新潟大学は6月18日、糖尿病治療で使われるインスリンなどの血糖降下薬による低血糖脳症に対し、新たな動物モデルを作成し、用いることで低血糖脳症の治療薬を発見したと発表した。同成果は新潟大学脳研究所神経内科の下畑享良 准教授を中心とする研究グループによるもので、6月18日の国際科学誌「PLOS ONE」に掲載された。低血糖脳症は、糖尿病の治療でインスリン注射や内服の血糖降下薬を用い血糖値を下げたときに、薬が効きすぎることで起きる。糖は脳にとってのエネルギー源であるため、低血糖脳症は重度の脳障害や認知症の原因となる。近年、その数が増えていることが問題となっているが、ブドウ糖注射を除くと治療薬がなく、治療薬の開発が望まれているが、良い動物モデルがないという課題があった。従来の動物モデルは低血糖におる脳のダメージによって呼吸が止まるため、人工呼吸器を使用していたが、難易度が高いという問題があった。今回の研究では、脳波をモニターしながら脳の傷害をチェックする方法を用いることで、人工呼吸器を使用しないで済む動物モデルを確立した。また、このモデルを用いることで、低血糖の治療として行うブドウ糖注射のあとに、脳内にアルデヒドのひとつである4HNEという物質が蓄積し、神経細胞を傷害すること、その障害の程度は低血糖の時間が長いほど高度になることを発見。アルデヒドを分解する酵素を刺激する薬剤「ALDH2 アゴニスト」をブドウ糖と一緒に注射したところ、脳内のアルデヒドが減少し、神経細胞の障害も抑制されることを確認した。このアルデヒド分解酵素刺激薬が実用化されれば、低血糖脳症患者の一部の予後を改善する可能性がある。同研究グループは今後、今回開発した動物モデルを用いて、さらに低血糖脳症の治療薬候補の同定を進め、最も効果が期待される治療薬を用いた治療の実用化を目指すとしている。
2015年06月18日厚生労働省はこのほど、公式Webページにて「平成27年度『世界禁煙デー』における取組及び『禁煙週間』の実施について」を公開した。「世界禁煙デー」は5月31日。禁煙週間は、5月31日~6月6日。「たばこが健康に悪影響を与えることは明らかであり、禁煙はがん、循環器病等の生活習慣病を予防する上で重要である」ことを、その趣旨としている。今年度は、たばこを減らすことで命を守ることを目的として、「2020年、スモークフリーの国を目指して ~東京オリンピック・パラリンピックへ向けて~」を禁煙週間のテーマとし、禁煙および受動喫煙防止の普及啓発を積極的に行う。主要な実施事項としては、「閣議における厚生労働大臣発言」 「イベントの開催(東京及び地方)」「『禁煙週間』実施要綱の策定、周知」「本週間用ポスターの作成、配布、掲示」「各省庁、地方公共団体、関係団体及び厚生労働省内部部局等に通知し、その趣旨について理解と協力を求める」「厚生労働省ホームページ等による情報提供」など。その他の対応として、「厚生労働省内職員へメールにて禁煙の呼びかけ」「禁煙相談会の実施(3回)」「禁煙週間中における中央合同庁舎第5号館内でのたばこの自動販売機の停止等」を行う。※本文と写真は関係ありません
2015年05月29日今年も恒例の「世界禁煙デー」(5月31日)が近づいてきた。WHO(世界保健機関)では、この日に向けて禁煙に関するキャンペーンを実施するという。WHOのグローバル・リサーチセンターが神戸にある。WHO神戸センター(WKC/正式名称はWHO健康開発総合研究センター)は、1995年に設立され、社会・経済・環境の変化が健康に及ぼす影響、およびそれらが政策にどう反映されるかを研究している。WHOの本部はジュネーブで、世界各地に6つの地域事務局、約150の各国事務所を持つが、スイス国外にある本部組織はこの神戸センターだけ。これは前WHO事務局長の故・中嶋宏博士と前兵庫県知事、故・貝原俊民氏の尽力によるもので、その活動は兵庫県、神戸市、神戸商工会議所および神戸製鋼所から成る「神戸グループ」により支援されている。このWKCとはどのような活動をしているのか、そして、今年の世界禁煙デーはどのようなテーマで実施するのか。WKC所長のアレックス・ロス氏にお話を伺った。○喫煙被害のグローバリゼーションへの対策に取り組む――WKCの活動理念について教えてください。ロス氏: 「WKCは、科学分野においてのリサーチ、技術協力、能力開発、情報共有などをサポートしています。この10年ほどは、急激な都市化が健康に及ぼす影響について本部の研究をリードしてきました。今日では、特に高齢化社会に対応するためのユニバーサル・ヘルス・カバレッジやイノベーションの推進にむけた実質的なリサーチへと重点を移行しているところです。健康問題について他部門連携で多角的に分析するWKCのやり方は、WHOでもめずらしいと言えるでしょう。世界的に見て、近年の顕著な特徴の1つは急速で大規模な都市化と、そこに集中する人口の大きさです。2、3年前にはついに、都市部の人口が地方の人口を抜きました。現在では世界人口の54%が都市部に暮らしており、2050年までには66%まで増えるといわれています。大都市においては、性差や貧困などが、健康に関する支援や治療を受ける際の格差(健康格差)を生みつつあります。政治的にデリケートな問題ではありますが、私たちは行政が、これらの構造を理解する手助けをするとともに、政府の異なる部門が協働して解決に向けて取り組めるような戦略を練り、人々の健康が平等に守られるよう共に働きかけています。都市生活は、非伝染性の持病、たとえば癌、肺や心臓の疾患、脳梗塞や糖尿病などのリスク要因に良くも悪くも影響を与えます。喫煙、運動不足、偏った食生活、飲酒のほか、大気の汚染などの環境要因もあげられます。WHO本部のタバコ・フリー・イニシアティブのメンバーとWHO西太平洋事務局の職員の協力で開発した、禁煙都市を実現するための行政向け条例モデルとトレーニング・ガイドがあります。これは、社会の異なる部門が共に健康問題に取り組むためWKCが行った実質的アプローチの一例です。これらの活動が、ひいては国全体における『たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(WHO FCTC)』の施行につながります。これはWKCのサイトでも詳しく紹介しています。FCTCは、万人が最高水準の健康を享受する権利を再認識する初の世界的健康条約で、その監視機構はWHOになります。喫煙被害のグローバリゼーションへの対策として各国が開発したものです。たとえば、貿易の自由化に主に起因するタバコの価格の低下、外国資本、宣伝広告、多国展開、不法取引など、複雑な要因のからむ喫煙被害の問題を減らすことを目的としています」○今年のテーマは「タバコの不法取引を止めよう」――「世界禁煙デー」とはどのような取り組みでしょうか?ロス氏: 「毎年5月31日、WHOは『世界禁煙デー』というグローバル・キャンペーンを行います。喫煙による健康被害に焦点を当て、効果的な対策を提唱しています。テーマは毎年変わり、今年は『タバコの不法取引を止めよう』です。不法取引を無くすよう各国に呼びかけ、また、2012年11月にWHO FCTC初の議定書として承認された、『タバコの不法取引排除のためのプロトコル』に賛同するよう促します。