睡眠コンサルタント/産業心理カウンセラー。順天堂大学 大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程に在籍し睡眠を研究。自身が睡眠を改善したことにより15kg以上のダイエット。さらに体質改善に成功した経験を活かして科学的に睡眠を学んだのち、睡眠の専門家として全国1万人にリバウンドしない快眠メソッドを伝授。「睡眠」「食事」「運動」を三位一体と捉え、体の内側から美容にアプローチするインナービューティーの第一人者でもある。
行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりが得意分野。睡眠改善委員会「かくれ不眠」メディアセミナー講師としても活動。「睡眠から日本を元気に!」が活動のスローガン。株式会社SEA Trinity代表取締役。
▼「友野なお 実践!美人睡眠道」
睡眠コンサルタントの友野なおによる連載コラム。育児、家事、仕事など、ぐっすりと眠ることができないママたちが増加中。睡眠の質をUPさせるコツや、ママの睡眠によるこどもへの影響などをご紹介。 正しい知識で質の良い睡眠をとって、ママもこどもも健康でハッピーに。
わが子を授かり大きな喜びに包まれているプレママには、おなかの子どもの成長とともに、次々と体調とメンタルに変化が訪れます。今回は、いよいよ出産の日が近づいてくる 「妊娠後期(妊娠8ヶ月~妊娠10ヶ月)」 の睡眠について紹介します。 ある研究では、プレママ486名のうち 71%が睡眠習慣の変化 を感じており、 51.2%が不眠症 であったという結果が出ています(※1)。 また、ほとんどのプレママが夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒」を経験しているといった報告もあり、実際に主観的評価だけでなく、ポリグラフを用いた客観的評価からも、 出産に近い時期の睡眠は浅くなっていることが明らか になっているのです(※2)。 ※1 (出典)Insomnia in pregnancy and factors related to insomnia. Kizilirmak A, Timur S, Kartal B. Scientific World Journal. 2012;2012:197093. ※2 (出典)Sleep patterns and sleep disturbances across pregnancy. Mindell JA, Cook RA, Nikolovski J. Sleep Med. 2015 Apr;16(4):483-8. ■プレママの安眠を支える「シムスの体位」 妊娠後期は、子宮がどんどん大きくなり、みぞおちの位置まで上がってきておなかはマックスに大きい状態なので、仰向けでの寝姿勢はかなり苦しい状態です。 横になるときは、抱き枕やクッションなどを足の間に挟み、体の左側を下にして横向きに寝る「 シムスの体位 」がもっとも楽で、大きくなったおなかに優しい姿勢となります。 このとき、上になった足は軽く曲げるようにしましょう。腕は楽な位置でかまいません。右側を下にしてしまうと「大静脈」が圧迫されて、心臓へ向かう血行が悪くなって寝苦しさを感じてしまうので、 左側を下 にするようにしてください。 ■寝室空間づくりで気をつけるべきポイント 妊娠後期には 夜間頻尿 の訴えが増え、睡眠が妨げられます。尿意は生理的現象なので仕方がないのですが、ただでさえプレママは体が重くつまずきやすいので、夜間に目が覚めたときに転倒しないような、 安全な寝室づくり を心がけてください。 まずは、寝室の出入り口、あるいは寝室からお手洗いに通ずる廊下に、コンセントに差し込むタイプのセンサー型の小さな照明(足元灯)や、暗めの優しい光で廊下と足元を照らしてくれる照明器具を設置すること。 さらに、フローリングの場合は毛足の短い絨毯(じゅうたん)を敷く、床になるべく物を置かない、寝室出入り口やお手洗いへの導線上に、延長コードや電気コードなど足に絡みやすいものは置かない、足のサイズにきちんと合ったスリッパを履く、などの項目をクリアした空間を整えましょう。 ■ワクワクのおまじない「アファメーション」 いよいよ臨月に入り出産が近づいてくると、不安や興奮が入り混じり、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする夜が増えるでしょう。出産には体力が必要なので、なるべく良い睡眠をとり、来るべき日に備えましょう。 不安を喜びや期待に変える簡単な方法としておすすめしたいのが、就寝前の「 アファメーション 」の実践です。 アファメーションは自分の潜在意識に訴えかけ、自己実現をかなえるおまじないのような行いですが、ここでは不安を取りのぞいて赤ちゃんに会える喜びで心を満たす効果を感じていただきたいと思います。 <やり方のポイント3つ> ・一人称をつける ・現在形で、すでに実現していることとして言う ・肯定的な言葉で言い切る たとえば、 「赤ちゃんの元気な産声を聞いて、最高に幸せ!」「赤ちゃんを抱っこしたぬくもりに感動してパートナーと笑顔でいる」 など。言葉だけでなくワクワクしたうれしい感情ものせると、感情と結びついたイメージが強力に潜在意識に刻み込まれていくので効果は絶大ですよ。 赤ちゃんを迎える準備で忙しいプレママもいらっしゃるかと思いますが、疲れたらシムスの体位で体を休め、体と心の負担を常に軽くするよう心がけましょう。
2017年06月22日妊娠中はつねに疲労を感じやすい状態に陥るにも関わらず、妊娠中期には睡眠障害の頻度が初期よりも増加し、睡眠の質にも変化が起こりやすくなります。 大きくなった子宮によってもたらされる腰背部痛や関節痛、動悸(どうき)、鼻閉などが睡眠の質を低下させ、さらに下肢のこむらがえりや「むずむず足症候群」といった睡眠障害が安眠を妨げてしまうのです。 今回は、そんな 「妊娠中期(妊娠5ヶ月~妊娠7ヶ月)」の睡眠 について紹介します。 ■妊婦が気を付けたい「むずむず足症候群」ってなに!? まだ一般的には聞き慣れていない方が多いと思いますが、「むずむず足症候群」はベッドに入っていざ眠ろうとすると、ふくらはぎや足の裏など、膝から下の部分がむずむずしたり、火照るような感覚がしたりして不眠を引き起こされてしまうという睡眠障害のひとつです。 脚の皮膚の表面というよりも、足の中、つまり骨などに蟻などが這うような感じがあったり、チクチクと痛いような感じがあったりするので、その不快感からなかなか寝付けません。やっと寝付けても目が覚めてしまうことがあり、日中の疲労感や強い眠気につながってしまいます。 脚を動かすと症状が緩和されますが、じっとしているとまた不快な感覚に襲われてしまうので、アメリカでは「じっとしていられない」という意味から「レストレス・レッグス症候群」と呼ばれているのです。 