“1日に3色以上”で相乗効果が——野菜の抗酸化力が脳にもたらすメリット
アルクチゲニンはごぼうの皮の近くに多く含まれているので、皮部分も食べるようにしましょう」
赤しそ、ビーツ、ケール、紫にんじんに含まれるフィトケミカルにも、脳神経細胞の修復や脳の血管の働きをサポートするなどの働きが認められている。
「赤しそは青しそよりも多くのロスマリン酸を含んでおり、強い抗菌作用があることも特徴的です。また、紫にんじんにはアントシアニンが豊富。アントシアニンはなすにも含まれていますが、なすは皮の部分に限定されているのに対し、紫にんじんは芯まで紫色でアントシアニンの宝庫といえる野菜の1つです」
がん予防に有効な野菜のうち、最注目はブロッコリースプラウト。
「スルフォラファンというフィトケミカルが細胞の修復を繰り返し、酸化ストレスを除去する働きをして、がん細胞を抑制することが明らかになっています。ブロッコリースプラウトはキャベツなどと同じアブラナ科の野菜ですが、アブラナ科の野菜はがん予防に有効で、1日に100g食べることでがんの発症率が19%下がるという研究データも出ています」
もちろん、野菜だけ食べていればよいというわけではない。
「偏った栄養の取り方では本末転倒で、タンパク質や炭水化物なども摂取しつつ、全体のバランスを心掛けて食べることが大切です」
1日3色以上の野菜をしっかり食べて、健康寿命を延ばそう。