千葉県出身。20代前半にドイツに1年間赴任。その後、休暇で訪れた紅海でダイビングに魅せられ、タイにてダイビングインストラクターに。その後、縁がありフランス、カンヌの高級スパで働く。フランスでの出産後にタイに戻り現地の観光サイトの専属ライターに。現在、フリーのライターとして活動中。9歳になる娘のお母さん。Twitter
夏休みに短期間の留学体験ができるサマースクールやサマーキャンプが、人気を集めています。前回の「 サイパン&グアム編 」に引き続き、今回も日本から近い国で参加できるサマースクール&キャンプをご紹介します。 ■4時間ちょっとのフライトで到着! 香港は英語を学ぶのにピッタリの場所 今回のディスティネーションは日本からの飛行時間が4時間ちょっとで到着でき、時差もほとんどない香港。1997年までイギリス領だったため、2009年までイギリス教育システムを取り込んでおり、現在も英語を学ぶにはピッタリの場所のひとつです。 ■サマースクールに参加するのは地元っ子が多い 夏休み期間、香港のサマースクールに参加する子どもの大半は、地元の学校に通学している子どもたちだそうです。インターナショナルスクールで学んでいる子どもたちは、母国への帰省や長期旅行などでサマースクールに参加する子どもは少ないのだとか。 地元の子が多いとは言っても、中国へ返還される前まで、香港の公用語は英語と広東語でした。そのため、家庭でも両親とは英語と広東語の2ヶ国語を使用していることが多く、英語力はかなり高いです。「ネイティブの子どもが参加しないのなら、サマースクール参加する意味がないのでは?」と心配している親御さんもこれなら安心ですね。 ■「香港インターナショナルスクール」でみっちりアメリカン英語を学ぼう 150年の間イギリスの統治下にあった香港ですが、現在、香港では「将来の就職に有利」という理由からアメリカ英語を学ぶのが流行中なのだそう。そんな人気のアメリカ英語が学べる学校がアメリカ合衆国ミズーリ州のルーテル教会が経営するミッションスクール、「香港インターナショナルスクール」です。緑豊かな香港南部に位置していて、勉強に適した環境で英語を学べるはずです。 香港インターナショナルスクールのサマースクールは、コースだけでも10以上あり、7月11日~29日に開催される「セッション2」への参加締め切りが迫っているので(申込書締切り6月10日まで)、興味のある方はすぐに学校へ直接問い合わせてみましょう。 ・ 香港インターナショナルスクール 開催時間:9:00~(コースによって異なる) 対象年齢:4歳~17歳(コースによって異なる) 料金:コースによって異なる お申込み・お問い合わせ(※英語推奨): summerprogram@hkis.edu.hk tel.(852)3149-7837 ■生後3ヶ月から体験できるサマーキャンプ「Baby Buddies, Alison's Letterland」 幼い子どものサマースクールやキャンプ参加で困るのが「まだ幼稚園には入れない下の子はスクールの間どうしょう。」ということ。できれば下の子もサマースクールに参加させたいところですが、年齢制限で受け入れてくれる学校や施設はなかなかありません。 しかし、1996年オープンの老舗チャイルドセンター「Baby Buddies, Alison's Letterland」に、生後3ヶ月の乳幼児から受け入れてくれるサマーコースを見つけました。イギリス英語を教えてくれる同スクールは、親御さんを対象にしたワークショップなども頻繁に開催している教育熱心なスクール。こちらのサマースクールは参加期間も午前、午後の半日、もしくは終日…と時間も選べるだけでなく、最短1日もしくは半日から(生後3ヶ月~3歳児のクラスを除く)の短期参加も可能なようなので、長期滞在は難しいという方にもおすすめです。 ・ Baby Buddies, Alison's Letterland 開催時間:(午前の部)9:00~12:00/(午後の部)14:00~17:00(7月11日~8月12日) ※年齢や期間によって異なりますので、詳細は直接お問い合わせください。 対象年齢:生後3ヶ月~8歳 料金:コースによって異なるため、直接お問い合わせください。 お申込み・お問い合わせ(※英語推奨): Hotline.(852)2504 1978 SMS/WhatsApp.(852)5188 0671 もしくは コンタクトフォーム から ■体を動かしながら英語を覚える「ESF Sports Camps」 通常の語学キャンプのほかに、スポーツをしながら英語を覚える英語キャンプや各種特化スポーツのクリニックコースがあるのが「ESF Sports and ESF Language & Learning」が主催するESFスポーツキャンプ&クリニックです。体操、水泳、サッカー、テニスなど、特定のスポーツに特化したクラスもあり、「机に座って勉強をするのは実は苦手」というお子さんにはピッタリのコースかもしれません。 ・ ESF Sports and ESF Language & Learning 開催時間:午前クラス 9:00~12:00/午後クラス 14:00~16:00 対象年齢:2才~11才(マルチスポーツキャンプコース) ※コースによって参加対象年齢が変わります。 料金:HK$2,250~ お申込み・お問い合わせ(※英語推奨): sports@esf.org.hk tel.(852)2711 1280/fax.(852)2711 8007 教育熱心な親御さんが多いと言われる香港。今年の夏は、日本からも近い香港で英語と家族旅行を同時に満喫してみませんか?
2016年06月08日海外で開催されるサマースクールは、英語を学べるだけでなく、その国の文化に触れられたり、現地の子どもたちとも交流が持てたりすることから、近年とても人気があります。 就学前の小さなお子さんと一緒にプログラムに参加しようと検討しているお母さんやお父さんの中には、日本からの移動時間も短く、家族で旅行もできて半日もしくは1日から気軽に参加できるサマースクール&サマーキャンプに体験感覚で参加したいという方も多いのではないでしょうか。 今回は、日本から飛行時間が4時間以内のリゾート地、「サイパン」&「グアム」で最短半日~短期でも受講できるサマースクール&サマーキャンプを紹介します。 ■日本から一番近いアメリカ「グアム」で、お手軽&リーズナブルに学ぶ 日本からたった3時間40分で到着できるグアム。グアムといえば、各有名ホテルの敷地内で年間を通して開催される「キッズキャンプ」が有名です。最短で半日から受け入れてくれるほか、日本人スタッフが常任している場合も多いので、「英語では、まだコミュニケーションがとれないので心配」、そんなお子さんも安心して参加できそうです。 アクティビティも豊富で、ホテルの敷地内のプールで遊んだり、工作や簡単なクッキングスクールを体験したりと、とにかくドキドキ、ワクワクすることばかり。 すでに英語に十分に親しんでいるというお子さんは、1週間ほどの長さで開催しているサマーキャンプに参加してみてもよいでしょう。現在開催予定が確認できているのは、「ヒルトン・キッズキャンプ」。日程はまだ、6月分までしか出ていないようなので、詳細は直接ホテル側に問い合わせてみましょう(参加するには、24時間前までにホテルに直接申込む必要があります)。 2016年は、毎年恒例であったグアム政府認可保育園「ハーモニーキッズ」主催のウェスティンキッズ・サマーキャンプが開催されないのが残念ですが、ホテルでの開催ではなく、ハーモニーキッズ独自のサマープログラムを現在検討中だそうなので、興味がある方は直接連絡をしてみては? なお、お問い合わせは日本語でOKです。 ・ヒルトン・キッズキャンプ(Hilton Kid's Camp)2016 期間:2016年5月23日(月)~ 時間: 8:00~17:00(月)~(金) 対象:5歳~12歳 費用:$200/1セッション ※料金にはランチとおやつが含まれます。 お申し込み先:ヒルトンウェルネスセンター お申込み・お問い合わせ: 671-646-1835 ext.5885 ヒルトン グアム リゾート&スパ(Hilton Guam Resort & Spa) ・ハーモニーキッズ(Harmony Kids) ウェスティン リゾート グアム内に位置する日系の託児所です。 お問い合わせ: こちらのページ にあるEメールアドレスへ(日本語でOK) ■本格的に英語に親しみたいのであれば「グアム大学」 「ちょっと長めにスポーツやドラマを通してしっかりと英語を学ばせたい!」という方には、グアム大学が開催している「アドベンチャースポーツキャンプ」にお子さんを参加させてみてもよいでしょう。年齢によってクラスは異なりますが、5歳~15歳まで参加が可能。 一番早いセッションは6月上旬から始まりますが、セッション4は、日本の夏休みが始まる少し前の7月18日~29日まで、スペシャルセッションは、8月1日~5日まで開催されるようです。参加費もランチ、スナック、交通費そして遠出費を含めてなんと$500(別途登録費 25USD)と、とってもリーズナブルなところもおススメです。 ・ グアム大学「アドベンチャースポーツキャンプ2016」 開催時間:9:00~15:00 対象年齢:5歳~15歳 お申込み:直接大学にお問い合わせください(※英語推奨) 料金:1セッション$500(ランチ、スナック、交通費そして遠出費込み) ※別途登録費:$25 ■自然とのふれあいを大切にする「サイパン」 東京からおおよそ3時間35分で到着するサイパンは、グアムに続く人気のリゾート地。ファミリートラベラーが多いサイパンでは年間を通して、宿泊客を対象に、各ホテルのキッズプログラムが開催されています。 中でもアクティビティが豊富なPICサイパン「キッズクラブ」は、毎日営業中。言葉が通じなくても、心配は無用のようです。 ・ ハイアットリージェンシーサイパン「キャンプ・ハイアット」 ※参加の24時間前までにホテルへ申込み。 開催時間:9:00~15:00 対象年齢:3歳~12歳 料金: 1日コース $45(ランチ付き) 半日コース(9:00~12:00/12:00~15:00) $25(ランチ付き) ・ PICサイパン「キッズクラブ」 開催時間:午前コース 9:00~12:00/午後コース 13:00~17:00/1日コース 9:00~17:00 対象年齢:4歳~12歳 ※3歳以下は保護者同伴 料金:無料(ただし、PICサイパン宿泊者のみが対象) 持ち物:着替え、水着、日焼け止めクリーム、帽子、ビーチサンダルまたは、スニーカー ・ サイパンワールドリゾート「キッズカレッジ」 開催時間:午前の部 9:00~11:30/午後の部 13:00~17:00 対象年齢:5歳~11歳 料金:無料(宿泊客のみ)※1日参加の場合、ランチ代金別途$10 ほかのホテルとは一線を画す、自然に親しむオリジナルエコサマーキャンプを開催しているのが、島の最北端に位置し、自然溢れるエリアにたたずむマリアナリゾート&スパ。「エコサマーキャンプ」と呼ばれるキッズキャンプは、外国人インストラクターと地元の子供たちとサイパンならではの様々な体験をすることができます。 ・ マリアナリゾート&スパ「エコアドベンチャーキャンプ」 日曜日&繁忙期は中止になる場合があるそうなので、すでに日程が決まっている、もしくは参加を検討している方は、マリアナリゾート日本事務所に、直接日本語で問い合わせてみましょう。 開催時間:8:30~15:00 (月)~(土) 対象年齢:4歳~12歳 (おむつが取れない子どもは不可) 料金: 1日コース ホテルゲスト$45.00(8:30~15:00) 半日コース ホテルゲスト$35.00(8:30~12:00 または 11:30~15:00) ※ランチ、ホテル間送迎込み 持ち物:日焼け止め、帽子、運動靴、水着、タオル、(水筒) 気軽に参加できそうなサマーキャンプ&スクール。お母さんやお父さんたちもこの期間にのんびりと大人のリゾート滞在時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?
