総務省は16日、携帯電話料金について議論する「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の第5回の会合(最終会合)を開催した。同会合が示した携帯電話料金を下げるための方向性を受けて総務省が方策を決定する予定だが、その方策に関し各種報道で「携帯端末『実質0円』禁止」などと報道されていることについて、会合の参加者から、「早くも携帯ショップなどで"これから端末価格が高騰する"と駆け込みを煽るような動きが出ている。我々が示した方向性はあくまで、『段階的に携帯端末価格を適正化していく』というものであり、今回の提言は携帯端末の価格を数年かけて徐々に適正化するプロセスの始まりにすぎない」と報道に苦言を呈した場面もあった。今回のタスクフォースは、安倍晋三首相が9月11日の経済財政諮問会議で、携帯電話料金引き下げ策の検討を高市早苗総務大臣に指示したことが立ち上げのきっかけとなったもの。第1回会合は10月19日に開かれ、「ユーザー間の行き過ぎた不公平性の是正」などが指摘された。第3回会合は非公開ヒアリング、第4回会合では、"販売奨励金"の規制で「独禁法」との関係が議論になるなどした。第5回となる今回の会合では、これまでの議論を踏まえた携帯電話料金引き下げ策の今後の方向性が示された。今回の会合には、高市大臣、タスクフォース主査で明治大学法学部教授の新美育文氏、中央大学総合政策学部教授の平野晋氏、野村総合研究所上席コンサルタントの北俊一氏、立教大学名誉教授の舟田正之氏、弁護士の森亮二氏、全国地域婦人団体連絡協議会 事務局長の長田三紀氏らが参加した。まずタスクフォース事務局から、第4回会合で示された各検討課題に関する、タスクフォースとしての方向性(案)が説明された。○検討課題(1) 利用者のニーズや利用実態を踏まえた料金体系方向性(案)(1)IoT時代の生活インフラであるスマートフォンのさらなる普及を図るため、対象年齢や機種を限定して提供されている5,000円以下のライトユーザー向けプランの価格帯も参考に、年齢や機種を限定せずライトユーザーも利用しやすいスマートフォンの料金プランを検討すべき(2)高額な端末購入補助に伴う利用者間の不公平の是正のため、端末購入補助を受けないスマートフォンの長期利用者などの負担の軽減になるような料金プランなどの提供を検討すべき(3)(1)(2)を実現する負担を軽減するための多様な料金プランなどの内容は事業者にゆだねるべきであるが、以下のようなさまざまな方策が考えられる。(1)の例としては、「より少ないデータ通信容量プランの創設」「低廉な国内通話かけ放題プランと少ないデータ通信量プランの組合せの柔軟化」「低容量のデータ通信プランの低廉化」、また(2)の例としては、「端末購入補助がない代わりに低廉なプラン(SIMのみ契約など)」、「端末を買い換えない長期利用者に対する料金割引の提供」。(4)事業者の提供する料金プランなどが利用者の利用実態に合致し、不公平の是正となるものであるかについて、総務省において、事業者に報告を求めて、事後的に検証すべき○検討課題(2) 端末価格からサービス・料金を中心とした競争への転換方向性(案)(1)スマートフォンを「実質0円」にするような高額な端末購入補助は著しく不公平であり、MVNOの参入を阻害するおそれがあるため、不公平を是正する方向で補助を適正化する一方、端末購入補助を受けない利用者の通信料金の負担の軽減に取り組むべき(2)行き過ぎた端末購入補助の適正化については、例えば、MNPをして端末購入する人と新規契約・機種変更する人との間で著しい差があることや、料金プランによらずに一定額の端末購入補助となっていることなどを見直すことが考えられる(3)発売から期間が経過した「型落ち端末」などについて、端末購入補助の適正化の取組みの対象とすることは、端末の流通に与える影響が大きいと考えられるため、その扱いについて配慮をすべき(4)端末購入補助の見直しについては、一定のルールに沿った事業者の取組みを促す必要があることから、事業者間のカルテルや再販価格拘束を誘発しないよう留意しつつ、総務省において、ガイドラインの策定を検討すべき(5)端末購入補助の見直しについて実効性を確保するためにも、総務省が事業者の取組みを検証できるよう、必要な措置を検討すべき(6)利用者がニーズに合わせて通信サービスと端末を自由に組み合わせて利用できるようにするため、2年間の期間拘束契約の見直しやSIMロック解除の着実な実施などによる、利用者の囲い込み施策の見直しを引き続き促していくべき(7)端末購入を条件とした通信サービスの料金割引や通信サービスを解約した際の端末に関する負担について、利用者が理解して契約できるよう、総務省において、ルールの整備などをすべき○検討課題(3) MVNOサービスの低廉化・多様化を通じた競争促進方向性(案)(1)接続料については、改正電気通信事業法に基づき、その算定方法などを定める省令・ガイドラインの整備を着実に進め、引き続き、適正性・透明性の向上を図るべき(2)MVNOのサービスの多様化を可能とする加入者管理機能について、ガイドライン上「開放を促進すべき機能」と位置づけることによって、事業者間の協議を加速すべき(3)MVNOと携帯電話事業者の顧客管理システムのオンライン提携について、早期の実現を促すべき(4)MVNOのさらなる普及を図るためには、MVNO自身が、大手携帯電話事業者との差別化を図りつつ、より多くの利用者から選ばれるような戦略をとっていくことが望まれる(5)利用者の選択肢をさらに拡大する観点から、行き過ぎた端末購入補助の適正化と相まって、中古の端末市場の発展が望まれる○高市大臣「速やかに政府としての対応方針を示す」以上の方向性(案)の現状と論点が示された後、自由討議となった。全国地域婦人団体連絡協議会の長田氏は、「さまざまな場で議論を指摘されてきたものが整理されているが、問題はユーザーのニーズに合った料金体系ができていないということで、どのぐらいの料金で提供していただけるのか、我々もみていく必要がある」と述べた。野村総研の北氏は、「業界の不透明な販売があらためられるべきということはずっと議論されてきたが、なかなか業界により自主的には是正されてこなかった問題。その問題に対し、総務大臣が自ら会合に出席するといった中で、方向性を打ち出せたことはよかったのではないか」と話した。その上で、「大きな方向性は示せたけれども、これに本当に実効性を持たせるためにやるべきことはいくらでもある」とし、「最終的には購入補助をやらないということを目指すが、すぐにというわけにはいかない」と述べた。立教大学の舟田氏は、「型落ち端末の扱いが難しい。型落ちになる原因はメーカーが新機種を出しすぎて、それ以前のものを"陳腐化"させるといった戦略をとっているためで、ユーザーにとっては迷惑な話。行政として、メーカーのマーケティングにそのままのっかるわけにはいかず、(型落ち端末に対する奨励金をどうするかは)難しい問題だ」と指摘した。中央大学の平野氏は、「首相の指示が議論のきっかけとなって、今回のとりまとめにいたった。ぜひ詳細を設計する上で生かしていただきたい」と述べた。主査で明治大学の新美氏は、「事業者の皆さんが自身で公正なものは何かを提示していただくしかない。今回の方向性(案)をタスクフォースの『方向性』としたいがどうか」と賛成を求めると、野村総研の北氏が「一点話したいことがある」と発言。北氏は、「端末『実質0円禁止』などの報道を受け、早くも携帯ショップなどで"これから端末価格が高騰する"と駆け込みを煽るような動きが出ている。我々が示した方向性はあくまで、『段階的に携帯端末価格を適正化していく』というものであり、今回の方向性は携帯端末の価格を数年かけて徐々に適正化するプロセスの始まりにすぎない」と、報道によるミスリードに苦言を呈した。その後参加者で、「方向性(案)」をタスクフォースの『方向性』にすることで合意。高市大臣は最後に、「今回のタスクフォース、第1回の会合は10月で、本日までの期間、大変タイトなスケジュールの中で、構成員の方々に真剣に議論してもらって本当に感謝している。本日とりまとめてもらった、1つはライトユーザー・長期ユーザーの負担軽減、それから端末販売の適正化ということ、またMVNOのサービスの多様化、こういった事柄について方向性を示していただいた」と総括。その上で、「さきほどから議論にも出ていたが、実効性が重要。方向性を示していただいてこれまでと同じというわけにはいかないので、総務省としては速やかに政府としての対応方針を示す」と早期の方針策定を示唆。そして、「私どもの目的は生活インフラとしてのスマートフォンがさらに多くの人々に使ってもらいやすくなるということ、そして競争の質を変えていくということ。サービスや料金の面で、多様性があって分かりやすくていいな、そんな風に思ってもらってより多くの国民の皆様が携帯電話を使ってくださる、そのような姿を目指しながらしっかりとした方針策定に取り組んでいく」と抱負を述べ、タスクフォースを締めくくった。