なぜ不法取引が健康に関係するかというと、タバコ業界や犯罪組織がここから不当な利益を得て、そのツケ、たとえば保険や医療保障にかかるコストを、一般社会が払わされることになるからです。あらゆる面で、不法取引は世界中の主要懸案事項です。国際税関機構の情報も含めた研究によると、世界的に見て、多ければ10本に1本のタバコが不法マーケットからのものとされています。また、EUによると、不法取引によってEU加盟国にもたらされる税収、および関税収入の損失は、毎年100億ユーロ以上にのぼるとみられています。不法取引は豊かな国だけの問題ではありません。世界中のほとんどすべての国がなんらかの形で影響を受けます。タバコの不法取引の脅威に対応するため、国際社会はこのプロトコルを採択したのです」――2015年のキャンペーンの目標を教えてください。ロス氏: 「今年の世界禁煙デーのゴールは、次の4つです。(1)タバコの不法取引によって入手可能になる低価格の非正規品が招く健康被害、とくに若年層や低所得者層に対する影響への着目を促す。(2)増税や値上げ、グラフィックを用いた警告文などの喫煙コントロール対策がヘルスケアにどう影響するか、また不法取引によってそれがどう妨害されるかを示す。(3)業界が不法取引にどのように関わっているかを示す。(4)不法取引によってもたらせる高額な収益が、いかに犯罪組織の麻薬、人身・武器売買、テロなどの活動の財源となっているのかを明るみに出す。これを実現するためには、すべての関係国にプロトコルの批准、参加、そして施行を促し、早期に活発に活動してもらう必要があります。税収の損益だけでなく、タバコ規制に関して不法取引は多くの国に多大な影響を与えます。日本には政府の厳しい規制がありますし、地理的にも影響を受けにくいかもしれませんが、世界的に見ると深刻な問題です。キャンペーンに関するより詳しい情報は、WHOのサイトで紹介しています」――ゴール達成のための戦略はどのように考えていますか?ロス氏: 「プロトコルです。FCTCはWHOが策定した2つの条約の1つで、現在約180か国が批准しています。FCTCに調印するためには、すべての国が要求に見合う行動を起こさなければなりません。日本は最初に調印した国の1つです。最大の目標は、民間セクターの個人レベルだけではなく、財務省や国務省 、国境の税関、税務署など、各国の政策決定レベルでの注意を喚起すること。2つ目の目標は、より多くの国にプロトコルを批准してもらうことです。消費者サイドは、ときにいちばん安価な商品を求める傾向にあります。とくに、タバコの価格の高い国では顕著です。不法取引に対する法の厳格な施行は、現行法を尊重する意味でも、喫煙者を減らすというそもそもの目標を達成する意味でも重要です。昨年のテーマは『タバコの税』でした。課税率をあげれば喫煙者が減るという明確なエビデンスもあり、こちらも消費者にアピールする重要な手立てとなりました」――最後に、マイナビニュースの読者にメッセージをお願いします。ロス氏: 「究極のメッセージは『吸わないこと』です。健康への害は計り知れません。癌にはじまり、乳幼児を含め大切な家族に及ぼす受動喫煙の影響まで、喫煙が健康に与える害のエビデンスには目を見張るものがあります。中毒になりやすい若年層も、長いあいだ業界のターゲットとされてきました。若者を喫煙という悪習慣から守ることができれば、後年中毒になるリスクは大幅に縮小します。もしすでに喫煙の習慣があるなら、『止めること』です。医療・保健機関のプロに禁煙方法を相談してください。あなたの命にかかわることですから。安全な喫煙場所などありえません。日本ではときどき、別の部屋で吸えば大丈夫というような認識があるようですが、煙は必ず室内を循環します。まわりの人も巻き添えになります。本当に、その害は強調してもしきれないほどです。日本において、公共の場での喫煙についての法制度が整っている県は現在、兵庫と神奈川の2県だけです。日本でスモーク・フリー環境を実現するためには、法律が改善されなければなりません」――ありがとうございました。世界的に見ると、喫煙による害で毎年600万人が命を落としている。その10%以上が非喫煙者だ。6秒ごとに約1名がタバコの害で亡くなっており、これは成人の死亡件数の約1割にあたる。私たちが今、行動を起こさなければ、2030年までにその数は800万人になるといわれている。「世界禁煙デー」をきっかけに、喫煙行動について考えてみてはいかがだろうか。○お話を聞いたアレック・ロス所長のプロフィールWHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)所長。米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校で学んだ公衆衛生政策、殊に保健制度の専門家。これまで、WHO本部(ジュネーヴ)にてパートナーシップ部長、感染症担当事務局長補付部長、エイズ・結核・マラリア担当事務局長補付首席補佐官などの管理職を歴任。この間WHOパートナーシップ政策を構築し、国際保健の取り組み、国連機関、NGO、民間部門との関係をはぐくむ。また、国際連帯税(たばこ税)などの革新的な保健融資制度にも取り組み、エイズ・結核・マラリア対策グローバル基金や国際医療品購入ファシリティー(UNITAID:ユニットエイド)の創設にも尽力する。WHO勤務に先立ち、英国国際開発省にて国内外担当上級保健顧問(2001~2003年)、米国国際開発庁、米国保健社会福祉省、米国下院議会など数々の米国政府機関で上級職員として勤務(1987~2001年)。(取材・文 = モーゲンスタン陽子)
2015年05月25日結婚、出産の高齢化が進み、不妊治療を望むカップルが増えています。そこでネックになるのが、高額な治療費。子どもを授かるまで治療を続けたくても、治療費が捻出できず諦めるケースも多いようです。ですが、一定の要件に当てはまれば、「特定不妊治療」という国の助成制度を利用することができます。○平成26年度に変更になった「特定不妊治療」不妊治療には、いくつかのステージがあります。まずは排卵日を予測して自然妊娠を目指す「タイミング法」。次にチューブで精子を子宮に送る「人工授精」となり、最後のステップとして、体外で受精させた受精卵を子宮へ戻す「体外受精」「顕微授精」があります。タイミング法は数千円、人工授精で1万円~2万円程度ですが、体外受精になると、1回30万円~50万円程度の負担になり、資金面で治療の継続が難しくなってきます。治療の負担を軽くするために使えるのが、体外受精と顕微授精を対象にした「特定不妊治療」という国の助成制度ですが、助成を受けるにはいくつかの条件があります。対象者は、特定不妊治療以外の方法で妊娠の見込みが無い、または極めて少ないという医師の診断を受けた夫婦で、戸籍上の夫婦に限られます。また、夫婦合算の所得が730万円以内という所得制限が設けられています。助成制度を実施するのは、各都道府県、指定都市、中核市なので、利用の際は、住所地の自治体に申請をします。また、特定不妊治療ができるのは、各自治体が指定した指定医療機関に限られるので、事前に確認をしておきましょう。