野村證券は19日、2015年4月から若手社員を中心に給与水準を引き上げると発表した。これにより、優秀な人材の確保を図るとともに、消費を促して日本経済の好循環の持続に貢献するという。若年層が中心の「初級職」「業務職」の社員を対象に、月例給与を平均約2.3%引き上げる。2014年4月実施分と合わせると、2年間で約4.5%の引き上げとなる。また、総合職A・B社員の初任給を2万円程度引き上げて23万2,300円にする。このほか、業績を適切に反映した賞与なども給付する予定。2015年4月からは、地域限定で勤務する総合職B社員の勤務地変更制度も導入。結婚、配偶者の転勤や親族の介護等の理由により、現在の勤務地での就業が困難となった社員が就業を継続することが可能となる。さらに、一度退職した社員が再度活躍できる環境を整えるため、再雇用のより弾力的な運用を開始するとしている。
2015年01月20日俳優の野村周平が11月9日(日)、東京・渋谷のライヴハウスで行われた主演作『日々ロック』のヒット祈願イベントに出席。もうすぐ21歳を迎える野村さんは、共演者からサプライズで一足早い誕生日祝いをされ「すげえ嬉しい!最高の誕生日です」と感激していた。本作は榎屋克優の同名コミックを原作に、高校卒業後に上京し、伝説のライヴハウスに住み込みで働き、活動を続ける拓郎らバンドメンバーが、デジタル系トップアイドルの宇田川咲に翻弄されながら、才能を開花させる姿を描いた青春ロックムービー。イベントにはギター兼ボーカルの主人公・日々沼拓郎を演じる野村さんを始め、劇中バンド「ザ・ロックンロールブラザーズ」のメンバーを演じる前野朋哉と岡本啓佑(黒猫チェルシー)、共演するアイドル役の二階堂ふみが出席。特製のバースデイケーキが登場すると、前野さん&岡本さんが野村さんの口元に“ア~ン”してあげる場面もあり、和気あいあいとした雰囲気だった。野村さん演じる日々沼は、演奏中に興奮すると“全裸”になってしまうという設定。「しんどいこともたくさんありましたが、裸も苦にはならず、興奮さえ覚えるようになった。最後まで楽しい撮影でした。撮影は3週間ほどで、プライベートでも素に戻る暇もなく、自然と日々沼でいられた」とふり返っていた。この日はライヴハウスでのヒット祈願イベントに始まり、「HMV record shop 渋谷」で野村さんらキャスト陣によるトークイベント、「爆弾ジョニー」「細身のシャイボーイ」「The SALOVERS」ら楽曲提供アーティストによるライヴを開催。さらに本作を上映する渋谷・シネクイントの表明訪問、TOKYO FM渋谷スペイン坂スタジオでのスペシャル番組生放送など、怒涛のプロモーション展開で映画『日々ロック』が渋谷をジャックした。『日々ロック』は11月22日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日々ロック 2014年11月22日より全国にて公開(C) 2014「日々ロック」製作委員会 (C)榎屋克優/集英社
2014年11月10日TANAKAホールディングスは11月4日、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業が、スパークプラグの外側電極材として、白金合金とニッケルをクラッド(異種金属接合)したチップを発表した。自動車エンジンなどに用いられるスパークプラグの放電部となる電極には、長寿命化を図るために白金合金チップが使われている。従来製品はチップ全体が白金合金の無垢材だったが、同製品はクラッド技術を活用することで、放電に寄与する部分にだけ白金合金を使用し、放電に寄与しない部分を電極の台座と同じニッケルで構成することができる。これにより、従来製品と同じパフォーマンスを有しながら、材料コストを最大で5割削減することができる。開発にあたっては、2010年から大阪大学 マテリアル生産科学専攻の藤本公三教授、福本信次准教授と共同で、接合のプロセスウィンドウや、生産ラインでの接合モニタ因子などの接合条件についての研究を行い、同接合方法の実用性を確認してきたという。なお、2015年1月よりサンプル出荷を開始する。また、同製品はバリエーションとしてテープ形状でクラッド材を提供することも可能であり、顧客のプラグ設計と生産プロセスに合わせた製品形状、サイズに対応するとしている。
2014年11月05日11月29日公開の映画『寄生獣』の完成報告会見が30日、東京・六本木ヒルズで行われ、主演の染谷将太をはじめ、深津絵里、橋本愛、東出昌大、山崎貴監督が出席した。第27回東京国際映画祭のクロージング上映作品でもある本作は、1990年より『月刊アフタヌーン』(講談社刊)で連載され、単行本が累計1200万部を突破して世界中に熱狂的なファンを持つ岩明均の同名漫画が原作。ハリウッドが原作権を獲得したものの映画化されず、"手の出せない原作"としてお蔵入りとなっていたが、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』などを手掛けた山崎貴監督の手により待望の映画化となった。本作の映画化が念願だったという山崎監督は「VFXの仕事を始めた頃からいつか映画されたらスタッフとして参加したいと思っていた作品。監督できてとても喜びを感じています。大事に大事にこのメンバーと丁寧に時間を掛けて作りました」と感慨深げ。その監督から望まれて主人公の高校生、泉新一を演じた染谷は「ミギーと感動的なシーンの芝居をした時、感極まった監督に『ミギーが見えました!』