女性誌で美容担当を務めた後、フリーランスに。女性が心地よく、美しく生きるための暮らし方を探求しながら女性誌やガーデニング誌等で記事製作に携わる。植物療法を中心とした自然療法全般、 インナーケア、オーガニックコスメに精通。著書に『パリジェンヌの薬箱』(朝日新聞出版)があり、雑誌「ヴァンサンカン」で「幸せリュクシー道」を連載中。
まわりを照らす「光のような美しさ」は “内から溢れる生命力” を抜きにしては語れません。植物の力をかりて「元気ときれいのための基本の知恵」とアイテムを、植物好きビューティエディターの神津まり江がお届けします。
植物の力で元気に、きれいになるための手軽なケアとアイテムをお伝えしてきた「植物のおまもり」。最終回は痛みやコリ、吹き出物など、日常のちょっとしたトラブルに対処する植物の処方せんをご紹介します。 ■体のチューニングは食事や歯磨きと同じ。当たり前の習慣に 私たちを取り巻く環境は常にめまぐるしく変化していて、どんなに気を配って暮らしていても好不調の波はつきもの。「いつも、どんな時も絶好調!」なんてことはあり得ません。 大切なのは、痛みやコリ、吹き出物などの症状が、体の中になんらかの変調が起こっている シグナル なのだと心得ること。そして、症状に気づいていながら我慢したり、市販薬で抑え込むだけで済まさないこと。 今の時代、細やかなケアなしに都会で健やかに生きていくのは難しい。 「毎日の食事や歯磨きと同じレベル」「むしろそれが真っ先にすべき仕事」 、模索と失敗をたくさん重ねてそう考えるようになったら、体を整えるために日々何かすることが当たり前になり、元気とキレイのアベレージが上がり、安定しました。 気にすることが当たり前になれば、違和感に気づきやすく、気づいてすぐに対応すれば、ケアもかんたん。でも、症状がひどくなるとセルフケアでは済まなくなって、誰かの手や特別なアイテムが必要になり、お金も時間もかかってしまいます。 ■身近な植物を飲むだけ、塗るだけのかんたんケア お金と時間は好きなこと、楽しいこと、心地いいことに最大限使いたい。だからなるべく特別なものを使わずに、 最小限の手間と投資 で 最大限の効果 を得る。そのために私が備え、よく使っている植物のおまもりと使い方はこんな感じです。 ・のどの痛み 常温の水にティートリーの精油を一滴垂らしてうがいする。優れた抗菌・抗ウィルス作用を発揮し、のどを守ります。 ・口内炎、口唇ヘルペス/虫刺され ティートリーの精油を直塗りする(※事前にパッチテストで確認を)。抗菌・消炎・鎮痛作用で痛みや腫れを鎮め、治りを早めます。 ・吹き出物/やけど、日焼け、切り傷 患部を清潔にしてから、ラベンダーの精油を直塗りする(※事前にパッチテストで確認を)。消炎作用が赤みを鎮め、皮膚組織再生作用が治りを早めます。 ・胃の痛み ペパーミントのティザンヌ(煎じ薬)を飲む。胃酸の分泌胃部を触って冷えていたり、硬さを感じるときはオイルかクリームにマジョラムとオレンジの精油を一滴垂らし、胃部を温めるようになじませる。 ペパーミントは胃の緊張をゆるめ、痛みの元である炎症をやわらげてくれます。マジョラムは温める作用で胃の緊張を、オレンジはストレスによる心の緊張をやわらげます。下腹部を時計回りにマッサージすれば、便秘対策にも。 ・胃もたれ、吐き気 ペパーミントのティザンヌか、レモン半分を絞ったお湯を飲む。どちらも食後なら消化を助け、空腹時は胃酸の働きを抑えてくれます。 ・頭痛 こめかみにラベンダーの精油をすり込む。ペパーミントの精油を一滴垂らしたオイルでも。痛みの元である血管の収縮を、筋肉の緊張を解くことでゆるめ、痛みをやわらげます。 ・肩こり ウインターグリーンとジュニパーの精油を3滴ずつオイルに垂らし、首から肩の強張りかけて温めながらなじませる。ウインターグリーンは天然の湿布薬で、こりをほぐし、痛みをやわらげます。ウィンターグリーンだけでも効果あり。 ・PMSの頭痛・腰痛・気分の落ち込み、生理痛 夕食後に月見草のオイルカプセルを飲む。月見草はストレスや脂質のバランスの悪さが元で、体内での生成量が減ってしまうγ-リノレン酸を含む希少な植物。ホルモンバランスに大きく関わることで、さまざまな症状に働きかけます。 ・生理痛/便秘・下痢 お風呂で体を温めたあと、マジョラムとオレンジ、ラベンダーの精油を2滴ずつ垂らしたオイルを下腹部に塗り、手のひらで軽く圧をかけ、温めながら浸透させる。 生理痛は骨盤内のさまざまな循環の滞りが元となるケースが多いので、マジョラムで温め、オレンジとラベンダーでゆるめて循環をスムーズに。ひどく痛む場合は子宮内膜症など、病気のシグナルである可能性があるので、セルフケアで済ませず必ずクリニックで検査しましょう。 ・イライラ ユズかオレンジの精油を1滴オイルに垂らし、両手のひらで温める。鼻を覆ってゆっくりと何度か深呼吸。下腹部を凹ませて息をしっかり吐き切るのがポイント。副交感神経が優位になり、ふんわりやさしい気持ちになります。 植物だけに頼らない。その心意気がいちばんの薬 どれも長く使い続けられ、手に入りやすいものばかり。多くの人が効果を実感してきたものですが、体調や体質、相性によって反応に差がありますので、体の様子を伺いながら加減してみてくださいね。 また、ふだんの食事や睡眠、腸内環境が乱れていると、効果が出にくいことも覚えておきましょう。 植物は頼もしいおまもりで、限りある資源 でもあります。 決して頼りすぎず、自らできることも見直して。そうすれば、必要なとき、きっと惜しみなく力になってくれますから。 問い合わせ: ・モンサンミッシェル
2016年09月26日感受性が豊かで、だからこそちょっとした環境の変化で繊細にゆらぎやすい。 今回はそんな女性にこそ見つめ直してほしいデリケートゾーンのアイテムや、女性らしい魅力と健やかさを高める 「快刺激」と「香り」 のケアをご紹介します。 五感の豊かさは武器であり、女性美の源泉 天気の悪い日は頭痛がしたり、体も気分もどんよりしたり。季節の変わり目は風邪を引きやすく、嫌なことがあるとおなかが痛くなったり、下したり。あるいは生理の前になるとピリピリして、まわりに八つ当たりしてしまったり。 どうしてこんなに安定しないんだろう、そんなふうに感じたことはありませんか。でも、じつはその 敏感さ、不安定さ こそが女性の強み。 新しい命を生み、育むという役割をもつ女性にとって、「安全な環境下にあること」が最優先事項。そのバロメーターとなるのが、安心感をもたらす 五感の心地よさ です。 五感が心地よさ、気持ちよさを感じると、脳が「安全である」と認識して体をゆるめ、血液やリンパの循環がよくなります。すると体全体、もちろん子宮や卵巣の機能も高まって、女性ホルモンのバランスとリズムがちょうどよく整い、肌と髪は艶やかに、心は幸福感に満たされます。 心地よくあることが前提で、だから嫌なこと、居心地の悪いことを敏感に察知し、「これは違う」と反応する。それが心と体の変調となって表れるから、一見マイナス面のように思えてしまうんですね。 「ちょっとしたことで心と体が揺らぐのは当たり前。その分、心と体が喜ぶこと、気持ちいいいことをたくさんする」 そう考えると、心身の変調は悩むものでなく、 読み取るべきサイン であることに気づきます。