40代になる現在までいろいろな種類のお酒を楽しんできましたが、一度に飲む量はグラス1杯程度。純粋にお酒のおいしさや飲みの場を楽しんでいました。しかし、コロナ禍で家飲みが増えると、いつの間にか毎日かなりの量のお酒を飲むように。そして、突然、過度の飲酒が引き金となり難聴を発症しました。私がお酒との付き合い方を見直すことになった体験談をご紹介します。★関連記事:「ストレスから難聴を発症! 」めまいや耳の閉塞感も…診断された病気とは【体験談】ストレスから酒量が増加私はどんなお酒もおいしく飲めますが、妊娠前までは飲み会などでグラス1杯を楽しむ程度。毎日の晩酌という習慣もなかったので、妊娠・授乳期間中の禁酒もまったく苦になりませんでした。34歳で結婚を機に退職、妊娠・出産を経て40代で社会復帰し、飲酒の機会が増えましたが、飲む量は変わらず。仕事帰りに職場の方たちと飲む1杯のお酒はとてもおいしかったです。その後、訪日観光を専門にする旅行会社で働きながら通訳案内士の資格を取得し、退職しました。職場とは個人事業主として連携しつつ、フリーランスで外国人観光客をご案内する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、状況が一変します。大好きだった仕事は業界ごと蒸発。かつての職場の仲間もほとんど解雇されました。コロナ禍のため、家族や友人とも会えなくなってしまいました。収入、生きがい、大切な人たちとのコミュニケーションなど、大切なことが一気に失われたストレスから、ついお酒に手が伸び、酒量が増えていきました。毎日、昼からウイスキーをストレートで1杯飲み、夜はワインを3杯。それでも、あまり酔わないし、実は結構飲める体質なのかも……とのんきに構えていたのです。飲み過ぎで突然、難聴に!長引く自粛生活で生きがいを見つけようと、自己啓発セミナー、茶道入門などさまざまなオンライン講座を受講しました。次の道を見つけなければという焦りから、迷走していたようです。授業後のオンライン飲み会に参加した、ある晩のこと。受講生同士で楽しく盛り上がり、赤ワインをグラスに4杯飲んで、上機嫌で眠りにつきました。明け方、ゴボゴボという不快な音で目覚めると、耳の中に水が入っているような違和感がありました。「すぐ病院へ! 」と心配する夫の声も聞き取りづらいほど。診察の結果、ストレスと加齢で弱っていた耳に過度の飲酒が負担となり、難聴を発症したとのこと。「大丈夫、いい耳です。飲み薬で治りますから2週間分、処方します。症状が治まったらお酒は構いませんが、ほどほどに」という医師の言葉を涙ぐんで聞きながら、こんな怖い経験はもうこりごり、絶対に禁酒しようと決めました。酒量が増えてからの自分を振り返ると、寝つきは良くても眠りは浅く、夜中にすごい動悸で目覚めることも。顔色も黒ずんでいました。ストレス発散のつもりで飲んだお酒が、心と体に大きな負担になっていることに、やっと気付けたのでした。禁酒ではなく節酒で無理なく減らすことに成功処方された薬をきちんと飲み、発症から2週間で難聴は治まりました。用心のため、禁酒を続けようとは思うものの、旅行も外食もままならない自粛生活ではストレスのはけ口が見つかりません。ダメだと思えば思うほど、飲みたくなります。「1杯くらいなら」と飲みだすと、いつの間にか3杯になっています。「また飲んじゃった」と落ち込みながら、禁酒の難しさを実感しました。そんなある日、ヨガの先生と体験レッスンの感想や最近の体調について話す機会がありました。禁酒がうまくいかない悩みを打ち明けると、「心と体はつながっています。節酒して、まず体を整えませんか。体を立て直せば、心も元気になるかも」とのこと。禁酒ではなく節酒ということで、なんとなくハードルが低く思えました。そして、平日は炭酸水にレモンを絞ったノンアルサワー、金曜日と土曜日の夜のみお酒を楽しむことにしました。効果は数日で出ました。朝まで熟睡できるようになり、黒ずんでいた肌はくすみが取れてピカピカに! 頭もスッキリして、作ってみたかった憧れのレシピに挑戦するなど「新しい日常」を楽しむ気持ちも生まれました。まとめ節酒は今も続けています。お酒解禁日でもそれほど飲みたいと思わなくなり、金曜日の夜にグラス2杯のワインを楽しむスタイルが定着しました。コロナ禍で日常生活が激変したことに心がついていけず、お酒で現実逃避をしていた私ですが、飲み方を見直すことで心身ともに健康を取り戻せました。心が元気になると、仕事についても前向きに考えるように。「対面で人と話すことが難しいなら、書いて伝えよう!」と、通訳ガイドはしばらくお休みし、ライターの勉強に本格的に取り組むことにしました。料理やライティングなど好きなことを楽しみながら、お酒ともじょうずに付き合い、健康的な毎日を送りたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/ソーニャ (47歳)会社員の夫と2人暮らしの主婦。観光通訳ガイドになるも、コロナ禍のため現在はやむなくステイホームの日々。日本茶インストラクター試験に3連敗中、今年こそ合格するぞ!
2023年04月23日