ザ・フラトン・ホテル・シンガポールを含む世界最大級の高級ホテルブランド「プリファード ホテルズ&リゾーツ」は、2016年9月に行われるF1シンガポール・グランプリに合わせた特別宿泊パッケージプランを発表した。 老舗ホテルからアーバンホテルまで!お得なパッケージが登場Fullerton Hotel ©Preferred Hotels & Resorts世界屈指の高級ホテルブランド「プリファード ホテルズ&リゾーツ」は、2016年9月16日から3日間行われるF1シンガポール・グランプリに向けて、特別な宿泊パッケージを発表した。対象のホテルには、シンガポールを代表する国定建築物にも指定されるThe Fullerton Hotel Singapore(ザ・フラトン・ホテル・シンガポール)、MRTファーラーパーク駅から程近い5つ星ホテルOne Farrer Hotel & Spa(ワン・ファーラー・ホテル&スパ)、そしてオーチャードエリアのショッピングに便利なモダンホテルRoyal Plaza On Scotts(ロイヤル・プラザ・オン・スコッツ)がラインアップ。いずれも「シンガポール・グランプリのスペシャル・パッケージ」として、ハイシーズンを迎えるこの期間にお得なステイを提供する。 大迫力の市街地ナイトレース!©Singapore GP Pte. Ltd.2008年から始まったF1シンガポール・グランプリは、アジア初の一般道を使ったナイトレース。マリーナ・ベイ・サンズやシンガポールフライヤー、マーライオンでお馴染みの観光地、マリーナ地区の一部が、期間中F1サーキットに大変身する!1周約5キロのコースを轟音を響かせながら最高時速約320Kmで駆け抜けるレースは、想像以上の大迫力。白熱の3日間には毎年20万人を越える人々が訪れる。レースと合わせて行われる有名アーティストやバンドによるパフォーマンスも人気が高く、2015年のゲストミュージシャンBon Joviのステージには、国内外からプレミアムなチケットを手にした約6万人が集まった。 The Fullerton Hotel Singapore(ザ・フラトン・ホテル・シンガポール)©TRIPPING!■2016年9月1日~14日、9 月19 日~30日・ベスト・アベイラブル・レートより 10%オフ(2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・滞在中アメリカンビュッフェの朝食(2 名様まで)■9月15日ご宿泊分・コートヤード ルーム 432 S$(2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・滞在中アメリカンビュッフェの朝食(2 名様まで)■9月16日~18日・コートヤード ルーム 810 S$(2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・滞在中アメリカンビュッフェの朝食(2 名様まで)・F1 フラトン・ベアのぬいぐるみをプレゼント(1 室 1 滞在につき 1 つ)両親と滞在する 12 歳以下の子どもは無料でエキストラベッドを利用可。 One Farrer Hotel & Spa(ワン・ファーラー・ホテル&スパ)One Farrer Hotel & Spa Peony - Living ©Preferred Hotels & Resorts・スカイライン・ルーム 450 S$ (2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・スカイライン・スタジオ 500 S$ (2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・スカイライン・スイート 650 S$ (2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・スカイライン・ラウンジでの軽食 1 日 5 回提供、 無料 Wi-Fi アクセス、客室内のミニバー9月16日~18日の期間は、3 連泊より利用可。 Royal Plaza On Scotts(ロイヤル・プラザ・オン・スコッツ)Royal Plaza On Scotts ©Preferred Hotels & Resorts■9月1日~15日、9月19日~30 日・デラックス・ルーム 278 S$より(2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・滞在中、受賞歴を有するカルーセルでのビュッフェ朝食(2 名様まで)■9月16日~18日・デラックス・ルーム 320 S$より(2 名 1 室利用料金/1 泊 1 室/税別)・滞在中、受賞歴を有するカルーセルでのビュッフェ朝食(2 名様まで)9月16日~18日の期間は、2連泊より利用可。※全ての料金は別税 プリファード ホテルズ&リゾーツ 問い合わせ先0120-984-450