って言ったら、『頭大丈夫か?』と言われましたよ。見えるぐらいのやり取りが出来たような気になったんです!」とエピソードを。「本当に長い長い道のりで、ミギーとともに歩んできました。自分もミギーと出会って、涙が出そうになりました。僕も楽しめましたので、たくさんの方に楽しんで欲しいです」とアピールした。この日登場した深津と橋本の女性陣も、染谷や東出と同様に山崎監督からの出演オファーを受けたという。顔面が割れるパラサイト女教師の田宮良子を演じた深津は「(顔面が割れることへの)抵抗は全くなかったです。むしろ『もっと割れろ!』と思いましたね。人間って欲があって嫌ですよね(笑)」と女優魂も。一方の橋本は「新一くんとの日常のシーンが多かったんですが、戦いのシーンを見た時に『こんなことやってるんだ!』と興奮しました。1人のお客さんとしての気分になったし、あれだけエンターテイメントに徹しているのに重いものが残っていて、凄いと思いました」と山崎監督の手腕を絶賛していた。映画『寄生獣』は、11月29日より全国公開。
2014年10月31日野村アセットマネジメントはこのたび、ヘッジ・ファンドのインキュベーション事業(資産運用業務における起業支援のこと。ファンド・マネージャーを志す候補者を発掘して資金を提供し、優れた運用実績を残した候補者に対してファンドの立ち上げを支援する)を行うBridge Capital Asset Management(以下BC社)との間で業務提携を進めるべく、アライアンス基本契約書を締結したと発表した。このたびの契約により、同社は30億円を上限としてBC社が運用するインキュベーション・ファンドに投資するとともに、将来BC社への出資を可能とする出資オプションを取得する。BC社との提携を通じて、同社はヘッジ・ファンドのプロダクト・ラインナップを拡充し、商品開発をさらに加速させていく。○BC社の概要商号:Bridge Capital Asset Management株式会社、金融商品取引業者関東財務局長(金商)第159号代表者:代表取締役籔内太嘉司所在地:東京都千代田区九段南2丁目5番1号設立:2004年7月資本金:9990万円
2014年08月08日ドラマ「若者たち2014」などで今年活躍著しい野村周平と、『私の男』を始め、話題作出演が続く二階堂ふみが出演する、映画『日々ロック』。このほど、野村さん演じる、つい全裸になってしまう主人公・日々沼拓郎のヘタレっぷりが確認できる劇中ビジュアルがどこよりも早くシネマカフェに到着した。『SR サイタマノラッパー』シリーズで映画界の話題をさらった新鋭鬼才・入江悠監督が、「週刊ヤングジャンプ」にて連載中の榎屋克優原作の同名人気ロックコミックを、爆音ロックエンターテイメントとして映画化した本作。これまで映画・アニメ問わず、過去さまざまな “ヘタレ”キャラが生み出されてきたが、本作でイケメン俳優、野村さんが挑んだ主人公・日々沼拓郎は、また別格だ。今回解禁されたのは、大好きなロックを演奏していると自分を解放しすぎて “全裸”になってしまう…というクセ(?)を持つ拓郎のヘタレ満載のビジュアル。ロックスターを目指し、バンド「ザ・ロックンロールブラザーズ」のボーカルとして、ベースの草壁(前野朋哉)、ドラムの依田(岡本啓佑)と共に上京してきた拓郎。ライブハウス・モンスターGOGOで住み込みで働きながら、鬼のように怖い店長(竹中直人)に蹴り飛ばされ、踏まれ、罵倒されながらもパフォーマンスする日々を送っている。だが、全裸でギターを抱え、魂を奮い立たせて歌い続けるものの、肝心のライブは数える程の客しかいないうえ、毎回空回り気味。ある晩、いつものように全裸でライブをしていた拓郎の前に、酔っぱらった女子が乱入!その女子こそ、カリスマ的な人気を誇るトップアイドル・宇田川咲(二階堂ふみ)。そして「ザ・ロックンロールブラザーズ」のステージへ上がった咲は、拓郎の頭に向かって、いきなりビール瓶を振り下ろす!「お前、童貞だろ?生の女抱いてからロックしな!」と吐き捨てた咲は、ギターを奪い、拓郎を蹴り落とす。咲に蹴られた瞬間、彼の急所はライブ機材の角へと直撃!全裸で悶える拓郎…。しかし、そんなダサく、情けない拓郎の姿にも、「お前らダセーけど、けっこー良かったぞ!」と笑顔で去っていく咲。“ロックを愛する気持ちは誰にも負けない”と、体中からあふれんばかりに自分たちの音楽を突き進んでいく「ザ・ロックンロールブラザーズ」の歌は、トップアイドルとして活躍する咲の“ロック魂”に火をつけ、熱い想いを呼び起こさせるのだ。史上最低のロックバカ・拓郎の熱い“ロック”な叫びが、咲を始め、みんなの心を突き動かしていくことになる本作。まずは、野村さん演じるヘタレキャラぶりをこちらから確かめてみて。映画『日々ロック』は11月22日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日々ロック 2014年11月22日より全国にて公開(C) 2014「日々ロック」製作委員会 (C)榎屋克優/集英社