2016年05月15日最近、娘が通うインターナショナルスクールで知り合った日本人の親御さんから「外国人のお友だちが家に遊びに来るのですが、海外では他人の家の冷蔵庫を開けてもいいことになっているのでしょうか?」と聞かれました。よく話を聞いてみると、遊びに来る欧米系の1人の女の子が、勝手に家の冷蔵庫を開けて飲み物や食べ物を食べてしまうのだとか…。 他人の家の冷蔵庫を開けることは日本ではもちろん非常識なのですが、文化が異なる海外ではもしかしたら常識なのかもしれない。さらには、どうやってその子どもに「他人の家の冷蔵庫を開けてはいけない」ということを説明すればよいのか。こうしたことについてとても悩んでいらっしゃいました。 冷蔵庫のマナーについては、実際私たちも国によってどうなっているのかわかりませんよね。今回は、海外での冷蔵庫マナーについてご紹介します。 どこの国でも、よその家の冷蔵庫を勝手に開けるのは基本的にタブー アメリカのドラマなどで、他人の家の冷蔵庫を開けて勝手に飲み物を飲んでいるシーンを観たことのある人はいませんか? それを知ってか「アメリカは寛大で、よその家の冷蔵庫を勝手に開けて飲み食いしても良い」と言う人もいますが、実際は、訪れた家とどれぐらいのおつき合いがあるかによって異なるようです。もしくは、訪れた家の人から「自分の家のように勝手に冷蔵庫にある物食べたり飲んだりしてね」と前置があった場合にのみ冷蔵庫を開けて良いということでした。これは日本でも同じことですね。 イギリスやヨーロッパ諸国、インド、タイなどの東南アジアでも冷蔵庫を勝手に開ける事は、日本同様に非常識な行為だそうです。 勝手に冷蔵庫を開けてしまう子どもへの対処方法 とはいっても子どもで、しかも国籍が異なり文化も異なる場合、何と言って注意したらよいか、わからない方も多いでしょう。 おすすめの方法は、「うちでは冷蔵庫を勝手に開けてはいけないことになっているの」と、その子どもに伝えること。「ここではこういうルールになっている」と言えば、それに従ってくれるはずです。小学生以上の子どもであれば、親から伝えるのでではなく、自分の子どもにそのことを伝えてもらうのもよいでしょう。やんわりとした言い方であれば、言われた側の子どもも悪い気持ちにはならないはずです。 一般的に、「よその家の冷蔵庫を開けることは、世界各国共通のタブー」ということでした。国籍や年齢に関わらず、このような行為をされた場合は、本人にきちんと「それはやってはいけないことだ」と伝えましょう。そして同時に、自分の子どもにも、冷蔵庫のマナーについてきちんと教えておきましょう。
2016年03月31日「子どもができると家の購入を考えるようになった」そんな人も少なくないでしょう。マンションを購入するにしても、一戸建てを建てるにしても、事前にモデルルームや住宅展示場、内覧会などを訪れての物件チェックは欠かせません。 しかし、物件の内覧は「じっくり物件を確認しようとすると、プロでも2時間以上かかってしまう」そう。子連れで行くとなると、その時間、子どもが我慢してくれるかどうか、あやしいものがあります。そこで、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)を提供している、さくら事務所の「 住まいのプロが教える!お子様と内覧会を楽しむ秘訣 」から、子ども連れでも不動産物件をじっくりチェックできるコツをご紹介します。 1.食事、トイレは内覧前に済ませる 内覧中の物件内で飲食を許可してしまうと、飲み物や食べ物をこぼしたりした場合、内装材が汚れ、クリーニングや場合によっては内装材の交換が必要になるおそれがあるので、内覧会のほとんどが室内での飲食を禁止しています。食事は内覧の前に済ませるのはもちろん、その場でお菓子や飲み物を与えなくて済むよう、事前に調整しておきましょう。 また、内覧では、ほとんどの売主・施工会社が、引き渡し前の家のトイレで用を足すのを禁止しています。なぜなら、引き渡しまでに万が一便器やその周辺が汚れてしまえば、清掃が必要になってしまったり、ほかの参加者に不快感を与えたりしてしまうから。たとえ契約者であっても、引き渡し前の物件のトイレの利用は禁止です。そのため、参加前に必ず家族全員で用を足しておきましょう。 2.子どもにも一緒にチェックをしてもらう 水回りに始まり、各部屋、そしてバルコニーなども細かくチェックしていくと、たとえおもちゃや本、ゲームなどを持参しても、飽きてしまう子どもが多いのが現状です。そんなときは、子どもにも一緒にチェックの仕事をお願いしてみましょう。 大人よりも背が低く、視界が異なる子どもたちは、大人が見過ごしてしまう低い位置の汚れや傷を探し当ててくれることも。お願いするときは、「壁が黒くなっているところがあったら教えてね」「床がボコッとへこんでいるところがあったら教えてね」などのわかりやすい例を出すのがコツです。宝探しをするような感覚でワクワク、ドキドキした時間を楽しんでくれることでしょう。 3.子どもにとって危険な箇所がないかどうかチェックする 内覧の時点で、子どもがケガしそうな場所がないかどうかチェックしておけば、引っ越しと同時に対処ができるはず。専門家によると最低限、以下の5つポイントはチェックしておくと良いようです。 窓の高さはお子さんが転落しそうな高さではないか 低い位置の窓に手すりなど転落防止策はあるか 前に家具を置くと、家具に上った子供が転落しかねない窓はないか バルコニーの手すりを乗り越えてしまう恐れはないか 子供が夢中で遊んでいると頭や顔をぶつけそうなドアレバーはないか 出典: 専門家が教える!お子様と一緒に内覧会を楽しむための5つのコツ - さくら事務所ホームインスペクション本部 また、トイレや浴室など鍵がかかる場所は、内部からの施錠を外から開けられる対策が施されていることが一般的ですので、必ず、売主や施工会社に非常時の開錠方法を聞いておくことも忘れずに。 4.建物に傷をつけないおもちゃを持って行く 内覧の際は、持って行くおもちゃにも注意が必要です。内装を汚したり、床や壁に傷をつけたりする可能性のある遊び道具は避けるようにしましょう。また、スマートフォンやタブレットを渡す際も、落として床に傷をつけないよう、使用する場所やルールを決めておいたほうがよさそうです。 最初にも言ったように、不動産物件の内覧は細かいチェックが必要なこともあり、2~3時間以上かかってしまうことが少なくありません。一緒に連れてきた子どもの機嫌が悪くなったり、「帰りたい!」とぐずったりして、せっかくの機会を無駄にしないよう、いろいろな工夫をして、家族みんなが満足して参加できるとよいですね。
2016年03月30日「ママ、一緒に遊んで~」「ママ、これやって~」という、子どもからのリクエスト。時間があれば、いつも子ども応えてあげたいのですが、きょうだいがいる場合は下の子の面倒を見たり、夕飯の支度や掃除など家事をしなければならなかったり、正直いつも一緒に遊んであげるのは難しいですよね。できれば少しの間でも、子どもに1人遊びをして欲しいというのがお母さんの本音かもしれません。 そこで今回は、子どもに1人遊びをどうさせればいいのか、1人遊びを習慣づけるためのポイントをご紹介します。 年齢は何歳からでも 一般的に子どもが1人遊びをできるようになるのは、何かに集中できるようになる生後2~3ヶ月からと言われています。ただし、もちろん個人差はありますし、その時期を逃したからと言って、大きくなってから1人遊びができないというわけではありません。子どもに1人遊びを習慣づけるのは、何歳からでも可能です。 五感を刺激する遊びをさせよう 赤ちゃんの頃は、「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」といった五感を刺激するもので遊ばせると集中して遊ぶと言われていますが、もちろん年齢が大きくなってもそれは変わりません。どの年齢の子どもでも五感を刺激する遊びをさせれば、かなり集中して遊んでくれます。 乳幼児や幼児であれば、何かゆらゆらと揺れる物、ぬいぐるみや積み木などシンプルな玩具を好んで遊びます。3~4歳以上の子どもには、パズルやレゴなどがおすすめです。1人遊びをしながら、ひらめきや想像力も発達することでしょう。短時間でも集中できる、五感を刺激する遊びをさせることが、1人遊びの習慣をつけるキーポイントのひとつです。 ただし、タブレットや携帯電話で動画を見て子どもがおとなしくしているのは、1人遊びには入らないので、あしからず。 毎日少しずつ1人遊びを習慣づけてみる 子どもは時間の感覚がわかりません。毎日規則正しい生活をすることで、生活のリズムが作られていきます。初めから1人遊びができないのはあたりまえです。まずは、毎日少しずつ一人遊びをさせることを習慣づけることから始めてみましょう。たとえば、朝10:00~10:30までは1人遊びの時間にできるよう1日5分から始めてみる、といった具合です。うまくいったら徐々に時間を長くして、ママのために使える時間を作っていくとよいでしょう。 邪魔をしないで1人で遊ばせる 1人遊びに慣れていない子どもに1人遊びを習慣づけようとするとき、一緒に遊びにつき合いながら「黄色い車だけを集めてみようか?」「この花は●●という名前なのよ」など、何かを子どもに教えようとする人がいますが、1人遊びを教える過程では、できるだけ何かを教えることはやめましょう。とにかく、邪魔をしないで温かく1人遊びを見守り、「邪魔をしない」。これが子どもに1人遊びをさせるゴールデンルールです。 子どもの性格や年齢によって、1人遊びの内容もスタイルも変わってくるでしょう。どんな子どもでも1人遊びは想像力や集中力を高めるだけではなく、自身自分と向き合える大切な時間です。この機会に、お子さんに1人遊びデビューをさせてみてはいかがでしょうか? (徳武加奈子)
2016年03月09日日本では体育の授業と言うと、跳び箱、縄跳び、バスケットなど多種多様なスポーツを学んでいますが、違う国の子どもたちは、一体どんな体育の授業を受けているのでしょうか? 今回は、シンガポール、フィリピン、イギリス、オーストラリアの体育の授業を紹介します。 体育の試験がないシンガポールの子どもにとっては、レクリエーション 小学生と中学生は、週に2時間の体育の授業があるシンガポール。サッカー、バスケットボール、バトミントンなどのゲームを行うことが多いようです。東京23区とほぼ同じ面積の国土で、人口も少ないシンガポールでは、人材育成のために国家予算の20%を国の教育費につぎこんでいます。特に、英語、母語、数学に重要視が置かれていて、学科試験もあります。試験がない体育の授業は、勉強というよりもレクリエーション感覚で楽しんでいる子どもが多いのかもしれません。 ダンスも習うフィリピン 幼稚園から高等学校を卒業するまでの13年間無償で教育が受けられるK-12システムを導入したフィリピン。日本同様に小学校は6年間教育です。体育の授業は、かつてスペインとアメリカの植民地だったことからサッカー、野球、バスケットなどのスポーツが盛んに行われています。また、イギリスの国家スポーツであるクリケットの授業を行う学校もあるようです。 そのほか、公立の学校でも特に力を入れているのがダンス。誰もが小さな頃からダンスに親しんでいるので、ダンス好きなフィリピン人が多いというのも納得できますね。 貴重なエクササイズタイムになっているイギリス 跳び箱、鉄棒などの体育器具はイギリスの学校にはないので、体育の授業でもジョギングやボール投げなど、シンプルなエクササイズをするようです。校庭がない学校では、体育の授業はグランドが在る施設に移動して体育の授業を行うのだとか。 イギリスでは、現在、食生活の乱れから子どもでも糖尿病や肥満に悩まされている子どもも多く、走ることさえもままならない体の子の増加が問題視されているので、この体育の時間はとても貴重なエクササイズタイムなのかもしれません。ただし、何か特別にスポーツを習いたいのであれば、ヨーロッパ諸国同様に「習い事として習う」という考えが定着しているようですね。 球技が多いオーストラリア 英国連邦のひとつであるオーストラリア。教育システムもイギリス教育をベースにつくられていますが、土地柄広々とした芝生が広がる校庭があり、イギリスに比べると天候が良いからなのか、体育の授業にはイギリス以上に力を入れているようです。春は、クリケット、冬はオーストラリアンフットボールなどをプレイする学校もあるのだとか。日本の学校でもお馴染みのドッジボールもするそうですよ。 国の環境や教育システムによっても体育の授業内容はずいぶん変わるようですね。「心身の健康」を育成する目的として, 体操から球技まで様々なスポーツを行う日本の体育の授業は、ほかの国に比べるととても内容の濃い授業だと改めて痛感しました。 (徳武加奈子)
2016年03月08日寒い日が続く冬場は、子どもたちも外で遊ぶより家の中で過ごしてしまいがちですよね。家の中といっても、1日中コンピューターゲームで遊んで欲しくはないという親御さんも多いのではないでしょうか? 今回は、子どもたちがゲームよりも夢中になる、知的インドアアクティビティを4つご紹介します。 温かいお風呂の中で遊ぶ! 泡遊び 外国映画の世界で、よく出てくる泡風呂。寒い冬、体を温めるためにも長風呂タイムを泡風呂で楽しませてみてもよいのではないでしょうか? 泡の作り方は意外に簡単です。お風呂にお湯を張る前に浴槽の中に、ボディソープを適量入れて、始めにシャワーで勢いよくお湯をだします。少し泡立ってきたら、普通の蛇口から水圧を高くしてお湯を入れましょう。ボディソープで作った泡は長続きしないこともあるので、泡を長持ちさせたいのであれば、市販の泡風呂用ソープを購入してもよいかもしれません。 食べられるウィンターツリーを作ってみよう!! 子どもたちが大好きなお菓子作り。でも、後片付けの時間や手間を考えると、ちょっとためらってしまいますよね。そこでおすすめしたいのが、アイスコーンをつかったウィンターツリー作りです。 用意する物は、アイスコーン、アイシングやホイップクリームに、カラフルなマーブルチョコレート、グミ、ラムネなど。すべて市販のものを購入するだけでOKです。 やり方は、アイスコーンにまず真っ白いアイシングやホイップクリームをつけて、あとは、子どもが自分の好きなようにトッピングを付けて行くだけ。これなら、材料さえ用意すれば、いつでもどの年齢の子でも、自分でお菓子作りを楽しめますね。 面倒な後片付け不要! マーブルペインティング インドアでの遊びでも、できれば五感を使って遊んでもらいたいところ。以前紹介した、 シェービングクリームを使用したマーブルペインティング も、子どもが喜ぶアートアクティビティでしたが、後片付けに時間がかかるという難点がありました。 今回ご紹介するマーブルペインティングは、頑丈なジップロックに、ベビーオイルとお好みのカラーの水性絵具を同量入れてビニールの上から指で色を混ぜて行くマーブルペインティング。これなら、手も汚れないので家の中を汚される心配もないですよ。色の中に光るラメなどを入れてみても楽しいかもしれませんね。 おいしくキッチンサイエンスを楽しもう! 知育菓子が流行していますが、家庭でも食事の支度をしながら、「紫キャベツを使って焼きそばをつくると麺が緑色になるのはなぜ?」「コーラにお肉を漬けると、お肉が柔らかくなるのははぜ?」など、台所でさまざまな科学現象を学ぶことができます。キッチンでいろいろな科学を学んでもらえるだけでなく、食事の準備もできて一石二鳥ですよね。 ただ本を読む、テーブルで絵を描くのもいいですが、年齢に関係なく子どもはクリエイティブな遊びが大好きです。皆さんもぜひ一度、お子さんと一緒に遊んでみてください。 (徳武加奈子)