2015年12月16日iPhoneはいわゆるスマートフォンであり、携帯電話としての役割は切っても切れない関係にある。だから音声通話機能は重要であり、いつでもどこでもつながること、相手と自分の声が互いに届くこと、かつ通話品質に優れることが暗に求められる。それだけに、キャリアの音声通話を行うアプリ『電話』はよく練りあげられている。電源がオンで電波が届く状態でさえあれば、ボタンをタップする程度の反応で通話を開始できる。受信時にスリープしていようがアプリを操作していようが、状態を適切に判断し通話モードに切り替えてくれる。Bluetooth経由で音楽を聴いているときも同様、iPhoneは相手の声をBluetooth機器から出力してくれる。このしくみにより、いわゆるハンズフリー通話も意識せずに実現できる。ヘッドホンで音楽を聴いているときはヘッドホンから、クルマを運転しているときはカーステレオのスピーカーから相手の声が聞こえるのはそのためだ。しかし、"あるべき場所"以外から声が聞こえてくることには、どうしても違和感がある。自分はiPhoneに向かって話しているのに相手の声はヘッドホンや外部スピーカーから聞こえるというのは、やはり不自然かもしれない。相手の声はiPhone内蔵スピーカーで聞きたい場合には、通話画面で「スピーカー」ボタンをタップするのがオーソドックスな方法だが、毎回タップするのは面倒。そんなときには、「通話オーディオルーティング」の設定を見直そう。初期設定では「自動」に設定されているため、電話を受けた時点で利用している機器に声を出力してしまうが、ここで「スピーカー」を選択しておけば、音声通話のとき相手の声は必ず内蔵スピーカーから聞こえるようになる。いつでも電話は内蔵スピーカーで受けたい、そんなユーザのための設定術だ。
2015年12月12日ソフトバンクは12月11日、同日より法人向け電話会議サービス「GlobalMeet電話会議サービス」の提供を開始すると発表した。サービス提供元は、Web会議ソリューションを提供するプレミアコンファレンシング(PGi)。同サービスは、世界53カ国、70地域にローカルアクセス番号を用意して、海外に拠点を持つ顧客のニーズに合わせた国際通話料金がかからない仕組みを構築している。また、同社の直収電話サービス「おとくライン」やソフトバンクの携帯・PHSからの利用では、国内通話料が定額となる。プランは利用分数に応じたプランを選択して安価に利用できる「プラン1」と、利用時間でシンプルな支払いの「プラン2」がある。プラン2の利用料金では、サービス利用料金が1分あたり24円、日本とアメリカでは、ローカルダイヤルイン接続料金が0円となる。現地のアクセスポイントまでの通話料は別途必要となる。日本とアメリカ以外の51カ国ローカルダイヤルイン料金は、国によって異なる。初期費用や基本料金は発生しない。また、サービスはマルチデバイス環境にも対応しており、会議の開始・設定ができる専用アプリをスマートフォンやタブレット端末にダウンロードすることで、電話端末以外でも会議に参加できる。VoIPにも対応しているため、PCからの会議参加も可能となる。
2015年12月11日パラサ・エックスが運営する「家計の時間」はこのほど、12月16日の『電話の日』にちなんで、既婚女性を対象に電話にまつわる調査を実施し、その結果を発表した。それによると、7割超の家庭が「固定電話はない」と回答した。○1カ月の通信費、約半数が「1万~2万円」自宅に固定電話はあるかと尋ねたところ、70.1%が「ない」、3.7%が「以前はあったが今はない」と回答。反対に「ある」は26.2%にとどまった。「ない」と答えた理由は「携帯電話で済ませられるから」との声がほとんどだったという。「家計の時間」編集チームは「家電話のニーズが減っており、家にネットしか引かないという傾向があるようだ。また、調査対象に若い世代が多かったことも影響しているのかもしれない」と分析している。1カ月の通信費(固定電話、携帯電話、インターネット回線)の合計を聞くと、「1万5,000~2万円」が26.2%で最多、次いで「1万~1万5,000円」が22.4%と続き、月々1万~2万円の通信費を払っている人が約半数を占めた。一方、通信費を1万円以下に抑えている人の回答では「夫婦ともに自宅や会社ではWi-Fiにつなげるようにし、パケット量が少ないプランに変更」などの工夫がみられた。夫と「毎日電話をする」と答えた人は24.3%で、内容は「帰るコール」が圧倒的に多かった。仕事以外で最も電話をする先は、50.4%が「実家」と回答し、「義実家」の1.6%と大きな差がついた。また、友人関係では「独身時代の友人」の4.5%に対し、「ママ友」は1.1%となった。調査期間は2015年11月20~26日、有効回答は20~44歳の既婚女性709人。
2015年12月07日UQコミュニケーションズは、12月29日から31日の3日間、東京ビッグサイトで開催される同人誌即売会「コミックマーケット89」(C89)にて、WiMAXおよびWiMAX 2+仮設基地局を設置する。仮説基地局は、特に混み合う待機列を中心に設置。東京ビッグサイトは通常時でもWiMAX/WiMAX 2+のエリア内だが、3日間で計55万人(2015年夏のコミックマーケット88時)もの参加者が訪れるC89では、仮説基地局の設置でより快適にサービスを利用できるようになるという。稼働時間は各日5時から17時まで。時間外は停波するほか、エリアにより稼働時間が異なる場合がある。また、エリア内でも、利用環境や回線状況により、通信できない場合や速度が低下する場合があるという。
2015年12月07日Androidの生みの親として知られる元GoogleのAndy Rubin氏が、再び携帯電話ビジネスに戻ってくるという噂が持ち上がっている。Androidプラットフォームを開発し、かつては買収前のDangerでユニークな端末の開発も行っていたRubin氏だが、次のビジネスは再び携帯端末の世界になるとみられる。同件はThe InformationでAmir Efrati氏が関係者の話として報じている。それによれば、Rubin氏は最近になりAndroid携帯ビジネスへの復帰をほのめかしており、実際に新会社設立に向けた人員確保に乗り出しているという。同氏は2013年にGoogle内部の事業部改編の中でAndroidビジネスを離れ、ロボティクス分野担当となっていた。その後、2014年秋に同社を離れ、翌2015年春に自身の新事業であるPlayground Globalを立ち上げた。Playgroundはハードウェア開発会社支援のいわゆるベンチャーキャピタル(VC)であり、今回噂になっているAndroid携帯の新会社もまたPlaygroundの出資機構を使うようだ。なお、立ち上げ時は4800万ドルの資金を扱うといった断片的な情報しかなかったPlaygroundだが、準備期間を経て半年以上が経過したことで、少しずつ規模が大きくなっているようだ。アップデートされたLinkedInのプロフィールによれば、現在本社はロスアルトスからパロアルトへと移っており、会社の従業員規模も51~200人となっている。The Informationによれば、資金規模も3億ドルまで増加しており、比較的近いうちに何らかの情報アップデートが行われることになるかもしれない。そのときを楽しみにしておこう。
2015年12月04日JR九州、西日本鉄道、福岡市交通局など九州の鉄道事業者11社局はこのほど、優先席付近における携帯電話使用マナーの変更について発表した。各社局とも12月1日以降、「優先席付近では、混雑時には携帯電話の電源をお切りください」と案内内容を変更する。優先席付近の携帯電話使用マナーに関しては、2013年1月の総務省の指針改正や、スマートフォンの普及に代表される携帯電話の利用形態の変化などにより、各地で案内内容変更の動きが拡大。関西エリアでは25社局が昨年7月から、関東・甲信越・東北地方でも37社局が今年10月から案内内容を変更。今月に入ってからも、東海地方の4社局が12月1日から案内内容を変更すると発表した。総務省指針では、携帯電話と植込み型医療機器(ペースメーカー)の装着部位との距離を15cm程度以上とするように求めている。変更内容は駅や車内へのポスター掲出で知らせるほか、優先席付近でのステッカー掲出、車内放送による案内などで利用者への周知を図る。
2015年12月01日総務省は26日、携帯電話料金について議論する「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の第4回の会合を開催した。さまざまな検討課題と課題を解決するための論点が示されたが、「販売奨励金」を規制する点については、独占禁止法との関係などが議論され、今後の議論の行方にも大きく影響しそうだ。今回のタスクフォースは、安倍晋三首相が9月11日の経済財政諮問会議で、携帯電話料金引き下げ策の検討を高市早苗総務大臣に指示したことが立ち上げのきっかけとなったもの。第1回会合は10月19日に開かれ、「ユーザー間の行き過ぎた不公平性の是正」などが指摘された。第3回会合は非公開ヒアリングとなり、一般社団法人 全国携帯電話販売代理店協会、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、インターネットイニシアティブ、日本通信からヒアリングが実施された。第4回会合は、高市大臣、タスクフォース主査で明治大学法学部教授の新美育文氏、中央大学総合政策学部教授の平野晋氏、野村総合研究所上席コンサルタントの北俊一氏、立教大学名誉教授の舟田正之氏、弁護士の森亮二氏、全国地域婦人団体連絡協議会 事務局長の長田三紀氏、東京大学大学院工学系研究科教授の相田仁氏らが参加。これまでの議論やヒアリングを踏まえ、「『携帯電話の料金その他の提供条件』に関する論点」として、タスクフォース事務局から、検討課題とそれぞれの現状と論点が示された。以下にそれを記載する。○検討課題(1) - 利用者のニーズや利用実態を踏まえた料金体系現状大手携帯電話事業者のスマートフォンのデータ通信については、2014年6月以降、多段階のプランが新たに導入され、各社2GBからの設定となっている契約データ量は7GBの利用者が最も多い一方、実際のデータ通信量が1GB未満の利用者も多く存在。