アンチエイジング研究の第一人者が指摘する「日本人に圧倒的に不足している栄養素」とは
どんな成分がどのように体に作用するのかを把握しておき、それを日々の食事に取り入れることで、10年、20年、さらには50年後の自分の体を変えていくことができるのです」
日々の食習慣が健康長寿の土台になる。白澤先生自身がふだんから意識的に取っているという栄養素のなかで、まず意識したいのが、ビタミンD。ビタミンDの血中濃度が下がると、認知症の発症リスクが上がることがわかっている。
「日本人は世界的に見てもビタミンDの摂取量が圧倒的に不足しています。脳内で神経細胞が情報交換をするシナプスが活動するためにはビタミンDが欠かせません。また、ビタミンDは骨を作る材料にもなる。閉経後、女性ホルモンが減って骨粗しょう症になりやすい女性にとっては積極的に取ってもらいたい栄養素です」
ビタミンD不足は認知症のほか、インフルエンザ、高血圧、心筋梗塞、さらにはがんなどのリスクが高まることもわかっている。ビタミンDを多く含む食材には、サケ、イワシやアジなどの青魚、しいたけなどのきのこ類がある。
また、日光を浴びるとビタミンDを体内で生成することもできる。
「ただし、体内に十分なコレステロールがないと、ビタミンDは生成されません。