2016年02月17日英会話スクールに通わないと、語学を習得するのは難しいと思う人も多いでしょう。それゆえ張り切って通わせようとするものの、効果が出るまで継続させるのは経済的にも時間的にもなかなか大変なところがあります。 そこでおすすめしたいのが、オンラインを利用した語学学習です。最近では、ネイティブとスカイプなどを使って会話しながら英語が学べるオンライン語学教室も注目を集めていますよね。今回は、お財布にもやさしく、しかも気軽に親子で学べる無料語学サイトを集めてみました。 子どもから大人まで学べる、英国の公的機関が提供するサイト イギリス政府の国際文化交流機関「ブリテッシュ・カウンシル」が子ども向けに提供している語学サイト。すべて英語表記ですが、文法、会話、読解力といった勉強カテゴリーのほか、体のパーツを覚えながら自分だけのヒーローを作ってみるゲームなど、遊びながら英語を学べるサイトです。子ども向けコンテンツだけでなく、中高生向けの英会話コース、大人ならば、日常会話、ビジネス語会話のほかにサッカーを通して学ぶPremier Skill Englishや英国文化を学べるコースもあります。 ・ LearnEnglishkids 英語のほかにフランス語も学べる? BBCのキッズサイト イギリスの公共放送局「BBC」が提供しているキッズサイト。こちらもすべて英語表記で、低学年向けと高学年向けの2つのカテゴリーに分かれています。英語のほか、第2外国語としてフランス語のアルファベットや数字の読み方、簡単な単語を教えるコーナーもあるので、英語+αでフランス語も覚えられるかも!? ・ Schools ネイティブの発音や単語を学ぶのにおすすめ、フリー・ジュニアアカデミー 小中高生向けの日本語表記の無料英語学習サイト。ネイティブスピーカーの音声を録画した動画を見ながら単語をリピートするコンテンツや、英単語を覚えるフラッシュ英単語など、ちょっとした時間を使って英単語やあいさつを覚えるにはピッタリのサイトです。 ・ フリー・ジュニアアカデミー 英語+6ヵ国語が学べる、PetraLingua PetraLingua は、英語表記のサイト。英語のほかに、中国語、スペイン語、ロシア語、ドイツ語、フランス語の全7カ国語を学べます。動画を集めたフリーページのほかに、テキストもPDFで無料ダウンロードできます。 ・ PetraLingua どこにいても、時間があるときにすぐに学べて、しかもお財布にやさしい。皆さんもお子さんの英語学習に、こうしたサイトを役立ててみてはいかがでしょうか? (徳武加奈子)
2016年02月15日皆さんは、「ミレニアル(ミレニアム)世代」と呼ばれる世代をご存じですか? アメリカのタイムズ紙も2013年5月号の特集として取り上げ、表紙も飾った、いわゆる「自己中心的」な現代の若者を示す代名詞。それがミレニアル世代です。 今回はそんなミレニアル世代の特徴と、その世代から学ぶ、これからの子どもの育て方についてお話ししましょう ミレニアル世代とは ミレニアル世代(Millennial Generation)とは、おもに米国で1980年~2000年に生まれた現代の世界をになう若者たちを示す言葉です。この世代の若者は、「自分はほかの人より素晴らしい!」「私は天才的!」「私って最高!」と、とにかく自分が大好き。言葉を変えれば、ナルシスト世代と言ってよいかもしれません。FacebookやTwitterなどのSNS上で自分の写真を頻繁にアップする若者が多いことからも、自分大好きということがよくわかりますよね。 このうらやましいほどの自信は、彼らが恵まれた時代に育ったことと、ちょうどITテクノロジーが加速し、誰もがインターネットでさまざまな情報を得たり、自己表現ができたりする時代に育ったということが関係しているそうです。よく、電車の中でスマートフォンを片手に画面に集中している若者を見かけませんか? 彼らがまさにこのミレニアル世代の若者です。 褒めるだけではなく、厳しく怒る時は怒る ミレニアル世代の幼少時代は、「悪いことをしたら怒る、厳しくしつけをする」という古風な育て方から、「褒めて育てる」という新しい育て方が世間一般に広まった時期でした。怒られることがなく褒められて育ったために、「自分は素晴らしい」「私は何でもできる!」という、自信がみなぎる世代が出来上がったとも言われています。 自分に自信があるということは素晴らしいことですが、逆に物事が自分の思いどおりに進まなかったり、一度挫折を味わったりすると、そうそう簡単に立ち直れないというマイナス点もあります。現在子育てをする中でも、「子どもは褒めて育てる」ということが奨励されていますが、褒めるだけではなく、「時にはしっかり厳しく怒る」ことも子どもの心のバランスを取るには重要なことと言えるでしょう。 親子のコミュニケーションを毎日しっかりとる インターネットを通して、バーチャルな世界に身を置くことの多いミレニアル世代は、他人の気持ちを察したり、理解したりする能力が極端に低いことが科学的に証明されています。悪気はないものの、相手の気持ちを汲むことができないのがこの世代の特長です。 現在、子育てをしている皆さんの中にも「忙しい」ということを理由にして、インターネットの動画やゲームをベビーシッター代わりにしている親御さんも多いのではないでしょうか? 人の心を汲み取れる大人に育てるためにも、家庭では特に、親子のコミニュンケーションを日々しっかりとるようにしていきましょう。 このように、とかくマイナスな面ばかりが取り沙汰されるミレニアル世代ですが、一方では自分にとって一番働きやすい方法を見つけることができ、異国の人や自分とは異なる考えの人でも気軽に受け入れられる、好感度の高いジェネレーションとも言われています。 どの世代にも、良いところもあれば悪いところもあります。この記事を読んでいる皆さんの子どもたち、すなわち次世代の子どもたちは、ミレニアル世代の若者のように自分のことが大好きでありながら、他人のことも大好きになれる、強い心を持つ子に育てていけたらいいですね。 (徳武加奈子)
2016年01月13日近年、海外では次世代の子どもたちに安全でおいしい食物を届けるため、子どもたちに実際に野菜を育てさせるプロジェクトが、学校や地域のコミュニティなどで盛んに行われているようです。子どもたちは、野菜を育てることで一体どんなことが学べるのでしょうか? 今回は、野菜作りで得られる代表的なメリットを5つ紹介します。 子どもが野菜作りで得られること(1)観察力がつく 晴れの日、曇りの日、雨の日、そして雪の日。天気はどのように植物の成長に影響を与えているのでしょうか? また、実際に毎日自分が世話をしている植物は、種をまいてからどれぐらいの日数で発芽が出るのでしょう? 毎日どれぐらい水を与えなければいけないのでしょう? そうしたことを考えながら農作物の世話をすることによって、幼児でも観察力が自然に身につくようになります。 子どもが野菜作りで得られること(2)自然の生態系を学べる 植物である農作物は、大地で育ちます。大地にはさまざまな昆虫や目に見えない微生物、野草などの生態が循環し、それらが土にたっぷりの栄養を与えてくれます。子どもたちは実際に土に触れて作業をすることにより、そこに存在している自然の生態サークルを学ぶことができるのです。 子どもが野菜作りで得られること(3)責任感が身につく 実際に農業プロジェクトに参加したことがある子どもたちは、丹念に農作物を育てる任務を完了することによって、思いやりと責任感が身についたと話します。ちなみに、そう感じるのは大人も同じようです。親子で野菜作りをすることで、何か新しいことに気づくきっかけになるかもしれませんね。 子どもが野菜作りで得られること(4)自然や季節を体感できる モンテッソーリー、シュタイナーといったオルタナティブ教育でも、自然とのふれあいや植物、生物を実際に触って感じることを特に大切にしています。野菜作りで植物に触れたり、植物の成長から季節を感じたりすることによって、忙しい日常生活で私たちが忘れていた自然、そして、季節をもっと身近に感じられることでしょう。 子どもが野菜作りで得られること(5)食への関心が高まる 最近では、単に食べることの重要性を説く食育だけでなく、そこから発展して、食の源でもある農業に関する知識や経験を伝え、食べ物の安全性の大切さを教える「食農教育」が海外、そして国内でも盛んになってきています。 安全な食べ物を自分たちの手で確保するということは、これからの未来を背負っていく子どもたちにとって、とても大切なこと。実際に農作物を作る過程を経験することで「食」に対する正しい知識、そして関心が身につきます。 自分が丹精こめて育てた野菜を食べることによって、食事が楽しくなるだけでなく、毎日たくさんのことが学べる農業。本格的な畑でなくても、プランター栽培やベランダ菜園を利用して、プチトマトやジャガイモなどの野菜をお子さんと一緒に育てみるのもよいのでは? 何を作りたいかお子さんと話し合って、今から準備を始めてみてはいかがでしょう。 (徳武加奈子)
2016年01月08日子どもにたくさんの経験をさせてあげたいという気持ちから、小学校に入学する前からお子さんにさまざまな習い事をさせるのが一般的になっているかもしれません。日本でも英語、ピアノ、水泳など、たくさんの習い事がありますが、世界の子どもたちはどんな習い事をしているのでしょうか? 今回は、各国の子どもの習い事事情をご紹介します。 韓国の子どもたちは、習い事よりお勉強! 教育熱心な親御さんが多い韓国では、バレエ、ピアノといった子どもに教養をつけさせる習い事よりも学問重視という考えから、「ハグォン」と呼ばれる塾がアフタースクールの一番人気の習い事となっています。そのため、小学校に入れば学校が終わるとすぐに塾、という子も多いそう。 なお、幼稚園児には、ピアノやテコンドーなども人気があるそうです。塾以外の習い事は、「子どもがやりたいと言えばやらせてみる」という方針のお母さんが多いようですね。 タイではKUMONが流行中 東南アジアを代表する経済大国・タイでは、子どもたちは学校が終わればのびやかに外で遊ぶイメージがありますが、都心ではやはり、学校が終わると中学、高校受験のために塾に通わせることが定着しつつあるようです。 タイでは学校の先生の副業が認められているために、学校の先生をやりながら放課後は自宅で学習塾を開く先生も多いのだとか。そして、その学習塾でも手軽に始められることから人気なのが、日本に発祥の「KUMON(くもん)」です。 都心ではあちらこちらに「KUMON」を教える教室があり、2010年にはタイ全国の生徒数が10万人を突破。この勢いはまだまだ続きそうです。 リーズナブルに習い事ができるフランス フランスの小学校には、音楽の時間はもとより工作の時間もないため、「スポーツやアートは学校外で習い事として習うもの」という認識が強いようです。ただ、この習い事については市町村からの援助があり、誰もがリーズナブルな料金で習えるのが、フランスの素晴らしいところと言えるでしょう。 音楽、絵画、テニス、海の近くであればヨットまで、ありとあらゆる習い事がありますが、意外に人気が高いのが柔道。フランスの柔道人口は日本よりも圧倒的に多く、人気の秘密はスポーツと作法を同時に学べるからだそう。国際大会やオリンピックでフランス人が柔道でメダルを獲得する理由は、ここにあったのかもしれません。 そのほか、習い事としては、サッカーよりもラグビーのほうが人気が高いというのもおもしろいところですね。 イタリアの一番の習い事は「友達と遊ぶこと!」 学校が終わると習い事ではなくて、公園に行って友だちと遊ぶのが大切な習い事、というイタリア。フランスのように公的援助がないので、習い事が普及しないのかもしれません。 それでも週末には教室に通うこともあり、女の子にはバレエなどのダンス、男の子にはサッカーがダントツ人気です! 国によって流行している習い事はさまざまなようですが、「親がやらせたいものよりも、子どもがやりたいと言うことをさせるのが一番」と考えるのは、どこの国にも共通した考え方なのかもしれませんね。 (徳武加奈子)
2015年12月13日皆さんは、「ホームスクール」という言葉をご存じですか? ホームスクールとは、学校に通わず家を拠点にして学習を行うこと。そう言うと日本では「不登校の生徒が家で学習をする」というイメージが強いですが、海外では広く普及している学習方法です。 今回は日本人にあまりなじみのない「ホームスクール」について、簡単にご紹介します。 ホームスクーリングが盛んな国は? 現在、ホームスクーリングがもっとも盛んな国と言えば、アメリカです。アメリカではすべての州で、法律的にもホームスクーリングが認められています。ちなみに学習カリキュラムは、州によって異なるのだとか。 さらに、アメリカ国外に住んでいても、ホームスクーリングのカリキュラムを提供している学校経由で、オンラインでカリキュラムを受講することが可能。そのため、世界中のどこに住んでいても、カリキュラムを終了すればアメリカの学校卒業資格を習得できます。 イギリスのホームスクーリングは? 古くから「家庭教師が自宅で勉強を教える」という風習があるイギリスでは、ホームスクーリング(ホームエデュケーション)については、アメリカ以上に自由な制度が完備されています。 日本やアメリカのように、 ただ学校に通っているだけでは卒業資格がない イギリスでは、ホームスクーリングの国家カリキュラムは特に決められていません。親や家庭教師といった教える立場の人間がそれぞれ授業カリキュラムを作っても良いことになっています。もちろんインターネットなどで、すでにパッケージ化されたプログラムも探すことができます(無料のものも多いです)。 ただし、イギリスでは5歳から学習を始めることが義務づけられているので、ホームスクーリングを希望する生徒は「ホームスクールで学習する」という届けを提出する必要があります。 なぜ、ホームスクールで学ばせるのか? 近年は世界的にもホームスクールの需要が増えてきたと言われています。ホームスクールを行う理由はそれぞれの家庭、親によって異なりますが、学校で行われている授業の質が好ましくない、住居を構える海外の国に自国の学習カリキュラムを行っている学校が近所にないといった理由があるようです。 さらに、アメリカでは治安の悪さから子どもを外に出したくない、もしくは、宗教的な理由などからホームスクールにする家庭もあるそうです。 アメリカは学習スタイルの先進国! アメリカではホームスクールだけではなく、地域・教員・保護者などが主体となって運営する「チャータースクール制度」という新しい教育スタイルもあります。 たとえばハワイでは、地元の子どもたちにハワイならではの文化伝統を学校で教えるチャータースクールがあったりもします。ただし、このチャータースクールもホームスクーリング同様、州によって制度が異なります。 私たち日本人にはなじみの浅いホームスクーリングですが、最近ではアメリカの高校資格を日本の自宅でも取得できるカリキュラムもあるようです。ワールドワイドに各国のカリキュラムが受講できる時代になるのは、そう遠くなさそうですね。 (徳武加奈子)