ただし、利用者のデータ通信量は全体としては増加傾向にあり、月々のデータ通信量にも変動がある大手携帯電話事業者は、今年9月にスマートフォン向けに基本料金が1,700円のプランを新たに発表したが、データ通信量が2GB等が選択できず、最も低廉な場合でも6,200円(税抜き)からとなっている(ワイモバイル除く)大手携帯電話事業者は、スマートフォン向けの少ないデータ容量プランとして、5,000円以下の料金プランを提供しているが、年齢層や対象機種が限定されているスマートフォンの音声及びデータの組合せプランの国際比較では、諸外国のSIMプランについて、少ないデータ容量については日本のほうが高くなっている日本のスマートフォン個人保有率は概ね50%であり、7割を超える諸外国と比べて低くなっている。また、世帯保有率の伸びが鈍化している論点大手携帯電話事業者の現在のスマートフォン向けの料金は、ライトユーザーにとって割高なものとなっていないかスマートフォンのライトユーザー向けプランは年齢層や対象機種が限定されているが、スマートフォンのライトユーザー向けの料金プランのあり方について、どう考えるかIoT時代に向けた国民の生活インフラとしてスマートフォンを普及させるため、どのような料金プランが必要か○検討課題(2) - 端末価格からサービス・料金を中心とした競争への転換現状端末を購入する利用者に対し、大手携帯電話事業者は通信料金の割引、端末購入代金の補助、販売奨励金等を原資とした端末価格の値引きやキャッシュバック(端末購入補助)を行っている。特にMNPによる契約者に対する端末購入補助は高額なものとなっており、端末価格を上回っている場合もある大手携帯電話事業者は、長期利用者に対しては契約期間に応じて割引を提供しているが、端末購入補助と比較すると、少ないものとなっている端末販売台数に占めるSIMロックフリー端末の割合が1割以上となっており、今年11月からは対象端末のSIMロック解除が開始され、今後、大手携帯電話事業者と通信サービス契約をする際に携帯電話端末を購入をしない人の増加が見込まれるMVNOからは、大手携帯電話事業者の過度の販売奨励金等がMVNOの市場参入を困難なものにするとの指摘がある諸外国では、日本のような端末価格を上回る端末購入補助は、見当たらない端末価格と通信料金の具体的な負担額や、通信サービス契約を解除した場合に端末に関して解除料などの負担が発生することが、十分に認識されていないケースが生じている論点端末を購入した人が、端末を購入しない人よりも低い負担となる場合もある端末購入補助の現状は、日本独自のものであり、端末を買い換えない長期利用者や、端末を購入せずに通信サービス契約だけを行う利用者にとって、著しく不公平なものとなっているのではないか端末購入補助について、大手携帯電話事業者において行き過ぎは是正すべきとの認識が共有されている。一方、事業者間の競争がある中、その適正化を実現するため、事業者団体による取組、行政からの働きかけによる取組について、どう考えるか。また、その際に、価格カルテルや再販売価格の拘束との関係について、どう考えるか端末購入補助の行き過ぎの是正により、MNPによる顧客獲得競争が弱まるおそれがあることについて、どう考えるか発売から期間が経過した「型落ち端末」に対する端末購入補助について、どう考えるか端末の価格や通信サービス契約を解約した際の負担について、利用者が理解して契約できるような方策について、どう考えるか○検討課題(3) - MVNOサービスの低廉化・多様化を通じた競争促進現状MVNOサービスの契約数は増加傾向にあるものの、普及はいまだ一部の利用者層にとどまっているMVNOは、接続料の低廉化を背景に、月1,000円台からの割安な料金を設定しており、認知度は大幅に上昇している。一方、MVNOを利用しない理由として、通信品質・サポート体制への不安を挙げる人が増加傾向にあるMVNOが独自にSIMを発行したり、音声サービスに係るコストを低廉化することを可能とする加入者管理機能の開放について、事業者間で協議が行われているものの、協議が長期化しているMVNOと携帯電話事業者の顧客システムのオンライン連携によるサービスの利便性向上が期待されている論点MVNOの費用の相当部分を占める接続量のあり方について、どう考えるかMVNOのさまざまなサービスの多様化を可能とする加入者管理機能の開放について、どう考えるか新規加入・MNP等の受付処理をワンストップで実行可能とする、MVNOと携帯電話事業者の顧客システムのオンライン連携について、早期の実現を促すべきではないか以上の検討課題の現状と論点が示された後、自由討議となった。野村総研の北氏は、「MNPによる顧客獲得競争は本当に意味のあるMNP、つまり今のキャリアに不満だからとか、他のキャリアのサービスがよさそうだからとか、そういうもともとの趣旨にあったMNPなのか、そういうユーザーは少ないのではないか。現状では、MNPしたほうが機種変更するよりも金銭面で有利だとかそういう理由だからではないか。真のMNPに戻り、付加価値や通信料金のよさで競争するMNPとなるべきではないか」と述べた。また、「そもそもキャリアがOEMで端末を大量に一括して調達する仕組みが問題の根本にあるのではないか。それを販売代理店が買い在庫ができると、叩き売りになってしまい、『0円携帯』が出てきてしまう。そのためにキャリアは販売奨励金を出し、そうしたどんぶり勘定の慣行が、スマホ時代にも引き継がれている。ここにメスを入れないといけない」と指摘した。全国地域婦人団体連絡協議会の長田氏は、「そもそも今回のタスクフォースは、携帯料金を下げることを目的としたもの。キャッシュバックの仕組みを変えるにしろ、とにかくライトユーザーの使用量に見合った料金プランを作らないことには意味がないのでは」と強調。これに対し、主査で明治大学の新美氏は、「その通りだが、そのためにある程度ステップを踏んでいかないと」と話した。一方、立教大学の舟田氏は、「過度の販売奨励金と行き過ぎた販売方法が問題となっているが、販売奨励金そのものに規制をかけるのは、技術的には難しいし、実効性があるかも疑問だ」と、独占禁止法との関係において問題があるのではないかと問題提起。これに対し、中央大学の平野氏は、「微妙なところだと思うが、たとえば強制力はないガイドラインみたいなものの場合はどうか」と質問。舟田氏は、「事業者団体によるそうした取組は問題があるが、事業者が行政からの働きかけに応じて自主的に対応するのであれば、独禁法上問題はないのでは」との見解を述べた。また、MVNOについて、東京大学の相田氏は、「MVNOは都会ではかなり普及してきたが、地方では知名度がまだ低いので、販売店の拡充などが必要ではないか。すでにあるスーパーやコンビニと連携して、販売体制やサポート体制を拡充すべきではないか」と話した。最後に高市大臣は、「公正取引委員会との関係も含めて、踏み込んだ議論をしてもらって感謝している。私からは、MVNOサービスの低廉化につながるように、加入者管理機能の開放についての事業者間協議のさらなる促進を図るということで、パブリックコメントを行いたい」との方針を示した。
2015年11月26日総務省は16日、携帯電話料金について議論する「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の第3回の会合を開催した。会議は非公開で行われ、報道関係者も冒頭のカメラ撮りのみ可能、会合周辺に留まることも不可、という"秘密会合"めいたものとなった。今回のタスクフォースは、安倍晋三首相が9月11日の経済財政諮問会議で、携帯電話料金引き下げ策の検討を高市早苗総務大臣に指示したことが立ち上げのきっかけとなったもの。第1回会合では、「携帯電話料金全体の値下げという話ではなく、ユーザー間の行き過ぎた不公平性の是正がポイント」などと指摘された。第3回となる今回の会合では、一般社団法人 全国携帯電話販売代理店協会、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、インターネットイニシアティブ、日本通信からヒアリングを実施。だが、タスクフォース主査を務める明治大学法学部教授の新美育文氏が冒頭で、「本会合は事業者や関係団体からのヒアリングを行うが、報道関係者にお願いがある」とし、「本日のヒアリングは事業者等の経営情報を扱うために非公開で行うことになっている。カメラ撮り終了後は速やかに退出を行うとともに、会場付近において留まることのないようにしてほしい」との要請を行った。続いて、高市早苗総務大臣が挨拶。高市大臣は、「前回のタスクフォースでのヒアリングで感じたことは、一つはユーザー側が分かりやすい料金体系、サービスを求めていること。もう一つは、事業者側も同じ端末で競争しなければならないという大変厳しい状況の中で、行き過ぎた点があったらなおしていきたいという問題意識を持っていること」と前回の会合を振返った。その上で、「スケジュールがタイトな中で議論を進めていくわけだが、本日は新美主査の提案によって事業者の経営戦略に関わることがあるので非公開でのヒアリングとなった。現在スマホを持っている人は大体50%だが、スマホもフィーチャーフォンも持っていない人もいる。これからの日本社会を考えると、スマホというのは大事な生活インフラになると同時に、『IoT(Internet of Things、物のインターネット)』を進める上でスマホをもっと普及させていくためにも、分かりやすい料金体系やサービスといったものが求められていく」と、今回の議論の意義を強調。「多くの事業者にとってもユーザーにとってもウィン-ウィンの関係になるような議論を進めていけたらと思っている」と議論が進展することに期待感を表明した。なお、この日のヒアリングや質疑応答については、簡単な議事要旨が総務省ホームページで公開される予定となっている。
