目標値改訂で話題、血圧「130/80」の人がすべき生活改善
と「全死亡率」を比較したもの。上120未満の人は上140未満の人に比べて、心筋梗塞や脳卒中の発生率で約25%、全死亡率で約27%低いという結果が出た。
「この調査が、血圧は低ければ低いほど“健康で長生きできる”という理屈の裏付けになった。ただ、もし日本で『上130未満』と基準値を10も下げたら、大変な混乱が起きる可能性がある。だから今回は“目標値”として発表することになったのです」
この調査結果を知った人の中には、恐怖のあまり「すぐに降圧薬を処方して!」と病院に駆け込む“血圧130台”の人がいるかもしれない。
「私は、血圧140以上の患者さんには『降圧薬を飲んだほうがいい』と話し、130台であれば『すぐには必要ない』と答えています。それよりむしろ『130/80』という目標値を『生活改善しなければいけないライン』とマストの意識で捉えることのほうが大事。これは今日からでも実践してほしい」
島田さんは、日々の生活の中でほんのいくつか気をつけるだけで、血圧の数値は下げられると話す。
「まず、喫煙者は禁煙から始め、お酒を飲む人は週に2日の休肝日をつくること。次に、現代の日本人の食事スタイルは総じて“食べすぎ”なので、1日の総摂取カロリーをいまの3分の2に減らしてください。