原因はスマホ、パソコン…「IT猫背」が招く“隠れ酸欠”
このように、隅々の細胞がきちんと呼吸できていて、十分に酸素が行き届いていると、免疫力が高まります。さらに、呼吸筋の一部で、腹式呼吸で使われる横隔膜は、毛細血管が張り巡らされていて、自律神経も集まっているところです。横隔膜をゆっくり動かすと自律神経のうち副交感神経が優位になり、全身の毛細血管が緩み、細胞呼吸が行いやすい状態となります」
ところが、猫背など姿勢が悪い状態がクセになると、胸で小さく呼吸する胸式呼吸になり、呼吸筋が硬くなり、呼吸の効率が悪くなる。すると、体の隅々の細胞で細胞呼吸が十分できなくなり“隠れ酸欠”の状態に陥ってしまうという。細胞の呼吸不足は自律神経の乱れにつながってしまう。
女性は更年期あたりからホルモンのバランスが崩れ、交感神経が優位になりがち。隠れ酸欠はその不調に拍車をかけることになる。
さらには、毛細血管も60代では20代に比べて半減してしまうというのだから、隠れ酸欠を放置していると体にとってはよくないことばかりなのだ。
「女性自身」2020年2月25日号 掲載
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