腰痛は「脳の誤作動」で痛みを感じることも…専門医が解説
いくら一生懸命に努力してみても、その努力の“方向性”が間違っていればいっこうに報われないもの。じつは腰痛だってそうなんです。“思い込み”による見当違いの治療法はもう卒業ーー!
「慢性的な腰痛の多くは、脳で痛みを感じていることが原因です!」
そう教えてくれたのは、医学博士で痛み専門医の河合隆志先生。河合先生は、自身も大学生のころからつらい肩こりに悩んできた経験を持つ。整形外科、鍼灸、カイロプラクティックとあらゆる治療法を試し、ついには自身が痛みを治療する専門医になった。
そんな河合先生がたどり着いた痛みの原因が「脳の酸素不足」だ。でも、どうして?
「痛みを訴えて当院に治療に来られる患者さんのなかでも、腰痛は特に多い悩みです。しかし、レントゲンやMRIなどで調べても、腰そのものには異常がない方が現実にいる。
その理由をたどったときに、脳が痛みを感じていることに気がついたのです」
言うまでもなく、私たち人間の体を支配している脳。「動き」をコントロールするだけではなく、たとえばクリーミーなデザートを食べたときに、なめらかな舌触りを感じるのも、すべて「脳」の働きによるものだ。
「腰痛に関していえば、腰を強く打って痛みを感じても、腰そのものが『痛い!』と感じるわけではありませんよね。