ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc3 Produced by TBSのスペシャルトークイベントが6日、ららぽーと豊洲で行われ、浦井健治、高杉真宙、柳下大が登場した。同作は2006年に劇団☆新感線と宮藤官九郎が初めてタッグを組んでシェイクスピア作品のアレンジに挑んだ作品。舞台を2218年の廃退した近未来と、空前のバンドブームに沸いた1980年代の日本を二重の構造に置き換え、ロックバンドが劇中で生演奏する。2017年3月30日に豊洲にオープンしたIHIステージアラウンド東京で、disc1は橋本さとし&濵田めぐみ、disc2は尾上松也&大原櫻子、disc3は浦井&長澤まさみのペアが、原典ではマクベス夫妻に当たるランダムスター夫妻を演じる。歌や生バンドもたっぷりの同作について、ミュージカル界のプリンスと名高い浦井は「本当にこのメンバーで歌っていけるのは、かなりキラキラしている感じがある。尊敬するdisc1のさとしさんがやり切り、今、松也がやってますから。タスキを引き継いで、3チームを完走させるのが目標です」と意気込む。さらに、MCのリクエストに答え生歌を披露……と思いきや、高杉演じるレスポールJr.の「明けない夜はSO LONG」を一節だけ歌い、会場からは「ええ〜〜!?」とブーイングが起こる。浦井は「こんだけ否定されるランダムスターある!? 右近(健一)さん! 右近さんの言うとおりやったよ!?」と苦笑。急遽もう1回イントロが流れ、浦井は実際に同曲を歌う高杉とともにもう1度一節を熱唱した。高杉が「めっちゃ緊張しました。いやでも、かっこよかった」と浦井について語ると、浦井は「膵臓、食べちゃった?」と、高杉が声優を務めたアニメ映画『君の膵臓をたべたい』にかけ、会場を笑わせていた。また、ちょうどdisc2昼公演の幕間を過ごす尾上と中継でトークも。尾上は「こんな1幕と2幕の間に中継なんて。健ちゃん! 休ませてくれ〜!!」とぼやきつつ、「柳下君お久しぶりです。ドラマでご一緒して。高杉さんは会ったことないです。初めまして」と次々と挨拶。「みんなもどんどん乗ってきてまして、熱も上がってるので、もっともっと盛り上げていきたいと思いますよ」と自身の公演についても語った。トークでは、「舞台裏自撮りPHOTO」も披露された。高杉はレスポールJr.の扮装をした自分の写真を映し出し、柳下は粟根まことから借りているというベースを持った写真を披露。柳下は、「前回グレコをやった北村(有起哉)さんが、粟根さんから借りて、10年間保存してたらしいです。10年ぶりに粟根さんに返しに来る前に、僕に来ました」と、意外な又貸し事情を明かした。浦井は、夫人役の長澤とのツーショット写真を見せる。「そんなにまだ会話してないんでね。いきなりカメラを渡されて、こんな距離感のあるツーショットない」と苦笑。初共演の長澤について「本当にすごいんですよ。お芝居もそうですし、鬼嫁っぷりもすごい。『尻に敷かれる』とはこういうことなんだな、という稽古場です。疲れて頭がぼーっとしてきた時に、クッキーをくれて、『糖分とりなさい』『いくらでも食べなさい』って」と、長澤に頼っている様子。さらに長澤と3回目の共演という高杉について、浦井は「生徒の役だったんだって」と説明し、「生徒を見守る感覚だって(長澤が)言ってました」と明かす。その他、トークでは「俺の験担ぎ方法」として、「お味噌汁」(浦井)、「生姜チップス」(高杉)、「5円玉」(柳下)と、それぞれの必須アイテムを紹介していた。ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc3 Produced by TBSは、11月9日〜12月31日まで、IHI ステージアラウンド東京にて上演される。
2018年10月06日2009年の『ヘンリー六世』に始まり、『リチャード三世』、『ヘンリー四世』と鵜山仁の演出で、浦井健治、岡本健一らを迎えシェイクスピアの歴史劇を上演してきた新国立劇場。その集大成とも言える『ヘンリー五世』がまもなく幕を開ける。【チケット情報はこちら】前作『ヘンリー四世』(2016年)では、浦井はハル王子として、放蕩三昧の暮らしを送ったかと思えば、あっさり悪い仲間たちと手を切り、戴冠しヘンリー五世に即位した。本作では冒頭から、王子時代の若気など一切感じさせぬ、怜悧かつ威厳に溢れた王の姿を体現。ハル王子時代はヘッドフォンを首から下げ、ハイテンションの芝居が印象的だったが、今回は王冠に王笏、ローブという“王道”スタイルで、目は据わり、セリフ回しにもどっしりと重みが感じられる。仏王の挑発を落ち着いて受け止め、裏切り者の諸侯を苛烈に処断し、戦争となれば、先頭に立って躍動し、勇ましく兵たちを率いていく。『ヘンリー四世』でタイトルロール、つまりハル王子の父親を演じたのは、昨年、急逝した中嶋しゅう。演出の鵜山は「このシリーズはいわば、浦井健治がいろんなものを食べて、成長していくという話。しゅうさんのことも含めて、いろんな“エコー”を背負って、吸収し、変化していくのを感じる」と浦井が背負うドラマに言及する。そんな王が象徴する「国家」と相反する「個」を象徴する存在として描かれるのが、王にとっては王子時代の悪友であるピストル。前作に続き、岡本が演じているが、こちらは子どもがそのまま大きくなったかのような悪童ぶり。言葉遣いは乱暴で酒好き。欲張りで器が小っちゃく、勇ましいことは言いつつも戦には及び腰、しかし仲間の命のために奔走する情の厚さも持つ男を岡本は人間臭く、魅力的に演じている。鵜山はこのピストルを「大義名分よりも個の幸せや欲望。大陸を巻き込んだグローバルに対するローカルを象徴している」と評す。浦井と岡本は過去のシリーズでは、様々な関係性で一騎打ちを見せてきたが、本作では直接やりあうシーンはない。後半、ふたりが顔を合わせるシーンでは、ピストルは目の前の相手が王でかつての悪友であることを認識せぬまま、王に対する評価を口にする。「直接、ぶつからないのが厄介(笑)。このすれ違いを掘り下げていくと何か見えるんじゃないか」(鵜山)。もうひとり、物語…というよりも歴史の歯車を大きく回すことになるのが、中嶋朋子が演じるフランス王女でヘンリー五世に嫁ぐことになるキャサリン。英語の会話もままならぬ状態で、“戦果”として英国に渡ることになるが、彼女の存在が『ヘンリー六世』、そして『リチャード三世』へと繋がっていくことを想像しながら見ていると、英語を必死で練習し、片言で受け答えをするコミカルなやり取りがどこか恐ろしく感じられる。『ヘンリー五世』は5月17日(木)より東京・新国立劇場中劇場で上演。取材・文・撮影:黒豆直樹