そして、日常に気持ちいいことを増やすことで感受性がどんどん高まり、小さなサインに早く気づけるようになっていくので、好不調の波が穏やかになり、“元気ゾーン”が広がって、キレイもレベルアップしていくのです。 そんな好循環を作るために習慣化したいこと、備えておきたい植物のおまもりは この3種類 。 デリケートゾーンにこそ、専用の洗浄剤や天然素材のナプキンを デリケートゾーンは女性の生命力と美しさの源、子宮と卵巣への入り口。体の中のどこよりも敏感で、本来は真っ先に配慮すべきなのに、隠れた場所にあるために後回しにしがちです。 けれど、ここを抜きに女性の健やかさは語れなくて、逆に大切にすれば美も健康も活気づく。好循環の土台であり、スタート地点です。 まずはデリケートゾーンに自然に備わった免疫力・常在菌を生かすため、専用に作られた 自然由来の洗浄剤 を選びましょう。常在菌が自浄作用をもっているので、ぬるま湯できちんと洗うだけでも十分。匂いが気になるかもしれませんが、じつはこの方が匂わないのです。 それから、ふだんよりさらに敏感度が増す生理のときは、 天然素材のナプキン を。安心感でいえばオーガニックコットンの布ナプキンがベストですが、こまめに交換しないと子宮を冷やしてしまいますので、天然コットンの使い捨てナプキンが便利です。 アンティーム オーガニックはデリケートゾーン専用ソープの先駆けで、植物療法の第一人者による処方です。ナチュラムーンの生理用ナプキンは、トップシートに100%天然コットンを使用。ふんわり温かで、吸収性と通気性もバッチリ。 もちろん、ふだんの下着もできるだけ天然素材のもの、できればオーガニックコットンを選びましょう。 脳に「快刺激」を伝える、心地よいオイルやクリーム 手のひらの温もりと感触は、それだけでほっと寛ぐ心地よさ。なでるだけでも 脳に快い刺激 が伝わって、心と体が自然にゆるんで巡りがよくなり、肌にハリとうるおいをもたらします。 手のひらの感覚と皮膚の表面に意識を集中させるのがポイントで、心地よさを感じながら同時に冷たいところ、強張っているところがないかを探ります。 異変を感知したらそこに手を当て、温めたり、押したりさすったり。耳から首筋、デコルテ、バスト、脇、背骨のライン、ヒップなど、女性らしさを象徴するパーツはより敏感で、滞りやすくもあるのでさらに丁寧に。 この習慣は不調の芽を摘み、 病気の兆候をいち早くキャッチ することにも繋がりますから、もっともっと、日々自分の体を触りましょう。 最上の心地よさ、「うっとり感」を呼ぶ香り 子宮の奥がきゅん、となって頭の中は真っ白。体はとろけたように弛緩して、心はもう何もいらない、という幸福感でいっぱい。 そう、大好きな人と一体になったとき、もしくは赤ちゃんにおっぱいを吸われたときのあの感覚が、まさに心と体にとって最高に心地いい状態。そんなうっとり感、陶酔感に近づけてくれる香りが植物にはいくつかあります。 「催淫作用」 と呼ばれる種類で、ローズ、ジャスミン、ナツメグ、サンダルウッド、イランイランが代表的。秋に香るキンモクセイ、初夏に香るガーデニア(くちなし)もそうで、その威力は無意識にふらふらと吸い寄せられてしまうほど。 そういう香りをふだんから取り込むことで、女性としての生命力が高まり、体の内側からのうるおい力と心の安らぎを貯蓄できます。 どれも催淫作用をもつといっても、 自分がうっとりするかどうかが肝心 なので、実際に香りを試し、おなかの奥にビビビッときたものを備えましょう。 精油そのもののほか、好みの精油を配合したスキンケアコスメや入浴剤、これからの季節は趣のあるお香などもおすすめです。 秋は感受性を高めるのにぴったりの季節 温度と湿度のちょうどいい秋は、一年のうち体がもっとも楽に過ごせる季節。五感ものびのびと解放されますから、感受性を高めるケアを習慣づけるのにはぴったりです。 女性ならではの繊細さ、豊かさを楽しんで、年齢を重ねるほど魅力を増す女性を目指しましょう。 問い合わせ: ・アンティーム オーガニック byルボア ・デイカ ジャパン ・ナチュラムーン ・ネ・ラ・ローズ ・モンサンミッシェル
2016年09月12日暑さと紫外線による疲労が澱のように体に溜まり、全体的にどんよりくすんで見えてくる夏の終わり。今回はそんなくすみを払いのけ、透明感に満ちた素肌を取り戻す植物のおまもりをご紹介します。 ■くすんだ肌もひと皮むけば、透明肌が顔を出す なんだか最近、顔色が冴えない。ザラつきやベタつきも気になるし、スキンケアもなじみにくい。そんな気分がまた表情をもくもらせ、全体を くすみのヴェール で覆ってしまいます。 素肌の血色のよさと透明感は、見た目の美しさに留まらず、内からのきれいと元気のバロメーターです。けれど、夏も終わりに近づいて、体に疲労が溜まってくると、新陳代謝が低下したりめぐりが滞ったり。 そうすると肌の ターンオーバー が乱れ、本来自然に剥がれ落ちていくはずの不要な角質が表面に留まり、くすみそのものとなってしまうのです。 そのまま放置しておくとシミやシワにも繋がりますから、不要な角質は時折やさしくオフして、ターンオーバーをリセットしてあげることが大切。 文字どおりつるん、とひと皮むけて肌が明るくなるのはもちろん、ターンオーバーが整うことで、新しく生まれる肌細胞が健やかになります。 シミやシワの予防にもなりますから、ふだんから10日〜2週間に1度くらいのペースで角質ケアをすれば、くすみ知らずの肌に。 顔だけでなく 首とデコルテ 、できれば 手の甲、足の甲 まで。とくに手の甲と足の甲は、ケアされていると清潔感がぐんと高まるので、ぜひあわせて行ってみてください。 ■にごりがちな白目のケアも忘れずに 肌の角質ケアに加えて、もうひとつおすすめしたいのが 白目 のケア。テレビやパソコン、スマートフォンで日頃から酷使しているうえ、強い日差しと紫外線のダメージが重なる夏は、炎症と血行不良で白目がにごりやすく、それがまたくすんだ印象の一因になります。 肌の透明感を損なわないためにも、専用のケアでうるうるの澄んだ瞳を取り戻しましょう。では、365日透明感を保つための、頼れるおまもりをご紹介します。 ■やさしく肌を磨く米ヌカのマッサージバッグ マッサージとスクラブ効果を備えたオーガニックの 米ヌカ と、毛穴に詰まった皮脂よごれを絡めとる クレイ をやわらかなオーガニックコットンでくるんだだけのシンプルさながら、洗い上がりの肌の変化は目を見張るほど! 水を含ませたバッグをくるくるとすべらせる感触も心地よく、疲れた肌が息を吹き返していくかのよう。洗いあがった肌はふわふわとやわらかで、ローションやオイルのなじみがよく、ベースメイクのノリも抜群。 顔だけではもったいないので、全身にくまなく使ってしまいます。ここぞという日の朝に、期待通りの透明感をもたらしてくれるアイテムです。 ■夏の肌にひんやり気持ちいいグリーンクレイのパック 時間にゆとりのある夜は、ぬるめのお風呂に浸かりながらの クレイパック を。植物ではないけれど、同じ自然のおまもりとしてとても頼りにしています。 おすすめはシチリアの海泥に植物成分を配合した、アルジタルの「グリーンクレイペースト」。 うっとりするほどなめらかなクレイが暑さでほてった肌をひんやりと鎮めながら、たっぷり含まれたミネラルが肌の角質層にじわじわと浸透。