2016年06月30日NVIDIAの主催する「GPU Technology Conference(GTC)」が2016年4月4日に開幕した。会場はサンノゼのダウンタウンにあるMcEnery Convention Centerである。この会場は、昨年と同じである。今年は、会場の正面にドローンを飛ばすデモ用のケージが設置されている。初日はチュートリアルで、2日目の4月5日の午前のJen-Hsun Huang NVIDIA CEOの基調講演で本会議の幕を開ける。NVIDIAの関係者に聞いたところによると今年の参加者総数は、まだ不明とのことであったが、チュートリアルの参加人数から見て、昨年を上回っている感じである。今年のGTCでは4日間で500以上のセッションが行われる。GTCはNVIDIAの主催であるので、同社のGPUやCUDAによるソフトウェアの開発などのセッションもあるが、他の会社の主催のコンファレンスと違って、大学や他社の発表が多いことが特徴である。今年はディープラーニング関係の発表が50件あまりにのぼり、その中でもBaiduの発表が多いのが目につく。また、自動運転の技術のセッションも大きな目玉である。これらに加えてNVIDIAのGPUを上手く使い性能を上げる工夫や、ツール、グラフィックス関係の発表なども数多く行われる。それらの中で、日本からの発表としては、理研のJaewoon Jung氏とYuji Sugita氏による「Efficient Parallelization of Molecular Dynamics Simulations on Hybrid CPU/GPU Supercomputers」みずほ証券のMasahiko Todoroki氏による「Algorithmic Trading Strategy Performance Improvement Using Deep Learning」AlpacaのHitoshi Harada氏による「Capitalico - Chart Pattern Matching in Financial Trading Using RNN」Preferred Networks AmericaのSohei Hido氏による「Chainer: A Powerful, Flexible, and Intuitive Deep Learning Framework」IBM東京研究所のKazuaki Ishizaki氏による「Easy and High Performance GPU Programming for Java Programmers」NECのKohei KaiGai氏による「In-Place Computing on PostgreSQL: SQL as a Shortcut of GPGPU」東工大の額田准教授による「Transparent Checkpoint and Restart Technology for CUDA Applications」などがある。4日間で500以上のセッションというのは、平均的に10件程度のセッションが並列に行われる計算であり、頑張っても、1人では1/10程度のセッションにしか出席できないのであるが、読者の関心の高いであろうディープラーニング系のセッションを中心に引き続きレポートしていく予定である。
2016年04月05日NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は3月30日、Deep Learning(深層学習)などを含む人工知能(AI)技術を活用し、不審者の動作検出や複数カメラに映る同一人物の推定などを実証する実験を綜合警備保障(ALSOK)と連携して、2015年12月~2016年1月に実施し、高い精度での検出に成功したと発表した。近年、オフィス商業ビルをはじめとした都市空間や大規模イベント会場等、不特定多数の人が集まる環境下では、施設・空間におけるインシデント(事故)発生時の対処・被害拡大防止に加え、犯罪等の予兆検知・未然防止の必要性が高まってきている。また、昨今の国際情勢を受け、比較的警備が厳重でないソフトターゲットにおけるテロなどへの脅威に対し、警戒・警備の強化が求められている。