2023年6月14日 11:00
歯ぎしりの悩み軽減に、毎日の「大麦ごはん」が役立つ
米1合にスーパー大麦12gを加えて炊くだけ(写真:アフロ)
歯のひび割れ、歯周病悪化、顎関節症など、口内に悪影響を及ぼすとされている、睡眠中の“歯ぎしり”。隣で眠る人の睡眠を妨げてしまう問題もあるが、歯ぎしり自体を改善する対策はこれまで見つかっていなかった。だがーー。
5月24日、岡山大学とノートルダム清心女子大学の研究グループが「睡眠中の歯ぎしりは食物繊維の摂取量と関連している可能性がある」ことを世界で初めて発見したことを発表。注目を集めている。
「研究では、まず学生143人を対象に、歯ぎしりの有無を調査。『ある』と答えた学生が58人、『なし』が85人でした。そこから全員に過去1カ月の食事内容を聞き、ビタミンやタンパク質など、35種類の栄養素の摂取量を集計しました。
栄養素摂取量と歯ぎしりの有無を比較して分析した結果、睡眠中に歯ぎしりをする学生は、しない学生よりも食物繊維の摂取量が少ないことがわかったのです」
こう語るのは、同研究グループのメンバーで、岡山大学学術研究院医歯薬学域の外山直樹助教。食物繊維は、整腸作用や血糖値上昇の抑制など、さまざまな健康効果が明らかにされている。