産後のお母さんの多くに見られる腱鞘炎ですが、かなり強い痛みがあり、困っている人も多いのではないでしょうか?
腱鞘炎は、ちょっとしたコツを知れば、予防することができます。手首の構造を知り、どうして腱鞘炎になるのか、手をどのように使えば腱鞘炎を回避できるかを考えていきましょう。
© Tharakorn - Fotolia.com
腱鞘炎が起こる仕組み
腱鞘炎になると、ある角度で手に負荷をかけると電気が走るようなビビッという痛みが走ります。とても嫌な痛みです。まずは、この、嫌な腱鞘炎がどのようにして起こるのかを説明します。
そもそも筋肉は、太い筋腹(きんふく)と腱(骨とつながるところ)からできています。指や手首を動かす筋肉は、約20本。その多くは肘の骨から始まり、手首を通って、指先に伸びています。
© Sebastian Kaulitzki - Fotolia.com
これらの筋肉は、しっかりと働くよう、たとえばリストバンドのような構造(屈筋・伸筋支帯)で手首に固定されていたり、指が滑らかに動くように「腱鞘」という腱が通るトンネルを通っていたりします。
過度な負荷がかかるなど、使い過ぎにより腱が腱鞘の中でこすれ、むくみが起き、圧迫されることがあります。その結果、動かす時に痛みが生じる、それが腱鞘炎です。
簡単に説明すると、こんな感じです。
産後のお母さんは、ホルモンの影響と赤ちゃんを抱っこすることによる「使い過ぎ」というダブルパンチによって腱鞘炎が起こりやすい状況になっています。
腱鞘炎の起こりやすい場所としては親指の付け根が一番多いですが、小指側に発生することもあり、手首周辺であればどこでも腱鞘炎になります。