こうした状況を踏まえ、NTT Comは新たにAIを活用した動作検知技術や再照合技術を取り入れることで、不審者の検出や人物特徴に基づく画像検索精度を向上させ、ALSOKなどとともに警備品質の向上を目指すとしている。NTT Comは、ALSOKとの共同実証実験において、再照合技術と時系列Deep Learning技術の2つの技術について高い精度での検知を実現したという。再照合技術は、Preferred Networksの協力を得て、1枚の画像から特定人物の特徴をAIの利用により抽出。複数のカメラをまたいだ映像から同一人物の候補を推定し、提示する。ALSOKとの共同検証では、ある人物がエスカレーターを使って複数のフロアを移動した映像から、同一人物の候補を100%の確率で抽出することに成功している。また、時系列Deep Learning技術は映像データの解析により、人の動作を高精度に識別できる技術。あらかじめ検知したい「きょろきょろする」「荷物を置く」などの動作をAIに学習させておき、映像データからそれらの動作を自動検知。ユースケースの例として再照合技術は、何らかの犯罪行為が発生した際に不審人物の画像をもとに施設間/施設内のカメラを跨いで同一人物の行動を追跡することを可能とするほか、時系列Deep Learning技術では商業施設などにおいて、該当の動作を行う人物を自動検知し、警備員に発報することができるという。今後、両社では大型のオフィス商業ビル、大規模イベント、空港・税関をはじめとした重要施設、公共交通機関や大規模集客施設などのそれぞれのユースケースに応じ、NTT ComはALSOKとともに2016年度も引き続き実証実験を通じて有用性を確認し、導入を進めていく。NTT Comは映像データの解析を可能とする「映像解析プラットフォームサービス(仮称)」の提供を検討している。店舗や製造工場における不審行動の検出、2020年に向けて観光客の増加が見込まれる多くの施設で防犯対策などに応用できるサービス開発を今後も進めていく考えだ。
2016年03月30日●「かざして案内」NTTは16日、NTT武蔵野研究開発センタにて「NTT R&Dフォーラム2016」のプレス向け事前説明会を開催した。テーマは「未来を体感! 2020の世界」および「社会を変革するAI/IoT」。本開催は18日、19日となっている。本稿では、両テーマから気になった展示をいくつかピックアップして紹介していこう。○外国人にも恩恵、2020の世界を体感!2020年の節目の年に向けて、私たちの身の回りの生活を便利にしてくれそうな技術の開発が進められている。そのひとつ「かざして案内」は、パネルや展示物をスマホで撮影するだけで、詳細な情報が送られてくるもの。例えば人気の高い博物館や美術館では、混雑のため解説のパネルが読めない、パネルまで近づくこともできない、なんてことがよくある。そんなときに活用できる技術だ。技術的な背景に触れると、撮影した写真はまずサーバーに送られる。そこで登録情報との照合を行い、必要な情報がスマホに送信される仕組みだ。利用者はどんな角度から、どのくらいのサイズで写真を撮るか分からず、しかも場合によっては人の頭など、障害物が大きく写っていることもあり得る。したがって、従来の技術でこれを実現するには、サーバーに数百枚規模の写真を登録しておく必要があった。しかしNTTの研究所が新たに開発した画像認識技術「アングルフリー物体検索技術」により、登録画像は1~2枚で済むという。NTTではこの技術を応用し、パナソニックと共同で別のサービスも開発している。スマホではなくポータブル端末をランドマークにかざして写真を撮ると、透明型のディスプレイに名称や観光案内が表示できるものだ。裏で行われている処理は同じ。スマホを使わない理由について、説明員は「スマホのカメラ越しだと味わえない、現実の臨場感が得られる」と強調した。なお、このポータブル端末にはカメラ、Bluetooth、バッテリーなど最小限の機能しか搭載しないので、非常に安価に製造できるとのこと。担当者は「製造コストが安いので、2020年の東京オリンピックで訪日した外国人に、ガイドブックのおまけとしてプレゼントできるかもしれない」と話していた。このほかスマートフォンなどに搭載されているBluetoothビーコンを利用して、会場の混雑状況をリアルタイムで表示する「混雑マップ」も紹介された。イベント運営者の利用を想定した技術で、担当者は「空いている展示に来場者を誘導する、必要な場所に警備員を増やす、などのサービスに繋げられる」と力説。