東急レクリエーションは12月18日、同社の直営映画館である「渋谷東急」を閉館することを発表した。このほど閉館する「渋谷東急」は、2003年6月の渋谷東急文化会館閉館に伴う直営映画館の代替館として、同年7月にオープンした。しかし、同館は10年間の定期建物賃貸借契約により賃借している物件で、2013年5月に契約期間満了を迎えるため、閉館することとなったという。同館の営業終了予定日は、2013年5月中旬となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月19日新し映画の未来を切り開く若手監督を、毎回2人ずつフューチャーする上映イベント「CINEASTE 3.0」が、11月3日(土・祝)、渋谷の新名所・渋谷ヒカリエにて開催され、上映後には『NINIFUNI』の真利子哲也監督と『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の瀬田なつき監督が登壇しトークショーを行った。近年、国内外の映画業界を揺るがすデジタル化。『アーティスト』などで描かれたトーキーへの移行期、そしてモノクロからカラー、それに次ぐ大きな転換期とされる“第三の革命”と言われ、往年のベテラン監督たちが嘆く一方で、そこを楽しみながら新たな試みに挑戦している映画監督たちもまた存在する。撮影機材の急速な進歩やインターネットメディアやSNSなどの台頭に順応し、まったく新しいスタイルでの制作、発信を模索する、そんな新鋭の若手監督たちにフォーカスしたイベント「CINEASTE 3.0」。リアルから“生”の形で人々へと発信し、果てはUSTREAMなどのオンライン映像メディアなどバーチャルな部分でのアプローチするソーシャルなスタイルを貫く上映イベントだ。この日、記念すべき第1回のゲストとして真利子監督と瀬田監督、さらにMCとして注目の映画評論家・渡邊大輔が登壇。360度をぐるりと観客に囲まれる一風変わったスタイルに、どこか緊張気味の2人。しかし、学年は違うが元々2人は東京芸術大学で学んだ身とあって、「(お互いの)名前は知ってました」とハモり会場を沸かせた。さらに「商業映画として作ったわけではない」、「主人公が似ている」、「(上映時間も)40分前後」、「ガス・ヴァン=サントから影響を受けた」と、この日上映された『NINIFUNI』(真利子監督)と『5windows』(瀬田監督)の共通点を挙げ、「どこか似てるんですよね」と意気投合。『NINIFUNI』について真利子監督は、「ただただ“自分が面白いと思ったものだけを撮る”というコンセプトだった」と言い、渡辺さんから「真利子さんの映画はとにかく肉体を全面で使うんですよね。初監督作品でもそうだし、今回の『NINIFUNI』でも、売れる前の『ももいろクローバー』(※早見あかり脱退前)が全力で踊ってますよね(笑)」と投げかけられると、「本当にそのシーンはかなり力入れて撮りましたね。音楽のためのダンスとはまた違うっていうのが大変でした。まあ、ただ『ももクロ』が好きなんですよね。見た瞬間にこの娘たちだ!っていう直観がありました。昔からいまと変わらない元気な子たちでした」と撮影当時をふり返った。一方の瀬田監督の作品も同様に、フワリと跳ねたり、飛んだりという体を使ったシーンが多いこともあり、渡辺さんから「ミュージカル映画に挑戦したりは?」と水を向けれらたが、「ミュージカルはお金がかかってしまう…(苦笑)」とインディペンデント映画ならではの苦悩を語り会場も苦笑い。この日の観客は映画業界を目指す若い世代の人々が多く、監督独自の「こだわり」について語る場面では、「この映画は、赤い京急線が走る川沿いで撮ったんですが…あまりカッコよくない町でした。でも、カッコよく撮りたいと思って、その川をセーヌ川のように撮ったり、原色が目立つコンビニの看板なんかはできるだけ入れないようにしました」とプロのこだわりを披露。しかし、インディペンデント映画に付きものの“ゲリラ撮影”で撮っていたようで、「(撮影中、)いろんな所から怒られました。猥雑な歓楽街ということもあったので、スタッフの1人がそっち関係の方に“ご挨拶”に行ったりしました…(笑)」と語り会場を驚かせていた。