『愛の渦』で大胆な演技を披露し、その後も出演する映画、ドラマが続く門脇麦と、本作で映画初出演を果たし、モデルとして活躍する道端ジェシカがダブル主演で贈る日本初のヨガ・ムービー『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』。本作で門脇さんは、青森から上京し、やがてヨガにはまっていく主人公・海空(みく)を演じているが、彼女の話すバリバリの“津軽弁”がキュート!と早くも注目を集めている。青森から憧れの東京に出てきた、素直さと根性が取り柄の本沢海空(門脇さん)。トップモデル兼ヨガインストラクターとして華やかな活躍するKUMI(道端さん)に憧れ、彼女のスクールでヨガを習い始める。方言丸出しで、何かとKUMIにつきまとう海空にKUMIはペースを乱されっぱなしだが、その屈託のない明るさはKUMIの心をつかみ、いつしか2人は友達に。ヨガを通じてお互いの存在の大切さを知り、困難多き恋や仕事を乗り越えていく――。本作は、個性も境遇もまったく違う2人がヨガを通して出会い、時に挫折を味わいながらも自らの居場所を見つけ、ぶつかり合いながら成長していく姿を描いたハートウォーミングドラマ。特に門脇さんは、道端さん演じるトップモデル・KUMIに憧れる “津軽弁”女子を明るく元気に演じて見せている。昨年、NHK朝ドラ「あまちゃん」で“じぇじぇじぇ!”が一大ブームとなったばかりだが、今年公開の『舞妓はレディ』でも、鹿児島弁と津軽弁の“バイリンガル”の少女が舞妓さんになるため、京ことばの猛レッスンを受ける…という展開が話題を呼んだ。方言を話す女性を「可愛い!」と思う男性も多いようで、ネット上では“女性が使うとキュンとする方言ランキング”といったトピックスも登場。そして、本作の海空も、いま注目の“方言女子”のひとりなのだ。津軽弁は、共通語とは発音から大きく異なり、独特の言い回しが多いため、特に難解な方言として知られている。実は東京出身の門脇さんは、津軽弁を習得するため、1カ月程前からマンツーマンで方言指導の先生とレッスンを受けたり、常時CDを聴くなどして、音楽を覚える感覚で役作りをしていったという。さらに、先日行われた完成披露試写イベントでも、「津軽弁でアドリブは難しくてできなかったし、撮影が終わって試写を観たときには、自分が何を言っているのか分からないくらいだった」とふり返っていた門脇さん。確かに映画本編には、津軽弁に“字幕”が付けられているほどだ。また、そんな“方言女子”海空のキャラクターは、超ポジティブでマイペース。相手のプライベートにもズカズカと入り込んでしまうところがあり、劇中では道端さん演じるKUMIは自分のペースを乱されイライラさせられっぱなし。門脇さん自身、台本を読んだ当初は「海空は図々しい子だな…」と感じたというが、「津軽弁で言うと(共通語よりも)押しつけがましくならず、“さにらデヘデヘ感”が出しやすくなった」と、実は津軽弁に助けられていた様子も。独特なインネーションと響きが、優しくて“カワイイ”津軽弁。門脇さんが元気いっぱいでキュートに演じる“方言女子”をぜひチェックしてみて。『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』は10月25日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸 2014年10月25日より全国にて公開(C) 2014「シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸」フィルムパートナーズ
