医学博士が解説「こぶしでひざをたたくだけで、骨密度の上昇と若返りホルモンの分泌が期待」
骨は、負荷を与えて刺激すればするほど元気に強くなりますが、運動量が減れば刺激も減少し、骨も弱まってしまいます」
特に、近年は骨を弱める出来事があった。新型コロナウイルスの流行に伴う自粛生活だ。
「全身の骨は、約5年間で生まれ変わりますが、この5年のうち3年間はコロナ禍でした。在宅も増えましたが、1日に何歩歩いていましたか?私たちの骨は、今、確実に弱まっています。その解消のために、ぜひやってほしいのが、『ひざたたき』です」
ひざを叩くときは以下のポイントに注意しよう。
【1】手を軽く握ってタテにする。
【2】ひざの皿とももの間あたりを上からまっすぐたたく。
【3】ひざから下はなるべく床と垂直にする。
【4】かかとも床に直角にし、足の裏をしっかりと床につける。
「背筋は伸ばして行ってください。腕には力を入れず、胸の高さまで上げたこぶしを、自然と落とすようにすると、ちょうどいい刺激になりますよ」
だが、なぜひざをたたくと骨が丈夫になるのだろうか?
「人の体では、古い骨が溶かされて削られる『骨吸収』と、新しい骨が作られる『骨形成』が繰り返されていきます。運動不足や女性ホルモンの減少によって、両者のバランスが崩れると、骨吸収が優位になってしまいます。