたRFIDの開発・製造技術により、受電・通信回路の小型化に成功したという。同試作機はドットマトリクス型の1.44インチ電子ペーパーディスプレイを搭載し、非接触リーダライタからの無線給電によって書き換えることができる。表示部には電子ペーパーを用いているため、一度表示した内容を保存することもバッテリーレスでできる。外見寸法は34(縦)×52(横)×7(厚さ)mmで、画素数は128×96dotとなっている。
2015年09月16日東京都感染症情報センターは9月2日、都内のデング熱報告数の推移などを明らかにした。蚊を媒介して感染するデング熱は、デングウイルスを原因とする急性の熱性感染症。主な症状として発熱や頭痛、筋肉痛、皮膚の発疹などがある。症状は1週間程度で回復するが、ごくまれに感染者が死亡するケースもある。昨年は8月中旬頃から東京都をはじめとする関東圏で、70年ぶりとなるデング熱の国内感染者が続出。8月末から厚生労働省が感染者数の公表に追われ、最終的な国内感染者は160人を数えた。昨年9月4日にデングウイルスを保有している蚊が東京都の代々木公園で確認されたことなどもあり、同公園や国立オリンピック記念青少年総合センター、新宿御苑などの施設が閉鎖された時期もあった。今年は国内感染者がいまだ報告されていない一方、海外での感染者は増えている。8月30日時点での東京都における感染報告数は53人。2011年以降の推移と比べると、国内感染者が続出した2014年を除けば2番目に報告数が多かった2012年と、今年8月時点の数値がほぼ等しくなっている。このまま増えていけば、2012年や2013年の報告数を上回る可能性もある。厚生労働省が「海外の流行地で感染し帰国した症例が近年では毎年200名前後」見られるとしているように、元来、デング熱は主に東南アジアや南アジア、中南米などで感染者が多く報告されている。実際、同センターも「推定感染地域別報告数」を公表しているが、今年の東京都の感染者数の大半がインドネシアやフィリピン、タイなどで感染したと見ている。今後もこれらの地域に渡航する際は、注意が必要といえそうだ。なお、世界保健機関の西太平洋地域事務所によると、今年のマレーシアのデング熱の感染者は8月15日時点で約7万6,000人となっており、昨年同時期に比べて3割近く増加している。ベトナムは8月16日時点で感染者が2万5,000人近く報告されており、昨年同時期に比べて5割以上も多くなっている。同じくフィリピンもやや増加傾向にあるとのこと。一方で、中国は7月の感染者数は過去3年と似たような傾向にあり、オーストラリアの感染者数も昨年とほぼ同様となっている。※画像はすべて東京都感染症情報センター提供
2015年09月03日ギネスブックに「人類史上最も感染者の多い感染症」として登録された病気があります。それは「歯周病」。「命に関わるような病気でもない」と軽く考えるのは禁物。自覚症状のない歯周病は、気づいたときには抜歯しかすべがなかったということも多くあるのです。歯周病の現状と予防法などについて、歯科衛生士の土屋和子先生(スマイル・ケア代表)にお聞きしました。あなたも感染している!?歯周病――歯周病は「感染症」なのですか。土屋先生:歯周病の元となる歯周病菌は、最初は感染によって人の口内に入り込みます。虫歯菌と同様、親子間の接触で感染したり、成人になってからも唾液を介して、キスなどで感染することもあります。いったん感染すると口の中の歯周病菌を完全になくすことはできません。ですから、ほとんどの人が感染しているといっても過言ではないでしょう。――親子間で感染するということは、若い人でも歯周病になる可能性があるのでしょうか。土屋先生:実は、歯周病菌は赤ちゃんが生まれるときに通る産道でも見つかっています。それくらい小さな頃から私たちの間で蔓延しているのです。子どものうちは影響を受けにくいのですが、遺伝的要素が高いと、早い人では乳歯の段階から歯周病が出ることもあります。歯科の予防医療が進んでいるアメリカやヨーロッパでは、15~18歳ごろから歯周病に気をつけるよう指導されています。「若いから歯周病にはならない」と思っていてはいけません。ほうっておくと怖い!歯周病――歯周病の症状について教えてください。土屋先生:歯周病菌の働きによって歯茎が炎症を起こし、やがて歯を支える骨にまで進行していきます。骨の組織が破壊されると、最終的には抜歯をしなければならない状態になります。気をつけなければならないのは、歯周病は初期の自覚症状がまったくないということです。歯茎が腫れている、歯が動く、噛むと違和感がある……、そのような状態になったときは、すでに手遅れのことが多いのです。――歯周病を、初期のうちに自分で発見する方法はないのでしょうか。土屋先生:「歯周病かな?」と思う以前に、口内に少しでも気になることがあればすぐに歯科を訪れた方がよいでしょう。