2014年08月08日住友金属鉱山と田中貴金属工業は27日、2014年11月1日付で住友金属鉱山の純金積立事業を会社分割(吸収分割)により田中貴金属に移管することを決定したと発表した。事業移管の目的として住友金属鉱山は、事業の選択と集中を進める中、個人向け金リテール事業からの撤退を決定し、純金積立事業を田中貴金属に移管することとしたと説明。「田中貴金属は、国内における純金積立のパイオニアであり、最多の契約件数を有する貴金属業界の大手であることから、移管先として最適と判断した」としている。一方、田中貴金属では、貴金属の資産向けビジネスに注力する企業として、「今後とも金、プラチナ、銀の貴金属リテール事業の拡大・強化をめざしており、その一環として今回の事業移管に合意した」としている。事業移管日(分割効力発生日)は2014年11月1日。分割の方式は、住友金属鉱山を分割会社、田中貴金属を承継会社とする吸収分割の方式によって行う。承継会社が承継する権利義務については、住友金属鉱山が純金積立事業に関して有する資産および負債を田中貴金属が承継するとしている。
2014年01月27日「最近になって、自分がどれだけ芝居がヘタクソかというのがハッキリと分かるようになりました」。三浦貴大はそれを自らにとっての「進歩」だと言う。昨年と今年で劇場公開映画がなんと14本を数える男の言葉である。その真意は?まもなく公開となる主演映画『キッズ・リターン 再会の時』は、あの北野武監督の名作の10年後の物語。刑務所から出所するもその先に何の当てもなく、再びヤクザの道へと進むマサルを演じた。悩み、立ち止まり、己を見つめ、再び悩みながらも前に進もうとする主人公――それは俳優としての三浦貴大の歩みそのものかもしれない。「無謀な試み」という言葉でこの映画を退けることは容易い。実際そうした声は企画が発表されたときから根強く存在しているし、三浦さんがリスクを冒して出演しなくてはいけない理由もない。たとえ断ってもそれを“臆病”と呼ぶ者はいなかっただろう。北野武監督により1996年に発表された『キッズ・リターン』は多くの映画ファンが自身にとってのベストムービーに挙げることも珍しくない邦画史上に残る名作だ。その主人公たちの10年後をキャストを一新した上で描く。三浦さんも「あれだけの人気作品ですから…正直、不安だったし、怖いという思いはいまも消えてはいない」と率直な思いを明かす。過去に『キッズ・リターン』を観ていたが、今回の仕事が決まってから観直すことはあえてしなかった。「観ないと決めたのは今回の脚本を読んでからなんです。読んでみて、素直に男たちの友情と再生の物語だと感じたし、それをダイレクトに演じたいと思いました。また観直すことによって、絶対に引きずられてしまうとも思ったので、新たな作品だと覚悟を決めて、自分の思った通りに演じさせてもらいました」。メガホンを握ったのはオリジナルの『キッズ・リターン』を含め、90年代から6作にわたって北野監督の下で助監督を務めた清水浩。監督からほとんど唯一の要求として言われたのは、平岡祐太演じるシンジとの会話の間を大切にすること。北野組で培ってきた撮影のスピード感がまず三浦さんを大いに戸惑わせた。「とにかく速いです!いつのまにかカメラが回っていて、ほとんど一発撮りでOK。それはまず何より監督の決断力とスタッフ陣の実力がないとできないこと。そういう意味で職人が集まったすごい現場でした。スピードに対する恐怖?ありましたよ、もちろん。その速さゆえになかなかマサルという役柄の手応えをハッキリと掴めなくて。でもそこは割り切って、そのスピードに乗るような気持ちでやっていました」。監督から提示される明確なキャラクター像がない中で、三浦さんが考えたマサルという男を貫くのは「何もなさ」だった。「何もない。マサルという男はそれでいいんだと思いました。やりたいことが見つからず、街もすっかり変わって、昔気質のヤクザではもういまの社会は生きていけない。シンジが一度はボクシングを諦めながらももう一度立ち上がるのとは対照的に、マサルは自分の夢や希望をシンジに託している。自分の中に燃やせるものを持っているかいないか――それは似た者同士のはずの2人の大きな違いだと思います」。シンジとマサルの再会が本作の軸となっているが、決して2人の共演シーンは取り立てて多くはない。だが平岡さんとの共演が確実にマサルというキャラクターの形成に大きな影響を与えたという。「平岡さんは年齢も一つしか違わないこともあってやりやすかったです。すごく真っ直ぐなんですよ、芝居の表現も本人も(笑)。あのストレートに気持ちをぶつけてくる感じってすごいですよ。正直、平岡さんと共演しているときとそうでないときで、自分が全く別人のように感じていましたから。それはマサルがシンジに対して感じていた想いと同じだと思います」。2010年のデビューから3年。“たった”3年である。だがそのフィルモグラフィはお世辞抜きで10年選手のようである。今年は本作に加え『監禁探偵』でも主演を務めたほか『許されざる者』『永遠の0(ゼロ)』と骨太の作品に確実に足跡を残している。それでも己に向き合い、導き出したのが冒頭の「ヘタクソ」という答えである。「出来ない出来ないとは前から感じてはいたんですが、ヘタクソなんだって思えたんです。いつか出来るようになりたいし、ならなくてはいけないんだけど、いま自分でやれることというのが明確に分かり始めてきているのかな?」。「確立したというほどのものではないけれど」と言いつつ、自分なりに見つけたアプローチ。それは“なりきる”のでも“憑依する”のでもない。いろいろな絵の具を溶かして色を作り込むように、脚本から、そして己の中から様々な感情を引っ張り出しては溶かし、練り込み、心情を作っていく。「芝居をするというよりも自分は結局、自分でいることしかできない。“役になりきる”のが芝居であるとするなら、やっぱりヘタクソなんですよ、僕は(苦笑)。考えて、考えて、気持ちを理解して、自分がこの場にいたらどうするのか?と考え、そのいろんな気持ちをすり合わせていき、セリフへと導く。だから毎回まず、悩むところから入っています」。どんな役柄も“三浦貴大”。だがどれも決して同じ色ではない。繰り返すが彼のキャリアはまだ3年。この先の道に、どんな色を塗っていくのか?まだまだこれからが楽しみだ。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:キッズ・リターン 再会の時 2013年10月12日より全国にて公開(C) 2013『キッズ・リターン 再会の時』製作委員会
