新しく家を建てたいと思った時、家族にとって快適で住みやすい家を…と望みますよね。今回は、2級建築士の資格をもっている私がマイホームを建てる際にこだわったところや、建てた後に気づいた失敗点、そして家づくりのポイントなどを紹介します。こだわって満足!【家事室・勾配天井・リビング階段】【その1室内干し部屋兼家事室】わが家で気に入っているところは、「家事室」です。室内干し兼家事ができる専用の部屋「家事室」は、生活導線を考えて、洗濯物を干すベランダの近く(わが家は2階)に絶対に作ろうと決めていました。この部屋に洗濯物を取り込んでたたみ、衣類はそのまま2階の各収納場所へ。室内干しもできるように伸縮ワイヤーを設置してあります。このワイヤーは使用しないときはコンパクトになるのでジャマになりません。それほど広くないスペースですが、作ってよかったと思える大満足の部屋です。【その2勾配天井(寝室)】勾配天井とは傾斜になっている天井のことですが、この天井のおかげで開放感が生まれます。この勾配天井が昔から大好きだったので、寝室に取り入れました。寝室は開放感がない方が落ち着く人もいると思いますので好き嫌いは分かれまずが、私はとてもお気に入り。のびのびできる空間を感じながら眠りにつくことができています。【その3リビング階段】最近とても増えているリビング階段。私は「階段」は見せ方次第で空間の印象が大きく変わる大切なものだと思っています。そのため、階段は、もっとも人が行き交うリビングに作ろうと決めていました。結果、空間に奥行きが生まれ、開放感がある印象のリビングになったこと、子どもたちが2階に上がるときも把握できることなど、リビング階段にしてよかったと満足しています。ちなみに、空調の効きが悪くならないか心配でしたが全然問題ありません。上:室内干し兼家事室(ワイヤーを出している状態)下:勾配天井作ればよかった!【玄関(土間)収納】5歳と1歳の子どもと生活する中で、建ててから失敗したなと思ったのは、「玄関(土間)収納」を作らなかったことです。「玄関(土間)収納」は、シューズクロークや玄関クロークともいわれています。これは、玄関からつながった土間の収納スペースなので、帰ってきたら室内に物を持ち込まず、そのまま置いておくことができます。例えば、ベビーカーや子どもの自転車、三輪車、ヘルメット、外での遊び道具。そして雨に濡れたアウターや服。玄関の掃除道具など、あげればきりがありません。扉やシェードで目隠しをすると玄関からは見えなくなるので、とてもスッキリとした印象になります。スペースがなくて断念したけれど…その便利さを知っていたのに、なぜ作らなかったのか…、それはスペースがなかったのです。以前から、家を建てるなら便利な玄関収納は絶対にほしい!と思っていました。ですが、玄関が洗面・脱衣所の隣にあり、洗面・脱衣所を広くとりたいという思いも強かったので、玄関収納は断念。そのかわりに、玄関から室内に上がって一番近いところに収納を設けたのですが、思えば玄関から近いとはいえ室内に変わりはありません。やはり土足のまま玄関に収納できるスペースを、洗面・脱衣所のスペースを少し狭めてでも作ればよかったなと思っています。つければよかった!【ダウンライト照明の調光機能】2つ目に失敗したなと思ったことは、リビングの照明にダウンライトに「調光機能」をつけなかったことです。調光機能とは、照明の明るさや暗さを調節できる機能のこと。家を建てる時、調光機能がついているダウンライトも検討したのですが、コスト面の関係で、調光機能をなしにしてしまいました。ところが住み始めて、子どもがお昼寝をしたり、夜に作業をしたりする時など、明るさを変えられたら…と思うことが増えてきたのです。調光機能がついていると節電にもなることを考えると、初期投資として、多少コストがかかってもやっぱりつけておけばよかったと感じています。快適な家づくりのための重要なポイント!【生活動線】最後に私が思う家づくりで一番重要なポイントは、「生活動線」を意識することです。生活動線の中でも、もっとも動きが多いであろう「家事動線」。例えば食料を買ってきたものの冷蔵庫やパントリー(食糧庫)までの動線が長いと、食料などの荷物を運ぶのが大変です。そこで、パントリーをキッチンの手前に作るか、奥に作るのかも考える必要があります。奥に作ると必ずキッチンを通らないといけないので本当に食料やキッチンまわりのものだけの収納になるでしょうし、人の行き来が多くなりそうな手前だと、食料の他にも何か他にも収納するものが増えるかもしれません。