巨大なサイネージに混雑状況を表示させれば、来場者を効果的に誘導できそうだ。美術館などの文化施設、アミューズメントパークなどの商業施設のほか、駅や空港などの公共交通機関などでも利用できるだろう。●「ぶつからないクルマ」○人工知能×自動車が未来の社会を変革するNTTでは最近、「ロボット開発をどうするんだ」と頻繁に聞かれるようになったという。ソフトバンクの「Pepper」が話題を集めている影響だろう。NTTのロボット開発について、事前説明会に登壇した同社代表取締役副社長の篠原弘道氏は「ハードは協力パートナーから提供してもらい、NTTでは頭脳を提供していく」とのスタンスをあらためて示している。この日の会場でも、ロボットや人工知能とNTTの技術が融合した取り組みがいくつか紹介されていた。トヨタ自動車の「ぶつからないクルマ」は、未来の運転支援技術。通信技術をNTTが、人工知能をPFN(Preferred Networks社)が担当する。自動車の運転に、人工知能はどう貢献するのだろうか? ブースでは各担当者が技術の”肝”に触れていった。NTTでは、かねてから「エッジコンピューティング」の研究・開発を進めてきた。ユーザーの近くにエッジサーバーを分散させることで、すべての情報をクラウドで処理するケースに比べて、通信の遅延を短縮できる技術だ。これにPNFの研究するAIの技術が掛け合わされた。ぶつからないクルマには、深層強化学習が応用されている。動物のしつけではおなじみの、良い行動をしたら褒め、間違えたら罰を与えることで学習させる方法である。これにより、人工知能を持った”クルマ”は「どうしたら、より褒められる走行ができるか」を試行錯誤で学んでいく。こうして、ぶつからないクルマをつくっていこうというわけだ。ソフトバンクのPepperでは「集合知」がひとつの特徴となっている。個々のPepperが学んだことがクラウド経由で全国のPepperにも共有されることで、学習のスピードを飛躍的に速めている。同様に、ぶつからないクルマでも「分散強化型」の学習システムが取り入れられた。あるクルマが追突した、などの情報はネットワークを通じて、瞬時に他のクルマに共有される。では、こうした知識を共有しなかったら、どうなるのだろうか。担当者はあくまで予測、と断った上で「ぶつかったことがあるクルマは慎重な運転をするようになり、ぶつかったことがないクルマは無茶な運転をするようになるかもしれない。個性が出てくるのではないか」と持論を展開した。
2016年02月17日さくらインターネットは1月26日、深層学習など大量の計算資源を必要とするコンピューティング需要の高まりを受け、「高火力コンピューティング」をコンセプトとした演算能力に特化したサービスへの取り組みを開始したと発表した。「高火力コンピューティング」に関する取り組みの第1歩として、自然言語処理技術、機械学習技術分野で技術力を有するPreferred InfrastructureからスピンオフしたPreferred Networksと共同で、Infinibandをインターコネクトとした大規模なGPUクラスタを構築する。さくらインターネットは、昨秋よりGPUクラスタの構築を行っており、実運用してきたノウハウを基に構築を進めていく。GPU以外にも、用途に応じて需要の大きなCPUを利用したサービス、高性能・大容量なストレージを搭載したサービスなどの展開が計画されており、正式サービスとしての提供は2016年夏ごろに開始される予定。
2016年01月27日NVIDIAは15日、都内でNVIDIA Deep Learning Day 2016を開催した。同イベントは、深層学習(Deep Learning)をテーマに、NVIDAが同社製GPUの活用や深層学習分野での戦略を語るほか、パートナー企業などの紹介を行うもので、各企業のソリューションを解説するセッションや展示からなる。○注目を集める「深層学習」同日の午前中には、「いまさら聞けない!? ディープラーニング入門」として、深層学習の導入的なセッションが行われ、午後には、「エヌビディアのディープラーニング戦略」として同社の方向性が語られた。なお、午前中のセッションと午後のセッションでは、話者は別になるものの、内容に重複があるので、ここでは、午前中のセッションをベースに、深層学習の概要やNVIDAの取り組みなどについて解説する。午前中のセッションを行ったのは、エヌビディア プラットフォームビジネス本部 ディープラーニングソリューションアーキテクト 兼 CUDAエンジニア 村上真奈氏。ディープラーニングとは、コンピューターによる「機械学習」の1種だ。