2018年05月16日ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』の初日前会見が6日、東京・日生劇場で行われ、浦井健治、城田優、平野綾、前田美波里、演出の福田雄一が登場した。同作はウディ・アレンによって1994年公開の映画を2014年にミュージカル化。劇作家のデビッド(浦井)だが、プロデューサーが見つけてきた出演者がマフィアの親玉だったためにハチャメチャな状況に。実は舞台を愛するマフィアの部下・チーチ(城田優)とともに作品を成功させるために苦労する。初日を控えた浦井が、W主演の城田について「ものすごい朝練、居残り練、1人でもやってましたから」と努力の様子を明かすと、城田は「僕一切朝練とかしてないですよ! タップの振付をもらって、オッケー! って本番やるタイプです」と照れ隠し。浦井から「汗ビッショビショだったよ!」、福田から「Tシャツ、ジャバジャバだったよ」と突っ込まれていたが、「苦労とかしてない。見たら分かる通りタップをするために生まれてきた」と"天才キャラ"を通していた。しかし、福田から「真ん中に城田優がいるからこそのタップシーンなんですよ。日本で城田優以外の人間がいるかといったら……」と絶賛されると、「どんどんプレッシャーが上がっていって、心拍数がばくばく」と苦笑し、「最初の8カウントの振りを覚えるのに、2時間くらいかかりましたもん」と、苦労のあとを伺わせた。また、前田は同作の見どころについて「男性のみなさんが大喜びするような、女性ダンサーのかわいいお尻が」と明かす。頭からセクシーな衣装があるという平野も「私史上、一番布が少ないと思うんです」と照れながら、「日生(劇場)史上でもあると思うんですよね。なかなかこんなに露出度の高い、セクシーな舞台は見られないんじゃないかな」と期待を煽った。最後に浦井が「お尻とかあると思うんですけど、一番推したいのは、城田優のタップ! めちゃくちゃかっこいいです」とダメ押しすると、城田は「言わんでええわ!!」とツッコミ。逆に城田が「一番の見どころは、浦井健治さんと前田美波里さんの濃厚なベロチュッチュ」と紹介すると、浦井は爆笑し、前田は「はしたない……」と照れた様子を見せていた。東京公演は日生劇場にて2018年2月7日から28日。また、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて3月5日~20日、福岡公演は博多座にて3月24日~4月1日。
2018年02月06日今年は『ビッグ・フィッシュ』や『デスノート THE MUSICAL』などが好評だった俳優の浦井健治(36)。日韓文化交流企画『ペール・ギュント』の製作発表の席では、「アンニョンハセヨ!」と挨拶し、会場の緊張をほぐした。 「僕の役、ペールならこういう挨拶しそうだなって(笑)」(浦井・以下同) ノルウェーの劇作家イプセンの劇詩を原作に、韓国の演出家ヤン・ジョンウンが演出する壮大な“自分探し”の物語。自由奔放なペールが現実と精神世界で出会いを重ねながら、数奇な一生をたどる。 「ヤンさんが『浦井はペールみたい。ぜひ演じてほしい』とこの演目を選んでくれて。ところが、ペールって女たらしで逃げ腰で、とんでもなく自分勝手。えっ、これが僕!?って(笑)。でも確かにペールと僕は似ているかもしれない。普通であることに満足していなかったり、尊敬しているのに親に歯向かってしまったり。逃げ腰なところも(笑)。それに人生でいちばん大切なものが何かわかっているけれど、とりあえず旅してみたいなと思っている。きっと今の自分を認めたくないんです」 デビューから16年。次々に大舞台に立ち“ミュージカル界の王子”とも呼ばれるが。 「『順調ですね』って言われますけど、作品ごとにいったんゼロの状態になると、次に飛び込むのが怖くなる。そういうときは恐怖心を受け入れます。そしてたまに逃げる。漫画やゲーム、買い物、筋トレに励んでみたり。けれど結局、逃げ場はなく、稽古場や板の上でみんなで答えを導き出して乗り越えていく連続です」 去年の『ヘンリー四世』では限界や危機をも感じたそう。 「それは僕にとってまさに“事件”でした。思うように演じられず、プレッシャーに押しつぶされそうで。先日、劇場近くの喫茶店でマスターが、『浦井は今回のハル王子をしっかり演じきったら高評価を得るだろう』としゅうさんが話してたよ、って。共演した中嶋しゅうさんは常にアドバイスをいただくなどお世話になってきた憧れの先輩。夏に突然亡くなられてしまいましたが……。いつも陰で見守っていてくださったんですよね」 先輩の予言どおり、今年文化庁芸術選奨の演劇部門新人賞を受賞。彼もまた、人との出会いに支えられながら人生を紡いでいる。
2017年11月27日浦井健治と城田優が、来年2月から上演される『ブロードウェイと銃弾』で6年ぶりの共演を果たす。ふたりが口を揃えて「すごく楽しみ」という作品の魅力、久々の共演への喜びを語った。チケット情報はこちら作品の舞台は1920年代のNY。売れない劇作家のデビッド(浦井)が、ギャングの親玉という出資者を得てやっとの思いでこぎつけた自作のブロードウェイ上演。ギャングの子分であるチーチ(城田)の監視のもと、クセのある俳優たちに翻弄されながら作品を作っていくも、さらにチーチまでも作品に口出しをしてきて……。アカデミー賞7部門にノミネートされたウディ・アレンによる同名映画を原作にブロードウェイでミュージカル化されたコメディの、日本初上演だ。浦井は「エンタテインメントを作り上げる素晴らしさを体感し、男同士の絆が生まれていく。デビッドとチーチの友情物語でもあるので、優とだったら自然体で出来るんじゃないかな」と城田との久々の共演への期待を語る。演じるデビッドについては「完全に巻き込まれ系ですね」と話し、「突飛なキャラクターたちに、いかに僕が振り回されるか。「どうしよー!」って、オドオドしていればいいかな(笑)」。対する城田は「僕は逆に周りで遊びを入れていく側。だから健ちゃんの方が大変だよね、(観客の)共感軸だからブレずにいないといけないから。でも、健ちゃんとは前回共演した2011年の『ロミオ&ジュリエット』の時に“目で芝居が出来る”関係性が築けた。今回は浦井健治を信頼して、後ろについて行こうと思っています(笑)」と浦井への絶大なる信頼を明かしつつ、「脚本がめちゃめちゃ面白いんです。「こんなんで舞台が作れるの!?」というほどクセの強いキャラクターが揃っている。最終的にそれまでの伏線が全部繋がっていくところとかもエンタメ要素が強い」と作品の魅力を熱弁する。ブロードウェイのバックステージを描いている物語ゆえ、華やかさもみどころ。全編を彩るのは20~30年代の軽快なジャズやポップスだ。「2014年に作られた割にはオールドテイストで、日本で言う昭和の匂いがします。“旧き良き”、ですね。“ジャズミュージカル”といった雰囲気のものも、僕も健ちゃんもあまりやっていませんので、僕らの新しい一面もお見せできると思いますよ」(城田)。演出はコメディを作り上げる手腕に定評のある福田雄一が手がける。映画『銀魂』やドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズで知られる福田は映像作品の印象が強いが、演劇からキャリアをスタートさせ、ミュージカル好きを公言していることでも有名だ。「脚本家でもあり演出家でもある福田さんは、デビッドと重なるところもある。そんな福田さんだから、舞台芸術の持つ力や、舞台作りへのオマージュも込めていかれるんじゃないかなと思います」(浦井)。共演は平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里ら。公演は2月7日(水)から28日(水)まで、東京・日生劇場にて。チケットは11月25日(土)に一般発売開始。その後大阪・梅田芸術劇場 メインホール、福岡・博多座でも上演される。