2014年10月24日10月25日公開の映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』の完成披露試写会が9日、東京・新橋のスペースFS汐留で行われ、ダブル主演の門脇麦と道端ジェシカ、村上淳、永田琴監督が出席した。監督デビュー作『恋文日和』をはじめ榮倉奈々主演『渋谷区円山町』などの永田琴監督がメガフォンを執った本作は、映画『愛の渦』で大胆な演技を披露した門脇麦と映画初出演となる道端ジェシカのダブル主演でおくる日本初の体感型ヨガムービー。都会を夢見て青森から上京してきた本沢海空(門脇)とトップモデルでヨガのインストラクターのKUMI(道端)の個性も境遇も違う2人が、ヨガを通して成長していく姿を描く。完成披露試写会が行われたこの日は、試写会前に舞台あいさつ。門脇は「クラシックバレエをずっとやっていたので、柔軟性は難しいと思ったことがないので、ヨガは割と近いものでした」と語るも、津軽弁には「試写を見た時に自分が何を言っているのか分かりませんでした(笑)。1カ月ぐらい先生にマンツーマンで教えてもらったりCDでひたすら聞いていたんですけど、難しかったですね(笑)」と悪戦苦闘した様子。また、初めて組んだ永田監督との撮影は「ハッピーオーラやポジティブなオーラを琴さんが出す現場に巻き込まれて突き進んだ感覚でした。気づいたら琴さんのポジティブパワーに巻き込まれたので、本当に感謝しています」と満足げだった。その門脇とW主演を果たした道端は、初主演となった本作で演技初挑戦。「どうして私に話が来たのかいまだに分かりません(笑)。でも以前から演技に興味があって挑戦したかったんですけど、まさかレッスンすら受けていない私がダブル主演という大役をできるか不安でした。でもそこは監督についていく感じでしたね」と振り返り、今後の女優業に「機会があったら続けていきたいですね」と色気を見せていた。映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』は、10月25日よりシネマート新宿ほか全国公開。
2014年10月10日映画『愛の渦』の“女子会トーク”と銘打って、女性キャストの門脇麦、中村映里子、赤澤ムック、そして「女子をこじらせて」の著者として知られる雨宮まみによるトークイベントが3月11日(火)にヒューマントラストシネマ渋谷にて行われた。あるマンションに集った複数の男女による乱交パーティの模様を描いた作品で、着衣時間が映画の中でわずか“18分”ということも話題に。「見たいけれど女性一人では恥ずかしい」という声に応える形で同劇場では一部上映スケジュールを「女性限定回」として上映している。劇場内全員女性という異様な空気に、登壇陣は驚いたよう。雨宮さんは本作を「『(500日のサマー)」をハプニングバーでやったらこんな感じ」と独特の表現で描写。「似てるところがあると思います。自分と違う世界にいながら、共通点があるところから惹かれていくところとか。でも、男(池松壮亮)が始め女性(門脇さん)を見下しているところがあるのに、だんだん惚れた感じになっていくところはイラッとする(笑)」と毒のこもった感想で笑いを誘う。さらに、話題は徐々に過激な方向へ。男性キャストのひとり、新井浩文は前ばり(※セックスシーンの際に性器を隠すために使うもの)を貼らずに撮影に挑んだことを明かしているが、これについて相手役を務めた中村さんは「してなかったです」と証言。「新井さんは『ウチはしないよ。でも相手の女優さんがしてと言うなら貼る』と言ってたんです。でも『いやだ』って言えなくて…。ホントならしてほしかったけど」と苦笑交じりに明かしていた。門脇さんは撮影時に新井さんたちとは隣りのベッドだったそうで、“愛の渦カット”と呼ばれる全員が一斉に性行為におよんでいる姿を映したカットでは「私のベッドから(新井さんが)見えてて、『見えてるな…』と思いながら、喘いでました」と述懐。赤澤さんはそれを聞いて「私は駒木根(隆介)さんの肉の壁で見えなかった!」と語り、最前列に陣取る報道陣を見やり「マスコミの人がいなかったら『新井さん、どうだった?』とか聞くのに…」と残念そうに語り、会場は再び笑いに包まれた。また、セックスシーンについて門脇さんは「私は『性欲の強い女子大生』という役だったので、喘ぎ声がポイントだった」とふり返る。「リハーサルで監督に『違うな…』と言われ続けたのが12月で、お正月はずっと喘ぎ声のことを考えてました(苦笑)。