2015年12月11日日本では、文部科学省も推薦している、スイスを本拠地とするディプロマプログラム「IB(International Baccalaureate)」と呼ばれる国際バカロレアの人気が高まってきて、日本にあるインターナショナルスクールでは、IB教育を取り入れている学校も増えてきているようです。 しかし、親子留学で人気のマレーシアやタイなどのインターナショナルスクールではイギリス式やアメリカ式カリキュラムを行うインターナショナルスクールが、まだまだ圧倒的に多いそう。 今回は、そんな2つの異なるカリキュラム、イギリス式、アメリカ式の教育スタイルをご紹介します。 ただ学校に通っただけでは卒業できない!? 義務教育修了時に試験がある、イギリス式カリキュラム イギリス式カリキュラムでは、日本の中学のように、普通に学校に通っているだけで卒業証書をもらうことはできません。義務教育修了時には、GCSE(General Certificate of Secondary Education)と呼ばれる中等教育検定試験を受けて初めて、日本で言う中学卒業と同等の資格を得ることができます。 イギリス以外の国で英国プログラム(ケンブリッジプログラム)を行っているインターナショナルスクールではIGCSE(International General Certificate of Secondary Education)、一般にIGCE-Oレベルと呼ばれる国際中等普通教育証明書を修得する試験を受けなければなりません。 その後、イギリスをはじめとする、その他の欧州諸国大学への進学を希望する生徒は、16才~17才の2年間、シックスフォームと呼ばれる高等教育を受講し、IGCE-Aレベル(International General Certificate of Education, Advanced Level)と呼ばれる試験を受けます。そして、その試験結果(A~E)が、大学の入学試験になるというわけです。 東南アジアの経済大国であるタイでは、IGCE-Oレベルを取得すると、大学に入学する権利を得ることができます。また、IGCE-Oレベルを取得した後にIGCE-Aレベルへの勉強をせずに国際バカロレア(IB)を修得したいということであれば、国際バカロレア(IB)のプログラムを行う学校へ転入する事も可能です。 かつてイギリスの植民地であったマレーシアやシンガポールには、圧倒的にイギリス式カリキュラムの学校が多く、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどのイギリス連邦諸国の大学進学でも、イギリスカリキュラムを受け付けている大学が多いようです。 アメリカ式カリキュラムは、日本と同じ入学試験方式 第二次世界大戦後、日本はアメリカ教育制度をお手本に、日本の学校制度を作りました。そのため、アメリカ式カリキュラムでは日本同様、イギリスのような義務教育修了の証明書試験はありません。 高校入学時の試験は、日本の高校入試、ほぼ同じ。公立の学校を受験するにはSSAT(Secondary School Admission Test)を、私立の学校を受験するには、独立校入学テストISEE(Independent School Entrance Exam)と出願に必要なテストを受講しなければいけません。 大学入試も、日本とほぼ同じ。星の数ほど大学の数が多いと言われるアメリカでは、大学入試試験も、推薦入学、芸能入学など、さまざまなスタイルがあります。一般的な4年生大学では、高校の成績、大学進学適性試験であるSAT(Scholastic Assessment Test)、もしくはACT (The American College Testing Program)のテスト結果、推薦状、小論文の提出、外国人はこれにTOEFLの点数が必要とされます。 入学のためにテストを受けるアメリカ式カリキュラムと、勉強を終了した証明のために試験を受けるイギリス式カリキュラム。将来どのエリアの大学に入学するかによって、通わせるインターナショナルスクールの選び方も変わるかもしれませんね。 (徳武加奈子)
2015年11月08日共働きの家族が多くなり、子どもを長時間預かってくれる保育園に通わせる人も多い昨今。認可園、認証園、認可外園など、何件の保育園に申し込んでも、どこにも受け入れてもらえず、あえなく高額な認可外保育園に入園させたり、泣く泣く仕事を辞めたりというママもいるかもしれません。 こんな難保育園時代を迎えているのは日本だけなのでしょうか? 他国のワーキングマザーは、どうしているのでしょう? 今回は、働くママが多いと言われる、フランスとシンガポールの保育園事情をご紹介します。 フランスでは、妊娠初期から保育園の待機リストに名前を連ねられる 子どもを出産した後でも働くママが多いフランスは、近年、出生率が急激にアップしたことが知られています。おもな理由は、子育てのための各種手当が充実していること、そして、最長3年ほどの育児休暇が認められるなど、行政機関が手厚い子育て支援をしてくれることだそうです。 しかし、どうやらその急激な子どもの増加によって、0~3歳までの子どもを預けることのできる保育園の数が不足しているようです。 とは言え、多くの都市では、公立保育園の待機リストに、なんと妊娠初期のうちから名前を入れさせてもらえるのだとか。 公立保育園への入園確率は日本同様、倍率が高いのでかなり難しそうですが、私立の保育園でも公的補助金が出るので、費用はそれほど変わらないようです。 また、専門職以外であれば、日本のように残業がある会社もほとんどないので、時間通りお迎えにいけるのも、ママとしては嬉しいところですよね。 保育園にするか、それともベビーシッターにするか、悩むシンガポール こちらの想像以上に働くママが多いシンガポール。公立の保育園だけではなく、私立の保育園も多く、日本語と英語のバイリンガル保育が可能な保育園もあるようです。 20年以上前までは、保育園に入園できるのは2歳児以上の子どもからでしたが、少子化対策の一環として、国が生後2ヵ月からの入園を可能にしました。 シンガポールでは現在、フル・デイケアの場合、7:00~19:00までの12時間、預かってくれる保育園も多いようです。それだけの時間、子どもを預けるとなると、高額な保育園料が痛いところですが、保育園料に関しては国から補助金の支給があるので助かるのだとか。 ただし、シンガポールでは、英語や中国語を就学前に読み書きできるようにするといった就学前教育が一般的なので、保育園や幼稚園のうちから、しっかり宿題も出ます。これが、働くママにとっては、ちょっぴり悩むところ。 ちなみに、乳児であれば保育園に通わせないで、タイやフィリピンから住み込みのナニー(乳母)さんを雇う家族も多いようです。ナニーさんを雇いながら社会性を身につけさせるために半日保育園に通わせるというのも、教育意識が高い、働くママたちの選択肢のひとつのようです。 社会保障が充実しているフランス、経済&教育大国でもあるシンガポール。どちらも日本と同じような悩みがあるものの、国が働く女性へ配慮した政策を積極的に行っているところは、勉強になるかもしれませんね。 (徳武加奈子)
2015年11月06日社会人になってからも、集中力があるのとないのとでは仕事のはかどり方、そして仕事の出来栄えにも大きな差が出てきますよね。世界で活躍するビジネスパーソンの多くは「集中力が大切なキーポイントの1つ」と話しています。 大人になってから集中力を一気に養うことは、なかなか難しいですが、好奇心が旺盛な幼児期であれば、集中力をゆっくりと、無理なく高めることができます。 今回は、日々の生活の中で子どもの集中力を伸ばすヒントをご紹介します。 子供の集中力を伸ばすために習慣づけたいこと(1)深呼吸をさせる リラックス効果もある深呼吸。知人のカウンセラーは、セッション前には必ずクライアントに、目をつぶって鼻から息を吸い、口から長く息を吐く深呼吸を何度かさせます。深い呼吸は緊張している人の心と体をほぐす作用があるのです。 よく「子どもの落ち着きがない」ということがママたちの会話で話題になりますが、深呼吸はそういった心のざわめきを沈める効果をもたらすテクニックの1つです。 子どものテンションが高くなったかなと思ったら、まずは深い呼吸を3~4回させてみせてください。そうすることによって、心の落ち着きを取り戻し、次第に集中力もアップしていくことでしょう。 子供の集中力を伸ばすために習慣づけたいこと(2)興味がある遊びを飽きるまで続けさせる 集中力を養う教育として知られているモンテッソーリーの幼児クラスでは、1日のカリキュラムがあり、それによって子どもが使用する教具が変わりますが、子どもが同じ教具を使っていたいようであれば、その子が飽きるまでその教具を使わせます。 それと同じようにご家庭でも、子どもが同じ遊びを繰り返ししたいのであれば、それを中断させずに温かく見守っていてあげましょう。 子供の集中力を伸ばすために習慣づけたいこと(3)寝る前に読み聞かせをしよう 集中力を高める遊びに「サイレントゲーム」というものがあります。これは、子どもたちに目をつぶってもらい、先生が「風が吹いてきました。そこに1枚の葉っぱが落ちてきます…」といったお話をしてもらい、それぞれの子どもが頭の中でその場面を想像するというゲームです。 想像することに意識を集める=集中力を高めている状態を作り出すというのがこのゲームのねらいですが、小さな子どもにこれをやってもらうのは難しいかもしれません。 しかし、このゲームと同じ環境をご家庭で簡単に作ることができます。それが、おやすみ前の読み聞かせです。リラックスした状態での読み聞かせは、子どもの想像力を一層高めてくれることでしょう。 頭と心がつながった状態で考えて行動する小さな子どもは、何事においても純粋であり、頭だけで物を考える大人よりも、何十倍も柔軟に集中力を養う事が可能です。 今回ご紹介した習慣を日々の生活の中で継続的に取り入れ、子どもの集中力を無理なく高めてみてください。 (徳武加奈子)
2015年10月19日大切な子どもの誕生日は、大人になってからも心に残るような、素敵なパーティにしたいもの。 私は現在、ヨーロッパ、アメリカ、南米、そしてアジアの人々が集まるコミュニティで生活しているのですが、誕生日だけではなく、ハロウィン、インディペンデンスデイ(独立記念日)など、イベントごとに小さなパーティーを気軽に開いてしまう欧米ママたちの手際の良さには、いつも感激してしまいます。 お部屋のデコレーションからゲストを迎えるフードやゲーム、お土産まで無理なく準備してしまう姿にはいつも脱帽です! ということで今回は、そんな彼女たちからヒントを得た、バースディパーティを演出するポイントをご紹介します。 部屋のデコレーションはワンカラ―で 海外ママが開くパーティでは、誕生日に限らず、どんなパーティでも外せないのがデコレーション=部屋の飾り付け。雑誌などにはよく「テーマを決めて」と書かれていることが多いですが、いつも忙しいママにとってはテーマを考えること自体、大変です。 そこで海外ママは、たとえば「子どもがバービーを好きだから、バービーカラーのピンク」「キリンが好きだから黄色」というように、子どもの好きなものから1色をピックアップ! すべてをその色で飾り付けます。テーマカラーの風船をたくさんふくらませて床に敷き詰めるだけでも、デコレーションとしてしっかり決まってしまうから驚きです。 テーブルセッティングの紙皿、紙コップ、クロスもテーマカラーで買い揃えれば完璧です! 参加した子供みんなが参加できるアトラクションを用意 庭のあるお家やピクニックスタイルでのパーティであれば、いつも子どもが使っているボールや三輪車、フリスビーなどをそれぞれ持参してきてもらってもよいでしょう。 10歳になる私の娘の友だちは手作りのミラーボールを自分の寝室につけて、もちろんしっかりDJもして、子どもだけではなく、子どもを迎えにきた大人たちも楽しませてくれて好評でした! 人数が少なければ、みんなで作れる料理を1品 子どもが9歳、10歳ぐらいになると大人数でのパーティよりも、仲の良い3~4人の友だちとパーティをすることを好むようになります。 そういった小規模パーティでのメインメニューは、ピザのように自分たちで作ることができるメニューをチョイスしてみましょう。 パーティに参加した子ども達みんなと賑やかで楽しいひと時が過ごせます。そのほか、材料も少なく簡単に作れるパンケーキで、誕生日ケーキを作ってみてもよいでしょう。 家はちょっと…そんな時はお店で 「働いているのでパーティの準備をする時間がない!」「下の子がまだ小さいので、家でパーティをするのは難しい」そんな時、海外のママは無理なく誕生日ができるお店を積極的に利用しています。 日本でおすすめしたいのが、マクドナルドの誕生日会。パーティールームが完備されている既定のお店でしか開催されていませんが、2週間前に予約すればOK。デコレーションも、誕生日会進行もゲームも、マクドナルドのスタッフが取り仕切ってくれるので、忙しいママには大助かりです。 ほかにはなかなか、子どものバースディパーティをOKしてくれるお店は少ないですが、最近は個人経営の小さなカフェも増えているので、近所にあるこういったお店に相談してみてはいかがでしょうか? 誕生日の一番大切なポイントは、参加してくれた子どもたちみんなが、喜んで帰って行ってくれるかどうか。ママが無理のない範囲で、楽しい誕生日会を開いてみては?。 (徳武加奈子)