2013年10月10日かわいすぎる!と注目の2世美少女が本格デビュータレントとして活躍する野々村真と俊恵夫妻の長女である香音(かのん)が、本格的に歌手デビューすることが決定した。まだ11歳というあどけなさも残る彼女だが、その愛らしさは、テレビの親子番組などで出演して以来、ネットでも話題となっており、「かわいすぎる」2世美少女として注目されてきている。その愛らしさとは裏腹に、ドラムの英才教育をしっかりと受けてきたロックンロール少女なのだそうで、デビューは2月9日リリースの「花粉デビルをやっつけろ!」における歌手活動からとなっている。また、香音本人が実演モデルを務めた書籍「花粉キラー『元気ボール体操』で脳内リセット」(SDP)も発売される。将来はドラムや歌もできるアンジェリーナ・ジョリー?!デビュー曲のPVは、東京都内にある野々村の自宅で撮影されたそうで、夫妻や弟の侑隼(ゆうと)君も参加しているという。香音は得意のドラムも披露しているそうだ。楽曲は、「マル・マル・モリ・モリ!」の大ヒットを生み出した宮下浩司氏が作詞・作曲を担当し、花粉症対策と結び付けたユニークな作品となっている。今後はダンスや演技にも力を入れていきたいと考えているそうで、本人はアクションが大好きなのだとか。将来女優としてはアンジェリーナ・ジョリーのようになりたいと、憧れを語っている。アイドルルックスで、モデルや女優、歌を含む音楽活動と活躍が期待される場は幅広い。すでに9歳で舞台デビューを果たしており、今後のさらなる活躍がはやくも期待されている。元の記事を読む
2013年02月09日「『職業は?』と聞かれたら『野村萬斎』と答えたい」。そう言って浮かべた笑みは“優しい”と言うべきか、“いたずらっぽい”と表現すべきか…何とも形容しがたい。掴みどころがないという意味では、今回演じた“のぼう様”こと成田長親と似たものを感じさせるが「長親は無自覚だけど、僕は確信を持ってやってますよ」と自らが積み重ねてきたものへの矜持を覗かせる。狂言師として伝統芸能を守り受け継いでいくだけにとどまらず、現代劇からギリシャ悲劇、さらには子ども向け番組への出演まで幅広い分野で活躍し、新たな道を切り拓いていく野村萬斎。実に9年ぶりの映画出演作となる『のぼうの城』では、たった500名で2万の大軍に立ち向かう忍城の城代(=指揮官)を魅力的に演じている。冒頭の“職業=野村萬斎”という発言を証明するかのように、萬斎さんが演じているからこその魅力が詰まった本作。どのような思いでカメラの前に立ったのか?映画公開を前に話を聞いた。激しい殺陣による合戦シーンあり、城を丸ごと水に沈める壮大な水攻めシーンありと、これまでの日本映画にないスケールで展開する本作だが、欠かすことのできない魅力の一つが萬斎さん演じる、でくのぼうの“のぼう”こと長親のキャラクターだ。あの時代(=戦国末期)の時代考証にただ忠実に演じるのではなく、時に現代的な受け答えや、あえて芝居がかったリアクションを取り入れることで、長親を何とも親しみやすい人物に仕上げている。萬斎さんは「ある種、“道化”のような立ち位置で予測できない演技を心がけた」と役へのアプローチを明かす。「監督からは『常に白い衣裳を着せたい』というイメージで、ひとりだけ浮いてて、目立ってもいいということですよね。目立つためにはみんなと違わなくてはいけない。テンポ感や空気を変えて、周りは猛者が多くて低く『おうっ!』と唸るような中で、僕だけ『ハイっ!』と甲高い声を上げたり、常に天邪鬼(あまのじゃく)でいることを意識してました。庶民の目線を持ちつつも、人間の本質的な部分を追求したい。人として正直と言うところを含め、狂言で言うところの太郎冠者(たろうかじゃ)に近いと言えるし、道化と言えばピエロやジョーカーですよね。絵札よりも強いのか?それとも単なるババなのか?確かにそういう掴みどころのなさはありますね」。いまでは笑ってふり返るが、撮影に入る前はこの“掴みどころのなさ”に大いに悩まされたという。そこで「惚れた相手に聞くのが一番」とヒロイン・甲斐姫を演じる榮倉奈々に、初対面でいきなり「どうして甲斐姫はのぼうが好きなの?」と聞いたとか。戸惑いつつも榮倉さんから返ってきた答えは、長親が持つ「将器」だった。萬斎さんは改めて、本作で描かれる奇妙なリーダー像についてこんな思いも。「昔、『乱』(’85/黒澤明監督)という映画に出演したとき、根津甚八さんから“ダメージアップ”という造語を教わったんですが、頼りなくて隙がある人物ほどダメージを与えられるといったら変ですが、みんなを安心させられるんですね。専制君主的ないかにもなエリートが上から物を言うのではなく、隙のある人間が実は本質をきちんと見抜いていて、しかもそこに信念がある。それが長親の良いところですね。とっつきやすくて下から持ち上げられるリーダー像があって、そこに才能のある人が寄ってくるというお話。(敵方の大将の)石田三成も含め、リーダーとは何ぞや?