つまり、女性のほうが、フィルター機能が弱い傾向にあり、それが長期にわたって健康に影響を与えることは十分に考えられるのだそう。
「特に呼吸器関連の疾患は、年代を追うごとに増えます。40歳を過ぎてから、ぜん息や花粉症などのアレルギー疾患が増えることと鼻毛の濃さに相関があるといえるかもしれません」
今井先生は、鼻呼吸の大切さも訴える。
「口呼吸はフィルターのない状態と同じで、温度や湿度調整の機能も働きません。口呼吸をしていると口が渇きやすく、免疫力が低下するなどと言われますが、鼻で呼吸をすることの大切さはこういうところにもあります」
■鼻毛の手入れは切りそろえるだけで十分
こんなにも大切な役割を担っているならば、もはや見た目の理由だけで粗末にしてはいけない。
そこで、鼻毛のケアについて、耳鼻咽喉科医でラファ・クリニック院長の正木稔子先生が教えてくれた。
【手入れ法】
鼻頭を指で左右上下に動かしながら、カットする面をフラットにし、ハサミで入口から5mmのあたりをカット。あとは飛び出している毛だけをカットする。
「女性は美容の観点から鼻毛を気にする傾向がありますが、鼻毛をやたらと抜いたり、短く切ったり剃ったりする必要はなく、見えている部分をほんの少し切りそろえるだけで十分です。