この特定不妊治療、平成26年度から制度が変更され、少々ややこしくなっているので注意が必要です。従来は年齢に関係なく、初年度3回、通算5年度で最大10回まで助成が受けられましたが、平成26年度以降、39歳までの女性は通算最大6回までと回数が減りました。40歳以上の女性は、平成27年度までに申請すれば、従来通り通算10回の助成が受けられるのですが、平成28年度以降の申請では、40歳~42歳が通算3回まで、43歳以上になると、制度の対象外となります。年齢が上がると体外受精や顕微授精の成功率が下がり、妊娠、出産のリスクが高まることから、このような見直しがなされたようです。助成額は、A~Fまでの治療ステージによって変わり、治療1回につき最大7万5,000円~25万円です。特定不妊治療は国の制度のため、どの都道府県でも同様の助成となりますが、自治体ごとに、独自の不妊治療支援を実施している場合もあります。例えば、東京都港区では年30万円・通算5年間の助成制度があります。独自の助成制度の有無で、東京都港区の場合では費用負担が150万円も変わってきます。不妊治療に本格的に取り組みたいという夫婦は、各自治体の助成制度について、調べてみるとよいでしょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール武田明日香エフピーウーマン所属ファイナンシャル・プランナー南山大学経済学部卒業後、大手印刷会社に入社。2010年に、法人営業の仕事をしながら自己啓発のためにファイナンシャルプランナーの資格を取得。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)
2015年03月10日●マイナビニュースの営業マンの卒煙体験ゴフォ、ゴフォ、グォォゥフォォォォ!!ここ最近、編集部のデスクに座っていると、えげつない咳の声が響いてくることがある。発生源は隣接する営業部に所属するA山だ。風邪を引いたのかと思いきや、それにしては、あまりにも咳込んでいる期間が長い。「どこか体を悪くしたんじゃないの?」と声をかけてみると、「ここんとこ、タバコを吸うと咳がひどくなっちゃうんだよね」とあっけらかんと返してくる。幸いにも直近の健康診断では大きな注意点はなかったようだが、大病を患う前にタバコをやめた方がいいのは明白。ただ、禁煙の意志について聞いてみると、「やめた方がいいとは思うんだけどねぇ」と煮え切らない態度。マイナビニュースでは禁煙をテーマにした記事を継続して特集している。優柔不断なA山にすっぱりタバコを絶たせるのも、編集部としての使命。「意志が弱いから無理だよ」と否定にかかるA山を尻目に、編集部では「禁煙外来」の専門家に相談することにした。○禁煙外来のコストは1日230円程度。タバコひと箱よりも安い!簡単に言えば、禁煙外来とはニコチン依存症を治療するのを目的とする専門外来だ。医師による問診や簡単な検査を経て、その人のライフスタイルに合った禁煙補助薬を提供していくというのが大まかな治療の流れ。かつては保険外診療だったが、近年は一定の条件が課せられるものの、保険適用となっているとあって、受診して禁煙を開始する喫煙者が増えつつあるという。「禁煙外来を活用すると、禁煙の成功率は7割に上がります。単に我慢をするだけでは1~2割しか成功しないと言われている中、これだけの効果が発揮できるのは、やはり補助薬の効果が高いということでしょう」と話すのは、今回お話を伺った東京・人形町にある中央内科クリニックの村松弘康院長。呼吸器内科とアレルギー科の専門医として長きにわたって活躍してきた村松院長は、タバコが原因で重い病気にかかってしまう人の姿を見て、なんとかしなくてはならないと早期に禁煙外来に取り組んできた一人である。禁煙外来での治療は、約3カ月間のプログラムで、全5回受診する。この間、用いる禁煙補助薬により薬の使用期間は異なるが、全体の治療費が気になるところだ。「保険診療の認可を受けた施設では、3割負担の方ならば、診察と薬代を含めて最大2万円程度ですよ。1日につき220円から230円。1箱400円のタバコを毎日20本ずつ吸うのであれば、経済性も圧倒的に高いんです」と村松院長は解説を続ける。思いのほか治療費がかからないという話を聞いて、A山も心が動かされた様子だ。○“200”の壁が、禁煙治療を受けるための条件現状ではすべての喫煙者が保険適用診療を受けられるわけではないという。「1日で吸う本数×喫煙年数の値が“200”以上」が第一の条件。さらに「医師によるニコチン依存症の問診において10の設問のうち5つが“Yes”となること」「文書で患者の同意を得ること」も条件に含まれる。また、「初めての禁煙外来の利用であること、もしくは前回から1年以上の時間が経っていること」なども忘れてはならない。保険適用の場合は1年に1回しか利用できないのである(*)。(*)自由診療(保険外診療)という形にすれば1年に何度も受けることが可能。その場合は基本的に10割負担となりますが、費用は各病院で異なります。この条件の中でハードなのは“200”という数値の達成だろう。1日20本なら喫煙歴10年、40本なら5年という計算だ。この数値は厚生労働省が定めたガイドラインに沿っているが、ちょっとハードルが高い印象だ。喫煙歴が短い若年者でも保険診療にて禁煙治療が受けられるよう、厚生労働省にはこのハードルの見直しをする努力を今後期待したい 。A山の場合、1日25本を10年間続けてきたから値は250と条件をクリア。これまで禁煙外来の利用もない。めでたくなのか、残念ながら、なのかはわからないが、とにかく治療を受けられる運びとなった。「A山さん頑張りましょうね」と村松院長の優しい掛け声で治療はスタート。あらかじめ記入した中央内科クリニック独自の問診票を元に、村松院長はA山に質問をかけていく。喫煙歴、喫煙しやすい環境か否か。家族に喫煙者はいるのか、働く場の喫煙スペースの有無は? ――こうした質問を通して、本人の禁煙に対する本気度を浮き彫りにしていくのが一つの狙いだという。禁煙補助薬の効果は大きくとも、タバコを止めたい気持ちがなければ、治療がうまくいかないのだ。●喫煙習慣による悪影響とは?○喫煙習慣は4大疾患のすべてのリスクを高めてしまう問診が終わると、具体的な治療方法を提示していくのかと思いきや、村松院長はタバコの害悪について詳しく解説していく。「タバコの煙の中には70種類以上の発がん性物質が含まれていると言われています。細かく分析すればヒ素やダイオキシンなども検出されるんですよ。たばこが原因の疾患でもっとも多いのが喉のがん。続いて肺がんや食道がんとなります。血液経由で発がん物質が全身に行き渡りますので、あらゆるがんになる可能性が高まっていきます。他にも心筋梗塞や脳梗塞などを含めた日本人の4大死因すべてのリスクが高まるほか、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や認知症などにもなりやすくなります」病の前兆は、喫煙者の体には既に表れているかもしれない。わかりやすいのは脳貧血だ。