というところに興味を持っていただけたら嬉しいです」。9年という時間を置いての映画出演となったが、萬斎さんにとって映画やドラマといった映像作品に出演することの楽しさは?「狂言というのは2~3人で演じるもので、(表現の)省略も多く、見る側の想像力に訴えるところが多いのですが、映画はこれだけの人数が集まってリアルに具体的に作れるところが魅力ですね。僕としては無いものねだりって感じがするわけです(笑)。また、狂言は一つ一つの演技を映像用に残すことはほとんどしません。僕らの芸はその場の一代限りのもので、弟子や息子に芸のDNAを残すことで存在していく。だから、映像として形に残る仕事をしたいという思いはあります」。さらに、狂言以外の場での表現が“狂言師・野村萬斎”に与える新たな発見や影響についてはこう語る。「狂言では僕らは“型”を習い、プログラミングされるがごとく表現技術を習得していくわけで、それはスイッチひとつで心がなくても『泣け』と言われれば泣けるし、『笑え』と言われれば笑えるということ。では、そこに感情が全くなくてもいいのか?と言われればそうじゃない。感情だけではダメだけど、型にもやはり一滴の感情が必要です。であるなら、こういう作品で本当にその気持ちになる――映画では本当にそういう気持ちにならなければ嘘になってしまいますから――それが狂言に入ってくることで、どんなに省略された表現の中にも人間味が増していくのかなと思います。何より僕らもまた、型から入りつつも最終的には型から脱しなくてはいけないわけです。様式や型に囚われない世界に入るためには、リアルな実戦で気持ちを作ったり涙を流すことは、いますぐではないにしろ、活きてくると思ってます」。“改革”ばかりが声高に叫ばれ喝采を受けるのが昨今の風潮だが、萬斎さんが目指すのは単なる伝統の改革ではない。自らの試みを「挑戦的な活動」と認めつつ、常に「伝統を守る」という意識を持ち続ける。「伝統芸能の技をもって『ここまではいける』という確信は常に持っています。そこは確信犯的にやらないと単に狂言師が『新しいことをやります』と言っても、メチャクチャな変なものになってしまうので難しいですよ。伝統という枠の中で、じゃあどうやって発信したらいいのか?発信しなければ単なる古い文化財になってしまいます。古典の本質を掴みつつ『ここを現代的にアレンジしよう』、『ここをアピールしよう』という狙いがないといけないと思います。その点、“のぼう”は無責任に見えるかもしれませんね(笑)。でも、ズレているように見えて、本質はちゃんと見えているんです。自由に、楽しみながらやらせていただきました(笑)」。全てを冷静に計算し、そのくせ計算外の出来事が起こることを誰よりも楽しみに待ち望んでいる道化。日本が誇る稀代のジョーカーの名演に泣いて、笑って、突っ込んで、翻弄されつつ壮大な歴史活劇をお楽しみあれ!(photo/text:Naoki Kurozu)stylist:Nakakawahara Hiroshi(CaNN)Hairmake: Shinji Okuyama (ing)■関連作品:のぼうの城 2012年11月2日より全国にて公開© 2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ
2012年10月31日野村萬斎が7年ぶりの映画主演を果たした歴史スペクタクル『のぼうの城』のジャパンプレミアが20日に東京・六本木ヒルズアリーナで開催され、野村をはじめ、榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、佐藤浩市ら豪華キャストが本作の“出陣”に雄叫びを上げた。舞台上には滝をイメージした水のカーテン。前方では炎が上がるという本作の世界観を再現するド派手な演出に、キャスト陣は汗だくだった。その他の写真発行部数130万部を突破した和田竜のベストセラーを『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『ローレライ』の樋口真嗣監督が共同でメガホンを執り映画化。家臣から“のぼう様”と呼ばれる忍城(おしじょう)の城代・成田長親(野村)が、外見からは想像もできない才能と人望によって、天下統一を目指す豊臣秀吉の2万の大軍を相手に、たった500名の兵で圧倒的な戦いを見せる様を描く。昨年9月に公開される予定だった本作。しかし、東日本大震災を受け、映画のクライマックスである“水攻め”の表現が、時節柄ふさわしくない描写であるとの判断で、公開が延期されていた。念願の公開決定に、野村は「とにかく嬉しい」と喜びを爆発させ「泣いて笑って、ビックリしてズッコケて……。ぜひ映画から活力をもらって、家に帰ってもらえれば」と“のぼう様”顔負けの熱弁でアピールした。一方、佐藤は「なんで監督がふたりだったの?」と今更ながら、素朴な疑問。「面白い作品が作れるという確信があって、樋口を誘った」(犬童監督)、「マネする人が増えると困るから、大きな声では言えないが、監督が2人いるのは大変良かった。演出が“当社比2倍”ですから、ツインターボを搭載しているようなもの」(樋口監督)と経緯を説明し、さらに「面白くって、つい5回も観ちゃった」(犬童監督)と並々ならぬ自信だ。「ロマンスの要素もあるので、女性にも楽しんでもらえる」(榮倉)、「壮大な時代劇であり、同時に人間ドラマ」(成宮)、「家族三代で楽しめる作品」(山田)、「僕の衣装は“そで”が無いので、ぜひ二の腕フェチの皆さんには注目してほしい」(山口)。上地は先月、本作のプレミア上映が行われた第36回モントリオール世界映画祭に参戦し「現地のみなさんのリアクションがとても大きかった」と手応えを感じていた。『のぼうの城』11月2日(金) ロードショー