2015年11月16日KDDIは10日、「コミックマーケット89」に配置する車載型基地局に施すラッピングイラストの一般公募を、イラストコミュニケーションサービス「pixiv」上で開始した。イラストの公募は、コンテスト形式で行われ、投稿されたイラストのなかから10作品をKDDIが選考。その後、au Webサイト上で一般投票を行い最優秀賞を決定する。最優秀賞作品は、12月29日から31日まで東京ビッグサイトで開催される「コミックマーケット89」での車載基地局ラッピングに採用するほか、投稿者には賞金30万円を贈呈する。イラストは、「コミケ参加者を応援」をテーマとしたオリジナルキャラクター、もしくはauのCMキャラクターである「三太郎」をモチーフにしたものである必要がある。pixivでタグ「auイラコンC89」を設定して投稿すると応募が完了となる。募集期間は、11月29日までで、一般投票は12月4日から14日にかけて行われる。
2015年11月10日KDDIは11月5日、海上保安庁の船舶に携帯電話基地局のLTE対応無線装置と携帯電話のアンテナ、衛星アンテナを設置し、運用訓練を実施すると発表した。同日より、第十管区海上保安本部(鹿児島県)の協力の下に行われる。船上基地局は、2012年6月「災害時における携帯電話基地局の船上開設に向けた調査検討会(主催:総務省中国総合通信局)」において検討を開始。海上保安庁の協力のもとに、さまざまな実地試験を行っている。これまでは船上への設置にクレーンなどの重機を必要としていたが、無線装置を小型化したことで、作業員による運搬が可能となった。これに伴い、設置にかかる作業時間の大幅な短縮も可能とした。今回の運用訓練では、船上基地局設営にかかる時間やアンテナの耐久性などを訓練によって測定し、より実用に近い形での運用を行う。また今回より新たに、LTEによる音声およびデータ通信の試験も行う。同社は訓練を通じて、「携帯電話基地局の船上開設の早期実用化を推進していく」としている。
2015年11月06日●キャッシュバック批判に対しては……KDDIは5日、2016年3月期第2四半期決算を発表した。現在、総務省では「携帯電話の利用料金の引き下げ」等についての議論が行われているが、KDDIではどのように対処していくのだろうか。同社の田中孝司社長が記者団に語った内容を紹介していこう。○販売奨励金は必要先日、総務省の主導で行われた第2回「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」では、高市早苗 総務大臣から「端末代金と通信料金が一体化しており、分かりにくい」「頻繁に端末を買い替える利用者にキャッシュバックを行い、長期ユーザーに重い負担がかかっている」といった指摘があった。これについて、田中社長は「10万円もするような、ハイエンドなスマートフォンも増えている。したがって割賦で契約して、毎月払いにした方が嬉しい、というお客さんはたくさんいると思う。過度なキャッシュバックは避けるべきだが、ある程度の販売奨励金は必要」と回答。ただ「ほど良いところを模索している」とも話した。○横並びの料金プラン大手3社で横並びの新料金プランも批判の的になりやすい。これについては「横並びにするつもりではなく、1社がプランを出すと競合が追い付くという構図」と説明。ちなみに今秋、KDDIでは他社に先駆けて月額1,700円で1回5分以内の通話がし放題になる「スーパーカケホ (電話カケ放題プランS)」を導入。しかし、すぐにNTTドコモ、ソフトバンクが類似のプランで追従している。田中社長は「差別化は難しい」と苦笑いしていた。長期ユーザーを優遇すると3キャリアで競争がなくなり、携帯市場がかえって停滞するのでは、という問いに対して、田中社長は「矛盾している議論だらけ。ほど良いところっていうのは、その時々で違う」と回答。「安けりゃ良い、というのはその通りだが、ビジネスなので困ることもある。安いプランを出すとMVNOにも影響が出る。総論としては、どこに重点を置くか、ということ。これが難しい」と本音と建前の間で揺れ動く、苦しい胸の内を明かした。●100MBごとにデータ通信プランを刻んだら……○料金プランには歴史があるタスクフォースでは1GBから選べるプランなども議論されているが、これに対して田中社長は「再来週、タスクフォースのヒアリングがある。議論の行方を見守りたい。我々には、利用者に最適なプランをつくってきた歴史がある。スーパーカケホも出した。しかしまだまだ足らないのかな、という認識もある。今日、ここで申し上げることはそのくらい」と回答。決算発表会の直後には「料金プランも小刻みにやってきたつもりだが、これ以上細かくしたら、例えばデータ容量を100MBごとにしたら、従量課金プランそのものになってしまう」とボヤいている。○国内の料金、社長は高いと思う?記者から「田中社長は、現在の携帯電話の利用料金を安いと思うか、高いと思うか」と問われると、「グローバルで考えれば、利用料金の水準は先進国の中では中くらい。ただ日本国内のネットワークは世界で1~2番目に良い。その意味では、料金が高いということはない」と回答。「携帯電話の使い方は人それぞれ。課題はあるが、一概に高いとは思っていない」と続けた。また「国が主導していることを、どう思うか」と聞かれると「我々自身が、お客さんの方を向いて、解決していかないといけない問題。現状は足らないところがある、ということ。真摯にご意見を聞いていく」と答えた。○契約更新月について携帯電話の契約更新月を過ぎると、自動的に契約が更新されてしまう現在のシステムについては「解約を希望の方には、メールで伝えるなどの仕組みを導入したい」と回答。2年契約の契約更新月を、現行の1カ月から2カ月に延ばすなどの施策も考えているという。総務省から「長期利用者には通信料金を還元した方が良い」という指摘があった件については、「色々な還元の仕方があると思っている。それらを踏まえて検討していきたい」と田中社長。ちなみに決算説明会では、長期利用者のデータ容量を増量する「長期優待データギフト」などの施策を紹介した。誰もが不公平を感じないプランになるよう、KDDIでは今後とも料金プランを工夫していく構えだ。
2015年11月05日●PC・携帯電話の2事業が来春分社化へ富士通が、2016年春を目標に、PC事業および携帯電話事業を、それぞれ100%子会社として分社化する計画を明らかにした。富士通、PC事業・携帯電話事業をそれぞれ分社化(ニュース記事)2014年度の富士通のPCおよび携帯電話事業の売上高は7,093億円。全社売上高4兆7352億円のうち、約15%にあたる事業を分社化することになる。分社化したPC事業の新会社は数千人規模となり、携帯電話の新会社は数百人規模になる見込みだという。富士通は、なぜPC事業および携帯電話事業を分社化するのだろうか。10月29日に、同社本社で行なわれた経営方針説明会において、富士通の田中達也社長は、「PCは、IoT時代において、エッジを担い、データを取り込む製品という点でも重要である」と、富士通におけるPC事業の重要性を指摘しながらも、「富士通の事業体制は垂直統合。この仕組みのなかでは、甘えの構造が生まれやすい。事業の調子が悪くても、全体として儲かっていればいいということになりやすい。これからのIoT時代は水平分業の時代となり、さまざまなチャンスが出てくるだろう。PCは、当社のインテグレーションのなかでも活用できるが、それを切り出して、独立した事業体として、グローバルで戦うことに挑戦してもらいたい」と語った。田中社長が分社化の理由にあげたのが、「独立した事業とすることでの責任の明確化」と、「持続的な利益成長に向けてのマネジメント強化」。そして、PC事業には「甘えの構造」があったことを指摘。この構造からの脱却を目指すことになる。○田中社長が指摘する「甘えの構造」とは2014年度におけるPCの出荷実績は、前年の590万台から約2割減の470万台。2014年3月のWindows XPのサポート終了に伴う需要の反動により、販売台数が減少したものの、黒字を確保してみせた。だが、ここでは、米ドルに対するユーロ高が進んだことで、欧州拠点における調達部材のコスト低減効果が影響。実力値として評価するには厳しい内容だったともいえる。さらに、今年度に入ってからも、販売低迷からは抜けきらず、期初には、2015年度の出荷計画として、前年並みの470万台を見込んでいたものの、今回、上期決算を発表したのに合わせて、50万台減の420万台へと下方修正。そして、2015年度上期は赤字に陥った。ここ数年、PC事業は赤字と黒字を行ったり来たりしており、それが田中社長が指摘する「甘えの構造」の理由のひとつだといえる。「PCや携帯電話のような、機動性を求められる事業は、グループ会社として独立させ、単独でも競争に勝ち抜く製品開発と、ビジネス展開を目指す。経営判断を迅速化し、子会社は独立した事業として確実な利益体質と成長を目指す。これにより、これまで以上に競争力のある新商品を、タイムリーに市場に提供していくことになる」と位置づける。○デルやレノボが選んだ「統合」の道いま、PCメーカーは、世界的にみても、「統合」と「分割」の選択肢を迫られているといえそうだ。統合の道を選んだ代表格がデルだ。デルは、米国時間の10月12日、ストレージ大手のEMCを、670億ドル(約8兆円)で買収すると発表。PCまでを含むエンド・トゥ・エンドのソリューションプロバイダーへの進化を打ち出してみせた。10月20日(米国時間)から、米国テキサス州オースティンで開催された米デルのプライベートイベント「Dell World 2015」において、同社のジェフ・クラーク副会長は、「われわれは、PCビジネスにコミットし続けている。PC分野では、引き続き、大きなイノベーションが続くことになる。PCのイノベーションに終わりはない。全世界に、18億台ものPCが存在し、これをアップグレードしたいというユーザーがいる」とコメント。