中高年になると抜歯を経験される方も増えてきますが、ご自分が抜歯をした原因を覚えていない人が少なくありません。実際、歯周病が原因で抜歯をする方はとても多いのです。歯周病が骨まで進んでしまった場合、元の状態にするのは多くの場合不可能です。歯周病を防ぐには?――歯磨きをきちんとしていれば防げますか?土屋先生:日々のケアももちろん重要ですが、それだけで歯周病を防ぐことは不可能です。検診も含めて定期的に歯科に通い、歯根周囲のプラーク(歯垢)や歯石を除去することがなにより重要です。プラークや歯石のもとは細菌で、まさに歯周病の病原ですが、これらは歯科で専門的な処置をしなければ除去することはできません。これを放置しておくのは、歯周病を育てているようなものです。歯が丈夫な人は、「自分は虫歯がないから歯周病にもなっていないだろう」と思うかもしれませんが、これも危険です。虫歯がないために歯医者に通う習慣がなく、歯周病の発見が遅れてしまうというケースも多くあります。唾液ケアが大事――定期的な歯科検診が最重要ということですね。ほかに、自分で予防のためにできることはありますか?土屋先生:唾液が少ない状態になると歯周病のリスクが高まるので、気をつけた方がよいですね。唾液は歯や粘膜を保護し、抗菌作用によって歯周病菌が増殖しないようコントロールしてくれます。いまはパソコン画面の見すぎなどによるドライアイが流行していますが、実はドライアイの人はドライマウスの疑いがあります。唾液が少ない人はとても増えてきています。――唾液を増やす方法はあるのですか?土屋先生:唾液は、口の中の唾液腺を刺激することによって多く分泌されますから、まずは食事のときによく噛んで食べましょう。一口あたり30回くらい噛むのが理想です。また、ガムを噛むなどもおすすめです。そして、口呼吸の人が最近増えていますが、口の中の乾燥の原因となりますから、鼻呼吸を習慣付けるとよいでしょう。――口腔衛生の管理には、さまざまな視点が必要なのですね。土屋先生:菌の暴走を抑えるという点では、全身の健康管理も重要です。睡眠をしっかりとる、バランスのよい食事をする、ストレスをためすぎないなどに留意してください。ふだん元気な人が体調を崩したときに、歯周病も急に進行してしまうことがあります。「歯科は、虫歯ができたり歯の調子が悪くなったりしたら診てもらうところ」と思っている人がまだ多いかもしれません。しかし、予防をしっかりして虫歯や歯周病にならないようにすることが、長い目で見て体への負担も経済的な負担も小さくすむものです。歯に関する悩みや疑問があったら、どんなことでも歯科医師や衛生士に相談してみてください。<プロフィール>株式会社スマイル・ケア代表土屋和子先生【出身】兵庫県神戸市【経歴】1977年 歯科衛生士ライセンス取得1982年~ 日本におけるフリーランスプロフェッショナルハイジニスト第1号数多くの歯科医院、病院、施設にて勤務現在まで、約350名の歯科医師、約1,400回の講演に関わる2007年 株式会社スマイル・ケア設立2011年 全米NLP協会公認トレーナーライセンス取得2012年 LABプロファイル®公認トレーナーライセンス取得2014年 日本歯科医療人育成協会設立理事デンタルNLP®・ぺリオマネージメント®主宰現在 Dr.土屋賢司・Dr.植松厚夫・Dr.北原信也のオフィス勤務
2015年08月19日国立感染症研究所はこのほど、最近の感染症の発生状況をまとめた「感染症発生動向調査」を公表し、手足口病の感染者が増加していることを明らかにした。手足口病はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスを原因とする病気で、手や足、口内などを中心に水疱(すいほう)を伴った発疹が出ることが特徴。37~38度の発熱や喉の痛み、食欲の低下などの症状が出る。乳幼児に発症例が多く、潜伏期間は3~6日間、症状は2~4日間ほど続くとされている。国立感染症研究所によると、全国約3,000カ所の小児科定点医療機関から報告される患者数は、2014年第44週以降は過去5年間の平均と比較して多い状態が続いていた。2015年に入ると第23週(6月1~7日)頃から急増。第29週(7月13~19日)には、定点当たり報告数が10.16となり、全国での患者数が3万1,920人となった。この数値は、過去10年間で最も報告数が多かった2011年第28週の定点当たり報告数11.0(報告数3万4,216)に次いで多いという。地域別にみると、最近は東日本での患者数が増えているという。定点当たり報告数の上位10位に入る東日本の都道県数は、第26週(6月22~28日)が3県、第28週(7月6~12日)が4県、第29週(7月13~19日)が7都県と増加している。第31週(7月27~8月2日)の手足口病の定点当たり報告数は10.26で、前週(9.38)より1近く増加。都道府県別では、宮崎(19・61)、新潟(19・59)、宮城(18・73)、山形(18・67人)が同期間中の上位となっている。なお、東京都は14.09、大阪府は11.26と比較的高い数値となっている。