洗い流すとみずみずしく、内からパン、とハリに満ちた透明肌が現れます。呼吸が自然と深くなる、爽やかなハーブの香りも魅力。 同じくグリーンクレイを配合したクレンジングミルクも秀逸で、手軽でいてワントーン明るくやわらかな肌に洗い上がるので、日常使いに便利です。 しめらせたコットンやタオルでやさしくふき取ってからぬるま湯で流し、最後に冷水で引き締めるとエステ並みの仕上がりに! どちらも顔から首、デコルテ、手の甲と足の甲まで惜しみなくケアしましょう。 ■ハーブのアイパッドで目元がふわっと楽に、明るくなる 白目をにごらせる目元の血行不良、炎症には エルダーフラワー と ジャーマンカモミール が効果的。 熱湯で抽出した浸剤(要はハーブティーのこと)にハンドタオルを浸し、軽く絞って目元に10分ほどのせてみて。疲れで強張った筋肉がほぐれ、血流がめぐり出して瞳がうるうる、イキイキとしてきます。 目の疲れはこめかみや額の筋肉も強張らせますから、タオルは目の上だけでなく、顔の上半分全体を覆うようにのせるのがコツ。 そうすると目を開けるが楽になり、目ぢからもアップ! エルダーフラワーは熱いうちに、ジャーマンカモミールは必ず冷ましてから使うようにしてください。 ■どんなメイクアップにも勝る、“透明感”という美しさ 透明感のある素肌はなめらかで、スキンケアはもちろん、メイクのノリも抜群。そもそも隠す必要がないので、ベースメイクが軽くて済むのもいいところです。 どんな優秀なメイクアップよりもその人の美しさを左右し、物語る。だから、365日透明感を大切に。 問い合わせ: ・ドゥーオーガニック ・アルジタル
2016年08月22日今年は思いのほか梅雨が長引きましたが、ようやく本格的な暑さが始まりましたね。今回は寝苦しさから質が下がりやすくなる 睡眠 にフォーカス。心地よく眠りに誘う、植物のおまもりをご紹介します。 ■自分流の“眠りへのスイッチ”を備えておく みなさんもご存じの通り、睡眠は元気ときれいの要のひとつ。けれど実際のところ、日本人の5人にひとりは何かしらの睡眠トラブルを抱えている、といわれるほどその質をキープするのが難しくなっています。 理由は様々いわれていますが、大きな要因はテレビやパソコン、スマホ、コンビニや自販機など、夜になっても 強い光 が目に入る環境によって、本来備わった体のリズムが乱れてしまうこと。 さらに、夏は 温度や湿度というストレス が加わるうえ、ほかの季節より日中体力を消耗しますから、心身を休息させて英気を養う睡眠への配慮がますます必要になるのです。 本来は夕方以降、強い光を避けて過ごしたいところですが、なかなかそうはいきません。「ベッドに入る直前まで、やることがいっぱい!」という方もいらっしゃるでしょう。 そんな中で睡眠の質をキープするには、脳と体を 「睡眠モード」にスイッチする術 をもっているかどうかがカギとなります。 「睡眠モード」というのは、身体機能を調整する自律神経を、活動のための交感神経から休息のための副交感神経へ切り替えること。五感が開き、心と体がふわっとゆるむ。そんな状態へと心地よく自然に誘ってくれる、 植物のおまもり はこの3つです。 ■お休み前のお茶にリンデンのティザンヌを ひとつ目は、甘くやさしい香りがすばらしい リラックス効果 をもたらしてくれる、リンデンのティザンヌ(煎じ薬)。 緊張と不安を取り除き、睡眠を助けてくれるといわれるハーブで、子どもの興奮を鎮めるのにも効果的です。とてもおいしく飲みやすいので、お休み前のお茶としてぴったり。 ■ラベンダーのエッセンシャルオイルをバスタイムに 日常の随所で活躍してくれるラベンダーのエッセンシャルオイルは、睡眠モードへと誘う 鎮静作用 も抜群。 ただし上手に生かすにはコツがあって、香りを嗅ぐと一度覚醒し、30分後くらいに急転直下で鎮静するという特徴をもっているので、睡眠のために使うなら夜のバスタイムがおすすめです。 浴槽にお湯を溜め始めるときに入れ、ドアと窓を閉めておくとバスルーム全体が香りで満たされ、アロマの効果が一層アップ。 ■呼吸が自然に深くなる「THREE」の夜用美容液 深くゆっくりとした 呼吸 は副交感神経優位のバロメーターで、いちばん手軽で重要な睡眠モードへのスイッチ。 瞑想やストレッチのように意図的に行うのも効果的ですが、香りで自然とそう仕向けてくれるのが「THREE」の夜用美容液、「コンディショニング SQ オイル」です。 睡眠中の肌をサポートするために作られたオイルで、フランキンセンスにサンダルウッド、ネロリやマンダリンをブレンドした香りはうっとりするほど芳しく、ゆっくりと肌になじませる手の感触とともに心と体をゆるめてくれます。 ■睡眠の質は目覚めのすっきり感をものさしに 植物のおまもりに加え、夏は部屋の 温湿度の調整 も大切。眠りにつく30分前くらいから、ベッドルームのエアコンをドライにしておきましょう。 眠るときはエアコンをオフにしておきたいところですが、寝ている間に汗をかきすぎては体力を消耗してしまいますから、暑さが厳しい夜はごく弱めの冷房を。寝具の素材をさらりとしたリネンにするのも効果的です。 朝日を浴びて体内時計をリセットする、朝食に睡眠ホルモンの材料となるたんぱく質を摂取する、日中はなるべく活動的に過ごす。そんな習慣も心がけつつ、「すっきりと爽快な目覚め」を目安に、良質な睡眠を無理なくキープしていきましょう。 問い合わせ: ・モンサンミッシェル ・THREE
2016年08月08日暑いというだけで、何もしなくても体力を奪われてしまう夏。体調もコントロールしづらくて、苦手に感じている方も多いでしょう。今回は、心身ともにダメージの大きい夏をイキイキと、美しく乗り切るための「植物のおまもり」をご紹介します。 ■まずはツボを押さえた養生で基礎体力をアップ 夏はすべての生命が血気盛んに躍動する季節。人も同じで、体を動かして気をめぐらせ、汗をかいて熱を発散させるのが本来の健やかな過ごし方です。 体力に余剰があれば暑さを気持ちよく感じられ、パワーに変えられるのだけど、そうでない人は逆に体力を奪われて、つらい季節になってしまいます。 そうならないために、まずは日中の強すぎる日差しを避け、身にまとうものを調節して冷房との温度差を回避。食欲がなくても冷たい飲みものや麺類に偏りすぎず、心地よく眠れる環境を整えて。 そんな体力を養う暮らしにプラスして、上手に生かしたい植物のおまもりはこの3つです。 ■たっぷりのクエン酸とミネラルなどを含む「梅」 梅干し、梅酢、梅肉エキスに梅ジュース、もちろん時には梅酒でも。暑さでぐったり、そんな時にひと粒の梅干しや一杯の梅ジュースを飲むと、 疲労感がすっきり と洗い流され、体は軽く、表情も自然と明るくやわらぎます。 これは細胞がエネルギーを作り出すサイクルを、梅の成分が活性してくれるため。失われがちなミネラルを補給し、胃腸の働きを整える作用もあって、 むくみ や 食欲対策 にも効果的です。 お好みの梅製品を常備して、毎日少しずつ。夏バテ予防に役立ててみてください。 ■強壮作用で無気力と食欲不振に効く「バジル」 バジルの 強壮作用 は全身に働きかけてくれますが、とくに神経系への作用に期待。「猛暑日が続いて体がだるい」「頭がもやもやしてやる気が出ない」そんな時、ぜひ積極的に摂ってみてほしい ハーブ です。 