米デルのチーフ・コマーシャル・オフィサーのマリウス・ハース氏は、「デルはPC事業の売却は一切考えていない。PC市場は縮小傾向にあるが、そのなかでデルはシェアを伸ばしている。PC事業を継続することは、CPUやメモリ、HDDの調達といった点でも規模の経済が働き、大きなメリットがあると考えている。PC事業を売却した企業がサーバー事業で成功した試しがない」と指摘してみせた。米デルのマイケル・デル会長兼CEOも、「スケールこそが成長を牽引する」と強調する。躍進しているレノボも、統合路線を追求しており、それにより、PC市場における世界トップシェアを獲得してみせた。日本では、NECパーソナルコンピュータを傘下におき、ThinkPadを同社米沢事業場で生産を開始するなど、統合によるメリットを生かしている。○「分割」の道を歩むヒューレット・パッカードこれに対して、「分割」の道を歩んでいるのが、ヒューレット・パッカードだ。同社は11月1日付で、エンタープライズ事業を中心とするHewlett Packard Enterpriseと、PCとプリンティング事業を展開するHP Incの2社へと分社化。ヒューレット・パッカードのメグ・ホイットマンCEOは、分社化することで身軽になること、意思決定の迅速化が図れること、イノベーションに注力できる体制が整うことなどを理由にあげている。富士通も、同様に、PC事業を分社化する「分割」の道を歩んだといえる。どちらの選択肢が正しいかは、数年後に結果となって表れることになろう。●PC市場における「数の経済」の優位性分割の道を選んだ富士通だが、現在、富士通のPC事業が置かれた立場が厳しいのは事実だ。富士通の年間420万台という生産規模は、国内では、東芝に次いで2番目となるが、日本および欧州を主軸に展開する一方、アジア、そして米国にも展開し、さらに、タブレットからノートPC、デスクトップPCを品揃えし、個人向けにも、企業向けにも展開するという全方位的な事業体制を敷いている構造は、開発、製造、物流といった各領域において、コスト面でのデメリットを生みやすく、どうしても収益面で厳しい状況に陥らざるを得ないといえる。PC事業は数の経済が成り立ちやすい市場環境にある。CPUやメモリ、ハードディスク、OSといった基幹部材は、調達量が多いほど調達価格が有利になるからだ。年間6,000万台規模を出荷するレノボ、5,500万台規模を出荷するヒューレット・パッカード、4,000万台を出荷するデルに対して、10分の1以下の出荷量に留まる富士通との調達価格の差は明らかで、価格競争力は打ち出しにくい。それでいて、これらの企業と同様に全方位戦略を展開しているのは明らかに不利だ。年間1,000万台強を出荷する東芝は、ビジネス分野に特化する方向へと舵を切る一方、年間200万台規模のNECパーソナルコンピュータは、レノボ傘下でその調達力を生かしてコストを削減。その分を開発投資に回すことで国内での競争力を復活させてきた。そして、100万台以下の出荷量に留まるパナソニックやVAIOは、特定領域に特化した高付加価値モデルによって、収益確保に取り組んでいる。こうしてみると、国内PCメーカーのなかで、富士通の置かれた立場だけが最も不安定だといっていい。なにかしらの対策を講じなければ、今後は、赤字体質からの脱却が難しいという局面へと陥る可能性もあるといえよう。富士通の田中社長は、「今の時点で、PC事業を売却するということは決めていない。だが、長期的な観点を考えれば、いろいろな選択肢があり、状況の変化を見ていくことになる」と語る。気になるのは、今回、田中社長が打ち出した経営方針のなかで、「営業利益率10%以上」という指標があった点だ。「私の社長在任中に、必ず達成したいと考えている数値目標であり、ICTサービス企業として、グローバルに戦える域に達した数値」と位置づけている。だが、2015年度通期見通しではわずか3.1%。10%どころか、5%の営業利益率もはるか先にある状況だ。だが、富士通の全事業の7割を占める主軸事業となっている、サービスやシステムプラットフォームで構成されるテクノロジーソリューション事業は、2015年度見通しでの営業利益率は6.9%。もし、選択肢のなかに、PC事業売却というカードがあるとすれば、営業利益率の目標達成への距離感はぐっと近くなるのかもしれない。
2015年10月30日富士通は29日、同社のPC事業と携帯電話事業をそれぞれ分社化すると発表した。PC事業、携帯電話事業それぞれにおいて、100%出資の子会社を新たに設立し、コンシューマ向け・ビジネス向けを問わず移管。各製品の企画や開発、製造などを行う。同社は「新会社は連結子会社となるため、富士通からPC、携帯電話事業がなくなるというわけではない」としている。他方、グループ内に分散しているIoTに関する技術や企画、開発、製造、営業などのリソースは、全社IoT部門に集約し、中核事業として強化する。今回の措置は、ユビキタスビジネス事業の体質強化を目的に、PC事業・携帯電話事業の体制刷新を図るもの。その背景として、市場のコモディティ化が進み製品の差別化が困難となる中で、グローバルベンダとの競争が激化していることを挙げている。同社は、今回の体質強化により、従来以上に競争力ある商品をタイムリーに市場に提供していくとする。
2015年10月29日総務省は19日、携帯電話料金について議論する「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の第1回の会合を開催した。参加した委員からは、「携帯電話料金全体の値下げという話ではなく、ユーザー間の行き過ぎた不公平性の是正がポイント」などの意見が出た。○総務大臣補佐官の太田直樹氏「透明性と公平性のある仕組みづくりを」携帯電話料金を巡っては、安倍晋三首相が9月11日の経済財政諮問会議で、携帯電話料金引き下げ策の検討を高市早苗総務大臣に指示。今回のタスクフォース立ち上げにつながった。タスクフォースには、明治大学法学部教授の新美育文氏が主査となり、中央大学総合政策学部教授の平野晋氏、野村総合研究所上席コンサルタントの北俊一氏、立教大学名誉教授の舟田正之氏、弁護士の森亮二氏、全国地域婦人団体連絡協議会 事務局長の長田三紀氏らが参加した。初会合に先立ち、総務大臣補佐官の太田直樹氏があいさつ。太田氏は、「先月の安倍総理の指示があって検討ということになったが、この10年間に通信料金が家計に占める割合が2割ぐらい上がったというのは事実。ただ、通信費が高くなったから安くするという単純な話ではなく、高くても価値があるものであれば、当然出費というものは上がっていくが、特に検討してもらいたいのは、利用者の目から見てどうなのかということ」と言及。「検討のポイントは2つあると思う。一つは透明性。私も携帯ショップに行って思うが、最初に端末を選び、その後料金プラン、その後各種サービスという一連の流れが結構複雑で、かつ送られてくる請求書を見ても20行ぐらいあり、何にいくら払っているのかよく分からないところがある。結果として自分が使っている以上の料金パッケージになっていて、透明性のないものになっているという思いがある。利用者から見てちゃんと納得して選んで、どれだけの対価を払っているのか簡単に分かる仕組みをなんとか業界として作っていけないか。その(仕組みをつくれていない)背景の一つとして、端末とサービスが一体になっていて、その二つの関係というのがあるのではないか」と指摘した。また、2つ目のポイントして、「よく言われることだが、頻繁に通信事業者や端末を変える人に莫大なマーケティングコストが費やされていて、それは誰が肩代わりしているかというと、おそらくは長期的に同じ端末・サービスを利用しているユーザーではないか。ここは公平性ということがポイントになる」と指摘。「やはり利用者から見た時に透明性と公平性がきちんと保障された仕組みづくりをぜひご検討いただきたいと思っている」と要請した。その後、タスクフォース事務局の総務省職員から『「携帯電話の料金とその他の提供条件」に関する現状と課題』について説明があった。○「データ通信のライトユーザーに対応した料金プランとなっているか」事務局からは、携帯電話市場の状況、携帯電話に関する制度の現状、これまでの「携帯電話の料金とその他の提供条件」に関する取組、携帯電話の料金負担の現状、大手携帯電話事業者の料金プランの現状、携帯電話端末の販売・流通の現状、MVNOの現状についての説明があり、検討課題が示された。検討課題としては、第一に「データ通信のライトユーザーや通話の『かけ放題』が不要な人などのニーズに対応した料金プランとなっているか」が挙げられた。第二に、「携帯電話端末の販売と通信契約が一体化し、通信料金割引と端末購入割引を通じた端末価格を中心とした競争になっているところ、利用者にとって端末価格と通信料金との関係が分かりにくいものとなっていないか」、「MNPを頻繁に行う利用者や端末を買い替える利用者にさまざまな形での優遇がある中、端末を買い替えない長期契約者、さらにはSIMロックフリー端末を自分で購入して契約する利用者等との間の公平性についてどのように考えるか」の2点が挙げられた。第三に、「MVNOサービスのさらなる低廉化・多様化を図っていくため、どのような方策が必要か」についても検討課題とした。○北氏「料金全体の値下げではなく、行き過ぎた不公平性の是正がポイント」この後、野村総研の北氏が「我が国の携帯電話料金の課題と解決の方向性」と題して、プレゼンテーションを行った。北氏によると、家計支出に占める携帯電話関連支出は増加する仕組みになっている。その理由として、家庭内におけるシニアからキッズまでの保有者の増加、一人複数保有、フィーチャーフォンからスマホへの移行に伴うデータトラフィックの爆発的増加、スマホでの多様なサービスの利用増、(実質的に)端末料金が通信料金で回収されている、ことなどがある。