タバコを吸った人なら経験があるだろうが、数時間ぶりにタバコを吸った際、深く吸い込むと頭がクラっと来るはずだ。それこそが脳貧血と呼ばれる状態であり、そのまま血流に大きな障害が発生すれば、脳梗塞を起こしてしまうことにもなりかねないのだという。○朝一番のタバコは、ニコチンへの依存度が高まっているサイン。村松院長は取材用にこうした説明を行ったわけではない。いつも禁煙外来に訪れた患者の前で解説している。喫煙者なら情報内容の程度の差はあれ、どこかで耳にしたことがある話ではある。しかし、専門家である医師に、体系立てられながら目の前で解説されると、話のリアリティが全く異なってくる。村松院長は続けて話す。「タバコに含まれるニコチンは交感神経を刺激して、人を覚醒させる機能があります。喫煙者はその状態で体のバランスを取ってしまっているのですが、これは麻薬依存になっている人たちと変わらない状態といっても過言ではありません。朝、起きてからすぐに一服するという人などは最たる例。睡眠中にニコチンを摂取しなかったので、不足したニコチンをいち早く摂取して体のバランスを取ろうとしているのです」最初は軽い気分だったA山の表情から笑顔が消えていく。医師の生の声の効果は絶大なのである。○喫煙者の吐く息には、一酸化炭素が多く含まれる。説明が終わると呼気に含まれる一酸化炭素(CO)濃度の測定に入る。COは大量に体に取り入れると短時間で死に至る有毒なガスだが、喫煙習慣のある人間は、呼気から日常的にCOを排出しているという。ノンスモーカーは7ppm以下、ライトスモーカーは8~14ppm、ミドルスモーカは15~24ppm、ヘビースモーカーは25~34ppm以下、それ以上のCOが含まれると超ヘビースモーカーに位置付けられる。A山の数値は12ppm。実は意外に少ない。「タバコを吸った時間からどれだけ経ったか、あるいは日常的にどれだけ深く吸い込んでいるかによって数値は変わります。いずれにしても、12ppmなら常習的に喫煙している数値ですね」試しに大昔は喫煙者だったが、現在はノンスモーカーの村松院長にCO濃度を測ってもらうと0ppmという結果になった。禁煙をすれば如実に変化が表れるのである。その後はニコチン依存症診断テストに入る。“Yes”の項目が規定数以上に達していることを確認したのを受け、村松院長は禁煙補助薬の使用を勧めた。「治療を開始する前に、指定した日から禁煙をするという決意を表す『禁煙宣言書』にサインしてください。部屋に飾っていてもいいですよ。もちろん吸ってしまっても“針千本”飲まされるわけではないので安心してください!」先生の愛のむちを受け、A山は恐る恐るサインをしていく。○卒煙することを余り強く思いつめる必要はない最後に禁煙補助薬を処方してもらうが、その種類は大きく二つにわけられる。一つは「ニコチンパッチ」と呼ばれるニコチンが含まれるシールだ。体に貼るシールを通して微量のニコチン摂取していくことで、ニコチンが不必要な状態にしていくというのがその狙いだ。もう一つはニコチンの類似物質を使った飲み薬である。飲み続けると体がニコチンを欲することがなくなると同時に、タバコをまずく感じさせる力があるという。「どちらも一長一短があり、パッチの場合はかぶれ等の症状が出る場合もありますし、飲み薬は吐き気を伴ってしまうケースがよくあります。合わなければ薬を変えるなり、胃薬も処方するなど、いくらでも手がありますので、次に来院されるときにおっしゃってください」基本的には5回の診療がセットだから、定期的に医師のもとに訪れて禁煙に関するアドバイスを受ければ、途中で諦めてしまいそうな心も支えてくれる。ただ、A山はこの段階でもまだ自信がなさそうではあった。果たして自分でできるのだろうか……と不安な表情を浮かべるA山に、村松院長は「余り思いつめず、気楽に考えたほうが良いですよ」と助け舟を出してくれた。○人に迷惑をかけて喫煙しているのは忘れずに。ただし、村松院長は「あなたがタバコを吸うことで周囲のみなさんにも迷惑をかけている。そのことは覚えておいてください。よく言われていますが、受動喫煙の害は本当に大きいんです」とも続け、受動喫煙の影響を示すビデオを見せてくれた。単に横に座っているだけの非喫煙者が、意図しないうちに喫煙者に勝るとも劣らない量を吸い込んでしまう。その様子を見たことで、A山も決意を新たにする。「好きで吸っているんだからいいだろ、と思っていたけど、自分のためにはもちろん、周りの人のためにもやめた方がいいことがよくわかったよ。これから3か月間、頑張ってみる!」禁煙を決意したA山の表情は晴れやかだった。村松院長との二人三脚で頑張って欲しい。
2015年03月04日子どものためにも、そしてパパの健康のためにも、子どもができたら早い段階で禁煙するのが望ましいですよね。タバコを吸わない人にとって、タバコの匂いや煙は不快でしかありませんし、副流煙による悪影響は思っている以上に大きいものがあります。タバコを吸っているパパを説得して、この機会に家庭で禁煙活動を開始してみてはいかがでしょうか。今回は、パパの禁煙に対するモチベーションを高める秘訣とサポートの仕方についてピックアップしてみました。■夫の禁煙のために妻ができること(1)禁煙のつらさを理解する禁煙するということは、本人にとって大きな決心。過去に喫煙していたことのあるママならわかるのではないでしょうか。ニコチン中毒から抜け出すのは簡単なことではありません。ママも「禁煙に成功して当たり前」という考え方は捨て、パパの心に寄り添った言動を心がけましょう。口寂しいと、どうしてもタバコを吸いたくなってしまうので、ガムやアメを食べさせたり熱いお茶を飲ませたり、家にいるなら歯磨きをしたりして、気を紛らわせることに専念させてあげてください。■夫の禁煙のために妻ができること(2)ご褒美を用意するいきなり「今日から1本もタバコを吸わない」という目標を立てても、ほとんどが失敗に終わってしまい、タバコに対する執着心をよりかき立てることになってしまいます。まずは1日に吸う本数を減らすことから始めて、小さな目標をコツコツとクリアしていくことが大切です。設定した目標をクリアしたら、ママからパパにご褒美をプレゼントするのもいいですね。パパの好きなものをご馳走したり、お小遣いをプレゼントしたりして、禁煙に対する意識を高められる環境をつくっていきましょう。■夫の禁煙のために妻ができること(3)タバコを意識させない環境をつくるこれまでテーブルに置いていた灰皿やライターなどはすべて片付け、タバコをイメージさせない環境づくりにも徹しておきましょう。どうしても禁煙中はタバコを意識してしまうもの。少しでもタバコを吸いたいと思わせないような空間をつくることが、禁煙への近道となるはずです。■夫の禁煙のために妻ができること(4)できる限りリフレッシュさせる人は暇な時、口寂しい時、イライラした時などにタバコを吸いたいと思う傾向があります。つまり、こういう状態にさせないことが、禁煙を成功させる秘訣。体を動かしてリフレッシュさせたり、リラックスした空間を演出したりすることで、タバコを吸いたい気持ちを緩和させてあげましょう。ママの努力とサポートによって、パパの禁煙を成功へと導けるはずです。縁の下の力持ちとしてパパの禁煙を達成し、健康な体づくりに貢献しましょう!