家で、家族が寝静まってから練習したり、ひとりでカラオケボックスに行ったりしました」と喘ぎ声にまつわる苦労を明かしてくれた。中村さんは男性陣2人に責められるというシーンもあるが、赤澤さんから「どうでした?」と聞かれて「恥ずかしかったです。『私、何やってるんだろう?』と思ったり…」と照れくさそうに語ったが、「でも現場は楽しかったし、みんな一生懸命に楽しんでいたので、私の中にあるものを取っ払わなきゃ、と思いとことん思い切りやりました!」と力強く語った。3人はいずれも映画でのヌードシーンはこれが初挑戦となったが、女性客で埋まった客席からはその女優魂に温かい拍手が送られた。『愛の渦』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:愛の渦 2014年3月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2014映画「愛の渦」製作委員会
2014年03月12日映画『愛と渦』の女子限定上映トークショーが11日、都内で行なわれ、キャストの門脇麦、中村映里子、赤澤ムックとゲストの雨宮まみが出席した。性欲に振り回される人間たちを描いた同作は、第50回岸田國士戯曲賞を受賞した三浦大輔の舞台劇を映画化した作品。都会の一室で営まれる乱交パーティーに、性欲を満たしたいだけの男女が集まる。しかし、愛のないセックスにも感情が生まれ、それぞれの思惑が渦巻いていく――というストーリーで、映画は全国順次公開中(R-18指定)。本編123分のうち、着衣時間は18分半という過激な内容に、主演の門脇は「よく分からないまま、よく分からずやってました」と振り返り、監督も務めた三浦の演出について「優しかったけど、日に日に弱っていきました。ご飯も食べないでお風呂も入ってなかったみたいで」と感想を。門脇は、主演の池松壮亮とラブシーンに挑戦しており、「1番性欲が強い役で喘ぎ声がポイントなんですが、リハーサルで三浦さんに違うって言われて。カラオケボックスで練習しました」と苦労を語った。一方、「喜怒哀楽を激しくやれて、すごく楽しかった」という中村は、「みんなが一生懸命やってたので、恥ずかしいという気持ちを取っ払って思いっ切りやりました」とにっこり。続けて、相手役の新井浩文が前貼りなしで撮影に臨んだことを明かし、「嫌だって言えなかったけど、本当は貼って欲しかった」と吐露すると、門脇も「ずっと見えてた」と苦笑い。また、同作がそろって"初脱ぎ"となった女優陣だが、裸を見せるにあたって準備したことを聞かれた赤澤は、「乳首がピンク色だったら面白いかなぁと思って、ヨーグルトパックをやってみたけど無理だった」と観客の笑いを誘っていた。
2014年03月12日乱交パーティでの一晩を描く『愛の渦』(三浦大輔監督)に主演する門脇麦が3月1日(土)、東京・テアトル新宿で行われた本作の初日舞台挨拶に登壇し、「三浦監督にお会いした瞬間から、“愛の渦”は始まっていた。私にとっては大きな存在であり続ける」と語った。本作で“誰よりも性欲の強い女子大生”という難役に挑み、大胆な濡れ場に臨んだ門脇さんだが、「台本を読んだときは『脱ぐぞ!』って気合いが入るというより、三浦さんってどんな人なのかなと興味が沸き、直感的に一緒にお仕事してみたいと思った」とコメント。撮影に入ると、「監督が必死に戦っている姿を見ると、現場も『一緒に頑張ろう』と一丸になれた」とふり返っていた。第50回岸田國士戯曲賞受賞の「ポツドール」代表作を三浦氏自身が脚本を書き下ろし、監督を務めて映画化。フリーター、女子大生、サラリーマン、OL、保育士らごく普通の人々がマンションの一室に集まり、夜な夜な繰り広げる乱交パーティに明け暮れる姿を通し、性欲やそれに振り回される人間の切なさ、滑稽さをあぶり出す。舞台挨拶には門脇さんと三浦監督に加えて、池松壮亮、新井浩文、中村映里子、三津谷葉子、駒木根隆介、赤澤ムック、柄本時生、信江勇が勢ぞろい。池松さんは「ぜひ笑って帰ってください」と客席にアピール。