2017年11月24日浦井健治と城田優がW主演するミュージカル『ブロードウェイと銃弾』の製作発表会見が11月10日に行われた。ウディ・アレンによる同名映画を原作に、ウディ自身がブロードウェイでミュージカル化した作品の、日本初上演。演出は映画『銀魂』やドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズで知られる福田雄一が手がける。ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』チケット情報映画版はアカデミー賞7部門にノミネートされた、傑作との呼び声の高い作品。1920年代のNYを舞台に、自分の作品がやっとブロードウェイで上演されることになった売れない劇作家が、出資者であるギャングの親玉や、監視役のその部下、ギャングの愛人である大根女優、クセのある俳優たちに振り回されながらも舞台を作り上げていく様を描くコメディだ。「日生劇場(という大きな劇場)でやるということで身の引き締まる思いなのですが、真ん中のふたりがふざける気満々のようで、ちゃんと言うこときいてくれるか……」という福田のボヤきから始まったこの日の会見は、終始爆笑に包まれたものとなった。劇作家のデビッド役である浦井は「僕は福田さんの作品が大好き。福田作品の、みんなで楽しみながら楽しいものを作っていく現場も大好きです。城田優とコメディを一緒に作るのも初めてなので、そこも楽しみたい」と意気込みを真面目に語るも、会見終盤には城田に煽られ、なぜか美輪明宏氏のモノマネを披露する展開に。会場の爆笑を誘っていたが、「僕、この個性豊かな面々のなかで今も右往左往していますが、それがそのままデビッドというキャラクターになっていくんじゃないかな」。城田はギャングのボスから現場に監視役として送り込まれてきた部下、チーチ役。「みなさんに笑顔や勇気や元気を届けらるような、ハッピーなものを作りたい。チーチはクールで怖い感じなのですが、芝居作りにものすごくのめり込んでいく。そのギャップが面白いです。僕も演出家に(意見を)言ったりする面倒臭いタイプなのでそのあたりはチーチと似ているかな」と、自分と役柄の接点を語った。浦井と城田は6年ぶりの共演だが「友だちでもあり親友でもあり同志でもあり戦友でもある」(浦井)とのことで、掛け合いのようなやり取りが続いたが、コメディセンスについては「優の方がある」(浦井)、「狙って笑わせるのは僕だよね。でも天然で面白いのは健ちゃん」(城田)。ふたりがどんなコンビを生み出していくのかにも注目だ。ほかに平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里といった顔ぶれが脇を固める。“キンキン声で才能がないにも関らず芝居の主演を狙う”という役柄の平野が甲高いアニメ声で挨拶をしたり、“プライドの高い主演女優”役の前田が「浦井さんとキスシーンがあります!」と高らかに宣言したりと、それぞれの個性が噴出した楽しい会見に、本番の舞台への期待度が高まった。公演は2月7日(水)から28日(水)まで、東京・日生劇場にて。チケットは11月25日(土)に一般発売開始。その後大阪・梅田芸術劇場 メインホール、福岡・博多座でも上演される。
2017年11月14日ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』の制作発表が10日、都内で行われ、浦井健治、城田優、平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里、演出の福田雄一が登場した。同作はウディ・アレンによって1994年公開の映画を2014年にミュージカル化。劇作家のデビッド(浦井)だが、プロデューサーが見つけてきた出演者がマフィアの親玉だったためにハチャメチャな状況に。実は舞台を愛するマフィアの部下・チーチ(城田優)とともに作品を成功させるために苦労する。ジョークを飛ばすことの多いメンバーに、福田が「2人がちゃんとやってくれるかなという不安が……」と心境を明かすと、城田は「日本語ガワカリマセン……」と返し、波乱を感じさせるスタートに。それぞれが意気込みを語る中、前田が「どうも浦井さんとキス・シーンがございます! どうぞよろしくお願いします」と主張すると会場からは拍手が起こったが、前田は「言ったら赤くなっちゃった」と照れた様子を見せた。キンキン声のマフィアの愛人を演じる平野は福田から「『レディ・ベス』は大変だけどこれはそのまま出来るね」と言われたことを暴露すると、福田は「あんまりそういうこと言わないで!! ダメ!!」と大慌て。また、デビッドの恋人を演じる愛加は「前回『王家の紋章』で(浦井と)共演させて頂いた時に片思いして全く報われず、お姉さんに燃やされてしまう役で」と恋人役となったことに喜ぶと、福田が「ずっと黒焦げでしたよね!?」つっこみ、会場も笑いに包まれていた。作中のナンバーから、浦井による「I’m Sitting on Top oh the World」、城田による「Up a Lazy River」の披露も行われ、大盛況の制作発表だったが、最後に浦井が一発芸をやる流れに。『もののけ姫』に声で出演していた美輪明宏のモノマネを披露すると、共演者陣も「すごい似てるね!!」と驚いていた。製作発表終了後の取材では、互いの歌声を褒めあった浦井と城田。浦井は城田について「喉が違う。高音の最後シのフラットまで出て」と専門的に語り、城田は「安定している。健ちゃんは必ず決めてくる」と称賛した。さらにコメディセンスがある方は? と聞かれると、浦井は「優です」と即答。城田が「狙って笑わせるのは僕です。でも天然で面白いのはこっちです」と浦井を指すと、浦井は「意図的にできません」と苦笑した。しかし、先ほどのモノマネを褒められた浦井は「もう一つやります」とやる気に。『ハウルの動く城』の美輪明宏の「その呪いは解けないよ」というセリフを披露し、城田は「これは本編に入れましょう」と絶賛した。取材終わりには、城田がレポーターに「大丈夫ですか? もっとやばい質問とか。最近恋愛はどうですか? とか」と尋ね、周囲が慌てる一幕もあったが、浦井が強引に「ありがとうございました!」と頭を下げ、場を終わらせた。東京公演は日生劇場にて2018年2月7日から28にち。また、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて3月5日~20日、福岡公演は博多座にて3月24日~4月1日。