携帯電話の料金・販売の現状に関しては、キャリアの同質化(土管化)に伴い、過度な安売り競争が進展していると指摘。さらに、ARPU低下、端末高額化にもかかわらず端末販売奨励金が増加していると指摘し、新発売のiPhone6s(16GB)でも、MNPや新規であれば、ほぼ実質負担金ゼロ円で入手可能であることや、奨励金が端末を買い替えないユーザーを含む、全ユーザーの通信料金から広く回収されており、2007年の「分離プラン」は実質的に機能していないと述べた。また、キャッシュバックの状況について、2014年4月以降、一旦沈静化したように見えたが、一部のキャリアショップや、量販店・併売店では、手を変え品を変え、ゲリラ的にキャッシュバックが行われていると指摘した(「キャッシュバック」→「ポイント/Wallet/商品券還元」「最大○円還元!」「最大○円オトク!」)。さらに、抱き合わせ販売が横行し、キャリアオリジナルのオプションサービスや、代理店独自のアプリなどが、端末価格の値引きの条件として販売されており、その多くは、一定期間無料で使えるが、その後何もしないと有料になると指摘した。これに対し、英国では端末初期費用に応じて料金プランがパッケージされている例や、米国で端末と回線の分離が進行し、シンプルな仕組みに移行しつつある点などが紹介された。北氏は、日本の携帯電話料金の課題と解決の方向性について、「携帯電話料金全体の値下げという話ではなく、ユーザー間の行き過ぎた不公平性の是正がポイント」と述べ、不公平になっている点として、「音声のライトユーザーとヘビーユーザー」、「データ通信のライトユーザーとヘビーユーザー」(2GB以下のユーザーからの利益をヘビーユーザーに補填する構造)を挙げた。多額の端末販売奨励金がMVNO普及の阻害要因にもなっていると指摘した。その上で、「我々はどちらを選択するのか?」とし、「端末と回線を再度分離し、端末価格は上がるが、通信料金は安くなる世界。MVNO普及促進」VS「端末と回線を一体的に扱い、通信料金はある程度高いが、端末を安く買える世界。MVNO普及に壁」とし、「解はイチゼロではなく、これらの間にあるはずだが、規制を入れるとイチゼロになりがち」とした。○「透明性と公平性を柱にした枠組みを示すことが一つの方向性」北氏のプレゼンテーションの後、各参加者による討議が行われた。弁護士の森氏が北氏に対し、「論理を逆転し、MVNOの普及が進めば、販売奨励金が減るのではないか」と質問したのに対し、「やはり販売奨励金がMVNO普及が進まない隘路となっている。MVNOが市民権を得るためには、ワンストップで安心して買える環境の整備が必要」とした。また、全国地域婦人団体連絡協議会の長田氏は、「MVNOを選ぶべきライトユーザーがMVNOを選べない状況になっている。地方の人も含めて、MVNOに出会う機会が少ないのでは」と発言した。立教大学の舟田氏は、「携帯ショップに行くと説明が30分くらいかかるが、最後のほうは頭がボーっとなっている。もっとシンプルなプランがあっていいと思うが、どういうふうにシンプルにしていけばいいのか、現状では非常に難しい面がある。私の推測だが、アメリカと日本の違いは販売奨励金にあるのではないか。1990年代に入り、日本はリベートが各業界で少なくなっていったのに、この業界(通信業界)ではリベートが増えている」と指摘した。議論の最後に主査の新美氏は、「規制というと手足を縛るようなイメージがあるが、我々がなすべきこととして、透明性と公平性を柱にした枠組みを示すことが一つの方向性になるのではないか」と述べ、議論を締めくくった。次回以降は、大手キャリアなど事業者のヒアリングなどが行われる予定となっている。
2015年10月19日ソフトバンクは8日、病院の診察料を携帯電話料金とまとめて支払える「スマート病院会計」を、ソフトバンクのスマートフォンを利用する顧客向けに、2015年12月以降に提供開始すると発表した。現在、病院で受診する際の顧客の不満として、会計時の待ち時間の長さなどが挙げられている。「スマート病院会計」は診察料を後から携帯電話料金とまとめて支払えるため、受診後の会計をせずにそのまま帰れるほか、外出先での急病時などでも診察料を気にせずキャッシュレスで受診できる。また、通院先や診察料などの受診履歴をスマートフォンで一括管理することができる。対象機種は、iPhone、iPad、ソフトバンク スマートフォン、タブレット。なお、「スマート病院会計」開始時は、順天堂大学医学部附属順天堂医院、東京医科歯科大学附属病院をはじめ、全国の病院、クリニックなど130以上の医療機関が同サービスへの対応を予定しており、2016年12月には1,000以上の医療機関に拡大する予定となっている。
2015年10月09日ソフトバンクは、病院の診察料を携帯電話料金とまとめて支払える「スマート病院会計」を12月以降に開始する。サービス開始当初は、130以上の医療機関が対応、2016年12月に1000以上の医療機関に拡大させる。スマート病院会計や、医療費を銀行口座からの引き落としで後払いできるエムイーエックステクノロジーズの「医療費あと払いサービス」の仕組みを利用したサービス。同サービスを利用することで、診察料は携帯電話料金とまとめて支払うことになるため、受診後に会計をせずに帰宅し、会計の待ち時間を省くことができる。通院先や診察料などの受診履歴もスマートフォンで一括管理できるという。利用料金は未定で、対応機種は、iPhone、iPad、SoftBankスマートフォン/タブレット。サービス開始当初の主な対応医療機関は、会津中央病院(福島県)、イムス太田中央総合病院(群馬県)、東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉県)、順天堂大学医学部附属順天堂医院(東京都)、順天堂大学医学部附属練馬病院(東京都)、総合病院厚生中央病院(東京都)、東京医科歯科大学医学部附属病院(東京都)、名古屋共立病院(愛知県)、六地蔵総合病院(愛知県)、佐田病院(福岡県)。
2015年10月08日●RoBoHoNとはシャープは6日、モバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」を、2016年前半に販売することを発表した。価格や発売時期は未定。本稿では、同日行われた発表会の模様をレポートする。○二足歩行し、話し、踊れる「電話」RoBoHoNはロボ・ガレージの代表取締役であるロボットクリエイターの高橋智隆氏と共同開発された、携帯情報端末。本体は二足歩行が可能なヒューマノイドタイプのロボットで、身長は約19.5cm、重さは約390g。上着のポケットやバッグに入るサイズだという。ユーザーとは音声で対話し、操作する。内部には3G/LTEの通信モジュールとWi-Fiを内蔵しているほか、背面に小型のタッチパネル液晶を、頭部にカメラやフォーカスフリーのレーザープロジェクターを内蔵しており、タッチ操作でメールを送信したり、撮影した写真を壁などに映し出して見られる。音声インターフェースには同社の「ココロエンジン」を採用し、自然な会話での応対が可能。例えば「RoBoHoN、写真を撮って」と言うと、RoBoHoN自身も「うん、いいよ」とフランクな口調で応対し、写真を撮影してくれる。顔認識によりユーザーを認識しており、状況により気遣いの言葉なども投げかけてくれるという。動きは比較的ゆっくりめだが、手を振る、向きを変えるといったシンプルなものから、座った状態から立ち上がる、歩く、踊るといったアクティブな動きもでき、電話というイメージからはかなりかけ離れている。●スマホよりも話しかけやすい?○一人一台の存在が目標共同開発を担当した高橋氏は、家庭用ロボットというと人型ロボットが掃除している姿などを思い浮かべるが、そうしたタスクは例えばロボット掃除機の方がはるかに効率的であると指摘し、一方で人が対話するものとしては、スマートフォンのような四角い箱よりも、人や動物の姿をしているものの方が抵抗が少ないという研究結果を紹介。その上で、スマートフォンの次のイノベーションとして、スマートウォッチやスマートグラスではなく、ロボットとスマートフォンの融合を提唱。これまでの家庭用ロボットと言われるものが、据え置きの電話やデスクトップパソコンのように家族全体のものであったのに対し、スマートフォンやノートPCのように一人一台の存在としてのモバイル型ロボットという存在にしたいと語った。また、シャープの代表取締役でもあるコンシューマエレクトロニクスカンパニーの長谷川祥典社長は、RoBoHoNはココロプロジェクトの象徴的存在として、コンシューマエレクトロニクスカンパニーの技術を結集した存在と紹介。機能的に便利なタッチUIと、情緒的に楽しい動きや対話式インターフェースを持つ、使う人の気持ちに応える新しい電話の形であるとし、話しかけやすい姿と音声対話によるインターフェースで、サービスをもっと気軽に、楽しく利用できるようにしたいと語った。公式サイトでも利用例などが公開されているが、電話をかける姿などは確かに滑稽に見えるが、全体的な動きなどはかなりいい感じに見え、発表会後の報道陣の間でもかなり好意的な意見が飛び交っていた。今までにない発想の製品だけに、「電話」というジャンルに止まらず、ホビーや医療・介護、教育など様々なジャンルからの引き合いもありそうだ。