2015年02月04日鳥貴族は12月18日、東京都豊島区に、同チェーン初の全席禁煙店舗「池袋グリーン大通り店」をオープンした。○宴会でもたばこの煙なし!同店は、280円均一の焼鳥店として展開する同チェーン店の全席禁煙店舗。これまで同チェーンは喫煙可の店舗を営業してきたが、健康志向の高まりに合わせ、料理をより楽しんでもらうべく出店したという。場所は東京都豊島区南池袋1-26-2近代グループBLD3、4階。営業時間は17時~翌朝5時。席数はカウンター10席、テーブル108席。
2014年12月22日今や国民病といえるがんの診断と治療技術は、日進月歩で進歩しています。最近のがん治療は通院(外来)で行われることが増えてきました。そのため、入院治療主体の従来型のがん保険では、治療実態と乖離(かいり)し、十分な保障が得られない可能性があります。そこで、最近のがん治療や最新のがん保険について考えてみました。国民の約2人に1人はがんにかかる!?がんは国民病といっていいほど、身近な病気になりました。一生涯のうちにがんと診断される人の割合は、男性58.0%、女性43.1%。約2人に1人ががんにかかるのです。そして、がんは昭和56年(1981年)から日本人の死因第1位を占めています。平成25年のがんによる死亡者数は36万5,000人で、全死亡者のうち28.6%でした。がんは30年以上にわたって死因の第1位を占めていますが、医療技術の進歩によって徐々に治る病気になりつつあります。ただ、治療は長期にわたることもあり、公的医療保険が適用される治療だけを受けても、毎月の医療費負担は家計の重荷になります。もし、高額な先進医療の技術を受けることになると、経済的なダメージはさらに大きくなります。また、がんにかかると、通院のために職場の配置転換や離職を余儀なくされることもあり、収入減や収入途絶が追い打ちをかけます。こういった経済的ダメージへの備えとしてがん保険があるわけですが、最近、保障内容に変革が起きています。それは、治療方法が変わってきたからです。では、最近のがん治療はどう変わったのでしょうか。がん治療は「集学的治療」が主流以前のがん治療は、「入院して手術」が主流でした。現在でも、手術はがん治療の有効な治療法ですが、最近はこれに、放射線治療や抗がん剤治療を効果的に組み合わせる治療法が主流となっています。これを「集学的治療」といいます。放射線治療や抗がん剤治療は通院だけで行われることもあり、手術も技術の進歩で日帰りや短期間の入院ですむケースがあります。こういった治療法の進歩で、がん治療は入院から通院にシフトしているのです。下表は、がんの受療率の年次推移ですが、平成17年を境に、通院治療の方が増えています。ところが、入院・手術を前提とした従来型のがん保険では、通院だけの治療では受け取れる給付金はがん診断給付金くらいで、通院については十分な保障が得られるとは言い難いのです。そこで、最近のがん治療に合わせた保障内容を盛り込んだ新しいがん保険が登場してきています。このタイプをここでは新型がん保険と呼ぶことにします。大きく、「通院重視型」と「一時金重視型」に分かれる新型がん保険の傾向をみてみると、通院だけでも給付金が支払われる「通院重視型」と、診断給付金・治療給付金などまとまったお金の給付を重視した「一時金重視型」に大別されます。通院重視型は、文字通り、手術・放射線治療・抗がん剤治療などの治療を受けるために通院すれば、日数分の給付金が支払われます。入院の有無にかかわらず、がんの治療のために通院すれば給付されるのが通院重視型の新型がん保険の特長です(経口投与による治療は対象外になる等、保障内容は保険商品により異なります)。もちろん、入院治療でも給付金は支払われます。一時金重視型は、診断給付金や治療給付金としてまとまったお金を受け取って、自由に治療費、あるいは生活費の補填等にあてられるタイプの保険です。どちらのタイプがいいかは、その人の考え方によります。入院・通院のどちらの治療を受けても日数分の給付金を受け取りたい人は通院重視型、まとまったお金をもらって治療費などにかかる費用を賄う方がいいと考える人は一時金重視型がいいでしょう。新型がん保険を検討する際は、がん診断給付金の内容もチェックしてください。診断給付金はがんと診断されると支払われるがん保険がほとんどで、入院を伴わなくても受け取れます。ただ、最初のがん診断時に1回のみしか受け取れないがん保険と、複数回(2年に1回が限度の商品が多い)受け取れるがん保険があります。がんは再発や転移が心配な病気なので、複数回の方が安心でしょう。ただ、保障が手厚い分、保険料は高くなるので、1回のみしか受け取れないがん保険でもいいと割り切ることも必要かもしれません。先進医療の保障は、どちらのタイプのがん保険にもセットされているか、特約でつけられるようになっています。がんに関する先進医療の技術料は高額なものがあるので、今や必須の保障といっていいでしょう。通算限度額は1,000万円、2,000万円などがあり、2,000万円が主流になりつつあります。これは、1,000万円か2,000万円あればよいでしょう。ただし、現在ご加入の医療保険に先進医療の保障がセットされていたら、がん保険にはなくてもいいでしょう。医療保険の先進医療でがんの先進医療もカバーしているので、両方につけると重複してしまうからです。なお、公的医療保険適用、自由診療(海外では治療に使われているが、日本国内では承認がおりていない抗がん剤を使用する治療などのこと。治療費が公的医療保険対象部分も含めて全額自己負担になる)のどちらの治療を受けても、先進医療の治療費を含めてかかった治療費の全額が支払われるがん保険もあります。5年以上前にがん保険に加入した人は、保障内容は従来型のがん保険のケースが多いので、この機会に見直しをしましょう。コラム執筆者プロフィール 小川 千尋(おがわ ちひろ)ファイナンシャルプランナー/子育て・教育資金アドバイザー/終活カウンセラー/整理収納アドバイザー1994年AFP資格取得。独立系ファイナンシャルプランナーとして、主にマネー誌、一般誌、新聞などのマネー記事の編集・執筆・監修、セミナー講師などで活動。オールアバウト「生命保険」ガイドも務めている。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2014年12月09日美容外科ガーデンクリニック 池袋院は、切らずに20分で治療が終わる、最新ワキガ・多汗症治療『ビューホット』を、11月より開始いたしました。