人間の脳をモデルに考えられた「ニューラルネットワーク」を改良し、画像や音声などの認識や、自動運転などの複雑な判断を可能にするシステム構築することを可能とする。一般に機械学習とは、コンピュータの人間がプログラムコードをすべて書くのではなく、学習するシステム(ここではニューラルネットワーク)を作り、それにさまざまな情報を与えて認識などの処理を行うシステムを構築することだ。なお、ニューラルネットワークに関しては、1980年台に一旦ブームがあった。ただ、現在のシステムと原理は同等だが、仕組みや規模がかなり違っているため、2012年以降のものを「Deep Neural Network(DNN)」や「Deep Learning」と呼んで区別している。「深層」学習と呼ばれるのは、ニューラルネットワークを複数重ねてシステムを構成するためだ。2012年にコンピュータの画像認識を行うコンテスト(ILSVRC Image Net)で、深層学習を使うものが、それまでのプログラムコードで特徴量抽出を行うシステムを凌駕した。プログラムコードで特徴量抽出では、30%を切る程度の誤差率たったが、深層学習ではそれを一気に15%まで縮めた。その後も深層学習を使う認識システムは順調に誤差率を小さくしていき、2015年のコンテストでは5%を切っている。また、深層学習を積極的に導入しているGoogleは、音声認識に深層学習を使い、1年で音声認識の誤認識率を23%から8%にまで下げたという。このほかにも、画像認識や言語翻訳、自然言語処理といった多くのサービスで深層学習を使ったシステムを採用している。もちろん、Google以外にも深層学習に注目している企業は多数で、競争は激化。Microsoft、IBM、Facebook、Baiduなどが、深層学習の研究に多額の投資を行っている。また、大学などでも研究のために作られた深層学習用のフレームワークやツールキットが提供されており、研究者は、ネットワークの構造など、深層学習の本質的な部分の開発に専念できるようになってきた。○「深層学習」で存在感を増すGPUここで注目されているのがGPUによる演算だ。1980年台にブームとなったときには、学習のための計算量が膨大で、当時のコンピューター(RISCプロセッサなど)では、学習に長時間かかってしまうという問題があった。その後、プロセッサ性能は進歩し、アルゴリズムなどが改良されたため、深層学習が実用的になってきた。また、深層学習では、膨大な「行列計算」が必要になるのだが、GPUによる汎用演算は、この用途でみると、計算性能が高く、汎用CPUで同等の計算性能を実現した場合に比べてコストも低くなる。つまりGPUを使うことで、学習時間を短縮でき、開発サイクルを短縮できるわけだ。もう1つ、深層学習が過去と違うのは、インターネットを介して膨大なデータ(ビックデータ)が入手可能になった点だ。例えば、画像を認識する場合、多くの画像を学習させるほど、認識能力が高くなっていく。しかし、インターネット普及前には、デジタル化された画像データは、研究者がすべて用意する必要があった。現在では、インターネット検索をするだけで大量の画像が入手可能だ。また、さまざまなデジタルアルバムサービスやSNSなどがあり、世界中からデジタル画像を入手できる。こうして2013年ごろからGPUが深層学習で使われるようになってきた。そしてNVIDIAも、この流れに乗る形で積極的に同社製GPUと「深層学習」をアピールする。2015年に行われた同社のカンファレンス「GPU Technology Conference」では、深層演算がメインテーマとなるほどになってきた。こうした状況に向けて、NVIDIAは、「ディープラーニングSDK」と呼ばれるものを提供している。これは、深層学習で必要となる各種の計算ライブラリや、実行、評価のための簡易な実行環境などからなる。GPUを汎用演算で利用する場合、いわゆるシェーダー機能を利用するが、NVIDIAの場合には、CUDAを使う。ライブラリには、密行列や粗行列用の計算ルーチン、畳み込み演算などが用意されている。密行列とは、行列(配列)データの構造のことで、すべての要素を省略なく持つものが密行列で、一方の疎行列とは、大半の要素がゼロなどの場合に非ゼロ値を持つ要素のみを保持するようなデータ構造をさす。このようにすることで巨大な行列でも理論的な要素数に比べて、データサイズが小さくなり、密行列ではメモリに入りきれないような巨大な行列を保持することが可能になる。ディープラーニングSDKには、cuSPARSEと呼ばれる、粗行列演算ライブラリが用意されている。