2015年08月12日サンワサプライは14日、レーザーで測定箇所がわかる非接触温度計「CHE-TN430」を発売した。直販サイト「サンワダイレクト」での価格は税込7,980円。CHE-TN430は、測定対象に触れずに-38度から365度までの温度を測定する放射温度計。放射率は、測定対象の素材や表面状態に合わせて2段階から選択できる。測定時に安全基準クラス2のレーザー光を照射させ、測定箇所を明確に表示する。60分間連続で温度計測できる「連続測定モード」のほか、暗所での使用に役立つバックライト機能、電池残量表示機能、オートパワーオフ機能を用意している。本体サイズはW153×D114.3×47.6mmで、重量は177g(電池含む)。
2015年07月14日シャープは6月25日、人や動物などの心拍・呼吸・体動などの生体情報を非接触で検知できるマイクロ波センサモジュール「DC6M4JN3000」を開発したと発表した。同製品は、人や動物に対してマイクロ波を照射し、心臓や肺の動きでわずかに振動する体表面から反射するマイクロ波の変化をもとに、心拍や呼吸数などの生体情報を検知するもの。同社が長年培ってきた衛星放送用アンテナ技術や、独自の信号処理回路技術、生体情報検出アルゴリズムなどを組み合わせることで実現したとする。最大検知距離は約3mで、その際の誤差は心拍数の場合で、一般的な医療用パルスオキシメータ比で±10%。また、マイクロ波の特性を活用することで、マットレスやドア、壁などの電波を通す遮蔽物越しの検知も可能なため、プライバシーの保護が求められる浴室やトイレなどでの生体情報の把握もでき、これにより介護や見守りといった分野でのサービスを向上させることができるようになると同社では説明している。なお、同製品はセットメーカー向けに販売を計画しており、サンプル価格は1万8000円(税別)。2015年7月末より提供を開始する予定で、月産1000台規模を計画しているという。
2015年06月25日ヤフーは3月12日、架空の4人家族それぞれの1日のスケジュールを追いながら、どのシーンでどのメディアに接触しているかがわかるインフォグラフィックを公開した。このインフォグラフィックは、東京都・大阪府在住の20歳以上の男女を対象に、メディアの利用実態調査を行った結果に基づくもの。マクロミルモニタを利用したインターネット調査で、調査実施期間は2014年11月1日~2014年11月5日、有効回答数は3,652サンプルだった。家族は50代の会社員である父と、同じく50代の専業主婦である母、20代会社員の娘と20代大学生の息子の4人家族。親が普通利用するメディアはパソコンが95%以上、ついでTVだが、娘と息子がもっとも利用しているのはスマートフォン。通勤通学中、昼食中、帰宅中はスマートフォンの利用が多く、寝る直前まではテレビやスマートフォンを利用する家族の姿が描写されている。
2015年03月13日日常生活の中でふと、自分のおりものの臭いが気になり、その形状もあわ状だったとしたら、STD(性病・性感染症)の一つである「腟トリコモナス症」に感染している可能性が考えられる。放置すると不妊症や早産、流産の危険性もある腟トリコモナス症とはどのような病気なのだろうか。「腟トリコモナス症」の症状や予防法、治療方法などについて、STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に話を伺った。○あわ状・悪臭の強いおりものが特徴萬田社長によると、「泡状で悪臭の強いおりもの」といった症状から疑われるSTDには「腟トリコモナス症」があるという。「トリコモナス」が感染することによって起こる病気だ。腟トリコモナス症「トリコモナス」が感染しておこる病気であり、トリコモナスとは、ゾウリムシなどの肉眼では見分けることができない「原虫」の一種。主に性行為によって感染するが、下着やタオル、便器、浴槽などによって感染する場合もある。そのため、幼児など性行為の経験がない人にも感染の可能性がある。■症状女性の場合は「あわ状のおりものの増加」が挙げられ、このおりものには「強い悪臭」がある。また、外陰部や腟に「強いかゆみ」を伴い、痛む場合もあるという。病名に「腟」と入っているが、腟以外にも「子宮頚管」「膀胱」「尿道」などにも感染する可能性がある。ただし、症状のない感染者が20~50%ほどいるとも言われている。治療せずに放っておくと、炎症が卵管にまで進み、「不妊症」や「早産」「流産」などを招く可能性もあるので、少しでも気になる症状があれば検査しておきたい。