私は暑くなると無性にバジルが恋しくなり、カプレーゼやガパオライスに野菜感覚でたっぷり使っていただいています。 きっと夏バテしないよう、体が自然に欲してくれているんですね。ほんのり甘さのある清涼な香りは食欲を刺激し、細胞に活力が蘇るよう。 ■いざという時のレスキュー「高麗人参」「シベリアンジンセン」 胃腸が弱って食欲がなく、寝苦しい夜が続いて疲れの回復が追いつかない…夏バテもそこまできたら、体を一度立て直さないといけません。 そんな時、力強くサポートしてくれるのがこの2つ。どちらもストレスへの耐性と、体のすべての機能を高める作用は共通していて、シベリアンジンセンはより 肉体的な疲労 に対し、高麗人参はより 精神的なストレス に対して力を発揮、そしてより女性向きと言われます。 ただし作用が頼もしい分、長期間飲み続けるには不向きなので、様子を見ながら2週間ほど摂ってみて、続ける場合は2週間休んでまた2週間飲む、というペースで、体に余分な負担がかからないよう留意してくださいね。 備えておくだけで安心できるほど頼もしい、まさに おまもり的 な存在です。 ■夏を元気に過ごせれば、季節の変わり目と冬の寒さも楽になる 夏を楽しみ、のびやかに過ごすことは、季節の変わり目にゆらぎにくく、冬の寒さに負けない体作りにも繋がること。そう心得て、暑さと上手に付き合っていきましょう。 問い合わせ: ・アムリターラ ・正官庄
2016年07月25日思わず目がくらむほどの、強烈な日差し。この時季いちばん気になるのは、なんといっても 紫外線ダメージ のケアですよね。 日焼け止めに頼りすぎず、それでいて澄んだ肌と元気な体をキープするには、植物のおまもりとともに「スピード」と「リセット」がケアの重要なカギとなります。 ■その日のダメージは、その日のうちにリセットする みなさんもご存じのとおり、長時間強い紫外線を浴びることはシミ・くすみに留まらず、疲労やストレスを増し、体全体の 老化 を加速するモト。 そうはいっても、1日に何度も日焼け止めを塗り直すのは大変ですし、そればかりに気を取られてもいられません。そもそも、できれば日焼け止めは塗りたくない。 そんな私が実践しているのは、ミネラルパウダー、帽子、サングラスである程度紫外線をガードしつつ、外出から帰ってすぐに行う 3つのケア です。 ■冷水洗顔やローションパックで肌を冷やす 紫外線によるダメージは肌の炎症、いわば軽いやけどです。 それを放置することでシミやシワができやすくなるわけですから、日差しをたくさん浴びた日は何はともあれ肌を冷やし、 炎症を鎮めてあげる ことが肝心。 メイクはそのままでもいいので、肌がひんやりするまで冷水でバシャバシャと顔を洗います。時間と手間に余裕があれば、冷蔵庫で冷やしておいた化粧水でローションパックをするとより効果的。 ローションパックには、ロングセラーの「Lar ネオナチュラル ヒーリングローション」がおすすめです。 一滴の水も使わず、昔から日焼け後の肌のケアに使われてきたという ヘチマ水 を主成分に、月桃やローズマリー、ダマスクローズ、桃の葉など肌が喜ぶ 植物成分 がたっぷり。爽やかな月桃の香りが、気分もリフレッシュしてくれます。 ■日焼け肌の救世主、ラベンダーの精油をつける 皮膚の再生作用に優れ、やけどや切り傷をきれいに治すことで知られる ラベンダー 。とくにフランス産「真正ラベンダー」の精油は、日焼け肌のケアには数ある植物成分の中でもトップクラスといわれます。 肌を冷やした後、ホホバやカレンデュラのキャリアオイル、もしくはふだん使いのオイルやクリームに一滴垂らし、顔と首にまんべんなく塗り広げます。 最後に手のひらを軽く押し当て、体温で浸透を高めて効果をアップ。夜のスキンケアの時でもOKです。 はちみつレモンでビタミンCを補給する 外からのケアを終えたら、シミと肌の老化予防、疲労回復に効果テキメンのビタミンCで、体の内側からダメージをケア。 手軽でおいしく、続けやすいことが大切なので、手づくりの はちみつレモン を冷蔵庫に常備する方法をおすすめします。 無農薬レモンを薄切りにし、1日以上はちみつに漬け込むだけと簡単ですし、果皮や内果皮(白い部分)に含まれる有効成分、はちみつの豊富な栄養成分もあわせて摂取できるのでとてもおトクです。そのまま食べるほか、レモネードにしても◎。 ■夏を思いきり、気持ちよく楽しむために どれも身近で簡単、すぐにできることだけど、合わせることで大きな効果を発揮してくれる3つのケア。 放置すると怖い日焼けも、こんな方法で その日のうちにケア をすれば、ダメージを最小限に抑えることが可能なのです。 さらに日常の習慣としてニンジン、トマトなど 抗酸化成分豊富な野菜 を積極的に食べる、何かしらの タンパク質 を毎食摂る、22時から2時の ゴールデンタイムに眠る ようにする、この3つを加えれば鬼に金棒! 開放感あふれる夏を思いきり、気持ちよく楽しむために、無理のないケアで紫外線と上手に付き合い、元気ときれいをキープしていきましょう。 問い合わせ: ・ネオナチュラル ・モンサンミッシェル
2016年07月11日元気とキレイのための毎日のケアを、効率よく、ミニマムにする知恵 「ムーンサイクルセラピー」 。今回は「満月期」、そして次の新月までの「下弦期」の、2週間のケアと過ごし方のポイントをご紹介します。 満月は1ヶ月でいちばんのリラックスデー 上弦期の間、徐々に高まった心身の高揚は満月から鎮静へと切り替わり、自律神経は 副交感神経優位 に傾きます。ですから、満月期は静かに過ごしつつ食事の量を控える、いつもよりゆっくりとお風呂につかる、瞑想をするなど心身に歩調を合わせていきましょう。 無理をすると睡眠に影響が出やすくなるので、ご注意ください。月を見上げ、視覚でその光をキャッチするのも効果的です。 生理が自然のリズムに沿い、新月前後に始まる方にとって「満月期」の前半は排卵を終え、女性ホルモンが入れ替わるタイミングなので、心身が ゆらぎやすい時期 でもあります。 気になるときは、ホルモンバランスを整えてくれるゼラニウム、気持ちを穏やかに安定させてくれるユズなどアロマの力を借りてみて。その一方で、ゆらぎを“気にしすぎない”ことも大切です。 「満月期」のもうひとつの特徴は、「新月期」と「上弦期」をどう過ごし、ケアをしたかで 好不調が分かれる ということ。例えば、「新月期」にデトックスケアが不十分だとむくみや便秘がより強く現れ体が重くなりますし、「上弦期」の栄養摂取が不十分だと免疫力の低下や倦怠感が現れやすくなる、というように。 反対に、それぞれの期間に適したケアが十分にできていれば比較的体調は安定し、代謝が低下するぶん空腹感を感じにくくなるので、断食に向くともいわれます。 アロママッサージでむくみと便秘を予防 代謝が低下し、溜めこみやすくなる満月期のケアは、熱めのお風呂(42.3℃)で体をしっかり温めてあげることが肝心。そして冷えや生理痛につながるむくみ、免疫力の低下と肌あれの要因になる便秘を アロママッサージ で予防しましょう。 むくみのケア には、 リンパ の流れをサポートする専用のハーバルオイルを。お風呂に入ったあと適量を手にとり、足の内側を足首から腿の付け根まで、ゆっくりとした呼吸に合わせ、やさしく丁寧にさすり上げます。 