その後も、8ミリとデジタルフィルムの違いや映画編集の好き嫌い、映画を始めたきっかけなどなど会話は尽きることなく大きな盛り上がりを見せたが、最後に真利子監督は「でも、僕はただ面白いものだけを作っていく、追っていく、それだけだと思います」と語り、理論ではなく楽しむことだと映画業界を目指す若者たちに“真髄”を伝授し、その様子に瀬田監督も大きく頷いていた。これから、まだまだこのイベントは続くとのこと、渋谷から始まる新しい映画のうねり(=CINEASTE 3.0)をあなたも感じてみては?「CINEASTE 3.0」公式サイト■関連作品:NINIFUNI 2012年2月、ユーロスペースほか全国にて公開© ジャンゴフィルム、真利子哲也
2012年11月05日渋谷芸術祭実行委員会は、東京都渋谷区と共にアート・映像・音楽・ダンスパフォーマンスなど独自の「渋谷カルチャー」を発信する「渋谷芸術祭」を10月27日・28日に開催する。今年のテーマは「キラリ!渋谷は文化の“光”差点」。会場は渋谷ハチ公前広場や渋谷マークシティ、区役所前広場、今年から会場に加わる渋谷ヒカリエ、宮益御嶽(みやますみたけ)神社など、渋谷エリア内の11カ所。計15以上のアートイベントを展開する。ハチ公前広場・東急東横店特設ステージでは、ライブパフォーマンスのほか、ハロウィンにちなんだフォトコンテストを実施。フォトグラファーによる参加者の写真撮影を行い、渋谷芸術祭公式Facebookページに画像をアップ、後日「いいね!」の数が多かった人にはプレゼントを贈呈する。渋谷ヒカリエでは、1階から4階までのイベントスペースにてライブペインティングやアート作品を展示。区役所前広場では、放置自転車を使ったデコチャリのワークショップや、様々なタイプの自転車の試乗会を行う。宮益御嶽神社では野外映画上映を実施する。今年は「東日本大震災復興支援プロジェクト」として、東北と渋谷のコラボーレションペイントアートを企画している。東北の子供たちと渋谷の子供たちがそれぞれ布に絵を描き、その布をオブジェとして縫製。完成作品はハチ公前広場に展示する。また、仙台市にはサテライト会場を設置し、インターネットラジオ番組配信を実施する。区役所前広場には東北3県のアンテナショップ・マルシェを設営して、東北と渋谷の交流を行う。同イベントの入場は無料。詳細は渋谷芸術祭公式ホームページで案内している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月24日東京・渋谷の東急文化会館跡に26日、渋谷駅直結の高層複合施設「渋谷ヒカリエ」がオープンする。”日本一訪れたい街”渋谷をめざすというコンセプトで展開される渋谷ヒカリエのメインターゲットは20~40代の女性。とはいえ、男性も楽しめる施設や店舗も数多い。そんな渋谷ヒカリエの魅力を紹介しよう。渋谷ヒカリエは地下3階・地上34階からなり、オフィス、商業、劇場をはじめとした文化施設を集めた高層の複合施設だ。11~16階にはミュージカルを中心に公演が行われる予定の劇場「東急シアターオーブ」を構える。総座席数1,972席からなる3層の劇場では、こけら落としにブロードウェーミュージカル「ウエストサイドストーリー」を本場から呼ぶことになっている。今後も”本物のミュージカル”を公演していく予定とのことだ。渋谷駅直結という利便性の良さもあり、渋谷のエンターテイメントの中心となっていくかもしれない。地下3階から5階までは商業施設「ShinQs」を展開。”大人の女性”をターゲットとしているが、メンズファッションや、男性でも楽しめる雑貨を扱うショップもある。「UNITED ARROWS」ではカジュアルを打ち出しつつ、大人の男性に向けたオフィスカジュアルラインも展開。女性が男性へプレゼントを贈ることも想定し、小物雑貨のラインナップを充実させているという。色鮮やかなジャケットは、着こなしによってはオフィスのシーンにも使ってもらえるだろう。旅行雑貨もそろえており、RIMOWAとのコラボレーションによる白いスーツケースは人気商品だとか。「BEAMS LIGHTS」は、もともと「BEAMS」の一部店舗で展開していたコーナーをひとつの店舗としたもの。”旅”をテーマとしており、ポケットが多く付いていてコンパクトに収納できるジャケットや、リバーシブルに表情を変えられるジャケットなど、ひとひねり効いた商品を展開している。