このむずむず足症候群は妊娠3ヶ月頃から8ヶ月頃に発症頻度が高くなる傾向があるとされ、国内外の報告では11.9~29.9%の罹患率(りかんりつ)だといわれています。鉄不足や脳内の神経伝達物質ドーパミンの変化の関連が指摘されているので、 積極的に鉄分を摂る ことを心がけると同時に、プレママは既に気を付けている方も多いと思いますが カフェインの摂取や激しい運動、お酒、タバコは控える ことが大事です。 気になるときは医師に相談することはもちろん、軽いウォーキングやストレッチ、就寝前の入浴や足湯もおすすめなので、取り入れてみてくださいね。 ■妊娠中期に適した寝具とは? 妊娠中はさまざまなマイナートラブルに見舞われますが、 規則的な就寝 は、便秘、肩こり、冷え、腰痛などの体質起因身体症状の苦痛度軽減につながることが示唆されています。規則的な生活リズムに加え、体を支え続けてくれる寝具も適切に選ぶことで睡眠の質もより向上するでしょう。 妊娠中期はおなかがせり出すので体の重心がずれ、背中や腰に痛みを感じやすくなる時期。妊婦の7割が腰痛を経験するともいわれているので、就寝時の腰痛対策はマストです。妊娠中期からは体が沈み込みすぎないよう、 高反発のマットレス を用いることをおすすめします。 おなかが大きくなってくるとちょっとした動きや寝返りにも大きなエネルギーが必要とされるので、動きやすい状態が維持できる高反発マットレスを使うことで腰痛の痛み軽減にも効果が期待できるのです。 また、睡眠の質を保つため、頭に熱がこもらないように 通気性を重視した枕 を選ぶこともポイント。通気性が抜群な枕の中素材といえばパイプです。パイプなら枕の丸洗いも可能なので衛生面も保てて安心・安眠につながります。 この時期、胎動を通じて赤ちゃんが「いま起きているな」「いま寝ているな」などのサイクルが分かるようになるプレママも多いでしょう。まずは赤ちゃんのお手本になるべく、プレママ自身が規則正しい睡眠生活リズムを送るよう、心がけてくださいね。
2017年05月30日わが子を授かり大きな喜びに包まれているプレママには、おなかの子どもの成長とともに、次々と体調とメンタルに変化が訪れます。今回は 「妊娠初期(妊娠1ヶ月~妊娠4ヶ月)」の睡眠 について紹介します。 ■寝ても寝ても寝足りないほどなのに… 妊娠初期は興奮や不安などの心理的な変化が起こりやすく、また、ホルモンバランスの影響により、昼夜問わず強い眠気やだるさを感じたりするプレママが多いでしょう。 女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンは、体温上昇作用により妊娠後の基礎体温を高温に保つ働きをしますが、この深部体温の上昇は質の高い睡眠を妨げる一因となります。 寝ても寝ても寝足りないと感じるほど眠り欲が高まる一方、睡眠の質は低下しやすくなるのがプレママ睡眠の特徴です。 ■妊娠1~2ヶ月目の睡眠 ふだん私たちは、内蔵の温度である深部体温が下がることで体の眠りスイッチが入ります。通常なら月経が来ると高温期から低温機に移行しますが、妊娠すると基礎体温が高温期を維持するので、睡眠の質が悪くなってしまうのです。 また、熱っぽさやだるさもあり、風邪をひいたときに近い感覚にもなります。 早い人ではつわりの症状が表れること、またホルモンバランスの変化により精神的に不安定になること、膀胱が子宮に圧迫されておしっこが近くなることなどで、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」が起こるなど、さまざまな要因から眠りが妨げられてしまいます。 <妊娠1~2ヶ月目の過ごし方のコツ> 夜の時間をこれまで以上にゆったりのんびり過ごすことを心がけ、深呼吸をしたり、白湯やプレママでも飲めるハーブティーを飲んだり、パートナーにマッサージをしてもらったりして、とにかく「リラックス」を第一スローガンに掲げましょう。 ■妊娠3ヶ月目の睡眠 妊娠3ヶ月頃はつわりがピークの時期。食べることが難しくても、「水分がとれていること」と「おしっこが出ていること」が大事なポイントです。できていなければ病院を受診しましょう。 夜は体を締め付けないゆったりめのパジャマで就寝すること、そして下半身や足元を冷やさないように、レッグウォーマーや腹巻きなどを着用して眠るようにしましょう。 また、基本中の基本ですが、夜更かしは絶対にやめてください。どんなに仕事が忙しくても、休む時間を削って作業を行うことはおすすめできません。 <妊娠3ヶ月目の過ごし方のコツ> つらいつわりで気分も下がり気味になりますが、就寝前にはアロマの力を借りて気分転換してみては。ただし、シナモン・ジャスミン・セージ・レモングラス・フェンネルなどは妊娠中の使用に適さないといわれていますから要注意です。 ■妊娠4ヶ月目の睡眠 妊娠4ヶ月目に入ると、つわりの症状も落ち着いてくるプレママが多いと思います。 ただ、身体的な負担が軽減された一方で、妊娠中は感情の起伏が激しくなりがちでメンタル面は落ち着かないケースが多いので、決して1人でため込まないようにしてください。 心理的な負担は夜の眠りを圧迫して、翌日の心身のさらなる不調につながってしまいます。 <妊娠4ヶ月目の過ごし方のコツ> 家族や友人の先輩ママさんがかけてくれる言葉の1つ1つは、まるで魔法のように自分の中で大きな勇気や元気に変わっていくので、体調が良いときにランチやお茶に一緒に出掛けてみてはいかがですか? ママエネルギーをたっぷりいただき、心のパワーを充電しましょう。 妊娠初期は、赤ちゃんが無事に成長してくれるかなど不安が山積みの時期。いろいろな想いが頭の中を駆け巡りますが、自分の体と心をこれまで以上にいたわり、大切にして、ベッドに入ったら頭の中で赤ちゃんと過ごす楽しい未来を思い切り思い描いてくださいね。
2017年04月30日ママにとって、我が子の未来はいつだって心配なもの。子育てに「正解」はないとはいえ、できる限り我が子の将来にとってプラスになるであろう習慣は「1日でも早い段階から取り入れたい!」と願うママも多いことでしょう。 そこで、ぜひ頭の片隅に置いておきたい、明るい未来をつくる習慣を紹介します。 ■パズルなど、没頭できる遊びからの熟睡習慣 乳幼児期にパズルに没頭することで、優れた空間能力を育むことができるという研究報告があるそうです。 パズル以外でも、五感を使って赤ちゃんが何かに没頭している時は、重要な概念を急速に学ぶ過程をたどっており、「考える力」や「問題を理解し解決する力」を育むなど、脳の発達促進における重要な行いがなされています。 さらに、 没頭するほど思い切り遊ぶことにより、夜のぐっすりも促され ます。子どもの場合、睡眠は心身を育み、さらに脳を育むという重要な役割があり、人格形成にも欠かせない時間。赤ちゃんにとっても、日ごろ寝かしつけに苦労しがちなママにとっても、ダブルでうれしい効果が期待できるでしょう。 