ガーデンクリニック『ビューホット』 ■『ビューホット』サービス開始背景従来、ワキガ・多汗症を改善する治療法はメスを使用する手術が主流であることから、傷跡が残ったり、一定期間のダウンタイムが必要という問題がありました。また、薬物療法やボトックス法という治療法は効果が永続的でなく、定期的な通院・施術が必要であるため、「手術はしたくない、定期的な通院をせずにワキガ・多汗症を治したい…」という声が多くありました。この声を受け、ガーデンクリニックは、皮膚を切らずに片脇10分・合計20分で治療が終わる最新ワキガ・多汗症治療『ビューホット』を11月より開始いたしました。■『ビューホット』について<極細針で切らない治療法>『ビューホット』は、高周波を発生させる多数の極細針でワキガ・多汗症の原因である汗腺だけを効果的に破壊する最新の治療法です。カートリッジに内蔵されている極細の針を、深さを変えながら汗腺がある層まで到達させ、熱を発する高周波により臭いの元となるアポクリン汗腺、汗の元となるエクリン腺の二つを同時に破壊します。<局所麻酔で痛みにも安心>また、当院では局所麻酔を用いた「完全無痛」の状態で治療を行うため、痛みに不安がある方でも安心して治療いただけます。ダウンタイムもほとんどなく、翌日からシャワーも可能ですぐに日常生活にお戻りいただけます。従来のワキガ・多汗症治療では効果が出なかった方や、気になっているが手術までは踏み出せない方にとって画期的な治療法です。■『ビューホット』治療メニュー<特徴>・高周波を発生させる極細針を装着したカートリッジによる切らない治療法・局所麻酔を用い、冷却システムで冷やしながら行う痛くない治療法・片脇10分・両脇で20分程度の治療時間・治療1~2回で改善率98%の効果が立証済み・圧迫固定なし、翌日からシャワー可能の短いダウンタイム<価格>通常料金:385,000円(税込) → モニター価格:330,000円(税込)※その他各種治療も行っております。詳しくはお問い合わせください。【クリニック概要】美容外科 ガーデンクリニックTEL : 0120-008-219URL : ・池袋院:東京都 豊島区南池袋2丁目26-6 島倉ビル 4階・品川院:東京都 港区高輪4丁目24-58 サマセット品川東京 2階・横浜院:神奈川県 横浜市西区北幸2丁目10-40 横浜西口TYビル 3階・名古屋院:愛知県 名古屋市中区栄3丁目27-18 ブラザー栄ビル 6階・大阪院:大阪府 大阪市北区梅田1丁目11-4 大阪駅前第4ビル 6階・福岡院:福岡県 福岡市中央区大名1丁目15-35 大名247ビル 5階※『ビューホット』の施術は、池袋院のみでご提供致します。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2014年11月11日不妊治療もしたけれど…最終的に下した「産まない」選択不妊治療でもっとも難しいのは、なかなか授からない場合に“やめどき”を決めることかもしれません。この記事を読んでいる人の中にも、今まさに悩んでいる人もいることでしょう。今回は、不妊治療をやめ、「産まない選択」をした女性の体験談を聞きました。●仕事がおもしろくなり、執着がなくなったAさんのケースAさんは38歳で離婚。前夫は家庭を築くというより自由に生きたいタイプで、子どもを持つことにも乗り気ではなく、その意識の違いが離婚の原因の1つにもなったそう。「40歳で再婚し、すぐにタイミング療法(*1)で子づくりを始めたものの授からず、1年経った時点で人工授精(*2)に変更。それでも授からず、体外受精(*3)も試しました。でもやっぱりダメで、不妊治療をストップしたのは44歳の時でした。治療をやめてもいいと思えたのは、仕事がうまくいくようになったからです。子どもが欲しくてたまらなかった時期って、今思えば仕事に行き詰まっていた時期だったんです。そんなつもりはなかったけど、心のどこかで、妊娠を、人生を変えるきっかけにしたかったのかもしれない。年齢的に出産がいよいよ厳しくなる時期と、仕事が充実しだした時期が重なったのは、私にとってラッキーだったかもしれません。『子どもがいなくても人生を楽しめる、無理しなくていい』って、自然に思えるようになりました」また、Aさんは治療をやめて精神的に楽になった、と言います。「治療中は、期待と失望の繰り返しがつらかったし、不妊治療のことしか考えられなくなっていました。検査薬をたくさん買い込んで、生理予定日が近づくとトイレのたびにチェックしたりして。でも不思議なもので、治療から離れた今は、もう執着していません。急な出張があっても思い切り仕事ができるので、これはこれでいいかなと思っています」●夫婦で旅行を楽しむことが生きがいのBさんのケースBさん夫婦は、旅行が趣味。結婚前から2人で毎年旅行に出かけていたそうです。「でも、37歳から不妊治療を始めて、そんな経済的余裕はなくなりました。有名なクリニックに通って何度も体外受精をしたので、治療代がかなり負担になっていましたから。精神的にも旅行を楽しめなくなっていましたね。このお金で体外受精ができるとか考えていましたし、妊娠しているかもしれないと思うと、温泉は良くないかもとか、この食べ物は大丈夫なのかとか、気になってしまって…」Aさん同様、不妊治療中は、そのことしか考えられなくなってしまったという人は多いようです。「治療をやめたのは43歳の時です。たまには旅行にでも、と誘ってくれた夫に『もし妊娠してたらどうするの!』と怒鳴ったところ、『そんな怖い顔をしているお母さんのところに、赤ちゃんも来たくないよ』って言われたんです。その時はひどい夫だと思って大泣きしましたが、その後、夫婦で何度か話し合って、治療をやめました。今はまた、夫婦で旅行を楽しんでいて、老後は海外移住もいいかなって話してるんです。子どもや孫の心配がないぶん、身軽にどこへでも行けますからね」●ペットと生活しながら“ゆる妊活”を続けるCさんのケース完全に不妊治療をやめる人がいる一方で、「治療はやめても完全に諦めたわけではない」というCさんのような人もいます。「タイミング療法、人工授精、体外受精、冷えとり、漢方薬、サプリメントなど、さまざまな不妊治療を行ってきたのですが、残念ながら授かりませんでした。私は、ズルズル続けるのはつらいと思っていたし、『治療をやめたとたんに授かった』という話もありますから、最初から42歳までって決めていたんです。ただ、まだ可能性があるかもとは思っていて、卵子に良いというサプリメント療法だけ続けています。