2017年11月10日10月24日、日韓文化交流企画の舞台『ペール・ギュント』の制作発表会が都内で開かれ、浦井健治ら日韓の俳優6名と上演台本・演出を担当するヤン ジョンウンが登壇、作品の見所などを語った。公演には日本から15名、韓国から5名の俳優が出演する。原作はイプセンによって150年前に書かれたもの。夢見がちな青年ペール・ギュント(浦井健治)は母オーセ(マルシア)の心配をよそに、ある日、「遠回りをしろ」という闇からの声に導かれるように恋人ソールヴェイ(趣里)をひとり残し旅に出る。海を渡り世界を股にかけ、謎めいた緑衣の女(ユン ダギョン)らと愛を交わし、財産を築いては無一文になるのを繰り返す。妖精の一種トロールやその王様、猿までもが飛び出す、様々な出会いと別れに彩られた破天荒で壮大な“自分探し”の物語だ。「ペール・ギュント」チケット情報平昌冬季オリンピック開・閉会式の総合演出も務める演出家ヤン ジョンウンは、言葉によるイメージと美術や照明といった目の前のビジュアルとがない交ぜになるような幻想世界を体感して欲しいと話す。「私はこのプロジェクトで人生という物語の中で生きること、そして死ぬことに対する問いかけを提示したい。観客にとって自分の人生をオーバーラップさせられる出合いの場になれば」。また、舞台上では常に演奏家による生音楽が流れるといい、祝祭感溢れるステージとなりそうだ。浦井も東京公演はクリスマス、兵庫公演は大みそかに重なることもあり、「お酒でもひっかけつつ、観に来て頂ければ」と冗談混じりに笑う。稽古は始まって1週間程度だというこの日。「1週間が一か月にも感じる」「みんな古くからの友人みたい」と語る出演者らの口ぶりから、1日8時間という稽古の充実ぶりが伝わってくる。会見でも終始笑いが絶えず、チームワークはすでに万全な様子だ。「毎日筋肉痛になるぐらい想像を超えた世界です」(マルシア)、「お客さんもこのワクワク感を共に作り上げる物語の一員になるはず」(趣里)、「稽古開始1週間にしてもう自分が客席で観たい!と思える公演はあまりない」(浅野雅博)、「先日、稽古終わりに韓国の男優たちと松屋へ行きました。心から肉を欲するほど毎日ヘトヘトです(笑)」(キム デジン)、「互いの人生を祝福し、みんなが“今のままの自分でいい”と思える公演になることを心から願っています」(ユン ダギョン)。最後に浦井が言う。「宗教、政治、国境、男女の差、あらゆるボーダーを越えて、イプセンが描いた人間とは何か、人生における一番大切なものは何かなど、様々なテーマが浮かび上がってくる作品です。観る人それぞれに違ったメッセージが届き十人十色の気持ちを持ち帰って頂ける、もしくは10年後にそういうことだったのかと思い返して頂けるような作品になると思います」東京公演は2017年12月6日(水)から24日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、兵庫公演は12月30日(土)・31日(日)に兵庫県立芸術文化センターにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子撮影:宮川舞子
2017年10月25日モデルの押切もえさん(36)が11月2日、プロ野球選手の涌井秀章さん(30)との入籍を発表しましたね。涌井さんは貫禄があって、パッと見かなり大人っぽいけど、年齢的にはピチピチの年下夫。しかも年俸はサラリーマンにとっての生涯賃金レベル。正直、うらやましい!と思った人も多いのでは?そんなふたりの相性や今後について、著名人の信頼も篤い東洋占いの巨匠・小野十傳先生のモバイルサイト『運命断易』で占ってみました。◆プレイボーイ涌井との結婚、大丈夫?…とその前に、ちょっと気になることが。『CanCam』モデルとして一世を風靡した押切さんが、満を持して結婚したのだから、マスコミも一般人ももっと祝福モードになってもいいはずなのに、イマイチ盛り上がりにかけるような…。それどころか「もえちゃん、大丈夫?」と不安視する声も。確かに“プレイボーイ”“女たらし”と呼ばれる涌井さんの過去のスキャンダルを思い返すと、ファンならずとも心配になる気持ちはよくわかります。でも、最初から心配されたら、結婚にケチをつけられているようで本人も面白くないだろうなと。とはいえ、野球選手と女性芸能人の離婚率が高いのもまた事実。例えば紗栄子さんとダルビッシュ有さん、スザンヌさんと斉藤和巳さん、新山千春さんと黒田哲史さんなど、悲しい別れを迎えてしまった元夫婦はたくさんいます。もちろん、里田まいさんと田中将大さんのように、幸せそのものって感じのカップルも存在しますが。押切さんと涌井さんは今後どのような結婚生活を送るのか…ふたりの幸福を願いつつ、モバイルサイト『運命断易』でチェックしてみたいと思います。◆押切もえと涌井秀章の相性は?まずは“恋人としての相性”と“伴侶としての相性”をチェック。◎ふたりの相性…39%考え方の違いや嗜好の違い、趣味の不一致などを承知のうえで惹かれ合っているようです。自分たちの欠点を充分わかっていますから、問題が起こったときも、そう大きなケンカにはなりません。(中略)ただ、話し合って解決できることでも、仕方がないことだと思いこんでしまうことがあるようです。◎伴侶として…95%結婚したからといって、相手に対する興味を失わないのが押切さんと涌井さんです。ささいな違いや変化から、いろいろな喜びや疑惑も生まれるでしょう。(中略)この人でよかった、そう思う機会がとても多く、まさに運命の相手をうまく見つけたふたりだといえるでしょう。“相性”を見て少し心配になりましたが、“伴侶として”の関係はとてもいいみたいですね。あれ?と思うことがあったら、お互いに溜め込まず、話し合いを心がければ、理想的な結婚生活を手に入れられるかも。◆押切もえの今後の運勢次に、現時点&これからの押切さんの運勢を見ていきましょう。◎2016年相手からの告白を受けて交際が始まり、婚約・結婚に至るでしょう。◎2017年「こんなに幸せでいいのか」と心配になるくらい、幸福の絶頂期を迎えるでしょう。妊娠の可能性も。◎2018年家にいることが心地よく感じられ、何かと家にいることが多い年に。◎2019年少々運気が乱れやすい時期。平凡でも穏やかな日々を送れるように意識してみましょう。