日々生きていくうえで、私たちは小さなことから大きなことまで、常にさまざまな問題や選択と向き合いながら暮らしています。小さなうちから問題解決能力を磨けるような習慣を心がけることは、いずれ本人のためにもなるはずです。 ■自尊心の高い子に! 就寝前の語りかけ習慣 日本人は世界と比較して圧倒的に自尊心が低い民族といわれますが、自分の可能性を広げて大きく羽ばたく上で、自尊心はとても重要な要素です。 自尊心が低い子どもは頻繁に泣いたり、怒ったり、イライラしたりする傾向がよくみられます。実は、幼いうちから「自分は愛されている」という感覚をしっかりと持てることが、将来の自尊心につながるといわれています。 就寝前、 赤ちゃんの目を見つめ、ゆっくり語りかけながらハグをする のはとてもおすすめの習慣です。こうすることで、赤ちゃんの脳内では愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンというホルモンの分泌が促進され、赤ちゃんはリラックス感と幸福感に包まれてすやすやと眠りにつきやすくなります。 「愛しているよ」「大切だよ」「生まれてきてくれてありがとう」という気持ちを、きちんと言葉にして赤ちゃんに伝えてあげましょう。 ■タフネスの鍵は「知能を褒めすぎない」こと 一方で、「頭がいいね」などと知能を褒めすぎるのは、逆効果な面もあるそうです。褒め過ぎてしまうと、子どもは新しいことに挑戦することを怖がるようになり、困難に合うと諦めるようになってしまうという説があります。 「努力を続けると素晴らしい結果につながるね」「学び続けることは大切だね」というように、努力をして学ぶことの大切さを伝えてあげましょう。 失敗を恐れず、絶えず学ぶことの大切さを理解した子どもは、困難に直面してもがんばる精神的タフネスが備わるといわれています。 我が子がどんな困難にさらされてもたくさんの幸せを自分の力でつかみ取れるようになるには、 ママからの愛をたっぷり感じながら、思い切り遊んで思い切り眠る という毎日の積み重ねが大切です。赤ちゃんの明るい未来のために、ぜひ気にしてみてくださいね。
2017年03月07日目がまわるほど忙しいママたちの「いつまでもキレイでいたい!」をかなえるため、ぜひ有効活用していただきたいのが睡眠時間。とはいえ、「赤ちゃんが泣くし、まともな睡眠時間なんて確保できない」という声も聞こえてきそうです。 実際、夜に眠って朝までぐっすり眠ることなんて夢のまた夢…といった状況のママたちは多いはず。しかし、短い時間であったとしても、極力その質を向上させることで睡眠時間をキレイを磨く時間へと有効に活用できるのです。 そのための要となるのが 「パジャマ」 。皆さんは毎日、何を着て眠っていますか? ■今こそ見直したい「パジャマ」の快適さ 夜眠るときに着るものが、イコール「パジャマ」ではありません。私がおすすめしたいのは、きちんと就寝用に作られた、子供のころに着ていたような「パジャマ」です。実はパジャマは、快眠を約束してくれる要素がギュッと詰まった、非常に重要な睡眠アイテムなのです。 しかし、枕やマットレスは気にするのに、着ているものは無頓着だったという方、意外と多くいらっしゃいます。せっかく睡眠をとってもキレイを遠ざけてしまうような、 就寝時のNG衣服 の代表的なものを紹介しましょう。 ■ワンピースタイプのルームウエア ワンピースタイプのルームウエアはとてもファッショナブルで可愛いですが、睡眠時の衣服としては不向きです。 スカートがめくれ上がって下半身の冷えにつながりますし、何よりも寝返りをうつたびにスカートの裾と足と毛布やタオルケットが絡み合って、寝返りが妨げられてしまいます。 寝返りはレム睡眠とノンレム睡眠のリズムを正常に保ち、質の高い眠りを維持するための大事な役割を担っているので、 寝返り下手は睡眠下手 といっても過言ではありません。可愛いワンピースタイプのルームウエアは、起きているときに楽しむようにしましょう。 ■ジャージやスウェット 男女問わずジャージで眠っている人は多いですが、ジャージを含めたスポーツウエアはもともと外気に触れて運動する目的で開発されているので、眠る目的には生地が厚過ぎます。 また、スウェットやアクリル素材のものは、水分を十分に吸収することができず、熱がこもりやすく、寝床の温湿度が上がりすぎてしまうことも。温熱感覚における不快感は覚醒の刺激となり、夜中に目を覚ます 中途覚醒 などにつながる可能性もあります。 もったいない眠り方をしないためにも、ジャージやスウェットは起きているときに着るものと心得ましょう。 ■外に着ていかなくなった洋服 パジャマを着る意味は、就寝中に心身を快適に保つためと、もうひとつ、自分自身におやすみのスイッチを入れるためというふたつの意味があります。 パジャマに着替えるという行為を通じて、身体にも心にも脳にも「1日の終わり」をお知らせし、「これから眠るんだ」という暗示を自分にかけ、自然と おやすみモードのスイッチ が入ります。 しかし、洋服から洋服に着替える行為では、切り替えのスイッチが入りにくくなることは、なんとなく想像できますよね? 活動期と休息期のメリハリをしっかりとつけるためにも、就寝するときはパジャマに着替えましょう。 「誰も見ていないからなんでも良い」と思って就寝時の衣服を軽視していると、翌日の疲れや肌ダメージ、イライラなどにつながってしまいます。パジャマは明日のキレイ、そして健康への投資アイテムですから、ぜひお気に入りの1枚を見つけてくださいね。
2017年02月07日赤ちゃんが静かにお昼寝をしてくれたら、「チャンス!」とばかりにたまっていた洗濯ものや食事の準備などの家事をこなしたり、育児のための本やネット記事を読んで情報を収集したり。がんばり屋さんのママは1分でも時間を無駄にしないよう、妻として、ママとしてお家を守ろうと奮闘します。 その姿勢はとても素晴らしいのですが、出産と慣れない育児による 寝不足 でママも大変な時期。がんばり過ぎは、心や身体に思っている以上に負担をかけることにつながってしまいます。 ■赤ちゃんのお昼寝タイムに「パワーナップ」を実践! つい「赤ちゃんが寝ているときこそ活動しなきゃ」と思いがちなママは多いようですが、赤ちゃんがお昼寝を始めたら、 20分間程度でよいので ママも一緒にお昼寝をしましょう。 「時間がもったいない!」「罪悪感がある…」といった声が聞こえてきそうですが、実は 15時前の短めなお昼寝 には、気分のリフレッシュ効果だけでなく、自己効力感を高めたり、午前中の疲れを癒やしてその後のパフォーマンスを高めたりする働きなどがギュッと詰まっています。それゆえ、海外ではお昼寝のことを、心も身体も元気にして午後の生産性を高めるという意味で 「パワーナップ」 と呼んでいます(ナップとは昼寝のことを意味します)。 日本人には気合いの精神が根付いていますが、気力でがんばり続けて心と身体の悲鳴に耳を傾けず、ある日突然体調を壊してしまっては元も子もありませんよね。