認知症を遠ざけるご飯の食べ方 両手を使う&噛む歯を変える
加藤先生によれば、米国の研究では、アルツハイマー病の患者の脳にこの栄養素が減少していることが指摘され、九州大学の報告でも、これを摂取すると認知機能が改善することが明らかになっているという。
「プラズマローゲンにはコリン型、セレン型、エタノールアミン型の3種類がありますが、脳に多く含まれるのはエタノールアミン型。これは動物性食品にしか含まれていません」
そのなかで、とくに加藤先生が“三大プラズマローゲン食材”としてすすめているのが、ホタテ、タコ、サケだ。
「三つの食材に共通するのは、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった、脳のために有用なほかの栄養素も多く含まれていることです」
さらに加藤先生によれば、この三大プラズマローゲン食材を効果的に取るうえで、大切な「食の心得」があるという。
【1】「かむ」「嗅ぐ」
「かむという行為は脳を活性化させます。大切なのは同じ歯でかむのではなく、左右や前後など、使う歯を意識的に変えることで、脳の頭頂葉が活性化し、脳の空間認知能力が高まります」
料理の匂いを嗅ぐという行為も重要だ。
「認知症になると、香りを認識する能力が弱まってしまうことが知られています。