「『腟トリコモナス症』というだけあって、男性の感染例は多くありません。男性の場合は尿道からの感染が考えられますが、排尿によって洗い流されることも多く、感染が成立しにくいと考えられています。意外に思われるかもしれませんが、こういった物理的な対策が、トリコモナスに限らず様々なSTDに対して有効です」。○症状が治まっても月経後の再検査がベター感染する可能性があった日から2~3日経っていれば検査可能で、腟からの分泌物で検査を行なう。症状がないと腟トリコモナスを検出できない場合もあるので、症状が現れたら速やかに検査するのがよい。もし腟トリコモナス症と診断された場合は、10日間ほど薬を服用して治療し、腟錠を使用する場合もある。治ったことを確認するには、症状が治まったこと、腟トリコモナスが消失したことを確認する必要がある。ただし、残った腟トリコモナスが月経血の中で増殖することが考えられるため、次の月経後にもう一度確認することが望ましいとされる。性行為による感染を防ぐには、コンドームが有効。ただし、浴場やトイレなど性行為以外でも感染してしまう可能性があるので、不衛生な場所やタオルの共有などは避けたい。腟トリコモナス症は、女性にとって不妊や流産などの原因になりうる。それだけに、感染してしまったら早期発見・治療でしっかりと治しておきたい。「腟トリコモナス症は、古くから知られるポピュラーな性感染症の一つです。しかし現在では、中高年層に若干の感染者がみられるものの、感染者数はかなり少なくなっています。衛生状態が今ほどよくなかった時代の性行為では、感染することも多かったのではないでしょうか。メジャーなSTDではありませんが、性行為でなくても感染の可能性がある、つまり他の性感染症よりも感染力が強いという側面もありますので、清潔にするよう心がけることが大切です」。写真と本文は関係ありません取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2015年03月01日東洋新薬はこのほど、同社商品「サポート乳酸菌 YM」にロタウイルス感染による下痢発症抑制作用が確認されたことを発表した。ロタウイルスによる感染性胃腸炎は、年末から徐々に患者数が増加し、春先にピークを迎えるとのこと。ロタウイルスは、感染力が非常に強いため感染予防は極めて難しく、5歳までに世界中のほぼすべての小児が感染し、胃腸炎を発症するとされている。日本でも感染者数は非常に多く、小児感染症における重要な病原体の一つだという。一方でサポート乳酸菌とは、「阿波晩茶(あわばんちゃ)」から単離された乳酸菌のこと。抗ウイルス作用をもつ「サポート乳酸菌 YM(Lactobacillus pentosus)」と、抗アレルギー作用をもつ「サポート乳酸菌 FG(Lactobacillus plantarum)」がある。阿波晩茶は茶葉を微生物によって発酵させた"後発酵茶"と呼ばれるお茶で、中国のプーアル茶はその一つである。日本国内では阿波晩茶(徳島県)のほか、「富山黒茶(とやまくろちゃ)」(富山県)、「碁石茶(ごいしちゃ)」(高知県)、「石槌黒茶(いしづちくろちゃ)」(愛媛県)があり、限られた地域で古くから伝わる伝統的なお茶だという。「近年、後発酵茶による血糖値抑制作用、肝機能の向上など機能性食品としての一面が注目されています」と同社。同社の実験では、母マウスに「サポート乳酸菌 YM」を出産6週間前から摂取させ、その子マウスにロタウイルスを感染させた時の下痢発症率を調べた。その結果、予防接種をしていない「ロタウイルス非免役群」の場合、「サポート乳酸菌 YM」摂取群の下痢発症率は非摂取群より約40%以上減少した。同様に、予防接種をしている「ロタウイルス免役群」の場合も、「サポート乳酸菌 YM」摂取群の下痢発症率は非摂取群の約10分の1以下に下がっている。これらのことから、「サポート乳酸菌 YM」にはウイルス性の下痢の発症を抑制する抗ウイルス作用があることがいえるという。
2015年02月17日リンジー・ローハンがめずらしいウィルスに感染し、ロンドンで一時入院した。リンジーは昨年末、休暇で訪れていたボラボラ島で蚊を媒介にするチクングニア熱ウイルスに感染、発熱や関節痛、疲労感に苦しんだという。潜伏期間は2日から2週間程度で、リンジーも休暇中から体調を崩し、インスタグラムにジェットスキーを楽しむ自分の画像を投稿して「チクングニアに感染する前」とキャプションをつけていた。リンジーはその後も「病気になるなんてつまらない」「ゆったりした休暇がウイルスに台無しにされるなんて、お断りよ」などとつぶやき、ボラボラ島からロサンゼルスに向かったが、ロンドンに戻った時点で高熱と関節痛を訴え、21日(現地時間)、キング・エドワード7世病院に入院した。その後、熱が下がってリンジーは退院したが、母のディナさんがロンドンに向かっているという。(text:Yuki Tominaga)