最新のアップデートでは、テキスト内の単語の出現頻度などの巨大なベクトルデータ(これが疎行列となる)と密行列との演算機能が追加された。こうした処理は、自然言語処理などで利用されることが多いという。密行列ライブラリcuBLASでは、新たに16ビット半精度浮動小数点形式(FP16)に対応した。深層学習では、浮動小数点演算を使うが、科学技術演算などに比べると高い精度は必要ない。このため、FP16形式を使えば、GPUメモリへ2倍のデータを読み込み可能となり、同じ要素数であれば、FP32よりもデータ量が半分で済むためより高速にデータを読み込むことが可能になる。なお、cuBLASではFP16形式のデータでも、内部演算は32bit精度で行っている。cuDNNは、ディープニューラルネットワーク用のプリミティブ演算ライブラリ。主要な深層学習フレームワークがこのcuDNNに対応しており、畳み込み演算などの深層学習で利用される演算処理をGPUを使って高速化する。NVIDIAの調査によれば、GPUを使うことで、汎用CPUにくらべ学習処理の効率を8~9倍にすることが可能だという。これは学習時間にすれば、1カ月(30日)かかってしまうような学習が3.3日で終了するということを意味する。また、NVIDAは、深層学習の学習処理やテストを簡単に行うためのユーザーインターフェース部として「DIGITS」と呼ばれるWebベースのシステムを提供している。これは、Caffe(カルフォルニア大学バークレー校が中心となって開発)と呼ばれる深層学習フレームワークを使い学習用のデータセットや学習モデルの作成を容易に行うことができ、学習過程やレイヤーの可視化機能などを持つ。現状は、オープンソースであるCaffeをNVIDIAがカスタマイズして組み込んでいるが、Torch(ニューヨーク大学、Facebookが開発)、Theano(モントリオール大学が開発)、Chainer(Preferred Networksが開発)などにも対応する予定だとしている。もちろん演算には、NVIDIAのGPUを利用できるようにしてあり、深層学習システムを簡単に構築可能だという。
2016年01月25日シーイーシーは、Preferred Infrastructure(以下PFI)と、機械学習を利用したビッグデータの活用分野で協業することに合意したと発表した。協業の第一弾としてトヨタ自動車の「機械学習を利用したデータ分析システム」の試行導入を支援し、稼働を開始したという。シーイーシーとPFIは両社の特長を活かして、トヨタ自動車向けに「お客様のご意見」を分析し、「もっといいクルマ」、「よりよい販売サービス」づくりにつなげる「機械学習を利用したデータ分析システム」を提供したという。このシステムは、日々会社に集まる顧客の意見や困りごとを抽出し、早期発見した情報を各関連部門が活かせるよう、業務改善プロセスに組み込むことを目的として構築したという。今後は、トヨタ自動車のシステム導入を両社で支援したことを契機に、シーイーシーが持つ「システムインテグレーションの力とICT基盤の構築力」とPFIが持つ「機械学習を活用したビッグデータの分析技術」の双方の強みを組み合わせ、「ビッグデータ活用サービス」の開発を共同で進めていくという。
2015年11月19日NVIDIAは9月18日、同社が同日開催したプライベートカンファレンス「GTC Japan 2015」において、IoTにフォーカスしたリアルタイム機械学習技術のビジネス活用を推し進めるPreferred Networks(PFN)と、産業用アプリケーションに向けたディープラーニング(深層学習)技術の開発および発展において、技術提携を結んだと発表した。PFNは、東京大学発のベンチャー企業Preferred Infrastructure(PFI)から2014年10月にスピンオフした企業で、産業用ロボット、自動運転、創薬の分野を中心に、先端のディープラーニングを中心とした分散型機械学習の技術の開発などを行っている。一方のNVIDIAは、GPU製品のみならず、CUDAや最適化ライブラリであるcuDNNなどのソフトウェアの拡充も進めており、今回の提携もそうした取り組みの一環となる。具体的には、NVIDIAとして、PFNが提供するディープラーニング・フレームワーク「Chainer」を、エコシステムの中に取り込むことで、ディープラーニングの研究・開発の容易化をさらに進めていきたいとする。また、PFNとしても、そうした取り組みのフィードバックを受けることでChainerの性能向上につなげたいとしている。なお、PFNの代表取締役社長である西川徹氏は、今回の提携に際し、「深層学習の発展に向けてさらに技術開発を強化・加速していきたい」とコメントしている。
