京都の粋人たちが選ぶ、相手に喜ばれて一目置かれる手土産のシリーズ連載。第9回は多い時には週に数回、東京と京都を行き来するという株式会社あーとにしむら代表取締役社長・礒本延さん推薦の「亀末廣」の「京のよすが」。老舗創業450年余りの歴史を誇る京友禅の老舗・株式会社千總グループの技術力・知的財産をバックボーンに、着物だけにとどまらず、友禅の美しさを自由なかたちで表現するあーとにしむら。過去にはクロエやマルニ、フェンディ、ジョルジオアルマーニなど、さまざまなブランドとのコラボレーションも行われている。今回、紹介していただいた「亀末廣」は文化元年(1804年)創業。こちらから暖簾分けを許され、有名店になった店も多く、名実ともに京都を代表する和菓子の老舗。支店を出さず、百貨店やネットでの販売を一切しない店は京都の和菓子業界においても、数少ない貴重な存在。「大切な方への贈り物は、気軽に買えるものより、わざわざ足を運んで買い求めた折り目正しい品を選びたいです」と礒本さん。亀末廣の代表銘菓「京のよすが」は、四畳半の茶室に見立てた杉の箱に干菓子や半生菓子、落雁、有平糖が詰められている。蓋を開けた時に思わず感嘆の声をあげてしまうほど美しく、趣向を凝らした意匠や色づかいには、京都の季節を感じることができる。「ECや通販でも簡単に東京で京都のものが手に入る時代。東京への手土産選びは京都でしか買えないものにこだわる」のが、礒本さんらしい心遣い。店舗住所は京都市中京区姉小路烏丸東入ル。地下鉄・烏丸御池駅から徒歩1分。営業時間は8時30分~18時、日曜・祝日休み。写真は7月上旬の菓子。
2013年07月28日新潟県十日町市松代(まつだい)地区で行われている「わらアートin越後妻有」が好評のため11月4日までのところ、30日(金)まで延長される。展示されるのは「大仏」、「巨大な笑顔のアーチ」、「捕らわれた宇宙人」をモチーフとした作品。「わらの大仏」は高さ5mという大きさもさることながら、大仏の髪型である螺髪(らほつ)も一つ一つしっかりと作りこんであり、制作者の意気込みとこだわりを感じさせる仕上がりとなっている。松代地区は9月17日に閉幕した「大地の芸術祭アートトリエンナーレ」で、「農舞台」や「脱皮する家」などをはじめとする展示が開催された場所だ。今回作品の材料に使用したわらは、「まつだい棚田バンク」の4反歩(40アール)分を利用したもの。制作は、大地の芸術祭のサポーターである「こへび隊」と地元住民の協力によって構想6カ月、制作17日で完成させたという。詳細はわらアート越後妻有ホームページで確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月19日福島県会津若松市のシンボル鶴ヶ城で、紅葉の時期に合わせてライトアップが行われる。期間は10月19日(金)~11月11日(日)の日没~21:00まで。見どころは黄色に色づいたイチョウと青白く幻想的にライトアップされた鶴ヶ城天守閣、石垣、赤い廊下橋など。昼間とはまた違った美しい姿が現れる。鶴ヶ城は会津藩の松平氏を始め、数多くの大名が城主として君臨した城。鶴ヶ城を有名にした出来事は、幕末、戊辰戦争の戦いの舞台となったこと。特に飯盛山での白虎隊の自刃は、薩摩琵琶の語りやドラマや映画などで現在に伝えられている。ちなみに、2013年の大河ドラマは会津藩の砲術指南役である山本権八の娘、新島八重を主人公にした「八重の桜」だ。鶴ヶ城では幕末当時の姿である赤瓦への葺(ふ)き替えが2011年に完了。現存する天守閣では国内唯一の赤瓦だ。また、天守閣では「鶴ヶ城博物館」として貴重な資料を展示公開している。石垣の内部には塩倉、第一層には歴代藩主と城の変化、第二層には江戸時代の会津庶民の暮らし、第三層では戊辰戦争の様子を描いた錦絵が展示されている。第四層は四季をテーマに会津の人々の暮らしを展示。第五層は東西南北が見渡せる展望室となっており、白虎隊最期の地である飯盛山も見える。鶴ヶ城は唱歌「荒城の月」の作詞者である土井晩翠が詩の構想を練った場所の一つとされ、「荒城の月」の歌碑も建てられている。さらに千利休の子である千少庵が建てた茶室、「麟閣」もライトアップされる。千少庵は父の千利休が豊臣秀吉の命により切腹したあと、時の鶴ヶ城主蒲生氏郷にかくまわれていた際に「麟閣」を建てたと伝えられている。その後明治になり、鶴ヶ城取り壊しとともに「麟閣」も取り壊されようとしていたが、それを惜しんだ森川善兵衛が明治5年に自宅へ移築、その後120年の歳月を経て平成2年に元の鶴ヶ城へ移築された。ライトアップの詳細は会津若松観光物産協会ホームページで確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月15日千葉県東金市の八鶴湖畔を手作りキャンドルで飾る催しが行われる。「光」を作ることを通じてエコロジーや自然について考えようというもの。