2021年7月14日 11:00
指が体幹部に影響「親指の筋肉が食いしばり、肩こりの原因に」
「当たり前ですが、手の5本の指にはそれぞれ筋肉があり、その筋肉は体幹部の筋肉へと筋膜でつながっています。だから、どの指を使うかによって、体調や体形にも影響が出てくるんですよ。なかでも意識したいのが親指です」
そう話すのは、筋肉の構造に詳しく、“身体調律家”としても人気のトレーナー・木村祐介さんだ。
「親指に力を入れてにぎってみてください。自然と肩に力が入りませんか?親指のつけ根にある“母指球筋”は“上腕二頭筋”、そして“小胸筋”へとつながっていますから、親指に力を入れると、連動してそれらの筋肉にも力が入るのです」
小胸筋は肩甲骨を開く筋肉で、肩甲骨が開くと背中が広く、丸くなる。
「つまり、猫背ということですが、肩が内側に入ることで、肩コリが生じます。また、このときバランスをとるために首は後ろに傾くので、首がこりやすくなり、首の後ろにシワができます。さらに、首は腰と連動していますから、最終的に腰痛の原因にもなりうるのです」
背中が丸くなり、首が後ろに傾く……想像すると、おばさん体形そのものだが、影響はそれだけにとどまらない。
「小胸筋は、かみしめる筋肉である“咀嚼筋”ともつながっています。