◎2020年周囲にいる同世代の家族と自分の家庭を比べてしまいがちな姿が暗示されています。◎2021年これまでコツコツと貯めていた貯金が役に立つ出来事が起こりそうです。こちら12年間の運勢を一気に占えるのですが、長いので半分の6年の結果のみ、部分的に記載しました。この他だと、2023年には「大きな変動の波が押し寄せる」、2026年には「新天地へと向かう」など気になるキーワードが。概ねハッピーに過ごせそうではあるものの、人生、山あり谷ありってことでこれからいろいろなことがありそうな予感。2019年や2020年はちょっと心配ですね。モデル仲間の蛯原友里さん、山田優さんあたりとご自身の家庭を比較しちゃうのかしら?なんて想像してしまいました。そして2021年の「貯金が役に立つ出来事」とは…?◆あなたの1年&12年を占えるそれにしても、12年先までの運勢がわかるってすごい…!今回は「結婚生活」ということで長いスパンの占いをチョイスしましたが、モバイルサイト『運命断易』では、「出逢い」や「恋愛」は1年単位で占えるため、当月から12ヶ月分の運勢をチェックできます。今月(現時点では11月)の幸運日も書いてあるので、恋愛のコマを進める上で計画を立てるのにも役立ちそう。恋をしてるときって、タイミングや行動に迷うことが多いから「この時期にこうするといいよ」と的確なアドバイスをしてくれる存在って心強いですよね。自分のことを誰よりもよく知っていて、余計なことは言わず、そっと背中を押してくれる…それがモバイルサイト『運命断易』。「いつ」「どんな人」と出会い、「どのような結婚生活」を送るのかがマルっとわかる占い、あなたも試してみませんか?監修者紹介小野十傳天文占術研究家。占い教室十傳スクール主宰。四柱推命・古典鬼谷易・奇門遁甲・手相人相・姓名判断・インド天文占術など、東洋占術を中心に、さまざまな占いを研究し、テレビや雑誌、Webなどで活躍。
2016年11月05日ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』の製作発表記者会見が1日に行われ、川平慈英、浦井健治、霧矢大夢、赤根那奈、藤井隆、鈴木福、ROLLY、演出の白井晃が登壇した。同作は、ティム・バートン監督による2003年の同名映画を2013年にミュージカル化したブロードウェイ作品。自分の体験談をありえないほど大袈裟に語る男エドワード・ブルーム(川平)のことを、息子のウィル(浦井、鈴木)が探っていく。公演は日生劇場で2017年2月7日~28日。現在と過去が交錯する構成で、川平は若い頃のエドワードと老人のエドワードを両方演じ、少年時代のウィルを鈴木、現在のウィルを浦井が演じる。浦井は、同役を演じる鈴木の印象を「とても落ち着いていらっしゃって、自分より絶対大人だろうなという感じがある」と称賛し、周囲を笑わせた。「でもニカーッと笑うと本当に子供らしい笑顔をされるので、どれくらい仲良くなれるのか楽しみです」と語った。浦井から「初舞台、どうですか?」と聞かれた鈴木は「頑張ります」と答え、浦井も「しっかりしてます」と笑顔に。ROLLYが「彼、石原裕次郎的な貫禄があるので、ボスと呼ぼうかな」と印象を述べると、鈴木は「やめてください」と困った様子を見せた。鈴木は、舞台について「やっぱりやり直しができないから、ドラマとかと違って。ちゃんと覚えて頑張らなきゃなというところは緊張してるかなあ」とコメント。「今日の服装は石原裕次郎さんを意識しているんですか?」と聞かれると、「そういうわけじゃない」と否定していた。主演を務める川平は「日生劇場というのは僕にとって聖地みたいな場所なので、毎ステージ毎ステージ、絶対に負けられない戦いがある」とサッカーにからめて発言。川平は「今なかなか寛容になれない時代なので、これを観てくださって、自分の大切な人に優しくなれるような気持ちになってくれれば嬉しい」とメッセージを送り、「ぜひ日生劇場に来ちゃって、いいんです」といつもの台詞を決めた。しかし、語尾が少し弱くなったことに対して「恥ずかしくなっちゃった、自分で」と照れてうつむいていた。
2016年11月01日8月には主演ミュージカル『王家の紋章』が大きな評判となったミュージカル界のプリンス、浦井健治。“ミュージカル界の…”と言っても、今年はドラマ『ニーチェ先生』(Hulu配信/日本テレビ系)に主演、月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)に出演するなど、活躍の幅をどんどん広げている注目の俳優だ。その彼がデビュー15周年を記念したコンサートを9月29日(木)に開催する。『Wonderland』とタイトルを冠したこのコンサートへの意気込み、そして自身の15年について、話を訊いた。チケット情報はこちら2001年、『仮面ライダークウガ』(テレビ朝日系)でデビューした青年が、いまやミュージカルの殿堂・帝国劇場で主役を張る存在になった。「15年…。密度が濃く、充実していました。たくさんの人や作品や楽曲に出会うことによって、自分の人生さえも豊かに感じるようになりました。本当に15年たったんだなというのと、まだ15年しかたっていないんだという思い、両方がありますが、すべての出会いが自分に与えてくれた影響を考えずにはいられない。かけがえのない時間だったなと思います」と浦井は振り返る。そんな中でのコンサート開催である。井上芳雄、山崎育三郎とのユニット・StarSでのコンサート経験等はあるが、ソロでは初めての挑戦だ。「自分の15年をギュッと詰め、おもちゃ箱をひっくり返したように何でもアリで、とにかくお客さまに楽しんでもらえるコンサートにしたいです。でも実は今回、浦井は何を歌いたい? どんなコンサートにしたい? と訊かれた時に、まったく何も浮かばなくて。その瞬間、“あ、自分は役者なのか”と改めて気付きました。自分は芝居の中で歌うことをずっと深めてきた。今回も“役者がコンサートをやる”というところを、徹底してやりたい。それによってお客さまにも、よりミュージカルを愛する、楽しむきっかけになってくれたら嬉しいですね」。浦井は自身が目指す歌を、シンガーの歌とは異なり物語の中で歌う歌、“芝居歌”と呼んでいる。「面白いのは、ある作品の楽曲を歌うと、身体が役を覚えていて、その時の喉やエネルギーで歌ってしまうんですよ。その1曲のまわりにあった楽曲や対峙していた役、共演していたみんなの顔すら見える。その作品の3時間分の空間の認識込みで1曲を歌えるというのは、役者ならではと思います。僕自身もこのコンサートを経て、芝居の中で歌う歌により説得力が出たり、声色が豊かになったりしていけたら最高だなと思っています。僕にとっても新たな一歩になるはずです」。コンサートでは浦井が過去出演した多くの名作ミュージカルから、名曲の数々が多数披露される予定。浦井の15年の集大成にして“新たな一歩”をぜひ劇場で見届けよう。コンサートは9月29日(木)に東京国際フォーラム ホールAで開催。チケットは発売中。
