2021年8月25日 15:50
歩けないほど痛くてもできる「つかまり足踏み」でひざ痛解消
関節軟骨がすり減ると、すり減った細かい摩耗物質が出て関節包の内側の滑膜を刺激します。すると、摩耗物質は異物とみなされ、免疫反応が起こることに。滑膜の細胞からは『炎症性サイトカイン』という物質が分泌され、炎症を引き起こすことにより痛みが出るのです。つまり、痛みの正体は炎症性サイトカインなのです」
ひざの関節軟骨は日々の生活のなかで、長い年月をかけて少しずつ摩耗し、変形性ひざ関節症になってからも、さらにゆっくりと進行していく。
黒澤先生は、1回1分程度、自宅で簡単にできる「運動療法」を’80年代から提唱。世界的に効果も実証され、臨床現場でも治療に取り入れられている。
ひざが痛くて歩くのもひと苦労という人におすすめなのが「つかまり足踏み」。机か、安定している椅子の背もたれにつかまって体重を預けながら前傾姿勢を取り、その場で歩くように足踏みをするだけ。
■つかまり足踏み1(痛みが中程度の場合)
両肩が手の真上にくるようにテーブル(腰より少し低い程度の高さ)に手をつき、体重をかけながら約 1分間足踏みをする。脚を上げる高さは無理のない範囲で。
■つかまり足踏み2(痛みが重度の場合)
手と肩の位置をつかまり足踏み1と同様にして、椅子(高さ40センチ程度)