2015年10月17日ひとつの場所にじっとしていることができない小さな子どもに食事のマナーを教えるのは、なかなか困難なことです。日常生活で活発に活動する子どもや食の細い子は特に、食卓に座るということにまったく興味を示さないこともあるのではないでしょうか? とはいえ、焦りは禁物です。幼児期には、子どもの成長に合わせたベーシックな食事マナーを習慣づけ、ゆっくりと教えていけばよいのです。 今回は、幼児期から習慣づけておきたい、シンプルなテーブルマナーをご紹介します。 幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(1)食事の前の手洗い、うがいはしっかりと教える 何事にも興味関心の高い子どもの手は、いろいろな物に触れるので、いつもバイ菌でいっぱいです。まずは食事前、しっかりと手洗い、うがいをする習慣をつけさせましょう。また、食事中にトイレに行かなくてもよいように、食事前は必ずトイレに行かせる、もしくは、おむつの交換をしておくのがよいでしょう。 幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(2)食事の時間をきちんと決める 時間の流れがわからない小さな子どもは、朝起きてから夜寝るまで、すべてのことにおいてスケジュールを決め、習慣づけることが大切です。夜の19:00を夕食の時間と決めたら、できるだけその時間に夕食を食べさせましょう。これも立派なマナーのひとつです。 幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(3)「いただきます」&「ごちそうさま」はきちんと言う 食事の前のあいさつ、「いただきます」の意味は、「私の命のために動植物の命をいただきます」という意味。「ごちそうさま」は、作った人たちへの感謝の気持ちを表現したあいさつです(編集部注:「いただきます」と「ごちそうさま」の由来については諸説あります)。 この2つのあいさつは、食事の始まりと終わりをしっかり提示すると同時に、日本ならではの食文化でもあるので、大切に伝えていきましょう。 幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(4)口の中に物を入れたまましゃべらない 口のなかに物を入れたまましゃべることは、他人に不快感を与える行為です。食事中の会話は楽しみつつ、口の中に物が入っている状態でおしゃべりをしないことは、厳しく守らせるようにしましょう。同時に、口の中に一度に入れる食べ物の量や、よく噛んで食べることなども教えてあげるとよいでしょう。 幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(5)子供が自分で食べられる食事を用意する スプーン、フォーク、おはしなど、子どもの年齢によって、利用できる道具が異なります。年齢に合わせた道具を使って食べることができるように、食事のメニューにも気を使いましょう。 まだどれも使えない年齢なら、手づかみで食べることができるメニューを用意してあげて。自分で食べることで、食に興味がない子どもにも、食べることの楽しさを教えることができるはずです。 幼児期から習慣づけたいテーブルマナー(6)どんなに嫌いなものでも必ずひとくちは味見させる 子どもは、初めて見る食べ物にトライしてみようという気がなかなか起きにくく、まだひとくちも食べていないのに、「キライ!」と決めつける子も多いようです。 でも、親としては「食わず嫌い」は避けたいですよね。「全部残さず食べなさい!」とは言わなくても、どんなに嫌いな食べ物でも、必ずひとくちは味見として食べさせるようにしましょう。 テーブルマナーとは本来、食事中、人に不快を与えないマナーのこと。いろいろな食べ物をおいしそうに食べている姿は、他人の目にとてもきれいに映ります。一人一人の子どものパーソナリティーに合わせて無理なく、毎日上手にマナーを教えてみてはいかがでしょうか?
2015年09月09日「おねだりされたおもちゃを買ってあげても、すぐに飽きてしまって…」最近、そんなことをぼやく3歳児の女の子を持つお母さんに出会いました。 たしかに、流行中のおもちゃやお友だちが持っているおもちゃが、子どもにとって魅力的で、自然と欲しくなる気持ちもよくわかります。さらに、買ったばかりのおもちゃに、すぐに飽きてしまう子どもの様子をみて「何でうちの子どもは物を大事にできないんだろう…」と悩むお母さんの気持ちも、もちろんよくわかります。 今回は、そんな市販のおもちゃに変わって、日々の生活の中にある物を利用した、五感を使って感じて学べる教育アクティビティをご紹介します。 水から氷への変化もわかる! 氷の世界を作ってみよう!! <用意するもの> さまざまな形、大きさの容器 たくさん 水 <作り方> 大きさや形の異なるカップを型に、たくさんの氷を作ってみましょう。そして、出来上がった氷を大きめの容器に並べたら、お気に入りの人形など手持ちのおもちゃを利用して、氷の世界を思う存分デコレーションしてみましょう。 容器を持ってそのまま野外に行けば、氷はみるみる溶けていき、ちょっとしたミニチュア・プールに大変身。氷が溶けると水になる、ということを学ぶだけではなく、想像力も豊かにしてくれるこの遊び。ほとんどの子どもは水を触る感覚が大好きなので、長い時間集中して遊んでくれますよ! 口に入れても安全! 手作りフィンガーペイント 3歳児といえば、ペンや筆を使うよりも、とにかく指や手を使って遊びたい時期。そこで、大きな紙を床に敷き、手作りのフィンガーペイントを利用して、思いっきり自由にお絵かきをさせてみましょう。 想像力を伸ばすだけではなく、感覚やテクスチャの発見、色の濃度の違い、新しい色を作るという発見など、さまざまなことが学べます。 手作りフィンガーペイントの良いところは、着色料とコーンスターチを原料としているので、子どもが誤って口に入れても安心なところ。さらに、お洋服についても簡単に洗い落とせるのも嬉しいポイントです。 <用意するもの> コーンスターチ 小さじ4 冷水 お湯 1カップ(200ml) 液体タイプの着色料 <作り方> 小さな鍋にコーンスターチをと冷水を入れ、ペースト状になるまでスプーンなどで練る。 1にお湯1カップをに入れ、ダマにならないようによく混ぜる。 鍋を中火にかけて、さらに透明感が出てくるまでよく混ぜ合わせ、火を止めます。 火を止めた状態で、3をさらにカスタード状になるまでよく混ぜます。 小さなカップにそれぞれ用意した着色料を入れ、4を均等に入れて混ぜ合わせます。 <注意> 手作りのフィンガーカラーは防腐剤が入っていないため、使い終わったらラップをして、必ず冷蔵庫に保存しましょう。使用期限の目安は約2週間。その範囲で使いきってください。 超簡単! サンドフォームを作ってみよう!! たった2つの材料で作れて、不思議なテクスチャを体感できる、サンドフォームを作ってみましょう。貝殻やミニカーなど用意してサンドフォームを自由にデコレーションするほか、そこに文字を書いて、文字を教えてもよいでしょう。今まで触ったことのない不思議な感触を味わえることが、このサンドフォームの一番の魅力かもしれません。 <用意するもの> きれいに洗った砂 計量カップ3杯分 シェービングクリーム 1本 <作り方> 砂を大きめのトレーやプラスチックのボックスに入れる。 シェービングクリームをよく振り、1缶分の中身を1のトレーに噴射して、手で混ぜ合わせたら完成。不思議な感触の砂になります。 幼児期に指先を使うことや、触って感じて五感を利用することはとても大切です。五感を利用する遊びはシンプルですが、子どもたちはものすごく集中して遊んでくれます。今回ご紹介した3つの遊びの材料は、簡単に揃えられるものばかりなので、ご家庭でもぜひ試してみてくださいね。 (徳武加奈子)
2015年09月07日長い休みを楽しみつつも、水泳教室や補習クラスなどの学校行事や宿題などで意外と忙しい日本の子どもたち。そんな時にちょっと気になるのが、世界の子どもたちの夏休みです。 期間はどれくらいで、宿題はあるのかなど、どんな様子なのか覗いてみたいですよね。今回は、フランス、タイ、アルゼンチン、ミャンマーに住む子どもたちの夏休みを紹介します。 フランスの子どもの夏休みは、家族全員で1ヵ月バカンス 住むエリアによって、夏休みの時期が微妙に異なるフランス。とはいっても8月はほとんどのエリアがお休み。子どもの夏休みに合わせて、親が有給を3~4週間取り、国内を中心にバカンスに出かける家族が普通です。 また、フランスでは行政やNGOが積極的に行っているサマーアクティビティー(コロニー・ドゥ・バカンス)が豊富なため、ある程度の年齢になると、子どもだけでコロニーに参加させることも多いようです。 海が近い南フランスでは、オプティミストと呼ばれる小さなヨットのクラスや、近くの島に引率の学生と共に2週間ほど渡り、共同生活を送るクラスなどにリーズナブルな料金で参加できます。 ちなみに、フランスでは学校から夏休みの宿題が出されることはありませんが、この時期になると、宿題代わりのワークブックが書店に山積みに置かれています。 タイでは、3月中旬~5月が夏休み 1年中暑いタイでは、「水かけ祭り」で有名な旧正月、ソンクラーンがある4月を挟み、3月の半ば~5月に夏休みを取ります。 地域や学校によっても異なりますが、小学校も中学校も宿題はありませんが、学習塾や習い事に通うのがここ数年、流行中のため、夏休みも学習塾に通う子どもも多くなりました。 なお、2学期制のタイの学校は、10月にも比較的長い休みがあります。 アルゼンチンの子どもたちは、夏休み明けが新年度のはじまり 南米、アルゼンチンの夏休みは、12月~3月はじめまでの約3ヵ月間という長期にわたります。 夏休みの終わる3月は、南半球では秋にあたる季節。そこから新年度になるため、夏休みには基本的に宿題が出ません。すると、3ヵ月間まったく勉強をしない子どもも多いため、習ったことを忘れる子どもが続出。その結果、新学期が始まると、最初の数週間は前年度の復習期間になるそうです。 フランス同様に、子どもを連れてバカンスに行くのがアルゼンチンの家族と過ごす夏休み。長い休みが終わると、ホッと一息つく親御さんも多そうですね。 ミャンマーの子どもの夏休みは、帰省して家のお手伝い ミャンマーは、タイのお隣の国。こちらも、夏休みはタイ同様に、旧正月がある4月を挟み、3月中旬~6月の始業式まで、約3ヵ月近くあるようです。 子どもたちは、近所の子ども同士で路地やそれぞれの家で一緒に遊んだり、両親の田舎に一緒に帰省したり、お母さんの仕事のお手伝いをしたりと、懐かしい昔の日本の夏休みを感じさせる時間を過ごしているようです。 国によって異なる夏休み。とはいえ、どの国の事情からも、親が大変そうな様子は透けて見えますね。皆さんは、この夏休みをどのように過ごしていますか? (ライター:徳武加奈子)
2015年08月11日夏休みも始めのうちは、プールに行ったり旅行に行ったり、あちこち出かけることが多いでしょうが、お休みの中盤あたりになってくると出かけるのがおっくうになることも。 また、お出かけ先のネタが尽きて、「ママ、明日は何をするの?」と聞いてくるお子さんもいるかもしれません。もちろん、せっかくの夏休み、夏にしか経験できないことを外でめいっぱい遊ぶのもよいですが、夏休みだからこそ、お家の中で楽しめる親子の時間を満喫してみるのもよいのでは。 そこで今回は、自宅で親子の時間を楽しめる、簡単アクティビティを5つご紹介します。 手作りポップコーン&お気に入りのDVDで、自宅を映画館に 映画館に出かけて新作を観るのもいいですが、お気に入りのDVDを用意して、自宅映画館を開演してみるのもよいものです。 そうと決まったら、まずは、ポップコーン作りから。電子レンジで温めるだけで簡単にできるポップコーンもありますが、やっぱりおいしいのは、フライパンで作ったポップコーン。ポンポンと弾ける音が楽しく、作り方も意外に簡単です。 まずはポップコーン用のとうもろこしを買ってきましょう。ポップコーン用のとうもろこしは、スーパーで売られています。そしたら、大きめのフライパンに油(お好みでバターも)を大さじ1~2程度(作る分量によります)を入れて温めます。とうもろこしを数粒入れて粒がはじけてきたら、ポップコーン作りの適温です。 用意してあるすべてのとうもろこしを入れ、フタをして加熱しましょう。とうもろこしが全部弾けたらお好きなフレーバーをつければ出来上がり。大きなボールにポップコーンを入れて、冷たいドリンク、ブランケットやクッションも用意したら、さあ、映画上映の始まりです!! 時間のある夏休みだからこそ取り入れたい、お昼寝タイム たっぷりと時間がある夏休みだからこそ、日々の生活に取り入れたいのがお昼寝。お気に入りのアロマを焚き、絵本や本を用意して、リラックスしたお昼寝時間を楽しんでみましょう! もちろん、ママも一緒にお昼寝タイム。1日20分~30分のお昼寝は美容にも健康にも、とってもよいそうですよ。 夏休みの自由研究にもぴったり、簡単おやつ作り 夏休みはおやつを子どもと一緒に作ってみては? 自分で作ることでおやつの味も数倍おいしくなること間違いなし! 夏休みの自由研究にもなります。 ちょっと変わったおすすめのおやつは、「スモア」と呼ばれるスイーツ。アメリカではBBQ時のデザートの定番です。用意する物は、マシュマロ、チョコレート、グラハムクラッカーの3つ。 ガスコンロで串に刺したマシュマロを焼いたら、板チョコをのせたグラハムクラッカーに焼いたマシュマロをのっけて、もう一枚のクラッカーで挟み、サンドイッチにして完成です。 ほかにもレシピを調べながら、世界各国の楽しいおやつを作ってみるのもいいですね。 いつものランチを特別に、お家でピクニック 暑い夏に外でピクニックするのは大変ですが、お家の中でピクニック風のランチを楽しむことはできます。大きなランチボックスに、おにぎりやサンドウイッチを用意しましょう。 お弁当ができたら、飲み物やデザートも用意して。お気に入りのシートやブランケットを床に敷いたら、インドア・ピクニックタイムのはじまりはじまり。いつものランチがちょっと特別になって、子どもたちも喜んでくれるはずです。 家にあるものを使って、アートクラス 子どもたちは、絵を描いたり、工作をしたりすることが大好き。ですから、家にあるものを使って学校では体験できないアートクラスを開いてみませんか? たとえば、お父さんのシェービングクリームを使ったシェービングクリームアート。広げたシェービングクリームの上に好きな色の絵の具を混ぜたら、その上に紙を乗せて、色を移しましょう。色鮮やかで個性的な作品ができるので、とってもユニークです。 普段の生活の中でちょっと工夫を凝らしたアクティビティを増やして、子どもの創る能力や想像力を伸ばす夏休みにしてみてはいかがでしょうか?