2015年10月06日シャープは6日、モバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」を2016年前半に発売すると発表した。携帯電話の基本機能のほか、小型プロジェクターも搭載、音声対応を介した操作も行える。RoBoHoNは、ロボットクリエイター高橋智隆氏と共同で開発した次世代の携帯情報通信端末。二足歩行が可能なヒューマノイドロボットで、携帯電話機能として、モバイル通信(LTE/3G)に対応し、音声通話、メール、カメラを備え、搭載のタッチパネルでの操作も可能。フォーカスフリーの小型プロジェクタにより写真や映像、地図などを投影することもできる。音声対話のでの操作も可能で、ロボットとしてのコミュニケーション動作やキャラクター性による対話も実現するという。なお、サイズは高さ19.5cm、重さは約390g。衣類のポケットや鞄に入れて持ち運びも行えると同社は主張している。
2015年10月06日BIGLOBEは1日、迷惑電話の着信を自動的に拒否し、不審な番号からの電話を警告するAndroid向けアプリ「あんしん電話フィルター」の提供を開始した。利用料金は月額税別300円。「あんしん電話フィルター」は、しつこいセールスなどの迷惑電話や詐欺電話を、日々更新されるという2万5千件以上の迷惑電話番号リストに基づき、着信時に警告・ブロックするAndroid向けのアプリ。リストにない電話番号でも、端末の着信履歴からユーザーが任意に拒否登録できる。迷惑電話の番号リストはトビラシステムズが提供する。そのほか、知らない電話番号から着信があった場合も、トビラシステムズが提供する600万件以上の電話番号リストを参照し、該当する会社や店舗の名前を自動的に表示するという。対応OSは、Android 4.0.3以降。利用するにはBIGLOBEへの会員登録が必要となる。
2015年10月02日通話履歴やメールなど、携帯電話に残された多くの履歴。携帯電話を見れば恋人の行動も一発で把握できる。しかし実際にチェックしているのだろうか。その実態をマイナビニュースの男性会員204人に聞いた。Q.恋人の携帯、見ますか?1位 一切見ない 84.8%2位 ロック中にTOPに出るメッセージだけはチェックしてしまう 7.8%3位 本人に断って全部見る 2.9%4位 本人に内緒で全部見る 2.0%Q.上記で選んだ選択肢について、具体的な経験やなぜ見るかなどを教えてください1位 一切見ない派・「最低限のプライバシーはあると思う」(31歳/金融・証券/専門職)・「恋人どうしでも互いに聖域はあろう」(26歳/その他)・「勝手に見るのは犯罪では? 」(33歳/情報・IT/技術職)・「自分が見られていい気はしないから」(28歳/小売店/販売職・サービス系)・「信頼関係を壊すから」(30歳/機械・精密機器/技術職)・「相手を信用しないと自分も信用してもらえないと思うから見ない」(35歳/情報・IT/技術職)・「見てイヤなことがあったら落ち込むので見ない」(44歳/その他)・「見知らないほうが幸せなことがある」(35歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「見たのがバレたら修羅場になるのがわかるから」(26歳/農林・水産/技術職)・「気にならないから」(31歳/食品・飲料/技術職)・「相手がパスワードロックしているから」(35歳/情報・IT/技術職)2位 ロック中にTOPに出るメッセージだけはチェックしてしまう派・「なんとなく目がいくから」(32歳/機械・精密機器/技術職)・「目に入るから」(30歳/サービス/事務系専門職)・「チェックというか、見ようとはしてなくても見えちゃう時はある」(22歳/食品・飲料/事務系専門職)・「誰とやり取りしてるか気になる」(25歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)・「わざわざロックを解除してまで見たいと思わない」(27歳/医療・福祉/専門職)3位 本人に断って全部見る派・「礼儀は必要」(33歳/機械・精密機器/技術職)・「見ていいと言われているから見る」(27歳/医薬品・化粧品/技術職)・「内緒で見た場合、むしろその後がもっと面倒になるが、断って見る場合、やましいことがあればどうしても拒否しようとするし、自分の場合は『見せて』と言われたらふつうに見せる」(21歳/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)4位 本人に内緒で全部見る派・「見られるなら見たい」(31歳/電機/技術職)■総評男性回答者のうち「一切見ない」と答えた人は84.8%。「ロック中にTOPに出るメッセージだけはチェックしてしまう」が7.8%、「本人に断って全部見る」が2.9%、「本人に内緒で全部見る」が2.0%となり、女性会員へのアンケート結果に比べると、条件付きであれ、総じて男性のほうが"見ない"傾向にあるようだ。その理由についての回答では、"一切見ない派"の多くが「最低限のプライバシーはある」「恋人どうしでも互いに聖域はある」「勝手に見るのは犯罪」など、個人のプライバシーやマナーを尊重する意見。また、「自分が見られていい気はしない」、「信頼関係を壊す」「相手を信用しないと自分も信用してもらえないと思うから」といった、相手とのフェアな関係を維持したいという考えも多かった。他方、「見てイヤなことがあったら落ち込む」、「見知らないほうが幸せなことがある」など、予期せぬ結果により後悔したり、トラブルを引き起こしたりするのを避ける"知らぬが仏"的なスタンスの人も意外に多い。そもそも「気にならない」「パスワードがかかっている」など身もふたもない姿勢の人も。これに対し、"TOPに出るメッセージだけはチェックしてしまう派"の多くは、「なんとなく目がいく」「目に入る」「見ようとしてなくても見えてしまう」など、意志とは無関係に見えてしまった際にはあえて視線を外すことはないといった人が大多数。"本人に断って全部見る派"は、相手が許可すれば問題なく見るという人がほとんどだが、中には「やましいことがなければ断ってからなら見せるはず」と策略的な手段としている賢者も。今回のアンケート結果からは、女性の方が男性よりも「見てしまいがち」な傾向が見られた。特に男性は、自分自身が詮索されることを嫌い、相手のプライバシーを尊重するというスタンスの人が多いように感じられる。とはいえ、感覚や相手との関係性はそれぞれ。一線を越えてしまう時にも最低限の礼儀と節度は持つべなのかもしれない。※画像は本文と関係ありません調査時期:2015年8月15日~2015年8月26日調査対象:マイナビニュース会員男性限定調査数:男性204名調査方法:インターネットログイン式アンケート
2015年09月24日JR東日本など、関東甲信越の鉄道事業者37社は、電車内の優先席付近での携帯電話使用マナーについての呼びかけを「優先席付近では、混雑時には携帯電話の電源をお切りください」に10月1日以降より変更する。これまで各社は、車内での携帯電話使用マナーについて、優先席付近では電源を切った上で、それ以外の場所ではマナーモードに設定し、通話はしないように呼びかけてきた。2013年1月に行われた総務省の植込み型医療機器に関する指針の改正や、現代の携帯電話の利用形態の変化を踏まえて、呼びかけ内容を変更するという。なお、車内での携帯電話による通話については、混雑度に関わらず控えるよう引き続き呼びかけていくとしている。旅客には、駅や車内に共同ポスターを掲出して案内するほか、優先席付近でのステッカーの掲出、車内放送によるアナウンスなども順次実施する。
2015年09月18日東京都福生市の米軍横田基地の一部を会場に9月19日~20日、「横田基地日米友好祭2015・フレンドシップフェスティバル」が開催される。同イベントでは基地の一部を一般開放し、来場者との交流を通じて友好と基地の任務の理解を深めてもらうために行われるもので、会場には航空機地上展示エリアや格納庫・野外ステージなどを設ける。そのほか、屋台村では飲み物やアメリカンフード(ハンバーガー、ホットドッグ、ピザ、チップス、ステーキ)を販売し、お土産品としてTシャツ、帽子、タオル等のブースやゲームの露店も展開する。また、20日20時20分頃からは花火の打ち上げを予定している(ゲートは20時で閉門)。開催日時は9月19日~20日の9時~20時で、入場は無料。車両での入場はできず、周辺にはコインパークが多くないため、公共交通での入場が望ましいとのこと。入場ゲートである第5ゲートへのアクセスは、青梅線「牛浜駅」から徒歩10分、青梅線/西武線「拝島駅」から徒歩20分、八高線「東福生駅」から徒歩20分、五日市線「熊川駅」から徒20分、青梅線「福生駅」から徒歩25分となるが、当日は混雑が予想されている。危険物、アルコール類、ガラス瓶類、動物、大型手荷物(クーラーボックス等)、ビラ等の持ち込みは不可。入場には、16歳以上は国籍を証明する写真付き身分証明書(パスポート、運転免許証、住民基本台帳カード等)の提示が必要で、運転免許証の本籍欄が空欄の場合は登録された暗証番号の入力が必要となる。また、日本国籍以外の人は、パスポートと滞在許可証明書(在留カード、外国人登録証明書、特別永住者証明書のいずれか)の提示が必要となる。※写真はイメージで本文とは関係ありません