この日は立ち見も出る盛況ぶりで、新井さんは「座っている男性も“立ち見”になるかも」と大人なジョークで、場内を温めた。三浦監督は「この作品はエロでもグロでもありません!みなさんの中にある“スケベ心”を直球勝負で描いたエンターテインメントです」と自信たっぷり。初日に駆けつけた女性客に「ためらい、勇気が必要だったはず」と感謝を伝え、「もしこの映画がブームになってくれたら、面白いなあ」と期待を寄せていた。『愛の渦』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:愛の渦 2014年3月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2014映画「愛の渦」製作委員会
2014年03月02日その名のインパクトも強烈なら、エッジーなデザインワークも世界に注目されているクリエーター、ファンタジスタ歌磨呂。ジャパニメーション、サブカルチャー、アートを多彩に組み合わせ、広告デザインから初音ミクやゆずのPVディレクション、2013年にはカルチャー誌『WHAT’S A FANTASISTA UTAMARO!? by “QUOTATION”』をも発表し、この10月には第二弾を発表。更にはテキスタイルのデザインにも進出し、その布地を使った洋服も発表することに。それを記念し、伊勢丹新宿店2階センターパーク/TOKYO解放区で「WHAT’S A FANTASISTA UTAMARO !? ファンタジスタ歌磨呂POP UP SHOP」が10月29日まで期間限定でオープンしている。2次元のアートワークから、立体的なファッションへ。その流れについて聞いてみた。――映像やデザインワークを経て、今回、テキスタイル、そしてファッションへと活動の範囲を大きく広げられたのはどういう経緯なのでしょうか?もともと美術大学ではテキスタイルを専攻されていたとのことですが。僕は美大で織物を専攻していて、課題ではタペストリーなどを作っていたのですが、そのかたわら、織機にカメラを設置し、織られる過程をコマ撮りしてアニメーションにするなど、当時から創作のスタイルを一つに絞るということはしていなかったんです。テキスタイルからファッションという流れは今回たまたまの要素が強いのですが、テキスタイルパターンデザインは服にもなるし、インテリアにもなるし、それこそいつかはホテル丸ごとデザインできるかもしれないし。テキスタイルは衣・食・住ありとあらゆるものにインストールできるのが面白いと思うんです。大学の授業で初めて織物を作った時に強く感じたことがあるんです。まず、織機に触れることすら初めてに近いわけで、そりゃあワクワクしっぱなしなわけですよ。経糸を時間をかけて通して、シャトルを使って緯糸を入れて織物を作っていくのですが、その過程では、最終的にどういうものが仕上がるんだろう、こうやって布ってできていくんだなあとか、本当に胸がわくわくしてるんですよね。で、いざ完成して織り上げた生地を機から下ろし、出来上がった生地を見ると、何の変哲もない馴染み深い普通の布なんです。今まで頭の中で抱いていたキラキラしたものが突然にすべて去ってしまい、普通の布がただ、目の前にあるんです。幸せな青い鳥を取り逃がしたような、魔法が解けてしまったような気持ちでした。イメージとリアルの境界線がきっぱりと過程と完成の狭間で分かれてしまったんです。その時、人間の欲望の回路みたいなものに気付けた気がして、逆に感動したんですよね。想像力の果てには絶対に到達できない、だから何度も繰り返しつくり続けるのだろうっていう。すべての事象はトリミングされ、フレームの中に入っていくんですよね。胃の大きさも、人生さえもトリミングされていますよね。でも、何かをイメージし続けること、その想像力は、無限に永遠に続き、広がっていくんです。でも、それがリアルの場所に現れた瞬間、それはトリミングせざるを得ないんです。僕がテキスタイルに想いをはせるのはそこなんです。トリミングされていても、続いていくことが容易にイメージできる。魔法を失わずにいられる。