開催日は9月30日(日)、キャンドルの配置は15:00~、点灯は18:00~20:00の予定。手作りキャンドルと灯籠は事前に市民が制作したもの。2リットルサイズのペットボトルや、砂、廃油、不要になったクレヨンなどを集めて材料としている。灯籠となるペットボトルには障子紙を巻き付け、俳句や川柳、思いや願い事、絵など思い思いに書かれたものが湖畔に配置される。竹灯籠も市民の協力を得て竹林から伐採したものから作られる。まさにエコロジーに配慮した催しだ。八鶴湖はJR東金線の東金駅から約500m、徒歩約10分というアクセスの良い場所に位置している。周囲約800mの人造湖だ。湖の歴史は古く、徳川家康が鷹狩の際に宿泊した東金御殿があり、その建設の際に元来その場所にあった「とき池」という小さな池を広げ、現在に姿になったと言われている。周辺には大正、昭和初期の雰囲気を色濃く残している「八鶴亭」があり、国の登録有形文化財(建造物)に指定されている。八鶴亭本館は木造2階建て、入母屋造りの古風な建物。各部屋は入口に差掛け屋根を付け、床の間や棚に銘木を使うなど建物内部の作りにも意匠を凝らしている。「八鶴亭さくらホール」はキャンドルや灯籠作りに使用された場所でもある。八鶴湖にほど近い安国山最福寺の「大黒天像」もみどころの一つ。鎌倉時代の彫刻家、運慶の作と伝えられている。運慶は奈良東大寺の金剛力士立像(国宝)、興福寺の弥勒仏坐像(国宝)、円成寺の大日如来坐像(国宝)など、現在国宝、重要文化財に指定されている多くの仏像を制作した人物として知られる。キャンドルナイト開催日には、名月を見ながら音楽を楽しめる「湖畔の観月会」、さらに「大黒様の縁日」も行われる。なお、キャンドル内とは雨天の場合10月27日(土)に順延となる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月24日越後交通は10月1日より、高速バスの上越~池袋線と新潟~池袋線の夜行便を新宿駅西口まで延伸する。対象となるのは、上越~池袋線の上り6便(新宿駅西口4:55着)と下り5便(同23:10発)、新潟~池袋線の上り30便 / 32便(新宿駅西口5:00着)と下り29便 / 31便(同23:00発)。延伸による運賃の変更はない。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月07日新潟県越後妻有地区で行われているのが、3年に一度の国際的芸術祭である「大地の芸術祭アートトリエンナーレ2012」だ。「人間は自然に内包される」というコンセプトのもと、現代社会の効率化、合理化により環境破壊を引き起こすパラダイムをシフトする契機としようというものだ。そのため、「非効率」を徹底。360近い作品を6地域、200集落、約760平方キロメートルという広大な地域に点在させている。芸術作品を鑑賞するとともに、越後妻有地区の自然豊かな里山の美しさにもふれることができる。作品の配置場所である6つの地域にはそれぞれ特色がある。まずは、織物と農業の町、十日町エリアには越後妻有里山現代美術館「キナーレ」がある。「絵本と木の実の美術館」は廃校になった校舎を修復した美術館だ。次に、稲作を中心とした地域である川西エリアには光のアーティスト、ジェームズ・タレルの作品世界を体感できる「光の館」がある。また、ナカゴグリーンパークには芸術祭の作品はもちろん、パターゴルフも楽しむことができる。さらに、縄文時代中期の火炎型土器が出土したことで有名な沖の原遺跡がある津南エリアには、蔡國強(中国)や金九漢(韓国)、クイビーン・オフラハラ(アイルランド)の作品群が展示されている。日本三大渓谷のひとつ、「清津峡」がある中里エリアにはフィンランドの芸術家グループの手による「ポチョムキン」と名付けられた美しい公園がある。稲作が主体の松代エリアのみどころは、築150年の古民家にのべ3,000人が2年半をかけて彫刻を施した「脱皮する家」や、屋内外に約40のアート作品が点在する「農舞台」がある。山菜やきのこなどの特産品、また、松之山温泉で知られる松之山エリアには、豪農の古民家と庭を博物館にした村山家旧宅があり、芸術祭の展示のほかに小説家坂口安吾の遺品も展示されている。期間は7月29日から9月17日まで。作品鑑賞パスポートは一般3,500円、高・専・大学生3,000円。中学生以下無料。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月08日KAAT(神奈川芸術劇場)のオープン1周年にあたる2012年に、世界で活動の場を持つウィル・タケットの演出・振付により、日本の民話『鶴の恩返し』を舞台化、ダンス作品として世界初演する。2月3日、製作発表会見が行われ、ウィル・タケットと出演の首藤康之、音楽を手がける藤原道山、ダンサーの衣裳と劇中で使う鶴が織る3枚の布をデザインするワダエミ、そしてKAATの芸術監督である宮本亜門が登壇した。