お昼寝には心身の健康をサポートする絶大な効果が期待できるので、赤ちゃんと一緒に短時間でも眠ったほうが、その後のママの働きもパワーアップするでしょう。 ■寝だめによる「睡眠負債」の返済はできない 実は、お昼寝は 日頃の睡眠不足を補ってくれる働き も担っています。毎日積み重なる睡眠不足を「睡眠負債」といいますが、この負債は借金のように「ボーナス入ったから一気に返済!」ということはできません。 つまり、「寝だめ」による返済はできないということ。その理由は、寝だめをしてしまうと生体時計が乱れてしまい、生活のリズムが狂ってかえって眠れない生活環境を生み出す原因になりかねないからです。 そこで、身体に負担をかけずにきちんと睡眠負債を返済できる方法が、毎日のお昼寝習慣になります。夜間の睡眠が不足しがちなママは、積極的に赤ちゃんに寄り添って、自らも休息することが大切になります。 15時までに20分程度、ソファなどに座った姿勢のまま目を閉じる というのが健康を促す理想的なお昼寝スタイルですが、ママは赤ちゃんの夜泣きなどで夜間のまとまった睡眠が得られにくいので、休めるときは時間をあまり気にせずに、休んでエネルギーを充電してくださいね。 ■心の充電フル満タンで、スマイルママに! 眠気が強かったり、昨日の疲れをそのまま引きずってしまっていると、誰だって怒りっぽくなったり、イライラしたりと、感情のコントロールが難しくなってしまいます。 お昼寝で疲れや眠気を除去することは、ママにとっても赤ちゃんにとっても精神衛生上とても重要。 ママが自然に笑顔でいられる環境が、赤ちゃんにとって安心してすごせる環境 です。「怠けてる」とか「申し訳ない」なんて思わず、ぜひお昼寝をとる習慣を取りいれてくださいね。
2017年01月07日今日も明日もあさっても、育児はまったなし。自分のことは後まわしで、 毎日体力と気力勝負 なんていうママも多いのではないでしょうか。 しかし、がんばり過ぎてムリを重ねてしまうと、体調だけではなく、メンタルにも不調をきたしてしまいます。つい怒りっぽくなったり、イライラしやすくなったり、ときには意味なく涙が止まらなくなったりすることも…。 蓄積されたストレス は、毎晩の睡眠を妨げてしまうこともあるのです。 ■がんばり屋さんが「スイッチを切る」方法 日々の育児疲れを明日に持ち越さないためには、日中の慌ただしさをベッドに持ち込まないことが大切です。 そこでおすすめしたいのが、1日の終わりにストレッチをおこなって、 体や心の緊張を解きほぐしてあげてから就寝 すること。深い呼吸とともにストレッチをすることで、ストレス解消の効果も期待できます。 ここからは、具体的なストレッチ方法をご紹介します。 ■かたまりやすい肩甲骨をほぐす 両手の中指を両肩に起き、肘で大きな円を描くように前から後ろにゆっくり回します。このとき、息を吸いながら腕を上げ、息を吐きながら下ろし、終始息を止めないように注意しましょう。 5~10回おこなったら、今度は後ろから前に大きな円を描いていきます。肩甲骨の動きを意識し、できるだけ大きくダイナミックな動きを意識してみてください。 ■丸まりがちな背中をほぐす 椅子に座り、両足を肩幅に開き両足裏を床にしっかりとつけます。両手はそれぞれ椅子の後ろ端を持ち、息を吸いながら骨盤を前に倒してぐっと背中を反らし、視線は天井のほうへ。今度は逆に骨盤を後ろ倒しながら背中を丸め、視線はおへそのあたりに落とします。 背中を反らす際には呼吸を吸い、背中を丸める際には呼吸を吐くようにして、息は止めないように気をつけましょう。 ■疲れを感じやすい首をほぐす 右手を斜め45度下方に伸ばし、頭をゆっくりと左側へ倒していきます。心地よいところで3呼吸繰りかえし、ゆっくり頭と腕を中央に戻したら、逆もおこないます。 続いて、ゆっくり息を吸いながら首を右から回し、息を吐きながら左を通って正面に頭を戻しましょう。呼吸と動きを合わせながら急がず時間をかけておこなうことが大切なポイントです。 3~5回右回りが終わったら、左回りもおこないます。さらにホットタオルなどで首元を温めるとリラックス効果がたかまります。 ■ふだん伸ばさない腕の筋肉を伸ばす ダイニングテーブルなどの端を指の第二関節でつかみ、手のひらをテーブル全体につけて両肘を伸ばします。痛くない範囲で肩を後ろに引き、伸ばしている両腕の内側の筋肉に意識を集中してください。15~20秒姿勢を保つと効果的です。 また、手のひらを裏返し、手の甲をついて肩を前に倒すと、腕の外側の筋肉を伸ばすことができます。 こうしたちょっとしたセルフケアを習慣づけることで 眠りの質 にも差が生まれます。どれもかんたんに場所を選ばすできるストレッチなので、すきま時間を狙って、ひとつでも良いので実践するように心がけてみてくださいね。
2016年12月10日赤ちゃんの眠りは浅いため、ちょっとした音や温熱環境などの変化や、身体に感じる不快な症状で目が覚めてしまい、夜泣きにつながってしまいます。 赤ちゃんがねんねする前にママができることとしては、赤ちゃんが夜中に目が覚める原因となりうる 「不快」 を事前にチェックしてなるべく取り除いてあげること。 このおやすみ前の一手間が、夜泣きの種を摘むこととなり、赤ちゃんはもちろん、ママのぐっすりもサポートしてくれます。 おやすみ前の「アイチェック」 赤ちゃんを「見る」というチェックからは多くの夜泣き原因を取りのぞくことができます。まずはおむつの状態。汚れていたり、濡れていたりする場合は清潔なおむつに取り替えてあげましょう。 また、虫刺されがあったり、かぶれや湿疹があって赤くなってしまっている場合は、清潔にしたうえでかゆみ止めを塗ったり、赤ちゃん用の保湿クリームを塗ってあげるのがおすすめです。 顔色が優れない場合は体調が悪かったり、風邪をひいていたりする可能性があります。熱を測る、息遣いを聞くなどして注意をしながら赤ちゃんの様子を見守ってあげてください。 おやすみ前の「タッチチェック」 赤ちゃんにとって眠る空間が暑すぎないか、寒すぎないかは、手足を触って確認をしましょう。また、赤ちゃんは大人よりも多く寝汗をかくので、背中全体や頭を触って汗で濡れてしまっていないかチェックをし、濡れているようであれば乾いている服に着替えさせてあげることが大切です。 ほおっておくと寝汗で濡れた布団や衣服で体が冷えてしまったり、あせもになってしまったりする可能性もあるので要注意。寝汗のかき過ぎを予防するため、お着替えをさせる際には服を1枚少なめにしてあげても良いかもしれません。 おやすみ前の「フィールチェック」 赤ちゃんの様子や授乳のタイミングなど、全体のスケジュール感を把握して夜泣きの種を摘むことも大切です。 たとえば、授乳の時間が近いのであれば、ミルクをあげたり、げっぷが出ていない場合は背中をトントンしてあげたり、お腹がゴロゴロしているようであれば、お腹を手のひらで優しく「の」の字を書くようにさすってあげてください。 また、衣服がチクチクするなどといったことも夜泣きの原因として起こる可能性があるので、衣服を心地よく着ているかどうかも赤ちゃんの動きや表情から確認をしてあげましょう。 赤ちゃんが安心して快適に眠れる環境をつくることは、ママの安心と快眠とイコールです。親子でぐっすり快眠を得るためにも、毎晩の赤ちゃんおやすみチェックを欠かさないようにしてくださいね。