2012年09月20日野村アセットマネジメントは、東日本大震災の被災地の復興支援を目的の一つとした投資信託「東日本復興支援債券ファンド1105」の第2期決算における寄付金を、野村證券などと合意の上決定した。寄付額は、第2期に受け取った信託報酬のうち、ファンドの日々の純資産総額の0.2%(年率)に相当する4752万4781円に、第1期からの繰越分を加えた合計金額は5158万8730円となった。このうち4900万円を東日本大震災からの復興支援の目的で寄付する。寄付先は青森県、岩手県、宮城県、福島県の5県および仙台市に「寄付金」として、震災孤児などの生活や学業を支援する目的で「いわての学び希望基金」、「東日本大震災みやぎこども育英募金」、「東日本大震災ふくしまこども寄付金」で、各地方公共団体への手続きが整い次第、寄付を行うとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月10日野村證券は2月27日、ノムラFX(店頭FX)を全面的にリニューアルしたと発表した。「ノムラFX(店頭FX)」は、同社が昨年10月に開始した新しい非対面取引サービス「野村ネット&コール」で提供されている(取引手数料無料)。今回のリニューアルでは、取引画面が刷新されるとともに、リニューアルに先立って実施したアンケートの中で要望の多かった「取り扱い通貨ペアの拡充」、「高機能取引ツール・多機能チャートの導入」、そして「取引単位・呼び値の変更」などを中心に、サービス・機能が追加された。同社は2月27日より4月27日まで、リニューアルを記念して『米ドル/円スプレッド原則「0.8銭」キャンペーン』を実施する。このキャンペーンは、対象期間の午前9時から午後5時までの時間帯において、ノムラFXの米ドル/円スプレッドを原則「0.8銭」固定にて提供するものである。同社は今後も、顧客の利便性と安心感を高めたサービスを提供していく。キャンペーン対象期間2月27日7:10から4月27日まで為替スプレッド*米ドル/円スプレッドを原則「0.8銭」固定にて提供【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月07日野村総合研究所(以下、NRI)は20日、インターネットバンキングサービス「Value Direct/投信」をみなと銀行に提供し、6日から運用を開始したと発表した。同サービスは、同社が提供する共同運用型インターネットバンキングサービス「ValueDirect」の1つで、みなと銀行が初のユーザー。インターネットを通じて、利用者が投資信託取引を行う上で必要となる「投資情報」や「注文」などの機能を、包括的に提供するという。主な特長として、直感的で使いやすい操作性を備えたほか、同社の投信情報サービスを活用した商品情報を提供する。また、NRIの投信窓販システム「BESTWAY」とのデータ連携や、勘定系システムとの資金決済データ連携の実現による、導入負荷の軽減と業務効率の向上や、電子信書公布サービス「POSTUB」との連携による投信の取引報告書など各種書類の電子交付の実現も可能となっている。今回の導入にあたり、みなと銀行常務執行役員個人業務部長の梶谷静也氏は「『24時間365日の利用』『帳票の電子閲覧』を顧客にアピールしつつ、本サービスの利用を広めていくとともに、これからも顧客の視点に立ったサービスと利便性の向上に努めていく」と話しているという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月21日大人気ゲームを映画化した『逆転裁判』の完成披露試写会が1月16日(月)に都内で行われ、成宮寛貴、斎藤工、桐谷美玲、中尾明慶、石橋凌、柄本明、三池崇史監督が特設の法廷で激論を交わした。長年追いかけてきた事件に関して新たな証言が見つかったというメッセージを遺し、弁護士が殺害される事件が発生。被害者の妹が逮捕されるが、彼女の無実を信じ、被害者の部下であった新米弁護士の青年・成歩堂龍一(成宮さん)が激しい法廷バトルを繰り広げ、事件の真相を解き明かしていく。成宮さんは三池監督について「ひと言で言うなら天才。何が起こるかワクワクしてました」と語り、さらに「甘い匂いがするんです(笑)」とコメント。これには三池監督も「何じゃそりゃ?一般的には加齢臭ですが…」と困ったような笑みを浮かべていた。桐谷さんは、原作ゲームの大ファンだったこともあり「最初に話を聞いたときはびっくりするくらい嬉しくて『わあっ!』って声を上げました。みなさんが衣裳を着てのキャラクター姿を見たときは、『(ゲーム)そのままだ』と感動しました」とファンならではの視点で出演の喜びを語った。三池組の常連、石橋さんも「三池さんがやると聞いてぜひやりたいとすぐに決めました」と明かし、「法廷のセットが素晴らしくて感動しました」と細部にわたって原作の世界を再現した監督の力量を絶賛した。この日、開廷した法廷では、それぞれが自らの行いを証言台に立って告白。周りは「異議あり」or「異議なし」のボードを掲げて判決を下す。斎藤さんは、某有名レンタルビデオ店で「必ず、自分の作品を前に置くようにしています」と意外な行動を証言。これに成宮さんは「僕は雑誌を必ず多めに前に置くようにしてます」と同調。