自分の生活スタイルに合っている位置を考える必要があります。生活導線を書き出してみましょう動線はある程度シュミレーションできるかもしれませんが、私は簡単でもいいので、実際に書き出すことをおすすめします。間取り図があるのならば、そこに動線を書きこむだけでOK。間取り図がなくても紙に簡単に部屋名などを書いて、動線を考えて書き込んでみるとイメージしやすいと思います。快適な家づくりのために今回は、私の満足しているポイントとともに、失敗したと感じる点を紹介しましたが、いかがでしたか?子どもがいる家庭であれば将来のこともある程度考えなければなりません。何のためにこの部屋や収納があるのか、何のために使用するのかなど、目的を明確にしたうえで家づくりを考えてみると、きっとうまくいくのではないかと思います。今回紹介したものが、少しでも家づくりの参考になれば幸いです。<文・写真:ライターmayumi>
2020年11月21日働くママは、朝から晩まで大忙し!それには、家族が協力して家事の分担を自主的に行うことで、キレイを保てる家をつくることが大切になってきます。ここでは、リンナイ株式会社が日本、韓国、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの計5か国の25~39歳の働きながら育児をする女性計500名を対象に、「働くママの育児事情」に関する意識調査をした結果を解説。あわせて、家族で簡単にできる生活の中の導線を利用した家事分担方法について3つ紹介します。世間の働くママの多くが、仕事のほかに家事と育児の大部分を担っています。女性のライフワークバランスというのは、先進的な社会になった今だからこそ問題点や改善点が多く挙げられるのかもしれませんね。■ ワンオペ育児だと感じている日本の働くママは6割超え!先日、リンナイ株式会社が日本、韓国、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの計5か国の25~39歳の働きながら育児をする女性計500名を対象に、「働くママの育児事情」に関する意識調査を実施したという記事がリリースされました。そこでは、ワンオペ育児だと感じている日本の働くママは6割を超えることが判明しました。プラナ / PIXTA(ピクスタ)また、育児の分担において日本は父親の分担度合が最下位でした。日本の働くママの負担は、想像以上のものだといえるのではないでしょうか。horiphoto / PIXTA(ピクスタ)■ 家族の協力は必須!働くママの家事を少しでも楽にする3つの方法!では、実際に働くママの家事の負担を楽にするのはどうしたらいいのか?ここでは3つの方法をご紹介します。1. プチ掃除セットを各所に置くkarin / PIXTA(ピクスタ)掃除は一気にしようと思うから大変なのです。簡単にできる範囲での掃除セットを各所に置いておけば、面倒くさくて大変な掃除の手間が省けます。掃除を遠ざけるのは「よくわからないし、面倒くさい」からという理由が圧倒的。また、家族全員が使いやすい掃除用具なら、気づいた人がサッと行うことができ、より快適に生活空間を維持することができるようになります。2. 個人のものは適材適所にoloktionov / PIXTA(ピクスタ)ヘアスプレー、ヘアゴム、シェーバー……家にあるアイテムというのは何かとごちゃつきやすいもの。ただ、個人で使っているものは、だいたい“使いたい場所”が決まっています。そのため身長や利き手、使用頻度などを考慮してものをセッティングしていくと、散らかりにくい収納ができあがります。ものが散らかるのは収納してあった場所に戻しにくく、結局、出しっ放しになってしまうことで散らかるという原理なのです。家族それぞれが自分で片付けをすることができるようになれば、主婦の仕事は格段に楽になります。3. マフラーやコートなどは玄関に収納し、明日の身支度は帰宅時にそれぞれで行うABC / PIXTA(ピクスタ)帽子や家の鍵、マフラーやコートなどは玄関に収納しておくことで、家族からの「〇〇がないんだけど、どこにある?」という質問を回避することができます。hilllander / PIXTA(ピクスタ)壁にフックなどを取り付けておけば収納力も上がり、ものを探す手間も省けます。■ 働くママには家族の動線やクセを見抜く“観察眼”も必要?家族全員にとっての使いやすさを追求すること。使う人の動線やクセを考えて、それぞれの“良い場所”を見つけることがポイントです。zon / PIXTA(ピクスタ)ベストな方法を見つけることができれば家事の時短化は可能ですし、結局は家事自体も楽になります。忙しい働くママが、少しでも自分のカラダを労わる時間ができますように!【参考】※リンナイ 【熱と暮らし通信】世界5カ国の「ワーキングママの育児事情」に関する意識調査