2016年11月07日毎日寝る前に決まって行う習慣を「入眠儀式」と呼び、これは「眠るための条件付け」のようなものです。この入眠儀式を続けていると、 「これをやるといつも眠くなる」というパターン が脳と体に刷り込まれ、「眠り」を意識せずとも自然とすみやかに睡眠モードに移行することができるようになります。 パジャマに着替える、瞑想を行う、白湯を飲むなどなんでも良いのですが、赤ちゃんにとってはどんな「入眠儀式」が良いのでしょうか? あえて少し「つまならいこと」を選ぶ 無理やり寝かしつけようとすると、赤ちゃんは泣き出したり興奮したりして、かえって眠りから遠ざかってしまいます。 しかし、ストンと眠りの世界へトリップするための「入眠儀式」を毎晩赤ちゃんと一緒に行うことで、赤ちゃんはスムーズな眠りに誘われ、ひいては ママの睡眠時間確保 にもつながるのです。 赤ちゃんのための入眠儀式のキーワードは「単調で楽しすぎないこと」です。ちょっと退屈だなと思うくらいの習慣のほうが、赤ちゃんの入眠儀式には向いています。 読み聞かせ、子守唄、優しくマッサージなど、単調なリズムで繰り返される行いで、かつアクティブでないものがおすすめです。 就寝30分前から、整った環境で行う 入眠儀式は、赤ちゃんがいつ眠っても良いように就寝環境をきちんと整えたうえで、就寝30分くらい前から行いましょう。 毎日決まった順番、決まった手順を踏んで「いつも通りの行動パターン」を淡々と繰り返すことで、体に 「無条件反応」 が起こるようになり、赤ちゃん自身も「ねんねの時間がきた」と感じて入眠が促進されるようになるのです。 「無条件反応」とは体に刻まれた習慣で、有名なところでは「パブロフの犬」の現象があります。犬にエサを与えるときにベルを鳴らすことを続けると、ベルの音を聞いただけで犬はよだれを流すようになるというものです。 おやすみの挨拶ツアーをする 言葉が話せる子なら「おやすみ」という言葉を入眠儀式のツールとして活用するのはとてもおすすめです。 家族だけでなく、大好きなぬいぐるみやおもちゃ、宝物など、大切にしているすべてのものに 「おやすみなさい」 という言葉をかけます。ママはそれに対して「おやすみなさい」と一つひとつ返してあげましょう。 また、ママと一緒に 「あくびごっこ」 をするのも効果的です。本当にあくびが出なくても、あくびをするフリだけで実際に眠気が強まり、入眠がスムーズになるので、ぜひ試してみてくださいね。 入眠儀式は毎日継続することが大切なポイントですが、赤ちゃんが眠そうにしていたらそのタイミングを逃さないようにするほうを優先し、無理に入眠儀式は行わなくても大丈夫です。 赤ちゃんが眠ったあとは、 ママも自分なりの入眠儀式 を行い、スムーズな眠りを得られるようにしましょう。
2016年10月06日忙しいママにとって、限られた睡眠時間を活用し、しっかりと1日の疲れをリカバリーし、心身ともにメンテナンスを行い、さらに翌日頑張るためのエネルギーを充電するためには、「眠る空間」を整えることがマスト。 ぐっすり眠る空間づくりの基本となるキーワードは 「安心感」 。 睡眠は健康と美、そして元気の源となる大切な習慣ですが、主観的に「この場所は安全だ」と思えるところでなければ、どんなに高級な寝具であっても深い眠りに入ることはできません。 「安心・安全」と思える空間であること 動物にも「ねぐら」がありますが、人間にも眠るための特別な空間である「寝室」が存在します。 眠ると意識レベルと体温は著しく低下し、全身の筋肉もゆるむので、「どんなことが起こっても我が身は安全」と心底思える場所でないと、脳は緊張状態を維持し続けることになり、睡眠は抑圧されてしまうのです。 知らない人たちとの雑魚寝や、幽霊屋敷での睡眠では、いい眠りが得られないことは容易に想像できますよね? 身近なところだと、「地震がきたら倒れてしまわないか?」と不安なら、大きな家具にはストッパーをつけるとか、「物騒な世の中で怖い」と感じるなら窓はしっかりと閉じたことを就寝前に確認するなど、物理的にも心理的にも安心できるよう、 自分なりの安全保障 を行いましょう。 シンプルな空間であること 赤ちゃんの夜泣きなどで夜間頻繁に起きることも多いと思いますが、その際、頭がボーッとしていて転んでしまった…なんてことにならないように十分気を付けたいものです。 毛足の長い絨毯は足を取られて転倒してしまう可能性があるため、寝室にはラグマット等を使うようにしたほうがベターでしょう。さらに、下に 滑り止めマットを敷く などの工夫もプラスアルファするとより効果的です。 また、床に物が置いてあったり、部屋の中に物が散乱したりしていると、ぶつかったり転んだりする原因になり危険。寝室は眠ることに集中できる空間であるべきなので、なるべく余計なものは片付けて シンプルにキープ してください。 日本の女性は睡眠時間が足りない!? 日本人女性は睡眠時間が海外と比較してとても短く、また質も悪いことが特徴です。 今日の疲労が明日へ残り、明日の疲労がさらに上乗せされて明後日に残ってしまうと、どんどん疲労が蓄積されて、心や体への負担は雪だるまのように大きくなっていってしまいます。 赤ちゃんの1番の喜びはママの笑顔。眠る空間を整えることでその日の疲れをその日のうちに取り除き、 明日へ持ち越さないよう 心がけましょう。
2016年09月03日睡眠には身体、心、脳を育む作用があり、子どもの成長においてとても重要な役割を果たすことが様々な研究から明らかになっています。 新生児の睡眠時間は長く、1日に平均して16時間~18時間程度眠ります。月齢1ヶ月~3ヶ月で15時間~16時間、4ヶ月~1年で14時間~15時間、1歳で13時間~14時間、2歳で13時間、3歳で12時間と、赤ちゃんの個性にもよりますが、徐々に体力がついてくるにしたがって、睡眠時間も短くなっていきます。 ■赤ちゃんの睡眠特徴に合わせる 人間は皆一様に眠りますが、睡眠の特徴は本人の性格や置かれている状況などによって変わり、かなり 個人差 があります。これは大人に限らず、赤ちゃんにとっても同じこと。 市場には睡眠指南本や快眠グッズが溢れていますが、赤ちゃんの睡眠にはその子の個性や気質、文化的背景などが関係してくるので「これが絶対に正解ということはない」と、ノースウェスタン大学 小児科学・神経学のスティーブン・シェルドン教授は言っています。 赤ちゃんは睡眠を「学習」して身に付けるわけではなく、 体内時計などが少しずつ「調整」 されていくことで サイクルやパターンが安定 してくるのです。