2015年09月18日ベン・アフレックが最近、携帯電話の番号を変更した。その理由は、浮気相手と目された子どもたちのナニーの存在だった。今年6月、結婚10周年を迎える直前に破局を発表したベン・アフレックとジェニファー・ガーナー夫妻だが、原因の1つとして、夫妻の3人の子どもたちのナニーだったクリスティン・オゾーニアンとベンの浮気疑惑があげられていた。実際、ベンは破局発表後にラスベガスへ向かう際にクリスティンをアシスタントとして同行させていたのだが、ロマンスについては否定していた。だが、クリスティンはベンと恋愛関係になれると思い込んでしまったようで、彼の携帯に電話をかけ続けたのだという。ゴシップサイト「RadarOnline」によると、ベンはクリスティンに対して、彼女と交際する意志はないとはっきり告げたのだが、彼女はそれを受け入れず、電話をかけるのをやめなかったという。ベンは彼女の電話攻勢に音を上げ、携帯の番号を変えることにした。ベンがクリスティンを避けたい大きな理由は、彼女が現在リアリティ番組への出演に意欲を見せていて、ロサンゼルスでエージェントを探しているから。ベンと一緒にラスベガスに向かう飛行機内で同乗していたNFLのスター選手、トム・ブレイディの指輪を借りて自分の指にはめたセルフィをインスタグラムにアップしたり、目立ちたがり屋なのは間違いなさそうなクリスティン。ベンは彼女と関わってしまったことを心底後悔しているという。(text:Yuki Tominaga)
2015年09月11日Amazon.co.jpは9日、携帯電話番号とパスワードの組み合わせでログインが可能になる新機能「携帯番号アカウント」の提供を開始した。携帯番号アカウントの提供により、携帯番号またはEメールアドレスとパスワードの入力でAmazon.co.jpにログインできるようになる。同機能を利用するには、ログイン後に、アカウントサービスのアカウント設定から携帯電話の番号を追加する必要がある。また、Amazonアプリを利用して、アカウントの新規登録利用時でも携帯番号での登録が行えるようになった。
2015年09月09日Amazon.co.jpは9日、携帯電話番号の入力で、オンラインショッピング「Amazon」にサインインできる新機能「携帯番号アカウント」を開始した。同機能により、携帯番号またはメールアドレスのいずれかと、Amazonのパスワードを入力することで、Amazonへのサインインが可能となる。モバイル向けアプリ「Amazonアプリ」でも、携帯番号による新規アカウントが作成できるようになった。なお、携帯電話番号の登録には認証コードの確認が必要となる。携帯電話番号の登録は、アカウント設定画面から行う。すでにAmazonアカウントを取得済みのユーザーは、Amazonにサインイン後、アカウントサービス内のアカウント設定から携帯電話番号を追加すると、次回以降のサインインでは従来のメールアドレスのほか、携帯電話とパスワードによるサインインが行えるようになる。「Amazonアプリ」で新規アカウントを作成する場合は、同アプリの「サインイン」から「アカウント作成」を選択。「携帯電話でアカウント作成」でアカウントを作成すると、次回以降携帯電話とパスワードによるサインインが行えるようになる。
2015年09月09日JR東日本は8月31日、品川車両基地跡地で進める「品川開発プロジェクト」におけるまちづくりの基本概要を発表した。同プロジェクトは、「グローバル ゲートウェイ 品川」として、従来の発想にとらわれない国際的に魅力のある企業と人材が集い、多様な交流から新たなビジネス・文化が生まれるまちづくりに取り組む。同プロジェクトでは、2020年に田町-品川間に新駅の暫定開業を目指しており、2023年~2024年頃に街びらきを予定している。品川車両基地跡地は品川駅北口に広がる約13ヘクタールの敷地で、同社によると、延床面積は100万平方メートルに及ぶ見込みだという。また、東京オリンピック・パラリンピックを見据えた暫定利用と、その後の街びらきを契機として、国際交流拠点として成長し続ける街を目指すとしている。国際交流拠点としては、新しい街を舞台として、「移動・交流」「環境」「ジャパンバリュー」を重点テーマに据え、次世代ビジネスを継続的に創造する「国際都市」を目指す。
2015年09月01日機能は十分、価格は控えめ――。そんな携帯電話を米Microsoftが発表した。ウェブの閲覧、ゲームのプレイ、音楽の視聴、写真撮影など、様々な機能を備えながらも、販売価格はわずか37ドル、円換算で約4,500円で購入できる。日本での販売は未定だが、発売されれば人気商品になりそうだ。同社が発表したのは、「Nokia 222」、そのデュアルSIM版となる「Nokia 222 Dual SIM」の2つの携帯電話。ディスプレイサイズは2.4インチでOSは、Nokia Series 30+を搭載する。スマートフォン並みに多機能なのが特徴で、オペラミニブラウザもしくはエクスプロラーでウェブサイトの閲覧が可能。検索にはBingを利用する。2MPのカメラも搭載し、GroupMe by Skype、Facebook、Messenger、Twitterといったアプリで写真の共有も可能。FMラジオの視聴ができ、MP3の再生環境も供える。ゲームのプレイもでき、Gameloftのゲームアプリが毎月1作品、1年に渡りダウンロード可能。「Assassin’s Creed Brotherhood」などの作品がプレイできる。写真、動画、音楽ファイルなどの多用により、ストレージ不足に陥った場合も、最大32GBまでのmicroSDカードが利用可能。また、バッテリーはガラケー並のタフさで、Nokia 222が最大29日間、Nokia 222 Dual SIMで最大21日間、連続通話時間はともに最大20時間となっている。micro USB、3.5mmイヤホンジャックを備え、Bluetooth 3.0にも対応する。サイズは116mmx50mmx12.9mmで、写真で見てもわかるとおり、非常にコンパクト。重さも79gと軽量だ。日本国内では、同価格帯、ほぼ同じサイズの携帯電話として、通話とSMS機能に特化したSIMフリーガラケー「Simple」がある。Simpleは、初回入荷分が即日完売となるほどの人気商品となっている。「Nokia 222」シリーズは、現状ではGSMのみの対応となりスペック上、日本国内では使えないものの、国内対応版の販売が決まれば、スマートフォン以外の携帯電話市場が大きく盛り上がりそうだ。
2015年08月28日MMDLaboは8月21日、「小学生の携帯電話に関する調査」の結果を発表した。調査は8月6日~7日、小学生の子どもがいる20代~40代の女性642人を対象にインターネット上で行われた。子どもに携帯電話端末を持たせているか聞いたところ、小学1年生の11.2%、小学2年生の19.1%、小学3年生の28.7%、小学4年生の33.6%、小学5年生の41.4%、小学6年生の41.0%が携帯電話端末を所有していることが分かった。次に、子どもの月々の携帯電話利用料金について聞いたところ、「1,000円未満」が60.6%で最も多かった。次に「1,000円以上2,000円未満」が18.2%、「2,000円以上3,000円未満」が8.5%と続いており、平均金額は1,419円だった。また、子どもに携帯電話端末を持たせていないが、持たせる予定の人を対象に、月々支払っても良いと思う金額を聞いたところ、最も多かったのは「1,000円未満」で38.9%。次いで「1,000円以上2,000円未満」が26.3%、「2,000円以上3,000円未満」が22.1%となり、平均金額は1,679円だった。子どもが「キャリアのフィーチャーフォン」「キャリアのスマートフォン」「キャリアの子ども向けフィーチャーフォン」「キャリアの子ども向けスマートフォン」を所有している人を対象に、格安スマホ(格安SIM)への乗り換えを検討するか聞いたところ、26.7%の人が「検討している/するつもりである」と回答した。子どもに携帯電話端末を持たせていないが、持たせる予定であると回答した人を対象に、「持たせることを最も前向きに検討している/検討したい携帯電話端末」を聞いたところ、最も多かったのは「キャリアの子ども向けフィーチャーフォン」で32.6%。「まだ分からない」が23.2%、「キャリアのスマートフォン」「キャリアの子ども向けスマートフォン」が10.5%となっていた。なお、「格安スマホ(格安SIM)」「子ども向け格安スマホ(格安SIM)」の検討者は合わせて14.8%だった。子どもに携帯電話端末を持たせている、あるいは持たせていないが持たせる予定の人に携帯電話端末の各機能の必要性について聞くと、「非常に必要」という回答が最も多かったのは、「通話」で62.9%。次いで「防犯」「GPS」が50.5%となっていた。
2015年08月24日MMD研究所は8月10日、「子どもの携帯電話に関する調査」の結果を発表した。調査は7月30日~8月4日、20歳~49歳の母親9,352人を対象にインターネット上で行われた。20歳~49歳の母親のうち、小学生以上の子どもに携帯電話端末を持たせている母親に、子どもと携帯電話でコミュニケーションを取る際に利用するツールについて聞いたところ、「よく利用する」という回答が最も多かったのは、「LINE」(36.3%)だった。その次に「通話」(27.9%)、「メール」(25.6%)が続いていた。母親の年代別に見てみると、20代~30代の母親が最も「よく利用する」ツールは「通話」(20代で60.7%、30代で36.2%)。また、20代母親の「LINE以外の無料通話・チャットアプリ」や「SNS」を利用する割合は、他の年代に比べて高かった。40代で最もよく使われていたのは「LINE」(38.4%)で、全ての世代の中で最も利用者が多い。高校生以上の子どもに携帯電話端末を持たせている母親を対象に、誰がその利用料金を負担しているかを聞いたところ、「親」が66.4%で「本人」が32.8%だった。「母親が子どもに携帯電話端末を買い与えるのに妥当だと思う時期」について質問すると、最多は「高校1年生」で29.6%。次に「中学1年生」が22.0%、「分からない」が13.2%となっている。母親の年代別に見ると、20代の母親は「中学1年生」(28.1%)と回答した割合が最も高かったのに対し、30~40代の母親は「高校1年生」と回答した割合(30代が23.9%、40代が37.6%)が最も高かった。
2015年08月11日