2018年12月21日 16:00
女医50人に聞いた「すい臓がん早期発見は“尾道方式”が最適」
すい管は、太ければ超音波検査でほぼ確実に見える。嚢胞もがんよりは見つけやすい。
「(1)(2)に当てはまる人は、MRIや造影CT、すい臓超音波検査などの精密検査を受け、がんがなくても、年に2~3回程度の経過観察検査を受けてもらうことが早期発見につながります」(田中先生)
こうした治験に基づき、すい臓がんの早期発見に取り組む医療機関も増えている。
「広島県尾道市では、地域の病院で腹部超音波検査を受けた患者で、(1)(2)のリスク因子がある方を尾道総合病院に紹介して、精密検査を受けてもらうという“すい臓がん早期発見プロジェクト”が行われています」(田中先生)
このプロジェクトは、“尾道方式”と呼ばれて注目を集めている。尾道市では、この方式を始めてから、すい臓がんの5年生存率が、全国平均の7.5%を大きく上回って約20%に達している。しかし、これを取り入れている医療機関は、まだ一部に限られる。「検査の際、『昨年の検査で、すい管が少し太いと言われて気になっています』など、検査技師に声をかけておくと、念入りに見てくれると思います」(田中先生)
女性でもっともがん死亡数が多い大腸がん。