赤ちゃんのペースで眠る力もついてくるので、焦らず見守ってあげましょう。 とはいえ、赤ちゃんひとりですべて調整できるわけではありません。昼寝を短くしたり、起床後の授乳は明るい環境で行ったりするなど、昼間の睡眠量や光の環境をママが整えることで、赤ちゃんが健やかに眠れるようになるための サポート をしてあげてくださいね。 ■眠る訓練を急がない 赤ちゃんの夜泣きに悩まされているママも多いと思いますが、睡眠周期がまだ短く、浅い眠りのレム睡眠が多い赤ちゃんにとって、夜中に目がさめることはとても自然なことです。 こういった生理学的な側面以外にも、「おむつが濡れている」「お腹すいた」「暑い」などの身体的な不快感や、「怖い」「近くにママがいるか心配」などの心理的な不安感などの刺激も夜泣きにつながります。 0歳から3ヶ月の赤ちゃんは夜泣きの際に ママとの触れ合い を必要としているので、この時期に無理に赤ちゃんをひとりで寝かしつけるなどの「眠り訓練」はしないほうがベターです。 こういったプレッシャーは赤ちゃんの眠りを育む力を妨げてしまう可能性も。生理学的な観点から、赤ちゃんにはすぐそばに頼れる人がいるということを認識する必要があると、作家で育児コラムニストのピンキー・マッケイさんも言っています。 赤ちゃんの眠りには個性があり、千差万別。親が穏やかでいることこそが赤ちゃんの気持ちを穏やかにし、 安心してぐっすり眠れる環境 をととのえてあげられることにつながります。 夜泣きが続くとママも疲れが蓄積しイライラしやすくなりますが、ママも仮眠をとったり、家事を手抜きしたり、頑張り過ぎないように心がけることで赤ちゃんにたくさんの笑顔を見せてあげてくださいね。 Information 新刊『やすみかたの教科書』(主婦の友社)発売中! 詳しくは こちら から
2016年08月05日妊娠・出産を終え、いよいよ母親としての育児が始まるニューママたちを取りまく環境は大きく変わります。出産後によく聞く「マタニティーブルー」、いわゆる 「産後うつ」 による不眠に悩まされるママも少なくありません。育児への不安やストレス、夫や家族からのサポートの欠如、ホルモンバランスの変化などが原因として考えられています。 情緒不安定な時期が続くと、不眠に加えて食欲不振や無気力感、集中力の低下、ヒステリーなどの症状が現れることが多く、ママのメンタルヘルスケアがとても大切になります。そこで、産後うつにならないために取りいれたい 3つの習慣 をご紹介しましょう。 その1. 120%病にならない 「赤ちゃんが眠ってくれたから、この時間に家事を終わらせちゃおう!」と、つい考えてしまいがちなママたちはとてもがんばり屋さん。育児も家事も完璧にこなさなくてはと、自分を追いこんでいませんか? 「完璧・完全」は「認知のゆがみ」ともいわれる典型的なパターン。「できないことがあってもいい」、「できるときにやればいい」、このように思考にゆとりのスペースを意識的につくってあげなければ、忙しいママたちの心は膨らみすぎた風船のようにパンパンになって、辛くなってしまいます。 赤ちゃんが眠ったら一緒に眠って夜眠れない分を補ったり、1人の時間を満喫すべく録画しておいたテレビを観たりして、 自分をいたわる時間を優先 しましょう。 赤ちゃんはママの笑顔が大好きです。ママがいつも穏やかな笑顔でいられるように、「これもあれも完璧にこなそう!」という120%病にはならないようにしてくださいね。 その2. 情報デトックスを心がける 育児本やネットなど、手軽に情報にアクセスできることは便利な一方、あまりに頼りすぎてしまうと、情報の渦に飲みこまれ、自分を見失ってしまったり、時には他人と比較して「私はいいママではないかもしれない」と自信を失ってしまったりすることも。 精神的にデリケートな時期は、情報との関わり合い方に注意が必要です。 自分らしいママ でいられるように、気分転換に楽しみながら読む情報と、家族や出産経験のある友人、または助産師さんや病院の先生などの専門家に相談する情報をある程度内容によって区分けしましょう。 その3. 旦那さんと仲良くタッピングタッチ 不安や緊張をほぐし、心を癒やして優しい気持ちにしてくれる方法としておすすめなのが 「タッピングタッチ」 です。 「タッピング」は指先の腹を使って軽く弾ませるように 左右交互にたたく というとてもシンプルで簡単なメソッド。今夜からすぐにでも取りいれられます。まずは旦那さんの目の前に座り、背中を優しくタッピングしてもらいましょう。 それが終わったら、象の鼻のような動きで、両腕を使って背中をさすりながら手で腰のあたりをポンポンと軽くたたいてもらってください。続いて、肩と腕、首、頭もソフトにタッピングしてもらいます。最後は手のひら全体を使って、背中、肩から腕を優しくさすって終わりです。 すべての動作は 焦らずのんびりとしたペース で行うように意識します。余裕があるときは同じ工程を旦那さんにもしてあげて、お互いをケアしあってくださいね。 一生懸命で責任感が強いママほど産後うつのリスクは高まってしまいます。 まわりに甘えること を恐れず、赤ちゃんと一緒に自分のこともねぎらい、大切にしてあげることも忘れないでくださいね。そして、心身ともに深く休まる睡眠を楽しみましょう。
2016年07月01日恋愛感情の賞味期限は3年なんていわれていますが、銀婚式、金婚式を迎えても仲良く愛し合っているカップルもいます。お互いの性格だけでなく、一緒にいる空間や環境、シェアする時間の過ごし方で夫婦の愛情という絆をどんどん強めていくことはできるのです。 ママとして、妻として、女性として いつまでも夫を魅了し続ける ために取り入れたい 習慣 を3つご紹介します。 その1. 帰宅後の「質問」でお互いの生活満足度を上げる 共働き世帯を対象とした海外の研究で、妻が夫の仕事におけるリカバリーをサポートすることで夫の生活満足度が高まることが明らかになりました。この結果に男女差はなく、妻も夫のサポートを受けることで生活満足度が上がることが分かっています。 また、この生活満足度は双方に影響を及ぼし合っているので、妻の生活満足度が高ければ夫の生活満足度も高くなるという結果が出ているのです。もちろん、逆もしかり。これを 「クロスオーバー効果」 といいます。 パートナーが 癒され笑顔になる ことで、自分の生活満足レベルも高くなり、さらに優しくなれる、するともっと仲良くなれるという 好循環 が生まれるので、毎日パートナーの 帰宅後 には 「今日はいい一日が送れた?」 などの 声がけ を習慣にするようにしましょう。 その2. 「ありがとう」の魔法で、睡眠中にキレイを育む 「ありがとう」 は言われる側も言う側も幸せにする魔法の言葉です。感謝をする人は人生を肯定的に見られるようになり幸福度が高まったり、エネルギッシュになったり、 よく眠れる ようになったりすることが分かっています。 