全体的にカジュアルな商品がそろっており、これからの旅行シーズンに訪ねてみてほしいお店だ。「45R」は素材にこだわった商品を展開し、得意のインディゴ製品が多く並ぶ。おすすめは綿の糸をきしめんのように平らに編み、その糸を使ったニットジャケット。綿なのに麻のような風合いを持つ「擬麻」という素材は、これからのシーズンにはぴったりだろう。メッセンジャーバッグを扱う人気ブランド「HOLLYWOOD POTERGE」では、定番アイテムを中心に展開するが、女性向けということで大きいバッグよりも小さめのものを前面に出している。さらにヒカリエ限定商品も用意。人気のメッセンジャーバッグに銀色のスタッズを取り付けたもので、2サイズの展開。これは完売必至かもしれない。旅行アイテムがメインの雑貨店「Travel Shop GATE」では、航空会社ファンに人気の高い「BRANIFF」に注目。復刻商品からオリジナルのアイテムまで充実し、小物からスーツケースまでそろうので、旅行の予定がなくても楽しくなる。ランニングが好きな人なら、ゴールドウインが展開するスポーツライフスタイルセレクトショップ「Saturday in the Park」を訪ねてみるのもいい。アウトドアウエアを中心に展開するセレクトショップ「SORA(ソラ)」との共同出店となっており、広々とした店内ではTHE NORTH FACE(Performance)、DANSKIN、C3fit、ellesse、CHAMPIONの5ブランドを扱っている。スタッフのおすすめは、THE NORTH FACEの「インパルスジャケット」。軽量な上に手のひらサイズにコンパクトにまとまるジャケットで、ランニング中も握ったままの状態で運べるという。スポーツだけでなく、アウトドアにも使えそうだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月26日1987年のデビュー以来、舞台、映画、ドラマ、ラジオなど、さまざまなジャンルで幅広い活躍を見せる別所哲也。そんな経験豊富な彼にさえ、「初めてづくし」と言わしめる舞台が「朗読活劇レチダ・カルダ『義経』」だ。レチダ・カルダとは、イタリア語で「熱い朗読」の意味。朗読をベースに、小説の主人公を演じる芝居と演奏家よる音楽や舞などで構成され、仏閣や歴史的建造物を会場に開催する。日本の歴史や文化を感じて欲しいという趣向だ。2009年の初演以降、作品や演者を変え上演してきたこの舞台に、初めて出演する別所が心境を語った。「朗読活劇レチタ・カルダ」チケット情報「朗読・芝居・音楽を織り交ぜながら進行していく朗読活劇自体が初めてだし、舞手と音楽家とのコラボレーション、そしてひとり芝居、屋外劇と、今回の舞台は初めてづくし(笑)」と話す。しかし彼からは未体験への不安は感じられない。それどころか、新しい挑戦への昂揚感が高まっている様子。「朗読活劇は多重構造なんです。映画やドラマは、役柄とシチュエーションを理解して物語を作っていく。朗読劇は、語り手として観客の空想力、想像力を膨らませ、物語の中へ誘う道先案内人みたいなもの。朗読活劇はさらにハードルが上がり、語り手もあれば、芝居もある。さらに舞や音楽との共演まであるから、まさに玉手箱状態。それだけにどんな舞台に創り上げられるか楽しみ」なのだとか。司馬遼太郎原作の『義経』を、語り手、演技者として演じるにあたっては、「誰もが知っている名作ですから、観客もいろんなイメージを抱いて来ると思います。司馬遼太郎先生が描く『義経』というヒーロー像を借りて演じますが、偶像化されたカッコいいヒーローではなく、義経の時代にあった価値観や、死生観、結婚観などから、今の時代に共通している部分が見えてくる作品になればいいと思います」と抱負を語る。上演は一夜限り。今回は東京・池上本門寺が会場となる。「歴史のある寺院で、それも屋外。いくら作品を創り上げても、当日の天候やその場の空気感によっては、演じる姿勢も変わるかもしれない。その時限りの一期一会の関係、その瞬間に何が生まれるか、(観客に)目撃者となって欲しいし、体感して欲しい。それが舞台というリアルなアナログの面白さだと思います」。公演は5月19日(土)に池上本門寺にて開催。チケットは発売中。取材・文藤田正恵