あとは、体を冷やさないように気をつけているくらい。赤ちゃんが授からなかったとしても、美容や健康のためにいいので、気は楽ですね」子どもへの思いもありながら本格的な治療をやめるのは、勇気がいる決断だったのでは?「治療をやめたのと同時に犬を2頭飼い始めたので、この子たちが癒やしになってくれている部分は大きいです。もちろん子どもとは違うけれど、夫婦2人だけよりはだいぶ違いますね。子どもは、できたらうれしいけど、できなくても大丈夫だと思えます」今回、3人の女性にお話をうかがって、「子どもがいる、いないが女性の幸せを左右するのではない」と改めて気づかされました。不妊治療をしていると「子どもを授かる」ことだけに意識がいきがちですが、授かってから子育ての大変さ、子を持つことの責任という壁にぶつかって悩む女性も多いでしょう。子ども以外の生きがいや楽しみを持つのは、子どもを授かっても授からなくても、大事なことなのかもしれません。(*1)タイミング療法:エコーで排卵時期を測定し、タイミングを合わせて性交する方法。軽微な排卵誘発剤を処方されることもある(*2)人工授精:精子を排卵時期に合わせて女性の膣内に戻す方法(*3)体外受精:卵子を体内から取り出し、シャーレで精子と受精させて体内に戻す方法<取材・文/島田彩子>
2014年10月13日ノバルティス ファーマ株式会社は、9月1日に禁煙補助薬"ニコチネル"の新フレーバーとして、女性や若い世代に人気があるマンゴー風味の「ニコチネル マンゴー」と、従来品より刺激が少なく甘みが強い「ニコチネル スペアミント」を、全国の薬局・薬店で販売を開始する。(いずれも指定第2類医薬品)禁煙に有効な手段のひとつが"ニコチン置換療法"。禁煙を始めた時に現れる、イライラ、落ち着かない、集中困難などのニコチン離脱症状に対し、タバコに代わり、ニコチンのみを体内に吸収させることで、その不快な症状を軽減させる。そしてその摂取するニコチンの量を段階的に減らすことで禁煙に導くという方法。意志だけの力を頼りにするよりも、禁煙成功率が2倍高まると言われている(※1)。両商品は、このニコチン置換療法を実践し、スムーズに禁煙成功へと導いてくれるガム製剤。ガム1個に2mgのニコチンを含有。ガムをかむことでそれを放出して口腔粘膜から吸収させる。これにより、ニコチン離脱症状を緩和し、突然の吸いたい気持ちを抑制することができる。禁煙中に吸いたくなったらガムをかみ、少しずつその使用量を減らしていき、約3カ月で無理なく禁煙できるという。新フレーバーの「ニコチネル マンゴー」は、「ミント以外のフレーバーがほしい」という消費者のニーズに応える形で商品化されたもの。女性や若い世代に人気のマンゴー風味を禁煙補助薬として初めて採用した。一方の「ニコチネル スペアミント」は、従来の「ニコチネル ミント」よりも刺激が少なく、甘みが強いのが特徴。3種類のフレーバーがそろったことで、「味が選べないので飽きて長続きしない」という消費者の声にも対応できるようになったという。※1 喫煙と健康(喫煙と健康問題に関する検討会報告書)保健同人社2002:322-323
2014年08月28日メスもいらない熱治療美容スキン治療の世界的市場リーダーであるSolta Medical, Inc.から、全く新しい、シワ取り治療法Thermage Total Tip 3.0を発表した。同社は美容医療の拡大に向けて、患者に対して安心安全で効果的なソリューションを提供し、肌のリサーフェシングと若返り、ニキビ減らし、ボディーコントゥアリング、肌の引き締め用の美容エネルギー機器および最新の脂肪吸引技術を最適化するツール、付属品を開発している。Thermageと呼ばれる治療法は、非侵襲の高周波処置を利用して、しわを取り除き、なめらかでハリのある肌を取り戻すというもの。メスや注射などを一切使わず、治療部位に高周波による熱処理を行うことで、目元のシワや顎、首のたるみに効果的な治療を施すことが出来る。肌質を選ばず安全にまた、Thermageは均一で大容量の熱を施すために、顔面治療に効果的で、1回の治療でも目に見える違いを感じやすいという特性を持っている。Total Tipは2度程度の大量の熱量を安全に照射し、一時的にセルライト(堆積脂肪)の出現を減らす高周波技術を使うことで、肌のなめらかさを取り戻すというもの。この治療法は、患者への治療を通して10年の技術的改善が行われ、より持続的な結果をもたらすよう開発された。2002年以来、100万回を超えるThermage治療が、80カ国余りで行われ、あらゆる年齢層、肌質、治療部位を選ばずに患者に施され、これまで前例を見ないほどに顕著な治療結果があったと多くの医師に受け入れられている。的確な高周波エネルギーによって即効性のある結果を経験することができる上に、全てのスキンタイプに対して安全であるというこの治療法は日本でも数多くのクリニックで取り入れられている。元の記事を読む
2013年05月15日医師コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピア株式会社は、4月18日~24日にかけて会員医師に対し「医師の喫煙と禁煙指導」についてのポスティング調査を実施した(科目限定)。1,597件の有効サンプルが寄せられた。今回の調査では、回答者の医師全体の約78%が非喫煙者で、喫煙者は全体の約21%。「患者に禁煙指導をしているかどうか」についての質問では、医師が非喫煙者の場合「禁煙指導を行っている」が一番多い割合で48%。理由については、喫煙指導を積極的に行っているというコメントよりも「患者さんの個性もあるのでケースバイケース」「禁煙を決意したら外来で相談にのれると伝えている」というものが多かった。続いて多い意見は医師が非喫煙者の場合「患者へ禁煙指導は行っていない」が30%。「しっかり説明してもほとんどの人はやめない」「喫煙は個人の嗜好の問題」といった意見が目立つ。一方、医師が喫煙者の場合「患者へ禁煙指導を行っている」は14%。「強くは言えないが、推奨はする」「禁煙外来で禁煙指導している」というコメントのほか、産婦人科医が「妊婦は絶対に喫煙をしてはいけないので指導している」、循環器内科医が「循環器的疾患がある人や悪性腫瘍がある人には特にすすめる」など、診療している科目ならではの理由も寄せられた。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月12日経済的理由で治療中断38%景気に明るい兆しが見えず、失業率の上昇や派遣切りなどが問題視されている一方で、患者が治療費を払うことが困難となり、治療を途中でやめるケースが増えていると報告されます。