2016年09月23日ミュージカル『王家の紋章』の初日特別カーテンコールが5日、東京・帝国劇場で行われ、メンフィス役の浦井健治、キャロル役の新妻聖子、イズミル役の宮野真守ら公演メンバーが登場した。同作は、1976年から現在まで連載が続き、累計発行部数4,000万部を誇る同名漫画を原作とした新作ミュージカル。『エリザベート』『モーツァルト!』などの人気作を手がけるシルヴェスター・リーヴァイが音楽を担当した。公演は東京・帝国劇場にて8月5日~27日。カーテンコールで登場した浦井が同作の再演を発表すると、会場は大きな拍手に包まれた。浦井が「2017年4月に東京・帝国劇場、5月に大阪」と、用意していたチラシを衣装から取り出して見せると、宮野が「できる子だね!」と合いの手を入れた。新妻は「王家の紋章という名作が大好きで、長らくいただいていた幸せをなんとかステージ上で返していければと思います」と原作への愛を語る。「こんなにゴージャスなコスチュームも着せていただいて、もう死んでもいいです。死なないけど、死んでもいいくらい幸せです」と深く喜びを表した。人気声優として活躍している宮野は「子役の頃からずっと活動をしていて、帝劇でミュージカルを見て目指したというのもあって、なかなかうまくいかない時もあったんですけど、今こうして、最高のメンバーで最高の作品でこの場所にいるのは、嬉しいし不思議だし、大きな一歩だと思っています」と感動。「皆さんの拍手のおかげで幸せな気持ちでいっぱいです」と客席に感謝した。また、この日は作曲のリーヴァイも登場。「すべてとっても素晴らしかった!」と日本語で称賛の言葉を贈った。浦野は「本当に暑い夏が始まります。ぜひとも応援よろしくお願いします」と客席に語りかけ、その場で見守っていた原作の細川智栄子と芙~みんの姉妹に「40年間、人生をかけた少女漫画を我々に託してくださって、ありがとうございます」と頭を下げた。
2016年08月05日浦井健治と蒼井優が禁断の愛に挑戦する――。そんな触れ込みで開幕前から注目を集める『あわれ彼女は娼婦』。イギリスの劇作家、ジョン・フォードにより1620年に描かれたこの物語は、兄・ジョヴァンニ(浦井)と妹・アナベラ(蒼井)が愛しあってしまう近親相姦の関係がクローズアップされがちだが、実は、彼らを取り巻く様々な人間の思惑が交差していく重層的な作品だ。6月8日(水)に新国立劇場で初日を迎える本作の稽古場を訪ねた。舞台『あわれ彼女は娼婦』チケット情報演出を手掛けるのは栗山民也。「演出の6割くらいはキャスティングで決まる」そう語る栗山が、浦井と蒼井を選んだ理由は、「ピュアで、ふつうの感覚」であったこと。「それぞれのたくらみが混じり合う時代のなかで、近親相姦はむしろピュアにさえ見える行為。ふつうに思える人たちが、“えっ?”と驚くような行動に突き進んでしまう、そんな人間の“業”を際立たせるには、このふたりがぴったりだと思った」と話す。浦井とは5度目のタッグ。「健ちゃんは演技に白紙の部分を必ず残す。その冷静さが魅力」と分析する。稽古場に組み上げられたセットは、作品世界を象徴するかのように広い道が大きくクロスした形になっている。栗山は「稽古場にはわからないことがたくさん存在する。この役は何を求めようとしているのか、どこへ向かおうとしているのか。それをみんなで話し合い、確認しあうことができるのが稽古場の喜びなんだ」と楽しそうに話す。その言葉どおり、一幕ごとの通し稽古が終わると栗山の周りにキャストやスタッフが集まってくる。細かなセリフのニュアンスや動きのタイミングを栗山が指摘し、キャストはそれを真剣に聞き入る。その合間に笑い声が上がることも少なくない。400年も前に書かれた戯曲をいまの時代に上演することについてはこう話す。「この作品のなかに描かれた人間といまの人たち、明らかに違うのは欲望、あるいは好奇心の強さだね。この作品の登場人物たちは、あらゆることに対する欲望がいまの何倍も濃い(笑)。すごくエモーショナル。草食系なんて言葉が生まれて、傷つくのが怖いからと何もしない若者が増えるなかで、この情熱の濃さは僕にとってすごく興味深い」と話す栗山。「劇作家は記憶の声を描く。それを現代の肉体を通して、現在形のドラマにしていくのが僕らの仕事。結論なんて存在しないし、演出家が人間に対する答えなんて出せるわけもない」と語りながら、400年前の“声”を2016年の日本に立ち上げようとする栗山。そして栗山のもと、強烈な欲望と好奇心をもった人々を演じるキャストたち。それぞれの思いが集まった稽古場には静かに熱気が立ち込めていた。公演は6月26日(日)まで東京・新国立劇場 中劇場にて。チケット発売中。なお、25日(土) 13:00回の<ぴあスペシャルデー>では出演者によるスペシャルカーテンコールを実施する。取材・文/釣木文恵
2016年06月01日5月28日(土)に放送される「世にも奇妙な物語’16春の特別編」。今回放送される4本の作品に、新たに俳優の浦井健治とフリーアナウンサーの福澤朗が出演することが発表された。浦井さんは、舞台やミュージカルを中心に活躍中で、昨年にはアニメ・映画化と世界的な人気を持つ「DEATH NOTE」の舞台「DEATH NOTE the musical」を公演、小池徹平らと共演を果たした。さらに、今後も数々の出演舞台が控えており、いま注目の舞台俳優のひとりだ。そんな浦井さんが登場するのは、佐々木希主演の「美人税」。あらゆる点で得をしている“美人”は税金を払うべき、というとんでもない政策を導入した日本政府。佐々木さん演じる美女の愛子は20%もの税金を払うことを命じられ、窮地に陥ってしまうが、そこに浦井さん演じる野々村健一が救いの手を差し伸べる。また、松重豊&高橋一生がW主演を務める「クイズのおっさん」に登場するのは福澤さん。高橋さん演じる古賀は、何の気なしに出たクイズ番組で賞金100万円と「クイズ1年分」を手に入れる。その「クイズ1年分」とは、毎日目の前に松重さん演じる“クイズのおっさん”が現れる…というもの。本作で福澤さんは、主人公の古賀が賞金と「クイズ1年分」を手に入れることになるクイズ番組の司会者。福澤さんといえば、ニュース番組などの司会のほか「全国高等学校クイズ選手権」をはじめとしたクイズ番組の顔でもある。福澤さんならではの、のびのあるスタジオ中に響き渡る声が、本作の重要なシーンを飾る。今回は、この2本のほか、西島秀俊主演の「通いの軍隊」、窪田正孝主演の「夢みる機械」を放送。さらに番組の最後のエンドロールにもスペシャルな仕掛けが。オムニバス4作品の内容に関わるスペシャル映像がエンドロールで流れるため、最初から最後の1秒まで目が離せない。