2012年04月06日11月12日(土)~13(日)の2日間、渋谷が音楽であふれる!今年で6回目となる『渋谷音楽祭』がいよいよ開催間近に迫っている。渋谷公会堂やマルイシティ渋谷1Fプラザ、渋谷駅東口跨道橋、SHIBUYA109前、道玄坂通り、文化村通りをメイン会場に、約16の連携会場が加わり秋の週末を音楽で盛り上げようという素敵なイベントだ。ストリートパフォーマンスやジャズ、ポップス、クラシック、多彩なジャンルが街を歩くごとに楽しめる様子は、まるで巨大音楽パノラマ。その他の画像中でも注目は、11月12日(土)に渋谷公会堂で開催される、ジャズギタリスト渡辺香津美と東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:渡邊一正)とのコンサートだ。出身が渋谷という世界的ギタリストと今年で創立100周年を迎える歴史ある交響楽団とのコラボレーションは、まさに「渋谷発、時空を超えた音楽旅行」といった趣になるに違いない。また、「3 little words Campaign 2011」と題し、「こんにちは。ありがとう。ごめんなさい。」の3つの気持ちを伝える言葉で、世代を超えた交流をテーマにしている同音楽祭。そうだ、音楽とは、地域や世代を軽々超えるグローバルな共通言語に他ならない。それを自分たちの街から発信し、世界とつながろうという試みは、巡りめぐって街の新しい魅力の発見へとつながっていくだろう。今週末は渋谷へ、何もしなくても素敵なことがあなたを待ち受けている。
2011年11月09日俳優の別所哲也が、CS映画専門チャンネル「ムービープラス」で放送される特別番組「カンヌ映画祭を観る -受賞作品から知るその魅力-」(5月4日放送)に出演することになり、4月12日(火)、横浜にある「ブリリア ショートショート シアター(Brillia Short Shorts Theater)」にて収録を行った。同局では5月11日(現地)から開催される第64回カンヌ映画祭に合わせ、「カンヌ映画祭スペシャル2011」と題し、関連番組が特集放送される。別所さんが出演する「カンヌ映画祭を観る −受賞作品から知るその魅力−」は、過去の受賞作やトリビアなど映画祭をより楽しむための情報を届けるオリジナル番組。別所さん自らが“審査委員長”となり、過去にカンヌで受賞したすべての作品の中から、「俳優賞」、「音楽賞」、「賛否両論賞」、そして最高にあたるパルム・ドールならぬ「ヴェッショ(別所)ドール」を独断で(!?)で選定するというユニークな内容だ。収録が始まると、早速「Bonjour Comment allez-vous(ボンジュール コマンタレヴ)」(こんにちは。調子はいかが?の意)とフランス語の挨拶を決めた別所さんは、「これでカンヌに行く準備はバッチリ」とご機嫌。その後、次々と受賞結果を発表し、番組収録は順調に進んだが「うーん、『賛否両論賞』だけは言いにくい(笑)」と悪戦苦闘。それでも「今年は順調。去年はリテイクの嵐だった。こうやって、歴史が刻まれていくんですね」としみじみした様子だった。果たして、栄えあるヴェッショドールの行方は?気になる結果は番組でチェックされたし。このほかにも過去のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した『ダンサー・イン・ザ・ダーク』、『ブリキの太鼓』や、本年の審査委員長を務めるロバート・デ・ニーロの主演作『グッドフェローズ』、木村佳乃と伊勢谷友介が共演した第61回オープニング作品『ブラインドネス』、同じく第61回の特別招待作品でイ・ビョンホンが主演した『グッド・バッド・ウィアード』なども放送予定。そして、5月22日(日)には、別所さんがナビゲーターを務める「日本独占!第64回カンヌ映画祭授賞式ライブ」が放送される。「カンヌ映画祭を観る -受賞作品から知るその魅力-」は5月4日(水・祝)放送。「日本独占!第64回カンヌ映画祭授賞式ライブ」は5月22日(日)生放送。■関連作品:第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]
2011年04月13日