石橋さんも「(自身が主演する)三池監督の『オーディション』を嫌いな監督の作品の上に重ねておいたことがあります」と明かした。桐谷さんは「勇気がないので私の分もやってほしいです」とお願い。少しでも出演作を目立たせたい俳優の心情をのぞかせた。最後に証言台に立った成宮さんは「好きだった子の喜ぶ顔が見たくてサプライズでプレゼントをあげたのに『サプライズプレゼントをくれそうだからあまり驚かない』と言われた」と哀しい恋の思い出を証言。“異議申し立て”というより単なる告白となったが「かわいそうで…」(桐谷さん)と同情を集め、全員から「異議なし」の札を勝ちとり「心が晴れました」とホッとした笑顔を浮かべていた。『逆転裁判』は2月11日(土・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:逆転裁判 2012年2月11日より全国東宝系にて公開© CAPCOM/2012「逆転裁判」製作委員会
2012年01月16日映画『学校をつくろう』が2月19日(土)、公開を迎え、主演の三浦貴大をはじめ、柄本時生、橋本一郎、池上リョヲマ、近衛はな、そして監督の神山征二郎が舞台挨拶に登壇した。明治初期、アメリカに渡り当時の最先端の学問を吸収し、帰国後、それらを日本語で教える初めての学校を作った男たちの姿を描いた本作。前日に授賞式が開催された日本アカデミー賞で、新人賞を受賞した三浦さんは、客席からの盛大な拍手に嬉しそうに応えながら「この作品は、初主演作ということで強い思い入れがあります。新人賞を受賞した翌日に、こうやってこの作品の舞台挨拶ができるということに“何か”を感じます」と挨拶した。実は、三浦さんと橋本さんは中学、高校と同級生だったそうだが、「そもそも、(当時)あまり喋ってない」(三浦さん)、「すれ違う程度」(橋本さん)だったそうで、まさかこうして、共演者として同じ映画に出演することになるとは、2人とも思ってもいなかったよう。さらに橋本さんは、劇中の専修学校、すなわち現在の専修大学と少なからぬ縁が。「母からのメールで、曾祖父が専修大学の理事兼教授を務めたことがあることを最近知りました」と明かしてくれた。池上さんは、本作の現場について「すごくいい雰囲気で、締めるところは締めて、和むところは和みながらできました」とふり返り、近衛さんも「私は、撮影の最初の頃と最後しかいなかったんですが、その間にみなさんは長野でロケをされていて、その前後で雰囲気が全く変わっていて、ファミリーのようになっていました」と証言。近衛さんは三浦さんの妻役を演じたが「指輪をもらうシーンは異常にドキドキしました」と照れくさそうにふり返った。三浦さん、橋本さん、池上さんは英語のセリフにも苦しんだようだが、男4人の中で唯一、英語のセリフがなかったのは柄本さん。だが、勘違いした司会者に英語のセリフは難しかったか?と振られ「僕は『がんばれ!』とか『それっぽく聞こえるよ』とか周囲で言ってました。ムードメーカーということで」と語り、会場の笑いを誘っていた。神山監督は満員御礼の初日に興奮。「最近、涙もろくなったようで(劇場に)入ってきたときにウルウルッと来てしまいました」と嬉しそうな表情を浮かべていた。『学校をつくろう』は有楽町スバル座ほか全国にて公開中。■関連作品:学校をつくろう 2011年2月19日より有楽町スバル座ほか全国にて順次公開■関連記事:三浦貴大インタビュー父・三浦友和と同じ道へ「他人になりきることは面白い」学校創設に奮闘した若者たちを描く『学校をつくろう』試写会に10組20名様ご招待『学校をつくろう』に“ある共通点”を持つ俳優たちがズラリ!「他人とは思えない」
2011年02月21日狂言師の野村萬斎が映画『のぼうの城』で『陰陽師II』以来7年ぶりとなる映画主演を務めることが決定!併せて佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴が共演陣として出演することも発表された。本作の原作となっているのは、本屋大賞で2位にランクインし、直木賞の候補にもなった和田竜による同名ベストセラー。和田さんは新人脚本家の登竜門、城戸賞を受賞しているが、その受賞作品「忍ぶの城」が、映画化を前提に和田さん自身の手で小説化され、「のぼうの城」として2007年に小学館より刊行された。戦国末期、天下統一を控えた豊臣秀吉の北条家攻略のさなか、最後まで落城することがなかった支城があった。武州の忍城(おしじょう)。秀吉の命を受けた石田三成が2万の大軍で城を包囲するが、城代・成田長親はわずか500騎でこれを迎え撃つ。領民から、でくのぼうを意味する“のぼう様”との愛称で呼ばれる長親は、天下を敵に回し、いかに城を守ったのか?その戦いの一部始終が描かれる。主人公の“のぼう様”こと成田長親を演じるのは、狂言界の至宝・野村萬斎。『陰陽師II』以来の7年ぶりの映画主演作となる本作で、底知れぬ人望で人心を掌握する希代の総大将を演じる。「自分は長親のように、ぼーっとしているのかなと思ったのですが、そういう自覚がないところや、時々、突然ビックリするようなことを発言するらしいところなどが、既に役に近いのかもしれません(笑)」とは萬斎さんの弁。さらに、長親についても「ある種、高みにいるのか低みにいるのかよく分からないのですが、ちょっと俯瞰して見ていたり、仙人的な空気を持っていたり、どこかネジが1つ落ちてしまっているようでもあり(笑)」と、とにかく、これまでになくぼーっとした役柄であると説明。