整体師教える肩こり原因「姿勢が悪いと酸素不足で疲労蓄積」
「そうなると、背骨周辺の筋肉や椎間板も固くなります。それにより周辺の神経や血管が圧迫されますし、椎間板の柔軟性も落ちてしまいます。すると背骨も動きにくくなり、背中だけでなく肩の筋肉まで固まりやすくなるのです」
肩こりはこのような悪循環の連鎖で発生するわけだが、筋肉が固まると、全身のリンパ液などの体液の流れも滞るため、冷えやむくみ、頭痛、耳鳴り、めまい、腰痛、ひざ痛などほかの部位にも影響が及びやすくなるという。
「酸素不足も原因のひとつに挙げられます。姿勢が悪い人は肺が圧迫され、無意識のうちに呼吸が浅くなりがちですが、そのとき十分な酸素が体内に取り込めなくなっています。酸素は呼吸に必要なだけでなく、体内にたまった疲労を回復する役割も担っています」
スマホやパソコンの使用が過剰になると、そのぶん脳にも多くの酸素が必要となる。しかし多くの人は姿勢の悪い状態で呼吸が浅くなり、全身への酸素の供給量が不足するという真逆の状態に陥ってしまうのだと笠原さんは指摘する。体内の酸素が足りていないと、筋肉を修復するために必要な酸素量も不足してしまうことになるという。
「女性自身」2021年4月13日号 掲載