便秘のケア は、胃腸の働きを促すマジョラムとオレンジスイート(プチグレンでも)のエッセンシャルで。500円玉大のキャリアオイルに一滴ずつ垂らし、両手のひらで温めてからおへそのまわりを時計回りに、軽く圧をかけながらゆっくりとさすります。ハンドマッサージのほか、腹式呼吸で腸を刺激するのも効果的です。 心身はゆったり静かに過ごすことを求めていても、仕事や育児は待ったなし。そんな時期だからこそ、乱れやすい 自律神経のケア はより大切に。 夕方以降は強い光を避け、ひと息つけるタイミングや1日の終わりに「ディアーナ ムーンサイクル セラム」を頭頂部や首の付け根、下腹部などに2プッシュずつつけ、深呼吸しながらやさしく揉み込んであげましょう。 「下弦期」は新月のデトックス力を高める準備期間 4つの周期の最後で、次の新月に向かう「下弦期」。後半は引力の強まりとともに交感神経が活性傾向になり、体はデトックスの準備を始めます。ですから、この時期のケアは “排出しやすい体” に整えることが一番のポイントです。 自然の力を借りてデトックスすると体力を温存でき、日ごろの疲れにくさに差が出ると言われていますから、このチャンスを逃さないよう。デトックスの一環である生理を新月前後に合わせると体が楽になる、というのもそういう理由です。 食事はスープなど消化吸収しやすい食材と調理法を心がけつつ、食物繊維やスパイスを積極的に取り入れて。お風呂は半身浴や足浴にして、デトックスの要となる肝臓と腎臓の働きを高めましょう。 ゆっくり楽しみながら取り組んで、一生ものの知恵に 月の満ち欠けを手がかりに、 自然のリズムに同調 することで毎日のケアと体を楽にする「ムーンサイクルセラピー」。元気ときれいのための一生ものの知恵ですから、一度にぜんぶ取り組むよりも、「満月期」や「新月期」など意識しやすいタイミングから始めてみて。 体の変化に耳を澄ませながら、ケアのポイントが生活になじんだらほかの時期も…とゆっくりじっくり取り組む方が着実ですし、ケアを楽しむ余裕も生まれます。 月を意識する習慣づけには、月例周期が記された手帳やカレンダーが頼りになります。「スパ&カフェ クレセーラ」のホームページ、「月のカレン」「スケッチダイアリー」がシンプルで美しく、おすすめです。 問い合わせ: ・ポール・シェリー ・モンサンミッシェル ・ディアーナ/スパ&カフェ クレセーラ ・ムーンカレンダー ・月のカレン ・スケッチダイアリー
2016年06月20日毎日のスキンケアにインナーケア、ボディケアにメンタルケア…元気とキレイのためにしているのに、時々それを負担に感じることはないでしょうか? 決して手抜きをするのではなく、ミニマムにしたい。そのためにとても役立つのが 「ムーンサイクルセラピー」 です。 ■月の満ち欠けは、心身の変化を知るための手がかり 美容とヘルスについて関心をおもちの方なら、 「ムーンサイクルセラピー」 について知っている、耳にしたことがある、という方は少なくないでしょう。 かんたんに説明すると、月齢周期と私たちのバイオリズムは連動していて、だから月の満ち欠けを指針にその時々の体の状態にあったケアをすると、より効果が得られ、 元気とキレイが高められる 、というものです。 正確にいえば、月の満ち欠けそのものが私たちの心身に働きかけているわけではなくて、月が地球の周りを一周する間に生じる 引力と光の変動 がその要因。そして月の満ち欠けは、「月と地球の位置関係」「引力と光の強弱」「心身への影響」を読み取り、 ケアや過ごし方を考えるための重要な手がかり なんです。 「ムーンサイクルセラピー」は諸説あり、内容も本来多岐に渡るのですが、いろいろ試した結果、腑に落ちて自然に根づき、よい変化を感じられた方法とアイテムを一部、前編と後編に分けてご紹介していきます。 ■新たに実践するなら「新月期」のケアから 私が実践する「ムーンサイクルセラピー」では、新月から次の新月まで、 28〜29日間の月齢周期を約4等分 します。それぞれだいたい7日間ずつで、順に「新月期(new moon)」「上弦期(first quarter)」「満月期(full moon)」「下弦期(last quarter)」と呼びます(月ごとに日数が微妙に変わりますので、興味のある方は月の満ち欠けを記したカレンダーやインターネットで調べてみてくださいね)。前編となる今回は、 「新月期」 と 「上弦期」 にフォーカスします。 ▼新月から3日間はデトックスの集中ケアを まず 「新月期」 、それも新月当日から3日目くらいまでは、月の引力に太陽の引力も加わって最大に強まり、その作用は体内の老廃物や有毒物質を排出しやすくする方向へ働くといわれます。だからこの期間は 浄化、デトックスの集中ケア を。 デトックス力の高い入浴剤と半身浴でしっかりと汗をかき、古い角質がはがれやすくなるので、ゴマージュやクレイパックで全身をつるつるに磨きましょう。 理想はこの時期に生理が重なるようにすることで、そうすると自然の力で経血をしっかり出し切ることができ、体のエネルギーを温存できるのだそう。 今はそうでなくても、月の満ち欠けに寄り添って過ごしていると徐々にそうなっていくともいわれますから、体の変化にアンテナを立ててみてください。ちなみに、私は新月の2日前に生理が始まるという、理想的なサイクルをキープしています。 ▼上弦期は元気な細胞を作るための栄養補給 そして 「上弦期」 、いったん弱まった引力が、満月に向かって再び強まっていくことで体が活性、細胞の再生が盛んになるといわれます。だからこの時期必要なのは、何より 良質な栄養補給 。アミノ酸に適量の糖質、オメガ3とオメガ6、種々のビタミン、微量ミネラルなど、細胞の材料となる栄養素をできるだけバランスよく、そしてなるべく食べ物から摂取するよう心がけます。 こんなときこそ、 スーパーフード を活用するのも手。良質な栄養は良質な細胞を育み、元気とキレイの基礎力を高めます。 ▼自律神経のケアで、ゆらぎの波を小さくする そして「ムーンサイクルセラピー」最大の要は、呼吸や血流、ホルモンバランスを司る 自律神経のケア 。自律神経は1日の中での朝晩のリズムのほか、月齢周期と連動したリズムもあるといわれています。新月の3、4日前から徐々に交感神経優位になり、満月前夜に高揚のピークを迎え、満月当日から下弦期の前半までは副交感神経が優位になる、という具合。 このリズムに寄り添って、新月期と上弦期は活動的に、満月期と下弦期は静かにゆったり過ごすよう心がけると無理がなく、自律神経のバランスも乱れにくくなると感じています。 もちろん、仕事や家族の都合でコントロールが難しいこともあります。例えば「新月期」と「上弦期」は交感神経が優位に傾き、自然と活動的になる時期だけど、あまりに忙しいとそれが過剰になり、ベッドに入る時間になっても頭の中は考えごとでいっぱい。そんなときは意識して 深呼吸 や ストレッチ をしたり、ぬるめのお風呂、首の後ろや下腹部を 温める などで副交感神経にスイッチ。こんなふうに、自律神経の本来のリズムを知っていれば、乱さないために何をすべきかがわかりやすくなるんです。 ■月のリズムに同調すると、体もケアも楽になる 「ムーンサイクルセラピー」は、地球上で私たちが健やかに生きて行くため、長い時間をかけて紡がれてきた知恵の結晶。自然のリズムに同調すると、ケアが整理され、明確になるだけでなく、 自分の中の自然も目覚め、五感が増していく のを感じられます。 まずは月を見上げ、その姿と光の移ろうさまを眺めることから始めてみて。そしてできるとき、できることを取り入れてみてくださいね。 次回は「満月期」と「下弦期」のケアについてお伝えします。 問い合わせ: ・ニホンドウ漢方ブティック ・アムリターラフーズ/アムリターラ ・スパ&カフェ クレセーラ 参考:ムーンカレンダー