2015年08月10日学校給食は子どもたちの楽しみの一つ。大好きな給食メニューの日は、いつもよりも元気に学校に行くお子さんも多いのではないでしょうか? 日本では「おいしくて栄養満点」というイメージが定着している給食ですが、他国の給食事情は一体どうなっているのでしょう。 今回は、フランス、アメリカ、台湾(中国)、インドの給食事情を紹介します。 フランスの給食は「両親もしくは、母親が働いている子どもしか食べられない」 住んでいるエリアや市にもよりますが、フランスでは「両親もしくは、母親が働いている」という証明書類を学校に提出しなければ、学校給食を食べることができない仕組みになっています。 お母さんが専業主婦の家庭では、午前中の授業が終わる頃、子どもを学校に迎えに行き、各家庭で昼食を食べさせてから、午後の授業が始まる前に再度学校に連れて行かなければなりません。 しかも「給食時間は、授業外」という認識なので、子どもが給食で何を食べても残しても、特に先生が注意をすることはないそう。食事一つにしても、子どもの頃から自己を尊重するフランスならではの様子ですね。 ちなみにフランスの給食メニューは、前菜、メイン、乳製品(チーズもしくはヨーグルト)そしてデザートの5品から構成されていますが、前述のように食べ物の好みをとやかく言われることはないため、好き嫌いが激しい子どもが多く、給食の残飯が驚くほど多いのも問題となっているそうです。 アメリカの給食は「健康志向のメニューにシフト中」 米国農政省が定めたアメリカ公立学校給食プログラム「NLP」が始まって以来、ジャンクフードがメインだった学校給食からガラリと姿を変え、野菜や果物中心のメニューに変える学校が急増している、アメリカの給食。州によって、給食料金もメニューもずいぶんと異なるようです。ちなみに、カリフォルニア州では、いまだに給食の人気No.1メニューは、ピザ! 一方、健康志向の人が多く住むN.Y.では、野菜と果物中心で、動物性の食物を一切使用しないヴィーガン給食のみを提供している学校もあります。野菜ばかりのヴィーガン・メニューは、予想外に子どもの反応も良いようです。 台湾の給食は「環境活動と地元支援も考えられている」 台湾の学校ランチは、 お弁当を持ってくる 給食 校内にある売店で販売されているランチボックスを購入する という3つの選択肢が用意されています。 給食のメニューは一汁二菜、もしくは三菜と充実していますが、「給食よりも、校内売店で販売されているランチボックスが好き」という子どもも多いそうです。 そのほか台湾では、民間団体と学校が共同で1週間に一度、健康と環境活動のために、地元の食材を使ったベジタリアン・メニューの給食を実地しているという取り組みもあります。単なる菜食メニューだけでなく、地元支援もしっかり考えているところがアジア圏らしい発想ですね。 インドの給食は「世界最大の給食制度」 貧困層が多いインドでは、給食によって子どもの1日の栄養が補えるようにと、インド政府が2004年に公立校の給食を義務化。「世界最大の給食制度」とも呼ばれているこの給食制度は、政府からの補助金のほか、個人、企業などの寄付金によって支えられています。 民族や宗教が多岐に渡るお国柄、給食のほとんどがベジタリアン・メニュー。豆を使ったカレー、ダールとチャパティは基本的なメニューとされています。 給食ひとつとってみても、それぞれの国の特色が現れていて、おもしろいものですね。小学生の子どもさんは、夏休みの自由研究のテーマにしてみるのもいいかもしれませんよ。
2015年07月07日皆さんは、「ボーディング・スクール」という言葉をご存じですか? ボーディング・スクールとは、広いキャンパス内で、学校時間外も寄宿舎で学友と寝起きを共にし、授業だけではなく日常生活のマナーや秩序も学んで行くという、日本でいえば全寮制学校を意味します。 子どもさんを将来海外留学させようと考えている方は、ホームステイにするか全寮制の学校にするか、正直悩んでしまうこともあるのではないでしょうか? 国によって少々スタイルが異なるボーディング・スクールのうち、今回はボーディング・スクール文化がもっとも長い国、英国のボーディング・スクール事情をご紹介します。 英国のボーディング・スクール事情 勉強だけでなく生活全般を共にすると聞くと、日本では中学校、もしくは高校のイメージがありますが、イギリスでは、4~5歳の子どもを通わせることも可能です。 英国内にボーディング・スクールはおよそ500校あるといわれています。それらは大きく3つのタイプに分かれています。 1.プライベートスクール たとえば「牧師さんのご子息だけ」といったように、入学できる生徒が特定されている学校や歴史が浅い新しい学校を指す。 2.パブリックスクール 別名、インデペンデントスクールと呼ばれ、古くからある名門校を示す。 3.公立の学校 数は圧倒的に少ないですが、授業料が無料(ただし、寮費は別途かかる)の学校。 このうち、残念ながら公立校は、英国国籍もしくは、EEA(欧州経済地域)の学生しか受け入れていません。プライベートスクールとパブリックスクールについては、どちらも(いくつかの私立は除く)留学生を受け付けています。 イギリス人に圧倒的に支持されているのは、プライベートスクールよりも断然、歴史があるパブリックスクール。ただし、授業料が高額な学校が多く、貴族のご子息や歴代の首相が通っていたことで知られる名門校、イートン校(Eton College)の学費は、なんと年間430万円にもなります。 ボーディング・スクールのメリット&デメリット ボーディング・スクールに通うメリットの1つは、学校によって力を入れている分野に違いがあることです。各校には特色があり、スポーツを重視する学校、マナーや秩序を教え込む学校、勉強を重視する学校など、力を入れている分野を大きく伸ばしてくれるのが特徴です。 一方デメリットは、やはり人間関係。少なからず小さないじめもあるようなので、寝食を共にすると逃げ場がなく、精神的に弱い子どもはなかなかなじむ事ができない傾向があるようです。 とは言ってもイギリス人は、「だからこそ、もまれて心身ともに強い人間なるから良い」と楽観的に考えている親御さんも多いのだとか。 実際に11歳からボーディング・スクールに通っていた、イギリス人の友人に話を聞くと、「はじめは『なぜ親がこんなに学校の近くに住んでいるのに、自分だけボーディング・スクールに入らなければならないのだろう』と悲しかった。 しかし、通っているうちに大好きなスポーツで結果も残せるようになり、充実した学生生活が送ることができた。 また、毎日2~3時間、宿題の時間というものがあって、その時間は全生徒が強制的に宿題をやらされていたが、今思うと両親と一緒に住んでいたら、絶対に勉強しなかったと思うので、そうした点でもボーディング・スクールに通っていてよかった」と言っていました。 ボーディング・スクールに入学させる場合、単に評判の良し悪しだけでなく、子どもの性格や能力を考慮し、我が子に一番何を学ばせたらよいかをよく考えて、学校や入学させるタイミングを選んであげるのがよいかもしれません。 将来、英国のボーディング・スクールへの留学を考えている方は、サマースクールも行われているようなので(ラグビーの発祥地でもある名門、ラグビー校<Rugby School>では、毎年行われている)、こういった短期留学を上手に利用してみるのもよいですね。
2015年07月06日自然豊かなタイのプーケットで、今年10歳になる娘さんを、モンテッソーリ教育を行う学校に通わせている、ライターの徳武加奈子さん。そんな徳武さんに、モンテッソーリ教育のこと、そして、娘さんが通っている学校のことについて、赤裸々に語ってもらいました。 前編 に続き、後編の今回は、娘さんの通っているモンテッソーリ学校で実際に行われている授業の内容をご紹介します。 ■心が確立する年齢になるまでは順位づけをせず、自分に自信を持たせる 「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」では、シンガポールカリキュラム(※)に移行する高学年になるまでは、テストというものが存在しません。もちろん、テストらしきもの(たとえば、計算問題やスペリングなど)は行うのですが、解答用紙には、どこが間違っていたのかがわかるように、まる(○)とチェックマーク(☑)だけで点数はつけません。 子どもは、わざわざ大人が順位をつけなくても、「○○ちゃんが算数は一番できる」「○○くんは、絵がとっても上手」と、自然に競争心を燃やして、日々生活しています。 ですから、心がしっかりと確立する一定の年齢になるまで、繊細な子どもにわざわざ「あの子よりも僕は劣っている」「私はどうしてできないんだろう」という自信を失わせるようなことはしないのです。クラスで勉強のできる子どもの目に見える順位をつけるというのは、目で見える点数が欲しい、大人のエゴの1つなのかもしれません。 うちの娘は、口には出しませんがかなり繊細な子どもなので、高学年のクラスに移行する時に初めて実施されたテストで、緊張のあまり、テストが終了したと同時にトイレに駆け込んで吐いてしまい大変だったそうです。 しかし、高学年になった今ではすっかり慣れ、毎週行われるスペリングテストや計算テストに「いい点数とるぞ!」と、親が何も言わなくても自分から進んで意欲的に勉強に取り組んでいます。 (※)ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでは小学校高学年になると、モンテッソーリ教育のメソッドを取り入れつつ、試験の成績に応じてコースを分ける、シンガポールの教育カリキュラムをベースにしたプログラムで学んでいきます。 ■英語教育だけでない語学学習 娘は自宅では、母親の私とは日本語で、父親とはフランス語で話す、というように、小さな頃から言語を使い分けて生活していました。それに、4歳になるまではタイ語を使う公立幼稚園に通わせていたので、4歳半で「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」に入学するまでは、英語は一切話したことがありませんでした。 当時、娘の幼稚園のクラスには、タイ人の子ども+タイ人と外国人のハーフの子どもが多かったためか、通い始めて1ヵ月を過ぎる頃には、娘も英語をちょっとずつ話すようになりました。 そして、半年もするとおもしろいことに、学校のお友だちとは英語を、家では日本語とフランス語を、ご近所のタイ人のお友だちとはタイ語を…と、それぞれ使い分けて話すようになったのです。 トライリンガルやマルチリンガルはどの言葉も中途半端になると言われますが、せっかくタイに住んでいるので、ある程度タイ語の読み書きもできたほうがいいと思い、アフタースクールには、タイ語のクラスに週3日ほど通わせています。 その結果、タイ語を母国語とするお友だちのお母さんに言わせると、「タイ人の子どもとおんなじね~」というレベルにはなっているようです。そのほか、日本語もフランス語も英語も、ネイティブが聞いてもほぼ問題がないようで、コスモポリタンな島、プーケットらしい語学教育は、娘の身にはなっていると感じています。 ■モンテッソーリメソッドがもたらした変化 最後に、モンテッソーリメソッドで子どもを学ばせたことがもたらした変化についてお話ししましょう。 ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでの学びは、娘だけでなく、私自身にも大きな変化をもたらしました。 教育熱心とはほど遠い私ですが、この学校に娘を入学させてから、私自身がもっとも学んだことは「子どものあるべき力を信じること」です。 子どもは誰もが、親がビックリするほどの素晴らしい才能と能力を兼ね備えています。しかし、多くの場合、「勉強ができる」ということが主たる評価基準になってしまうため、その才能や能力に気がつかないことがあるのです。 ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでは、子どもを勉強の優劣だけで比較することなく、「誰とも比べられない、唯一無二の自分」という価値観を、子どもにも、そして母親である私自身にも教えてくれました。 そうした、誰とも比べられない人間に成長させてくれて、学力も伸ばしてくれたこの学校に出会えたことを、本当にうれしく思っています。 (参考) ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル
