2019年3月2日 11:00
中医学専門家「がんも引き起こす『胃のむくみ』は舌でわかる」
「日本人は、およそ8割の人に水分のとりすぎ傾向が見られます。『1日2リットルの水を飲むと健康にいい』とはよく聞く話ですが、じつは、これには科学的な根拠はありません。うのみにして実践すると、頭痛や倦怠感などの不定愁訴に始まり、子宮筋腫、がんなど重篤な病気を招きます」
こう話すのは、中医学の専門家である今中健二先生。中医学とは、2400年の臨床研究に基づいた中国の伝統医学のことで、日本でも漢方薬や鍼灸治療などで取り入れられている。今中先生は本場の中国で中医師免許を取得後、これまで4,000人以上を診断してきた。
水の飲みすぎがなぜ、全身の不調を起こすのか。今中先生は、胃のむくみがその原因と指摘する。
「胃に大量の水が入ってくると、胃酸が薄まって消化機能が落ち、水びたしの状態になります。
これが胃のむくみの始まりです。胃は停滞した食べ物を消化しようと、ますます活発に胃酸を分泌。結果、オーバーヒートを起こします。この状態で胃を放置すると、胃にたまった水分が体内に広がり、不調の原因になるのです」(今中先生・以下同)
水分がそのまま下がると、子宮筋腫や足のむくみなど下半身の不調に。水分が熱を帯びた胃の中で水蒸気となると、倦怠感や顔のむくみなど上半身の不調となる。