2016年06月07日「フィトテラピー」というと、カモミールやペパーミント、ヨモギやスギナといった、いわゆる “ハーブ” を思い浮かべますよね。でも、その “ハーブ” とカテゴライズされた中には野菜やフルーツといった、私たちが“食品”“嗜好品”と認識しているものが、実はたくさん含まれています。 紅茶や緑茶に代表される 「チャ」 も、そのひとつ。だからそれぞれの成分を知り、特性を生かして飲み分ければ、ふだん使いの お茶 も立派なフィトテラピー。キレイと元気をつくる、頼もしい味方になってくれるんです。 ■1日に何度も飲むからこそ、選び方と飲み方を意識して 目覚めの一杯に始まって、仕事の合間や食事の後、友だちとのおしゃべりに…。気づけば1日に何度も飲んでいる お茶 。とくにちょっと疲れた時に飲む一杯のお茶がもたらす、くつろぎとリフレッシュの効果は抜群ですよね。みなさんはふだん、何を選び、どんなふうに飲み分けていますか? 私が常備しているのは三年番茶にほうじ茶、煎茶、白茶、それから紅茶はストレートと3種類のフレーバーティ。「大好き!」と感じるもの、自分の心身と相性のいいものだけを備え、成分やもたらす効果を意識して飲み分けています。その中から、とくに おすすめの3つ をご紹介いたしますね。 ▼いつでも、誰でも安心して飲める「三年番茶」 真っ先におすすめしたいのは 「三年番茶」 。晩秋から冬にかけての、より成熟した葉と茎を刈り取り、半年から1年寝かせ薪火でていねいに焙じてつくられるこのお茶は、カフェインやタンニンがほとんど抜けているので体への作用がとても穏やか、そしてやさしくまろやかな風味が特徴です。 他のお茶と違い、濃く出しても苦みや渋みを感じないので、あえて5〜10分煮出して飲むことも。体を温め、 胃腸の働き と 新陳代謝 をよくする作用があるので、自然療法ではちょっとした 不調の手当て にもよく使われます。梅干しひと粒とすりおろした生姜少々を加えれば、風邪のひき始めや腹痛のケアに。醤油を1、2滴垂らせば疲労回復に。目が疲れてしょぼしょぼする時は、番茶に塩ひとつまみを入れてコットンに浸し、温めながら洗うとさっぱり。目薬よりも安心です。 時間帯も食事の和洋も問わず、妊娠中の方も小さな子どもも安心して飲めますから、まさにふだん使いにぴったり。旅行にも携帯するほど、頼りにしています。有機、もしくは無農薬のものを選ぶのが鉄則で、我が家の定番は 「川上さんの三年番茶 薪火寒茶」 。 ▼幸福感とキレイをもたらすお茶の宝石「ホワイトティー」 気品あふれる香りと味わいで、気分がやわらかに華やぐ ホワイトティー(白茶) は、ご褒美の一杯。かつて皇帝だけが飲むことを許されていたという希少な中国茶で、その量は世界のお茶生産量のわずか0.1%未満! 豊富なビタミンとミネラルに加え、緑茶の3倍以上ともいわれる 抗酸化物質 が含まれていて、その美容・健康効果に医学界と美容界が高い期待を寄せています。ヨーロッパでは、モデルや女優たちの間で人気急上昇中なのだとか。ストレートでももちろんおいしいのですが、 「No.57」 のフレーバーホワイトティー、 「Kiss Tea」 がとくにおすすめ。 ほんのり甘いピーチと華やかなローズ、すっきりとしたペパーミントをブレンドした 「Kiss Tea」 は、どんなに慌ただしく、気持ちがささくれだっているときも、一瞬で幸せ気分になれる魔法のようなお茶。可愛らしく便利な個包装のパッケージもあるので、会社勤めしている方はぜひオフィスに常備してみて。 日常の贅沢な一杯 が、心と体の快さをキープするのに役立ってくれるはずですから。 ▼すっきり爽やか、午後の暑さ疲れを洗い流す「煎茶」 3つ目は、蒸し暑くなるこれからの時季、とくにおいしく感じられる 煎茶 。澄んだグリーンが目に美しく、清々しい味わいは体の中を吹き抜ける涼風のよう。暑さ疲れした午後に飲むと、体も気分もしゃっきりします。緑茶の有効成分としてはカテキンやサポニン、カフェインなどが知られていますが、青葉の香りをもつ「青葉アルコール」、甘み成分のテアニン、豊富なビタミンCも含まれていて、 リラックス と 疲労回復 にテキメン。 おすすめの飲み方は 常温の水出し で、そうすると渋み・苦味成分のカテキンとカフェインより、甘み成分のテアニンが多く抽出されるので、まるで甘露のように甘くまろやか。穏やかに体に染み渡ります。とくに無農薬栽培のものは格別で、産地ごとの個性の違いにも驚かされます。そんな緑茶の本当のおいしさと楽しみを知りたい方は、ぜひ 「サウダージティー」 の煎茶の詰め合わせを。 ■身近で日常的なものほどキレイと元気の底力になる フィトテラピーの一番の魅力は、日常に根付いた知恵であり、ツールであること。だから誰もがおいしく感じ、効果を感じてきたからこそ身近に根付いているお茶は、まさにフィトテラピーそのものです。ぜひ、 キレイと元気の底上げ のために、毎日飲むお茶への意識をほんの少し変えてみてください。 問い合わせ: ・オーサワジャパン ・No.57/アジアントロッター ・サウダージティー
2016年05月23日ふと気づいたら 無理に笑顔 を作っていたり、鏡や電車の窓に映った顔が沈んでいて、そのことでさらに気分が落ちてしまったり。 体は元気 なはずなのに、家族も仕事も順調なのに、なぜだか 心の中がもやもや する。とくに5月から6月はそういう兆候が起こりやすく、 心配 になる方も多いのではないでしょうか。 表情を曇らせ、光を翳らせる心の沈みを無理なくもち上げ、まわりに心地よさをもたらす “雰囲気美人” になる。今回はそんな「植物のおまもり」をご紹介いたします。 ■心と体の「浮き沈み」は、感性が豊かな証 もともと私たちの体は、 2種類の女性ホルモン が約2週間ごとに入れ替わるリズムで営まれています。新しい命を宿すため積極的に外へ向かう 卵胞期 と、宿った命を守り育むために静かに過ごす 黄体期 。それが心身の “浮き沈み” となるわけですが、命を産み育てる性である女性にとってそれはとても自然なこと。 体の内に大きなリズムをもっているがゆえに、外の環境の変化にも敏感で、季節や天気、月の満ち欠け、目に映るものや味わうもの、肌に触れるもので心と体は繊細に 揺らぎ ます。けれど裏を返せば、それは女性が 感性豊か であることの証。 だから例えば「今日はひとりで静かに過ごしたい」「やる気が起こらない」そんな日があってもよくて、逆に無理に元気を装うとひずみが生まれ、気づかないうちに心と体がバラバラになり、つらい気持ちを抱えることにもなりかねません。前向きな女性ほどがんばり過ぎて、そういう状況も気持ちを奮い立たせてなんとかしようと思いがちだけれど、そんな時はとにかく自分を心地よくしてあげて。 ・大好きなおいしいものを食べる ・いい香りのお風呂に浸かる ・ふわふわのオーガニックコットンにくるまれる ・お気に入りのアーティストの作品集を眺める など。そこにプラスして、 「植物のおまもり」 があるとより安心です。今回もおすすめの 5アイテム をご紹介いたします。 ▼手軽で即効性が高いのは、“上質” のアロマコスメ ひとつめは、日本人なら誰もが心和む 柚子 の香りが特長の、 「eau de NIPPON」雪のローション です。柚子の芳香成分には落ち込んだ気持ちをもち上げて リフレッシュ する作用があって、気持ちを穏やかに安定させてくれます。低温で抽出したエキスと精油、種子油がたっぷり含まれていて、 みずみずしい使用感 も快く、精油を香らせるだけよりもおすすめ。日中のダメージが気になるこれからの季節に使ってほしい秀作です。 もうひとつ、やさしい気持ちになりたい時には 「ナリン」 の センシュアルオイル を。イランイランにダマスクローズ、パチョリ、オレンジなど女性の心身のバランスに働きかけ、美しさを引き出す7種類のエッセンシャルオイルがブレンドされた、肌に直接つけられるアロマオイルです。手首や首筋にさするようになじませると、体温で香りが心地よく立ち上り、 不安やイライラ、強張った表情 までやわらげてくれます。会社員時代、職場の雰囲気が悪い時にこっそり香らせたものでした(笑) ▼メリッサ は植物性の穏やかな “トランキライザー” どの女性も備えておくと安心なのが メリッサ の ティザンヌ(ハーブティー) 。メリッサはフランス語で レモンバーム のことで、興奮状態を鎮め、かつ気分を高揚させる作用があるとされ、フィトテラピーにおいて「穏やかな植物性のトランキライザー(精神安定剤)」とも呼ばれています。 女性ホルモン様作用も備えているので、PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)など生理にまつわるトラブル全般の緩和にも期待大。また、 消化器系 と相性がよく、 ストレス性の胃腸トラブル にも力を発揮してくれます。おすすめはパリのハーブ専門薬局を目指した コスメキッチンの「コスメキッチン エルボリステリア」 のもの。 ▼良質な “植物サプリ” で、心を整える栄養素を補給 最後のご紹介アイテムは、良質の “植物サプリ” 2点。心への影響が大きく、ふだんの食生活で十分な量を摂りにくい 「γリノレン酸」 と 「微量ミネラル」 、バランスのいい摂取が不可欠で、ハッピーホルモンの材料にもなる 「必須アミノ酸」 を補給してくれるものを選んでいます。 私は生理予定日の一週間前から、γリノレン酸を含む イブニングプリムローズ(月見草) の オイルカプセル を摂ってPMSと生理痛を予防。また、 「ナチュラルコスモ フィト」 の AFAブルーグリーンアルジー イージータブレット を、食事のコントロールがしにくい時のレスキューとして常備しています。 AFAブルーグリーンアルジーは、植物と動物すべての祖先といわれる バクテリア の一種で、人体に必要な 20種類 の アミノ酸 すべてと、豊富な微量栄養素を含む注目の スーパーフード 。今年の4月に発売されたばかりのこのタブレットは、基剤にとうもろこしタンパクを使うなど安全性にもとことん配慮したこだわり派で、北欧テイストのデザインもかわいく気に入っています。 ■ “雰囲気美人” は無理せず自然に、心地よく いつもいつも上機嫌でいるのは難しいし不自然だけれど、無理をしないで心地よくいられたらそれが一番ハッピーですよね。ストレスフルな社会で毎日がんばっているのだから、もっともっと植物の助けを借りましょう。自分もまわりも快い気分に満たされる、そんな “雰囲気美人” が日本中に増えますように。 問い合わせ: ・ネオナチュラル(eau de NIPPON) ・ナリン ・コスメキッチン ・ナチュラルコスモ
2016年05月09日植物の力は、私たちの元気ときれいにとってなくてはならない存在。その穏やかで頼もしい働きかけに、 “困った時のレスキュー” としてついつい頼ってしまいがちだけれど、その力を知れば知るほど思い至ることがあります。植物は決して魔法のような万能薬ではなくて、 ふだんの体作り こそが 元気ときれいの土台 であり、そのことを大切にしている体にこそ、植物は最大限の力を貸してくれるのだと。 前回の「呼吸による十分な酸素の補給」に続いて、今回は細胞を元気にする両輪のもう一方となる 食事 について、そして日々の食生活をサポートしてくれる「植物のおまもり」をご紹介いたします。 ■長く食べ継がれてきた「旬の食材」を選ぶ 溢れかえる世界中の食べものに、新作が続々登場する美容・健康食品、多種多様なダイエット法や食事法。意識の高い人ほど惑い、「あれもこれも食べなくちゃ」「あれはダメ、これもダメ」と窮屈になったり、失敗したり続かなかったりすることが多いのではないでしょうか。 私自身、自然食を徹底していた母のもとで育ったものの、反動でジャンクフードを食べすぎて、体調を崩したことがあります。女性誌の美容担当になってからは「これは!」と思う食事法や美容・健康食品を積極的に試し、失敗や行き詰まりをくり返しながら“自分にとっての正解”を探しました。 同時に仕事を通して植物や自然の力を学び、心身の揺らぎに悩まされなくなった今、私の中で確かな指針はたったひとつ。“自分の住まう 風土 で長く食べ継がれてきたものを選び、食べ方に倣う” という、とても当たり前のことでした。 食事は体を作るとともに、体と外の環境を調和させるもの。そして、長く食べ継がれてきたものは体に消化・解毒システムが備わるため、内臓に過度な負担がかかることなく、効率よく栄養を摂取できます。すると体調を一定に保つホメオスタシスが安定し、免疫力が高まって、元気ときれいをキープしやすくなっていきます。それを踏まえ、私の食事の柱はこの2つ。 1)お米と味噌、出汁をベースに “旬の食材” をなるべく丸ごと、シンプルにいただく 2)食べたいものは我慢せず、“毒消し” で相殺する 1)の食べ方はアミノ酸のバランスがよく、旬の食材は栄養価とおいしさに優れているので、続けていると心身が落ち着いてきます。自分の体が喜ぶ食べもの、食べ方、食べる量が自然とわかるようになりましたし、本物の調味料でシンプルに味付けした料理は滋味深く、ひと口ずつ丁寧に噛み締めて味わうから唾液で消化が促進され、 胃腸がとても楽 になりました。 ■食材のマイナス面を打ち消す「植物のおまもり」 2)の “毒消し” というのは、ある食材のマイナス面を打ち消す食べ方で、これも昔から利用されてきた “植物の知恵” 。お寿司のわさび、お刺身の薬味などがわかりやすいでしょう。私は甘いものが大好きで、時々脂っこいものを食べすぎたり、お酒を飲みすぎることがありまして(同様の方、きっといらっしゃいますよね)、そのダメージが次の日に残らないよう、 常備 しているものがいくつかあります。 次ページで、その 3つ をご紹介します。 疲労回復や風邪予防などに「古式 梅肉エキス」 もっとも頻繁に、長くお世話になっているのはなんといっても 梅干し 。