健康長寿多い京丹後市「ご当地“板ワカメ”の効果も」と医師
朝はヨーグルトとさつまいも、梅干しを食べて、夜に牛乳を飲む生活を送っていた。
「京都市内と京丹後に住む人を比較した調査では、80%の人が週に3回以上、いも類を食べるという結果に対して、京都市内の人は54%の人しか食べていませんでした。また、京丹後の人は海藻類をよく食べる傾向にあります」
京丹後に根付く“スーパーフード”のひとつが、とったワカメをそのまま水洗いして、広げて天日干しにした特産の“板ワカメ”だ。通常のワカメは湯通ししてから乾燥させるが、水洗いしただけなのでミネラルがたっぷり。実際に京丹後の家庭で聞いてみると、板ワカメのだし汁で季節の野菜や魚、豆を煮る「炊いたん」が食卓に並ぶという。
日々、食物繊維を多く摂取する食生活でも、特に水溶性食物繊維を多く含むのは海藻類だ。京丹後に住む高齢者の腸内フローラには、「酪酸菌」という、ビフィズス菌や乳酸菌と並ぶ細菌が多いことがわかった。
「おなかがすいたからといって、ジャンクフードが手に入る環境ではないことも影響しているでしょう。
規則正しく、3食手作りの和食がベースになっていることが大きいと思います」
腸内環境が整っているからか、大腸がんの罹患率は京都市内の半分という驚異的な結果が出た。
「女性自身」2020年2月25日号 掲載