2015年06月16日Woman.exciteママでは、海外在住のママライターも活躍してくれています。そのお1人が、ご家族でタイのプーケットに住んでいる徳武加奈子さん。自然豊かなプーケットで、今年10歳になる娘さんを、今話題のオルタナティブ教育法、モンテッソーリ教育を行う学校に通わせています。 そんな徳武さんに、モンテッソーリ教育のこと、そして、娘さんが通っている学校のことについて、赤裸々に語ってもらいました。前編である今回は、娘さんの通っている学校のことや、モンテッソーリ教育によって娘さんがどのように成長していったかに焦点を当てます。 ■「モンテッソーリ学校ってどうなの?」日本に住むママの関心は高い こんにちは。Women.exciteママのタイ、プーケット在住のライター徳武と申します。私は10歳になる女の子のママでもあります。娘は、自然豊かなプーケットで成長し、4歳半から地元の、モンテッソーリ教育を実地しているアットホームなインターナショナルスクール「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」に通っています。 最近、日本でも注目されつつあるオルタナティブ教育。日本に住むママ友だちから「モンテッソーリ教育ってどうなの?」と聞かれることも多くなりました。ということで、今回は私の娘が通っている「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」についての説明と、モンテッソーリ教育を受けさせていて娘が変わったこと、私自身が変わったことを書いていきます。 ■タイのモンテッソーリ学校「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」について 今から10年以上前、当時プーケットに移住した外国人の保護者たちが、自然あふれるプーケットにピッタリな、感覚教育と自然を重視するモンテッソーリ教育を行う幼稚園~小学校までの子どもたちが通う学校をつくりました。それが現在の「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」の始まりです。 地元では、「モンテッソーリ・スクール」という名で親しまれているラワイ・プログレッシブ・インターナショナルは、元々海沿いにあったのですが昨年移転し、現在は、閑静な住宅街の一角にある堂々とした大きな菩提樹の大木がそびえ立つ広い敷地、自然の風が心地よく吹き込むオープンスタイルの校舎にお引っ越しをしました。 ■子ども1人1人の行動を観察し、人間性を成長させてくれる教師の存在 日本でモンテッソーリ教育といえば、5つの分野(※)で使用される学習用の「お道具」のことばかりが注目されているようで、最近ではネットでも、これらを気軽に購入できるサイトもあるようです。 たしかに、モンテッソーリメソッドで使用される「お道具」は、とてもよくできていて、どんな子どもでも楽しく学習できるようになっています。 しかし、モンテッソーリ教育で「お道具」以上に大切なのは、数ある教材のなかから、それぞれの子どもに、その時にピッタリな「お道具」を選んでくれる、熱心で、モンテッソーリ教育哲学に熟知した教師の存在です。 ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでは、先生方は学習以外でも日常の子ども1人1人の行動を観察していて、それぞれの子どもの性格、個性、発達段階をしっかりとチェックしています。そのため、学習以外の「人間性」の成長も、それぞれの子どもに合った方向でガイドをしていってくれるのです。 入学当時は、恥ずかしがり屋で優しすぎて、いつもお友だちの言うことを何でも聞いてしまっていた子どもも、先生の鋭い観察力のおかげで少しずつ自分自身を成長させていき、今では、嫌なことははっきりと「いやだ」と言える子どもに成長しました。 後編では、タイのモンテッソーリ学校「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」のカリキュラムと、語学教育について紹介します。 (※)モンテッソーリ教育のメソッドでは、学習内容(お仕事)を日常生活の練習、感覚教育、言語教育、算数教育、文化教育の5つの分野に分け、学習を進めています。 (参考) ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル
2015年06月14日子どもには小さい頃から英語に触れさせたい。将来は子どもを留学させたいと検討している人も、読者のなかには多いのではないでしょうか? そんな皆さんにおすすめなのが、世界各国で行われているサマースクールやサマーキャンプ。1週間~1ヵ月という短期間の開催ですが、英語を学びながら海外生活も体験できるので、海外留学の予行演習のような感覚で気軽に参加できるのが魅力です。 今回は、勉強だけなく家族で楽しい思い出も作りたいという皆さんにうれしい、入園前のお子さんも参加できる、リゾート地で開催されるサマースクールをご紹介します。 ■幼児も参加OKな海外サマースクール(1) 【ハワイ】海外リゾートの鉄板、ハワイでのびのびと英語を学ぼう!「 カマアイナ・キッズ(セント・マークス校) 」 「カマアイナ・キッズ」は、ハワイ諸島に全20園プリスクール(幼児向けスクール)を運営しているハワイ州公認の非営利団体です。観光客のメッカ「ワイキキビーチ」にほど近いセント・マークス校は、観光客としてワイキキエリア滞在している方に人気があるプリスクール。日本人受け入れにも慣れているので、英語が苦手な人でも安心です。 ■幼児も参加OKな海外サマースクール(2) 【マレーシア】観光も英語学習も親子で満喫「 Family Camp2015 」 東南アジアの中でも治安が良く、さまざまな人種が集まる国、マレーシア。リーズナブルな学費でありながら、高度な学力が習得できるインターナショナル校も多いことで、日本からも移住留学を目的にやってくる家族が年々増えているようです。 そんなマレーシアを代表するリゾート地がペナン島。インターナショナルスクールでのサマーキャンプは、小学生以上でないと参加ができませんが、現地にある留学斡旋会社「オーバーシーズリビング・コンサルタンシイ」が、4~6歳の幼児とその両親を対象に、短期間のサマーキャンプを開催します(2015年時点の情報)。 プールやテニスコートがついた、すてきなコンドミニアムに滞在しながら、午前中は子どもと一緒に語学学校で英語を学び、午後は観光と親子で英会話と観光を一度に楽しめる内容になっています。 ■幼児も参加OKな海外サマースクール(3) 【フィリピン】日本人ならではの丁寧なケアが評判!「 セブ島えいご体験プログラム 」 リーズナブルな語学留学で人気なのが、セブ島です。日本人が運営する語学学校「ファーストウェルネス・イングリッシュ・アカデミー」が開催する「夏休みセブ島えいご体験プログラム」は、子どもが初めての英語に戸惑わないように、経験豊かな保育士の資格を持つ日本人スタッフさんが常任し、日本人ならではの細かいケアを行っています。 子どもたちが英語のグループレッスンをしている間、親はショッピングやティータイムも楽しめるというのも、日々育児や家事に追われているお母さんにとってはうれしいところかもしれません。 ■幼児も参加OKな海外サマースクール(4) 【タイ】注目のモンテッソーリ教育で「英語」+「集中力」「自主性」も身に着けよう!「 プーケット モンテッソーリ サマースクール 2015 」 タイのリゾート地、プーケットで10年以上、モンテッソーリ教育を行ってきたインターナショナルスクールが開催するサマースクール。プーケットは、長期滞在する外国人がとても多く、島内の日常会話では、タイ語に加えて英語も必要な言語なのです。 こちらのサマースクールは、今話題のモンテッソーリ教育を行ってくれることに加えて、宿泊費込みのリーズナブルなお値段も魅力のひとつ。世界屈指のアジアンリゾートを、ぜひ親子で満喫してください。 勉強だけではなく、観光やビーチライフを親子で存分に楽しめるのが、リゾートで開催されるサマースクールの魅力でもあります。今から夏の旅行を兼ねて、サマースクール参加を検討してみてはいかがでしょうか?
2015年06月12日小さな子どもには、できるだけナチュラルなおもちゃを選んであげたいというご両親が最近増えてきているようです。温かみのある木の温もりを感じさせてくれる木のおもちゃは、その代表的な存在ではないでしょうか? 老舗な木のおもちゃブランドは、ヨーロッパブランド、特にドイツ製が多いようですが、お値段もなかなかお高いのが悩みですね。 ということで、今回は、「もっとリーズナブルに木製玩具を購入したい!」という方のために、お値段もお手頃な、注目すべきアジアの木のおもちゃブランドを厳選してご紹介します。 ■タイNo.1の木製玩具ブランド「PLANTOYS」(タイ) PLANTOYSはバンコク発の、日本でもおなじみの木のおもちゃブランド。1980年代に世界で初めて、ゴムの木の廃材を再利用しておもちゃを作った、タイNo.1と言っても良い木製玩具ブランドです。常に新しい試みにトライし、おもちゃを続々開発しています。 ■デザイン製の高さにヨーロッパも注目「Voila」(タイ) Voilaは、バンコク郊外に本社を構えるブランド。タイ国内のおもちゃコンペティションで、ほぼ毎年金賞を獲得しているほか、イギリスをはじめとしたヨーロッパでも、そのすぐれたデザインが高く評価されています。手の込んだデザインながら、お値段はなかなかリーズナブル。日本でもネット販売を中心に購入可能です。 ■エコ活動に熱心なおもちゃブランド「Wonderworld」(タイ) 1985年に従業員たった6人で始めた木製玩具ブランド、Wonderworldは、今では海外でも絶賛される、タイを代表するおもちゃブランドに成長しました。おもちゃの開発や販売のほかに、毎年従業員がラーチャブリー県に植樹をするといった独自のエコ活動に熱心なことも、消費者の心に訴えるところがあるのかもしれませんね。 ■男の子の心をくすぐるおもちゃが多数「Winwintoys」(ベトナム) Winwintoysブランドのおもちゃを製作する会社、DUC THANH WOOD PROCESSING JOINT STOCK CO.は、ベトナムの経済都市・ホーチミン市に本社を構えています。 設立は1991年。会社は、木製玩具だけではなく、キッチンウエアも製作し、なんと世界40か国に販売しているのだとか。 木製でも、かなり手の込んでいるおもちゃや、日本の忍者を彷彿(ほうふつ)とさせるおもちゃもあり、男の子が好みそうです。残念ながら、日本での発売はしていないようですが、個人輸入やalibaba、eBay などのショッピングサイトでも購入できるようです。 ■韓国の教育ママ絶賛!「Soopsori」(韓国) Soopsoriは、教育熱心で知られる韓国のお母さんたちから口コミで広まったという木製玩具ブランド。天然木材で作られた木の素朴さがそのまま残るようにと、一切おもちゃにはペイントをしていません。 やわらかい雰囲気の漂うデザインは、置いてくだけで場を和ませてくれる効果があり、インテリアにもピッタリです。日本では、2012年からネット販売の専門サイトが作られています。 アジアでは、1980年以降から木玩具ブランドが多く立ち上げられているようです。自国では、デパートなどでセールをしていることもあるので、お目当てのブランド販売国に旅行に行った際は、ぜひおもちゃ売り場のチエックをお忘れなく!
