出版社生まれの“月夜の詩集”イメージ香水、本のようなパッケージ入りオードパルファム
くらりとして、それから、すうっとひきこまれそうになる。ちいさく深呼吸して、窓辺に寄って、街並みを見おろせば、月明かりの薄い膜におおわれたかのように、やわらかく光っている。
いつもの風景、街並みなのに、今夜はなんて幻想的に見えることだろう。
窓際に椅子を寄せて、詩集を開く。
ひとつひとつの言葉をゆっくりと瞳で追う。
似合う、と服か何かのように言ってあのひとが渡してくれた詩集。
...美しい言葉、せつない世界。
文字と文字のあいだを、行間を、やわらかく月光がながれてゆく。
ページを繰る。
月を見あげる。
いつまでも終わりにしたくない幻想的な一夜。
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