「世にも奇妙な物語’16春の特別編」は5月28日(土)21時~フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年05月23日ミュージカルや演劇を中心に活躍している俳優、井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎によるユニット「StarS」が人気クリエイター・福田雄一とタッグを組み、ミュージカルコメディに挑戦することが8日、明らかになった。今回、脚本・演出を手がける福田をして"エンターテインメントの帝王"と言わしめるミュージカル。そのミュージカルでトップスターとして活躍する3人だが、実は今までStarSとしての音楽活動以外で共演がないという。はたして3人そろってのミュージカルコメディーでどのような化学反応が起こるのか? それぞれの魅力を大いに引き出し、歌&ダンスあり、笑いあり、涙あり? の福田節がさく裂する極上のコメディーになることは間違いない。ミュージカルファンだけでなく、誰もが楽しめる懐かしくて新しい番組に期待したい。ミュージカルコメディ『トライベッカ』は4月放送予定。
2016年02月09日累計発行部数131万部突破の大人気コミックを、間宮祥太朗&浦井健治ら注目の若手俳優で実写ドラマ化する「ニーチェ先生」。1月14日よりオンライン動画配信サービス「Hulu」にて独占先行配信を開始した本作が、ネット配信のみにも関わらず、「Hulu視聴数ランキング」にて全作品視聴数で第3位という好スタートを切ったことが分かった。原作は、「月刊コミックジーン」にて連載中の痛快&壮快コンビニ・コメディー漫画。Twitterに投稿されたコンビニアルバイトの仰天業務日誌をもとに、さとり世代の新人コンビニ店員“ニーチェ先生”こと仁井智慧(間宮祥太朗)と、就職浪人中の松駒(浦井健治)ら深夜のコンビニで働く店員たちの日常を描く。「お客様は神様だろう!?」と不条理な要求を突きつけたお客様に対し、「神は死んだ」と返す大物新人コンビニバイト・仁井智慧に、先輩バイトの松駒は度肝を抜かれっぱなしの毎日で…!?接客業界のダークヒーローが、接客業界の不条理に真っ向勝負を挑む。“ニーチェ先生”こと仁井智慧役を演じるのは、「水球ヤンキース」「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」「学校のカイダン」「24時間テレビスペシャルドラマ・母さん、俺は大丈夫」など数々のドラマで活躍する間宮さん。今年は『ライチ☆光クラブ』『高台家の人々』と出演作の公開が控えており、2016年ブレイク必至の若手俳優だ。就職浪人中の松駒役には、現在放送中の月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」へ出演中の浦井さんをキャスティング。舞台「DEATH NOTE the musical」では夜神月役を務め、今夏には帝国劇場にて上演「王家の紋章」へ出演するなど、実力派若手俳優といえる。ファン大注目の中、1月14日より第1話が配信されると、SNSでは「コンビニ店員のやり取りがリアルで面白い!」「間宮くんと浦井くんの掛け合いがたまらない」「間宮くんのニーチェ先生役は本当にはまり役」と、好評価の声が。さらに、1月11日~17日の「Hulu週間ランキング」では、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」や堀北真希主演「ヒガンバナ~警視庁捜査7課」に次ぐ視聴数を獲得!ネット配信のみにも関わらず、全作品視聴数で第3位という好調な成績を記録した。ちなみに、Huluでしか配信していない作品でランキング10位までにランクインしたのは、本作のみとなっている。1月21日(木)配信の第2話では、その怪演っぷりで話題を呼ぶ元「SKE48」の松井玲奈が、仁井くんに一目ぼれをして熱烈なアプローチをする楓を熱演!酔っ払って仁井くんのコンビニ来店した楓は、そのまま床に倒れ気絶…それを介抱すると言って抱きかかえ、事務所に入っていった仁井くん。「優しいところもあるんだなぁ」としばらくして楓の様子を見にいった松駒くんが目にした衝撃の光景とは…!?いよいよ、1月20日(水)深夜1時29分からは読売テレビにて、1月23日(土)深夜2時55分(※初回は深夜3時)からは日本テレビでの放送を開始。1月21日(木)より「Hulu」にて第2話が独占先行配信。(text:cinemacafe.net)
2016年01月20日シェイクスピアが遺した全37作の戯曲のなかで、喜劇とも悲劇とも分類困難な「問題劇」とされる『トロイラスとクレシダ』。この作品に演出の鵜山仁、主演の浦井健治が果敢に挑む。世田谷パブリックシアター、文学座、兵庫県立芸術文化センターによる共同制作作品として上演される今作が7月15日に開幕した。舞台『トロイラスとクレシダ』チケット情報時はトロイ戦争の頃。トロイの王の息子・トロイラスがクレシダという美女に恋をしている。ふたりは永遠の愛を誓うが、トロイを裏切ったクレシダの父によって、クレシダはギリシャに引き渡される……。主人公が死ぬこともなく、裏切り者が殺されることもないことが「問題劇」といわれるゆえんだ。舞台奥には高くそびえ立つ石段、中央には客席側に向かってやや傾斜のついた円形のステージ。ステージの上には赤と白、2枚の大きな布がかかげられている。最初に登場した序詞役の小林勝也が客席に向かって語りかけると、観客は一気に劇世界に引き込まれる。シェイクスピアならではのせりふ回しはふんだんにありながらもテンポよく物語が展開していくため、すんなりと話に入っていくことができる。登場人物たちの行動や気持ちが、決して過去のものではなく、いま現在の私たちと変わらないものとして感じられる。彼らが身にまとう現代的な衣装も、そんな感覚にとらわれる一因だろう。トロイラス役の浦井健治は、かつて鵜山とタッグを組んだ超大作「ヘンリー六世」で大きな成長を遂げた。その頃からさらにさまざまな舞台を経験し、大きくなった浦井は、今作でも作品の中心に立ち、個性あふれる文学座の面々と堂々わたりあっている。恋人と思いを通じあわせたときの甘やかな口調、一転彼女の裏切りを知ったときの戸惑いに満ちた表情、ひとりの男の大きな振り幅を存分に演じていた。ギリシャ将軍・アキリーズを演じる横田栄司が客席を沸かせる手腕はさすがの一言。クレシダを演じるソニンや、クレシダの叔父でトロイラスとの間をとりもつパンダラス役の渡辺徹の熱演も記憶に残る。象徴的な赤と白の幕が場面転換を巧みにあらわし、生演奏の音楽が舞台をいっそう盛り上げる。じつに贅沢でエンターテイメント性に満ちた作品でありながら、幕が下りたときに自分の置かれたいまという時代について考えを巡らさずにはいられない。「問題作」が現代に突きつけるものは大きい。公演は8月2日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、8月15日(土)から16日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。石川、岐阜、滋賀公演あり。チケット発売中。取材・文/釣木文恵