熟睡できるとストレスに対する耐性が強まるだけでなく、 安定した心 と 健康的な身体 を手に入れることができることは、これまでの睡眠研究のデータで証明されている事実です。 さらに、ぐっすり眠ることは美肌やダイエットなど美容面にも非常に良い効果があるので、女性として輝き続けるためには欠かせない習慣。 ちょっとしたことでも「ありがとう」を言葉で伝えるよう意識するだけで、とても強いポジティブプローチを日々に加える事ができます。記念日には、感謝の気持ちを素直に綴ったお手紙を渡すという方法もおすすめですよ。 その3. 周囲の力を借りて、「夫婦の時間」を捻出する 仕事に家事に子育てにと大忙しの毎日だと、時間に追われて自分の心やパートナーの声が聞こえなくなったり、イライラしやすくなったり、視野が狭くなったりしてしまいがち。特に子供に手がかかるうちは「のんびりリラックスする」という時間の確保はかなり困難だと思います。 しかし、このように忙しい人ほど、実は意識をして積極的に 夫婦だけの時間 をつくったり、子供も一緒に楽しめるような新しいことにチャレンジしたりといった時間が必要です。 私が住んでいたイギリスでは、子供をベビーシッターに預けて夫婦でお出掛けをすることは日常の行いでした。まだ日本ではベビーシッターの概念は根付いていませんが、数ヶ月に1回でも良いのでたまにはこういったシステムを活用する、親族に預けるなどして、 追われる時間 から心と身体を 開放 するひとときをもちましょう。 人は意識を向けるものに対しての視野がどんどん拡大します。相手の存在や素晴らしいところ、時間を積み重ねることでできた楽しい思い出に感謝をしましょう。そしてこれから家族でしたいこと、夫婦でしたいことのイマジネーションを広げ、未来にたくさんワクワクしてくださいね。
2016年06月03日赤ちゃんにとって睡眠は健康な脳と心、そして身体を育むとても重要な行いです。同時に、ママにとっても睡眠はストレスの緩和や心身の健康維持に欠かせない大切な習慣といえます。赤ちゃんが安心して気持ちよさそうにスヤスヤ眠っている寝顔が見られれば、ママも安心してぐっすり快適な眠りが得られますよね。 今回は 親子で安らげる眠り空間 をつくるためのポイントを 3つ ご紹介します。 その1. 「紐」をぶらさげない 赤ちゃんを事故から守るためには寝室空間内を取り巻く危険をしっかり把握し、事前にそれらを取り除いておくことがマスト。東日本大震災以降、寝室内に大きな家具は置かないようする、あるいはどうしても置く場合にはストッパーをつける配慮をするなどのリスクマネジメントができているご家庭が増えています。こういった心がけに加えてもう1点、赤ちゃんの 安全 を守るために気を付けたいのが 紐のぶら下がり です。 ブラインドのコードやカーテン・照明の紐など、首に巻き付く可能性のあるものは短くまとめるなどして、怪我や事故が起こらないよう常に確認をしましょう。赤ちゃんも4ヶ月が経つ頃には寝返りがうてるようになったり、手に届くものを掴むようになったりするので、紐やコードだけでなく、ぶつかったら痛いもの、誤って口に入れたら危険な小さめのおもちゃなどは、すべて赤ちゃんの眠るエリア内に置かないよう、くれぐれも注意してください。 その2. 「ホワイトノイズ」をかける 通常、 快眠 を得るためには図書館並の静けさが必要だといわれており、45デシベルを超えると覚醒反応が引き起こされるといわれています。しかし、赤ちゃんの場合、 静かすぎる環境はかえって熟睡を妨げる ことがあるといわれているのです。 実は、赤ちゃんは 「ホワイトノイズ」 と呼ばれる「ザー」という大きな音をお母さんのお腹のなかで聴き続けていたため、大人にとっては雑音でも赤ちゃんにとっては心地よく安心できる音色だといわれています。 最近ではホワイトノイズを再現するCDなども販売されているので、3歳頃までは赤ちゃんの安心感を高めてあげる方法のひとつとして活用することがおすすめです。タイマーをセットして1時間くらいで切れるようにすると良いでしょう。 その3. 徐々に明かりを暗くする 赤ちゃんにとってもママにとっても就寝前の明るい光は快眠を妨げる大きな要因になります。生後4ヶ月を過ぎると生体時計も徐々に整ってくるので、明るい昼と暗い夜の メリハリ をつけることがとても重要になるのです。 とはいえ、いきなり就寝のタイミングで真っ暗になると怖くなってしまう赤ちゃんもいると思うので、 就寝1時間前 から少しずつ少しずつ明かりを落としていきましょう。明かりが暗くなっていく過程が、赤ちゃんの中で「ねんねの時間がきた」という認識として確立されれば、眠りがとてもスムーズになります。 さらに赤ちゃんが安心して眠れるように、 ボディタッチ をしたり、 優しくささやいてあげたり してママの愛情をフルに届けてあげてください。 今夜のぐっすりが赤ちゃんの、そしてママの明るい明日へとつながります。寝室を心安らぐ空間へと近づけて、快適な眠りと快適な目覚めを手に入れてくださいね。
2016年05月09日妊娠・出産 は人生の大きなライフイベント。自分自身の心身健康維持のためにはもちろん、ママとして、生まれてくる赤ちゃんを守るために知っておきたいことや実践すべきことは山ほどあると思います。なかでも、命が宿った瞬間から人生最後の瞬間まで私達の人生と切っても切り離せない習慣である 「睡眠」 に関しては、 身体・心・脳 へ与える影響が非常に大きいことが明らかになっているのです。 また、出産の高齢化や勤労妊婦の増加により、今後ますます妊婦期から出産・育児を支える 正しい睡眠情報 が求められると考えられています。 ■母体の睡眠リズム乱れは、胎児にも影響が 現代の24時間社会は夜型人間を生み出す社会でもありますが、すき好んで一晩中起きている人だけではありません。労働環境的に夜間起きていることを強いられている方も少なくないのです。 実際、厚生労働省が実施する労働安全衛生特別調査(労働者健康状況調査)と総務省が実施する労働力調査を基に、産業医科大学医学部公衆衛生学の久保先生が行った深夜交代制勤務者数(2014)の推計では、平成9年で13.3%、平成19年で17.9%、平成24年で21.8%と一貫して 増加 していることが分かっています。 しかし、公益財団法人精神・神経科学振興財団、睡眠健康推進機構機構長 大川匡子 先生の「胎児・新生児の眠りの発達」によると、 母体の睡眠リズムは胎児に伝わり、胎児に影響を及ぼす という驚きの研究結果が報告されているのです。 妊娠中に 夜間勤務 を行う看護師や、勤務中に時座ボケを体験する国際線の客室乗務員では サーカディアンリズム(生体時計) が乱れ、出生時の赤ちゃんの 体重減少 や、 早産 になる可能性が増えたり、また 流産 しやすくなるということも指摘されており、いかに 妊娠中から睡眠覚醒のリズムを整えておく ことが重要か理解できます。 ■母乳にも含まれる 快眠ホルモン「メラトニン」 さらに、 授乳 も新生児の生体時計に影響を与える要素であるという研究報告も。 通常、夜になると脳の中で夜の快眠を促すホルモンの メラトニン 、別名「睡眠ホルモン」が分泌されるのですが、これは母乳にも含まれているため、「メラトニン」がたっぷりと含まれたお母さんの母乳を飲んで育った新生児は、ミルクで育てられた新生児よりも、 夜間の睡眠が促進 されることが明らかになりました。 不規則な生活リズムが胎児に悪影響を及ぼすと理解したところで、いきなり労働環境を変えるということは非現実的なことかと思います。とはいえ、大事な命を育むことは本来母親1人だけの責任や役割ではなく、家族はもちろん、社会全体で取り組むべきことなので、ひとりで抱え込まず 助けや支え が必要なときは思い切って声をあげましょう。 少し勇気がいることかと思いますが、そういった声のひとつひとつが、未来の妊婦さんが安心して働ける・出産できる・子育てできる社会の実現につながると思っています。
