2021年9月29日 06:00
薬丸裕英も発症…髪が触れるだけで激痛の「帯状疱疹」がコロナ禍に増える理由
さらに、コロナ禍特有の“ある感染対策”が、さらなる患者の増加につながったと、山根医師は指摘する。
「感染予防のために、人との接触が減ったことで、これまで以上にウイルスに対する免疫活性化の機会が減少してしまったのです。そのほかにも、コロナ禍の様々なストレスにより、免疫のバランスが崩れやすくなったことも影響しているでしょう」
かといって、現在の感染状況では、人と会う頻度を増やすというのも難しい。そこで、発症や重症化を防ぐために効果的とされるのが、50代以上を対象に行われるワクチン接種だ。従来から小児に対して水痘ワクチンとして使用されているビケン製の生ワクチンと、新しく開発されたシングリックス(不活化ワクチン)の2つから選ぶことができる。
「シングリックスの特徴は、体の免疫機能が下がっている人でも接種できること、発症を抑える効果が90%以上と高いことです。費用は施設によりけりですが、大体1回2万円強。2ヶ月間隔で合計2回接種する必要があり、副反応も現在のコロナワクチンで起こるような副反応と同程度と強めです。
副反応の観点から、念のためコロナワクチンとは最低2週間あけての接種を推奨しています」