2015年07月16日浦井健治の活躍が止まらない。ミュージカル界のプリンスと称されることが多い浦井だがその活躍は幅広く、骨太なストレートプレイやコメディでも観客に強い印象を残す。その実力は今年、読売演劇大賞の最優秀男優賞を受賞したことからもわかるとおり。今年はすでに『ボンベイドリームス』『デスノート THE MUSICAL』と2本のミュージカルに主演、さらに7月からはシェイクスピア劇『トロイラスとクレシダ』に主演する。シェイクスピア作品には数々出演している彼が、“問題劇”と呼ばれるこの作品にどう挑むのか。話を聞いた。『トロイラスとクレシダ』チケット情報作品はトロイ戦争という大きな流れの中に、トロイの王子トロイラスと神官の娘クレシダの愛と裏切りの物語を紡いでいくもの。喜劇と悲劇の間を揺れ動き、分類困難であるところが問題劇と呼ばれる所以だ。そんな本作の魅力を、浦井は「ドラマチックな出来事というより、描かれているのは人間の心理の移り変わりの早さや、最終的には愛や憎悪といった“情”で動いてしまう人間の愚かさ。そんなところが僕にはとても面白く感じます」と語る。「人間関係や状況など、現代でも起こりうるものが描かれていますし、登場人物がとても人間臭い。僕が演じるトロイラスも、王子でありながら『戦いをしたくない』というようなことを言います。現代の日本に住む我々が共感しやすいところでもありますし、いま上演する意味も感じています」。演出を手掛けるのは日本を代表する演出家のひとり、文学座の鵜山仁。浦井と鵜山は2009年に上演時間9時間を超すシェイクスピアの大作『ヘンリー六世』でタッグを組み、大きな評価を得た名コンビだ。「『ヘンリー六世』の時は、9時間の公演を終えたあと毎日ダメ出しがありました(笑)。それだけ愛情をかけてくださる方。絶大な信頼を寄せています」。面白いことに、浦井が出演するシェイクスピア作品は、『トロイラス~』しかり『ヘンリー六世』しかり、なかなか上演機会の少ないマニアックなものが多い。例えば『ハムレット』のような王道作品への欲はないのかと聞くと、「もちろんやってみたいものもたくさんありますが、口に出したらとても簡単な思いになってしまいそう。だから自分からは言わないようにしています。むしろ『やってみたらどうか』とご助言いただけるような役者でありたい」と、彼らしい謙虚な言葉が返ってきた。一作一作に謙虚に、真摯に向き合う姿勢の積み重ねが、どんなタイプの役柄でも輝く浦井健治という俳優の信頼へ繋がっているのだろう。そんな彼が7月、“問題劇”でどんな輝きを放つのか、楽しみに待ちたい。出演はほかにソニン、江守徹ら。公演は7月15日(水)から8月2日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。チケットは5月16日(土)に一般発売を開始する。ほか石川、兵庫、岐阜、滋賀公演あり。
2015年05月15日鈴木杏と浦井健治という魅力的な組み合わせによるふたり芝居『星ノ数ホド』が東京・新国立劇場にて開幕。公演初日があと1週間ほどに迫った11月下旬、稽古場をのぞいた。舞台『星ノ数ホド』チケット情報ニック・ペインが発表し、2012年にロンドンで初演された戯曲を昨年、新国立劇場の『OPUS/作品』でも強い印象を残した小川絵梨子の演出で上演する。全員集合し稽古スタート!…と思いきや、冒頭1時間ほどをスタッフ十数人を交えてのゲームに費やす。くじを引いて役割を決め、この中に潜む“主犯”をあぶり出すというある種の「人狼ゲーム」だが、各自のポイントを毎日記録しており全員真剣そのもの。現場の和気あいあいとした空気、各自の驚くほどの距離の近さが伝わってくる。説明が難しい物語だが、ある男女の人生を通じ「あの時、YESと言っていたら」「こちらを選んでいたら…」という無数の可能性を描き出す。例えば冒頭、マリアン(鈴木)がローランド(浦井)に話しかけることで物語は始まり、同じ出会いのシーンが何度も繰り返される。きっかけとなる彼女の最初のひと言は常に同じだが、ローランドのリアクションは毎回異なり、それにより会話の結末、ふたりの立場や関係性が大きく変化していく。出会い、デート後の彼女の部屋、浮気の告白、プロポーズ――様々な人生のシチュエーションで、出てくる言葉がほんの少し違うだけで未来が大きく変わっていくことをふたりは体現し、物語は進んでいく。シーンを終えると鈴木と浦井は小川を交え、演じての感覚や抱えているモヤモヤを吐き出す。小川が繰り返し指示するのは、毎回“強いエネルギー”を持ってリピートのシーンに入ることで、小川曰く「移動している電車から、走っている車に飛び移る」作業。「ふたりで劇場を動かすエネルギーが必要」と途切れることのない熱量を要求する。そしてもうひとつ、小川が徹底するのは「自由」。少し会話のテンポやリズムが狂えば、それは相手にも影響し、全体の歯車を狂わすことにもなるが、小川は「芝居が始まれば、出てきたものが“正解”だから大丈夫。起きてること、見えてるものに意識を移して!」と語る。その言葉を胸に、鈴木も浦井も自信を持って演じていることが伝わってくる。ある時は他人、ある時は恋人、またある時は…と毎回異なる距離感を、鈴木も浦井も巧みに表現。小さなシーンの繰り返しと積み重ねによるマリアンとローランドの人生が、不思議とスリリングに迫ってくる。東京・新国立劇場にて12月3日(水)より上演。撮影・取材・原稿:黒豆直樹
2014年12月02日チャールズ・ディケンズの不朽の名作『二都物語』を基にしたミュージカルが、井上芳雄と浦井健治の出演で2013年夏に東京・帝国劇場にて上演される。『オリバー・ツイスト』『クリスマス・キャロル』などでも有名なイギリスの文豪チャールズ・ディケンズ。彼の書いた小説『二都物語』は、18世紀後半のフランス革命動乱期、ロンドンとパリの“二都”を舞台に、ひとりの女性をめぐるふたりの男性の悲劇的な恋と運命を描いたもの。この長編小説を原作に、脚本・作詞・作曲をジル・サントリエロが手がけミュージカル化した。2007年に米・フロリダで上演後、2008年にブロードウェイで公演が行われ、来夏、日本での初演が決定。なお、日本では宝塚歌劇団が過去『二都物語』を舞台化しているが、これとは別の作品となる。井上はシドニー・カートン役を、浦井はチャールズ・ダーネー役を演じる。演出は鵜山仁が担当する。公演は2013年7月18日(木)から8月26日(月)まで東京・帝国劇場にて上演。チケットは2013年春に発売予定。
2012年07月30日