2019年02月22日人が移動する経路のことを動線といいますが、住まいの中で無駄のない動線計画によって家事や作業等がしやすくなることはよくあります。ここでは、家の中の高齢者にとっての生活導線や介護の場合の導線など、気にしたいポイントを紹介します。高齢者にとって、家の中の生活導線を短くしたからと言っていいとは限りません。実際に、高齢者の歩く機会が減り、筋力が落ちた、などという声も聞かれるからです。■ 家の中には家事動線や介護の動線が混在しているNOBU / PIXTA(ピクスタ)動線といえば家事動線を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。洗濯室から干し場までの距離をできるだけ短くしたり、リビングを通らないで玄関からキッチンや浴室に行けるようにするなど、いろいろな生活動線があります。では介護についてはどうかというと、トイレや浴室、さらには外出までの経路をできるだけ短く移動しやすい動線にすることはよくあります。PHOTO NAOKI / PIXTA(ピクスタ)■ 家の中で日常的に歩くことも考えてしかし、歩く距離を短くすることが良いかというと、必ずしもそうとは言い切れません。高齢になると筋力も弱まって転倒しやすくなり、あまり外出もしなくなりがちです。家の中では何時間も座ったままということもよくあります。住まいの中で体を動かすことが減少すれば筋力や体力はますます落ちていくでしょう。こうしたことから、できるだけ日常的に家の中で歩くことをオススメします。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)■ 廊下や段差を利用してリハビリや脳の活性化にそのためには、家の中の動線をあまり短くしないほうが良いように思われます。まだまだ自立歩行できる人は、自然に体を動かすことができるよう、長めの廊下や段差があってもいいように思います。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)適度な運動の積み重ねは、筋力をはじめ脳の活性化にも役立ちます。リハビリが必要な人は家の廊下を歩いたり、段差や階段を上り下りしたりすることで、毎日少しずつ機能回復することができます。つまり家に住んでいるだけで自然に歩くことになり、結果として最期まで自分で歩いてトイレにも行けるようになる、という効果が期待できます。■ たくさん歩ける動線計画も考えてみる必要以上に便利にして歩く距離を短くしたり、バリアフリーにしたりすると、身体能力の低下を進めてしまうことになりかねません。必要なところと、それほど必要でないところを見分け、歩くための動線計画という発想を持つことも大切でしょう。kou / PIXTA(ピクスタ)新築やリフォームの際は、高齢者が最期まで自分の足で歩き続けられるよう空間や動線の工夫をしてみましょう。■ 意外に大きい歩く効果について適度なウォーキングや有酸素運動は認知症やいろいろな病に効果があることがわかっています。プラナ / PIXTA(ピクスタ)歩数と病気予防の関係を調べている東京都健康長寿医療センター研究所によると、認知症予防に効果があるのは一日5,000歩とのこと。ちなみに、骨粗しょう症やがんには7,000歩という数字も挙げています。もちろん家の中でこれだけ歩くことは難しいでしょう。散歩や買い物、通院なども合わせて、こうした数字を一つの目標にしてみても良いのではないでしょか。【参考】※認知症ねっと認知症予防に効果的な歩数※東京都健康長寿医療センター研究所 研究NEWS No.265 中之条研究