2016年04月04日睡眠時間を比較した統計データ(OECD(経済協力開発機構)諸国内)によると、日本人の睡眠時間は先進国のなかで圧倒的に短く、1位の韓国に1分差で続く 2位 という不名誉な結果となっています。 また、厚生労働省の平成24年国民健康・栄養調査票報告によると、20歳以上の男女の約6人に1人は「睡眠はあまりとれていない」あるいは「まったくとれていない」と回答しているという驚きの結果に。 睡眠には心や体のメンテナンスを行い、翌日活動するためのエネルギーを充電する重要な役割があるにも関わらず、インターネットの普及や長時間労働、ストレス、介護など、様々な社会的要因が重なり合い、 「上手に眠ること」ができない 人がここ数年急増しています。 さらに、不眠の原因となりうる 5つの「P」 が存在し、日々のわたしたちの快眠を阻んでいるのです。5つの原因をしっかり理解して、可能な限り対処するように心掛けることをおすすめします。 その1 Physical(身体的原因) 1つ目の「P」は身体的要因が原因となって起こる不眠のことを指します。例えば 腰痛 などの痛み、あるいは 皮膚の痒み 、 咳 などの アレルギー反応 などによる身体的症状などです。身体の不快感や、場合によっては尿意などによって夜中に目が覚める 「中途覚醒」 が頻繁に起こるようになり、ぐっすり快眠が妨げられてしまいます。 その2 Philological(生理的原因) 近年 シフトワーカー が増加の一途を辿っていますが、 夜勤 があったり 時差 があったりして リズムが狂って 眠れなくなってしまう、これが2つ目の「P」である生理的な原因です。また、寝室の環境が整っていないことにより睡眠が妨げられる問題も、この生理的原因に含まれます。 その3 Psychological(心理学的原因) 3つ目の「P」は心理学的原因で、ストレス社会で頑張る現代人には当てはまる人が多いと思います。 ストレス と睡眠には強い相関関係がありますが、 悩み があったり、 悲しい出来事 があったり、 緊張状態 が続いたりして眠れなくなる背景には心理学的原因があると考えられます。 その4 Psychiatric(精神医学的) うつ病 や 統合失調症 、 不安障害 などの疾患による不眠には4つ目の「P」である精神医学的要因が考えられます。不眠対策と併せて信頼できるお医者さんのもと、きちんと抱えている疾患の治療を受けることが必要です。 その5 Pharmacological(薬理学的) 5つ目の「P」は、快眠を妨げる アルコール の摂取や 喫煙 はもちろん、服用中の 薬 が原因となって快眠が遠のいてしまっているケースを指します。日本人は眠れないときにアルコールに頼る率がとても高いのですが、寝酒は快眠に悪影響を及ぼす習慣でおすすめできません。 自分が眠れない理由がどの「P」のカテゴリに当てはまるか、分かりましたか? 就寝、起床の時間を一定にして 生活のリズム を整えたり、寝具を見直して 寝室環境 を整えたり、ウォーキングや軽い運動などを実践して ストレスを発散 したりして、できるところから 「眠れる習慣づくり」 を始めてくださいね。
2016年03月16日温度も湿度も低い冬は、寒さや乾燥が気になって睡眠力も低下しがちに。ぐっすり快眠を得るためにも、寝室を 快眠できる空間 に整えることが大切です。 寝室にはあまり大きなものは置かず、極力 シンプルな空間 を維持するのが理想。しかし、快眠のためにぜひともベッドサイドに置いておいていただきたいアイテムが3つあるので、ご紹介しましょう! ベッドサイドにおきたいアイテム1 ピローミスト ぐっすり眠りにつくためには、 香り はぜひとも活用したい習慣のひとつ。アロマウォーマーやアロマキャンドルを用いて、寝室全体をリラックスできる香りでいっぱいにするのもおすすめですが、就寝直前に枕に快眠を促す香りをプラスするのもおすすめです。 枕は顔に最も近いところにある寝具なので、 ピローミスト を使えば香りの効果を ダイレクト に受けられます。また、ピローミストはシュッとひとふきするだけの手軽さなので、なかなかアロマをゆっくり焚く時間がない方でも取り入れやすい&続けやすいですし、出張や旅先にも持っていけるところも魅力です。 ベッドサイドにおきたいアイテム2 温湿度計 朝まで熟睡するためには、寝室内の 温度 と 湿度 の管理を徹底することがマスト。温度は 19℃~27℃ 、湿度は 60% 程度が1年を通して快眠できる温湿度環境といわれています。そこで、温湿度計を用いて客観的に寝室内の温度と湿度をコントロールすることが必要です。 温かい空気は上へ、冷たい空気は下にたまりやすいので、湿度計は ベッドの高さの位置 に置いておくと良いでしょう。寝室内の空気が淀みなく循環できるように、 サーキュレータ などを使うこともおすすめです。天井のほうに向けて、温かい空気がバランスよく寝室内に行きわたるようにしましょう。また、湿度が足りない場合は 加湿器 を取り入れるようにしてください。あるいは、ベッドサイドに コップ1杯分のお水 を置いておくのも手です。 ベッドサイドにおきたいアイテム3 スチーマー 低湿度の冬、ずっと乾燥している空間で寝ていては全身の肌が乾燥してカサカサになってしまいます。さらに、就寝中は意外と 口呼吸 になっている人も多く、風邪をひいてしまう原因にも。ベッドサイドには スチーマー を設置して、顔回りなどを中心に乾燥しないように気を付けましょう。 また、電気毛布をつけっぱなしで就寝する人も少なくないですが、これも肌が乾燥する一因になります。就寝前まではオンにして寝具内を温め、いざ就寝するタイミングになったらスイッチを オフ にするようにしたほうがベターです。 これらの3つ以外にも、「これがあったら気持ち的に安心」と思えるものは置いておくこともおすすめ。落ち着いたメンタルをサポートして快眠を促進してくれるはずです。
2015年11月17日