「鶴」 日本民話“鶴の恩返し” チケット情報今回の舞台は、英国のロイヤル・バレエやロイヤル・オペラを中心に活躍しているウィル・タケットによる新作で、KAATのNIPPON文学シリーズ第2弾として上演される。日本人なら誰でも知っている民話『鶴の恩返し』を英国人の視点で捉え、広い視野のもと創作しようという一大プロジェクト。日本を代表する世界的なバレエダンサー首藤のほか、共演者も英国バレエ界からの選りすぐりのダンサー達が参加。また、現在英国や米国で大ヒット中の舞台『War Horse(邦題/軍馬ジョーイ)』のパペット技術を導入し、鶴の描写をエモーショナルに表現する。さらに、音楽は藤原とロイヤル・シェイクスピア・カンパニーなどで活躍するポール・イングリッシュビーとのコラボレーションによる和洋の協奏となる。藤原は本番の舞台でも尺八の演奏を行う。世界で活躍する一流のキャスト、スタッフが集結する舞台に宮本は「ウィルにジェラシーを覚えるくらい、一緒に仕事をしたいと思う最高のみなさんとのコラボレーションです」と興奮気味に話していた。タケットも「文化の鍋がグツグツ煮たっている感じ」と表現し、日本と英国のコラボレーションから生まれる作品を楽しんで欲しいと語った。また、作品の内容については「このお話は、ある男が親切な気持ちを持つことから始まります。ところがだんだんと欲深くなってしまうという面白い伏線があり、これは日本固有の話ではなく普遍的な話だと感じました。人間は親切にもなれるが自己中心にもなってしまう。ですが、人間には学ぶという能力が備わっているので、その能力を発揮して欲しい」と自身が感じた作品世界を明かした。主演の首藤は「日本では悲しい物語として扱われる事が多いですが、人間のあらゆる感情が含まれている作品だと感じました。ストーリーだけを語るのではなく、日本文学を題材にしながら全世界に発信できるような舞台にしたい」と意欲をみせた。会見では藤原が本作をイメージして作った曲を尺八で披露。ワダも3枚の布に込めたテーマ(太陽、月、飛び立つ鶴)を話すなど、それぞれが持てる力を発揮し、舞台を創作している様子が伺えた。公演は3月16日(金)から18日(日)まで同所にて上演。チケットは発売中。
2012年02月06日「SMAP」の香取慎吾主演でTVドラマ化されて話題を呼んだ「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の劇場版『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜』のキャストおよびストーリーの概要が解禁!両さんの初恋の女性役で深田恭子が出演することが明らかになった。原作は1976年から35年にわたって「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載されている秋本治による人気漫画。下町情緒が残る葛飾区亀有近辺を舞台に、亀有公園前派出所に勤務する両津勘吉巡査長が巻き起こすドタバタ人情劇が多くの人に愛されてきた。TVアニメ化に続き、2009年には連続ドラマとして香取慎吾を主演に迎えて実写化され大きな話題を呼んだが、連載35周年を迎える今年、遂に映画化されることに!香取さんはもちろん、イケメンの後輩・中川役の速水もこみち、同じく後輩の麗子役の香里奈ほか、伊武雅刀、ラサール石井、柴田理恵らドラマ版でおなじみのキャスト陣は続投。さらに、映画版のスペシャルゲストとして深田恭子、谷原章介、沢村一樹、夏八木勲、平田満など豪華メンバーが集結した。今回の映画版では両さんが、小学校時代の憧れの同級生・桃子(深田さん)に再会。ほぼ時を同じくして警察庁長官の孫娘の誘拐事件が発生するが、何と桃子が事件に巻き込まれており、両さんは彼女を助けるべく事件解決に乗り出すが…。今回、明らかになった映画版のロゴを見ると、色も形も、サブタイトルまでも、あの人気刑事シリーズの匂いが…。ちなみに勝どき橋は隅田川にかかる橋で、船の運航のために橋が開く可動橋(※現在は開くことはない)。過去に、原作漫画で、両さんの少年時代を描いた人気エピソード「勝鬨橋ひらけの巻」でも登場し、開閉しなくなった橋を両さんと仲間たちが開けるという離れ業(?)を成し遂げたことも…。果たして今回の映画ではどんなハチャメチャをしでかすのか?そして両さんの切ない恋の行方は――?『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜』は2011年夏、公開予定。■関連作品:こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜 2011年夏、全国にて公開© 2011『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE』製作委員会
2011年03月04日