2015年09月25日トランスコスモスは9月9日、ソーシャルメディア運用支援のSOCIAL GEAR(ソーシャルギア)と連携し、Instagram Ads APIの提供を受け、海外の対象7カ国(韓国、台湾、香港、ニュージーランド、インドネシア、タイ、インド)にInstagram上でリンク誘導を可能にする広告配信サービスの提供を開始した。また、10月1日からは日本国内においても、同サービスを開始する。ソーシャルギアの広告管理サービス「social gear Ads+(アズプラス、特許出願中)」は、広告インサイトデータをリアルタイムに活用したFacebook広告運用システム。同サービスにおいて、Instagram Ads APIを活用した広告の配信が可能となったことで、広告主はInstagram上で、画像だけでなくコールトゥアクションボタンの設置によるリンク誘導もできるようになり、カスタムオーディエンスや類似オーディエンスなどのターゲティング機能の活用が可能となった。ソーシャルギアは、昨年よりFacebook Marketing Partners(旧:Preferred Marketing Developers)の「Community Management」のカテゴリーでの公認パートナーに選出され、これまでインサイト分析によるマーケティングサービスを、2,000件を超える企業のFacebookページに提供してきた。social gear Ads+はそのノウハウを活かした広告運用サービスであり、インサイトデータを正しく活かしたデジタルマーケティングを支援する。また、海外の顧客に対する、日本語、英語、中国語でのサポートも用意されている。トランスコスモスはソーシャルギアとの戦略的資本・業務提携により、ソーシャルギアが提供する各種広告サービスを、総代理店として販売する。
2015年09月10日スマートニュースは9月2日、自然言語処理、レコメンド技術を企業に提供するPreferred Infrastructure(PFI)とのあいだで、将来的な機械学習、および自然言語処理における技術開発の検討・人材交流の推進を目的とする業務提携契約を締結したと発表した。スマートニュースは、機械学習によるニュース記事の選定をコア技術とするニュースアプリ「SmartNews」を提供しており、PFIおよびPFNとの業務提携を通じ、ユーザーにより優れたニュース閲覧体験を提供することを目指すとしている。同業務提携に伴い、PFIの取締役副社長である岡野原大輔氏がスマートニュースのアドバイザーに就任。技術開発に関する助言・支援を行うという。
2015年09月02日ファナックは8月21日、Preferred Networks(PFN)へ9億円の出資を行うと発表した。両社は、6月に機械学習やディープラーニングを活かした技術開発における協業を発表しており、今回の資本提携はそれを促進するものとなる。同協業では、Preferred Networksの持つ機械学習やディープラーニングの技術を、ファナックの技術と融合し、工作機械やロボットへ適用することで、インダストリー4.0の適用範囲を包含する、ものづくりの現場の多くのレイヤーにおいて、高度な自動化の実現を目指すとしている。
2015年08月24日ファナックは6月11日、機械学習やディープラーニングを活かした技術開発においてPreferred Networks(PFN)と協業することで基本合意したと発表した。両社は今後、工作機械やロボットが自分で学習・協調し、不具合を発見し補うことで、機械やロボットの動作を高度に最適化することや、高度な予防保全につなげる技術の実現に向けて開発を進めていく。ファナックは「PFNの機械学習やディープラーニング技術とファナックの技術を融合し、機械に適用することで、インダストリー4.0の適用範囲を包含するものづくりの現場の多くのレイヤーにおいて、これまでにない高度な自動化の実現を目指す」とコメントしている。