自然療法においては疲労回復や胃腸の不具合、引き始めの風邪の対処にと “薬” のように重宝する存在で、甘いものを食べたあとにひとつ食べておくと、 頭と体が重くなる のを防いでくれます。 青梅をじっくり煮詰めた 「古式 梅肉エキス」(90g ¥3,942~) は、その強力版。とんでもない酸っぱさで、大豆粒ほどの量をなめただけで全身の細胞に喝が入ります。どちらも昔ながらの製法で、きちんと作られたものを選ぶこともポイントです。 胃もたれには、グラス一杯の「ホットレモン」 揚げもので胃がもたれた時、吐き気がする時にテキメンなのは、フレッシュなレモン半分を絞り、お湯を注いだカップ一杯の ホットレモン 。レモンには油脂を分解する胆汁の生成を促し、毒素を排出する作用があると言われていて、飲むと胃の不快感がすっとやわらぎ、楽になります。疲れた時や、目覚めがすっきりしない時にもおすすめ。 食べ過ぎには、ペパーミントの煎じ薬を そして食べすぎてしまった時、無性に飲みたくなるのが消化をサポートしてくれる ペパーミントの煎じ薬 です。水から火にかけ、沸騰したら火を弱めて5分ほど浸出。カップ2杯くらい飲むと、胃の中を洗い流してくれたかのようにすっきりしてきます。 私が常備しているのはパリのハーブ専門薬局のものと、 「JOE’S TEA」 のPROPER PEPPER MINT(15袋 ¥2,000)の2種類。 ■「植物のおまもり」を備えつつ、理想はケア要らずの体 こうしたこまめなケアと、自然に寄り添った食事を続けていると自然の移ろいへの感受性が高まって、自分の体が欲すること、 “体の本当の声” が聞こえるようになっていきます。 そうなればケアはより適切になり、植物の効果実感は増し、元気ときれいのアベレージが底上げされる。そう、目指すは 植物のおまもりを備えつつも、ケア要らずの体 。それが私の考える、フィトテラピー流 食事の流儀です。 ・古式 梅肉エキス(梅丹本舗) tel. 0120-89-2468 ・JOE’S TEA
2016年04月18日女性が健やかに、美しくあることは家族と社会を明るく照らす、温かい光のようなもの。だからいつも労わり、丁寧に磨いてキラキラと輝いていたいのだけど、家事に仕事に周囲とのお付き合いにと忙しく、自分のケアに手が回らないことも多いですよね。 まわりを照らす光のような美しさは、 内から溢れる生命力 を抜きにしては語れません。そして、ストレスに満ちた社会でそれを保つには、内から外から支えてくれる植物の力が欠かせないことを、日々実感しています。 植物には人にとって有用な、解明しきれないほどの成分が含まれていて、薬草を用いた治療は長く医療の中心でした。今ある症状には瞬時に、根本の要因には包括的に働きかける植物の力は、性質的に揺らぎやすい女性にとって、心地よく頼もしいおまもりのような存在。 私たちの体に備わった生命力が息を吹き返す 「植物のおまもり」 と、その力を余さず受け取り、心と体がどんどん楽になっていく 「元気ときれいのための基本の知恵」 を、このコラムを通してお伝えできればと思います。 ■「呼吸」することは、細胞を元気にすること 第一回は、体の根本である細胞を元気にし、ケアの効果ときれいのレベルをぐんと高める 「呼吸」 について。 ご存じのように私たちの体は、ひとつひとつの細胞が栄養と酸素を材料にエネルギーを作ることで成り立っています。細胞に十分な栄養と酸素が行き届いていれば体は滞りなく機能するのですが、酸素が不足すると細胞の力が衰え、あらゆる機能が低下して胃腸や自律神経、ホルモンのアンバランスなどへと繋がっていき、きれいと元気に影が射します。そして、酸素不足のままではどんなケアをしても、本来の効果が得られないのです。 現代社会は様々な要因で呼吸が浅くなりやすくて、私たちは気づかないうちに 酸欠 が常態になっている可能性があります。だから、きれいと元気を保つためには何よりもまず、鼻からの深い呼吸でたっぷりの酸素を取り込むことが重要なのですが、わかっていても常にコントロールするのは難しいもの。 ■心地いい香りが自然と呼吸を深くする そんな時こそ、 植物 の出番です。脳は「心地いい」と感じると、それを積極的に取り込もうと体を機能させますから、シチュエーションや時間帯に脳が喜ぶアロマを利用し、 “体が自然と呼吸したくなる” 環境を作ってあげればいいのです。例えば、私が実践しているのはこんなこと。 ■朝の頭をすっきり・クリアに 「ユーカリ」 朝は頭をすっきりとクリアにしてくれるユーカリのエッセンシャルオイルをオーガニックコットンのマスクに1、2滴垂らし、香りが消えるまで芳香浴。電車やオフィスでもまわりに気づかれずにできますし、オーガニックコットンの温もりによるリラックス効果と相まって、自然と呼吸に集中できます。 打ち合わせや会議の前、風邪を引きそうな時にも重宝。私が使っているのはパリのエルボリストリー(ハーブ専門薬局)のものですが、日本で買うなら 「フィトサンアローム」 や 「パーフェクトポーション」 がおすすめです。 ■午後の眠気には「カレンドラ マッサージオイル」 ランチの後、14時から16時までの眠くなりやすい時間帯には、穏やかなリフレッシュ効果をもたらすレモンと、ストレスをやわらげ呼吸器系をサポートしてくれるリツェアクベバを配合した 「ヴェレダ」 の 「カレンドラ マッサージオイル」 (100ml ¥2,600/2016年4月27日発売)。 500円玉大くらいを手にとって、顔の前で両手をこすりあわせながら甘酸っぱい香りを楽しみ、そのあと首筋とデコルテにゆっくりとさするようになじませます。体温でやわらかに立ち上る香りが続き、気持ちを明るく、肌をなめらかに整えてくれる一石二鳥の方法。 ■夜、リラックスモードへの切り替えに そして夜、家に帰ってリラックスモードにスイッチを切り替えたい時に使うのは、鎮静と浄化作用を兼ね備えたアロマスプレーです。その日の気分や体調によって2種類を使い分けていて、ひとつは樹齢250年以上(!)の青森ヒバから抽出した蒸留水と精油から作られた 「Cul de sac - JAPON」 のルームスプレー(100ml ¥2,600)。まるで森の中にいるかのように空気と心を浄化してくれ、深い深い落ち着きをもたらしてくれます。 もうひとつは、フィトテラピー(植物療法)とナチュロパシー(自然療法)を学んだ女性が立ち上げたブランド、 「ソテディ」 のアロマスプレー 「ピュリファイミスト」 (8ml ¥2,700)。マグノリアやミモザ、ベチパーなどをブレンドした奥行きのあるフローラル系、うっとりするほど美しい香りです。どちらも自分のまわりにシュッとするのはもちろん、ピロースプレーとして使うのもおすすめで、心地よく眠りにつけ、寝ている間も 深い呼吸 を期待できます。 こんなふうに、「しなくちゃ」ではなく 「心地いいからしたくなる」 と思うアイテムを選ぶのも、ケアを続け、効果を得るために大切なこと。私のケースをヒントにしていただきつつ、自分の呼吸が自然に深まる香りを、ぜひ見つけてみてくださいね。 ・ヴェレダ/ヴェレダ・ジャパン tel.0120-070601 ・Cul de sac - JAPON/Cul de Sac tel.03-6412-8083 ・ソテディ/ナチュロパシー・ジャポン tel.03-6447-7272
2016年04月04日