ワクワクをギリギリまで失いたくない気持ち。僕にとって、無限に広がるパターンは、想像力そのものなんです。――去る9月にパリで開催されたテキスタイルの見本市「プルミエール・ビジョン」では、小松精練のブースから参加され、結果、テキスタイルコンペティション「PVアワード」でグランプリを獲得されました。色とりどりの迷彩色の中には「ドドドド」とカタカナの擬音語がデザインされているなど、正に「歌磨呂曼荼羅」と名付けたくなるようなユニークな世界観です。デザインのコンセプトはどういうところからきているのでしょうか?『ドドドド』はマンガの典型的な擬音語ですよね。僕が、アニメが好きなのは日本の宝っぽいところがあるからってのもありますが、グロテスクなものもリアルだと直視できないけど、アニメなどの二次元だと、すんなり見られるクッションのようなところが面白いなって思うんですよね。初音ミクのPVを手掛けたときも感じましたが、リアルに存在しないものなのに、人々が『いる』と信じる心や『いてほしい』と願う希望があるからこそ彼女は成立しているじゃないですか。二次元のそういう奇跡のような儚いものに魅力を感じるんです。僕の代名詞的作品に、『マンガカモ』という作品があるのですが、渋谷のスクランブル交差点を迷彩に見立てて作った作品なんです。渋谷のスクランブル交差点は1日100万人もの色んな人達が行き交ってて。渋谷だからいいでしょっていう『設定』のようなものがたくさんあって、とにかく何をしてても大丈夫という空気がそこには漂っている。女子高生は地べたに座ってメイクも出来ちゃうし、ナンパしてる人も躊躇しないくらいの人の量。僕のこの『マンガカモ』の柄は、何もない場所にあったら、目立ちすぎるくらい派手だけど、おそらく渋谷のスクランブル交差点なら、そこに紛れ込んじゃうと思うんです。違う場所ではそうではないけど、ある限定された場所では凄く普遍的なものとして捉えられてしまう不思議、みたいなことを形にした作品。しかも、芯が無く、表面だけが塗り替えられていく薄っぺらいコラージュなんです。でも、そこが面白い。例えば、コミケのコスプレ会場だったら、普段は恥ずかしがり屋さんでも、堂々と肌を露出して、コスプレを披露できるんです。その空間の中でなら、安堵にも似た勇気が持てるから出来ちゃうんです。スポーツジムだったら堂々と皆の前でエアロビできる、とかとか。そういう皆が無意識に想いを溶け込ませることのできる『設定』というのは世の中に実にたくさん溢れているんですよね。『ここでなら、これをしてもいいよね』と精神が自由になれるフィロソフィーみたいなものが渋谷のスクランブル交差点に流れているように感じたんですよね。その世界観をポップに表現したものが、『マンガカモ』なんです。――なるほど。それこそ「自由でいるための旗頭」なんですね。そうありたいと思っています。日本人って基本的にはどこか引っ込み思案で、外に向けてアピールをすることが不得手であったりしますよね。だからこそ自由を求めて『設定』を作っていくんです。『ここではこれはOK』という風呂敷を広げれば、そこに人はすぐに集まってくるんです。そして、その中で皆自由になれて自分を表現することができるんです。ちょっと分かりにくい例えかもしれないけれど、僕が愛する『機動戦士ガンダム』ではミノフスキー粒子という強力な帯電機能を持った微粒子があることによって長距離無線やレーダーの使用が不可能になり直接戦闘しかできないんですよね。でも、それって制作者側がロボット達を肉弾戦させるためにつくった設定なんですよ。でも、設定を設けることである意味その世界はリアリティーを持っていく。行為に責任を持つための『設定』を用意することで、安心してその行為に漬かれるんです。この世界にもそういった『設定』はすごく多く存在しているんですよね。そういう世界に潜む面白い設定に出合いたくて、僕はものづくりをしているのかもしれません。――そして歌磨呂さんのアートワークに接することで私達にニュータイプになれと?そこまで押しつけがましくするつもりはないです(笑)。