2015年06月11日アシストは3月30日、高速インメモリBIツール「QlikView」を利用して、Preferred Infrastructure(PFI)提供の機械学習プラットフォーム「Sedue Predictor」に接続する「Sedue Predictor for QlikView」を独自開発し、提供開始したと発表した。同製品では、Sedue Predictorで実施した分析結果をチャート機能などが豊富なQlikViewに連携させ、専門知識のない利用者でもQlikViewをインターフェースとして、高度で複雑な、また多数の数式が必要となるような分析も簡単に実現できるようになった。オンプレミス版のSedue Predictorを採用したことで、顧客のセグメンテーション、クレジットカード与信、商品ターゲット、ECサイト購買、コールセンター対応状況など機密情報や個人情報が含まれるさまざまなデータ分析を自社内で行うことができる。同製品は、年間98万円(税別)のサブスクリプション・ライセンスで利用可能。また、製品版と同じ機能をインストール日より30日間無料で利用できる評価版の提供も行うという。
2015年03月30日説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「端末をスリープしたのに、テザリングが切れません!?」という質問に答えます。***インターネット共有(テザリング)を有効にしたiPhoneに、いつまでも「インターネット共有:○台接続中」と表示されていることはありませんか? テザリングでインターネットに接続しているPCやタブレットをスリープさせたはずなのに、接続中の端末があるという……もしや、誰かに不正アクセスされているのでは? などと早合点してしまうかもしれません。しかし、移動端末であるiPhoneの性格を考えると、よほど推測しやすいパスワードでも設定していないかぎり、不正アクセスされる可能性は低いといえます。いろいろな事態が想定されますが、可能性として高いのは「ディスプレイが消えていてもWi-Fiが切断されない端末」を利用しているケースです。実際、Android端末はスリープさせてもWi-Fi接続が維持されることがあります。バージョン3.1以降のAndroid OSには、Preferred Network Offload(PNO)という機能が用意され、ディスプレイを消してもWi-Fi接続はシステムのバックグラウンドで維持されます。システム設定にもよりますが、スリープさせてもWi-Fiが切断されないことがあるわけで、その場合Android端末は「インターネット共有:○台接続中」にカウントされることになります。気になる場合は、テザリングを利用する可能性がある子機(自分のPCやタブレット)のWi-FiやBluetoothを手動でオフにしてみましょう。「インターネット共有:
2015年03月14日STMicroelectronicsは10月20日、航空宇宙アプリケーション向けのRad-Hard製品ポートフォリオに、シャント電圧リファレンスICとして、可変電圧が2.5V~5.5Vの「RHF1009A」、および固定電圧が1.2Vの「RHF100」を追加したと発表した。同製品は、宇宙空間に存在する高レベル放射線へ耐性を持ち、同様の業界標準製品とピン互換性を有する。また、アメリカ国防兵站局(DLA)によるQML-V認定を取得している他、欧州の宇宙船・衛星および関連装置メーカー向けに推奨部品を定義したEuropean Preferred Part List(欧州の推奨部品表)にも登録されている。さらに、高い信頼性を有する同社の250nm BiCMOS技術を採用している。同技術は、長期にわたるコンスーマ機器用製品の量産や、A/Dコンバータ(ADC)など、その他のRad-Hard製品を含む、要求の厳しい航空宇宙・車載・医療機器用の多様なICに採用されてきた実績がある。そして、5ppmの低い温度係数(標準値)、レーザトリミングによる±0.15%という高い精度、優れた部品間温度特性、40μA~12mAの幅広いカソード電流範囲を特徴としており、精度と安定性を維持すると同時に、柔軟性を実現している。この他、優れた電気特性と、トータルドーズ効果やシングルイベント効果に対してクラス最高の放射線耐性を合わせ持っている。加えて、300kradまでELDRSフリー(非常に高レベルな線量率下でも製品の主要パラメータは定数のまま)で、シングルイベントラッチアップ(SEL)の影響を受けない(最大120MeV.cm2/mg@125℃までSELフリー)。さらに、過渡的な電圧変化を引き起こすシングルイベントトランジェント(SET)が発生する可能性も、SET断面積<3.10-4と低く抑えられている。なお、同製品は欧州で設計・認証・製造され、詳細な特性評価データ、完全なマクロモデル(Pspice、Eldo、ADS)、およびデモボードも提供されている。
2014年10月21日