2015年01月23日デジタルサイネージを中心とした店頭販促トータルソリューションの提供を行うimpactTVは1月15日、タッチ式デジタルサイネージとして、商品訴求と接触履歴取得を同時に実現するフィールド・トラッキング・ソリューション「PISTA(ピスタ)」オフラインを発表した。「PISTA」は、デジタルサイネージを活用し、商品訴求とタッチ式サイネージの接触履歴取得を可能とするソリューション。画面タッチログを蓄積することで、店頭動向の把握・分析を実現する。また、サイネージにて配信するコンテンツを簡単に作成できる支援ソフトも併せて提供し、自社でのコンテンツ作成が可能に。利用プランは、USBによるコンテンツ更新を行う「オフライン版」と、ネットワーク経由でコンテンツを更新する「オンライン版」の2つを用意する。今回リリースするプランは、オフライン版の「PISTAライト」で、PCにて作成したコンテンツはUSBを用いて端末に取り込むことができる。
2015年01月16日キーエンスは、このほど接触式の三次元測定器XMシリーズリリースした。卓上に設置できるコンパクトな筐体のうえ、ハンディプローブで対象物に自由な角度から接触して測定できるのが特長で、三次元形状、幾何公差などが簡単に測定できる。また、ものづくりの現場に設置されることを想定して、10-35℃の温度変化や20-80%の湿度でも動作保証されており、三次元測定の機会を増やし精度向上に貢献することが期待される。インライン、オフラインでの高精度測定器を得意とする同社において、XMシリーズは今後の成長分野として位置づけられており、積極的な販売活動が展開されるとのこと。なお、キーエンスは、「世界直販体制」を敷いており、測定器に関するソリューション提案においても「現場に根差した現実的な提案力」で評価されている。同社は、「今後も、製造業の生産性・品質向上・コスト削減に大きく貢献する方針」とコメントしている。
2014年12月22日トイレで用を足しているときに、ふと違和感を覚えるほどの痛みに襲われたことはないだろうか。もしその状況が続くようならば、それはSTD(性病・性感染症)に感染している可能性がある。では、STDの中でも具体的にどのような感染症が疑われるのだろうか。STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に話を伺った。○疑われるSTDの特徴をチェック萬田社長によると、「排尿時の痛みや違和感」では、「性器クラミジア感染症」「淋菌感染症」「非クラミジア性非淋菌性尿道炎」の3つのSTDが可能性として浮上してくるという。各感染症の特徴を具体的に見ていこう。性器クラミジア感染症「クラミジアトラコマティス」という病原体により感染する同感染症は、日本で最も感染者数が多いSTDで、その感染者数は100万人以上とされている。粘膜同士の接触や精液・腟分泌液を介して感染するため、あらゆる性行為で感染の可能性がある。■症状男性では「尿道からのうみ」「尿道のかゆみや不快感」「軽い排尿痛」「精巣上体の腫れ」「軽い発熱や痛み」などが主な症状として出る。「特に10~20代女性の間で感染が広がっています。感染に気づかないままパートナーに広げてしまうことも考えられるため、注意が必要です」と萬田社長は警鐘を鳴らす。淋菌感染症「淋菌」が病原菌の感染症で、クラミジアと同様にあらゆる性行為により感染する。■症状男性の場合は「激しい排尿痛」を感じやすく、「尿道からのうみ」の量も多いので感染に気づかず放置されるケースは少ない。「最近では、オーラルセックスで咽頭(のど)から性器へ感染するケースが増えています。まだ広く知られていませんが、オーラルセックス時にもコンドーム等での予防を心がけてください」。非クラミジア性非淋菌性尿道炎クラミジア・淋菌以外の病原菌が原因で起こる尿道炎。原因は、細菌のマイコプラズマやウレアプラズマなど複数あると言われており、あらゆる性行為で感染する。■症状感染すると、男性は「尿道からのうみ」「軽い排尿痛」「尿道のかゆみや不快感」などを感じる場合がある。○疑わしいときは、必ず放置しないこと「排尿時の違和感」に関連したSTDは、主にこれらの3つである。もしも今回紹介したような症状が実際に出ていたり、最近自分の中で不安に思うような行為があったりしたら、そのまま放置せずに必ず適切な処置を取ることが大切だ。病気の進行やパートナーへの感染を防ぐためにも、なるべく早く医療機関を受診して、きちんと医師の診断をあおぐようにしよう。また、「不安だけど、はっきりした症状もないし病院はちょっと……」という人は、自分でできる検査キットを郵送で受け取るサービスなどもある。