鳥取県保険医協会が、全国保険医団体連合会の呼びかけに応じて、医師・歯科医467人を対象に115人から回答を得た実態調査で、下記のような調査結果が報告されています。毎日.jpによると「患者の経済的理由で治療を中断した」と答えた医師数は44人(38・3%)▽「なかった」が32人(27・8%)▽「わからない」が39人(33・9%)だった。と、回答した医師のうち38%にあたる44人が「患者の経済的理由で治療を中断した」と答えています。中断した患者の病気は高血圧12人▽糖尿病11人▽高脂血症7人▽虫歯7人▽前立腺肥大3人など。が挙げられており、通院をしいられる慢性的な病気が多く報告されています。調査結果では、治療を継続する上での費用がかさみ途中で治療を断念する様子が伺えます。命に関わるケースが存在する場合もあり、治療費の補助を行政が行うなど、なんらかの形で対処が必要と指摘されます。
2010年11月09日オリックス、禁煙治療費1万円補助タバコの値上げを機会に禁煙にチャレンジする方が増えており、企業でも禁煙を積極的に促したり、禁煙手当てが配当されたり、更には喫煙者は採用しないといった企業もあります。禁煙を専門に扱う禁煙外来が作られたこともあり、禁煙という流れは今後更に大きな流れとなっていきます。毎日.jpによるとオリックスは30日、来年4月から、昼休みを除きグループ各社のオフィスビルを全面禁煙にすると発表した。受動喫煙の防止と健康維持が目的で、全面禁煙までの半年間、社員の「卒煙」を促すため、約2万円の自己負担が必要な禁煙治療費のうち1万円を支給する。とオリックスグループ各社で全面禁煙にすると発表しました。また、禁煙治療での自己負担分の内、1万円を補助することも発表しました。禁煙に関して一定の条件が認められれば、健康保険の適用がされます。愛煙者には辛いことなのかもしれませんが、値上げと保険適用という2つの大きな出来事で、禁煙をする人が今後も増えていきそうです。
2010年10月15日値上げと保険適用で、禁煙外来患者増過去最大の値上げが行われたたばこ、JTでは60〜140円引き上げられ、これを機会に禁煙にチャレンジする人が増えています。禁煙を専門に扱う禁煙外来が作られ、一定の条件を満たせば保険適用されることもあり、禁煙は社会の中でより大きな流れとなっています。毎日.jpによると、たばこ増税に伴う値上げで患者さんは増えていますと、東京医科大学病院禁煙外来の平山陽示准教授は語ります。保険が適用される条件には、患者自らが禁煙を望むことやニコチン依存症診断のテストで5点以上と診断されるなどがあります。また、飲み薬や貼り薬により保険適用の期間が違うなど、細かい適用条件もあり専門機関で確認することが大切です。平山准教授は心理面のケアが必要で、専門の医師による「禁煙外来」ができました。とも述べ、専門の意志によるサポートの必要性を訴えます。
2010年10月10日通院による治療費も保障損保ジャパンひまわり生命保険は11月、通院による治療費も保障するがん保険を発売する。入院を伴わない通院治療を制限なく保障するのは、生命保険業界初となる。新しく販売されるのは、「勇気のお守り」で、販売開始は11月2日。初の「がん外来治療給付金」を創設がんの治療は入院から通院に大きくシフトしており、がん保険において通院保障の充実を求める声が多い。損保ジャパンひまわり生命保険では、こういった実態を調査したうえで「勇気のお守り」を開発した。「勇気のお守り」では、生命保険業界初の「がん外来治療給付金」を創設しており、「がん先進医療特約」をはじめとするオプションが用意されている。さらに、医療保険『健康のお守り』用に「がん外来治療給付金」「がん診断給付金」を特約化している。同社は、がん治療に立ち向かう勇気を守りたいとしている。
2010年10月02日タバコのほとんどの銘柄が、10月から1箱110円以上の値上げになるのを前に、禁煙外来に駆け込む人が増えているという。保険の利く禁煙治療については、2006年6月に「ニコチンパッチ」が適用化、また2008年5月には「チャンピックス」が国内で発売・適用となり、治療手段としても進化しているが、治療方法は医療機関によって異なるため、事前の確認が必要という。1~2ヶ月分のタバコ代で禁煙治療が一般的な禁煙治療は、3カ月間、月2回程度の通院で行われるが、その治療における自己負担費用は、保険を適用した場合、禁煙補助薬を含め約1万2千~1万8千円というから、個人差はあるが約1~2ヶ月分のタバコ代程度で済むことになる。しかし、保険適用にはブリンクマン指数(1日の喫煙本数×年数)が200以上などの条件があることと、仮に禁煙に失敗しても初診から1年以上経過しなければ保険適用されないなど、注意が必要だ。治療の種別と効果に関しては、禁煙治療の比較1.ニコチンガム(二コレット)吸いたくなったときにガムを噛むことで、口の中の粘膜がニコチンを吸収し離脱症状(吸いたい気持)を抑制するもの。噛むと舌がピリピリと辛い味がする。薬局・薬店で購入可。・成功率は10%以下2.ニコチンパッチ(ニコチネルTTS)1日1回貼る禁煙補助薬。持続的にニコチンが吸収され離脱症状を抑えられるが、貼ったところが痒くなる。・成功率は20%前後。3.チャンピックス1日2回服用する錠剤。離脱症状を抑制し、タバコを吸うとまずく感じるため禁煙し易くなる。・成功率は70%程度との報告があり、下方ほど禁煙成功率が高まる傾向となっている。禁煙成功率の高いチャンピックスとは?なおチャンピックスは、ニコチンではなくニコチンに似た構造を持ち、「ニコチン依存ニューロン」のα4β2ニコチン受容体に結合し、以下の2作用でタバコが吸いたくなくなるという。作動薬作用チャンピックスが体内に入ると、ニコチンが少し入ったのと同等の満足感が得られ、タバコを我慢しやすくなる。拮抗薬作用チャンピックスを飲んでいると、例えタバコを吸ってしまっても、タバコを吸うことの満足感が得られなくなる。なお、チャンピックスを使用した禁煙治療では、呼気一酸化炭素濃度を測定しつつ、禁煙治療がうまくいっているか経過をチェックすることが規定されており、保険診療を受ける場合は、必ずこの濃度を2週ごとに測定することとなる。参考までに、チャンピックスの情報と保険が使える医療機関を以下にリンクしておく。さて貴方は、信念で禁煙、それとも治療に頼る?
2010年09月24日