――今回、デザイナーとのコラボでコートやダウンなど様々なアイテムが出来上がりましたが、そこにおいては何か注文はされたのですか?いえ、全くご自由に、デザインしてくださいとお願いしました。コートは表から見ると全く分からないけれど、風が吹いたり、脱いだりすると裏地にド派手なテキスタイルがあるところがすごくいいですよね。――『WHAT’S A FANTASISTA UTAMARO!? by “QUOTATION”』の第二弾も発表され、今後はどういう方向に向かっていくのでしょうか?エミリオ・プッチのようなテキスタイルを主軸としたブランド化も考えていらっしゃいますか?先ほどお話したようなコンセプトで、まずオリジナルのパターンのピースがあって、それがアート作品としてまず存在し、それがつながることで無限増殖するパターンになるというストーリーをコンセプトにして続けていきたいと考えています。ですが、先にテキスタイル作っちゃってるので順番が逆なので、そうなるように今は必死で作品を作っています。テキスタイル≒デザインではなく、もっと広くアートの文脈に落とし込んで展開していくことは可能だろうか。その先にファッションがあって、インテリアがあって、何か面白いことがある。いろんな可能性はが無限に広がっていければいいなと思っています。日本の広告やデザインの現場は、クオリティーがとても高いですが、すごく保守的なイメージがあるんですよね。内に向けて作っているばかりではちっとも世界には知られていかない。広告祭で賞をとっても、そんなのはその関係者しか見ないですからね。僕には自己満足にしか思えないことが多い。それは全く悪いこととは思わないけれど、もっと限定せず360度外に向けてものを作っていった方が、驚きもあるし、感動も共有できたりして単純に面白いと思うんです。マンガやアニメなど日本のオリジナルの文化を軸にそこから広がる僕らの文化を、いわば“Represent Japan”という改革を起こす1人になれたら最高ですね。
2013年10月23日小林聡美、小泉今日子、加瀬亮、市川実日子ら豪華キャストで贈る注目作『マザーウォーター』のフードスタイリストを担当している飯島奈美のプロデュースによる、本作に登場する3人の女性をイメージしたオリジナルクッキーが発売されることになった。フィンランドでのオールロケが行われた『かもめ食堂』に、南の島のとある宿での物語を描いた『めがね』、そしてタイのチェンマイを舞台にした『プール』など、“好きな場所と好きな人”というシンプルなテーマで佳作を世に送り出してきた製作プロジェクトが次の舞台に選んだ場所は京都。大きな川や湧き水、疎水など確かな水系を持つこの古都に暮らす人々の物語が綴られる。飯島さんはこのプロジェクトの全てにフードスタイリストとして参加。劇中に登場する、素朴ながらも思わず手を伸ばしたくなるような印象的な料理の数々を手がけている。今回、飯島さんのプロデュースにより、『マザーウォーター』に登場する3人の女性をイメージした大きなクッキーが発売されることに。小林聡美が演じるセツコは、ウィスキーしか置いてないバーを営んでいる女性ということでウィスキー瓶をかたどったチーズ味のクッキー。小泉さん扮するタカコは疎水沿いにコーヒー店を開いており、そのままコーヒーカップ型のクッキー。味はもちろんコーヒー味!そして市川さんが演じ、水の中から湧き出たような豆腐を作る女性・ハツミをイメージして誕生したのはおからが入ったクッキー。パッケージにはそれぞれのキャラクターの名前が大きく記載されている。人気フードスタイリスト飯島さんの初めてプロデュースを手がけたこちらのクッキー。味も形も楽しめそう!こちらの商品は公開日の10月30日(土)より本作が公開される劇場(一部の劇場を除く)にて販売される。また、その2日前の10月28日(木)には、飯島さんによる書籍「飯島本」(マガジンハウス刊)が発売。飯島さんがこれまでの作品の中で制作してきた全65品の料理を撮りおろし、そのレシピを紹介、さらにエッセイも添えられている。映画を観て「食べてみたい!」と思ったあの料理に挑戦してみては?『マザーウォーター』は10月30日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:マザーウォーター 2010年10月30日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010パセリ商会■関連記事:『かもめ食堂』チームに小泉今日子、永山絢斗が参戦今度の舞台は“京都”