まずはそういったサービスを利用してみるのも一つの手だろう。写真と本文は関係ありません取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2014年12月17日STDという言葉を聞いたことはあるだろうか。「Sexually Transmitted Diseases」の頭文字で、性病・性感染症のことを意味する。代表的なものに「クラミジア」「淋病」「梅毒」といった感染症があり、それらを耳にしたことがある人もいるだろう。また、「HIV感染症 / エイズ」もSTDに含まれる。STDの怖いところは、自身の健康を損ねるだけでなく、パートナーや家族にまで感染させてしまう可能性があることだ。では、感染を防ぐためにはどうしたらよいのだろうか。STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に、STDの基礎知識や予防策について解説してもらった。○「自分は大丈夫」という認識は危ないSTDは、感染している人との性行為により感染する。病原菌を含む精液や腟(ちつ)分泌液、血液などが、相手の口や性器の粘膜、皮膚などに接触することで感染が起こるという。近年は、カップルや夫婦間でもSTDが広がっているため、萬田社長は「誰にでも起こりうる病気です」と警鐘を鳴らす。「一昔前までは、『性病・性感染症』というと、風俗街の病気というイメージでとらえられていましたが、今では10~20代の若い人たちの間でも広がっています。HIV感染症 / エイズについては、若い人だけでなく中高年男性でも増加していますし、昔の性病といったイメージのある梅毒も、近年の増加が報告されています」。もしも、「自分は特定の相手としかセックスをしていないから大丈夫」という認識を持っていたらそれは間違いだ。過去のパートナーがSTDに感染していた可能性もあるし、その「特定の相手」が過去に複数の相手とセックスをしていれば、当然感染のリスクは出てくる。STDは、誰もがしっかりと向き合うべき病気なのだ。○STDは不妊症の原因にもなりかねない実際にSTDは私たちにどのような悪影響を及ぼすのだろうか。萬田社長は、主に以下の4点があると話す。■自覚症状が出にくいものもあり、気づかないうちに病気が進行したり、パートナーに感染させたりすることがある■男女ともに不妊症の原因にもつながる■出産時に子どもに感染することもある■HIV(エイズの原因ウイルス)に感染しやすくなる可能性も「性感染症の中には、症状を感じにくいものがあります。症状がなくても感染していればパートナーにうつす可能性がありますし、気づかないまま病気が進行し、男女ともに不妊症の原因になる場合もあります。感染に気づかないまま出産にいたると、子どもへうつってしまうこともあります。子どもに感染すると肺炎や失明の原因になったり、死にいたったりすることもあります。妊婦検診をきちんと受けて、STDが見つかった場合は、対応について先生としっかり相談してください」。また、萬田社長は「何らかの性感染症にかかっていると、HIVに感染する可能性が高くなると言われています」という。これは、粘膜が炎症を起こした状態になり、抵抗力が落ちやすくなることが原因とされている。例えばクラミジアに感染していると、HIVに感染する可能性は3~5倍にもなると言われているそうだ。○大切なのは「STEADY」と「SAFER」STDから身を守る最大の防御方法は、セックスをしないことだ。だが、セックスはパートナーとの愛を確かめ合うための大切な手段。ずっとしないというわけにもいかない。それではどうすればよいのか。キーワードとなるのは、「STEADY」と「SAFER」の2つのS。すなわち、相手を限定(STEADY)し、より安全な(SAFER)セックスを心がけるということだ。「コンドームを使用することで、HIV感染症 / エイズなど多くのSTDを予防することができます。セックスの最初から最後まで正しく使用することが大切です。最近はオーラルセックスが一般的になってきていますが、クラミジアや淋菌などの病原菌が、オーラルセックスで咽頭(のど)にも感染するということはほとんど知られていません。オーラルセックス時にもコンドーム等で予防を心がけてください」。コンドーム以外の予防法としては、セックスの前後にシャワーやトイレをすませることや、寝具を清潔にするといったことも大切なポイントとなってくると萬田社長は解説。自身の体やベッド・布団周りをきれいにしておくことが大切だ。○早期発見・早期治療が大切萬田社長は、STDの大半は治療すればしっかりと治ると話す。反面、すり傷や切り傷と違い、自然に治ることはない。STDは早期発見、早期治療が大切だ。万一、「排尿時に痛みがある」「性器周辺がはれている」など、STDが疑わしい症状が出てしまったら、自身はもちろん、パートナーにも早期の受診をお勧めする。