2015年05月23日20世紀初頭、オーストリアの神秘思想家、ルドルフ・シュタイナーが考案した、自由と芸術、そして創作を基調にした教育が「シュタイナー教育」です。近年、日本では、教育熱心な親御さんたちが注目している、オルタナティブ教育といわれるジャンルの1つです。 現在、シュタイナー教育を行っている学校は、日本で8校。全世界では91ヵ国、1,000校以上に及ぶそうです(2015年4月時点)。 今回はそんな世界に広がるシュタイナー教育の中から、注目のシュタイナー教育校を4校ご紹介します。 ■世界のシュタイナースクール(1)San francisco Waldorf school (北アメリカ、サンフランシスコ) カリフォルニア州は、全米でもっとも公的資金によるシュタイナー教育を行っている学校が存在している、オルタナティブ教育が盛んなエリアです。 その中で35年間の歴史が在る、サンフランシスコ・ウォドルフ・スクールは、幼稚園から高校までウォドルフ教育を一貫して行っている、北アメリカで一番大きな私立のシュタイナースクールです。 芸術や実践を重視するシュタイナー教育は、いわゆる一般的な教育を行っている学校との学力の差についてしばしば話題になりますが、サンフランシスコ・ウォドルフ・スクールは、Western Association of Schools and Colleges (WASC)(※)にも認定されていて、それぞれの学年でしっかり学力も学べる学校です。 (※)WASCは、アメリカに本部がある教育認定機関。WASCの認定資格は、世界的な資格として有用とされ、WASC認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者は大学入学資格あり=高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められています。 ■世界のシュタイナースクール(2)Panyotai Waldorf School(タイ、バンコク) タイで一番初めに設立されたシュタイナースクールです。創設者である Porn Panosot医師が、自分の子どもを通わせたいと思う学校がなかったため、「いっそのこと自分で学校をつくってしまえ」と考えたことが、設立の理由の1つです。 Porn Panosot医師は、その後、医者を辞めて、アメリカまでシュタイナー教員の資格を取りに行き、1996年にPanyotai Waldorf School学校が開校されました。 Panyotai Waldorf Schoolは学校法人認定校であり、タイ国内では、国内の有名大学のほか、海外の有名大学に進学する率がとても高い学校としても知名度があります。 現在は、定員がいっぱいの状態。長いウェイティングリストに名を連ねなければ入学できない人気校です。 ■世界のシュタイナースクール(3)Rudolf-Steiner-Schule Schwabing (ドイツ、ミュンヘン) シュタイナー教育の生みの親ルドルフ・シュタイナーの出身国であるドイツ。1970年代に、日本に初めて「シュタイナー教育」を紹介した、子安美知子氏の著書「ミュンヘンの小学生」で、著者の娘さんが通っていた学校がRudolf-Steiner-Schule Schwabingです。 系列校に、高等教育まで学べるRudolf-Steiner-Schule München-Schwabingという学校もあります。 ■世界のシュタイナースクール(4)Moscow Waldorf School Nr. 1060 (ロシア、モスクワ) ゴルバチョフ大統領が起こした政治改革運動、ペレストロイカ時代に行われたロシアの教育システム改善によって、ロシアにやってきたシュタイナー教育。全校生徒400名ほどのMoscow Waldorf School Nr. 1060は、1996年に公立の学校に認定されたシュタイナー教育校です。 世界各国のシュタイナースクールには、ユネスコのプロジェクト校に指定されている学校も多くあります。興味のある方は、世界中の学校をネット検索してみるのもおもしろいかもしれませんね。
2015年05月20日子どもが突然泣き出したり、かんしゃくを起したり、つめを噛み始めたりする行動は、ストレスサインの1つだと言われています。繊細な子どもの心は、大人以上に日常のストレスに影響を受けているのです。 子どもがストレスを溜め込まないようにするために、毎日習慣づけたいのが「深い呼吸」。そのためにおすすめしたいのが、ヨガです。 ■子供にヨガをさせるメリットとは 子どもにヨガをさせるメリットは、大きく2つあります。 (1)身体バランスや柔軟性が身につく 体のバランスや柔軟性を身につけることによって、日常生活で転んでしまったり、遊具から落ちてしまったりしても、骨折やケガをするリスクが低くなります。強い体を作るために、ヨガは持ってこいのアクティビティです。 (2)深い呼吸によって落ち着きを取り戻し、集中力が身につく 心理カウンセラーによると、ショックを受けたり動揺したりした時などに深い呼吸を何回かするだけで、大人も子どもも落ち着きを取り戻し、晴れ晴れした気分になるそうです。 そういえば、「子どもを叱る前にゆっくり深く呼吸をして、気持ちを落ち着けよう」なんて言われることもありますね。呼吸には、そのように心に落ち着きを取り戻す効果があるようです。 今回は、キッズヨガのインストラクターからおすすめしてもらった、感情を穏やかな状態にする効果があるヨガのポーズを3つご紹介します。 ■子どもにおすすめ、気持ちを穏やかにするキッズ向けヨガのポーズ (1)三日月のポーズ(アンジャネーヤーサナ) 日ごろあまり使わない、体側部の柔軟性を鍛えられるポーズです。 1.両足を揃えて立ちます。 2.胸の前で合掌をし、息を吸いながら、体をまっすぐ上に伸ばすように、頭の上に合掌を持っていきます。 3.そのまま深い呼吸を数回し、その後、息を吐きながら上体を左に傾けます。右体側部が伸びるのを感じましょう。 4.そのまま数回呼吸し、息を吸いながら体を元の位置に戻したら、今度は息を吐きながら、体を右に傾けます。左体側部が伸びるのを感じましょう。 5.息を吸いながら、再び体を元の位置に戻したら、両手を下して終了です。 (2)木のポーズ(ヴリクシャーサナ) バランス力、体幹筋肉も鍛えられるポーズです。バランスがうまく取れない子どもの場合、足を揃えたポーズからはじめ、徐々に片足を高い位置に上げていくようにしましょう。 1.両足を揃えて立った状態から、ゆっくりと右足を上げ、かかとを左足の膝あたりに当てて、左足だけで立ちます。できる子は、右足のかかとを左太ももの付け根あたりに置いてみましょう。片足立ちが難しい場合は、両足を揃えて立ったままでOKです。 2.胸の前で合掌のポーズをとりましょう。 3.ゆっくりと吸って吐く呼吸を30秒間ほど行いましょう。体がふらつかないように、集中してバランスをとってください。 (3)コブラのポーズ(ブジャンガーサナ) ストレス解消にとても効果的なポーズです。 1.床やヨガマットの上にうつ伏せになります。手は体の横に置き、足は腰幅に開いてください。 2.両足をしっかり伸ばして、息を吸うと同時に、おへそが軽く浮くくらいのところまで上体を起こします。顔はできるだけ上を向くようにしましょう。 3.息を吐きながら元のポジションに戻ります。 心と体、両方のバランスがとれるヨガは、大人も子どももストレス解消に持ってこいです場所や時間もかからずにできるポーズばかりなので、ぜひ親子一緒に、日常生活に取り入れてみてください。
2015年04月25日「子どもの頃からたくさんの音楽に触れさせたい!」と思っているママやパパは決して少なくないはず。音楽教育というと、幼児期のクラシックミュージックというイメージが強いですが、音楽はクラシックだけではありません。 クラシック、ラップ(ヒップホップ)、JAZZ、ロック、ソウルミュージックなどなど、世の中には実に多彩な音楽のジャンルが存在します。 しかし、幼児期を過ぎると子どもの音楽の好みも徐々にでき上がり、なかなか異なるジャンルの音楽を聴かせることが難しくなってくることもあるでしょう。 今回は、子どもにさまざまな音楽を抵抗なく聴かせながら、楽しく遊べる遊びを3つ紹介します。 ■子どもと楽しめる音楽遊び(1)フリーズ 好きな音楽を流して、子どもたちには音楽が流れている間、自由に体を動かしたり、ダンスをしたりしてもらいます。音楽が止まったら、動きも止める(=フリーズする)。動いてしまっていた人が負け、という「だるまさんがころんだ」に似たゲームです。 幼児期に行うリトミックと同じような効果もあり、子どもが3~4人集まれば、じゅうぶんに楽しむことができます。 ■子どもと楽しめる音楽遊び(2)ダンス&フォールダウン 先ほど紹介した「フリーズ」に似ている遊びです。こちらも音楽を流して、子どもたちに体を自由に動かし、ダンスをしてもらいます。そして、音楽が止まったら、しゃがんで(=フォールダウン)もらいます。 しゃがむ動作が入ることで動と静のメリハリが際立つので、小さな子がいる場合は、こちらの遊びのほうが楽しめるかもしれません。 ■子どもと楽しめる音楽遊び(3)ビーンズ並べ 今度は一転、体を動かすのではなく、心を落ち着ける遊びを紹介します。まずは、小豆などの豆やビーズ、マカロニのように、細かくて数がたくさん用意できるアイテムを準備しましょう。 そして、それらを使ってお皿やテーブルの上に、ハートや鳥など好きな形を描いてもらいましょう。その間にバッハやモーツアルトなどのゆったりしたクラシック音楽を流すと、不思議と子どもは落ち着きを取り戻します。1人からでも遊べる遊びです。 子どもさんにはぜひ、幼稚園や保育園、学校では教えてもらえないような、さまざまなジャンルの音楽に触れさせてあげてください。
2015年04月19日家の中にはクリスマスや誕生日に、知人やおばあちゃんやおじいちゃんが買ってくれた子どものおもちゃがあふれている。「家の中が、おもちゃでいっぱいで大変!」というご家庭も多いのではないでしょうか? しかし、おもちゃの数は多くても、小さな子どもが真剣になって長く遊んでくれる物は、実はとっても少ないような気がします。 幼児が真剣になって、長い時間集中して遊んでくれるおもちゃには、「想像力をかきたてるもの」「自信を与えてくれるもの」そして、「五感を刺激してくれるもの」という共通点があります。つまり、そうしたポイントを押さえていれば、何も市販のものでなくてもよいのです。 今回は、家庭でも簡単に実践できて、子どもが集中して遊べる簡単なアイデアをご紹介しましょう。 ■家庭でできるアイデア知育遊び(1)豆遊び 【用意するもの】 ・容器 2つ ・小豆や大豆などのお好みの豆、もしくはマカロニ 適量 ・異なるサイズのスプーン 各1本 【遊び方】 一方の容器に豆を入れます。用意した異なるサイズのスプーンを使って、容器の中の豆をすくいあげ、もう1つの容器に豆を入れ替えさせましょう。異なるサイズのスプーンを使うことによって、1人で食事をする際の練習にもなります。 ■家庭でできるアイデア知育遊び(2)ピッタリ瓶遊び 【用意するもの】 ・さまざまな大きさの、フタ付きの空きびん 【遊び方】 大きさやかたちの異なる、さまざまなフタ付きの空きびんを用意します。びんからフタを外し、びんとフタをバラバラにして、別々の場所に置きます。そして子どもに、どのびんにどのフタがピッタリ合うのか探してもらい、びんのフタを閉めてもらいましょう。 この時のポイントは、あまり小さ過ぎるびんを用意しないこと。小さなびんのフタを開け閉めするには、意外と手先に力が必要です。小さな子どもではかえって開けにくいこともあるので、少し大きくても、簡単に開け閉めができるサイズの空き瓶を用意しましょう。 ■家庭でできるアイデア知育遊び(3)スポンジ遊び 【用意するもの】 ・水の入ったバケツ ・柔らかいスポンジ ・ビニールシート 【遊び方】 子どもは水遊びが大好きです。温かい時期には、ベランダやテラス、庭にビニールシートを広げて、水を含んだスポンジで自由に水遊びをしてもらいましょう。スポンジは水を含むとふくらみ、絞ると小さくなります。スポンジに水を含ませたり、絞ったり、スポンジの不思議な感覚が子どもの五感を刺激するので、集中して遊んでくれます。 ■家庭でできるアイデア知育遊び(4)ボタン遊び 【用意するもの】 ・異なる大きさのボタン(やや大きめのもの)をいくつか縫い付けた布 ・上記のボタンを通せるボタンホールが開いた布 【遊び方】 大きめのボタンを縫い付けた布に、ボタンホールが開いている布をつけてもらいましょう。できれば、ボタンはカラフルなものを利用したほうが、子どもも興味を持ちます。フェルトを利用すると、わざわざボタンホールを処理する必要がなく、便利です。 自分の洋服についているボタンよりも大きなサイズをつけてあげると、ボタンホールにボタンを出したり入れたりが意外と簡単にでき、子どもも楽しんで遊んでくれることでしょう。 この遊びは、指先を刺激するほか、洋服を自分で着る練習にもなります。ボタンだけでなく、ジッパーでも同じように遊べます。 日常生活の動作を学べる上に、子どもも真剣に遊んでくれる、これらのアイデア、慣れてきたら子ども1人で遊ばせてもよいですが、できればただ与えるだけでなく、まずはお母さんが一緒に遊んで、子どもができたらちゃんと褒めてあげることが大切なポイントです。 幼児のいるママは、ぜひ一度試してみてはいかがでしょう。
2015年03月29日