長親の幼なじみにして成田家の侍大将で、武辺者の証である“皆朱の槍(かいしゅのやり)”を持つ“丹波(たんば)”こと正木丹波守利英を演じるのが佐藤さん。萬斎さんによると「冗談で、もし『陰陽師III』を撮ることになったら、悪役は佐藤浩市さんにお願いしたいというお話をしておりました」とのことだが、思わぬ形で初共演が実現することになった。その丹波をライバル視する、6児の父で恐妻家の一面も持つ豪傑“和泉(いずみ)”…柴崎和泉守に扮するのは山口さん。今回の発表に際し、山口さんは「多勢の敵を少数で迎え撃つ勇姿や、妻子を持ちながらも命がけで戦い抜く精神に、男として『こういう男でありたい!』と憧れを持ち、どこか自分の中にもある、『なまぬるくおさまりたくはない!刺激を求めて生きたい!』という気持ちを奮い立たせてくれる役だと思います」と強い言葉で役柄、作品への思いを語ってくれた。そしてもう一人、若年で実践の経験はないものの、あらゆる兵書を読破し“軍略の天才”を自称する“靭負(ゆきえ)”こと、侍大将の酒巻靭負を成宮さんが演じる。成宮さんは「原作が話題になっているのは知っていたけれど、時代物か…と、何となく手を伸ばすのに抵抗がありました。台本をいただいてみて、想像以上に面白かった。面白すぎました。僕の演じる酒巻靭負は、現代語に近い台詞回しなので、(ヒロインの)甲斐姫へ想いや、武将としてのプライドも、とてもストレートに伝わりやすいし、青臭い感じも含めて、可愛らしいキャラクターだと思います。こういうエンターテイメント性の高い作品に参加できることもすごく幸せに思います」と出演の喜びを語っている。さらに、本作の特徴と言えるのがW監督であるところ。『メゾン・ド・ヒミコ』、『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『ローレライ』、『日本沈没』の樋口真嗣監督がタッグを組んで、壮大かつ緻密な戦国絵巻を描き切る!原作にある三成による大規模な“水攻め”はどのように描かれるのか?ヒロインの甲斐姫や三成ほか、魅力的なほかの登場人物たちを誰が演じるのか?などなど、いまだ明かされていない気になるポイントも…。構想7年を経てついに動き出した『のぼうの城』。撮影は今年8月よりスタート。2011年、全国にて公開。© オノ・ナツメ■関連作品:のぼうの城 2011年、全国にて公開
2010年06月23日俳優、三浦友和と元歌手・山口百恵さんの次男・三浦貴大(たかひろ)が5月29日(土)、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた、俳優デビュー作の映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(錦織良成監督)の初日舞台挨拶に、主演の中井貴一、高島礼子らと出席した。満場の観客約800人を前に「とても思い入れの深い作品で、こんなに多くの方に観ていただけるなんて、感謝の気持ちでいっぱい。昨日はすごく緊張して、緊張9割、楽しみ1割、な感じでした」とさわやかな笑顔。中井さんに「デビュー作は当たることが大切。貴大のためにもよろしくお願い申し上げます」と売り出され、思わず吹き出しながらも、客席に深々と一礼。観客の笑いを誘った。同作は、出雲のローカル鉄道を舞台に、50歳を目前にして子供の頃の夢だった電車の運転士を志した男とその家族の絆を描く物語。実際の子供の頃の夢を聞く質問に、貴大さんは「なかったです…スミマセン。どれだけ考えても出てこない」と苦笑い。俳優のレールを走り出した心境を聞かれると「それが一番の夢だったので、いろんなことを勉強させてもらっていて、恵まれています」と実直な言葉。中井さんは「『夢のひとつでも言えるようにしとけ』って言ったのに」と突っ込みながらも「でも言わないのが彼の良さ。純朴でしょう?普通、上手いこと言ったりするもんなのに」と温かい眼差しを向けた。また中井さんは、自身の俳優デビュー時をふり返り「先輩に『デビュー作を抜ける作品は出てこない』と言われたことがありますが、芝居を30年以上続けてきて、台本の読み方が上手くなったりはありますが、実際に出てこない。何も考えず、純粋に向き合えるのはデビュー作だけ」としみじみ。「これは貴大に話しました」と言い、可愛い後輩と見つめ合った。一方、劇中にひっかけ、キャスト陣がそれぞれ家族に対する想いを綴った伝言板が登場。高島さんが「家族の幸せは私の幸せだ〜」と読み上げると、中井さんは「高知(東生※高島さんの夫)いいナ〜」とニヤニヤ。高島さんは照れくさそうな表情を浮かべていた。『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』は全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 2010年5月29日より全国にて公開© 2010「RAILWAYS」製作委員会■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】TBSドラマ「JAPANESE AMERICANS」撮影に同行!いくつからでも人生は変えられる『RAILWAYS』切符型ストラップを3名様プレゼント三浦友和&百恵の次男、中井貴一のアドバイスに感銘舞台挨拶付き『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』完成披露試写会に25組50名様ご招待ユーミン、49歳で電車の運転士になった男を描く映画の主題歌を書き下ろし
2010年05月29日