男性は泌尿器科など、女性は婦人科などで相談できる。STDは、飛沫(ひまつ)感染するインフルエンザなどと異なり、セックスという"濃密な接触"以外では通常感染しない。正しい知識と予防法を知ることで、安全な性生活を送ってほしい。取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2014年12月16日ディスコは1日、「リクルーターとの接触」に関する調査結果を発表した。同調査は7月1日~7日の期間、2015年3月卒業予定の全国の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象に実施。1,248名より回答を得た。○企業もリクルーター面談に注力する傾向に「リクルーター面談の経験」について、「就職活動中にリクルーターとの面談経験がある」と回答したのは、全体の29.2%であった。一方、2016年卒採用について、「リクルーターの導入・育成に注力したい」と考えている企業は14.8%(前年度比4.5ポイント増)であった。リクルーターと接触をした学生に、「人数や企業数」を尋ねたところ、「リクルーターと接触した企業の数」は一人あたり平均「3.5社」、「人数」の合計は「7.6人」であった。「リクルーターとの接触が多い業界」は「銀行」が37.3%で最多。文理別に見ると、文系は「銀行」(53.8%)、理系は「電子・電機」(17.9%)、「自動車・輸送用機器」(13.6%)が上位になった。「リクルーターと接触したきっかけ」については、「エントリーシートを提出したら連絡が来た」(54.5%)、「プレエントリーをしたら連絡が来た」(50.4%)、「セミナーに参加したら連絡が来た」(49.6%)が上位になった。一方、「ゼミや研究室(学科)の先輩だった」(9.3%)、「部活やサークルの先輩だった」(2.2%)など、就職活動前からの知り合いからの連絡は少数派であった。○大学ごとの接触率ランキング同社は、大学ごとの接触率に基づき「リクルーターとの接触が多い大学」も算出。その結果、1位は「大阪大学」(66.7%)で、3人に2人がリクルーターとの接触経験を持つという計算になる。以下、「京都大学」「名古屋大学」「東京大学」と国立大学、特に「旧帝大」が上位を占めた。私立大学の最上位は5位の「早稲田大学」(50.0%)。他にも「立命館大学」「慶應義塾大学」などがランクインした。○リクルーターと会って良かったこと、良くなかったこと「リクルーターと接触してよかったこと」は文理ともに「事業内容や社風など企業理解が進んだ」が最多。他には「選考に関するアドバイスをもらえた」「志望動機を深めることができた」などがあげられた。「リクルーターと接触してよくなかったこと」については「リクルーター面談より先に進めなかった」「採用選考プロセスが不透明だった」「高圧的な態度などの不快な言動が合った」「夜遅くに電話が来るなど非常識だった」といった声が寄せられた。
2014年10月03日前回『複数の男子と平行してエッチしてはいけない理由4つ』 の中で性感染症をうつされると身体も心も大変なことになるとお伝えしました。今回は女性に多い性感染症(STD、最近はSTIと言う。STI= Sexually Transmitted Infections)について性感染症医療の大御所、尾上泰彦先生に教えていただきました。エッチのあと「なんか下半身がいつもと違う」と感じたら注意。カレがSTIにかかっているかもしれません。女性に多い病気を4つご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。■1.クラミジア感染症クラミジアは、現在もっとも多く、性感染症の約半数を占めます。10歳代後半から、20歳代のもっともエッチが盛んな年代に多く、とくに女性患者は男性の2倍。感染するとおりものの増量、不正出血、下腹部痛、性交痛、排尿痛などの症状があります。しかし約70%は症状が出ないとも言われ、放置すると不妊症になる可能性もあります。この菌が手指を介して眼に入ってしまうとクラミジア性封入体結膜炎を起こす場合もあります。「目がまっ赤だよ!」「性感染症かも」という会話ができるくらい意識しておくとよいでしょう。■2.性器ヘルペス性器、その周辺に小さな水疱、ただれが左右対称性にたくさんでき、痛みやかゆみが出ます。熱が出たり、足の付け根のリンパ腺が腫れたりします。女性では膀胱炎症状も見られます。再発を繰り返す場合があるので必ず治療しましょう。■3.淋病感染症男性では尿道、女性では子宮頚管に感染することが多いです。ビックリな事実ですが、オーラルセックス増加により咽頭に感染する女性が増えています。さらに、アナルセックスにより直腸に、手指を介して眼にも感染します。