2010年10月13日映画『トイレット』をはじめ、荻上直子監督による3作品で料理監修を務めるフードスタイリストの飯島奈美さんが餃子作りを実演する料理イベントが8月20日(金)、東京・京橋の明治屋クッキングスクールで行われ、荻上監督とスポーツジャーナリストの中西哲生、一般参加者約30人らが舌鼓を打った。全編カナダ・トロントでのロケを敢行し、カナダ人3兄妹と英語の話せない日本人の祖母“ばーちゃん”(もたいまさこ)の共同生活を描く『トイレット』で、ばーちゃんが作る料理として餃子が登場することから、この日のイベントが実現。飯島さんは、荻上作品2作に主演した女優の小林聡美が出演するCMの料理監修を担当していた縁で『かもめ食堂』、『めがね』にフードスタイリストとして参加し、おにぎりやかき氷など、様々な食べ物を印象的に劇中に登場させている。タネを作り、皮を伸ばす生地作りには中西さんが挑戦。普段から料理はせず、餃子作りも初めてという中西さんは、飯島さんが4枚、5枚と完成させていく間、最初の1枚にかかりきりと悪戦苦闘。「才能ないな〜俺…」とつぶやき、飯島さんから「いえいえ、ほかに才能がたくさんあるんですから」と励まされると「サッカーだって才能ないからこうなったんです」とボヤキトーク。「なんで(飯島さんが作る皮は)そんなに丸くなるんです?」と飯島さんに尋ね、「祈るんです」と言われると、「まぁるくなあれ」。コミカルなやりとりで、会場の笑いを誘うひと幕も。具を包む作業を終え、約10分かけて焼き上げると、室内には香ばしい香りが充満した。焼き上がった餃子が皿で配られ、全員で試食。「美味しい!」、「皮が違う」などの声が飛び交った。前日にもウォーミングアップで餃子を食べたという中西さんは「全然違う!」と目を丸くして次々と頬張っていた。荻上監督によると「カナダ人のスタッフ、キャストたちも『これまで食べた餃子で一番美味しい』って言っていました」と異国の地でも大好評だった。材料のポイントについて飯島さんは「干しシイタケですね、入れた方が歯ごたえも香りもいい」とコツを伝授。劇中にも登場する飯島さんの餃子レシピは、本作の公開劇場で販売されるパンフレットに掲載される予定。3度のタッグを組んだ荻上監督について、飯島さんは「基本的に任せてくれる。『これがいいんじゃないですか?』って提案すると、『いいね』って言って下さる。スタッフそれぞれのモチベーションを上げてくれる」と絶賛。荻上監督は「監督らしくない監督なので『すみません、すみません』って言っているとみんなが助けてくれる」と謙遜しつつも「才能のある方の才能を全部吸い取りたいので」とスタッフ“演出”のコツを語っていた。『トイレット』は8月28日(土)より新宿ピカデリー、銀座テアトルシネマ、シネクイントほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)シネマカフェSweet「映画監督という仕事『トイレット』特集」■関連作品:トイレット 2010年8月28日より新宿ピカデリー、銀座テアトルシネマ、シネクイントほか全国にて公開© 2010“トイレット”フィルムパートナーズ■関連記事:「トイレの神様」推奨のトイレ掃除、荻上監督はボーイフレンドにお任せ?オールカナダロケの『トイレット』荻上直子監督×主演俳優カルチャーギャップトーク『めがね』荻上直子監督新作『トイレット』オリジナルグッズセットを5名様プレゼント荻上直子監督オーディション抜擢の“ヘンな子俳優”初披露『かもめ食堂』荻上直子最新作『トイレット』特報が到着“ばーちゃん”って何者?
2010年08月20日