2018年12月09日通勤やお出かけに、すっかり上着が欠かせなくなりましたね。帰宅後の脱いだ上着、わざわざクローゼットまで戻しに行くのは面倒だし、「後で片づけよう…。」と、ついついリビングにおいたままに。散らかるリビングと、上着がしわになってしまうのが気になるものの、毎回クローゼットまで行ったり来たりしていたら、目が回ってしまいます。そんな時間が収納で少しでも楽にできたら。と、思うのです。今日は「暮らしが楽になる動線づくりのお話」。わが家で愛用しているtowerの「スリムコートハンガー」。コンパクトなデザインで、置くだけで暮らしのひと手間を減らしてくれるアイテムです。省スペースでも置けるよう配慮された設計で、狭い空間でも収納力をアップ。しかも、立て掛け式なので、壁さえあればどこでも設置可能。賃貸マンションやアパート、新築の戸建ての壁に穴を開けるのは抵抗があるという方にもうれしいですね。「ちょっと上着を掛けたいけれど、フックを壁に付けたりするのは大掛かり」という場所にも、40cmほどのスペースがあれば、お洋服を掛けておけるという優れもの。家の中のいろんな場所に当ててみれば、その場所ごとに生まれる使いやすさが魅力です。床に面した部分が少ないのも、掃除機がかけやすい、家事にうれしいデザイン。玄関で上着を脱ぐ動線をつくればリビングは散らからない身に纏ったお出かけアイテム。コート、帽子、マフラー、手袋、バッグ…。お出かけ前に最後に身に纏うアイテムは、玄関に収納する動線づくりを。帰宅後もわざわざクローゼットまで片づけに行く手間が省けます。玄関で上着を羽織って、さぁ出発!帰宅後は身軽でリビングへ。リビングに散らかる原因を持ち込まず、玄関で終結できます。「玄関にお洋服をかける収納がなくて不便…。」という方は、土間や廊下にスリムコートハンガーで収納スペースをプラス。例えば、レインコートなどの濡れたものも、ここに一時置きできればいいですよね。春先に花粉症に悩まされている方も、スリムコートハンガーを玄関に置いておけば、花粉をリビングに持ちこむ心配がありません。リビングに普段使いのバッグの定位置をつくる帰宅後の荷物の定位置、決まっていますか? いつも持ち歩くバッグの中身は、携帯電話、お財布、カードケース、ポーチ…と、家の中でもなにかと必要な道具たち。バッグの定位置を決めておけば、リビングで「ちょっとお財布…」と思った時、いつでもサッと手が届き、暮らしがよりスムーズに。置き場所が曖昧になりがちなバッグにきちんと定位置をつくっておけば、床置きを防ぎ、リビングをスッキリ保てるようになります。ただの収納用品というとリビングに置くにはあまり気乗りしませんが、インテリア性が高ければ、大歓迎ですよね。ツヤのないマットな手触りのスチールと天然木の組み合わせは、ホワイト、ブラックどちらを選んでも後悔ありません。お部屋に圧迫感を出したくない場所には、壁に合わせてホワイトを選ぶとすっとインテリアに馴染みます。スタイリッシュなブラックは、ヴィンテージインテリアやモダンインテリアのさりげない主役に。一本の線がリビング空間を充実させてくれます。来客時にゲストの荷物を預かるおもてなしを友人宅に遊びに伺がった時、上着をハンガーにかけて預かってくれる友人の心遣いが素敵なだぁと思ったことがあります。なんだか上品で、おしゃれなカフェにでも来たような気分。相手を思う気遣い、うれしいですよね。リビングやダイニングに設置すれば、おもてなしの時、ゲストの上着や手荷物を置けるスペースに。スリムコートハンガーは、軽くて移動もしやすいので、「来客時だけここに。」という時にも簡単に設置できます。組み立ても移動も女性一人でできてしまう、コンパクトなデザインがうれしいところ。家事を愉しむ暮らしの道具として最近お気に入りの使い方が、お掃除道具の吊るし収納。リビングの一角に、気が向いた時にサッと手に取れるよう、スリムコートハンガーにフックを組み合わせ、お掃除道具を引っ掛けて収納しています。なんだか思わず手に取って、掃除したくなりませんか?アイロンがけが終わったきれいなシャツの一時置きにもとっても便利。せっかくアイロンがけしたYシャツにしわを付けさせません。Yシャツなら5〜6枚収納可能。スタンド式のアイロン台を使っている方は、動線に合わせてスリムコートハンガーを設置すれば、アイロンがけがもっと効率よく、楽しくなりますよ。シンプルでコンパクトだからこそ、使いたい場所に簡単にプラスできるアイテム。「暮らしをちょっとだけラクにしたい」を叶えてくれます。 ■暮らしのはなし お片付け 文・nami sasaki整理収納アドバイザー。暮らしのまんなかにはいつも散らかし三兄弟。毎日の暮らしを愉しむ工夫探しがすき。収納で家事を心地よく。【ご紹介したアイテム】 上着をちょっと掛けておきたい時にちょうどいい、省スペース設計で置く場所を選ばない立て掛け式コートハンガーです。片手で持ち上げられる軽さで、壁さえあればどこでも使えて移動もラクラク。ブラックとホワイトの2色からお選び下さい。⇒ towerスリムコートハンガー/タワー【収納衣類収納小物収納コートツリー二人暮らし一人暮らしファミリー家具】 3,240円(税込)
2018年11月25日