膿みのようなおりもの、不正出血、下腹部痛、排尿痛があります。バルトリン腺に感染するとバルトリン腺部が腫れ、強い痛みが出ます。おそろしいのは、女性の約80%は淋病は無症状ということ。すると、治療をしないまま男性にうつしてしまうことになります。そして、後にカレと別れた場合、カレは別の彼女にうつしてしまう。これが永遠のループでつながってゆきます。無症状に経過すると卵管炎、子宮付属器炎、骨盤腹膜炎と感染が拡がっていき、不妊症になる可能性もあります。■4.尖圭コンジローマヒトパピローマウイルスの感染によりできるイボの一種です。性器の周りや肛門周辺にできます。潜伏期間は数週間から8ヶ月と長いので、複数のカレとエッチしていると誰からうつされたのかわからなくなります。もしもHPV16型、18型に感染すると女性では子宮頸癌になる恐れがあります。■おわりに「今日はコンドームなくていいよね」と耳元でささやくカレに負けてはいけません。妊娠だけでなくSTIから自分を守るという意味で、カレとはちゃんと話合うように。喉や眼にも菌が感染することは覚えておきましょう。(二松まゆみ/ハウコレ)監修:宮本町中央診療所院長尾上泰彦先生
2014年06月12日国際衛生機構「グローバル・ハイジーン・カウンシル」(Global Hygiene Council 、以下GHC)は、ニュースレター「災害時の感染制御」を発行した。2011年3月11日に発生した東日本大震災。未曾有の地震、そして津波によって、多くの人たちが犠牲となった。街がヘドロで覆われるなど、周囲の衛生環境が悪化したことに加え、水や電気などのライフラインが断絶。また、大人数の避難所での生活では、さまざまな原因による感染症が発生した。同機構のニュースレター第2弾では、「災害時の感染制御」について、GHCのメンバーでもある東北大学の賀来満夫教授による災害時の感染症発生の実態の解説と、「防災の日」に家庭で確認したい感染制御の方法や対策グッズを紹介している。■「環境から」発生する感染症 津波や地震によるがれきやゴミ、土や水などにより汚染された環境が発生することにより、病原体による感染症が引き起こされる。傷の化膿(かのう)や、「破傷風」「レジオネラ肺炎」などが疑われる場合には、医療機関への早急な受診が必要となる。■「ヒトから」発生する感染症 避難所では、多くの人が共同で狭い場所に生活することになり、また感染症への対策が実施できない場合も多いため、「インフルエンザ」や「感染性胃腸炎(ノロウイルス)」、「麻疹(ましん)」など伝播性の高い感染症が起こりやすくなる。■「自分から」発生する感染症 避難所では、食べ物や水などの配給が滞ることによる栄養状態の悪化や、寒さなどによる体力の低下、また口腔(こうくう)ケアが十分でないことなどにより、免疫機能低下や嚥下障害などを引き起こし、「誤嚥性肺炎」や「二次性の細菌性肺炎」、膀胱炎などの「尿路感染症」が発生した。9月1日の「防災の日」には、防災グッズの確認や準備を行う人も多いはず。GHCでは、感染制御の観点から、防災グッズの中に「感染症対策の三種の神器」を加えておくことを提言している。1.「ウェットティッシュ/アルコール手指消毒液」 感染症を防ぐためには、なによりも手や身体を清潔に保つことが重要。特に、抵抗力の弱い小さな子どもや高齢者のいる家庭では、忘れずに準備したい。2.「マスク」 感染症にうつらないため、また周りにうつさないためにも、少なくとも1週間分のマスクの準備を。3.「マウスウォッシュ」 災害時には口腔内を清潔に保つ手段がない。「誤嚥性肺炎」を防ぐため、口をすすぐものの用意を。また、災害が起こってしまった際には、以下の「感染予防のための8カ条」の実行を。<可能な限り守りたいこと> (1)食事は可能な限り加熱したものを摂(と)るようにしよう (2)安心して飲める水だけを飲料とし、きれいなコップで飲もう (3)ごはんの前、トイレの後には手を洗おう(水やアルコール手指消毒液で手洗いを) (4)嘔吐(おうと)・下痢などの汚物やおむつは所定の場所に捨て、よく手洗いを <症状があるときは> (5)咳(せき)が出るときは、周りに飛ばさないように口をおおう(マスクがあるときにはマスクの装着を) (6)熱っぽい、のどが痛い、咳(せき)、けが、嘔吐(おうと)、下痢などがあるとき、特に周りに同じような症状が増えているときには、かかりつけの医師または保険師、避難所では代表者に相談を (7)熱や咳(せき)が出ている人、介護する人はなるべくマスクを (8)咳(せき)がひどい、黄色い痰(たん)が多くなっている、息苦しい、呼吸が荒い、ぐったりしている、顔色が悪いなどの症状がある場合には、肺炎の可能性が。早めに医師に相談を 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月13日